JP3777977B2 - 液晶装置用異物除去方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラビング処理後の配向膜上の異物を除去する液晶装置用異物除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ライトバルブ等の液晶装置は、ガラス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構成される。このような液晶装置は、一方の基板に、例えば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称す)をマトリクス状に配置し、他方の基板に対向電極を配置して、両基板間に封止した液晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることで、画像表示を可能にする。
【0003】
TFTを配置したTFT基板と、TFT基板に対向配置される対向基板とは、別々に製造される。両基板は、パネル組み立て工程において高精度に貼り合わされた後、液晶が封入される。
【0004】
パネル組み立て工程においては、先ず、各基板工程において夫々製造されたTFT基板と対向基板との対向面、即ち、対向基板及びTFT基板の液晶層と接する面上に配向膜が形成され、次いでラビング処理が行われる。次に、一方の基板上の端辺に接着剤となるシール部が形成される。TFT基板と対向基板とをシール部を用いて貼り合わせ、アライメントを施しながら圧着硬化させる。シール部の一部には切り欠きが設けられており、この切り欠きを介して液晶を封入する。
【0005】
液晶層の光学特性は、液晶層に映像信号に基づく電圧を印加して、液晶分子の配列を変化させることで制御する。電圧無印加時の液晶分子の配列を規定するために、一方の基板(アクティブマトリクス基板)及び他方の基板(対向基板)の液晶層に接する面上に配向膜を形成し、配向膜にラビング処理を施す。
【0006】
即ち、配向膜は、例えばポリイミド等の有機膜を約数十ナノメーターの厚さで両基板の面上に形成したものであり、配向膜によって液晶分子を基板面に沿って配向処理することができる。更に、配向膜表面にラビング処理を施すことで、配向膜を配向異方性の膜にして液晶分子の配列を規定するのである。
【0007】
具体的なラビング方法としては、先ず、ラビング装置の載置台上にポリイミド膜を有する基板をポリイミド膜を上にして配置する。次に、ロールの周りにラビング布が取り付けられたラビングロールをポリイミド膜と接するように配置し、ラビングロールを所定の方向に移動させて、ポリイミド膜を擦ることにより、ラビング処理された配向膜を形成する。
【0008】
ところで、このようなラビング処理では、多量の塵埃が発生し、基板表面に付着してしまうことがある。そこで、両基板のラビング処理後に、基板表面に付着した塵埃を除去する異物除去工程が行われる。
【0009】
異物除去工程として、純水や洗浄液を用いたウェット式の洗浄を採用すると、乾燥工程等が必要となり、乾燥工程時に塵埃が再付着してチルト角が低下する虞がある。また、エアの吹きつけによって塵埃を吹き飛ばすエアブロー方式の洗浄を採用すると、塵埃の除去効率が極めて低く、除去した塵埃が再付着するといった欠点がある。
【0010】
そこで、特開平8−220517号公報においては、除塵の方法として、テープによる異物除去を採用した提案が開示されている。この提案によれば、粘着性を有するテープを用い、ハンドローラと基板表面との間にテープを介在させ、ハンドローラをテープ上から基板表面を押圧しながら移動させることによって、テープの粘着面に基板表面の塵埃を付着させて、除去、洗浄を行うようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、特開平8−220517号公報のテープによる異物除去方法では、基板上の塵埃をテープの粘着材に吸着させ、テープを基板表面から剥離することによって、同時に基板表面上の塵埃を除去するようになっている。
【0012】
しかしながら、テープを基板表面に接着させるときに、粘着材に内在する異物によって基板表面の配向膜を傷つけ、局部的な配向不良による液晶装置の製品不良となってしまうという問題点があった。
【0013】
また、テープを剥離したときに、テープ上の粘着材が基板表面に残ってしまうこともある。この残留した粘着材によって、シミ状の表示不良等が発生することもあるという問題点もあった。
【0014】
更に、比較的大きい異物等によって、テープと配向膜との間に隙間が生じ、この部分においては異物の除去が行われないという問題点もあった。
【0015】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、配向膜上の異物の除去時に、配向膜を傷つけることを防止することができると共に、粘着材が配向膜上に残留することを防止することができ、更に、比較的大きい異物の周辺においても確実に異物を除去することができる液晶装置用異物除去方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液晶装置用異物除去方法は、基板上に形成された配向膜に対するラビング処理後に、前記配向膜上に液体の有機材料を塗布して有機被膜を形成する工程と、前記有機被膜を乾燥させる工程と、前記乾燥した有機被膜にテープを接着する工程と、前記テープを前記有機被膜と共に前記配向膜から剥離する工程とを具備し、前記乾燥した有機被膜は、前記基板と前記配向膜との接着力よりも弱い接着力を有し、前記テープは、前記配向膜と前記乾燥した有機被膜との接着力よりも強い接着力を有し、前記剥離する工程は、前記テープを前記乾燥した有機被膜に圧着した後に行われることを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、配向膜に対するラビング処理によって、配向膜上には塵埃等の異物が生じる。この配向膜上に、乾燥時には基板と配向膜とのピーリング強度よりも弱いピーリング強度で配向膜に貼り付く性質を有する液体の有機材料を塗布して、有機被膜を形成する。有機被膜は配向膜上の異物に接着する。有機材料が液体であるので、配向膜上の異物は有機被膜に囲い込まれる。剥離工程によって、有機被膜は配向膜から剥離される。この剥離の過程において、配向膜上の異物は、有機被膜と共に除去される。
【0018】
前記有機材料は、水溶性であることを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、有機材料の塗布による配向膜への影響が低減される。
【0020】
また、前記有機材料は、前記配向膜に形成されたラビング特性を変化させない性質を有することを特徴とする。
【0021】
このような構成によれば、有機材料の塗布によって、配向膜のラビング特性が変化することがなく、安定した特性の液晶装置が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の一例である実施の形態に係る液晶装置用異物除去方法を示すフローチャートである。図2は液晶装置の画素領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。図3はTFT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図であり、図4は素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図である。また、図5は液晶装置を詳細に示す断面図である。図6はパネル組立工程を示すフローチャートである。図7は有機被膜が塗布されてテープが貼り付けられた基板を示す模式図である。
【0025】
本実施の形態は、異物の除去に除塵テープを利用した例について説明する。
【0026】
先ず、図2乃至図5を参照して、液晶パネルの構造について説明する。
【0027】
液晶パネルは、図3及び図4に示すように、TFT基板等の素子基板10と対向基板20との間に液晶50を封入して構成される。素子基板10上には画素を構成する画素電極等がマトリクス状に配置される。図2は画素を構成する素子基板10上の素子の等価回路を示している。
【0028】
図2に示すように、画素領域においては、複数本の走査線3aと複数本のデータ線6aとが交差するように配線され、走査線3aとデータ線6aとで区画された領域に画素電極9aがマトリクス状に配置される。そして、走査線3aとデータ線6aの各交差部分に対応してTFT30が設けられ、このTFT30に画素電極9aが接続される。
【0029】
TFT30は走査線3aのON信号によってオンとなり、これにより、データ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9aと対向基板20に設けられた対向電極21との間の電圧が液晶50に印加される。また、画素電極9aと並列に蓄積容量70が設けられており、蓄積容量70によって、画素電極9aの電圧はソース電圧が印加された時間よりも例えば3桁も長い時間だけ保持される。蓄積容量70によって、保持特性が改善され、コントラスト比の高い画像表示が可能となる。
【0030】
図5は、一つの画素に着目した液晶パネルの模式的断面図である。
【0031】
ガラスや石英等の素子基板10には、LDD構造をなすTFT30が設けられている。TFT30は、チャネル領域1a、ソース領域1d、ドレイン領域1eが形成された半導体層に絶縁膜2を介してゲート電極をなす走査線3aが設けられてなる。TFT30上には第1層間絶縁膜4を介してデータ線6aが積層され、データ線6aはコンタクトホール5を介してソース領域1dに電気的に接続される。データ線6a上には第2層間絶縁膜7を介して画素電極9aが積層され、画素電極9aはコンタクトホール8を介してドレイン領域1eに電気的に接続される。
【0032】
走査線3a(ゲート電極)にON信号が供給されることで、チャネル領域1aが導通状態となり、ソース領域1dとドレイン領域1eとが接続されて、データ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに与えられる。
【0033】
また、半導体層にはドレイン領域1eから延びる蓄積容量電極1fが形成されている。蓄積容量電極1fは、誘電体膜である絶縁膜2を介して容量線3bが対向配置され、これにより蓄積容量70を構成している。画素電極9a上にはポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜16が積層され、所定方向にラビング処理されている。
【0034】
一方、対向基板20には、TFTアレイ基板のデータ線6a、走査線3a及びTFT30の形成領域に対向する領域、即ち各画素の非表示領域において第1遮光膜23が設けられている。この第1遮光膜23によって、対向基板20側からの入射光がTFT30のチャネル領域1a、ソース領域1d及びドレイン領域1eに入射することが防止される。第1遮光膜23上に、対向電極(共通電極)21が基板20全面に亘って形成されている。対向電極21上にポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜22が積層され、所定方向にラビング処理されている。
【0035】
そして、素子基板10と対向基板20との間に液晶50が封入されている。これにより、TFT30は所定のタイミングでデータ線6aから供給される画像信号を画層電極9aに書き込む。書き込まれた画素電極9aと対向電極21との電位差に応じて液晶50の分子集合の配向や秩序が変化して、光を変調し、階調表示を可能にする。
【0036】
図3及び図4に示すように、対向基板20には表示領域を区画する額縁としての第2遮光膜42が設けられている。第2遮光膜42は例えば第1遮光膜23と同一又は異なる遮光性材料によって形成されている。
【0037】
第2遮光膜42の外側の領域に液晶を封入するシール材41が、素子基板10と対向基板20間に形成されている。シール材41は対向基板20の輪郭形状に略一致するように配置され、素子基板10と対向基板20を相互に固着する。シール材41は、素子基板10の1辺の中央の一部において欠落しており、貼り合わされた素子基板10及び対向基板20相互の間隙に液晶50を注入するための液晶注入口78を形成する。液晶注入口78より液晶が注入された後、封止材79で封止される。
【0038】
素子基板10のシール材41の外側の領域には、データ線駆動回路61及び実装端子62が素子基板10の一辺に沿って設けられており、この一辺に隣接する2辺に沿って、走査線駆動回路63が設けられている。素子基板10の残る一辺には、画面表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路63間を接続するための複数の配線64が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板10と対向基板20との間を電気的に導通させるための導通材65が設けられている。
【0039】
次に、図6を参照してパネル組立工程について説明する。素子基板10(TFT基板)と対向基板20とは、別々に製造される。ステップS1 ,S6 で夫々用意されたTFT基板及び対向基板20に対して、次のステップS2 ,S7 では、配向膜16,22となるポリイミド(PI)を塗布する。次に、ステップS3 ,S8 において、素子基板10表面の配向膜16及び対向基板20表面の配向膜22に対して、ラビング処理を施す。
【0040】
次に、ステップS4 ,S9 において、異物除去工程を行う。この異物除去工程は、ラビング処理によって生じた塵埃を除去するためのものである。
【0041】
異物除去工程が終了すると、ステップS5 において、シール材41、及び導通材65(図2参照)を形成する。シール材41を形成した後、次に、ステップS10で、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせ、ステップS11でアライメントを施しながら圧着し、シール材41を硬化させる。最後に、ステップS12において、シール材41の一部に設けた切り欠きから液晶を封入し、切り欠きを塞いで液晶を封止する。
【0042】
本実施の形態においては、例えば、貼り合わせ工程前の素子基板10及び対向基板20に対して、ラビング処理後に異物除去処理を行う。図1は図6のステップS4 ,S9 の異物除去工程を具体的に示している。
【0043】
図1において、ステップS21では、有機被膜の塗布が行われる。図7は有機膜が塗布された状態を示している。基板81は、貼り合わせ工程前の素子基板10又は対向基板20に相当する。基板81上にはポリイミドによる配向膜82(図5の配向膜16,22に相当)が形成されている。更に、配向膜82には、図6のステップS3 ,S8 においてラビング処理が行われている。このラビング処理によって、配向膜82上には、ポリイミドの塵埃又はその他の塵埃(以下、異物という)が発生している。
【0044】
本実施の形態においては、配向膜82上の異物の除去のために、有機被膜83を塗布する。有機被膜83としては、例えば、水溶性のポリビニルアルコールを用いて、1〜100μm(例えば、10μm)の厚さに形成する。次のステップS22においては、有機被膜83の乾燥処理を行う。例えば、80°Cで10分間のベークを行うことによって、有機被膜83を乾燥させる。
【0045】
次に、ステップS23において、有機被膜83上にテープ84を貼り付ける。後述するように、テープ84と共に有機被膜83を剥離するようにしているので、有機被膜83とテープ84との間に気泡等が混入しないように、テープ84を有機被膜83上に均一に貼り付けるために、ローラを用いた圧着を行う(ステップS24)。図7はこの状態を示している。
【0046】
テープ84と配向膜82との間に有機被膜83が塗布されていることから、テープ84に異物が付着している場合でも、ローラによる圧着時等において、異物によって配向膜82が損傷を受けることを防止することができる。
【0047】
最後に、ステップS25においてテープ84を剥離する。この剥離処理によって、テープ84と共に有機被膜83が剥離し、有機被膜83に粘着された異物が配向膜82から除去されるようになっている。
【0048】
配向膜82上の異物を有機被膜83に接着させ、有機被膜83の剥離によって異物を配向膜82上から除去するようになっていることから、有機被膜83の剥離に、除塵用のテープを用いるものとすると、有機被膜83の接着力(ピーリング強度)は、テープの接着力よりも小さくなければならない。即ち、接着力については、下記関係を有するように、材料を選択する。
【0049】
基板81と配向膜82との接着力>有機被膜83とテープ84との接着力>配向膜82と有機被膜83との接着力
例えば、有機被膜83の接着力としては、0.1〜5N/平方cmの範囲内のものを選択する。
【0050】
また、有機被膜83としては、塗布時には、液体であるものを採用する。液体であることから、配向膜82上の異物と配向膜82の表面との隙間にも有機被膜83が浸入し、異物の除去を容易にする。また、有機被膜83としては、水溶性のものを用いると、有機被膜83が配向膜82を構成するポリイミドに与える影響を低減することができる。なお、必ずしも有機被膜83として水溶性のものを採用する必要はない。
【0051】
有機被膜83の塗布の方法としては、カーテンフローコート、スピンコート、ロールコート、スプレーコート等の各種コート法が考えられる。
【0052】
これらの条件を満足する有機被膜83を形成する液体としては、上述したポリビニルアルコール水溶液だけでなく、例えば、酢酸ビニル系エマルジョン、アクリル系エマルジョン等が考えられる。
【0053】
次に、このように構成された実施の形態の作用について図8乃至図10の説明図を参照して説明する。
【0054】
図6のステップS3 ,S8 において、ラビング処理が施される。図8に示すように、配向膜82上には、ラビング処理によって発生した異物91が載っている。この状態で、有機被膜83を形成する液体を塗布する。次に、有機被膜83上に除塵用のテープ84を貼り付けてローラで圧着する。
【0055】
図8の例は、除塵用のテープ84に異物92が付着している状態を示している。テープ84に付着した異物92によって有機被膜83は下方に押圧されて変形している。しかし、有機被膜83が緩衝材となって、配向膜82は異物92の影響を受けていない。
【0056】
次に、テープ84を剥離しようとする。テープ84と有機被膜83との接着力は、有機被膜83と配向膜82との接着力よりも大きいので、テープ84の剥離作業によって、テープ84と有機被膜83とが接着された状態で、配向膜82から有機被膜83が剥離される。この有機被膜83の剥離時に、配向膜82上の異物91が有機被膜83と共に配向膜82上から除去される。
【0057】
このように有機被膜83をテープ84と配向膜82との間に介在させているので、テープ84に付着した異物によって配向膜82が損傷を受けることを防止することができる。また、テープ84の粘着材は配向膜82に粘着しないので、異物除去工程後に配向膜82上に粘着材が残ることもない。
【0058】
図9は液体の有機被膜を塗布することによる効果を説明するためのものである。図9(a)は有機被膜を用いないテープ除塵における状態を示し、図9(b)は有機被膜を用いた本実施の形態における状態を示している。
【0059】
図9(a)に示すように、有機被膜83を用いない場合には、配向膜82上の異物93を覆うように除塵用のテープ84が接着される。しかし、テープ84は固体であり、異物93の周辺と配向膜82との間には気体による隙間95ができる。
【0060】
この場合には、異物93は一部のみがテープ84に接着されており、十分な接着力が得られず、また、隙間95に比較的小さい異物が存在する場合でも、この異物はテープ84には接着されない。従って、テープ84を剥離しても、異物93やその近傍の小さい異物が除去されない虞がある。
【0061】
これに対し、図9(b)に示すように、配向膜82上に塗布する有機被膜83は液体であるので、隙間95部分にも有機被膜83が浸入し、有機被膜83によって異物は囲い込まれる。
【0062】
この状態でテープ84を貼り付け、テープ84を有機被膜83と共に剥離する。そうすると、図10に示すように、異物93は有機被膜83と共に配向膜82上から確実に除去される。また、異物93と配向膜82との間に存在した小さい異物についても、有機被膜83と共に確実に除去される。
【0063】
このように、本実施の形態においては、ラビング処理後の配向膜上に液体の有機被膜を塗布し、乾燥後有機被膜を剥離することによって、有機被膜に接着された異物を配向膜上から除去する。これにより、テープに異物が付着している場合でも、この異物によって異物除去工程中に配向膜が損傷を受けることを防止することができ、また、配向膜上にテープの粘着材が残ることもない。更に、有機被膜を液体状態で塗布しているので、配向膜上の異物は有機被膜に囲い込まれて、大小のどのような異物も確実に除去される。
【0064】
なお、上記実施の形態においては、有機被膜上に除塵用のテープを貼り付け、テープを剥離する過程で異物を除去するものに適用する例を説明したが、有機被膜の剥離方法としてはいずれの方法を採用してもよく、有機被膜を粘着テープを用いる以外の方法ではがすようにしてもよい。
【0065】
有機被膜としては、上述したように、配向膜から剥離可能なピーリング強度を有し、塗布時に液体のものを採用すればよい。また、有機被膜は剥離された時点で、接着力を保持しているものであっても保持していないものであってもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、配向膜上の異物の除去時に、配向膜を傷つけることを防止することができると共に、粘着材が配向膜上に残留することを防止することができ、更に、比較的大きい異物の周辺においても確実に異物を除去することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶装置用異物除去方法を示すフローチャート。
【図2】液晶装置の画素領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図。
【図3】TFT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図。
【図4】素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図。
【図5】液晶装置を詳細に示す断面図。
【図6】パネル組立工程を示すフローチャート。
【図7】有機被膜が塗布されてテープが貼り付けられた基板を示す模式図。
【図8】実施の形態の作用を説明するための説明図。
【図9】実施の形態の作用を説明するための説明図。
【図10】実施の形態の作用を説明するための説明図。
【符号の説明】
S21…有機被膜塗布工程
S22…乾燥工程
S23…テープ貼り付け工程
S24…ローラによる圧着工程
S25…テープの剥離工程

Claims (3)

  1. 基板上に形成された配向膜に対するラビング処理後に、
    前記配向膜上に液体の有機材料を塗布して有機被膜を形成する工程と、
    前記有機被膜を乾燥させる工程と、
    前記乾燥した有機被膜にテープを接着する工程と、
    前記テープを前記有機被膜と共に前記配向膜から剥離する工程とを具備し、
    前記乾燥した有機被膜は、前記基板と前記配向膜との接着力よりも弱い接着力を有し、前記テープは、前記配向膜と前記乾燥した有機被膜との接着力よりも強い接着力を有し、
    前記剥離する工程は、前記テープを前記乾燥した有機被膜に圧着した後に行われることを特徴とする液晶装置用異物除去方法。
  2. 前記有機材料は、水溶性であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置用異物除去方法。
  3. 前記有機材料は、前記配向膜に形成されたラビング特性を変化させない性質を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置用異物除去方法。
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