JP2002162612A - 液晶装置用異物除去方法 - Google Patents

液晶装置用異物除去方法

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JP2002162612A
JP2002162612A JP2000359883A JP2000359883A JP2002162612A JP 2002162612 A JP2002162612 A JP 2002162612A JP 2000359883 A JP2000359883 A JP 2000359883A JP 2000359883 A JP2000359883 A JP 2000359883A JP 2002162612 A JP2002162612 A JP 2002162612A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テープに異物が付着した場合等でも配向膜を損
傷させることなく、確実な異物の除去を可能にする。 【解決手段】ステップS21において、配向膜上に液体の
有機被膜を塗布する。有機被膜は配向膜上の異物を囲い
込む。有機被膜の乾燥(ステップS22)後に、除塵用の
テープを貼り付ける(ステップS23)。ステップS24で
は、ローラによってテープを圧着させる。この圧着時に
おいてテープに異物が付着している場合でも、有機被膜
が緩衝材となって、配向膜の損傷が防止される。ステッ
プS25において、テープを剥離しようとすると、有機被
膜が配向膜から剥離され、剥離の過程で配向膜上の異物
が除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラビング処理後の
配向膜上の異物を除去する液晶装置用異物除去方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶ライトバルブ等の液晶装置は、ガラ
ス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構
成される。このような液晶装置は、一方の基板に、例え
ば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、T
FTと称す)をマトリクス状に配置し、他方の基板に対
向電極を配置して、両基板間に封止した液晶層の光学特
性を画像信号に応じて変化させることで、画像表示を可
能にする。
【0003】TFTを配置したTFT基板と、TFT基
板に対向配置される対向基板とは、別々に製造される。
両基板は、パネル組み立て工程において高精度に貼り合
わされた後、液晶が封入される。
【0004】パネル組み立て工程においては、先ず、各
基板工程において夫々製造されたTFT基板と対向基板
との対向面、即ち、対向基板及びTFT基板の液晶層と
接する面上に配向膜が形成され、次いでラビング処理が
行われる。次に、一方の基板上の端辺に接着剤となるシ
ール部が形成される。TFT基板と対向基板とをシール
部を用いて貼り合わせ、アライメントを施しながら圧着
硬化させる。シール部の一部には切り欠きが設けられて
おり、この切り欠きを介して液晶を封入する。
【0005】液晶層の光学特性は、液晶層に映像信号に
基づく電圧を印加して、液晶分子の配列を変化させるこ
とで制御する。電圧無印加時の液晶分子の配列を規定す
るために、一方の基板(アクティブマトリクス基板)及
び他方の基板(対向基板)の液晶層に接する面上に配向
膜を形成し、配向膜にラビング処理を施す。
【0006】即ち、配向膜は、例えばポリイミド等の有
機膜を約数十ナノメーターの厚さで両基板の面上に形成
したものであり、配向膜によって液晶分子を基板面に沿
って配向処理することができる。更に、配向膜表面にラ
ビング処理を施すことで、配向膜を配向異方性の膜にし
て液晶分子の配列を規定するのである。
【0007】具体的なラビング方法としては、先ず、ラ
ビング装置の載置台上にポリイミド膜を有する基板をポ
リイミド膜を上にして配置する。次に、ロールの周りに
ラビング布が取り付けられたラビングロールをポリイミ
ド膜と接するように配置し、ラビングロールを所定の方
向に移動させて、ポリイミド膜を擦ることにより、ラビ
ング処理された配向膜を形成する。
【0008】ところで、このようなラビング処理では、
多量の塵埃が発生し、基板表面に付着してしまうことが
ある。そこで、両基板のラビング処理後に、基板表面に
付着した塵埃を除去する異物除去工程が行われる。
【0009】異物除去工程として、純水や洗浄液を用い
たウェット式の洗浄を採用すると、乾燥工程等が必要と
なり、乾燥工程時に塵埃が再付着してチルト角が低下す
る虞がある。また、エアの吹きつけによって塵埃を吹き
飛ばすエアブロー方式の洗浄を採用すると、塵埃の除去
効率が極めて低く、除去した塵埃が再付着するといった
欠点がある。
【0010】そこで、特開平8−220517号公報に
おいては、除塵の方法として、テープによる異物除去を
採用した提案が開示されている。この提案によれば、粘
着性を有するテープを用い、ハンドローラと基板表面と
の間にテープを介在させ、ハンドローラをテープ上から
基板表面を押圧しながら移動させることによって、テー
プの粘着面に基板表面の塵埃を付着させて、除去、洗浄
を行うようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、特開平8−220517号公報のテープによる異
物除去方法では、基板上の塵埃をテープの粘着材に吸着
させ、テープを基板表面から剥離することによって、同
時に基板表面上の塵埃を除去するようになっている。
【0012】しかしながら、テープを基板表面に接着さ
せるときに、粘着材に内在する異物によって基板表面の
配向膜を傷つけ、局部的な配向不良による液晶装置の製
品不良となってしまうという問題点があった。
【0013】また、テープを剥離したときに、テープ上
の粘着材が基板表面に残ってしまうこともある。この残
留した粘着材によって、シミ状の表示不良等が発生する
こともあるという問題点もあった。
【0014】更に、比較的大きい異物等によって、テー
プと配向膜との間に隙間が生じ、この部分においては異
物の除去が行われないという問題点もあった。
【0015】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、配向膜上の異物の除去時に、配向膜を傷つ
けることを防止することができると共に、粘着材が配向
膜上に残留することを防止することができ、更に、比較
的大きい異物の周辺においても確実に異物を除去するこ
とができる液晶装置用異物除去方法を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液晶装置用
異物除去方法は、基板上に形成された配向膜に対するラ
ビング処理後に、乾燥時には前記基板と前記配向膜との
ピーリング強度よりも弱いピーリング強度で前記配向膜
に貼り付く性質を有する液体の有機材料を塗布して前記
配向膜上に有機被膜を形成する工程と、前記有機被膜を
前記配向膜から剥離して前記配向膜上の異物を除去する
剥離工程とを具備したことを特徴とする。
【0017】このような構成によれば、配向膜に対する
ラビング処理によって、配向膜上には塵埃等の異物が生
じる。この配向膜上に、乾燥時には基板と配向膜とのピ
ーリング強度よりも弱いピーリング強度で配向膜に貼り
付く性質を有する液体の有機材料を塗布して、有機被膜
を形成する。有機被膜は配向膜上の異物に接着する。有
機材料が液体であるので、配向膜上の異物は有機被膜に
囲い込まれる。剥離工程によって、有機被膜は配向膜か
ら剥離される。この剥離の過程において、配向膜上の異
物は、有機被膜と共に除去される。
【0018】前記有機材料は、水溶性であることを特徴
とする。
【0019】このような構成によれば、有機材料の塗布
による配向膜への影響が低減される。
【0020】また、前記有機材料は、前記配向膜に形成
されたラビング特性を変化させない性質を有することを
特徴とする。
【0021】このような構成によれば、有機材料の塗布
によって、配向膜のラビング特性が変化することがな
く、安定した特性の液晶装置が得られる。
【0022】前記剥離工程は、配向膜を傷つけたり、汚
染させない方法であれば、特に限定はないが、例えば、
前記剥離工程は、乾燥した前記有機被膜上に、前記配向
膜と前記有機被膜とのピーリング強度よりも強いピーリ
ング強度で前記有機被膜に接着する性質を有するテープ
を接着する工程と、前記テープを前記有機被膜と共に前
記配向膜から剥離する工程とを具備したことを特徴とす
る。
【0023】このような構成によれば、有機被膜上に
は、テープが接着される。テープは、配向膜と有機被膜
とのピーリング強度よりも強いピーリング強度で有機被
膜に接着するので、テープを引き剥がすときに、有機被
膜がテープに接着された状態で、配向膜から剥離され、
配向膜上の異物の除去が行われる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の一例
である実施の形態に係る液晶装置用異物除去方法を示す
フローチャートである。図2は液晶装置の画素領域を構
成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路
図である。図3はTFT基板等の素子基板をその上に形
成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図で
あり、図4は素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶
を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−
H'線の位置で切断して示す断面図である。また、図5
は液晶装置を詳細に示す断面図である。図6はパネル組
立工程を示すフローチャートである。図7は有機被膜が
塗布されてテープが貼り付けられた基板を示す模式図で
ある。
【0025】本実施の形態は、異物の除去に除塵テープ
を利用した例について説明する。
【0026】先ず、図2乃至図5を参照して、液晶パネ
ルの構造について説明する。
【0027】液晶パネルは、図3及び図4に示すよう
に、TFT基板等の素子基板10と対向基板20との間
に液晶50を封入して構成される。素子基板10上には
画素を構成する画素電極等がマトリクス状に配置され
る。図2は画素を構成する素子基板10上の素子の等価
回路を示している。
【0028】図2に示すように、画素領域においては、
複数本の走査線3aと複数本のデータ線6aとが交差す
るように配線され、走査線3aとデータ線6aとで区画
された領域に画素電極9aがマトリクス状に配置され
る。そして、走査線3aとデータ線6aの各交差部分に
対応してTFT30が設けられ、このTFT30に画素
電極9aが接続される。
【0029】TFT30は走査線3aのON信号によっ
てオンとなり、これにより、データ線6aに供給された
画像信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9
aと対向基板20に設けられた対向電極21との間の電
圧が液晶50に印加される。また、画素電極9aと並列
に蓄積容量70が設けられており、蓄積容量70によっ
て、画素電極9aの電圧はソース電圧が印加された時間
よりも例えば3桁も長い時間だけ保持される。蓄積容量
70によって、保持特性が改善され、コントラスト比の
高い画像表示が可能となる。
【0030】図5は、一つの画素に着目した液晶パネル
の模式的断面図である。
【0031】ガラスや石英等の素子基板10には、LD
D構造をなすTFT30が設けられている。TFT30
は、チャネル領域1a、ソース領域1d、ドレイン領域
1eが形成された半導体層に絶縁膜2を介してゲート電
極をなす走査線3aが設けられてなる。TFT30上に
は第1層間絶縁膜4を介してデータ線6aが積層され、
データ線6aはコンタクトホール5を介してソース領域
1dに電気的に接続される。データ線6a上には第2層
間絶縁膜7を介して画素電極9aが積層され、画素電極
9aはコンタクトホール8を介してドレイン領域1eに
電気的に接続される。
【0032】走査線3a(ゲート電極)にON信号が供
給されることで、チャネル領域1aが導通状態となり、
ソース領域1dとドレイン領域1eとが接続されて、デ
ータ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに与え
られる。
【0033】また、半導体層にはドレイン領域1eから
延びる蓄積容量電極1fが形成されている。蓄積容量電
極1fは、誘電体膜である絶縁膜2を介して容量線3b
が対向配置され、これにより蓄積容量70を構成してい
る。画素電極9a上にはポリイミド系の高分子樹脂から
なる配向膜16が積層され、所定方向にラビング処理さ
れている。
【0034】一方、対向基板20には、TFTアレイ基
板のデータ線6a、走査線3a及びTFT30の形成領
域に対向する領域、即ち各画素の非表示領域において第
1遮光膜23が設けられている。この第1遮光膜23に
よって、対向基板20側からの入射光がTFT30のチ
ャネル領域1a、ソース領域1d及びドレイン領域1e
に入射することが防止される。第1遮光膜23上に、対
向電極(共通電極)21が基板20全面に亘って形成さ
れている。対向電極21上にポリイミド系の高分子樹脂
からなる配向膜22が積層され、所定方向にラビング処
理されている。
【0035】そして、素子基板10と対向基板20との
間に液晶50が封入されている。これにより、TFT3
0は所定のタイミングでデータ線6aから供給される画
像信号を画層電極9aに書き込む。書き込まれた画素電
極9aと対向電極21との電位差に応じて液晶50の分
子集合の配向や秩序が変化して、光を変調し、階調表示
を可能にする。
【0036】図3及び図4に示すように、対向基板20
には表示領域を区画する額縁としての第2遮光膜42が
設けられている。第2遮光膜42は例えば第1遮光膜2
3と同一又は異なる遮光性材料によって形成されてい
る。
【0037】第2遮光膜42の外側の領域に液晶を封入
するシール材41が、素子基板10と対向基板20間に
形成されている。シール材41は対向基板20の輪郭形
状に略一致するように配置され、素子基板10と対向基
板20を相互に固着する。シール材41は、素子基板1
0の1辺の中央の一部において欠落しており、貼り合わ
された素子基板10及び対向基板20相互の間隙に液晶
50を注入するための液晶注入口78を形成する。液晶
注入口78より液晶が注入された後、封止材79で封止
される。
【0038】素子基板10のシール材41の外側の領域
には、データ線駆動回路61及び実装端子62が素子基
板10の一辺に沿って設けられており、この一辺に隣接
する2辺に沿って、走査線駆動回路63が設けられてい
る。素子基板10の残る一辺には、画面表示領域の両側
に設けられた走査線駆動回路63間を接続するための複
数の配線64が設けられている。また、対向基板20の
コーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板1
0と対向基板20との間を電気的に導通させるための導
通材65が設けられている。
【0039】次に、図6を参照してパネル組立工程につ
いて説明する。素子基板10(TFT基板)と対向基板
20とは、別々に製造される。ステップS1 ,S6 で夫
々用意されたTFT基板及び対向基板20に対して、次
のステップS2 ,S7 では、配向膜16,22となるポ
リイミド(PI)を塗布する。次に、ステップS3 ,S
8 において、素子基板10表面の配向膜16及び対向基
板20表面の配向膜22に対して、ラビング処理を施
す。
【0040】次に、ステップS4 ,S9 において、異物
除去工程を行う。この異物除去工程は、ラビング処理に
よって生じた塵埃を除去するためのものである。
【0041】異物除去工程が終了すると、ステップS5
において、シール材41、及び導通材65(図2参照)
を形成する。シール材41を形成した後、次に、ステッ
プS10で、素子基板10と対向基板20とを貼り合わ
せ、ステップS11でアライメントを施しながら圧着し、
シール材41を硬化させる。最後に、ステップS12にお
いて、シール材41の一部に設けた切り欠きから液晶を
封入し、切り欠きを塞いで液晶を封止する。
【0042】本実施の形態においては、例えば、貼り合
わせ工程前の素子基板10及び対向基板20に対して、
ラビング処理後に異物除去処理を行う。図1は図6のス
テップS4 ,S9 の異物除去工程を具体的に示してい
る。
【0043】図1において、ステップS21では、有機被
膜の塗布が行われる。図7は有機膜が塗布された状態を
示している。基板81は、貼り合わせ工程前の素子基板
10又は対向基板20に相当する。基板81上にはポリ
イミドによる配向膜82(図5の配向膜16,22に相
当)が形成されている。更に、配向膜82には、図6の
ステップS3 ,S8 においてラビング処理が行われてい
る。このラビング処理によって、配向膜82上には、ポ
リイミドの塵埃又はその他の塵埃(以下、異物という)
が発生している。
【0044】本実施の形態においては、配向膜82上の
異物の除去のために、有機被膜83を塗布する。有機被
膜83としては、例えば、水溶性のポリビニルアルコー
ルを用いて、1〜100μm(例えば、10μm)の厚
さに形成する。次のステップS22においては、有機被膜
83の乾燥処理を行う。例えば、80°Cで10分間の
ベークを行うことによって、有機被膜83を乾燥させ
る。
【0045】次に、ステップS23において、有機被膜8
3上にテープ84を貼り付ける。後述するように、テー
プ84と共に有機被膜83を剥離するようにしているの
で、有機被膜83とテープ84との間に気泡等が混入し
ないように、テープ84を有機被膜83上に均一に貼り
付けるために、ローラを用いた圧着を行う(ステップS
24)。図7はこの状態を示している。
【0046】テープ84と配向膜82との間に有機被膜
83が塗布されていることから、テープ84に異物が付
着している場合でも、ローラによる圧着時等において、
異物によって配向膜82が損傷を受けることを防止する
ことができる。
【0047】最後に、ステップS25においてテープ84
を剥離する。この剥離処理によって、テープ84と共に
有機被膜83が剥離し、有機被膜83に粘着された異物
が配向膜82から除去されるようになっている。
【0048】配向膜82上の異物を有機被膜83に接着
させ、有機被膜83の剥離によって異物を配向膜82上
から除去するようになっていることから、有機被膜83
の剥離に、除塵用のテープを用いるものとすると、有機
被膜83の接着力(ピーリング強度)は、テープの接着
力よりも小さくなければならない。即ち、接着力につい
ては、下記関係を有するように、材料を選択する。
【0049】基板81と配向膜82との接着力>有機被
膜83とテープ84との接着力>配向膜82と有機被膜
83との接着力例えば、有機被膜83の接着力として
は、0.1〜5N/平方cmの範囲内のものを選択す
る。
【0050】また、有機被膜83としては、塗布時に
は、液体であるものを採用する。液体であることから、
配向膜82上の異物と配向膜82の表面との隙間にも有
機被膜83が浸入し、異物の除去を容易にする。また、
有機被膜83としては、水溶性のものを用いると、有機
被膜83が配向膜82を構成するポリイミドに与える影
響を低減することができる。なお、必ずしも有機被膜8
3として水溶性のものを採用する必要はない。
【0051】有機被膜83の塗布の方法としては、カー
テンフローコート、スピンコート、ロールコート、スプ
レーコート等の各種コート法が考えられる。
【0052】これらの条件を満足する有機被膜83を形
成する液体としては、上述したポリビニルアルコール水
溶液だけでなく、例えば、酢酸ビニル系エマルジョン、
アクリル系エマルジョン等が考えられる。
【0053】次に、このように構成された実施の形態の
作用について図8乃至図10の説明図を参照して説明す
る。
【0054】図6のステップS3 ,S8 において、ラビ
ング処理が施される。図8に示すように、配向膜82上
には、ラビング処理によって発生した異物91が載って
いる。この状態で、有機被膜83を形成する液体を塗布
する。次に、有機被膜83上に除塵用のテープ84を貼
り付けてローラで圧着する。
【0055】図8の例は、除塵用のテープ84に異物9
2が付着している状態を示している。テープ84に付着
した異物92によって有機被膜83は下方に押圧されて
変形している。しかし、有機被膜83が緩衝材となっ
て、配向膜82は異物92の影響を受けていない。
【0056】次に、テープ84を剥離しようとする。テ
ープ84と有機被膜83との接着力は、有機被膜83と
配向膜82との接着力よりも大きいので、テープ84の
剥離作業によって、テープ84と有機被膜83とが接着
された状態で、配向膜82から有機被膜83が剥離され
る。この有機被膜83の剥離時に、配向膜82上の異物
91が有機被膜83と共に配向膜82上から除去され
る。
【0057】このように有機被膜83をテープ84と配
向膜82との間に介在させているので、テープ84に付
着した異物によって配向膜82が損傷を受けることを防
止することができる。また、テープ84の粘着材は配向
膜82に粘着しないので、異物除去工程後に配向膜82
上に粘着材が残ることもない。
【0058】図9は液体の有機被膜を塗布することによ
る効果を説明するためのものである。図9(a)は有機
被膜を用いないテープ除塵における状態を示し、図9
(b)は有機被膜を用いた本実施の形態における状態を
示している。
【0059】図9(a)に示すように、有機被膜83を
用いない場合には、配向膜82上の異物93を覆うよう
に除塵用のテープ84が接着される。しかし、テープ8
4は固体であり、異物93の周辺と配向膜82との間に
は気体による隙間95ができる。
【0060】この場合には、異物93は一部のみがテー
プ84に接着されており、十分な接着力が得られず、ま
た、隙間95に比較的小さい異物が存在する場合でも、
この異物はテープ84には接着されない。従って、テー
プ84を剥離しても、異物93やその近傍の小さい異物
が除去されない虞がある。
【0061】これに対し、図9(b)に示すように、配
向膜82上に塗布する有機被膜83は液体であるので、
隙間95部分にも有機被膜83が浸入し、有機被膜83
によって異物は囲い込まれる。
【0062】この状態でテープ84を貼り付け、テープ
84を有機被膜83と共に剥離する。そうすると、図1
0に示すように、異物93は有機被膜83と共に配向膜
82上から確実に除去される。また、異物93と配向膜
82との間に存在した小さい異物についても、有機被膜
83と共に確実に除去される。
【0063】このように、本実施の形態においては、ラ
ビング処理後の配向膜上に液体の有機被膜を塗布し、乾
燥後有機被膜を剥離することによって、有機被膜に接着
された異物を配向膜上から除去する。これにより、テー
プに異物が付着している場合でも、この異物によって異
物除去工程中に配向膜が損傷を受けることを防止するこ
とができ、また、配向膜上にテープの粘着材が残ること
もない。更に、有機被膜を液体状態で塗布しているの
で、配向膜上の異物は有機被膜に囲い込まれて、大小の
どのような異物も確実に除去される。
【0064】なお、上記実施の形態においては、有機被
膜上に除塵用のテープを貼り付け、テープを剥離する過
程で異物を除去するものに適用する例を説明したが、有
機被膜の剥離方法としてはいずれの方法を採用してもよ
く、有機被膜を粘着テープを用いる以外の方法ではがす
ようにしてもよい。
【0065】有機被膜としては、上述したように、配向
膜から剥離可能なピーリング強度を有し、塗布時に液体
のものを採用すればよい。また、有機被膜は剥離された
時点で、接着力を保持しているものであっても保持して
いないものであってもよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、配
向膜上の異物の除去時に、配向膜を傷つけることを防止
することができると共に、粘着材が配向膜上に残留する
ことを防止することができ、更に、比較的大きい異物の
周辺においても確実に異物を除去することができるとい
う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶装置用異物除去
方法を示すフローチャート。
【図2】液晶装置の画素領域を構成する複数の画素にお
ける各種素子、配線等の等価回路図。
【図3】TFT基板等の素子基板をその上に形成された
各構成要素と共に対向基板側から見た平面図。
【図4】素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封
入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線
の位置で切断して示す断面図。
【図5】液晶装置を詳細に示す断面図。
【図6】パネル組立工程を示すフローチャート。
【図7】有機被膜が塗布されてテープが貼り付けられた
基板を示す模式図。
【図8】実施の形態の作用を説明するための説明図。
【図9】実施の形態の作用を説明するための説明図。
【図10】実施の形態の作用を説明するための説明図。
【符号の説明】
S21…有機被膜塗布工程 S22…乾燥工程 S23…テープ貼り付け工程 S24…ローラによる圧着工程 S25…テープの剥離工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 FA14 FA23 HA03 MA18 2H090 MB01 3B116 AA02 BA15 BC07 CA03 3B201 AA47 BA01 BC07 CC11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された配向膜に対するラビ
    ング処理後に、乾燥時には前記基板と前記配向膜とのピ
    ーリング強度よりも弱いピーリング強度で前記配向膜に
    貼り付く性質を有する液体の有機材料を塗布して前記配
    向膜上に有機被膜を形成する工程と、 前記有機被膜を前記配向膜から剥離して前記配向膜上の
    異物を除去する剥離工程とを具備したことを特徴とする
    液晶装置用異物除去方法。
  2. 【請求項2】 前記有機材料は、水溶性であることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶装置用異物除去方法。
  3. 【請求項3】 前記有機材料は、前記配向膜に形成され
    たラビング特性を変化させない性質を有することを特徴
    とする請求項1に記載の液晶装置用異物除去方法。
  4. 【請求項4】 前記剥離工程は、乾燥した前記有機被膜
    上に、前記配向膜と前記有機被膜とのピーリング強度よ
    りも強いピーリング強度で前記有機被膜に接着する性質
    を有するテープを接着する工程と、 前記テープを前記有機被膜と共に前記配向膜から剥離す
    る工程とを具備したことを特徴とする請求項1に記載の
    液晶装置用異物除去方法。
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