JP2008216943A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ITO膜によって構成された電極の凹凸形状に影響されて形成された無機配向膜の凹凸に起因して液晶の配向不良が発生し、表示ムラ等の表示不良が発生してしまうことを、液晶装置の生産性及び信頼性の向上を図りながら簡単に防止することができる液晶装置の製造方法を提供する。
【解決手段】TFT基板及び対向基板に、成膜装置を用いて、液晶に駆動電圧を印加するITOからなる画素電極、対向電極を、常温でそれぞれ形成するステップS1、ステップS3と、画素電極、対向電極上に無機配向膜を形成するステップS2、ステップS4と、を具備することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、第1の基板と該第1の基板に対向する第2の基板との間に液晶が介在された液晶装置の製造方法に関する。
周知のように、例えば光透過型の液晶装置は、ガラス基板、石英基板等からなる2枚の基板間に液晶が介在されて構成されている。
また、液晶装置は、一方の基板に、例えば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称す)等のスイッチング素子及び画素電極をマトリクス状に配置し、他方の基板に対向電極を配置して、両基板間に介在された液晶層による光学応答を画像信号に応じて変化させることで、画像表示を可能としている。
また、TFTを配置したTFT基板と、このTFT基板に相対して配置される対向基板とは、別々に製造される。TFT基板及び対向基板は、例えば石英基板上に、所定のパターンを有する半導体薄膜、絶縁性薄膜又は導電性薄膜を積層することによって構成される。層毎に各種膜の成膜工程とフォトリソグラフィ工程を繰り返すことによって形成されるのである。
このようにして形成されたTFT基板及び対向基板は、パネル組立工程において高精度(例えばアライメント誤差1μm以内)に貼り合わされる。このパネル組立工程の一例を説明すると、先ず、各基板の製造工程において夫々製造されたTFT基板の画素電極上、及び対向基板の対向電極上に、液晶分子を基板面に沿って配向させるためのポリイミド等の有機配向膜が形成される、その後、焼成が行われ、さらに有機配向膜に対し、電圧無印加時の液晶分子の配列を規定させるためのラビング処理が施される。
次いで、例えば液晶封入方式により、TFT基板と対向基板との間に液晶が介在される場合には、TFT基板と対向基板との一方の基板上に、接着剤となるシール材が、一部に注入口となる切り欠きを有するよう略周状に塗布され、このシール材が用いられてTFT基板に対し、対向基板が貼り合わされる。
次いで、アライメントが施されてそれぞれ圧着硬化された後、真空下においてTFT基板のシール材の注入口の近傍に、規定量の液晶がそれぞれ滴下され、その後、大気解放されることにより、注入口を介して液晶がTFT基板と対向基板との間にそれぞれ注入され、最後に、注入口が、封止材により封止されて、液晶装置が製造される。
ところで、TFT基板の画素電極上及び対向基板の対向電極上には、有機配向膜に限らず、例えばSiOから構成された無機配向膜が形成される場合がある。
無機配向膜は、プレチルト角に相当する所定の角度を以て、対象基板に複数本、柱状構造物として蒸着されて形成されることにより、形成後、ラビング処理を不要として、液晶のプレチルト角を規定することができる。尚、このような無機配向膜の形成方法は、斜方蒸着法と称される。
ここで、TFT基板の画素電極及び対向基板の対向電極は、一般に、既知のスパッタリング装置を用いて、スパッタリング法により、酸素にアルゴンが希釈された雰囲気中において、例えば250℃の高温で、ITO(Indium Tin Oxide)膜によって形成される。しかしながら、形成後のITO膜は、サブグレインを有するそれぞれ多方向を指向する複数のグレインから構成されるため、加熱により成長した各グレイン間の界面や各グレインの面内等において、凹凸が発生しやすい。即ち、形成後の各電極の表面には、凹凸が形成されやすい。
よって、このように凹凸が形成された各電極上に、無機配向膜を、上述した斜方蒸着法によってそれぞれ形成すると、形成後の無機配向膜の表面にも、各電極の凹凸の影響を受けて、凹凸が形成されてしまう。
無機配向膜の表面に凹凸が形成されてしまうと、該凹凸に起因して液晶の配向不良が発生し、表示ムラ等の表示不良が発生してしまうといった問題があった。尚、このような問題は、各電極上に、有機配向膜がそれぞれ形成される場合には、有機配向膜の表面には、上述したように、ラビング処理が施され、積極的に凹凸が形成されることから発生しない。
このような問題に鑑み、特許文献1には、凹凸を有する下地膜上に、例えばシリコン酸化物の微粒子が閉じこめられたオーバーコート膜を形成して表面を平坦化した後、オーバーコート膜上に、成膜を行うことにより、成膜された膜表面に、下地膜の凹凸に影響して凹凸が発生することを防止する技術が開示されている。
この技術を適用して、画素電極及び対向電極上に、それぞれオーバーコート膜を形成して表面を平坦化した後、各オーバーコート膜上に無機配向膜をそれぞれ形成すれば、無機配向膜の表面に、各電極の凹凸に影響されて凹凸が形成されてしまうことを防止することができる。
特開平9−152581号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、オーバーコート膜を成膜する工程を別途有するため、液晶装置の生産性が低下する他、電極と無機配向膜との間のオーバーコート膜に結果的にキャパシタが形成されてしまい、各電極の電気特性が変化してしまうといった問題があった。よって、液晶装置の生産性及び信頼性を向上させながら、無機配向膜の表面に、電極の凹凸に影響されて凹凸が形成されてしまうことを、簡単に防止できる技術が望まれていた。
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、ITO膜によって構成された電極の凹凸形状に影響されて形成された無機配向膜の凹凸に起因して液晶の配向不良が発生し、表示ムラ等の表示不良が発生してしまうことを、液晶装置の生産性及び信頼性の向上を図りながら簡単に防止することができる液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る液晶装置の製造方法は、第1の基板と該第1の基板に対向する第2の基板との間に液晶が介在された液晶装置の製造方法であって、前記第1の基板及び前記第2の基板に、成膜装置を用いて、前記液晶に駆動電圧を印加するITOからなる電極を、常温でそれぞれ形成する電極形成工程と、各電極上に無機配向膜を形成する無機配向膜形成工程と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、ITO膜によって電極を形成する際、常温で形成するのみで、電極を、凹凸の極めて少ない微結晶透明導電膜またはアモルファス透明導電膜に形成することができる。よって、電極上に形成される無機配向膜を、電極の形状に影響することなく、凹凸の極めて少ない膜に生産性の向上を図りながら形成することができることから、電極の凹凸形状に影響されて形成された無機配向膜の表面の凹凸に起因して、液晶の配向不良が発生し、表示ムラ等の表示不良が発生してしまうことを生産性及び信頼性の向上を図りながら簡単に防止することができる液晶装置の製造方法を提供することができる。
また、前記電極形成工程において、前記第1の基板に形成する前記電極は、前記第1の基板の少なくとも表示領域において平面視した状態でマトリクス状に配置される画素電極であることを特徴とする。
本発明によれば、ITO膜によって画素電極を形成する際、常温で形成するのみで、画素電極を、凹凸の極めて少ない微結晶透明導電膜またはアモルファス透明導電膜に形成することができる。よって、画素電極上に形成される無機配向膜を、画素電極の形状に影響することなく、凹凸の極めて少ない膜に生産性の向上を図りながら形成することができることから、画素電極の凹凸形状に影響されて形成された無機配向膜の表面の凹凸に起因して、液晶の配向不良が発生し、表示ムラ等の表示不良が発生してしまうことを生産性及び信頼性の向上を図りながら簡単に防止することができる液晶装置の製造方法を提供することができる。
さらに、前記電極形成工程において、前記第2の基板に形成する前記電極は、前記第2の基板の少なくとも表示領域の全面に亘って配置される対向電極であることを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、ITOによって対向電極を形成する際、常温で形成するのみで、対向電極を、凹凸の極めて少ない微結晶透明導電膜またはアモルファス透明導電膜に形成することができる。よって、対向電極上に形成される無機配向膜を、対向電極の形状に影響することなく、凹凸の極めて少ない膜に生産性の向上を図りながら形成することができることから、対向電極の凹凸形状に影響されて形成された無機配向膜の表面の凹凸に起因して、液晶の配向不良が発生し、表示ムラ等の表示不良が発生してしまうことを生産性及び信頼性の向上を図りながら簡単に防止することができる液晶装置の製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照にして本発明の実施の形態を説明する。尚、以下に示す実施の形態において液晶装置は、光透過型の液晶装置を例に挙げて説明する。
また、液晶装置において対向配置される一対の基板の内、一方の基板は、第1の基板である素子基板(以下、TFT基板と称す)を、また他方の基板は、TFT基板に対向する第2の基板である対向基板を例に挙げて説明する。
先ず、本実施の形態の液晶装置の製造方法によって製造される液晶装置の構成を、図1〜図3を用いて示す。
図1は、本実施の形態の液晶装置の製造方法によって製造される液晶装置の平面図、図2は、図1中のII-II線に沿って切断した断面図、図3は、図1の液晶装置における画素電極及び無機配向膜と、その近傍を示す部分拡大断面図である。
図1、図2に示すように、液晶装置1は、例えば、石英基板やガラス基板等を用いたTFT基板10と、該TFT基板10に対向配置される、例えばガラス基板や石英基板等を用いた対向基板20との間に、液晶50が介在されて構成される。対向配置されたTFT基板10と対向基板20とは、シール材52によって貼り合わされている。
TFT基板10の液晶50と接する領域に、液晶装置1の表示領域40を構成するTFT基板10の表示領域10hが構成されている。また、表示領域10hに、画素を構成するとともに、後述する対向電極21とともに液晶50に駆動電圧を印加する、透明電極、例えば後述するITO膜から構成された画素電極9が平面視した状態でマトリクス状に配置されている。
また、対向基板20の液晶50と接する領域に、液晶50に画素電極9とともに駆動電圧を印加する透明電極、例えばITO膜から構成された対向電極21が全面に亘って設けられており、対向電極21の表示領域10hに対向する領域に、液晶装置1の表示領域40を構成する対向基板20の表示領域20hが構成されている。
TFT基板10の画素電極9上に、無機配向膜から構成された配向膜(以下、無機配向膜と称す)16が設けられており、また、対向基板20上の全面に亘って形成された対向電極21上にも、無機配向膜26が設けられている。
詳しくは、図3に示すように、画素電極9上に、SiOやSiO等のシリコン酸化物等の絶縁物により構成された複数本の柱状構造を有する無機配向膜16が、画素電極9に垂直な面に対し所定の角度傾くよう、上述した斜方蒸着法により形成されている。その結果、液晶50は、斜方蒸着された無機配向膜16により垂直配向されている。
また、このことは、無機配向膜26であっても同様であり、対向電極21上に、SiOやSiO等のシリコン酸化物等の絶縁物により構成された複数本の柱状の構造を有する無機配向膜26が、対向電極21に垂直な面に対し所定の角度傾くよう、上述した斜方蒸着法により形成されている。その結果、液晶50は、斜方蒸着された無機配向膜26により垂直配向されている。
また、TFT基板10の表示領域10hにおいては、複数本の図示しない走査線と複数本の図示しないデータ線とが交差するように配線され、走査線とデータ線とで区画された領域に画素電極9がマトリクス状に配置される。そして、走査線とデータ線との各交差部分に対応して図示しない薄膜トランジスタ(TFT)が設けられ、このTFT毎に画素電極9が電気的に接続されている。
TFTは走査線のON信号によってオンとなり、これにより、データ線に供給された画像信号が画素電極9に供給される。この画素電極9と対向基板20に設けられた対向電極21との間の電圧が液晶50に印加される。
対向基板20に、液晶装置1の表示領域40を規定する額縁としての遮光膜53が設けられている。
液晶50がTFT基板10と対向基板20との間に、既知の液晶注入方式で注入される場合、シール材52は、シール材52の1辺の一部において欠落して塗布されている。
シール材52の欠落した箇所は、該欠落した箇所から貼り合わされたTFT基板10及び対向基板20との間において、シール材52により囲まれた領域に液晶50を注入するための切り欠きである液晶注入口108を構成している。液晶注入口108は、液晶注入後、封止剤109によって封止される。
シール材52の外側の領域に、TFT基板10の図示しないデータ線に画像信号を所定のタイミングで供給して該データ線を駆動するドライバであるデータ線駆動回路101と外部回路との接続のための外部接続端子102とが、TFT基板10の液晶注入口108が位置する1辺に沿って設けられている。尚、外部接続端子102は、対向基板20に設けられていても構わない。
外部接続端子102に、液晶装置1を、プロジェクタ等の電子機器と電気的に接続する、図示しない特定の長さを有する柔軟なフレキシブル配線基板(Flexible Printed Circuits、以下FPCと称す)の一端が接続される。FPCの他端がプロジェクタ等の電子機器に接続されることにより、液晶装置1と電子機器とは電気的に接続される。
外部接続端子102が設けられたTFT基板10の1辺に隣接する2辺に沿って、TFT基板10の図示しない走査線及びゲート電極に、走査信号を所定のタイミングで供給することにより、ゲート電極を駆動するドライバである走査線駆動回路103、104が設けられている。走査線駆動回路103、104は、シール材52の内側の遮光膜53に対向する位置において、TFT基板10上に形成されている。
また、TFT基板10上に、データ線駆動回路101、走査線駆動回路103、104、外部接続端子102及び上下導通端子107を接続する配線105が、遮光膜53の3辺に対向して設けられている。
上下導通端子107は、シール材52のコーナー部の4箇所のTFT基板10上に形成されている。そして、TFT基板10と対向基板20相互間に、下端が上下導通端子107に接触し上端が対向電極21に接触する上下導通材106が設けられており、該上下導通材106によって、TFT基板10と対向基板20との間で電気的な導通がとられている。
次に、図1〜図3のように構成された液晶装置の製造方法、具体的には、液晶装置1における画素電極9、対向電極21の形成方法を主に、図4〜図7を用いて説明する。図4は、本実施の形態の液晶装置の製造方法を示すフローチャート、図5は、形成後の電極を構成するITO膜の組織を示す図、図6は、従来の製造方法により形成した後の電極を構成するITO膜の組織を示す図、図7は、従来の製造方法により画素電極を形成した際の液晶装置における画素電極及び無機配向膜と、その近傍を示す部分拡大断面図である。
尚、画素電極9、対向電極21以外の液晶装置の製造方法については、周知であるため、その説明は省略するか、簡単に説明する。
先ず、TFT基板10側の形成工程を示す。図4に示すように、ステップS1において、既知の半導体薄膜、絶縁性薄膜又は導電性薄膜を積層することによって複数の薄膜が形成されたTFT基板10に対し、上述した画素電極9を形成する電極形成工程を行う。
具体的には、例えば図示しないスパッタリング装置を用いて、酸素にアルゴンが希釈された、例えば20℃〜25℃の常温雰囲気中において、800W(ワット)〜3.3kW(キロワット)の出力で、既知のスパッタリング法によりITO膜を形成する。
その結果、ITO膜は、常温で形成されることから、結晶化し難く、結晶化したとしても結晶が成長し難いため、図3に示すように、表面に凹凸の極めて少ない、好ましくは平坦な、図5に示すような結晶の極めて少ない微結晶透明導電膜に形成される。
よって、例えば250℃で形成した図6に示す従来のように、ITO膜が、サブグレインを有するそれぞれ多方向を指向する複数のグレイン30から構成された結果、加熱により成長した各グレイン30間の界面30kや各グレイン30の面内30m等において、画素電極9を構成するITO膜に、図7に示すような凹凸9tが形成されてしまうことを防げる。
次いで、ステップS2において、図示しない斜方蒸着装置を用いて、画素電極9上に、上述した斜方蒸着法により無機配向膜16を形成する無機配向膜形成工程を行う。この際、上述した図3に示したように、画素電極9は凹凸が極めて少なくなるよう形成されていることから、無機配向膜16は、図3に示すように、表面に凹凸を極めて少ない状態で画素電極9上に形成される。
よって、凹凸9tが形成された画素電極9上に、無機配向膜16を形成した図7に示す場合のように、形成後の無機配向膜16の表面に、画素電極9の凹凸9tの影響を受けて、凹凸16tが形成されてしまうことを防止することができる。
次に、対向基板20側の形成工程を示す。図4に示すように、ステップS3において、既知の半導体薄膜、絶縁性薄膜又は導電性薄膜を積層することによって複数の薄膜が形成された対向基板20に対し、上述した対向電極21を形成する電極形成工程を行う。
具体的には、例えば図示しないスパッタリング装置を用いて、酸素にアルゴンが希釈された、例えば20℃〜25℃の常温雰囲気中において、800W(ワット)〜3.3kW(キロワット)の出力で、既知のスパッタリング法によりITO膜を形成する。
その結果、ITO膜は、常温で形成されることから、結晶化し難く、結晶化したとしても結晶が成長し難いため、表面に凹凸の極めて少ない、好ましくは平坦な、図5に示すような結晶の極めて少ない微結晶透明導電膜に形成される。
よって、例えば250℃で形成した図6に示す従来のように、ITO膜が、サブグレインを有するそれぞれ多方向を指向する複数のグレイン30から構成された結果、加熱により成長した各グレイン30間の界面30kや各グレイン30の面内30m等において、対向電極21を構成するITO膜に、凹凸が形成されてしまうことを防げる。
次いで、ステップS4において、図示しない斜方蒸着装置を用いて、対向電極21上に、上述した斜方蒸着法により無機配向膜26を形成する無機配向膜形成工程を行う。この際、対向電極21は凹凸が極めて少なくなるよう形成されていることから、無機配向膜26は、表面に凹凸を極めて少ない状態で対向電極21上に形成される。
よって、凹凸が形成された対向電極21上に、無機配向膜26を形成した場合のように、形成後の無機配向膜26の表面に、対向電極21の凹凸の影響を受けて、凹凸が形成されてしまうことない。
無機配向膜16、26の形成後、最後に、ステップS5において、TFT基板10に対して対向基板20を貼り合わせ、該貼り合わせの前後いずれかに、TFT基板10と対向基板20との間に負の誘電異方性を有する液晶50を介在させる貼着工程を行う。
このように、本実施の形態においては、各基板10、20上に、それぞれ画素電極9、対向電極21をITO膜によって形成する際、スパッタリング装置を用いて既知のスパッタリング法により、酸素にアルゴンが希釈された、例えば20℃〜25℃の常温雰囲気中において形成すると示した。
このことによれば、ITO膜によって各電極9、21を形成する際、常温で形成するのみで、形成後のITO膜を、結晶化の極めて少ない膜に形成することができることから、各電極9、21を、図3、図5に示すように、凹凸の極めて少ない微結晶透明導電膜に形成することができる。
よって、各電極9、21上に形成される各無機配向膜16、26を、各電極9、21の形状に影響することなく、表面に凹凸の極めて少ない膜に生産性の向上を図りながら形成することができることから、各電極9,21の凹凸形状に影響されて形成された各無機配向膜16、26の表面の凹凸に起因して、液晶50の配向不良が発生し、表示ムラ等の表示不良が発生してしまうことを生産性及び信頼性の向上を図りながら簡単に防止することができる液晶装置1の製造方法を提供することができる。
尚、以下、変形例を示す。本実施の形態においては、ITO膜を、微結晶透明導電膜に形成すると示したが、これに限らず、アモルファスの透明導電膜に形成しても構わない。尚、アモルファスの透明導電膜に形成した場合、各電極9、21の抵抗値は、飛躍的に上昇する。よって、ITO膜を、微結晶透明導電膜に形成するか、アモルファスの透明導電膜に形成するかは、液晶装置1の設計次第で、設定可能である。
また、本実施の形態においては、画素電極9、対向電極21は、ITO膜から構成されると示したが、これに限らず、IZO(Indium Zinc Oxide)膜から構成されていても構わない。IZO膜は、成膜温度を相当の温度まで高く設定しないと結晶化しないことから、常温で成膜を行う本実施の形態に適用する場合、非常に有用である。
また、液晶装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述した液晶装置は、TFT(薄膜トランジスタ)等のアクティブ素子(能動素子)を用いたアクティブマトリクス方式の液晶表示モジュールを例に挙げて説明したが、これに限らず、TFD(薄膜ダイオード)等のアクティブ素子(能動素子)を用いたアクティブマトリクス方式の液晶表示モジュールであっても構わない。
また、液晶装置は、半導体基板に素子を形成する表示用デバイス、例えばLCOS(Liquid Crystal On Silicon)等であっても構わない。LCOSでは、素子基板として単結晶シリコン基板を用い、画素や周辺回路に用いるスイッチング素子としてトランジスタを単結晶シリコン基板に形成する。また、画素には、反射型の画素電極を用い、画素電極の下層に画素の各素子を形成する。さらに、反射型の画素電極にアルミを用いる場合、アルミを、本実施の形態同様、常温で成膜すれば、反射型の画素電極を、凹凸の極めて少ないアルミ膜に形成することができる。即ち、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本実施の形態の液晶装置の製造方法によって製造される液晶装置の平面図。 図1中のII-II線に沿って切断した断面図。 図1の液晶装置における画素電極及び無機配向膜と、その近傍を示す部分拡大断面図。 本実施の形態の液晶装置の製造方法を示すフローチャート。 形成後の電極を構成するITO膜の組織を示す図。 従来の製造方法により形成した後の電極を構成するITO膜の組織を示す図。 従来の製造方法により画素電極を形成した際の液晶装置における画素電極及び無機配向膜と、その近傍を示す部分拡大断面図。
符号の説明
1…液晶装置、9…画素電極、10…TFT基板、10h…表示領域、16…無機配向膜、20…対向基板、20h…表示領域、21…対向電極、26…無機配向膜、50…液晶。

Claims (3)

  1. 第1の基板と該第1の基板に対向する第2の基板との間に液晶が介在された液晶装置の製造方法であって、
    前記第1の基板及び前記第2の基板に、成膜装置を用いて、前記液晶に駆動電圧を印加するITOからなる電極を、常温でそれぞれ形成する電極形成工程と、
    各電極上に無機配向膜を形成する無機配向膜形成工程と、
    を具備することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  2. 前記電極形成工程において、前記第1の基板に形成する前記電極は、前記第1の基板の少なくとも表示領域において平面視した状態でマトリクス状に配置される画素電極であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
  3. 前記電極形成工程において、前記第2の基板に形成する前記電極は、前記第2の基板の少なくとも表示領域の全面に亘って配置される対向電極であることを特徴とすることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011154156A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Seiko Epson Corp 液晶表示装置及びプロジェクター

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