JP2003113910A - 自動車の変速比切り替え装置 - Google Patents

自動車の変速比切り替え装置

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JP2003113910A
JP2003113910A JP2001304792A JP2001304792A JP2003113910A JP 2003113910 A JP2003113910 A JP 2003113910A JP 2001304792 A JP2001304792 A JP 2001304792A JP 2001304792 A JP2001304792 A JP 2001304792A JP 2003113910 A JP2003113910 A JP 2003113910A
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clutch
shift
transmission
gear set
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Yuichi Imani
雄一 今仁
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】自動車の変速伝達装置に於いて変速比を切り替
える際に、伝達動力を途絶えさせることなしに目標の変
速比に切り替え、変速ショックや失速感等のない快適な
自動変速切り替え装置を提供する。 【解決手段】変速切り替え装置内に最大変速比及び最小
変速比の各歯車組に動力伝達を連続的に接断を可能にす
るクラッチを2組設けることにより、変速動作の最中で
も動力伝達を遮断すること無く変速比の切り替えを行う
自動車の変速切り替え装置の実現が可能となる。また変
速選択クラッチの小型化を達成し従来並みの規模の変速
切り替え装置を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は変速する際、動力伝
達が途切れる事なく、動力の連続的なつながりの下、ス
ムースな失速感のない変速比の切り替えを特徴とする変
速伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の変速歯車組を備えた平行軸歯車式
の機械式変速機は、従来から運転者等、乗員が操作する
手動変速機として簡素な構造であり、動力伝達効率が良
く、動力伝達が直接的で運転応答が速い等の良い面が認
識され、多くの自動車用変速機として用いられて来た。
一方、運転者の操作を簡単化する要求が高まり自動的に
変速が行われる自動変速機が多く使われる様になってい
るが、上記の機械式手動変速機はこの様な自動変速機に
対しては操作性、利便性の面で劣る。
【0003】そこで最近は、機械式変速機も自動変速機
の長所である利便性を持たせるために、通常運転者が機
械式手動変速機に対して行う操作を自動化した機械式自
動変速機が考えられるようになった。この自動変速機は
変速する際、エンジン動力の変速機への伝達を一旦遮断
し、変速機内の歯車に作用している動力をゼロにした
後、変速比の異なる目標の歯車組に変えるという過程を
とるので、変速の際にいったん動力伝達がゼロになる時
間帯が存在し、そのため乗員は加速の中断による変速シ
ョックや失速感を感じる。具体的にはエンジンクラッチ
を遮断しエンジン伝達動力をエンジンから切り離し、変
速機に回転駆動力が作用しない状態のもとで変速レバー
などの操作肢を操作し、目標とする歯車組に切り替える
一連の連携操作を乗員に代わって行う構造の採用及び電
気的な制御を用いることにより自動化を達成している。
従って現実的には変速歯車組を切り替えるには変速時の
エンジン動力の一時的な伝達遮断は避けられず変速ショ
ックや失速感が発生し乗員には不快感を与える不完全な
自動変速機に留まっている。従って構造が簡素で軽量と
か、燃費効率が良いとか、運転応答性が良い等の長所が
あるにも拘わらず普及が伴っていない。
【0004】そこで、更なる改良を加えた従来技術とし
て"伝達動力遮断"は避けられないが、その遮断の時間を
短くし加速性能が損なわれるのを極力少なくし、また乗
員が感じるショックの程度を最小限に抑える技術が考え
られている。即ち、上記の様に変速する際にクラッチを
遮断するとエンジンの回転トルクを受ける負荷が突然に
なくなる為にエンジンが過回転に陥り、変速ショックに
多大の影響をもたらす。これを防ぐために、動力遮断の
直前にエンジンの出力制御弁を閉じたり、エンジン点火
進角を遅らせたりしてエンジントルクを抑制する制御が
行われ、動力伝達が抑制され変速ショックの低減が計ら
れる。又これらの変速の際、エンジン動力が車輪に伝わ
らないクラッチ遮断の時間を短縮する為に、変速歯車組
に具備されている機械的な同期機構を更に強力に活用し
速やかな同期化による変速時間の短縮が志向されてい
る。しかしながら原理的にエンジンクラッチを遮断する
操作があるので変速時のショック或いは失速感が無くな
る事はない。従って以上の理由で燃費的、性能的に良い
面がありながら、この機械式自動変速機は普及がともな
っていない。
【0005】一方異なる形式の自動変速機として流体式
クラッチを用いる自動変速機がより幅広く普及が成され
ている。機械式変速機に比べ、流体クラッチを使用して
いるためクラッチの接断操作が不要であるとか、目標の
変速比を選ぶとき、遊星歯車組と連続的に係合を調整可
能な滑りクラッチとの組合せを使用している為、変速歯
車列の同期化が当該クラッチの細かな制御により変速時
のショックが比較的少ない自動変速機である。しかしな
がら、流体クラッチを必要とするので流体クラッチの滑
りによりエンジン回転が車速に比例した以上に上昇し加
速が遅れる現象、伝達効率の低下現象、またエンジン動
力を伝達する滑りクラッチに高圧の油圧供給を必要と
し、その圧力源を駆動する為の動力損失が生ずるので燃
費効率が悪い等性能面、燃費面での課題がある自動変速
機である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明では性能面、燃
費面で有利である反面操作性、利便性、快適性が劣る機
械式自動変速機の改良に問題を絞り機械式自動変速機の
課題を抽出した。変速が行われる際、エンジンと変速機
の中間にあるエンジンクラッチの係合を遮断するのでそ
の間エンジンの動力伝達が途絶える状態を避ける事がで
きない。すなわち車輪への動力伝達が不能となり、加速
がなくなる現象が発生する。また、変速比が変更され目
標変速比が確定された状態でもクラッチ再係合がなされ
た時、エンジン回転すうと車速(車輪回転数)との同期
が取れず変速ショックも伴なう。しかもこの現象は装置
によって自動的に行われるため乗員にとって不意をつか
れることになり耐え難い不快感を乗員にもたらす。
【0007】また、乗員がアクセルを踏み込んだ加速状
態での変速操作ではエンジンクラッチの遮断によりエン
ジン負荷が無くなる為にエンジン回転が上昇し過回転と
なり、発生するエンジン騒音、振動で危機感や不快感を
乗員に与たり、エンジンの破損にいたる事もある。
【0008】一方変速比は階段状に設定されているの
で、要求変速比の歯車組を選択するに当該歯車組に応じ
た回転同期をとる必要があり、まず変速前の歯車組の選
択を解除し、次歯車組に合った回転同期を取り、その歯
車組を確定するとの一連の変速操作が必要で、運転操作
としては長い時間を必要とする。この操作の間、変速機
は動力伝達がなされない状況に問題がある。しかも次歯
車組の回転同期を取るに対して、エンジン回転部や歯車
組は回転慣性を持つので、その同期を得るに最も時間を
要する。その間動力伝達は途絶えた状態が生ずるのは避
けられない。即ち、変速比の切り替え時間短縮に限界が
あり乗員が感知出来る動力伝達がなされない時間が生ず
る。この課題に対し、従来技術では歯車組に対する同期
の迅速性向上の発明が提案されているが根本的な解決と
はなり得ない。本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて
エンジンクラッチの動力伝達を遮断する事なしに、かつ
変速機内の歯車組を組替える際にも、動力伝達機能を中
断することなしに変速切り替えを行い機械式変速機の短
所である変速ショック或いは失速感を解決し、本来備え
ている燃費面、性能面の長所を発揮する動力伝達装置を
提供しようとするものである。
【0009】一方、本発明は歯車切り替え式機械変速機
を基準として上記の特徴を提供するものであるが、新規
の機構を付加する為、そこに付加された新規機構の従来
の機械式変速機に及ぼす体格的影響を小さくし、変速選
択クラッチの搭載条件を満たすコンパクトな構造を提供
しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はエンジン・クラ
ンク軸に付属しているエンジンクラッチに連結された変
速機入力軸と、該入力軸に中継歯車を介して連結された
中間軸と、該中間軸に変速用歯車組を介して連結された
出力軸と該出力軸をジョイント軸に連結している自動車
用変速伝動装置にあって、複数の変速歯車組が設けられ
ている変速伝動装置内に於いて、その最大変速比(減速
比とも称す)と最小変速比を持つ歯車組に対し各々変速
選択クラッチを設けた点である。本構成によれば変速機
内で変速比を変更する変速時において、エンジンクラッ
チを遮断することなく、且つ変速機内の動力伝達機能も
損なうことなしに変速比の異なる歯車組に切り替える事
が出来、いわゆる動力伝達の途切れることのない変速を
可能にする変速伝動装置とした点に特徴がある。
【0011】そして、2つの変速選択クラッチの締結、
遮断をコントロールする制御装置は変速機入力軸、出力
軸の回転センサの信号を基に、新たに選択される変速比
に基づく同期回転数に制御し、即ち中間軸に対する出力
軸の回転速度比を目標の変速比に到達せしめ、目標の歯
車組を確定する役割を行う。
【0012】この時、変速が変速比減少方向の変速(通
常アップシフトと言われる)の場合は、最小変速比歯車
組に付属した変速選択クラッチを係合する制御を行い、
目的の同期回転数に到達した際速やかに変速歯車組を、
該歯車側面部に延在している突起などの締結デバイスに
より固定する。
【0013】一方変速が変速比増大方向の変速(別称ダ
ウンシフトと言われる)の場合は、最大変速比歯車組に
付属した変速選択クラッチを係合する制御を行い、目的
の同期回転数に到達した際速やかに変速歯車組を上記と
同様に確定する。既述の様に、変速時の一連の操作中に
はエンジンクラッチの遮断は一切なくエンジン動力はエ
ンジンクラッチを経由し変速機入力軸に伝わり、上記2
例で明白な様に、目標変速比歯車組を固定するまでは上
記の変速選択クラッチが動力の伝達を行っているので変
速時でも動力伝達が為されている状態のまま、新たに選
択される歯車組が確定され、変速ショックや失速感の無
いスムースな変速が可能となる。
【0014】
【作用及び効果】本発明の変速伝動装置は、変速機内の
最大変速比をもたらす歯車組及び最小変速比をもたらす
歯車組、2組の歯車組各々に変速選択クラッチを設け、
当該クラッチを選択的に係合させることにより、変速時
に動力伝達を中断することなしに目標変速比の歯車組に
対して回転の同期化を行い、同期が得られた処で目標歯
車組を固定し目標変速比を確定する。この際にはエンジ
ンからの動力を接断するエンジンクラッチの作動は不要
であり、エンジン動力の遮断はなされない。
【0015】変速が必要な時期として、通常車両を加速
していく場合、変速比(減速比ともいう)を減らしてい
く変速操作(別称アップシフト)をおこなう。この様な
場合最小変速比歯車組に付属したクラッチを動作させる
と、当初の変速比から最小変速比に至る回転同期を連続
的に変化させる事が可能であるので目標とする歯車組の
変速比が得られた処で歯車組を確定する事が出来る。反
対に車両を減速していく場合、変速比を増大していく変
速操作(別称ダウンシフト)を行う必要があり、この
時、最大変速比歯車組に付属した変速クラッチを動作さ
せることにより行い、当初の変速比から最大変速比に向
かって連続的に変速比を変化させ得るので目標の歯車組
を確実に確定できる。
【0016】以上の説明からエンジン動力を変速機に伝
えるエンジンクラッチを操作することなしに、上記の2
つの変速選択クラッチのどちらか一方を作動させること
により動力伝達を途絶えさせる事なく、中間軸と出力軸
の回転比を変化させることが可能であるので滑らかな良
質な変速が行なわれる。この際、変速選択クラッチの働
きは動力伝達状態の下で短時間に動力伝達を途切れさす
ことなく歯車同期を達成することで、歯車同期が達成さ
れた後は各歯車組に付属した突起等の締結要素で目標変
速比の歯車組を確定し、そこで変速は終了する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の変速伝達装置
の好適な態様に関して実施例を参照して説明する。但
し、本説明に用いた変速伝動装置は変速段数5段のもの
を一例として取り上げたが、変速段数が変っても同様に
説明できる。
【実施例】本発明の実施例にかかる変速伝動装置につき
図1、図2、図3を用いて説明する。 (構成)本図1に示すように、エンジン1に付属するエ
ンジンクラッチ2と該エンジンクラッチに連結されてい
る変速機入力軸3と該入力軸に中継歯車組31を介して
連結された中間軸4と該中間軸に変速用歯車組41から
44を介して連結される出力軸5と該出力軸を介して連
結されたジョイント6とを有する自動車用変速伝動装置
に関して説明を加える。
【0018】中継歯車組は駆動中継歯車312と被駆動
中継歯車311からなり、該駆動中継歯車312は変速
歯車としても使用されるため該歯車側部に突起等の締結
要素が延在している。変速歯車組41、42、43及び
44は各々中間軸を中心とする変速歯車411、42
1,431、441があり、各々該変速歯車411、4
21,431は中間軸4に一体固定、変速歯車441は
中間軸4に回転自由で回転トルク伝達の突起等の締結要
素が歯車側面に付勢されている。また対をなす相手変速
歯車として出力軸5を中心軸とする変速歯車412,4
22,432,442があり該変速歯車412,42
2,432は出力軸5に回転自由で歯車側面に回転トル
クを伝達する突起等の締結要素を備え、該変速歯車44
2は出力軸5に一体固定されている。変速比を確定する
為のデバイス:変速選択環1(71)、〃2(72)、
〃3(73)は各々変速歯車412、422の中間位
置、変速歯車432と中継歯車312の中間位置及び変
速歯車441の側面に配置され、該変速選択環1,2は
出力軸5に回転拘束、軸方向移動可で配置され、変速選
択環3は中間軸4に回転拘束、軸方向移動可で配置され
ている。さらに3つの変速選択 環の軸方向移動を実施
し変速比を確定する歯車組選択装置9は変速機本体に併
設されている。
【0019】さらに変速歯車組のうち最大変速比(減速
比最大:一般的にはローギア)歯車組41の大歯車41
2に出力軸5との間に変速選択クラッチ1(81)が、
同様に最小変速比(減速比最小:一般的にはトップギ
ア)歯車組44の大歯車441に中間軸4との間に変速
選択クラッチ2(82)が設けられている。
【0020】次に図2を用いて説明する。図2は上記し
た自動変速伝動装置の筐体100に内蔵された2つの変
速選択クラッチ部を示した図である。変速選択クラッチ
1(81)は出力軸5を中心軸として搭載された変速歯
車組41の大歯車412側面に延在する円錐筒体811
と該円錐筒体811に内在し出力軸5に回転自在に螺旋
結合された円錐体812からなり、該円錐体812を軸
方向に移動する変速選択肢83が円錐体812に設けら
れた溝部に回転自由に嵌着されている。同様に変速選択
クラッチ2(82)は、中間軸4を中心軸として搭載さ
れた変速歯車組44の大歯車441の側面に延在する円
錐筒体821と該円錐筒体821に内在し中間軸4に回
転自在に螺旋結合された円錐体822からなり、該円錐
体822を軸方向に移動する変速選択肢は既述した円錐
体812に嵌着した同一の変速選択肢83が円錐体82
2に設けられた溝部に回転自由に嵌着されている。
【0021】次に図3を用いて説明する。図3は本発明
に関するシステム構成(変速動作及び制御系)を示した
図である。エンジン用中央制御装置110はエンジン1
を制御する機能を担い、エンジンからエンジン回転信号
111、出力制御弁開度信号112、出力制御弁開度指
令信号113を出力し当該自動変速機用中央制御装置1
20に送り出している。又、入力軸の回転センサ85よ
り得る入力軸回転信号122、中間軸の回転センサ86
より得る出力軸回転信号123、変速位置信号121を
中央制御装置120に取り入れ最適な変速機条件を演算
し歯車組選択装置9、変速選択クラッチ駆動装置10を
作動させる。歯車組選択装置9は二つの駆動デバイス9
1,92と変速選択カム機構93と図示しない変速位置
センサから成り立っている。変速選択クラッチ駆動装置
10は駆動デバイス11と変速選択肢83を内蔵し変速
機側面に搭載されている。 (動作)
【0022】最初にエンジン1よりジョイント軸6に至
る動力の伝達経路と変速動作の過程に関して図1にて説
明する。車両の停止状態から発進する場合、最も変速比
の大きい変速歯車組41を選択する為に変速選択環1
(71)を当該変速歯車組41の大歯車412の側面に
付勢された突起と係合させて当該変速比を確定する。次
にエンジンクラッチ2を徐々に結合させ当初のエンジン
動力遮断から滑らかに係合度合を増し入力軸3、中継歯
車組31、中間軸4、変速歯車組41を経由して出力軸
5からジョイント軸6に至り、動力は図示いない車輪に
伝わり車両の滑らかな発進がなされる。
【0023】やがて車速が上昇し、次に変速比の小さい
変速歯車組42に切り替えるには、開放状態にある変速
選択クラッチ2(82)に対し変速選択肢83を図示し
ない駆動装置により移動させ係合を始める。この時、変
速選択肢83の作動力に比例して変速選択クラッチ2
(82)に付属している変速比最小の歯車組の変速比に
近づく様に変速比が変化するので、中間軸4に対する出
力軸5の回転速度は増加する事になり、これまでは動力
伝達は変速歯車組41を構成する大歯車412側面の突
起等の締結要素を介して伝達していた状態から変速選択
クラッチ2(82)を介しての動力伝達になる。従って
大歯車412と変速選択環1(71)に作用していた動
力が作用しなくなるので当該変速選択環1(71)を容
易に軸方向に移動可能な状態になり、歯車組選択装置9
により変速歯車組の歯車412と歯車422との中間に
移動させる。この時エンジンクラッチ2は係合状態を続
け、エンジン1の動力は切れることなく変速選択クラッ
チ2(82)を介して出力軸5を経由ジョイント軸6に
エンジン動力は伝達されている。
【0024】次に、変速選択クラッチ2(82)の係合
は、当初は弱くスリップ率が高い状態ではあるが、変速
選択肢83の作動力を高める事によりスリップ率が更に
低下し中間軸4に対する出力軸5の回転比が目標の変速
歯車組42の変速比に最初に同期する。この同期タイミ
ングを中間軸4、出力軸5各々の回転速度を計るセンサ
85,86により計り、変速選択環1を移動させ歯車組
42の大歯車422に係合させ目標変速比に確定させる
ことになる。この変速動作の終了後、変速選択肢83に
作用していた駆動装置10を停止させ変速選択クラッチ
2(82)の作動を終了させ変速操作を終了する。
【0025】以上の動作を同様に繰り返し変速比(減速
比)の少ない方向への変速(アップシフト)の変速動作
を行うことが出来る。即ち歯車組42から歯車組43に
変速するには変速選択クラッチ2(82)を作動させ変
速選択環1(71)を歯車組42の大歯車422から離
し、次に同期タイミングを計り変速選択環2(72)を
変速歯車組43の大歯車432の側面に布勢された突起
に係合させ、次に変速選択クラッチ2(82)の作動を
終了させる。同様に歯車組43から中継歯車組31への
変速は変速選択クラッチ2(82)を同様に作動させ、
変速選択環2(72)を歯車432から歯車312(こ
の場合中継歯車は変速歯車を兼ねる)への係合を図るこ
とにより変速がなされる。以上、最小変速比の選択まで
同様な動作により行うことが出来る。
【0026】即ち変速比の異なる歯車組を選びかえる変
速動作の途中でも動力伝達が途絶えることがなく、動力
伝達が連続的である為ショックのない質の高い変速が達
成される。また、これまでの説明で明白な様に必要に応
じて、変速比の2段階或いは3段階離れた歯車組を選択す
ることも原理的に可能であるので、上記の例のように離
れた変速比の歯車組に変速する飛びシフトもスムースな
高品質の変速が可能である。
【0027】次に変速比(減速比)の小さい歯車組から
変速比(減速比)の大きい歯車組に切り替える変速(ダ
ウンシフト)について上記の要領で説明する。車両が変
速比(減速比)の小さい歯車組を選択して走行している
状態から、エンジンの空気弁などの出力制御弁を閉た
り、制動装置を作動させ車両の速度を下げたとき、変速
比小より変速比大へと変速比を変える必要が生ずる。例
えば最も変速比(減速比)の小さい歯車組44を選択し
て高速走行していたときから、車速低下の走行状態への
変化により変速比(減速比)のより大きな歯車組31に
変速する動作を例に説明する。
【0028】通常は開放状態にある変速選択クラッチ1
(81)に対し変速選択肢83を駆動装置10により移
動させ係合を開始させる。この時エンジンの出力制御弁
等が閉じられるので今までエンジンより駆動されていた
状態からエンジンの車輪への駆動が無くなる状況に変化
する。エンジン出力制御弁等閉じた時期にエンジン駆動
がなくなるを捉え変速選択環3(73)を移動させ変速
歯車組44の大歯車441との係合をはずす。ほぼ同時
に変速選択クラッチ1の係合を駆動装置10により行
う。この変速選択クラッチ1(81)の係合が行われて
いるので車輪からのエンジンへの駆動(エンジンブレー
キともいわれる。)の動力伝達は中断されない。この動
力伝達が遮断されない状況の下、最大変速比の歯車組の
変速比に近づく様変速比が変化するので、出力軸5に対
する中間軸4の回転速度は増加する事になる。当初、変
速選択クラッチ1(81)の係合は弱くスリップ率が高
い状態ではあるが、変速選択肢83の移動力を高める事
によりスリップ率が低下するので、出力軸5に対する中
間軸4の回転比が更に大きくなり目標の変速歯車組31
の変速比と同一(同期がとれる)となる。この同期タイ
ミングを中間軸4、出力軸 5に対する回転センサ8
5,86により各軸の回転を計り感知し同期タイミング
を計り、変速選択環2(72)を移動させ歯車組31の
大歯車312に係合させ確定させる。この変速動作の終
了後、変速選択肢83に作用していた駆動装置10を停
止させ変速選択クラッチ1(81)の作動を中止して変
速操作を終了する。
【0029】そしてより大きな変速比(減速比)方向へ
の変速(ダウンシフト)は上記と同様な変速動作を繰り
返すことにより、異なる変速比の歯車組を選びかえる変
速動作の途中でも常に動力伝達が途絶えることない滑ら
かな質の高いダウンシフト変速が可能になる。以後、説
明は省略するが中継歯車組31より歯車組43、歯車組
43より歯車組42、歯車組42より歯車組41への他
のダウンシフト変速も同様に説明出来る。また、この変
速比小から変速比大へのダウンシフト変速操作に於いて
も、2段、3段飛び越した変速も可能であることは原理的
に明白である。
【0030】一方、本発明で装備された変速選択クラッ
チ(81)、(82)はエンジン動力を過渡的且つ一時
的に受けもちながら、目標の変速比歯車組に対する回転
同期化を促進するための役割を果たす。一方搭載性、装
着性の点から当該変速選択クラッチの小型化が必須であ
る。本発明ではクラッチ部に円錐体を用い、また螺旋嵌
合機構による倍力効果を採用し体格比耐トルク伝達容量
を増大した構造を考案した点に特徴がある。
【0031】変速選択クラッチの作動は変速歯車組44
に付勢された変速選択クラッチ2(82)について図2
にて説明する。変速指令に従って変速選択肢83が作用
して円錐体822を円錐筒821内に挿入する。当該円
錐面が接触し接触摩擦力により動力が中間軸4を通して
円錐面を通過して変速歯車組44の大歯車441に伝わ
り、出力軸5と伝達する。この際に中間軸4と円錐体8
22との動力接続は螺旋構造でなされて、円錐体822
に作用しているトルクに応じて軸方向に推力が発生し円
錐筒821に押し付けられ、より円錐面での動力伝達力
が増加する伝達トルク増倍機構を形成している。よって
クラッチに要求されるトルク伝達能力を確保し、当該大
歯車の外形を超えないクラッチサイズとの搭載上の制約
に対応するクラッチの小型化が達成出来、搭載性の確保
が可能となる。
【0032】この時変速選択肢83は変速歯車組41の
大歯車412に付勢された変速選択クラッチ1(81)
の円錐体812の溝部にも回転自由で嵌着しているの
で、変速選択肢83の動きに対し変速選択クラッチ2
(82)とも同一方向に移動する構造が成り立ってい
る。従って円錐体822が円錐筒821に嵌合するとき
は、円錐体812は円錐筒811から離れる方向に移動
するので、反対に円錐体812が円錐筒811に嵌合す
るときは、円錐体822は円錐筒821から離れる方向
に移動する。従って変速選択クラッチ1,2が同時に係
合し二つの変速比の異なる歯車組が同時に選択されるこ
とのない構造が機械的に達成されている。
【0033】
【発明の効果】上記の様に、本例の変速伝動装置におい
て、変速の際にエンジンクラッチ2の操作(動力遮断)
もなく、最大の変速比をもたらす歯車組、最小の変速比
をもたらす歯車組各々に設けた2組の変速選択クラッチ
によりエンジンからの又車両慣性による車輪からの動力
を遮断する事なく、動力の係合状態を保ったまま変速を
行うことが出来るので、変速の切り替えが変速ショック
もなく極めて滑らかにでき、乗り心地を害さない質の高
い変速が可能である。さらに本発明は伝達効率の良い機
械式変速機に適応した発明であり、それら機械式変速機
の長所を生かした自動変速切り替え装置を提供するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図
【図2】変速選択クラッチの構成図
【図3】システム関係図
【符号の説明】
1 エンジン 2 エンジンクラッチ 3 入力軸 31 中継歯車組 4 中間軸 411〜442 歯車組の構成歯車 5 出力軸 6 ジョイント軸 71〜73 変速選択環1,2,3 81〜82 変速選択クラッチ1,2 811〜822 変速選択クラッチの構成部品 83 変速選択肢 85、86 入出力軸回転センサ 9 歯車組選択装置 10 変速選択クラッチ駆動装置 100 変速機筐体 110 エンジン用中央制御装置 120 中央制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:24 F16H 59:24 59:40 59:40 59:42 59:42 59:74 59:74 Fターム(参考) 3J028 EA21 EB07 EB35 EB37 EB62 FA06 FC32 FC42 FC63 GA02 HA23 HA28 HC15 3J067 AC05 BA12 EA02 EA31 FB06 GA01 3J552 MA05 MA13 NA01 NB01 PA02 PA20 RA02 SA22 SB02 SB39 SB40 VA32W VA37W VA61W VC01W VC03W

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン・クランク軸に付属したエンジン
    クラッチに連結された変速機入力軸と、該入力軸に中継
    歯車を介して連結された中間軸と、該中間軸に変速用歯
    車組を介して連結された出力軸と該出力軸をドライブ軸
    に連結したジョイント軸を有する自動車用変速伝道装置
    であって、上記変速伝動装置は複数組の異なる変速比の
    変速歯車組を有する歯車切り替え式機械変速機におい
    て、最大変速歯車比と最小変速歯車比の各歯車組に、そ
    の最大及び最小歯車比をもたらす各歯車組の動力伝達を
    選択的に接断する変速選択クラッチを備えた変速伝動装
  2. 【請求項2】請求項1に於いて、上記変速選択クラッチ
    が動力伝達力を完全遮断から完全接合まで連続的に変更
    可能な変速クラッチを備えた機械式自動変速機
  3. 【請求項3】請求項1に於いて、上記選択的変速クラッ
    チは最大変速比及び最小変速比各々の歯車組の大歯車に
    設けられた機械式自動変速機
  4. 【請求項4】請求項1に於いて、上記選択的変速クラッ
    チはその設置された該歯車の外径を超えないクラッチを
    備えた機械式自動変速機
  5. 【請求項5】請求項1に於いて、上記変速選択クラッチ
    構成部の一方の構成部として当該変速歯車組の大歯車と
    一体、或るいは締結要素により一体化された円錐筒形状
    が延在し、他方相対するクラッチ構成部として当該動力
    伝達軸に回転拘束された円錐体形状を具備し、外力によ
    り当該円錐体形状を軸方向に移動させ動力の連続的接断
    を行うクラッチを備えた機械式自動変速機
  6. 【請求項6】請求項5に於いて、最大、最小変速比の歯
    車組に設けられ、上記円錐形状動力伝達部を備えた二組
    の選択的クラッチの軸方向移動可能な円錐体部につい
    て、その締結、遮断の各々の機能に対し、当該円錐体各
    々の移動方向が異なるクラッチ構成を有する機械式自動
    変速機
  7. 【請求項7】請求項6に於いて、クラッチの締結、遮断
    の機能に対し二つの該変速選択クラッチを同時に駆動
    し、一方のクラッチを締結させ他方を遮断とする為の共
    通の変速選択肢を有する機械式自動変速機
  8. 【請求項8】請求項7に於いて、二つの該変速選択クラ
    ッチを連動駆動する変速選択肢に連結され、エンジン制
    御用中央制御装置からのエンジン回転信号、出力制御弁
    開度信号、出力制御弁開度指令信号、及び入力軸回転セ
    ンサ、出力軸回転センサ、変速位置センサの各信号を基
    に変速制御指令を行う中央制御装置によって駆動制御さ
    れる変速選択クラッチ駆動装置及び該中央制御装置によ
    って選択制御される歯車組選択装置を備えた機械式自動
    変速機
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103307219A (zh) * 2013-05-28 2013-09-18 同济大学 一种电动汽车两档机械式自动变速器
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