JP2003112528A - ウェザーストリップ - Google Patents

ウェザーストリップ

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JP2003112528A
JP2003112528A JP2001311047A JP2001311047A JP2003112528A JP 2003112528 A JP2003112528 A JP 2003112528A JP 2001311047 A JP2001311047 A JP 2001311047A JP 2001311047 A JP2001311047 A JP 2001311047A JP 2003112528 A JP2003112528 A JP 2003112528A
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正嗣 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドリップシールの端末から落下した水が、車体
のドア開口縁に装着されたウェザーストリップと、ドア
のインナーパネルとの間に落下して、車内側に水が浸入
するのを防止することである。 【解決手段】車体パネルのドア用開口縁11の上部に、
ルーフパネル53から流れ落ちる水Wを受け止めて車体
の前後方向に案内して流すドリップシールS2 が取付け
られていて、前記車体パネルのドア用開口縁11に沿っ
て取付けられる長尺状のオープニングシール(ウェザー
ストリップ)S1 であって、前記車体パネルのドア用開
口縁11に取付けられる取付部2と、該取付部2から車
外側に突出されて、ドア閉時において該ドアDと当接し
てシール機能を果たす中空シール部1とが一体に成形さ
れており、前記中空シール部1における少なくとも前記
ドリップシールS2 の端末の垂直下方に位置する部分に
は、該中空シール部1の部分に流下する水Wが車外側に
飛散するのを防止する堰状の突出部3が、前記ドア用開
口10の中心Pから離れる方向に向けて一体に成形され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体のドアに対応
する車体パネルのドア用開口縁に沿って取付けられ、ド
アと車体パネルとの間をシールして、外部の水や埃が車
内に入り込まないようにするウェザーストリップに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車体パネルのドア用開口縁には、車内に
外部の水や埃が入り込まないようにシールするための各
種のウェザーストリップが装着されている。例えば、参
考例として図1及び図7に示されるスライドドアDを有
するワンボックスカーにおいては、その車体後部のドア
用開口10(その中心が符号Pで示されている)の開口
縁11に沿い、全長に亘って全体形状において環状に形
成したオープニングシール(ウェザーストリップ)S1'
が装着されている。そして、ドア閉時に、前記スライド
ドアDのインナーパネル52と車体のアウターパネル5
1との間をシールする。更に、オープニングシールS1'
が装着されたドア用開口縁11の上方のルーフパネル5
3の側縁に相当する部分には、前記ルーフパネル53か
ら流れる水を受け止めて車体の前後方向に案内して流す
ために、樋状に成形された長尺のドリップシールS
2 を、略水平に保って装着することが考えられる。
【0003】図7は、前記想定に基く構成のオープニン
グシールS1'を装着した状態における図1のX−X線拡
大断面図である。オープニングシールS1'は、弾性変形
によりスライドドアDのインナーパネル52に弾接し
て、車体のアウターパネル51との間をシールするため
の中空シール部1’と、車体のアウターパネル51のド
ア用開口縁11のパネル面を両側から挟んで取付けるた
めの取付部2とが、一体に形成されたシール部材であ
る。
【0004】また、前記ドリップシールS2 は、ルーフ
パネル53と車体のアウターパネル51とが互いに溶接
一体化された端縁部に取付けるための取付部22と、雨
水等の水Wを受け止めて車体の前後方向に案内して流す
ために樋状に成形された内側及び外側の各シール部2
3,24とが、一体に形成された長尺状のシール部材で
ある。また、ドリップシールS2 の車体の前後側の両端
末は、端末キャップ部20によって遮蔽されている。そ
して、この端末キャップ部20の本体部21の内側の端
面と、車体のアウターパネル51との間には、隙間12
が生ずることがあり、前記ドリップシールS2 を流れる
水Wの一部は、前記隙間12を通って下方に落下するこ
とがある。
【0005】また、上記したオープニングシールS1'
は、一部(4箇所の各コーナー部)を除いて、残りの大
部分を占める部分の断面形状は、全て同一であるので、
断面形状が同一の大部分を占める部分は、押出成形によ
って成形されている。なお、ドリップシールS2 の前記
端末キャップ部20は、押出成形部の端末に射出成形に
て形成された部分である。
【0006】そして、上記したオープニングシールS1'
及びドリップシールS2 を装着した車体においては、図
7に示されるとおり、前記ドリップシールS2 を流れる
水Wが、端末キャップ部20と車体のアウターパネル5
1とが当接する部分に生じた僅かの前記隙間12から漏
れ出して滴下し、その直下のオープニングシールS1'の
上後側コーナー型成形部9b(図1ないし図3参照)を
構成する中空シール部1’と取付部2との接合部近傍に
落下する。この部分に落下した水Wは、例えば、飛散し
てスライドドアDのインナーパネル52と、前記中空シ
ール部1’との隙間13に入り込み、車内側に水Wが浸
入する恐れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記ウェザ
ーストリップにおいて、その取付部と中空シール部との
間に水が溜まっても、或いは水滴が滴下しても、この水
がドアパネル側に流れ込むのを簡単な構造で防止するこ
とを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに請求項1に記載の発明は、車体パネルのドア用開口
縁の上部に、ルーフパネルから流れ落ちる水を受け止め
て車体の前後方向に案内して流すドリップシールが取付
けられていて、前記車体パネルのドア用開口縁に沿って
取付けられる長尺状のウェザーストリップであって、前
記ウェザーストリップは、前記車体パネルのドア用開口
縁に取付けられる取付部と、前記取付部から車外側に突
出し、ドア閉時に前記ドア内面と当接してシール機能を
果たす中空シール部とが一体に成形されており、前記中
空シール部における少なくとも前記ドリップシールの端
末の垂直下方に位置する部分には、前記中空シール部の
部分に流下する水が車外側に飛散するのを防止する堰状
の突出部が、前記ドア用開口の中心から離れる方向に向
けて一体成形されていることを特徴としている。
【0009】請求項1の発明によれば、ドリップシール
の端末から中空シール部の部分に水が流下、或いは滴下
(以下、総称して「落下」と記す)しても、当該部分に
は、堰状の突出部が、ドア用開口の中心から離れる方向
に向けて一体成形されているために、前記中空シール部
に溜まろうとしたり、或いは当たって飛散する水は、車
外側であるドアパネル側に流れ込むのが防止される。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、前記ウェザーストリップが車体パネルに取付
けられた状態において、前記突出部は、前記ドリップシ
ールの端末の水落下位置における前後方向の垂直面より
も車外側に配置されていることを特徴としている。
【0011】請求項2の発明によれば、ドリップシール
の端末から水が落下しても、中空シール部に一体成形さ
れた突出部が、水の落下位置よりも車外側に配置されて
いるので、落下した水滴がドアパネルの側に達するのを
一層効果的に防止することができる。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
の発明において、前記ウェザーストリップが車体パネル
に取付けられた状態において、前記突出部は、その少な
くとも上側のコーナー部、或いはその近傍に一体成形さ
れていることを特徴としている。
【0013】請求項3の発明によれば、ドリップシール
の端末は、ウェザーストリップの上側のコーナー部、或
いはその近傍の上方に位置することが多いので、これに
対応して、ドリップシールの端末から流れ落ちる水が、
ドアパネル側に達するのを防止することができる。
【0014】また、請求項4の発明は、請求項3の発明
において、前記ウェザーストリップは、取付部と中空シ
ール部を一体に有して長尺に押出成形された押出成形部
と、前記押出成形部の端末に射出成形されたコーナー型
成形部とを有して、上側のコーナー型成形部に前記突出
部が一体成形されていることを特徴としている。
【0015】請求項4の発明によれば、突出部は、コー
ナー型成形部の射出成形と同時に成形可能となるので、
突出部の形状の選択が自由で、また突出部の成形を容易
にすることができる。
【0016】また、請求項5の発明は、請求項3の発明
において、前記突出部は、ウェザーストリップが車体パ
ネルに取付けられた状態において、その前後の2箇所の
上側のコーナー部にそれぞれ一体成形されていることを
特徴としている。
【0017】請求項5の発明によれば、ドリップシール
の前後の各端末から流れ落ちる水が、ドアパネル側に達
するのを効果的に防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。図1は、本発明に係るオープニング
シールS1 を装着した自動車の側面図であり、図2は、
車体のアウターパネル51のドア用開口縁11に装着さ
れた状態のオープニングシールS1 の正面図であり、図
3は、図1の上後側のコーナー型成形部9bを拡大して
示した図である。そして、図4及び図5は、スライドド
アDの開時及び閉時における図3のY−Y線断面図であ
る。図1に示されるとおり、ワンボックスカーの車体側
面には、その前部及び後部に設けられた各ドア用開口1
5,10を開閉するためのヒンジ式及びスライド式の各
ドアがそれぞれ取付けられている。そして、後部のドア
用開口10を形成している車体のアウターパネル51の
ドア用開口縁11には、このアウターパネル51とスラ
イドドアDのインナーパネル52との間をシールするた
めのオープニングシールS1 が装着されている。前記ド
ア用開口10の上方であって、ルーフパネル53の側縁
に相当する部分には、前記ドリップシールS2 が装着さ
れている。このオープニングシールS1 は、前もって全
体が環状に形成され、図2に示されるとおり、車体のア
ウターパネル51のドア用開口縁11の形状に沿って装
着されて、4箇所のコーナー型成形部9a〜9dを除い
て、残りの大部分を占める部分の断面形状は、同一とな
っている。なお、図1及び図2における符号Pは、ドア
用開口10の面方向の中心位置を示す。
【0019】また、図2に示されるとおり、前記オープ
ニングシ−ルS1 は、軟質で弾力性を有する材料から直
線の長尺状に押出成形された押出成形品を、ドア用開口
10の周縁の長さ(周長)に切断して、この切断された
1本状の押出成形部8における4箇所の各コーナー部に
相当する部分の中空シール部1のみを切除する。前記中
空シール部1を切除した4箇所の部分には、残余の部分
を所定の角度と曲率半径に曲げた状態で、射出成形によ
って新たな中空シール部1’を一体成形すると、上前側
及び上後側と、下前側及び下後側とに所定の角度で曲が
った各コーナー型成形部9a〜9d(図2参照)が成形
される。しかる後に、押出成形部の両端同士を溶着等に
よって固着させると、全周に亘って中空シール部1,
1’が連続することになる。オープニングシ−ルS1
構成する後述の取付部2は、前述したように、その全長
に亘って連続して1本の環状となっている。ここで、こ
のように、各コーナー型成形部9a〜9dにおいて、中
空シール部1’を新たに射出成形するのは、各コーナー
型成形部9a〜9dの湾曲半径(曲率半径)が小さいた
めに、押出成形されたままの中空シール部1をそのまま
湾曲させると、前記中空シール部1が自然状態(フリー
状態)の形状から好ましくない形状に変形されてしま
い、ドアDのインナーパネル52と弾接してシールする
際に、十分なシール機能が奏されないためである。そし
て、その射出成型時に、上後側のコーナー型成形部9b
には、後述する堰状突出部3が一体成形される。また、
4箇所の各コーナー型成形部のうち上後側を除く部分、
即ち、上前側、下前側及び下後側との各コーナー型成形
部9a,9c,9dは、押出成形部8の前記中空シール
部1に対応する断面形状の中空シール部1’が射出成形
によって形成されている。なお、図2において符号5
は、前記押出成形部8の両端面が固着されている接合部
である。
【0020】そして、前記押出成形部8は、中空シール
部1を切除して、新たな中空シール部1’を射出成形し
た各コーナー型成形部9a〜9dを除いて同一断面形状
となっていて、車体のアウターパネル51のドア用開口
縁11に取付けるための断面U字状をした取付部2と、
スライドドアDを閉めた際に、そのインナーパネル52
に弾接してシールするために、取付部2に一体成形され
た管状の中空シール部1とで形成されている。中空シー
ル部1は、発泡ゴム等の弾性を有する軟質ゴム、又は軟
質の熱可塑性エラストマーで成形された弾性変形可能な
シール部分である。また、取付部2は、前記中空シール
部1よりも硬質のゴム、又は同じく硬質の熱可塑性エラ
ストマーによって断面U字状に成形されて、車体のアウ
ターパネル51のドア用開口縁11に取付けられる部分
であって、自身の断面形状を保持するための金属帯板の
打抜き芯金6が全長に亘って埋設されていると共に、自
身の相対向する内周面には、それぞれ開口縁を挟持する
ための取付リップ7が対向状態で設けられている。
【0021】また、図3に示されるとおり、前記ドリッ
プシールS2 の後端の端末キャップ部20の直下に位置
する上後側のコーナー型成形部9bには、堰状突出部3
が一体成形されている。この堰状突出部3は、上後側の
コーナー型成形部9bを構成する中空シール部1’の射
出成形時に同時成形される。この堰状突出部3は、ドア
用開口10の中心Pから離れる方向に向けて、上後側の
コーナー型成形部9bの長手方向に沿って、その中空シ
ール部1’の部分に一体成形された突出体であって、し
かも、図5に示されるとおり、前記隙間12の部分にお
ける車体の前後方向に沿った垂直面Vから距離dだけ車
外側に離れて配置されるように設けられている。この堰
状突出部3は、端末キャップ部20と車体のアウターパ
ネル51との前記隙間12から上後側のコーナー型成形
部9bに落下する水Wが、スライドドアDのインナーパ
ネル52の側に飛散するのを防ぐために設けられた突出
体である。なお、図3において、14は、車体の中心側
に向けて所定の深さを有し、車体の前後方向に沿って該
車体のアウターパネル51に形成された凹部であって、
この凹部14には、レールと、これに装着されたローラ
ーとを介してスライドドアDに連結された支持アーム
(いずれも図示せず)が配置される。
【0022】そして、車体のルーフパネル53から、車
幅方向に流れて、一旦ドリップシールS2 内を流れた水
Wは、車体の前側又は後側に向けて誘導案内されて、そ
の前端及び/又は後端から落下して、車体のアウターパ
ネル51に沿って下方に流れる。ここで、図1に示され
るとおり、ドリップシールS2 の前端25は、上前側の
コーナー型成形部9aに対して、その直上ではなくて、
車体の前側にずれて配置されているので、前記前端開口
部25から落下する水Wが、前記上前側のコーナー型成
形部9aの部分に落下することはない。しかし、オープ
ニングシールS 1 の上後側のコーナー型成形部9bは、
ドリップシールS2 の後端の端末キャップ部20のほぼ
直下に配置されているので、前記端末キャップ部20の
隙間12から落下する水Wは、前記上後側のコーナー型
成形部9bの部分に達する。
【0023】スライドドアDの閉時には、オープニング
シールS1 の中空シール部1は、スライドドアDのイン
ナーパネル52に弾接することにより、弾性変形され
て、ドア用開口縁11は、全周に亘ってシールされる。
この状態で、水Wが、上後側のコーナー型成形部9bの
部分に落下しても、当該部分には、堰状突出部3が、ド
ア用開口10の中心Pから離れる方向に向けて一体成形
されているために、前記中空シール部1’に溜まろうと
したり、或いは当たって飛散する水Wは、スライドドア
Dのインナーパネル52の側に流れ込むのが防止され
る。この結果、インナーパネル52と中空シール部1’
との隙間を通って水Wが車内側に浸入することがない。
また、寒冷地において使用されても、前記オープニング
シールS1 の上後側のコーナー型成形部9bの中空シー
ル部1’と、スライドドアDのインナーパネル52との
隙間13に水が溜まらないので、凍結によってスライド
ドアDの開閉が困難となる不具合も解消される。また、
前記堰状突出部3は、水Wの落下位置よりも距離dだけ
車外側に離れて配置されているので、落下した水Wが、
スライドドアDのインナーパネル52の側に達するのを
一層効果的に防止することができる。また、前記堰状突
出部3は、上後側のコーナー型成形部9bの中空シール
部1’の射出成形と同時に成形可能なので、堰機能を効
果的に発揮できる形状を自由に選択できると共に、その
成形は別工程を要せず容易である。
【0024】なお、スライドドアDの開時には、落下し
た水Wが、ドア用開口縁11の側に飛散して、車に乗降
する者にかかるのが防止される。
【0025】ところで、上述した実施例においては、ド
リップシールS2 の後端の端末キャップ部20のみが、
オープニングシールS1 の上後側のコーナー型成形部9
bのほぼ直上に位置していて、前端開口部25は、オー
プニングシールS1 の上前側のコーナー型成形部9aの
直上ではなくて、車体の前側にずれて配置されているた
めに、ドリップシールS2 の後端から落下する水のみ
が、上後側のコーナー型成形部9bに達する恐れがある
ために、当該コーナー型成形部9bの部分にのみ堰状突
出部3を設けてある。しかし、前記堰状突出部3は、ド
リップシールS2の前後端の各位置と、オープニングシ
ールS1 の上前側及び上後側の各コーナー型成形部9a,
9b との上下方向に沿った相対的な位置関係によって、
ドリップシールS2 の前後端から落下した水Wが、上前
側及び上後側のコーナー型成形部9a,9b の双方、或い
はいずれか一方に達する場合においては、当該コーナー
型成形部9a,9b の双方或いはいずれか一方に堰状突出
部3を設けることができる。例えば、ドリップシールS
2 の前後端のいずれもが、上前側及び上後側の各コーナ
ー型成形部9a,9b のほぼ直上に位置している場合に
は、双方のコーナー型成形部9a,9b に堰状突出部3を
一体成形して、上記不具合を防止することが好ましい。
【0026】また、堰状突出部3は、射出成形されたコ
ーナー型成形部に成形される例を示したが、オープニン
グシールS1 に対するドリップシールS2 の前後端の各
位置の関係によっては、押出成形部8に設けることも可
能である。例えば、ドリップシールS2 の端末キャップ
部20の前後方向に沿った位置が、上後側のコーナー型
成形部9bよりも前方、或いは後方に位置していて、押
出成形部8におけるドリップシールS2 と近接して、こ
れとほぼ平行となっている水平配置部に達している場
合、或いは押出成形部8における車体後方の垂直配置部
に達している場合には、図2及び図3で2点鎖線35で
示されるように、押出成形部8における前記水平配置
部、或いは垂直配置部の中空シール部1に前記堰状突出
部3を設けることが好ましい。この場合においても、前
記水平配置部、或いは垂直配置部における堰状突出部3
を一体成形する部分は、上後側のコーナー型成形部9b
に近接しているので、前記堰状突出部3は、前記コーナ
ー型成形部9bの射出成形と同時に押出成形部8上に成
形することもできる。
【0027】また、上述した実施例においては、ドア用
開口縁11の周長に対応した1本状のオープニングシー
ルS1 の押出成形部8を湾曲させて、その一部分に堰状
突出部3を有する上後側のコーナー型成形部9bを射出
成形する例を示したが、該押出成形部8を、ドア用開口
縁11の上下及び前後の4辺の長さに対応した長さに切
断し、これら4本の押出成形部8を方形状に配置し、各
々の端末の間にコーナー型成形部の部分を射出成形し
て、4本の各押出成形部8を接続して、成形完成品(オ
ープニングシールS1)を得ることもできる。この成形の
場合には、4箇所の各コーナー型成形部は、その取付部
と中空シール部との双方を含んだ全体が射出成形される
ことになり、図6に、その例が示されている。即ち、射
出成形による取付部32は、断面U字状に形成された部
分の内周面に、前記取付リップ7に相当する挟持片34
が相対向し、しかも長手方向に沿って断続的に一体成形
されており、複数の前記挟持片34によって、車体のア
ウターパネル51の端縁部に挟持状態で取付けられる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、ドリップシールの端末
からオープニングシールの中空シール部の部分に水が落
下しても、当該部分には、堰状突出部が、ドア用開口の
中心から離れる方向に向けて一体成形されているため
に、前記中空シール部上に溜まろうとしたり、或いは当
たって飛散する水は、車外側であるドアパネル側に流れ
込むのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオープニングシールS1 を装着し
た自動車の側面図である。
【図2】車体のアウターパネル51のドア用開口縁11
に装着された状態のオープニングシールS1 の正面図で
ある。
【図3】図1の上後側のコーナー型成形部9bを拡大し
て示した図である。
【図4】スライドドアDの開時における図3のY−Y線
断面図である。
【図5】スライドドアDの閉時における図3のY−Y線
断面図である。
【図6】全て射出成形されたコーナー型成形部をドア用
開口縁11に装着した状態を示す図である。
【図7】オープニングシールS1'を装着した状態におけ
る図1のX−X線拡大断面図である。
【符号の説明】
1 :オープニングシール(ウェザーストリップ) S2 :ドリップシール P:ドア用開口の中心 V:垂直面 1:中空シール部(押出成形部) 1’:中空シール部(コーナー型成形部) 2:取付部 3:堰状突出部 8:押出成形部 9a〜9d:コーナー型成形部 10:ドア用開口 11:ドア用開口縁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河口 明世 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内 Fターム(参考) 3D201 AA08 BA01 CA03 DA10 DA23 DA45 EA02B EA03D EA08D FA04 FA08 FA14 FA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネルのドア用開口縁の上部に、ル
    ーフパネルから流れ落ちる水を受け止めて車体の前後方
    向に案内して流すドリップシールが取付けられていて、
    前記車体パネルのドア用開口縁に沿って取付けられる長
    尺状のウェザーストリップであって、 前記ウェザーストリップは、前記車体パネルのドア用開
    口縁に取付けられる取付部と、前記取付部から車外側に
    突出し、ドア閉時に前記ドア内面と当接してシール機能
    を果たす中空シール部とが一体に成形されており、 前記中空シール部における少なくとも前記ドリップシー
    ルの端末の垂直下方に位置する部分には、前記中空シー
    ル部の部分に流下する水が車外側に飛散するのを防止す
    る堰状の突出部が、前記ドア用開口の中心から離れる方
    向に向けて一体成形されていることを特徴とするウェザ
    ーストリップ。
  2. 【請求項2】 前記ウェザーストリップが車体パネルに
    取付けられた状態において、前記突出部は、前記ドリッ
    プシールの端末の水落下位置における前後方向の垂直面
    よりも車外側に配置されていることを特徴とする請求項
    1に記載のウェザーストリップ。
  3. 【請求項3】 前記ウェザーストリップが車体パネルに
    取付けられた状態において、前記突出部は、その少なく
    とも上側のコーナー部、或いはその近傍に一体成形され
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェザ
    ーストリップ。
  4. 【請求項4】 前記ウェザーストリップは、取付部と中
    空シール部を一体に有して長尺に押出成形された押出成
    形部と、前記押出成形部の端末に射出成形されたコーナ
    ー型成形部とを有して、上側のコーナー型成形部に前記
    突出部が一体成形されていることを特徴とする請求項3
    に記載のウェザーストリップ。
  5. 【請求項5】 前記突出部は、ウェザーストリップが車
    体パネルに取付けられた状態において、その前後の2箇
    所の上側のコーナー部にそれぞれ一体成形されているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のウェザーストリップ。
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