JP2003112280A - 光照射装置と光加工装置およびその加工方法並びに電子部品 - Google Patents
光照射装置と光加工装置およびその加工方法並びに電子部品Info
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Abstract
ンティングベクトルが変化しても、常に安定した品質の
良い照射、加工を行うことを目標とする。 【解決手段】 CO2レーザビーム12(a)を強度変
換素子14、位相整合素子15を用いて均一な強度分布
に変換し、均一な強度分布で被加工物19を加工するレ
ーザ加工装置において、光伝送光学系13に対し、レー
ザビームポインティングベクトルの始点31と強度変換
素子14の出射面とが互いに共役な関係になるように、
光伝送光学系13を配置することで、CO2レーザビー
ム12(a)のポインティングベクトルが変化しても常
に強度変換素子14の中心にレーザビームが入射し、安
定した加工を行うことが出来る。
Description
なビームを用いて光照射、光加工を行う光照射装置、光
加工装置に関するものである。
ついて特公平8−2511を用いて説明する。図9は従
来例におけるレーザ加工装置の構成図である。
2aはレーザ発振機901から出たレーザビーム、903
と904はレーザビーム902aの断面強度分布を均一
にするための非球面レンズ、905と906はレーザビ
ーム902bの断面形状を変化させるための凸型円筒レン
ズ、907は全反射ミラー、908は集光光学装置、9
09は被加工物、910はX-Yテーブル、911は代表
的な集光レンズである平凸レンズである。
ついて、その機能を説明する。
902aは、非球面レンズ903、904によりレーザビー
ムの平行性を保ちつつ、かつ、その断面形状がガウス分
布から均一分布へ変換される。均一化されたレーザビー
ム902bは、凸型円筒レンズ905により水平方向が
いったん集光して広がり、凸型円筒レンズ905よりも
焦点距離の長い凸型円筒レンズ906によってレーザビ
ーム902bよりも水平方向が拡大された平行なレーザ
ビーム902cとなる。レーザビーム902cは、反射
ミラー907によって集光光学装置908に入射し、集
光光学装置908内の各々の平凸レンズ911によりレ
ーザビーム902eが集光され、多点スポットとして被
加工物909に照射される。さらに、被加工物909
は、X-Yテーブル910によって移動され、所定の加工
が施される。本従来例のように非球面レンズ903,9
04を用いてレーザビーム902aの強度分布を均一分
分布にし、平凸レンズで集光し、多点スポットとして被
加工物909上に照射することにより、加工点912で
のレーザエネルギ密度が等しくなり、中央部でも周辺部
でも均一に加工することが出来る。
で示したようなレーザ加工装置は以下に記すような課題
がある。レーザ加工では、加工対象物の大きさや材質の
種類により、最適な加工条件になるようにレーザの発振
条件を変化させる。また同じ加工対象物に対しても例え
ばパルス発振させたレーザビームを数パルス同じ位置に
照射して加工を行う場合があり、このような場合は各シ
ョット毎にレーザ発振条件を変えながら加工を行う場合
がある。
ビーム902aは共振器内部の光学系の熱レンズ効果等
でポインティングベクトルが発振条件の変化に伴い変化
することが多い。とくにスラブレーザ等の不安定共振器
や共振器内部や外部に波長変換素子等多数の光学素子を
配置するレーザ発振機において、発振条件の変化に伴う
ポインティングベクトルの変化は多く見られる。
ィングベクトルの変化が生じると、発振条件に伴い非球
面レンズ903に入射するレーザビームの位置が変化
し、その結果非球面レンズ904から出射されるレーザ
ビームの強度分布の均一性が崩れ、結果として多点スポ
ット加工の場所により、加工状態がばらつくという問題
がある。
に、請求項1に記載の本発明は、コヒーレント光を出力
する光源と、前記光源と被照射物との光路に配置した第
1の光学手段と、前記第1の光学手段と被照射物との光
路に配置した第2の光学手段を備え、前記第1の光学手
段にとって前記第2の光学手段の入射位置と光源の光線
のポインティングベクトルの始点は互いに共役になるよ
うに前記第1の光学手段を配置した光照射装置としたも
のであり、これによりポインティングベクトルが変化し
ても第2の光学手段に入射するコヒーレント光の入射位
置は常に一定に保たれ、安定した照射が可能となる。
学手段としてビーム整形光学手段を用いた請求項1記載
の光照射装置であり、これによりコヒーレント光のポイ
ンティングベクトルが変化しても、ビーム整形光学手段
に入射するコヒーレント光の入射位置を常に一定に保つ
ことが出来、安定した光照射が可能となる。
形光学手段としてビームの強度分布を均一にする光学手
段を用いた請求項2記載の光照射装置であり、これによ
りコヒーレント光のポインティングベクトルが変化して
も、ビームの強度分布を均一にする光学手段に入射する
コヒーレント光の入射位置を常に一定に保つことが出
来、安定した光照射が可能となる。
学手段としてテレスコープを用いた請求項1から3のい
ずれかに記載の光照射装置であり、安定した光照射が可
能となる。
てレーザ発振器を用いた請求項1から4のいずれかに記
載の光照射装置であり、安定した光照射が可能となる。
学手段と被照射物との光路に第3の光学手段を設けた請
求項1から5のいずれかに記載の光照射装置であり、安
定した光照射が可能となる。
ント光を出力する光源と、前記光源と被加工物との光路
に配置した第1の光学手段と、前記第1の光学手段と被
加工物との光路に配置した第2の光学手段を備え、前記
第1の光学手段にとって前記第2の光学手段の入射位置
と光源の光線のポインティングベクトルの始点は互いに
共役になるように前記第1の光学手段を配置した光加工
装置であり、これによりポインティングベクトルが変化
しても第2の光学手段に入射するコヒーレント光の入射
位置は常に一定に保たれ、安定した加工が可能となる。
学手段としてビーム整形光学手段を用いた請求項7記載
の光加工装置であり、これによりコヒーレント光のポイ
ンティングベクトルが変化しても、ビーム整形光学手段
に入射するコヒーレント光の入射位置を常に一定に保つ
ことが出来、安定した光加工が可能となる。
形光学手段としてビームの強度分布を均一にする光学手
段を用いた請求項8記載の光加工装置であり、これによ
りコヒーレント光のポインティングベクトルが変化して
も、ビームの強度分布を均一にする光学手段に入射する
コヒーレント光の入射位置を常に一定に保つことが出
来、安定した光加工が可能となる。
光学手段としてテレスコープを用いた請求項7から9の
いずれかに記載の光加工装置であり、安定した光加工が
可能となる。
してレーザ発振器を用いた請求項7から10のいずれか
に記載の光加工装置であり、安定した光加工が可能とな
る。
光学手段と被照射物との光路に第3の光学手段を設けた
請求項7から11のいずれかに記載の光加工装置であ
り、安定した光加工が可能となる。
レント光を出力する光源と、前記光源と被照射物との光
路に配置した第1の光学手段と、前記第1の光学手段と
被照射物との光路に配置した第2の光学手段と、前記第
2の光学手段と被照射物との光路に配置した第3の光学
手段を備え、前記第1の光学系は前記コヒーレント光を
前記第1の光学系と前記第2の光学系の間に集光し、前
記第2の光学手段にとって前記集光位置と前記第3の光
学手段の入射位置は互いに共役になるように前記第2の
光学手段を配置した光照射装置であり、これによりポイ
ンティングベクトルが変化しても第2の光学手段に入射
するコヒーレント光の入射位置は常に一定に保たれ、安
定した照射が可能となる。
光学手段としてビーム整形光学手段を用いた請求項13
記載の光照射装置であり、これによりコヒーレント光の
ポインティングベクトルが変化しても、ビーム整形光学
手段に入射するコヒーレント光の入射位置を常に一定に
保つことが出来、安定した光照射が可能となる。
整形光学手段としてビームの強度分布を均一にする光学
手段を用いた請求項14記載の光照射装置であり、これに
よりコヒーレント光のポインティングベクトルが変化し
ても、ビームの強度分布を均一にする光学手段に入射す
るコヒーレント光の入射位置を常に一定に保つことが出
来、安定した光照射が可能となる。
光学手段としてテレスコープを用いた請求項13から1
5のいずれかに記載の光照射装置であり、これにより安
定した光照射が可能となる。
してレーザ発振器を用いた請求項13から16のいずれ
かに記載の光照射装置であり、これにより安定した光照
射が可能となる。
光学手段と被照射物との光路に第4の光学手段を設けた
請求項13から17のいずれかに記載の光照射装置であ
り、これにより安定した光照射が可能となる。
レント光を出力する光源と、前記光源と被照射物との光
路に配置した第1の光学手段と、前記第1の光学手段と
被照射物との光路に配置した第2の光学手段と、前記第
2の光学手段と被照射物との光路に配置した第3の光学
手段を備え、前記第1の光学系は前記コヒーレント光を
前記第1の光学系と前記第2の光学系の間に集光し、前
記第2の光学手段にとって前記集光位置と前記第3の光
学手段の入射位置は互いに共役になるように前記第2の
光学手段を配置した光加工装置であり、これによりポイ
ンティングベクトルが変化しても第2の光学手段に入射
するコヒーレント光の入射位置は常に一定に保たれ、安
定した加工が可能となる。
光学手段としてビーム整形光学手段を用いた請求項19
記載の光加工装置であり、これによりポインティングベ
クトルが変化してもビーム整形光学手段に入射するコヒ
ーレント光の入射位置は常に一定に保たれ、安定した加
工が可能となる。
整形光学手段としてビームの強度分布を均一にする光学
手段を用いた請求項20記載の光加工装置であり、これ
によりポインティングベクトルが変化してもビームの強
度分布を均一にする光学手段に入射するコヒーレント光
の入射位置は常に一定に保たれ、安定した加工が可能と
なる。
光学手段としてテレスコープを用いた請求項19から2
1のいずれかに記載の光加工装置であり、これにより安
定した加工が可能となる。
してレーザ発振器を用いた請求項19から22のいずれ
かに記載の光加工装置であり、これにより安定した加工
が可能となる。
光学手段と被照射物との光路に第4の光学手段を設けた
請求項19から23のいずれかに記載の光加工装置であ
り、これにより安定した加工が可能となる。
レント光を出力する光源と、前記光源と被加工物との光
路に配置した第1の光学手段と、前記第1の光学手段と
被加工物との光路に配置した第2の光学手段を備え、前
記第1の光学手段にとって前記第2の光学手段の入射位
置と光源の光線のポインティングベクトルの始点は互い
に共役になるように前記第1の光学手段を配置し、光加
工を行う光加工方法であり、これによりポインティング
ベクトルが変化しても第2の光学手段に入射するコヒー
レント光の入射位置は常に一定に保たれ、安定した加工
が可能となる。
光学手段としてビーム整形光学手段を用いた請求項25
記載の光加工方法であり、これによりポインティングベ
クトルが変化してもビーム整形光学手段に入射するコヒ
ーレント光の入射位置は常に一定に保たれ、安定した加
工が可能となる。
形光学手段としてビームの強度分布を均一にする光学手
段を用いた請求項27記載の光加工方法であり、これに
よりポインティングベクトルが変化してもビームの強度
分布を均一にする光学手段に入射するコヒーレント光の
入射位置は常に一定に保たれ、安定した加工が可能とな
る。
光学手段としてテレスコープを用いた請求項25から2
7のいずれかに記載の光加工方法であり、安定した加工
が可能となる。
してレーザ発振器を用いた請求項25から28のいずれ
かに記載の光加工方法であり、これにより安定した加工
が可能となる。
光学手段と被照射物との光路に第3の光学手段を設けた
請求項25から29のいずれかに記載の光加工方法であ
り、これにより安定した加工が可能となる。
レント光を出力する光源と、前記光源と被照射物との光
路に配置した第1の光学手段と、前記第1の光学手段と
被照射物との光路に配置した第2の光学手段と、前記第
2の光学手段と被照射物との光路に配置した第3の光学
手段を備え、前記第1の光学系は前記コヒーレント光を
前記第1の光学系と前記第2の光学系の間に集光し、前
記第2の光学手段にとって前記集光位置と前記第3の光
学手段の入射位置は互いに共役になるように前記第2の
光学手段を配置し、光加工を行う光加工方法であり、こ
れによりポインティングベクトルが変化しても第2の光
学手段に入射するコヒーレント光の入射位置は常に一定
に保たれ、安定した加工が可能となる。
光学手段としてビーム整形光学手段を用いた請求項31
記載の光加工方法であり、これによりポインティングベ
クトルが変化してもビーム整形光学手段に入射するコヒ
ーレント光の入射位置は常に一定に保たれ、安定した加
工が可能となる。
整形光学手段としてビームの強度分布を均一にする光学
手段を用いた請求項32記載の光加工方法であり、これ
によりポインティングベクトルが変化してもビームの強
度分布を均一にする光学手段に入射するコヒーレント光
の入射位置は常に一定に保たれ、安定した加工が可能と
なる。
光学手段としてテレスコープを用いた請求項31から3
3のいずれかに記載の光加工方法であり、安定した加工
が可能となる。
してレーザ発振器を用いた請求項31から34のいずれ
かに記載の光加工方法であり、安定した加工が可能とな
る。
学手段と被照射物との光路に第4の光学手段を設けた請
求項31から35のいずれかに記載の光加工方法であ
り、安定した加工が可能となる。
ヒーレント光を出力する光源と、前記光源と被照射物と
の光路に配置した第1の光学手段と、前記第1の光学手
段と被照射物との光路に配置した第2の光学手段を備
え、前記第1の光学手段にとって前記第2の光学手段の
入射位置と光源の光線のポインティングベクトルの始点
は互いに共役になるように前記第1の光学手段を配置し
た光照射装置であり、光源の光線のポインティングベク
トルが変化しても、第2の光学手段に入射する光線位置
が変化することなく常に安定した照射が行える。
る光源と、前記光源と被加工物との光路に配置した第1
の光学手段と、前記第1の光学手段と被加工物との光路
に配置した第2の光学手段を備え、前記第1の光学手段
にとって前記第2の光学手段の入射位置と光源の光線の
ポインティングベクトルの始点は互いに共役になるよう
に前記第1の光学手段を配置した光加工装置であり、光
源の光線のポインティングベクトルが変化しても、第2
の光学手段に入射する光線位置が変化することなく常に
安定した加工が行える。
る光源と、前記光源と被照射物との光路に配置した第1
の光学手段と、前記第1の光学手段と被照射物との光路
に配置した第2の光学手段と、前記第2の光学手段と被
照射物との光路に配置した第3の光学手段を備え、前記
第1の光学系は前記コヒーレント光を前記第1の光学系
と前記第2の光学系の間に集光し、前記第2の光学手段
にとって前記集光位置と前記第3の光学手段の入射位置
は互いに共役になるように前記第2の光学手段を配置し
た光照射装置であり、光源の光線のポインティングベク
トルが変化しても、第2の光学手段に入射する光線位置
が変化することなく常に安定した照射が行える。
る光源と、前記光源と被照射物との光路に配置した第1
の光学手段と、前記第1の光学手段と被照射物との光路
に配置した第2の光学手段と、前記第2の光学手段と被
照射物との光路に配置した第3の光学手段を備え、前記
第1の光学系は前記コヒーレント光を前記第1の光学系
と前記第2の光学系の間に集光し、前記第2の光学手段
にとって前記集光位置と前記第3の光学手段の入射位置
は互いに共役になるように前記第2の光学手段を配置し
た光加工装置であり、これにより光源の光線のポインテ
ィングベクトルが変化しても、第2の光学手段に入射す
る光線位置が変化することなく常に安定した照射が行え
る。
ーザ加工装置の概略構成図である。
EM00モードのレーザビームを発振するCO2レーザ発振器
を用いた。12aは、CO2レーザビームであり図中に
プロファイルを1本の点線で示した。13は、光伝送光
学系であり、本実施例においては凸レンズ2枚から構成
される。そして14は強度変換素子、15は位相整合素
子、16は変倍投影光学系、17はマスク、18は投影
レンズ、19は加工対象物である。
振器11から出射したCO2レーザビーム12aは光伝送
光学系13によりビーム径を強度変換素子14にとって
最適な径に調整されながら、強度変換素子14に入射す
る。強度変換素子14を透過したCO2レーザビーム12
aの強度分布はガウス分布から位相整合素子15の位置
で均一な分布になる。また位相整合素子15を透過した
CO2レーザビーム12aの波面は歪みのない平面または
球面となる。
ーザビーム12の強度変換素子入射面での強度分布、図
2(b)は、均一な分布をしているCO2レーザビーム12の
位相整合素子出射面での強度分布を表している。
ーム12aは、変倍投影光学系16を透過し、マスク1
7に入射する。変倍投影光学系16は、位相整合素子1
5の位置の像をマスク17の位置に投影する。つまり変倍
投影光学系16にたいし、位相整合素子15の位置とマ
スク17の位置は共役な関係にある。つまり位相整合素
子15の位置で均一な強度分布と揃った位相分布を持つ
レーザビームは伝播とともに強度分布の均一性が失われ
るが、変倍投影光学系16で投影されたマスク17の位
置で再び均一な強度分布になる。なおマスク17におい
て、位相分布も揃ったものとなる。なお、変倍投影光学
系16の投影倍率は可変でありマスク17の位置でのレ
ーザビームの強度分布の領域の大きさをマスクの大きさ
に対して最適な大きさに調整できる。
ームの強度分布は、投影レンズ18により加工対象物19
上に投影される。マスク17の位置と加工対象物19の
位置は、投影レンズ18からみて共役な関係にあるの
で、被加工物19上ににおけるCO2レーザビーム12の
強度分布も均一になる。なお、マスク17の大きさは可
変であり、マスク17の大きさと投影レンズ18の積で
与えられる加工対象物19でのCO2レーザビーム12の
強度分布の大きさを必要に応じて変化させることが出来
る。なお光伝送光学系13、強度変換素子14、位相整
合素子15、変倍投影光学系16、マスク17及び投影レ
ンズ18は、CO2レーザビーム12aの光軸上に位置ず
れ、傾きなく配置される。
う少し詳しく説明する。
ーム12aは発振器内部の光学系の熱レンズ効果等によ
り、発振条件の変化等に伴い、ポインティングベクトル
が変化することが多い。
合、加工対象物の種類により加工に最適な条件にレーザ
の発振条件を変化させる。また同じ加工対象物に対して
も複数のショット数により加工を行い、ショット数によ
りパルス幅や繰り返し周波数等を変化させ加工を行うこ
とがある。
ィングベクトルが変化している場合の様子を示す。
て、CO2レーザビーム12bのようなプロファイルにな
ったとする。なお、図3の中でCO2レーザビーム12a
を点線で、CO2レーザビーム12bを実線で示した。ま
た図3において31はレーザビームのポインティングベ
クトルの始点である。ここで光伝送光学系13に対し、
CO2レーザビーム12aのポインティングベクトルの始
点と強度変換素子14の出射面は互いに共役な関係にあ
る。つまり光伝送光学系13は、CO2レーザビーム12
aのポインティングベクトルの始点位置の物体を強度変
換素子14の出射面の位置に投影するように配置され
る。
CO2レーザビーム12bのようにレーザビームのポイン
ティングベクトルが変化しても常に強度変換素子14の
中心にレーザビームが入射する。一方でCO2レーザビー
ム12aのポインティングベクトルの始点位置と強度変
換素子14の出射面とが共役な関係にならないように、
光伝送光学系13を配置した場合を図4に示す。
ーザビーム12bは入射しない。強度変換素子に入射す
るレーザビームの入射位置が強度変換素子14の中心か
らずれた場合、位相整合素子15出射面での強度分布は
例えば図5に示すように均一性が劣化する。
13を、CO2レーザビーム12aのポインティングベク
トルの始点位置の物体を強度変換素子14の上に投影す
るように配置することで、CO2レーザビーム12bのよ
うにレーザビームのポインティングベクトルが変化して
も常に強度変換素子14の中心にレーザビームを入射さ
せ、常にレーザビームの強度分布を均一に変換できる工
夫を行った。
はCO2レーザビームとしたが、YAGレーザやHe−Neレーザ
等加工に適した光ならばなんでもよい。 (実施の形態2)図6は本発明の実施の形態2における
レーザ加工装置の概略構成図である。
り、TEM00モードのレーザビームを発振するCO2レーザ発
振器を用いた。602aは、CO2レーザビームであり
図中にプロファイルを点線で示した。603は、集光光
学系であり、本実施例においてはレンズ1枚から構成し
た。604、は光伝送光学系であり、本実施例において
はレンズ2枚から構成した。そして605は強度変換素
子、606は位相整合素子、607は変倍投影光学系、
608はマスク、609は投影レンズ、610は加工対
象物である。
振器601から出射したCO2レーザビーム602aは集
光光学系603及び伝送光学系604によりビーム径を
調整されながら、強度変換素子605に入射する。強度
変換素子605を透過したCO2レーザビーム602aの
強度分布はガウス分布から位相整合素子606の位置で
均一な分布になる。また位相整合素子606を透過した
CO2レーザビーム602aの波面は平面または球面とな
る。
ザビーム602aの強度変換素子605の入射面での強
度分布、図2(b)は、均一な分布をしているCO2レーザビ
ーム602aの位相整合素子606の出射面での強度分
布を表している。
ビーム602aは、変倍投影光学系607を透過し、マ
スク608に入射する。変倍投影光学系607は、位相
整合素子606の位置の像をマスク608の位置に投影
する。つまり変倍投影光学系607にたいし、位相整合
素子606の位置とマスク608の位置は共役な関係に
ある。つまり位相整合素子606の位置で均一な強度分
布と揃った位相分布を持つレーザビームは伝播とともに
強度分布の均一性が失われるが、変倍投影光学系607
で投影されたマスク608の位置で再び均一な強度分布
になる。なお、マスク608において、位相分布も揃っ
たものとなる。なお、変倍投影光学系606の投影倍率
は可変でありマスク608の位置でのレーザビームの強
度分布の領域の大きさをマスクの大きさに対して最適な
大きさに調整できる。
ビームの強度分布は、投影レンズ609により加工対象
物610上に投影される。マスク608の位置と加工対
象物610の位置は、投影レンズ609からみて共役な
関係にあるので、被加工物610上ににおけるCO2レー
ザビーム602aの強度分布も均一になる。なおマスク
608の大きさは可変であり、マスク608の大きさと
投影レンズ609の積で与えられる加工対象物610で
のCO2レーザビーム602aの強度分布の大きさを必要
に応じて変化させることが出来る。なお、集光光学系6
03、光伝送光学系604、強度変換素子605、位相
整合素子606、変倍投影光学系607、マスク608
及び投影レンズ609は、CO2レーザビーム602aの
光軸上に位置ズレ、傾きなく配置される。
4の機能についてもう少し詳しく説明する。
ビーム602aは発振条件の変化等に伴い、発振器内部
の光学系の熱レンズ効果等によりポインティングベクト
ルが変化することが多い。
工対象物の種類により加工に最適な条件にレーザの発振
条件を変化させる。また同じ加工対象物に対しても複数
のショット数により加工を行い、ショット数によりパル
ス幅や繰り返し周波数等を変化させ加工を行うことがあ
る。
ティングベクトルが変化している場合の様子を示す。例
えばポインティングベクトルが変化して、CO2レーザビ
ーム602bのような状態になったとする。なお、図7
の中でCO2レーザビーム602aを点線で、CO2レーザビ
ーム602bを実線で示した。
02aあるいは、CO2レーザビーム602bを集光光学
系603と光伝送光学系604の間に集光させる。そし
て、光伝送光学系はこの集光点611におけるレーザビ
ームを強度変換素子605の出射面上に投影する。つま
り伝送光学系604に対し、集光点611と強度変換素
子605の出射面は共役な関係にある。また集光光学系
603からなる光学系の投影倍率は、強度変換素子60
5に入射するレーザビームを所定のビーム径にするよう
に決定される。
ィングベクトルの始点がレーザ発振器側に向かって無限
遠点にある場合、つまりポインティングベクトルが平行
にシフトするような場合において本実施の形態に示すよ
うな集光光学系603と伝送光学系604を用いること
で、レーザビームのポインティングベクトルが平行にシ
フトしてもつねに強度変換素子605の中心にレーザビ
ームを入射させることが出来る。
611と強度変換素子605の出射面が共役な関係にな
らないように、光伝送光学系604を配置した場合を図
8に示す。
2レーザビーム602aは入射しない。強度変換素子に
入射するレーザビームの入射位置が強度変換素子の中心
からずれた場合、位相整合素子606出射面での強度分
布は例えば図5に示すように均一性が劣化する。そこで
本実施例では、集光光学系603及び光伝送光学系60
4を用いてCO2レーザビーム602aあるいは、CO2レー
ザビーム602bを集光光学系603と光伝送光学系6
04の間に集光させ、光伝送光学系604で、この集光
点611におけるレーザビームを強度変換素子605の
出射面上に投影することで、CO2レーザビーム602b
のようにレーザビームのポインティングベクトルが変化
しても常に強度変換素子605の中心にレーザビームを
入射させ、常にレーザビームの強度分布を均一に変換で
きる工夫を行った。
レーザビームとしたが、YAGレーザやHe−Neレーザ等加
工に適した光ならばなんでもよい。
ームを均一な強度分布に変換し、加工照射を行う装置に
おいて、レーザビームのポインティングベクトルが変化
しても、常に均一化を行う光学系の中心にレーザビーム
を入射させる光学系を均一化光学系の前段に配置するこ
とで、常に品質の安定した加工を行うことが出来る。
の概略構成図
強度分布を示す概念図
系の構成と機能を表す図
系が本実施の形態の中の正しい場所に配置されなかった
場合のレーザビームの振る舞いを表す図
が本実施の形態の中の正しい場所に配置されなかった場
合の位相整合素子位置でのレーザビームの強度分布を表
す概念図
の概略構成図
系の構成と機能を表す図
系が本実施の形態の中の正しい場所に配置されなかった
場合のレーザビームの振る舞いを表す図
Claims (38)
- 【請求項1】コヒーレント光を出力する光源と、前記光
源と被照射物との光路に配置した第1の光学手段と、前
記第1の光学手段と被照射物との光路に配置した第2の
光学手段を備え、前記第1の光学手段にとって前記第2
の光学手段の入射位置と光源の光線のポインティングベ
クトルの始点は互いに共役になるように前記第1の光学
手段を配置した光照射装置。 - 【請求項2】第2の光学手段としてビーム整形光学手段
を用いた請求項1記載の光照射装置。 - 【請求項3】ビーム整形光学手段としてビームの強度分
布を均一にする光学手段を用いた請求項2記載の光照射
装置。 - 【請求項4】第1の光学手段として2枚以上のレンズか
ら構成される光学系を用いた請求項1から3のいずれか
に記載の光照射装置。 - 【請求項5】光源としてレーザ発振器を用いた請求項1
から4のいずれかに記載の光照射装置。 - 【請求項6】第2の光学手段と被照射物との光路に第3
の光学手段を設けた請求項1から5のいずれかに記載の
光照射装置。 - 【請求項7】コヒーレント光を出力する光源と、前記光
源と被加工物との光路に配置した第1の光学手段と、前
記第1の光学手段と被加工物との光路に配置した第2の
光学手段を備え、前記第1の光学手段にとって光源の光
線のポインティングベクトルの始点と前記第2の光学手
段の入射位置が互いに共役な関係になるように前記第1
の光学手段を配置した光加工装置。 - 【請求項8】第2の光学手段としてビーム整形光学手段
を用いた請求項7記載の光加工装置。 - 【請求項9】ビーム整形光学手段としてビームの強度分
布を均一にする光学手段を用いた請求項8記載の光加工
装置。 - 【請求項10】第1の光学手段として2枚以上のレンズ
から構成される光学系を用いた請求項7から9のいずれ
かに記載の光加工装置。 - 【請求項11】光源としてレーザ発振器を用いた請求項
7から10のいずれかに記載の光加工装置。 - 【請求項12】第2の光学手段と被照射物との光路に第
3の光学手段を設けた請求項7から11のいずれかに記
載の光照射装置。 - 【請求項13】コヒーレント光を出力する光源と、前記
光源と被照射物との光路に配置した第1の光学手段と、
前記第1の光学手段と被照射物との光路に配置した第2
の光学手段と、前記第2の光学手段と被照射物との光路
に配置した第3の光学手段を備え、前記第1の光学系は
前記コヒーレント光を前記第1の光学系と前記第2の光
学系の間に集光し、前記第2の光学手段にとって前記集
光位置と前記第3の光学手段の入射位置は互いに共役に
なるように前記第2の光学手段を配置した光照射装置。 - 【請求項14】第3の光学手段としてビーム整形光学手
段を用いた請求項13記載の光照射装置。 - 【請求項15】ビーム整形光学手段としてビームの強度
分布を均一にする光学手段を用いた請求項14記載の光照
射装置。 - 【請求項16】第2の光学手段として2枚以上のレンズ
から構成される光学系を用いた請求項13から15のい
ずれかに記載の光照射装置。 - 【請求項17】光源としてレーザ発振器を用いた請求項
13から16のいずれかに記載の光照射装置。 - 【請求項18】第3の光学手段と被照射物との光路に第
4の光学手段を設けた請求項13から17のいずれかに
記載の光照射装置。 - 【請求項19】コヒーレント光を出力する光源と、前記
光源と被照射物との光路に配置した第1の光学手段と、
前記第1の光学手段と被照射物との光路に配置した第2
の光学手段と、前記第2の光学手段と被照射物との光路
に配置した第3の光学手段を備え、前記第1の光学系は
前記コヒーレント光を前記第1の光学系と前記第2の光
学系の間に集光し、前記第2の光学手段にとって前記集
光位置と前記第3の光学手段の入射位置は互いに共役に
なるように前記第2の光学手段を配置した光加工装置。 - 【請求項20】第3の光学手段としてビーム整形光学手
段を用いた請求項19記載の光加工装置。 - 【請求項21】ビーム整形光学手段としてビームの強度
分布を均一にする光学手段を用いた請求項20記載の光
加工装置。 - 【請求項22】第2の光学手段として2枚以上のレンズ
から構成される光学系を用いた請求項19から21のい
ずれかに記載の光加工装置。 - 【請求項23】光源としてレーザ発振器を用いた請求項
19から22のいずれかに記載の光加工装置。 - 【請求項24】第3の光学手段と被照射物との光路に第
4の光学手段を設けた請求項19から23のいずれかに
記載の光加工装置。 - 【請求項25】コヒーレント光を出力する光源と、前記
光源と被加工物との光路に配置した第1の光学手段と、
前記第1の光学手段と被加工物との光路に配置した第2
の光学手段を備え、前記第1の光学手段にとって前記第
2の光学手段の入射位置と光源の光線のポインティング
ベクトルの始点は互いに共役になるように前記第1の光
学手段を配置し、光加工を行う光加工方法。 - 【請求項26】第2の光学手段としてビーム整形光学手
段を用いた請求項25記載の光加工方法。 - 【請求項27】ビーム整形光学手段としてビームの強度
分布を均一にする光学手段を用いた請求項27記載の光
加工方法。 - 【請求項28】第1の光学手段としてテレスコープを用
いた請求項25から27のいずれかに記載の光加工方
法。 - 【請求項29】光源としてレーザ発振器を用いた請求項
25から28のいずれかに記載の光加工方法。 - 【請求項30】第2の光学手段と被照射物との光路に第
3の光学手段を設けた請求項25から29のいずれかに
記載の光加工方法。 - 【請求項31】コヒーレント光を出力する光源と、前記
光源と被照射物との光路に配置した第1の光学手段と、
前記第1の光学手段と被照射物との光路に配置した第2
の光学手段と、前記第2の光学手段と被照射物との光路
に配置した第3の光学手段を備え、前記第1の光学系は
前記コヒーレント光を前記第1の光学系と前記第2の光
学系の間に集光し、前記第2の光学手段にとって前記集
光位置と前記第3の光学手段の入射位置は互いに共役に
なるように前記第2の光学手段を配置し、光加工を行う
光加工方法。 - 【請求項32】第3の光学手段としてビーム整形光学手
段を用いた請求項31記載の光加工方法。 - 【請求項33】ビーム整形光学手段としてビームの強度
分布を均一にする光学手段を用いた請求項32記載の光
加工方法。 - 【請求項34】第1の光学手段としてテレスコープを用
いた請求項31から33のいずれかに記載の光加工方
法。 - 【請求項35】光源としてレーザ発振器を用いた請求項
31から34のいずれかに記載の光加工方法。 - 【請求項36】第3の光学手段と被照射物との光路に第
4の光学手段を設けた請求項31から35のいずれかに
記載の光加工方法。 - 【請求項37】請求項7から12及び請求項19から2
4のうちいずれかの加工装置をもちいて加工された電子
部品。 - 【請求項38】請求項25から36いずれかに記載のレ
ーザ加工方法を用いて加工された電子部品。
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