JP2003112035A - 超臨界流体を使用した油除去装置 - Google Patents

超臨界流体を使用した油除去装置

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JP2003112035A JP2001308207A JP2001308207A JP2003112035A JP 2003112035 A JP2003112035 A JP 2003112035A JP 2001308207 A JP2001308207 A JP 2001308207A JP 2001308207 A JP2001308207 A JP 2001308207A JP 2003112035 A JP2003112035 A JP 2003112035A
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千明 山村
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/54Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細固体状の処理物aから油分を効率よく分
離できると共に、フィルタ23の目詰まりも少なく、し
かも油分を除去した処理物aを容易に回収する。 【解決手段】 超臨界流体を使用した油分除去装置は、
超臨界流体とその圧力を保持する第一の容器21と、こ
の第一の容器21の中に配置され、油が付着した処理物
aを収納する第二の容器22と、この第二の容器22の
上部開口部を覆うように設けられた処理物aを濾過する
フィルタ23と、この第二の容器22の中に超臨界流体
を供給する超臨界流体供給源と、この第一の容器21の
中に油が付着した処理物aを攪拌する手段と、この第二
の容器22から前記フィルタ23を通して第一の容器2
1を経て回収された超臨界流体を気化して気体と油分と
に分離する気化分離器36とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切削油が付着した
切り屑等のように、油分が付着した微細固体状の処理物
から、溶剤を使わずに、例えば超臨界二酸化炭素等の超
臨界流体をキャリアとして、油分を除去する装置に関
し、例えば、機械部品の切削や半導体基材を切削した時
の有効物質の回収等に利用できる超臨界流体を使用した
油除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】切削油にまみれた切り屑等のように、油
分を含む微細固体状の処理物をリサイクルするため、そ
の処理物から油分を除去し、回収する場合、従来では完
全に油分を除去して回収する手段としては、溶剤を用い
るもの以外に無かった。例えば、一度処理物をトリクレ
ン等の溶剤で洗浄してそれに付着した油分を除去し、油
分と処理物を分離し、残った処理物をアルコール中で超
音洗浄をするものである。
【0003】このような手段では、油を溶かした溶剤の
再処理も必要であり、再処理コストが多くかかるという
課題がある。そのため、原材料コストが低い一般的な鉄
系金属等は、油分を除去しないまま廃棄されることが多
い。ところが近年では、高融点金属であるタングステ
ン、或いは希少元素を有する金属材料やセラミック材料
が多く使われる様になり、切削油等を使用してそれらの
素材を切り出したときに発生する有用材料を再利用すべ
きであるとする需要が高まりつつある。
【0004】前記のような溶剤を使わずに微細固体状の
処理物から油分を除去する手段の一つとして、超臨界流
体を利用する油分除去手段がある。超臨界流体とするこ
とができる流体には様々なものがあるが、超臨界状態に
おける温度や圧力に加え、流体の入手の容易性等から二
酸化炭素の超臨界状態を利用が最も簡単である。
【0005】図5に、従来の一般的なCO2 超臨界流体
を用い、油分を含んだ微細固体状の処理物から油分を除
去するための洗浄サイクルを示す。まず、圧力容器であ
る洗浄容器1に油まみれの切粉等のような油分が付いた
微細固体状の処理物aを入れ、洗浄容器1を真空ポンプ
9で減圧する。その後、液体二酸化炭素ボンベ2から液
体CO2 を液体貯蔵容器兼液化容器3に注入する。この
液体貯蔵容器兼液化容器3は冷却器4により冷却され、
液体CO2 は液体の状態に保たれる。
【0006】この液体貯蔵容器兼液化容器3内の液体C
2 をプランジャーポンプ等の昇圧ポンプ5で昇圧し、
加熱器7へ送る。この加熱器7にはヒータ8が内蔵して
おり、このヒータ8により液体CO2 を40℃程度に加
熱し、CO2 を超臨界状態とし、この超臨界CO2 流体
を洗浄容器1に送り込む。
【0007】この洗浄容器1内では、超臨界CO2 流体
が処理物aから油を溶かし、洗浄容器1から排出され
る。この時、超臨界CO2 流体が処理物aの中の特に細
かい粒子をまき込んで流れて行くので、フィルタ容器1
1に設けたフィルタ10に通し、細かい粒子を濾過し、
油分のみを含んだ超臨界CO2 流体を減圧弁である調圧
弁12に送り、ここで減圧した後、気化分離器13へ送
る。このとき、調圧弁12によって超臨界CO2 流体を
臨界圧力より低い圧力まで減圧すると、CO2 がガス化
し、油分だけが気化分離器13の中で下に溜まってい
く。この気化分離器13の底に溜まった油分は、ドレン
バルブ14を開けることにより、ドレン受容器15に回
収される。
【0008】この気化分離器13で油分とCO2 ガスと
を分離した後に、気化したCO2 ガスを液体貯蔵容器兼
液化器3側に導き、冷却器4により冷却すると、またC
2が再び液化される。このようにしてCO2 が液体C
2 、超臨界CO2 流体及びCO2 ガスとその形態を変
えるように所定のサイクルで循環しながら、処理物aか
ら油分を除去していく。
【0009】このようなサイクルにより、処理物aから
油分の除去が完了すると、液体貯蔵容器兼液化器3から
液体CO2 が回収ボンベ6に回収され、後に再利用され
る。また、圧力容器1が大気圧に減圧され、その蓋が開
けられて、その底に溜まった油分を除去した処理物aが
回収される。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
述のような従来の超臨界流体を使用した油分除去装置の
ように、単一の洗浄容器1に油分が付着した微細固体状
の処理物aを入れて油分を除去する場合、油分の除去が
完了した処理物aを洗浄容器1から取り出すのが容易で
はなく、洗浄容器1の中に処理物aが或る程度残ってし
まう。
【0011】超臨界流体はガスの性質があるため、狭い
空隙まで流体が浸透する性質がある。しかし、このよう
な性質のある超臨界流体であっても、油分を含んだ泥状
の処理物aの内部に流体が浸透して脱油するのには長い
時間がかかる。このため、脱油効率が悪いという問題が
あった。
【0012】本発明は、このような従来の超臨界流体を
使用した油分除去装置の課題に鑑み、微細固体状の処理
物から油分を効率よく分離できると共に、フィルタの目
詰まりも少なく、しかも油分を除去した処理物を容易に
回収することができる超臨界流体を使用した油分除去装
置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、油分を除去
した処理物aを容易に回収し、複数の処理物aを順次処
理できるようにするため、超臨界流体の保持とその圧力
を保持することができる第一の容器21と、脱油すべき
処理物aを収納する第二の容器22とを使用し、第一の
容器21の中に第二の容器22を収納するようにした。
【0014】さらに、第二の容器22に収納した処理物
aが第一の容器21に漏れ出てしまわないように、第二
の容器22の開口部にフィルタ23を設けた。また、油
分を含む処理物aの中に超臨界流体が容易に浸透し、処
理物aが満遍なく超臨界流体に晒されるように、処理物
aを振動や渦流により攪拌するようにしたものである。
【0015】すなわち、本発明による超臨界流体を使用
した油分除去装置は、超臨界流体とその圧力を保持する
第一の容器21と、この第一の容器21の中に配置さ
れ、油が付着した微細固体状の処理物aを収納する第二
の容器22と、この第二の容器22の上部開口部を覆う
ように設けられた処理物aを濾過するフィルタ23と、
この第二の容器22の中に超臨界流体を供給する超臨界
流体供給源と、この第一の容器21の中の油が付着した
処理物aを攪拌する手段と、この第二の容器22から前
記フィルタ23を通して第一の容器21を経て回収され
た超臨界流体を気化して気体と油分とに分離する気化分
離器36とを有するものである。
【0016】このような超臨界流体を使用した油分除去
装置において、第二の容器22に供給された超臨界流体
は、第二の容器22の中の油分を含んだ処理物aに接触
し、油分を含んだまま第二の容器22に設けたフィルタ
23を通って第一の容器21に流れ出る。このとき、第
二の容器22の中の油分を含んだ処理物aが超臨界流体
に満遍なく晒されるように、油分を含んだ処理物aを攪
拌することにより、油分の除去効率を高めることができ
る。また、フィルタ23は、第二の容器22から第一の
容器21に流れ出る超臨界流体から処理物aの粉塵等を
濾過する。その後超臨界流体は、第一の容器21内を下
降し、その下部の排出口35から気化分離器36側へと
送られ、そこで減圧され、気化されることにより、ガス
と油分が分離される。
【0017】この油分除去装置では、第一の容器21の
中に入れた第二の容器22に油分が付着した処理物aを
収納して処理するため、油分を除去した後に、第一の容
器21から、それより小さい第二の容器22を取り出
し、別の場所で処理物aを処理することが可能である。
また、処理すべき処理物aが複数ある場合、それらを複
数の第二容器22に入れておけば、第一の容器21へ収
納する第二の容器22の交換が簡単に行なえる。
【0018】前述のように、フィルタ23は、第二の容
器22の上部開口部を覆うように、すなわち蓋として設
けられているため、超臨界流体を送る配管の途中に設け
たような局所的なフィルタを通過する場合に比べて超臨
界流体の流速が遅くなる。これにより、フィルタ23の
目詰まりを低減することが出来る。
【0019】さらに前述のように、第二の容器22の中
の泥状の処理物aの全体を満遍なく超臨界流体に晒すた
めに、第二の容器22の中の処理物aを撹拌するが、攪
拌された処理物aがフィルタ23に及ばないようにする
ために、第二の容器22に設けたフィルタ23より内側
に、孔開きの整流板24を設けるとよい。これにより、
舞い上がった処理物aの粉塵等がフィルタ23に直接及
ばなくなり、フィルタ23の目詰まりがさらに確実に防
止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
本発明の一実施形態による油分除去装置の構成を図1に
示す。この基本的なサイクルは、図5により前述した従
来の一般的な油分除去装置と同じである。
【0021】この図1に示された実施形態による油分除
去装置では、供給される超臨界流体とその圧力を保持す
る圧力容器としての第一の容器21と、油分が付着した
微細固体状の処理物aを収納し、これを超臨界流体に晒
す第二の容器22とが使用されている。
【0022】この第二の容器22の上面開口部は蓋状の
フィルタ23が被せられている。このフィルタ23は、
メッシュ状のもの、或いは多孔質板等が使用される。さ
らに、このフィルタ23の内側、すなわちその下面に
は、孔開きの整流板24が設けられている。この整流板
24は、孔開き板を間隔を置いて何枚か重ねたものであ
るが、その孔が上下に重ならないようにするのがよい。
【0023】これらフィルタ23や整流板24は、上下
に重ねられ、図3に示すようなリング継手37により第
二の容器22の上端開口部周りのフランジに着脱自在に
固定される。図3に示すリング継手37は、その一端の
ジョイント37aをねじで締め付けることによりフィル
タ23や整流板24を第二の容器22の上端開口部周り
のフランジに固定し、そのねじを緩めてジョイント37
aを開くことにより、フィルタ23や整流板24を第二
の容器22から取り外すことができる。これにより、フ
ィルタ23や整流板24を交換することが容易である。
【0024】この第二の容器22は、前記第一の容器2
1の中に設置される。図1の例では、第一の容器21の
中程の高さの位置から内側にフランジ状の支持部材29
が延設され、この支持部材29に第二の容器22の外周
から延設されたフランジがねじで固定されている。第一
の容器21の支持部材29には超臨界粒体が通過する通
過孔30が設けられている。第一の容器21の内周面の
前記支持部材29の下には、前記第二の容器22の下部
を囲み、且つ第二の容器22に近接する側が下方に下が
るようなテーパを有する下方流促進板31が設けられて
いる。
【0025】第一の容器21の底には、台座によって振
動器32が設置され、この振動器32が第二の容器22
の底面に接している。この振動器32が作動することに
より、第二の容器22の底面からその振動が処理物aに
伝達され、処理物aが攪拌される。振動器32として
は、モータに偏心器を併用した電動式、電磁力により振
動を発生する電磁式或いは磁歪により振動を発生する磁
歪式等の振動器を使用することができる。
【0026】振動器32への電力ケーブルや温度測定の
ための熱電対は、第一の容器22を貫通してその中に導
入されたケーブルユニット33に納められている。さら
に、第一の容器22の底壁には、ドレンバルブ47が設
けられ、第一の容器22を空にするときやメンテナンス
を行うときにこのドレンバルブ47から第一の容器22
内の液体を排出する。
【0027】この実施形態による超臨界流体を使用した
油分除去装置によるサイクルも基本的に図5により前述
した油分除去装置のものと同様である。超臨界流体とし
て、前述した油分除去装置と同様に超臨界CO2 流体を
使用した場合についてそのサイクルを以下に説明する。
【0028】前述した第二の容器22に油まみれの切粉
等のような油分が付着した微細固体状の処理物aを入れ
る。この第二の容器22の前述したフィルタ23と整流
板24の中央を貫通して超臨界CO2 流体を第二の容器
22に供給する超臨界流体導入ダクト26が配管されて
いる。この超臨界流体導入ダクト26は、第二の容器2
2の内部でほぼ垂直であるが、そのフィルタ23より上
のエルボ状の部分から水平になり、ベローズ管27を介
して第一の容器21の外部に貫通し、後に述べる加熱器
44に接続されている。ベローズ管27は、前記振動器
32により第二の容器22の振動を吸収する。
【0029】まず、第一の容器21の下方流促進板31
より下に設けた超臨界流体排出口35にバルブを介して
接続された真空ポンプ25で第一の容器21を減圧す
る。その後、液体二酸化炭素ボンベ41から液体CO2
を液体貯蔵容器兼液化容器39に注入する。この液体貯
蔵容器兼液化容器39は冷却器40により冷却され、液
体CO2 は液体の状態に保たれる。
【0030】この液体貯蔵容器兼液化容器39内の液体
CO2 をプランジャーポンプ等の昇圧ポンプ43で昇圧
し、加熱器44へ送る。この加熱器44にはヒータ45
が内蔵しており、このヒータ45により液体CO2 を4
0℃程度の温度に加熱し、超臨界CO2 流体とし、これ
を前述の超臨界流体導入ダクト26を通して第二の容器
22に送り込む。
【0031】この第二の容器22では、振動器32によ
り処理物aに振動が与えられることにより、超臨界CO
2 流体が処理物aに満遍なく浸透し、その処理物aから
油を溶かす。この油分を含んだ超臨界CO2 流体は、整
流板24とフィルタ23を通って第二の容器22から排
出され、第一の容器21に入る。この時、超臨界CO 2
流体に巻き込まれた処理物aの中の特に細かい粒子は、
フィルタ23を通る過程で濾過され、油分のみを含んだ
超臨界CO2 流体が第一の容器21に流入する。また、
その内側の整流板24は、振動により攪拌される処理物
aが直接フィルタ23に及ぶのを防止し、これによりフ
ィルタ23の目詰まりが防止される。
【0032】第一の容器21に入った超臨界CO2 流体
は、図1に矢印で示すように、支持部材29に設けた通
過孔30を通って第一の容器21の下方に下り、さらに
下方流促進板31により案内され、超臨界流体排出口3
5から排出される。この超臨界流体排出口35から排出
された超臨界CO2 流体は、減圧弁である調圧弁34に
より減圧された後、気化分離器36へ送られる。このと
き、調圧弁34によって超臨界CO2 流体を臨界圧力よ
り減圧するとCO2 がガス化し、油分だけが気化分離器
36の中で下に溜まっていく。この気化分離器36の底
に溜まった油分は、ドレンバルブ37を開けることによ
り、ドレン受容器38に回収することができる。
【0033】この気化分離器36で油分とCO2 ガスと
を分離した後に、気化したCO2 ガスを液体貯蔵容器兼
液化器39側に導いて、冷却器40により冷却すると、
またCO2 が再び液化される。この再液化されたCO2
は、前述のようにして加熱器44へ送られ、加熱されて
超臨界CO2 流体とされて第二の容器22に送られる。
【0034】このようにしてCO2 が液体CO2 、超臨
界CO2 流体及びCO2 ガスとその形態を変えるように
所定の温度−圧力サイクルで循環しながら、処理物aか
ら油分が除去されていく。このようなサイクルにより、
処理物aから油分の除去が完了すると、液体貯蔵容器兼
液化器39から液体CO2 が回収ボンベ42に回収さ
れ、後に再利用される。
【0035】図4に、CO2 の状態と前記油分除去装置
におけるCO2 の温度−圧力サイクルを示す。斜線を施
した部分が超臨界状態である。例えば、液体CO2 貯蔵
容器兼液化容器39を温度20℃、圧力56.5Kgf
/cm2 (5.54Mpa)以上の状態にしておくと、
常に液体CO2 が得られる。この状態から加圧ポンプ4
3で昇圧し、加熱器44で31℃以上の温度に加熱する
と、液体CO2 は超臨界状態となり超臨界CO2 流体が
得られる。これを、第二の容器22に供給し、前述のよ
うにして処理物aの油分の抽出に使用する。
【0036】処理物aの油分の抽出効率を考慮すると、
第二の容器22に供給する超臨界CO2 流体の圧力は、
100Kgf/cm2 (9.81Mpa)以上、より望
ましくは130Kgf/cm2 (12.75Mpa)が
必要であり、温度は40℃程度が好ましい。その後、超
臨界CO2 流体を前述した調圧弁34で7.38MPa
以下の気圧に減圧すると、CO2 が気化される。次に、
CO2 ガスが貯蔵容器兼液化容器39で温度20℃、圧
力56.5Kgf/cm2 (5.54Mpa)とされ、
以下このサイクルを繰り返しながら、前述のようにして
処理物aの油分を除去する。
【0037】図2は、本発明による油分除去装置の他の
実施形態を示すもので、第二の容器22の中の処理物a
を攪拌する攪拌手段のみが異なっている。すなわち、こ
の実施形態では、振動器に代えて攪拌器32’を使用し
ており、処理物aの中でこの攪拌機32’により回転さ
れる攪拌子46により処理物が攪拌される。それ以外の
構成は図1により前述した実施形態による油分除去装置
と同様である。従って例えば、第一の容器21の底にい
はドレンバルブ47が設けられている。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による油分除
去装置では、処理物aが攪拌されながら超臨界流体に晒
されるため、処理物aの全体に満遍なく超臨界流体が及
び、効率よく油分が除去できる。超臨界流体をキャリア
として処理物aから油分を除去した後は、第一の容器2
1より小さい第二の容器22を第一の容器21から取り
出し、処理物aを回収することができる。また、複数の
第二の容器22に複数の処理物aを収納しておけば、第
一の容器21内の第二の容器22を交換するだけで、順
次複数の処理物aを処理できる。従って、処理物aの取
り扱いが極めて容易になる。
【0039】また、フィルタ23は、第二の容器22の
上部開口部を覆うように、蓋として設けられているた
め、フィルタ23の目詰まりは少ない。さらにフィルタ
23より内側に、孔開きの整流板24を設けたもので
は、攪拌舞い上がった処理物aの粉塵等がフィルタ23
に直接及ばなくなり、フィルタ23の目詰まりがより確
実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による超臨界流体を使用し
た油分除去装置の概略を示す配管系統図である。
【図2】本発明の他の実施形態による超臨界流体を使用
した油分除去装置の概略を示す部分断面図である。
【図3】前記実施形態による超臨界流体を使用した油分
除去装置において使用されるリング継手の例を示す半断
面斜視図である。
【図4】前記実施形態による超臨界流体を使用した油分
除去装置において使用されるCO2 の状態図と同装置の
温度−圧力サイクルの例を示すグラフである。
【図5】従来例である超臨界流体を使用した油分除去装
置の概略を示す配管系統図である。
【符号の説明】
21 第一の容器 22 第二の容器 23 フィルタ 24 整流板 36 気化分離器 a 処理物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 正孝 茨城県日立市滑川本町三丁目19番5号 助 川電気工業株式会社内 Fターム(参考) 4D056 AB13 AC24 BA16 CA05 CA06 CA13 CA20 CA21 4K053 PA01 PA09 PA17 QA04 RA05 RA12 SA06 SA08 SA18 XA09 XA11 XA24 XA45 YA02 YA04 YA06 YA07 YA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超臨界流体をキャリアとして油が付着し
    た微細固体状の処理物(a)から油分を搬送し、この超
    臨界流体を気化して油分を分離する装置において、超臨
    界流体とその圧力を保持する第一の容器(21)と、こ
    の第一の容器(21)の中に配置され、油が付着した処
    理物(a)を収納する第二の容器(22)と、この第二
    の容器(22)の上部開口部を覆うように設けられた処
    理物(a)を濾過するフィルタ(23)と、この第二の
    容器(22)の中に超臨界流体を供給する超臨界流体供
    給源と、この第一の容器(21)の中に油が付着した処
    理物(a)を攪拌する手段と、この第二の容器(22)
    から前記フィルタ(23)を通して第一の容器(21)
    を経て回収された超臨界流体を気化して気体と油分とに
    分離する気化分離器(36)とを有することを特徴とす
    る超臨界流体を使用した油除去装置。
  2. 【請求項2】 第二の容器(22)に設けたフィルタ
    (23)より第二の容器(22)の内側に、孔開きの整
    流板(24)を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の超臨界流体を使用した油除去装置。
  3. 【請求項3】 第二の容器(22)に設けたフィルタ
    (23)を通って第一の容器(21)に流れ出た超臨界
    流体が、第一の容器(21)内を下降し、その下部の排
    出口(35)から気化分離器(36)側へと送られるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の超臨界流体を
    使用した油除去装置。
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