JP2003111835A - 貯血槽 - Google Patents

貯血槽

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Abstract

(57)【要約】 【課題】血液の流入と同時に血液をろ過することができ
るとともに気泡の流出を抑制することができる貯血槽を
提供すること。 【解決手段】少なくともハウジング1の空間S内に、サ
クションフィルター部Aと脱血フィルター部Bを配置
し、前記サクションフィルター部A内に配置されたサク
ションフィルター15(16)及び/又は脱血フィルタ
ー6を全域Hまたは部分的に親水性物質でコーテイング
した貯血槽。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば人工肺の貯
血槽内に配置されるサクションフィルター部を構成する
サクションフィルター及び/又は脱血フィルターを親水
化することにより、濾過能力の向上、気泡流出の抑制、
血液を流出させる際に血液を均一に流出させることがで
きる貯血槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】人工肺
の貯血槽内に配置されるサクションフィルター部は、術
野で出血した血液等をサクションポートから吸引して、
サクションフィルター部内に導入し、サクションフィル
ターで濾過することにより、該血液から異物や気泡を除
去するものである。ところで、サクションフィルター部
内に流入する血液量は通常少量であり、サクションフィ
ルターに流体圧力がかかりにくく、また使用されている
サクションフィルターそのものの構成材料は、例えば疎
水性のポリエステル等を使用する場合が多いため、血液
が底部から流出しにくいので、サクションフィルターに
より濾過されて流出する血液は全体的に均一に流出せ
ず、部分的に流出するため、サクションフィルターの外
観が悪くなっていた。また血液の吸引量や血液中の気泡
の混入量が一度に集中して、あまりに多くなりすぎる
と、濾過能力が不足すると同時にサクションフィルター
全体が浸潤する事により通気性が無くなりサクションフ
ィルター内の圧力が上昇し気泡を流出させてしまう場合
があった。気泡が多く流出した場合、貯血槽の上層に泡
立って滞留し、ハウジングの外面に付けている目盛りに
より目視で血液量の測定が困難になるだけでなく、最悪
の場合血液凝固が活性化循環血液へ気泡の混入が生じる
可能性がある。また脱血フィルターが親水化されていな
い場合、流入した血液がろ過されるまでに時間がかかる
(ろ過のレスポンスが悪い)。ろ過されるまでの間、サ
クションフィルター内に血液の滞留がある。ろ過量が多
くなると部分的なろ過により外観が悪くなる。サクショ
ンフィルター全体が浸潤されると内圧が上昇し、気泡が
流出する事がある等の課題がある。そこで、本発明者ら
は以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、
次の発明に到達した。
【0003】
【課題を解決するための手段】[1]本発明は、少なく
ともハウジング1の空間S内に、サクションフィルター
部Aと脱血フィルター部Bを配置し、前記サクションフ
ィルター部A内に配置されたサクションフィルター15
(16)及び/又は脱血フィルター6を全域Hまたは部
分的に親水性物質でコーテイングした貯血槽を提供す
る。 [2]本発明は、前記サクションフィルター15、16
及び/又は脱血フィルター6を二枚以上重ねて配置した
場合において、少なくとも孔の小さいサクションフィル
ター及び/又は脱血フィルターのみを全域または部分的
に親水性物質でコーテイングした[1]に記載の貯血槽
を提供する。 [3]本発明は、前記サクションフィルター15(1
6)及び/又は脱血フィルター6の底部から側面の略95
/100から5/100の領域Hにわたって親水性物質でコーテ
イングした[1]ないし[2]に記載の貯血槽を提供す
る。 [4]本発明は、前記親水性物質がエチレン−ビニルア
ルコール共重合体である[1]ないし[3]に記載の貯
血槽を提供する。 [5]本発明は、前記サクションフィルター部Aは、サ
クションコア11の上部にサクションサポート12を装
着し、該サクションコア11とサクションサポート12
の間に消泡部材14を配置し、前記サクションコア11
内側下部にサクションコーン13を配置し、前記サクシ
ョンコア11の外周及びサクションコーン13の下部を
サクションフィルター15(16)で被覆し、前記脱血
フィルター部Bは、脱血チューブ5の外周に脱血コア4
を配置し、該脱血コア4の外周に脱血フィルター6を配
置し、前記脱血チューブ5上部に血液入口9を配置し、
前記脱血フィルター6下部に血液出口29を配置した
[1]ないし[4]に記載の貯血槽を提供する。 [6]本発明は、前記親水性物質でコーテイングしたサ
クションフィルター15(16)及び/又は脱血フィル
ター6に代えて、親水性物質を添加して成形したサクシ
ョンフィルター及び/又は脱血フィルターを配置した
[1]ないし[5]に記載の貯血槽を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】図1は本発明の人工肺の貯血槽
(以下、貯血槽という)の一例を示す断面図で、図2は
図1の平面図である。本発明の貯血槽は少なくともハウ
ジング1の空間S内に、サクションフィルター部Aと脱
血フィルター部Bを配置し、前記サクションフィルター
部A内に配置されたサクションフィルター15、16及
び/又は脱血フィルター6を親水性物質でコーテイング
した貯血槽である。
【0005】本発明で使用される前記親水性物質とは、
例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリヒド
ロキシエチルメタクリレート(HEMA)、グリセリ
ン、ポリビニルピロリドン等の親水性を付与できるもの
であれば何でも使用できるが、特にコーティング時の作
業性(比較的安全なアルコールに溶解できること)、臨
床使用時の安全性(抗血栓性、生体適合性に優れている
こと)、親水性素材として好適であること(親水性の強
さ、安定性、使用時に剥がれにくいこと)等の諸性能を
考慮すると親水性物質としてエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体が好ましい。本発明で使用されるサクション
フィルター15、16、脱血フィルター6は、その材質
として例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロン(ポリアミド)、テトロン、ポリウレタ
ン、レーヨン等の高分子材料、アルミニウム、ステンレ
ス等の金属、カーボンファイバー等からなり、またその
形態はメッシュ状、不織布等のものを使用することがで
きる。また材質及び/又は形態は2種類以上の物を組み
合わせる事も出来る。前記外側のサクションフィルター
15(脱血フィルター)は孔が大きく、内側のサクショ
ンフィルター16(脱血フィルター)は孔が小さいもの
を使用しても良いし、外側のサクションフィルター15
(脱血フィルター)に孔が小さく、内側のサクションフ
ィルター16(脱血フィルター)に孔が大きいものを使
用しても良い。またサクションフィルター15、16の
内側に筒状または籠状の消泡材(例えばウレタンフォー
ム等)を配置することができる。また外側のサクション
フィルター15(脱血フィルター)と内側のサクション
フィルター16(脱血フィルター)の材質、形態はそれ
ぞれ同じものを使用しても良いし、それぞれ異なるもの
を組み合わせて使用することができる。
【0006】前記親水性物質の溶媒としては、親水性物
質(エチレン−ビニルアルコール共重合体等)を溶解す
ることが出来る物であれば公知の全ての有機溶媒、フロ
ン等をなんでも使用できるが、医療用具として使用する
にはアルコール系特にイソプロピルアルコール、エタノ
ールが望ましい。またコーティングはムラがないように
一回よりは複数回繰り返して行うほうが良い。また前記
親水性物質の溶液としてアルコール系(イソプロピルア
ルコール)を使用する場合、水と混合して使用すること
が望ましい。水と混合することにより、アルコール系
(イソプロピルアルコール)の溶媒が蒸発するのを防止
でき、溶液の濃度を安定させてコーテイング作業を行う
ことができる。さらにコーティングの厚みをコントロー
ルしやすくなる。特にサクションフィルター(脱血フィ
ルター)として不織布を用いる場合は複数回のコーテイ
ングはムラを無くすためには有効である。またコーティ
ングの方法として溶媒にデイッピングする方法やスプレ
ーする方法を採用することができる。本発明で、親水性
物質を溶解する溶媒(アルコール系のイソプロピルアル
コール)を水と混合して使用する場合、その濃度は前記
の理由により20w/w%以上が望ましい。また親水性物質
(エチレン−ビニルアルコール共重合体)の濃度は、溶
液の塗布ムラ、作業のし易さを考慮すると有機溶媒100w
/w%またはイソプロピルアルコールと水の混合溶液100w
/w%に対して0.01〜5.0w/w%、好ましくは1〜0.1w/w%
が良い。また親水性物質の濃度の低い希薄溶液を使用し
てサクションフィルター15、16(脱血フィルター
6)に繰り返しコーテイングを行っても良いし、また親
水性物質の溶液をサクションフィルター15、16(脱
血フィルター6)に厚くコーテイングして、一部洗浄し
て除去しコーテイング層の厚さを調整する方法を採用す
ることができる。サクションフィルター15、16(脱
血フィルター6)には、底部から側面に亘って全域Hま
たは部分的に前記親水性物質をコーテイングすることが
できる。好ましくは、例えばサクションフィルター1
5、16(脱血フィルター6)底部から側面の略95/100
から5/100、好ましくは略80/100から20/100、さらに好
ましくは60/100から40/100、より好ましくは50/100の領
域Hにわたって親水性物質をコーテイングすることによ
り、サクションフィルター15、16(脱血フィルター
6)の略95/100から5/100、好ましくは略80/100から20/
100、さらに好ましくは60/100から40/100、より好まし
くは50/100の領域から略95/100上ないし50/100上の領域
は気泡の好適な通気性を確保することができ、さらにフ
ィルターの寿命を延長することができる。また略95/100
下ないし50/100下の領域は少ない血液流量でも血液を均
一に、短時間でろ過しやすくなる。またサクションフィ
ルター15、16(脱血フィルター6)を二枚以上重ね
て配置する場合、少なくとも孔の小さいサクションフィ
ルター(脱血フィルター)のみを全域または前記のよう
に部分的に親水性物質でコーテイングすれば良い。さら
に本発明では、前記親水性物質でコーテイングしたサク
ションフィルター15、16(脱血フィルター6)に代
えて、前記親水性物質を前記サクションフィルター1
5、16(脱血フィルター6)の構成材料に添加して成
形したサクションフィルター(脱血フィルター)を使用
することができる。成形したサクションフィルター(脱
血フィルター)も前記と同様の理由により同サクション
フィルター(脱血フィルター)底部から側面の略95/100
から5/100、好ましくは略80/100から20/100、さらに好
ましくは60/100から40/100、より好ましくは50/100の領
域Hにわたって親水性を付与することが好ましい。
【0007】前記サクションフィルター部Aをさらに詳
述すると、前記サクションフィルター部Aは、籠状のサ
クションコア11の上部に漏斗状のサクションサポート
12を装着し、該サクションコア11とサクションサポ
ート12の間に消泡部材(例えばポリウレタンフォー
ム)14を配置し、前記サクションコア11内側下部に
サクションコーン13を配置し、前記サクションコア1
1の外周及びサクションコーン13の下部をサクション
フィルター15、16で被覆している。
【0008】前記脱血フィルター部Bをさらに詳述する
と、脱血チューブ5の外周に脱血コア4を配置し、該脱
血コア4の外周に脱血フィルター6を配置し、前記脱血
チューブ5上部に静脈側の血液入口9を配置し、前記脱
血フィルター6下部に血液出口29を配置している。以
上のように既に組み立てたサクションフィルター部Aと
脱血フィルター部Bをリザーバーキャップ2に装着し、
これをハウジング1と接着する。なおリザーバーキャッ
プ2のサクションフィルター部Aに対応する部分には、
サクションポート25と気泡抜き用のベントポート26
が装着され、脱血フィルター部Bに対応する部分には、
静脈側の血液入口9が装着される。またハウジング1の
脱血フィルター部Bに対応する底部には、静脈側血液と
吸引した血液の血液出口29が装着される。またサクシ
ョンフィルター部A内上部、脱血フィルター部B内上部
には共に、サクションフィルター15、16内部にある
気泡を消すための消泡部材が配置され、例えば消泡部材
としてシリコーン等を塗布し消泡効果をさらに向上させ
ることができる。
【0009】次に本発明の貯血槽の使用方法の一例につ
いて簡単に説明する。術野から血液をサクションポート
25から吸引して、サクションサポート12、サクショ
ンコーン13をつたって、サクションフィルター部A内
に導入する。吸引した血液には、多くの気泡や肉片等の
異物を含んでいるが、サクションフィルター15、16
で濾過され、これらの気泡や異物を含まない血液が、ハ
ウジング1内に貯血される。他方、患者の静脈より脱血
した血液は血液入口9より入り、脱血チューブ5を経
て、脱血フィルター6にろ過された後、前記術野からの
血液とともに一時ハウジング1内に貯められる。前記術
野からの血液と静脈より脱血した血液は血液出口29よ
り血液ポンプPにより人工肺(熱交換器を含む場合もあ
る)に送られガス交換(熱交換)が行われた後再び患者
に返される。
【0010】
【実施例】次にサクションフィルター部A内に配置され
るサクションフィルター15、16に親水性物質でコー
テイングする方法の一例について詳述する。本実施例で
はサクションフィルター15、16として、ポリエステ
ル製メッシュフィルター(目開き40ミクロンと、目開き
200〜500ミクロンの2枚を重ねた)を使用し、親水性物
質として、エチレン−ビニルアルコール共重合体を使用
した。サクションフィルター15、16への親水性物質
のコーテイングは以下のように行った。水とイソプロピ
ルアルコールを1対1で混合した溶媒に、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体を0.1w/w%を溶解してコーティ
ング溶液を作製し、これにサクションフィルター15、
16を揺すりながら30秒間浸漬し、自然乾燥した。
【0011】実験例1(牛血によるろ過性の試験) 前記のように親水化処理を行ったサクションフィルター
(実施例)と親水化処理を行っていないサクションフィ
ルター(比較例)に、それぞれ牛血液1Lを流入させて
ろ過を開始するまでの時間、サクションフィルターの濡
れ具合を観察した。その結果、実施例の親水化処理を行
ったサクションフィルターの方では血液が流入するとほ
ぼ同時にサクションフィルターでろ過された血液が流出
しろ過のレスポンスの向上が見られた。他方比較例のサ
クションフィルターでは血液を流入してからろ過された
血液が流出するまでに3秒から4秒の差が生じ、その間
にサクションフィルター内には300〜400mL/minの血液が
溜まった状態となった。このため少量の血液では流出ま
でに多くの時間が掛かると予想される。
【0012】実験例2(牛血循環によるサクションフィ
ルター部Aの泡立ち試験) サクションフィルター部Aのサクションポート25から
流量3L/minで牛血液を循環供給すると共に、この血液
に100/minの割合で空気を混入させた。所定時間牛血液
を循環させサクションフィルターのろ過状態、外観、サ
クションフィルター内の圧力を測定した。実施例のサク
ションフィルターでは、循環開始からろ過されるまでの
時間差が小さく、定常に達してからもサクションフィル
ター側面からの血液の部分的なニジミ出し、気泡の漏出
はなく外観は綺麗であった。また、サクションフィルタ
ー側面の血液のろ過状態からサクションフィルター内の
貯血量が予想できた。さらにサクションフィルター上部
には血液で浸潤化されていない部分が残っている為に通
気性が保たれるため、サクションフィルター内の圧力も
0〜2mmHgで一定していた。これに対し親水化を行わな
かった比較例のサクションフィルターは、循環開始から
ろ過されるまでに数秒の時間差があり、定常に達してか
らは気泡の漏出は無かったが、サクションフィルター側
面から血液の部分的なニジミが生じ外観は実施例のサク
ションフィルターより劣った。サクションフィルター内
の圧力は最初は0mmHgであったが、時間と共に上昇し25
分後には6mmHgに達した。更に実験を継続した場合、圧
力は更に上昇し、気泡が流出することが予想された。
【0013】脱血フィルター部B内に配置される脱血フ
ィルター6にも、前記サクションフィルター15、16
と同様の材料を使用し、同様に親水性物質のコーテイン
グしたところ、ろ過時間の短縮(ろ過のレスポンスの向
上)、ろ過が均一に行われることによる外観の改善、気
泡流出の抑制等の改善効果が得られた。
【0014】
【発明の作用効果】本発明の貯血槽はサクションフィル
ター部Aを構成するサクションフィルター15、16を
親水化することにより、(1)血液の流入と同時に血液
をろ過することができる(ろ過のレスポンスが良い)。
(2)気泡の流出を抑制することができる。(3)血液
をろ過させる際に血液を均一に流出させることができ外
観を改善できる。(4)濾過時間を短くすることができ
る。(5)サクションフィルター部A内の圧力を低値に
安定させることができる。(6)サクションフィルター
部A内の血液貯留時間、量が少ないので正確な貯血量が
把握できる。また脱血フィルター部Bを構成する脱血フ
ィルター6を親水化することにより(1)ろ過時間の短
縮ができる(ろ過のレスポンスの向上)。(2)ろ過が
均一に行われることにより外観を改善できる。(3)気
泡流出を抑制することができる。以上の相乗効果によ
り、ろ過性の良いフィルターを備えた血液リザーバーを
供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貯血槽の一例を示す断面図
【図2】図1の平面図
【符号の説明】
1 ハウジング A サクションフィルター部 B 脱血フィルター部 2 リザーバーキャップ 3 シール剤 4 脱血コア 5 脱血チューブ 6 脱血フィルター 9 静脈側の血液入口 11 サクションコア 12 サクションサポート 13 サクションコーン 14 消泡剤(ポリウレタンフォーム) 15 サクションフィルター 16 サクションフィルター 25 サクションポート 26 ベントポート 29 血液出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C077 AA03 BB06 BB10 DD13 EE01 GG10 KK10 KK11 KK19 LL01 LL23 NN01 PP08 PP10 PP12 PP13 PP14 PP19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともハウジング1の空間S内に、サ
    クションフィルター部Aと脱血フィルター部Bを配置
    し、前記サクションフィルター部A内に配置されたサク
    ションフィルター15(16)及び/又は脱血フィルタ
    ー6を全域Hまたは部分的に親水性物質でコーテイング
    した、ことを特徴とする貯血槽。
  2. 【請求項2】前記サクションフィルター15、16及び
    /又は脱血フィルター6を二枚以上重ねて配置した場合
    において、少なくとも孔の小さいサクションフィルター
    及び/又は脱血フィルターのみを全域または部分的に親
    水性物質でコーテイングした、ことを特徴とする請求項
    1に記載の貯血槽。
  3. 【請求項3】前記サクションフィルター15(16)及
    び/又は脱血フィルター6の底部から側面の略95/100か
    ら5/100の領域Hにわたって親水性物質でコーテイング
    した、ことを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載
    の貯血槽。
  4. 【請求項4】前記親水性物質がエチレン−ビニルアルコ
    ール共重合体である、ことを特徴とする請求項1ないし
    請求項3に記載の貯血槽。
  5. 【請求項5】前記サクションフィルター部Aは、サクシ
    ョンコア11の上部にサクションサポート12を装着
    し、該サクションコア11とサクションサポート12の
    間に消泡部材14を配置し、前記サクションコア11内
    側下部にサクションコーン13を配置し、前記サクショ
    ンコア11の外周及びサクションコーン13の下部をサ
    クションフィルター15(16)で被覆し、前記脱血フ
    ィルター部Bは、脱血チューブ5の外周に脱血コア4を
    配置し、該脱血コア4の外周に脱血フィルター6を配置
    し、前記脱血チューブ5上部に血液入口9を配置し、前
    記脱血フィルター6下部に血液出口29を配置した、こ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の貯血
    槽。
  6. 【請求項6】前記親水性物質でコーテイングしたサクシ
    ョンフィルター15(16)及び/又は脱血フィルター
    6に代えて、親水性物質を添加して成形したサクション
    フィルター及び/又は脱血フィルターを配置した、こと
    を特徴とする請求項1ないし請求項5に記載の貯血槽。
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