JP2003111401A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2003111401A JP2001303275A JP2001303275A JP2003111401A JP 2003111401 A JP2003111401 A JP 2003111401A JP 2001303275 A JP2001303275 A JP 2001303275A JP 2001303275 A JP2001303275 A JP 2001303275A JP 2003111401 A JP2003111401 A JP 2003111401A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不連続モードにおける動作が最適化されたス
イッチング電源装置を提供する。 【解決手段】 変圧器10と、第1及び第2のメインス
イッチ13、14を含み、直流である入力電圧Vinを
交流電圧に変換して変圧器10の1次側に供給するスイ
ッチング回路と、第1及び第2の整流スイッチ19、2
0を含み、変圧器10の2次側より供給される交流電圧
を整流して直流である出力電圧Voを生成するカレント
ダブラー型の出力回路と、スイッチング回路及び出力回
路の動作を制御する制御回路6とを備える。制御回路6
は、第1及び第2のメインスイッチ13、14を交互に
オンさせるとともに、第1及び第2のメインスイッチ1
3、14のデューティに基づいて第1及び第2の整流ス
イッチ19、20をターンオンさせるタイミング及びタ
ーンオフさせるタイミングを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
装置に関し、特に、不連続モードにおける動作が最適化
されたスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スイッチング電源装置とし
て、いわゆるDC/DCコンバータが知られている。代
表的なDC/DCコンバータは、スイッチング回路を用
いて直流入力を一旦交流に変換した後、トランスを用い
てこれを変圧(昇圧または降圧)し、さらに、出力回路
を用いてこれを直流に変換する装置であり、これによっ
て入力電圧とは異なる電圧を持った直流出力を得ること
ができる。
【0003】このようなスイッチング電源装置において
は、制御回路によって出力電圧が検出され、これに基づ
いてスイッチング回路によるスイッチング動作が制御さ
れる。これにより、スイッチング電源装置が駆動すべき
負荷には安定した動作電圧が供給される。
【0004】ここで、CPU(セントラル・プロセッシ
ング・ユニット)やDSP(デジタル・シグナル・プロ
セッサ)のように、負荷電流(スイッチング電源装置か
ら見れば出力電流)が急激に変動する負荷を駆動する場
合、負荷電流の急激な変動に対する応答性を高めること
が必要となる。スイッチング電源装置の応答性を高める
ためには、スイッチング電源装置の出力回路に含まれる
リアクトルのインダクタンスを小さくすることが有効で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、出力回
路に含まれるリアクトルのインダクタンスを小さくする
と、スイッチング電源装置の広い動作領域において不連
続モードとなり、連続モードによる動作領域が縮小して
しまう。ところが、一般的なスイッチング電源装置にお
いては、通常動作時においては連続モードで動作し、負
荷電流が大きく低下した場合にのみ不連続モードで動作
するように設計されていることから、リアクトルのイン
ダクタンスを小さくした場合、スイッチング電源装置へ
の制御が不適切となり、損失が増大するという問題が生
じていた。
【0006】したがって、本発明の目的は、負荷電流が
急激に変動しうる負荷を駆動するのに適したスイッチン
グ電源装置を提供することである。
【0007】また、本発明の他の目的は、不連続モード
における動作が最適化されたスイッチング電源装置を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
変圧器と、直流である入力電圧を交流電圧に変換して前
記変圧器の1次側に供給するスイッチング回路と、第1
の整流スイッチ、第2の整流スイッチ、前記第1の整流
スイッチに流れる電流の方向を検出する第1の検出手段
及び前記第2の整流スイッチに流れる電流の方向を検出
する第2の検出手段を有し、前記変圧器の2次側より供
給される交流電圧を整流して直流である出力電圧を生成
するカレントダブラー型の出力回路と、前記スイッチン
グ回路及び前記出力回路の動作を制御する制御回路とを
備え、前記制御回路は、前記第1の整流スイッチに流れ
る電流が順方向であることを前記第1の検出手段が検出
したことに応答して前記第1の整流スイッチを導通状態
とし、前記第2の整流スイッチに流れる電流が順方法で
あることを前記第2の検出手段が検出したことに応答し
て前記第2の整流スイッチを導通状態とすることを特徴
とするスイッチング電源装置によって達成される。
【0009】本発明によれば、第1及び第2の整流スイ
ッチに逆方向の電流が実質的に流れないので、動作状態
が連続モードであるか不連続モードであるかに関わら
ず、常に最適な整流動作を行うことができる。したがっ
て、動作領域の広い範囲に亘って不連続モードである場
合においても、効率の高い電圧変換動作を行うことが可
能となるので、高い応答性と高い変換効率を両立させる
ことが可能となる。
【0010】本発明の前記目的はまた、変圧器と、少な
くとも第1及び第2のメインスイッチを含み、直流であ
る入力電圧を交流電圧に変換して前記変圧器の1次側に
供給するスイッチング回路と、少なくとも第1及び第2
の整流スイッチを含み、前記変圧器の2次側より供給さ
れる交流電圧を整流して直流である出力電圧を生成する
カレントダブラー型の出力回路と、前記スイッチング回
路及び前記出力回路の動作を制御する制御回路とを備
え、前記制御回路は、前記第1及び第2のメインスイッ
チを交互にオンさせるとともに、前記第1及び第2のメ
インスイッチのデューティに基づいて前記第1及び第2
の整流スイッチをターンオンさせるタイミング及びター
ンオフさせるタイミングを決定することを特徴とするス
イッチング電源装置によって達成される。
【0011】本発明によれば、第1及び第2の整流スイ
ッチに逆方向の電流が流れるのを効果的に防止すること
ができ、動作状態が連続モードであるか不連続モードで
あるかに関わらず、常に適切な整流動作を行うことがで
きる。したがって、動作領域の広い範囲に亘って不連続
モードである場合においても、効率の高い電圧変換動作
を行うことが可能となるので、高い応答性と高い変換効
率を両立させることが可能となる。また、本発明によれ
ば、第1及び第2の整流スイッチに流れる電流を直接検
出することなく、第1及び第2のメインスイッチのデュ
ーティに基づく演算によって第1及び第2の整流スイッ
チの動作を制御することが可能となる。
【0012】本発明の好ましい実施態様においては、前
記制御回路は、前記第1及び第2のメインスイッチのデ
ューティが第1の値を超えている場合、前記第1のメイ
ンスイッチのターンオフに応答して前記第1の整流スイ
ッチをターンオンさせるとともに前記第2のメインスイ
ッチがターンオフした後前記第1のメインスイッチがタ
ーンオンする前に前記第1の整流スイッチをターンオフ
させ、前記第2のメインスイッチのターンオフに応答し
て前記第2の整流スイッチをターンオンさせるとともに
前記第1のメインスイッチがターンオフした後前記第2
のメインスイッチがターンオンする前に前記第2の整流
スイッチをターンオフさせる。
【0013】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第1の値が、前記出力電圧をVo、前記変圧器
の2次側電圧をVsとした場合、
【0014】
【数3】 によって与えられる。
【0015】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記制御回路は、前記第1及び第2のメインスイッ
チのデューティが前記第1の値以下であり且つ第2の値
を超えている場合、前記第1のメインスイッチのターン
オフに応答して前記第1の整流スイッチをターンオンさ
せるとともに前記第2のメインスイッチのターンオフと
実質的に同時に前記第1の整流スイッチをターンオフさ
せ、前記第2のメインスイッチのターンオフに応答して
前記第2の整流スイッチをターンオンさせるとともに前
記第1のメインスイッチのターンオフと実質的に同時に
前記第2の整流スイッチをターンオフさせる。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2の値が、前記出力電圧をVo、前記変圧器
の2次側電圧をVsとした場合、
【0017】
【数4】 によって与えられる。
【0018】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記制御回路は、前記第1及び第2のメインスイッ
チのデューティが前記第2の値以下である場合、前記第
2のメインスイッチがオンしている期間に連動して前記
第1の整流スイッチをオンさせ、前記第1のメインスイ
ッチがオンしている期間に連動して前記第2の整流スイ
ッチをオンさせる。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記制御回路は、前記第1及び第2のメインスイッ
チのデューティが前記第2の値以下である場合、前記第
1のメインスイッチのターンオフに応答して前記第1の
整流スイッチをターンオンさせるとともに前記第2のメ
インスイッチがターンオンする前に前記第1の整流スイ
ッチをターンオフさせ、前記第2のメインスイッチのタ
ーンオフに応答して前記第2の整流スイッチをターンオ
ンさせるとともに前記第1のメインスイッチがターンオ
ンする前に前記第2の整流スイッチをターンオフさせ
る。
【0020】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記制御回路は、前記第1及び第2のメインスイッ
チのデューティが前記第2の値以下である場合、前記第
1及び第2の整流スイッチの少なくとも一方をオフ状態
に維持する。
【0021】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、動作範囲の実質的に全領域が不連続モードである。
【0022】本発明の前記目的はまた、変圧器と、少な
くとも第1及び第2のメインスイッチを含み、直流であ
る入力電圧を交流電圧に変換して前記変圧器の1次側に
供給するスイッチング回路と、少なくとも第1及び第2
の整流スイッチを含み、前記変圧器の2次側より供給さ
れる交流電圧を整流して直流である出力電圧を生成する
カレントダブラー型の出力回路と、前記スイッチング回
路及び前記出力回路の動作を制御する制御回路とを備
え、前記制御回路は、前記第1及び第2のメインスイッ
チを交互にオンさせるとともに、前記第1及び第2のメ
インスイッチがターンオンするタイミング及びターンオ
フするタイミングに基づいて前記第1及び第2の整流ス
イッチをターンオンさせるタイミング及びターンオフさ
せるタイミングを決定することを特徴とするスイッチン
グ電源装置によって達成される。
【0023】本発明によれば、第1及び第2の整流スイ
ッチに逆方向の電流が流れるのを効果的に防止すること
ができ、動作状態が連続モードであるか不連続モードで
あるかに関わらず、常に適切な整流動作を行うことがで
きる。したがって、動作領域の広い範囲に亘って不連続
モードである場合においても、効率の高い電圧変換動作
を行うことが可能となるので、高い応答性と高い変換効
率を両立させることが可能となる。また、本発明によれ
ば、第1及び第2の整流スイッチに流れる電流を直接検
出することなく、第1及び第2のメインスイッチがター
ンオンするタイミング及びターンオフするタイミングに
基づく簡単な演算によって第1及び第2の整流スイッチ
の動作を制御することが可能となる。
【0024】本発明の好ましい実施態様においては、現
在の動作モードが連続モードであるか不連続モードであ
るかを検出する手段をさらに備え、前記制御回路は、現
在の動作モードが不連続モードであることが検出された
場合、前記第1のメインスイッチのターンオフに応答し
て前記第1の整流スイッチをターンオンさせるとともに
前記第2のメインスイッチのターンオフに応答して前記
第1の整流スイッチをターンオフさせ、前記第2のメイ
ンスイッチのターンオフに応答して前記第2の整流スイ
ッチをターンオンさせるとともに前記第1のメインスイ
ッチのターンオフに応答して前記第2の整流スイッチを
ターンオフさせる。
【0025】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記制御回路は、現在の動作モードが連続モードで
あることが検出された場合、デッドタイムを除いて前記
第1のメインスイッチがオフしている実質的に全期間に
亘って前記第1の整流スイッチをオンさせ、デッドタイ
ムを除いて前記第2のメインスイッチがオフしている実
質的に全期間に亘って前記第2の整流スイッチをオンさ
せる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の好ましい実施態様について詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
るスイッチング電源装置の回路図である。
【0028】図1に示されるように、本実施態様にかか
るスイッチング電源装置は、一対の入力端子1及び2に
供給される直流入力電圧Vinを変圧し、所定の電圧を
有する出力電圧Voを一対の出力端子3及び4に供給す
る装置であり、主回路部5と制御回路6とを備えてい
る。特に限定されるものではないが、一対の出力端子3
及び4には、CPUやDSPのように低電圧(例えば1
V)で動作する一方、大電流(例えば、100A)を必
要とする機器の電源端子が接続される。CPUやDSP
は、活性状態においては大電流を必要とするものの、非
活性状態においては僅かな電流しか必要とせず、しか
も、活性状態と非活性状態の切り替わりが極めて高速で
あるという特質を有しており、本実施態様にかかるスイ
ッチング電源装置は、このような特質を有する機器(負
荷)を駆動するための電源として好適に用いることがで
きる。
【0029】主回路部5は、トランス10と、トランス
10の1次側に設けられたハーフブリッジ型のスイッチ
ング回路と、トランス10の2次側に設けられたカレン
トダブラー型(倍電流型)の出力回路とを備える。
【0030】主回路部5に含まれるスイッチング回路
は、一対の入力端子1及び2間に直列に接続された第1
の入力コンデンサ11及び第2の入力コンデンサ12
と、一対の入力端子1及び2間に直列に接続された第1
のメインスイッチ13及び第2のメインスイッチ14
と、第1のメインスイッチ13を駆動するドライバ15
と、第2のメインスイッチ14を駆動するドライバ16
とを備えている。図1に示されるように、第1及び第2
の入力コンデンサ11、12の接続点と、第1及び第2
のメインスイッチ13、14の接続点との間には、トラ
ンス10の1次巻線が接続されている。また、第1及び
第2のメインスイッチ13、14としては、公知である
各種の素子若しくは回路を用いることができる。
【0031】主回路部5に含まれる出力回路は、一対の
出力端子3及び4間に直列に接続された第1のリアクト
ル17及び第1の整流スイッチ19と、一対の出力端子
3及び4間に直列に接続された第2のリアクトル18及
び第2の整流スイッチ20と、一対の出力端子3及び4
間に接続された出力コンデンサ21と、第1の整流スイ
ッチ19を駆動するドライバ22と、第2の整流スイッ
チ20を駆動するドライバ23と、第1の整流スイッチ
19に対して並列に接続された第1のダイオード24
と、第2の整流スイッチ20に対して並列に接続された
第2のダイオード25と、第1の整流スイッチ19及び
/又は第1のダイオード24に流れる電流の方向を検出
する第1の電流検出回路26と、第2の整流スイッチ2
0及び/又は第2のダイオード25に流れる電流の方向
を検出する第2の電流検出回路27とを備えている。図
1に示されるように、第1のリアクトル17及び第1の
整流スイッチ19の接続点と、第2のリアクトル18及
び第2の整流スイッチ20の接続点との間には、トラン
ス10の2次巻線が接続されている。また、第1及び第
2の整流スイッチ19、20としては、公知である各種
の素子若しくは回路を用いることができる。
【0032】尚、第1及び第2の整流スイッチ19、2
0として、図1に示すようにFET(電界効果型トラン
ジスタ)を用いる場合には、これらFETに寄生するボ
ディダイオードをそれぞれ第1及び第2のダイオード2
4、25として利用することができる。したがって、本
明細書において「整流スイッチ」というときには、これ
に並列に接続されたダイオードを含むことがある。
【0033】制御回路6は、増幅器30と、PWM制御
回路31と、絶縁回路32と、抵抗33及び34とを備
えている。
【0034】増幅器30は、反転入力端(−)、非反転
入力端(+)及び出力端を備えており、反転入力端
(−)とスイッチング電源装置の一方の出力端子3との
間には抵抗33が挿入されており、反転入力端(−)と
出力端との間には抵抗34が挿入されている。また、非
反転入力端(+)には、基準電圧Vrefが供給されて
いる。これにより、増幅器30の出力端に現れる制御信
号S1は、一方の出力端子3に現れる出力電圧Voに応
じて変化する。より具体的には、出力電圧Voが高けれ
ば高いほど増幅器30の出力端に現れる制御信号S1の
レベルは低下し、逆に、出力電圧Voが低ければ低いほ
ど増幅器30の出力端に現れる制御信号S1のレベルは
上昇する。
【0035】PWM制御回路31は、増幅器30より供
給される制御信号S1、第1の電流検出回路26より供
給される制御信号S2及び第2の電流検出回路27より
供給される制御信号S3を受け、制御信号S1に基づい
て制御信号a,bのパルス幅を制御するとともに、制御
信号S2、S3に基づいて制御信号c,dのパルス幅を
制御する。より具体的な動作については後述する。ここ
で、制御信号a,bは、それぞれ、第1のメインスイッ
チ13及び第2のメインスイッチ14のオン/オフを制
御するために用いられる信号である。また、制御信号
c,dは、それぞれ、第1の整流スイッチ19及び第2
の整流スイッチ20のオン/オフを制御するために用い
られる信号である。
【0036】絶縁回路32は、トランス10の2次側に
属する制御信号a,bを受け、これらをトランス10の
1次側に属する制御信号A,Bにそれぞれ変換する回路
である。特に限定されるものではないが、絶縁回路32
としては、トランスやフォトカプラ等を用いることがで
きる。
【0037】図1に示されるように、制御信号Aはドラ
イバ15に供給され、制御信号Bはドライバ16に供給
され、制御信号cはドライバ22に供給され、制御信号
dはドライバ23に供給される。これらドライバは、対
応する制御信号が活性状態(例えばハイレベル)になる
と対応するスイッチを導通状態とし、逆に、対応する制
御信号が非活性状態(例えばローレベル)になると対応
するスイッチを非導通状態とする。
【0038】上述の通り、PWM制御回路31には、制
御信号S1、S2、S3が供給されており、PWM制御
回路31はこれらに基づいて制御信号a,b,c,dを
生成する。より具体的には、PWM制御回路31は、制
御信号S1のレベルが高ければ高いほど制御信号a,b
のパルス幅を広げ(デューティを高くし)、逆に、制御
信号S1のレベルが低ければ低いほど制御信号a,bの
パルス幅を狭くする(デューティを低くする)。
【0039】また、PWM制御回路31は、制御信号S
2が第1の整流スイッチ19及び/又は第1のダイオー
ド24に順方向の電流が流れていることを示していれ
ば、制御信号cをハイレベルとし、その他の場合には制
御信号cをローレベルとする。同様に、PWM制御回路
31は、制御信号S3が第2の整流スイッチ20及び/
又は第2のダイオード25に順方向の電流が流れている
ことを示していれば、制御信号dをハイレベルとし、そ
の他の場合には制御信号dをローレベルとする。ここ
で、「順方向」とは、出力端子4から出力端子3に向か
って流れる電流の方向を指す。
【0040】これにより、第1の整流スイッチ19は、
第1の整流スイッチ19及び/又は第1のダイオード2
4に順方向の電流が流れている期間にのみオン状態とな
り、その他の期間においてはオフ状態となる。また、第
2の整流スイッチ20は、第2の整流スイッチ20及び
/又は第2のダイオード25に順方向の電流が流れてい
る期間にのみオン状態となり、その他の期間においては
オフ状態となる。すなわち、第1及び第2の整流スイッ
チ19、20には、逆方向の電流が実質的に流れること
がない。
【0041】このため、主回路部5に含まれるカレント
ダブラー型の出力回路は、動作状態が連続モードである
か不連続モードであるかに関わらず、常に最適な整流動
作を行うことができる。したがって、スイッチング電源
装置の応答性を高めるために、第1のリアクトル17及
び第2のリアクトル18のインダクタンスを小さく(例
えば、50nH)に設定し、その結果、広い動作領域に
おいて不連続モードとなった場合であっても、効率の高
い電圧変換動作を行うことが可能となる。すなわち、動
作範囲の実質的に全領域が不連続モードとなるように設
計した場合であっても、効率の高い電圧変換動作を行う
ことが可能となる。
【0042】以上説明したように、本実施態様にかかる
スイッチング電源装置においては、不連続モードにおけ
る動作が最適化されていることから、高い応答性と高い
変換効率を両立させることが可能となる。したがって、
CPUやDSP等の電源として特に好適に用いることが
可能となる。
【0043】次に、本発明の好ましい他の実施態様につ
いて説明する。
【0044】図2は、本発明の好ましい他の実施態様に
かかるスイッチング電源装置の回路図である。
【0045】図2に示されるように、本実施態様にかか
るスイッチング電源装置も、一対の入力端子1及び2に
供給される直流入力電圧Vinを変圧し、所定の電圧を
有する出力電圧Voを一対の出力端子3及び4に供給す
る装置であり、主回路部40と制御回路50とを備えて
いる。特に限定されるものではないが、一対の出力端子
3及び4には、CPUやDSPのように低電圧(例えば
1V)で動作する一方、大電流(例えば、100A)を
必要とする機器の電源端子が接続される。
【0046】主回路部40は、図1に示したスイッチン
グ電源装置における主回路部5と同様、トランス10
と、トランス10の1次側に設けられたハーフブリッジ
型のスイッチング回路と、トランス10の2次側に設け
られたカレントダブラー型(倍電流型)の出力回路とを
備える。主回路部40に含まれるスイッチング回路は、
図1に示した主回路部5に含まれるスイッチング回路と
同じ回路構成を有している。
【0047】主回路部40に含まれる出力回路は、図1
に示した主回路部5に含まれる出力回路と比べ、第1の
電流検出回路26及び第2の電流検出回路27が削除さ
れている点において異なる。
【0048】制御回路50は、図1に示した制御回路6
と同様の構成を有し、PWM制御回路31がPWM制御
回路51に置き換えられている点において異なる。図2
に示されるように、PWM制御回路51には増幅器30
の出力端に現れる制御信号S1が供給され、制御信号S
1のレベル、出力電圧Voの目標値及びトランス10の
2次側電圧Vsの規定値に基づいて、制御信号a,b,
c,dのパルス幅を制御する。より具体的な動作につい
ては後述する。ここで、トランス10の2次側電圧Vs
は、トランス10の1次巻線の巻数と2次巻線の巻数と
の比をn:1とすると、Vs=Vin/2nで与えられ
る。これら出力電圧Voの目標値及び2次側電圧Vsの
規定値は、あらかじめPWM制御回路51内に保持され
ている。
【0049】次に、本実施態様にかかるスイッチング電
源装置の動作について説明する。
【0050】本実施態様にかかるスイッチング電源装置
においては、出力端子3、4間に接続される負荷の状態
に応じ、「連続モード」、「第1の不連続モード」、
「第2の不連続モード」及び「第3の不連続モード」の
いずれかのモードで動作を行う。すなわち、出力電流I
oが大きい順に、「連続モード」、「第1の不連続モー
ド」、「第2の不連続モード」及び「第3の不連続モー
ド」で動作する。
【0051】より詳細には、出力電流Ioが下記(1)
式の条件を満たしている場合、スイッチング電源装置の
動作は「連続モード」となる。
【0052】
【数5】 ここで、Tsとはスイッチング周期を示し、Lとは第1
及び第2のリアクトル17、18のインダクタンスを示
す。
【0053】また、出力電流Ioが下記(2)式の条件
を満たしている場合、スイッチング電源装置の動作は
「第1の不連続モード」となる。
【0054】
【数6】 また、出力電流Ioが下記(3)式の条件を満たしてい
る場合、スイッチング電源装置の動作は「第2の不連続
モード」となる。
【0055】
【数7】 また、出力電流Ioが下記(4)式の条件を満たしてい
る場合、スイッチング電源装置の動作は「第3の不連続
モード」となる。
【0056】
【数8】 以下に詳述するように、本実施態様においては出力電流
Ioを直接検出することなく、PWM制御回路51内に
保持されている出力電圧Voの目標値及び2次側電圧V
sの規定値、並びに、PWM制御回路51が自ら生成す
る制御信号aのデューティD1及び制御信号bのデュー
ティD2に基づいて主回路部40の現在の動作モードを
判断し、判断の結果に応じて主回路部40に含まれる第
1の整流スイッチ19及び第2の整流スイッチ20のオ
ン/オフを適切に制御するものである。
【0057】出力電圧Vo、2次側電圧Vs及びデュー
ティD1、D2に基づく現在の動作モードの判断は、次
のように行うことができる。
【0058】まず、出力電圧Vo、2次側電圧Vs及び
デューティD1、D2が下記(5)式の条件を満たして
いる場合、出力電流Ioは実質的に上記(1)式の条件
を満たしており、これにより主回路部40の現在の動作
モードが「連続モード」であると判断することができ
る。
【0059】
【数9】 (5)式において、スイッチング周期の半分の期間にお
いてはD1が用いられ、スイッチング周期の残りの半分
の期間においてはD2が用いられる。
【0060】また、出力電圧Vo、2次側電圧Vs及び
デューティD1、D2が下記(6)式の条件を満たして
いる場合、出力電流Ioは実質的に上記(2)式の条件
を満たしており、これにより主回路部40の現在の動作
モードが「第1の不連続モード」であると判断すること
ができる。
【0061】
【数10】 (6)式においても、スイッチング周期の半分の期間に
おいてはD1が用いられ、スイッチング周期の残りの半
分の期間においてはD2が用いられる。
【0062】また、出力電圧Vo、2次側電圧Vs及び
デューティD1、D2が下記(7)式の条件を満たして
いる場合、出力電流Ioは実質的に上記(3)式の条件
を満たしており、これにより主回路部40の現在の動作
モードが「第2の不連続モード」であると判断すること
ができる。
【0063】(7)式においても、スイッチング周期の
半分の期間においてはD1が用いられ、スイッチング周
期の残りの半分の期間においてはD2が用いられる。
【0064】
【数11】 また、出力電圧Vo、2次側電圧Vs及びデューティD
1、D2が下記(8)式の条件を満たしている場合、出
力電流Ioは実質的に上記(4)式の条件を満たしてお
り、これにより主回路部40の現在の動作モードが「第
3の不連続モード」であると判断することができる。
【0065】
【数12】 (8)式においても、スイッチング周期の半分の期間に
おいてはD1が用いられ、スイッチング周期の残りの半
分の期間においてはD2が用いられる。
【0066】このように、PWM制御回路51は、出力
電圧Vo、2次側電圧Vs及びPWM制御回路51が自
ら生成する制御信号a,bのデューティD1、D2に基
づいて主回路部40の現在の動作モードを判断すること
ができる。そして、PWM制御回路51は、かかる判断
の結果に基づいて制御信号c,dを生成し、第1の整流
スイッチ19及び第2の整流スイッチ20のオン/オフ
を適切に制御する。
【0067】次に、各動作モードにおいて生成される制
御信号c,dの波形について説明する。
【0068】まず、出力電圧Vo、2次側電圧Vs及び
デューティD1が上記(5)式の条件または上記(6)
式の条件を満たしているために、主回路部40の現在の
動作モードが「連続モード」又は「第1の不連続モー
ド」であると判断した場合、PWM制御回路51は、制
御信号aの立ち下がりに応答して制御信号cを立ち上げ
るとともに、制御信号bの立ち下がりに応答して制御信
号dを立ち上げ、これら制御信号c,dのデューティD
3、D4をそれぞれ下記(9)、(10)式により算出
される値に設定する。
【0069】
【数13】
【0070】
【数14】 但し、PWM制御回路51は、第1のメインスイッチ1
3と第1の整流スイッチ19がともに導通状態とならな
いよう、制御信号aの立ち下がりと制御信号cの立ち上
がりとの間、並びに、制御信号aの立ち上がりと制御信
号cの立ち下がりとの間に所定のデッドタイムを挿入
し、同様に、第2のメインスイッチ14と第2の整流ス
イッチ20がともに導通状態とならないよう、制御信号
bの立ち下がりと制御信号dの立ち上がりとの間、並び
に、制御信号bの立ち上がりと制御信号dの立ち下がり
との間に所定のデッドタイムを挿入する。
【0071】図3は、主回路部40の動作モードが「連
続モード」であると判断された場合の動作を示す波形図
である。
【0072】図3に示されるように、主回路部40の動
作モードが「連続モード」であると判断された場合、制
御信号cの波形は、デッドタイムを除いて制御信号aを
反転した波形となり、制御信号dの波形は、デッドタイ
ムを除いて制御信号bを反転した波形となる。これによ
り、第1の整流スイッチ19及び/又は第1のダイオー
ド24には、第1のメインスイッチ13がオフしている
全期間に亘って電流I1が流れ、このうち、第1のダイ
オード24に電流I1が流れるのは上記デッドタイムの
期間のみとなる。同様に、第2の整流スイッチ20及び
/又は第2のダイオード25には、第2のメインスイッ
チ14がオフしている全期間に亘って電流I2が流れ、
このうち、第2のダイオード25に電流I2が流れるの
は上記デッドタイムの期間のみとなる。図3において
は、電流I1のうち第1のダイオード24に流れている
部分にハッチングが施され、電流I2のうち第2のダイ
オード25に流れている部分にハッチングが施されてい
る。このように、主回路部40の動作モードが「連続モ
ード」である場合、非常に損失の少ない整流動作が行わ
れることになる。
【0073】図4は、主回路部40の動作モードが「第
1の不連続モード」であると判断された場合の動作を示
す波形図である。
【0074】図4に示されるように、主回路部40の動
作モードが「第1の不連続モード」であると判断された
場合、制御信号cは、制御信号aの立ち下がりからデッ
ドタイムが経過した時点で立ち上がり、制御信号bの立
ち下がりから制御信号aの立ち上がりまでの期間中に立
ち下がる波形となる。また、制御信号dは、制御信号b
の立ち下がりからデッドタイムが経過した時点で立ち上
がり、制御信号aの立ち下がりから制御信号bの立ち上
がりまでの期間中に立ち下がる波形となる。これによ
り、第1のダイオード24に電流I1が流れるのは上記
デッドタイムの期間及び制御信号cが立ち下がってから
第1のリアクトル17に流れる電流IL1がゼロになる
までの期間のみとなる。同様に、第2のダイオード25
に電流I2が流れるのは上記デッドタイムの期間及び制
御信号dが立ち下がってから第2のリアクトル18に流
れる電流IL2がゼロになるまでの期間のみとなる。図
4においても、電流I1のうち第1のダイオード24に
流れている部分にハッチングが施され、電流I2のうち
第2のダイオード25に流れている部分にハッチングが
施されている。
【0075】また、第1の整流スイッチ19の両端間の
電圧が逆方向となる期間においては実質的に制御信号c
がローレベルとなるため、第1の整流スイッチ19に電
流I1が逆方向に流れることはほとんどない。また、第
2の整流スイッチ20の両端間の電圧が逆方向となる期
間においては実質的に制御信号dがローレベルとなるた
め、第2の整流スイッチ20に電流I2が逆方向に流れ
ることはほとんどない。このように、主回路部40の動
作モードが「第1の不連続モード」である場合において
も、非常に損失の少ない整流動作が行われることにな
る。
【0076】次に、出力電圧Vo、2次側電圧Vs及び
デューティDが上記(7)式の条件を満たしているため
に、主回路部40の現在の動作モードが「第2の不連続
モード」であると判断した場合、PWM制御回路51
は、制御信号aの立ち下がりに応答して制御信号cを立
ち上げるとともに、制御信号bの立ち下がりに応答して
制御信号dを立ち上げ、これら制御信号c,dのデュー
ティD3、D4をそれぞれ下記(11)、(12)式に
より算出される値に設定する。
【0077】
【数15】
【0078】
【数16】 但し、PWM制御回路51は、第1のメインスイッチ1
3と第1の整流スイッチ19がともに導通状態とならな
いよう、制御信号aの立ち下がりと制御信号cの立ち上
がりとの間に所定のデッドタイムを挿入し、同様に、第
2のメインスイッチ14と第2の整流スイッチ20がと
もに導通状態とならないよう、制御信号bの立ち下がり
と制御信号dの立ち上がりとの間に所定のデッドタイム
を挿入する。
【0079】図5は、主回路部40の動作モードが「第
2の不連続モード」であると判断された場合の動作を示
す波形図である。
【0080】図5に示されるように、主回路部40の動
作モードが「第2の不連続モード」であると判断された
場合、制御信号cは、制御信号aの立ち下がりからデッ
ドタイムが経過した時点で立ち上がり、制御信号bの立
ち下がりと実質的に同時に立ち下がる波形となる。ま
た、制御信号dは、制御信号bの立ち下がりからデッド
タイムが経過した時点で立ち上がり、制御信号aの立ち
下がりと実質的に同時に立ち下がる波形となる。これに
より、第1のダイオード24に電流I1が流れるのは上
記デッドタイムの期間のみとなり、第2のダイオード2
5に電流I2が流れるのは上記デッドタイムの期間のみ
となる。図5においても、電流I1のうち第1のダイオ
ード24に流れている部分にハッチングが施され、電流
I2のうち第2のダイオード25に流れている部分にハ
ッチングが施されている。
【0081】また、第1の整流スイッチ19の両端間の
電圧が逆方向となる期間においては実質的に制御信号c
がローレベルとなるため、第1の整流スイッチ19に電
流I1が逆方向に流れることはほとんどない。また、第
2の整流スイッチ20の両端間の電圧が逆方向となる期
間においては実質的に制御信号dがローレベルとなるた
め、第2の整流スイッチ20に電流I2が逆方向に流れ
ることはほとんどない。このように、主回路部40の動
作モードが「第2の不連続モード」である場合において
も、非常に損失の少ない整流動作が行われることにな
る。
【0082】次に、出力電圧Vo、2次側電圧Vs及び
デューティDが上記(8)式の条件を満たしているため
に、主回路部40の現在の動作モードが「第3の不連続
モード」であると判断した場合、PWM制御回路51
は、制御信号aの立ち下がりに応答して制御信号cを立
ち上げるとともに、制御信号bの立ち下がりに応答して
制御信号dを立ち上げ、これら制御信号c,dのデュー
ティD3、D4をそれぞれ上記(9)、(10)式によ
り算出される値に設定する。
【0083】但し、PWM制御回路51は、第1のメイ
ンスイッチ13と第1の整流スイッチ19がともに導通
状態とならないよう、制御信号aの立ち下がりと制御信
号cの立ち上がりとの間に所定のデッドタイムを挿入
し、同様に、第2のメインスイッチ14と第2の整流ス
イッチ20がともに導通状態とならないよう、制御信号
bの立ち下がりと制御信号dの立ち上がりとの間に所定
のデッドタイムを挿入する。
【0084】主回路部40の現在の動作モードが「第3
の不連続モード」であると判断した場合、さらに、PW
M制御回路51は、制御信号bの立ち上がりに応答して
制御信号cを立ち上げるとともに、制御信号aの立ち上
がりに応答して制御信号dを立ち上げ、これら制御信号
c,dのデューティD3、D4をそれぞれ下記(1
3)、(14)式により算出される値に設定する。
【0085】
【数17】
【0086】
【数18】 図6は、主回路部40の動作モードが「第3の不連続モ
ード」であると判断された場合の動作を示す波形図であ
る。
【0087】図6に示されるように、主回路部40の動
作モードが「第3の不連続モード」であると判断された
場合、制御信号c,dは、1スイッチング周期に2回ハ
イレベルとなる。より具体的には、制御信号cは、ま
ず、制御信号aの立ち下がりからデッドタイムが経過し
た時点で立ち上がった後、制御信号bが立ち上がる前に
立ち下がり、次に、制御信号bの立ち上がりと実質的に
同時に立ち上がり、制御信号bの立ち下がりと実質的に
同時に立ち下がる波形となる。また、制御信号dは、ま
ず、制御信号bの立ち下がりからデッドタイムが経過し
た時点で立ち上がった後、制御信号aが立ち上がる前に
立ち下がり、次に、制御信号aの立ち上がりと実質的に
同時に立ち上がり、制御信号aの立ち下がりと実質的に
同時に立ち下がる波形となる。これにより、第1のダイ
オード24に電流I1が流れるのは上記デッドタイムの
期間のみとなり、第2のダイオード25に電流I2が流
れるのは上記デッドタイムの期間のみとなる。図6にお
いても、電流I1のうち第1のダイオード24に流れて
いる部分にハッチングが施され、電流I2のうち第2の
ダイオード25に流れている部分にハッチングが施され
ている。
【0088】また、第1の整流スイッチ19の両端間の
電圧が逆方向となる期間においては実質的に制御信号c
がローレベルとなるため、第1の整流スイッチ19に電
流I1が逆方向に流れることはほとんどない。また、第
2の整流スイッチ20の両端間の電圧が逆方向となる期
間においては実質的に制御信号dがローレベルとなるた
め、第2の整流スイッチ20に電流I2が逆方向に流れ
ることはほとんどない。このように、主回路部40の動
作モードが「第3の不連続モード」である場合において
も、非常に損失の少ない整流動作が行われることにな
る。
【0089】このように、本実施態様にかかるスイッチ
ング電源装置においては、第1及び第2のメインスイッ
チ13、14のオン/オフに用いられる制御信号a,b
のデューティ(D1、D2)に基づいて、第1及び第2
の整流スイッチ19、20のオン/オフに用いられる制
御信号c,dを生成していることから、実際に電流の流
れを検出することなく、PWM制御回路51内における
演算によって適切な整流動作を行うことが可能となる。
【0090】このため、主回路部5に含まれるカレント
ダブラー型の出力回路は、動作状態が連続モードである
か不連続モードであるかに関わらず、適切な整流動作を
行うことができる。したがって、スイッチング電源装置
の応答性を高めるために、第1のリアクトル17及び第
2のリアクトル18のインダクタンスを小さく(例え
ば、50nH)に設定し、その結果、広い動作領域にお
いて不連続モードとなった場合であっても、効率の高い
電圧変換動作を行うことが可能となる。すなわち、動作
範囲の実質的に全領域が不連続モードとなるように設計
した場合であっても、効率の高い電圧変換動作を行うこ
とが可能となる。
【0091】以上説明したように、本実施態様にかかる
スイッチング電源装置においても、不連続モードにおけ
る動作が最適化されていることから、高い応答性と高い
変換効率を両立させることが可能となる。したがって、
CPUやDSP等の電源として特に好適に用いることが
可能となる。
【0092】尚、本実施態様においては、出力電圧V
o、2次側電圧Vs及びデューティDが上記(8)式の
条件を満たしているために、主回路部40の現在の動作
モードが「第3の不連続モード」であると判断した場
合、制御信号c,dを1スイッチング周期に2回ハイレ
ベルとしているが、これを1回または0回に設定しても
構わない。
【0093】すなわち、制御信号c,dをハイレベルと
する回数が多ければ、電流I1が第1のダイオード24
を流れる期間及び電流I2が第2のダイオード25を流
れる期間がより少なくなるため、これら第1及び第2の
ダイオード24、25にて生じる損失が低減する一方、
第1及び第2の整流スイッチ19、20をスイッチング
させるための損失が増大する。逆に、制御信号c,dを
ハイレベルとする回数が少なければ、電流I1が第1の
ダイオード24を流れる期間及び電流I2が第2のダイ
オード25を流れる期間がより多くなるため、これら第
1及び第2のダイオード24、25にて生じる損失が増
大する一方、第1及び第2の整流スイッチ19、20を
スイッチングするための損失が低減する。このため、主
回路部40の動作モードが「第3の不連続モード」であ
る場合において、1スイッチング周期に制御信号c,d
を何回ハイレベルとするかは、第1及び第2のダイオー
ド24、25にて生じる損失と、第1及び第2の整流ス
イッチ19、20をスイッチングするための損失とを勘
案して決定すればよい。
【0094】図7は、制御信号cの1回目のスイッチン
グパルスを省略することにより、1スイッチング周期に
おける制御信号cのスイッチングパルスを1回に設定し
た場合における動作を示す波形図である。
【0095】また、図8は、制御信号cの2回目のスイ
ッチングパルスを省略することにより、1スイッチング
周期における制御信号cのスイッチングパルスを1回に
設定した場合における動作を示す波形図である。
【0096】さらに、図9は、制御信号cの1回目及び
2回目のスイッチングパルスを両方省略することによ
り、1スイッチング周期における制御信号cのスイッチ
ングパルスを0回に設定した場合における動作を示す波
形図である。
【0097】図7乃至図9に示されるように、制御信号
cのスイッチングパルスを省略した場合、第1のダイオ
ード24を流れる電流I1が増大していることが分か
る。したがって、第1のダイオード24を流れる電流I
1が増大することによる損失が、第1の整流スイッチ1
9をスイッチングするための損失よりも小さければ、図
7乃至図9に示すように、制御信号cのスイッチングパ
ルスを省略すればよい。同様に、第2のダイオード25
を流れる電流I2が増大することによる損失が、第2の
整流スイッチ20をスイッチングするための損失よりも
小さければ、制御信号dのスイッチングパルスを省略す
ればよい。
【0098】次に、本発明の好ましいさらに他の実施態
様について説明する。
【0099】図10は、本発明の好ましいさらに他の実
施態様にかかるスイッチング電源装置の回路図である。
【0100】図10に示されるように、本実施態様にか
かるスイッチング電源装置も、一対の入力端子1及び2
に供給される直流入力電圧Vinを変圧し、所定の電圧
を有する出力電圧Voを一対の出力端子3及び4に供給
する装置であり、主回路部60と制御回路70とを備え
ている。特に限定されるものではないが、一対の出力端
子3及び4には、CPUやDSPのように低電圧(例え
ば1V)で動作する一方、大電流(例えば、100A)
を必要とする機器の電源端子が接続される。
【0101】主回路部60は、図1に示したスイッチン
グ電源装置における主回路部5と同様、トランス10
と、トランス10の1次側に設けられたハーフブリッジ
型のスイッチング回路と、トランス10の2次側に設け
られたカレントダブラー型(倍電流型)の出力回路とを
備える。
【0102】主回路部60に含まれるスイッチング回路
は、図1に示した主回路部5に含まれるスイッチング回
路と比べ、入力電流検出回路61が付加されている点に
おいて異なる。特に限定されるものではないが、入力電
流検出回路61としてはカレントトランスを用いること
が好ましい。また、主回路部60に含まれる出力回路
は、図1に示した主回路部5に含まれる出力回路と比
べ、第1の電流検出回路26及び第2の電流検出回路2
7が削除されている点において異なる。
【0103】制御回路70は、図1に示した制御回路6
と同様の構成を有し、PWM制御回路31がPWM制御
回路71に置き換えられている点において異なる。図1
0に示されるように、PWM制御回路71には増幅器3
0の出力端に現れる制御信号S1及び入力電流検出回路
61の出力である制御信号S4が供給され、制御信号S
1及びS4のレベルに基づいて、制御信号a,b,c,
dのパルス幅を制御する。より具体的な動作については
後述する。
【0104】次に、本実施態様にかかるスイッチング電
源装置の動作について説明する。
【0105】本実施態様にかかるスイッチング電源装置
においては、出力端子3、4間に接続される負荷の状態
に応じ、「連続モード」、「第1の不連続モード」、
「第2の不連続モード」及び「第3の不連続モード」の
いずれかのモードで動作を行う。但し、本実施態様にお
いては、「第1の不連続モード」、「第2の不連続モー
ド」及び「第3の不連続モード」で動作している場合に
おける制御は共通であり、したがって、PWM制御回路
71による現在の動作モードの判断は、入力電流検出回
路61の出力である制御信号S4に基づき、「連続モー
ド」であるか「不連続モード」であるかのみの判断にと
どまる。
【0106】まず、入力電流検出回路61の出力である
制御信号S4に基づき、PWM制御回路71が現在の動
作モードを「連続モード」であると判断した場合、PW
M制御回路71は、制御信号aの立ち下がりに応答して
制御信号cを立ち上げるとともに、制御信号aの立ち上
がりに応答して制御信号cを立ち下げ、制御信号bの立
ち下がりに応答して制御信号dを立ち上げるとともに、
制御信号bの立ち上がりに応答して制御信号dを立ち下
げる。
【0107】但し、PWM制御回路71は、第1のメイ
ンスイッチ13と第1の整流スイッチ19がともに導通
状態とならないよう、制御信号aの立ち下がりと制御信
号cの立ち上がりとの間、並びに、制御信号aの立ち上
がりと制御信号cの立ち下がりとの間に所定のデッドタ
イムを挿入し、同様に、第2のメインスイッチ14と第
2の整流スイッチ20がともに導通状態とならないよ
う、制御信号bの立ち下がりと制御信号dの立ち上がり
との間、並びに、制御信号bの立ち上がりと制御信号d
の立ち下がりとの間に所定のデッドタイムを挿入する。
すなわち、制御信号cの波形は、デッドタイムを除いて
制御信号aを反転した波形となり、制御信号dの波形
は、デッドタイムを除いて制御信号bを反転した波形と
なる。
【0108】これにより、主回路部60の動作は、図3
において示した動作となり、第1の整流スイッチ19及
び/又は第1のダイオード24には、第1のメインスイ
ッチ13がオフしている全期間に亘って電流I1が流
れ、このうち、第1のダイオード24に電流I1が流れ
るのは上記デッドタイムの期間のみとなる。同様に、第
2の整流スイッチ20及び/又は第2のダイオード25
には、第2のメインスイッチ14がオフしている全期間
に亘って電流I2が流れ、このうち、第2のダイオード
25に電流I2が流れるのは上記デッドタイムの期間の
みとなる。このように、主回路部40の動作モードが
「連続モード」である場合、非常に損失の少ない整流動
作が行われることになる。
【0109】次に、入力電流検出回路61の出力である
制御信号S4に基づき、PWM制御回路71が現在の動
作モードを「不連続モード」であると判断した場合、P
WM制御回路71は、制御信号aが立ち下がった後、所
定のデッドタイムが経過したタイミングで制御信号cを
立ち上げ、制御信号bが立ち下がった後、所定のデッド
タイムが経過したタイミングで制御信号cを立ち下げ
る。また、制御信号bが立ち下がった後、所定のデッド
タイムが経過したタイミングで制御信号dを立ち上げ、
制御信号aが立ち下がった後、所定のデッドタイムが経
過したタイミングで制御信号dを立ち下げる。すなわ
ち、制御信号cと制御信号dは、常にいずれかがハイレ
ベルの状態となる。
【0110】図11は、主回路部60の動作モードが
「不連続モード」であると判断された場合において、実
際の動作モードが「第1の不連続モード」である場合の
動作を示す波形図である。
【0111】図11に示されるように、主回路部60の
動作モードが「不連続モード」であると判断された場合
において、実際の動作モードが「第1の不連続モード」
である場合、第1のダイオード24に電流I1が流れる
のは上記デッドタイムの期間及び制御信号cが立ち下が
ってから第1のリアクトル17に流れる電流IL1がゼ
ロになるまでの期間のみとなる。同様に、第2のダイオ
ード25に電流I2が流れるのは上記デッドタイムの期
間及び制御信号dが立ち下がってから第2のリアクトル
18に流れる電流IL2がゼロになるまでの期間のみと
なる。尚、図11においても、電流I1のうち第1のダ
イオード24に流れている部分にハッチングが施され、
電流I2のうち第2のダイオード25に流れている部分
にハッチングが施されている。
【0112】また、第1の整流スイッチ19の両端間の
電圧が逆方向となる期間においては実質的に制御信号c
がローレベルとなるため、第1の整流スイッチ19に電
流I1が逆方向に流れることはほとんどない。また、第
2の整流スイッチ20の両端間の電圧が逆方向となる期
間においては実質的に制御信号dがローレベルとなるた
め、第2の整流スイッチ20に電流I2が逆方向に流れ
ることはほとんどない。このように、主回路部60の動
作モードが「不連続モード」であると判断された場合に
おいて、実際の動作モードが「第1の不連続モード」で
ある場合には、非常に損失の少ない整流動作が行われる
ことになる。
【0113】図12は、主回路部60の動作モードが
「不連続モード」であると判断された場合において、実
際の動作モードが「第2の不連続モード」である場合の
動作を示す波形図である。
【0114】図12に示されるように、主回路部60の
動作モードが「不連続モード」であると判断された場合
において、実際の動作モードが「第2の不連続モード」
である場合、第1のダイオード24に電流I1が流れる
のは上記デッドタイムの期間のみとなり、第2のダイオ
ード25に電流I2が流れるのは上記デッドタイムの期
間のみとなる。尚、図12においても、電流I1のうち
第1のダイオード24に流れている部分にハッチングが
施され、電流I2のうち第2のダイオード25に流れて
いる部分にハッチングが施されている。
【0115】但し、この場合、制御信号bが立ち下がっ
てから制御信号cが立ち下がるまでの期間において、第
1の整流スイッチ19の両端間の電圧が逆方向となるた
め、当該期間において第1の整流スイッチ19に電流I
1が逆方向に流れる。同様に、制御信号aが立ち下がっ
てから制御信号dが立ち下がるまでの期間において、第
2の整流スイッチ20の両端間の電圧が逆方向となるた
め、当該期間において第2の整流スイッチ20に電流I
2が逆方向に流れる。このため、かかる逆方向の電流I
1、I2による損失が発生するものの、従来のスイッチ
ング電源装置に比べて損失の少ない整流動作が行われ
る。
【0116】図13は、主回路部60の動作モードが
「不連続モード」であると判断された場合において、実
際の動作モードが「第3の不連続モード」である場合の
動作を示す波形図である。
【0117】図13に示されるように、主回路部60の
動作モードが「不連続モード」であると判断された場合
において、実際の動作モードが「第3の不連続モード」
である場合においても、第1のダイオード24に電流I
1が流れるのは上記デッドタイムの期間のみとなり、第
2のダイオード25に電流I2が流れるのは上記デッド
タイムの期間のみとなる。尚、図13においても、電流
I1のうち第1のダイオード24に流れている部分にハ
ッチングが施され、電流I2のうち第2のダイオード2
5に流れている部分にハッチングが施されている。
【0118】但し、この場合、制御信号bが立ち下がっ
てから制御信号cが立ち下がるまでの期間及び制御信号
cがハイレベルとなっている期間の途中において、第1
の整流スイッチ19の両端間の電圧が逆方向となるた
め、当該期間において第1の整流スイッチ19に電流I
1が逆方向に流れる。同様に、制御信号aが立ち下がっ
てから制御信号dが立ち下がるまでの期間及び制御信号
dがハイレベルとなっている期間の途中において、第2
の整流スイッチ20の両端間の電圧が逆方向となるた
め、当該期間において第2の整流スイッチ20に電流I
2が逆方向に流れる。このため、かかる逆方向の電流I
1、I2による損失が発生するものの、従来のスイッチ
ング電源装置に比べて損失の少ない整流動作が行われ
る。
【0119】このように、本実施態様にかかるスイッチ
ング電源装置においては、入力電流検出回路61の出力
である制御信号S4に基づいて、現在の動作モードが
「連続モード」であるか「不連続モード」であるかのみ
を判断し、その結果に応じ、第1及び第2のメインスイ
ッチ13、14のオン/オフに用いられる制御信号a,
bの立ち上がり及び立ち下がりのタイミングを起点とし
て、第1及び第2の整流スイッチ19、20のオン/オ
フに用いられる制御信号c,dを生成していることか
ら、PWM制御回路71内における非常に簡単な演算に
よって適切な整流動作を行うことが可能となる。
【0120】このため、主回路部5に含まれるカレント
ダブラー型の出力回路は、動作状態が連続モードである
か不連続モードであるかに関わらず、ほぼ適切な整流動
作を行うことができる。したがって、スイッチング電源
装置の応答性を高めるために、第1のリアクトル17及
び第2のリアクトル18のインダクタンスを小さく(例
えば、50nH)に設定し、その結果、広い動作領域に
おいて不連続モードとなった場合であっても、効率の高
い電圧変換動作を行うことが可能となる。
【0121】以上説明したように、本実施態様にかかる
スイッチング電源装置においても、不連続モードにおけ
る動作が最適化されていることから、高い応答性と高い
変換効率を両立させることが可能となる。したがって、
CPUやDSP等の電源として特に好適に用いることが
可能となる。
【0122】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0123】例えば、図1に示したスイッチング電源装
置においては、第1の電流検出回路26を用いて第1の
整流スイッチ19及び/又は第1のダイオード24に流
れる電流の方向を検出し、第2の電流検出回路27を用
いて第2の整流スイッチ20及び/又は第2のダイオー
ド25に流れる電流の方向を検出しているが、これら電
流の流れる方向を検出する手段としてはこれに限定され
ず、他の手段を用いてこれを検出しても構わない。例え
ば、第1の整流スイッチ19及び第2の整流スイッチ2
0の両端間の電圧を検出する手段を設け、検出された電
圧の方向に基づいて電流の流れる方向を検出しても構わ
ない。
【0124】また、図10に示したスイッチング電源装
置においては、主回路部60に入力電流検出回路61を
設け、その出力である制御信号S4に基づいて、現在の
動作モードが「連続モード」であるか「不連続モード」
であるかを判断しているが、かかる判断は、他の方法に
より行っても構わない。例えば、出力電流に基づいて現
在の動作モードを判断しても構わない。
【0125】さらに、上記各実施態様にかかるスイッチ
ング電源装置においては、主回路部5、40、60の1
次側回路としてハーフブリッジ型のスイッチング回路を
用い、主回路部5、40、60の2次側回路としてカレ
ントダブラー型(倍電流型)の出力回路を用いている
が、本発明において、主回路部5、40、60の1次側
回路及び2次側回路はこれらに限定されず、他の回路を
用いても構わない。
【0126】例えば、本発明にかかるスイッチング電源
装置に適用可能な他の1次側回路としては、フルブリッ
ジ型回路やプッシュプル型回路を用いることができる。
また、本発明にかかるスイッチング電源装置に適用可能
な他の2次側回路としては、フォワード型回路やセンタ
ータップ型回路、ブリッジ型回路を用いることができ
る。
【0127】さらに、以上説明した各実施態様にかかる
スイッチング電源装置においては、主回路部5、40、
60として、1つのトランス10と、1つの1次側回路
と、1つの2次側回路とを備える回路を用いているが、
本発明においては、トランス、1次側回路及び2次側回
路からなる組を複数組を用い、これらの位相を互いにず
らして駆動しても構わない。
【0128】また、各実施態様にかかるスイッチング電
源装置においては、制御回路6、50、70に含まれる
増幅器30の入力端に出力電圧Voが直接供給されてい
るが、これら入力端には、出力電圧Voに連動する電
圧、例えば、複数の抵抗の直列体を用いて出力電圧Vo
を分圧した電圧を供給しても構わない。
【0129】さらに、各実施態様にかかるスイッチング
電源装置においては、制御回路6、50、70はいずれ
も電圧モード制御を行っているが、電流モード制御を行
う制御回路を用いても構わない。
【0130】また、各実施態様にかかるスイッチング電
源装置における制御回路6、50、70は、いずれも増
幅器30を用いることによって、アナログ信号である制
御信号S1を生成しているが、これら動作をデジタル信
号処理によって行っても構わない。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
不連続モードにおける動作が最適化されていることか
ら、高い応答性と高い変換効率を両立させることが可能
となる。したがって、CPUやDSP等の電源として特
に好適に用いることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施態様にかかるスイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図2】本発明の好ましい他の実施態様にかかるスイッ
チング電源装置の回路図である。
【図3】主回路部40の動作モードが「連続モード」で
あると判断された場合の動作を示す波形図である。
【図4】主回路部40の動作モードが「第1の不連続モ
ード」であると判断された場合の動作を示す波形図であ
る。
【図5】主回路部40の動作モードが「第2の不連続モ
ード」であると判断された場合の動作を示す波形図であ
る。
【図6】主回路部40の動作モードが「第3の不連続モ
ード」であると判断された場合の動作を示す波形図であ
る。
【図7】制御信号cの1回目のスイッチングパルスを省
略することにより、1スイッチング周期における制御信
号cのスイッチングパルスを1回に設定した場合におけ
る動作を示す波形図である。
【図8】制御信号cの2回目のスイッチングパルスを省
略することにより、1スイッチング周期における制御信
号cのスイッチングパルスを1回に設定した場合におけ
る動作を示す波形図である。
【図9】制御信号cの1回目及び2回目のスイッチング
パルスを両方省略することにより、1スイッチング周期
における制御信号cのスイッチングパルスを0回に設定
した場合における動作を示す波形図である。
【図10】本発明の好ましいさらに他の実施態様にかか
るスイッチング電源装置の回路図である。
【図11】主回路部60の動作モードが「不連続モー
ド」であると判断された場合において、実際の動作モー
ドが「第1の不連続モード」である場合の動作を示す波
形図である。
【図12】主回路部60の動作モードが「不連続モー
ド」であると判断された場合において、実際の動作モー
ドが「第2の不連続モード」である場合の動作を示す波
形図である。
【図13】主回路部60の動作モードが「不連続モー
ド」であると判断された場合において、実際の動作モー
ドが「第3の不連続モード」である場合の動作を示す波
形図である。
【符号の説明】
1,2 入力端子 3,4 出力端子 5,40,60 主回路部 6,50,70 制御回路 10 トランス 11 第1の入力コンデンサ 12 第2の入力コンデンサ 13 第1のメインスイッチ 14 第2のメインスイッチ 15,16,22,23 ドライバ 17 第1のリアクトル 18 第2のリアクトル 19 第1の整流スイッチ 20 第2の整流スイッチ 21 出力コンデンサ 24 第1のダイオード 25 第2のダイオード 26 第1の電流検出回路 27 第2の電流検出回路 30 増幅器 31,51,71 PWM制御回路 32 絶縁回路 33,34 抵抗 61 入力電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広川 正彦 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA14 AA15 AS01 BB26 BB57 BB83 BB88 DD04 EE08 EE13 EE59 FD01 FD58 FF17 FG05 FG15

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変圧器と、直流である入力電圧を交流電
    圧に変換して前記変圧器の1次側に供給するスイッチン
    グ回路と、第1の整流スイッチ、第2の整流スイッチ、
    前記第1の整流スイッチに流れる電流の方向を検出する
    第1の検出手段及び前記第2の整流スイッチに流れる電
    流の方向を検出する第2の検出手段を有し、前記変圧器
    の2次側より供給される交流電圧を整流して直流である
    出力電圧を生成するカレントダブラー型の出力回路と、
    前記スイッチング回路及び前記出力回路の動作を制御す
    る制御回路とを備え、前記制御回路は、前記第1の整流
    スイッチに流れる電流が順方向であることを前記第1の
    検出手段が検出したことに応答して前記第1の整流スイ
    ッチを導通状態とし、前記第2の整流スイッチに流れる
    電流が順方法であることを前記第2の検出手段が検出し
    たことに応答して前記第2の整流スイッチを導通状態と
    することを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 変圧器と、少なくとも第1及び第2のメ
    インスイッチを含み、直流である入力電圧を交流電圧に
    変換して前記変圧器の1次側に供給するスイッチング回
    路と、少なくとも第1及び第2の整流スイッチを含み、
    前記変圧器の2次側より供給される交流電圧を整流して
    直流である出力電圧を生成するカレントダブラー型の出
    力回路と、前記スイッチング回路及び前記出力回路の動
    作を制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記
    第1及び第2のメインスイッチを交互にオンさせるとと
    もに、前記第1及び第2のメインスイッチのデューティ
    に基づいて前記第1及び第2の整流スイッチをターンオ
    ンさせるタイミング及びターンオフさせるタイミングを
    決定することを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記第1及び第2のメ
    インスイッチのデューティが第1の値を超えている場
    合、前記第1のメインスイッチのターンオフに応答して
    前記第1の整流スイッチをターンオンさせるとともに前
    記第2のメインスイッチがターンオフした後前記第1の
    メインスイッチがターンオンする前に前記第1の整流ス
    イッチをターンオフさせ、前記第2のメインスイッチの
    ターンオフに応答して前記第2の整流スイッチをターン
    オンさせるとともに前記第1のメインスイッチがターン
    オフした後前記第2のメインスイッチがターンオンする
    前に前記第2の整流スイッチをターンオフさせることを
    特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の値が、前記出力電圧をVo、
    前記変圧器の2次側電圧をVsとした場合、 【数1】 によって与えられることを特徴とする請求項3に記載の
    スイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 前記制御回路は、前記第1及び第2のメ
    インスイッチのデューティが前記第1の値以下であり且
    つ第2の値を超えている場合、前記第1のメインスイッ
    チのターンオフに応答して前記第1の整流スイッチをタ
    ーンオンさせるとともに前記第2のメインスイッチのタ
    ーンオフと実質的に同時に前記第1の整流スイッチをタ
    ーンオフさせ、前記第2のメインスイッチのターンオフ
    に応答して前記第2の整流スイッチをターンオンさせる
    とともに前記第1のメインスイッチのターンオフと実質
    的に同時に前記第2の整流スイッチをターンオフさせる
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載
    のスイッチング電源装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の値が、前記出力電圧をVo、
    前記変圧器の2次側電圧をVsとした場合、 【数2】 によって与えられることを特徴とする請求項5に記載の
    スイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、前記第1及び第2のメ
    インスイッチのデューティが前記第2の値以下である場
    合、前記第2のメインスイッチがオンしている期間に連
    動して前記第1の整流スイッチをオンさせ、前記第1の
    メインスイッチがオンしている期間に連動して前記第2
    の整流スイッチをオンさせることを特徴とする請求項2
    乃至6のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  8. 【請求項8】 前記制御回路は、前記第1及び第2のメ
    インスイッチのデューティが前記第2の値以下である場
    合、前記第1のメインスイッチのターンオフに応答して
    前記第1の整流スイッチをターンオンさせるとともに前
    記第2のメインスイッチがターンオンする前に前記第1
    の整流スイッチをターンオフさせ、前記第2のメインス
    イッチのターンオフに応答して前記第2の整流スイッチ
    をターンオンさせるとともに前記第1のメインスイッチ
    がターンオンする前に前記第2の整流スイッチをターン
    オフさせることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか
    1項に記載のスイッチング電源装置。
  9. 【請求項9】 前記制御回路は、前記第1及び第2のメ
    インスイッチのデューティが前記第2の値以下である場
    合、前記第1及び第2の整流スイッチの少なくとも一方
    をオフ状態に維持することを特徴とする請求項2乃至6
    のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  10. 【請求項10】 動作範囲の実質的に全領域が不連続モ
    ードであることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか
    1項に記載のスイッチング電源装置。
  11. 【請求項11】 変圧器と、少なくとも第1及び第2の
    メインスイッチを含み、直流である入力電圧を交流電圧
    に変換して前記変圧器の1次側に供給するスイッチング
    回路と、少なくとも第1及び第2の整流スイッチを含
    み、前記変圧器の2次側より供給される交流電圧を整流
    して直流である出力電圧を生成するカレントダブラー型
    の出力回路と、前記スイッチング回路及び前記出力回路
    の動作を制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、
    前記第1及び第2のメインスイッチを交互にオンさせる
    とともに、前記第1及び第2のメインスイッチがターン
    オンするタイミング及びターンオフするタイミングに基
    づいて前記第1及び第2の整流スイッチをターンオンさ
    せるタイミング及びターンオフさせるタイミングを決定
    することを特徴とするスイッチング電源装置。
  12. 【請求項12】 現在の動作モードが連続モードである
    か不連続モードであるかを検出する手段をさらに備え、
    前記制御回路は、現在の動作モードが不連続モードであ
    ることが検出された場合、前記第1のメインスイッチの
    ターンオフに応答して前記第1の整流スイッチをターン
    オンさせるとともに前記第2のメインスイッチのターン
    オフに応答して前記第1の整流スイッチをターンオフさ
    せ、前記第2のメインスイッチのターンオフに応答して
    前記第2の整流スイッチをターンオンさせるとともに前
    記第1のメインスイッチのターンオフに応答して前記第
    2の整流スイッチをターンオフさせることを特徴とする
    請求項11に記載のスイッチング電源装置。
  13. 【請求項13】 前記制御回路は、現在の動作モードが
    連続モードであることが検出された場合、デッドタイム
    を除いて前記第1のメインスイッチがオフしている実質
    的に全期間に亘って前記第1の整流スイッチをオンさ
    せ、デッドタイムを除いて前記第2のメインスイッチが
    オフしている実質的に全期間に亘って前記第2の整流ス
    イッチをオンさせることを特徴とする請求項12に記載
    のスイッチング電源装置。
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