JP2003111032A - 動画像復号装置、動画像復号方法及びその方法をコンピュータに実行させるプログラムが記録されている記録媒体 - Google Patents

動画像復号装置、動画像復号方法及びその方法をコンピュータに実行させるプログラムが記録されている記録媒体

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JP2003111032A
JP2003111032A JP2001306074A JP2001306074A JP2003111032A JP 2003111032 A JP2003111032 A JP 2003111032A JP 2001306074 A JP2001306074 A JP 2001306074A JP 2001306074 A JP2001306074 A JP 2001306074A JP 2003111032 A JP2003111032 A JP 2003111032A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模の増加を最小限にとどめながら、時
間により適切に処理タイミング管理ができ、復号情報を
保持するデータ量を大幅に削減することが可能な連続的
動画像の表示を行なう。 【解決手段】 S33において、カットアウト符号化デ
ータが、カットアウト符号化データの最終表示画像デー
タまで復号を確認し、S34において、制御部8からの
制御信号を受けて、復号器5がカットアウト符号化デー
タを1フレームだけ復号し、フレームメモリ6に出力す
る。S35において、復号器5がカットイン符号化デー
タの復号を行なう。S36で、タイマー3から次のフレ
ームパルスが入力されており、1フレーム時間内であれ
ば、S37に進む。S37において、カットイン符号化
データが復号完了したかを確認し、そうでなければ、カ
ットイン符号化データの復号を1フレーム時間が完了す
るまで、続行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予測符号化方式を
用いた動画像符号化データを復号する動画像復号装置、
動画像復号方法及びその方法をコンピュータに実行させ
るプログラムが記録されている記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル画像を記録したり、転送したり
する場合、データ量を削減するために符号化を行なうの
が一般的である。デジタル動画像の場合、符号化の方法
としては時間的、空間的冗長を利用してデータの削減を
行なう方法がある。時間的冗長を利用する方法として
は、動画像を構成する各画像を複数のブロックに分け
て、各ブロックの画像間における動きを検出して、該当
する画像間のブロックの差分を取り、ブロックの動きの
情報と画像間のブロックの差分だけをデータとして取り
扱うことにより、データ量を削減する手法がある。空間
的冗長を利用する方法としては、動画像を構成する各画
像を複数のブロックに分けて、ブロック内の画素データ
を直交変換し量子化する方法がある。MPEG2(IS
O/IEC13818−2)動画像符号化方式は、前記
時間的冗長と空間的冗長の両方を併用した符号化方式で
あり、映像を扱う機器、例えば、デジタル衛星放送、D
VDビデオプレーヤーなど、広く一般に使われるように
なってきている。
【0003】MPEG方式において、動画像を構成する
個々の画像は、それぞれ、16×16画素の大きさの規
則正しく並べられた複数のブロックに分けられ、表示位
置の左上の隅のブロックから、右方向へ順次符号化され
る。右の隅まで到達すると、符号化したブロック列の一
段下の左隅まで移動し、順次画面全体が符号化される。
符号化する画像を構成する各ブロック(以降符号化ブロ
ックと呼ぶ)は、前後の画像を参照し、参照画像内の任
意の位置のなるべく似通ったブロック(以降予測ブロッ
クと呼ぶ)を対象として、符号化ブロックと予測ブロッ
クとの表示画像上の相対的な位置関係を表す動きベクト
ルと、符号化ブロックと予測ブロックの差分情報だけを
符号化データとする。符号化ブロックには、他のブロッ
クを参照しないタイプ、時間的に過去の画像又は未来の
画像のみを参照するタイプ、時間的に過去と未来の両方
の画像を参照するタイプがある。符号化ブロックは、後
述する画像の種類の制約と、データの圧縮の効率の良い
方法を選択して符号化されている。
【0004】MPEG2の場合には、インターレース画
像方式を考慮して、画像(以降ピクチャと呼ぶ)はフレ
ーム又はフィールドとして扱うことができる。フレーム
単位で扱う場合には、符号化ブロックはフィールドに分
けて、それぞれ、別のフィールドのブロックを参照する
こともできる。ピクチャを構成する各符号化ブロック
は、予測ブロックが存在する場合、符号化ブロックと予
測ブロックの差分を取り、参照する予測ブロックが存在
しない場合には、符号化ブロックのデータがそのまま扱
われる。符号化ブロックと予測ブロックの差分データ、
または、符号化ブロックのデータは、さらに直交変換さ
れ、量子化された後、例えば周波数成分順に並べられ、
可変長符号化され、データの量を削減したMPEG符号
化データとなる。復号の際には、この手順を逆に順次行
なっていけば、符号化データを元の画像データに戻すこ
とができ、動画像として表示することができる。
【0005】MPEG2のピクチャには、ピクチャを構
成する各ブロックの参照方法により、I、P、Bの3種
類のタイプが定義されている。Iピクチャは、参照を行
なわないブロックのみで構成される。Pピクチャは、参
照を行なわないブロックと、過去のピクチャを参照する
ブロックとで構成される。Bピクチャは、参照を行なわ
ないブロックと、過去のピクチャを参照するブロック
と、未来のピクチャを参照するブロックと、過去と未来
のピクチャ両方を参照するブロックから構成される。参
照を行なうPピクチャとBピクチャは、参照するピクチ
ャがあらかじめ復号されていなければ復号ができない性
質がある。
【0006】ここで、図を用いて、MPEG2のピクチ
ャのタイプについて説明する。図14は、MPEG2で
符号化された動画像のフレーム構成例である。図におけ
るB0は、Bピクチャであり、動画像の表示順で0番
目、すなわち最初に表示するフレームであることを意味
する。B1は、Bピクチャであり、動画像の表示順で1
番目、すなわちB0に続けて表示するフレームである。
I2は、Iピクチャであり、B1に続けて表示するフレ
ームである。
【0007】このように、今後、説明と図の中で、ピク
チャタイプと表示順の組み合わせにより、各ピクチャを
識別する表現をする。I2から、矢印がB0、B1、B
3、B4、P5に向かって出ているが、これは、I2が
それぞれの矢印の先のピクチャに参照されていることを
意味する。この図から分かるように、MPEGにおいて
参照をされるピクチャは、Iピクチャ、Pピクチャのみ
であり、Bピクチャは参照されない。Pピクチャは、表
示順で直前のIピクチャ又はPピクチャを参照すること
ができる。Bピクチャは、表示順で直前と直後のIピク
チャ、又はPピクチャを参照することができる。
【0008】ところで、図14に示したような符号化デ
ータを復号することを考えた場合、例えば、B3を復号
するには、B3が参照するI2とP5をあらかじめ復号
する必要がある。しかし、P5は、表示順ではB3より
も後なので、符号化データが、表示順になっていた場
合、例えば、B3、B4の符号化データを一旦蓄積し
て、P5を復号してから、B3、B4の符号化データを
復号するというような複雑な復号手法をとる必要が生じ
る。MPEGにおいては、上のような事情を考え、符号
化データのピクチャの順番の並びを入れ替えて、常に参
照するピクチャが先に符号化されている構造になってい
る。これをリオーダリングと呼んでいる。
【0009】その結果、前記例では、P5がB3よりも
先に符号化されているので、復号処理においては、たと
え、表示順で後のピクチャを参照していたとしても符号
化データを順次復号することができる。但し、符号化デ
ータ内のピクチャの順番が表示順になっていないので、
復号後、画像データの表示順を適切に操作して、正しい
順序で表示されるようにする必要がある。
【0010】図15に実際の符号化データの復号と、表
示方法についてタイミングの一例を示す。図15の中
に、フレームパルスを示しているが、通常の復号再生に
おいて、1フレーム時間毎に1フレームの表示を行なう
ので、復号処理もフレームパルスに合わせて1フレーム
時間に1フレーム行なうことにより、適切な復号速度を
保つ。
【0011】まず、I2の復号を行なうが、先にB0、
B1を表示しなければならないので、I2は一旦メモリ
に保存しておく。次に、B0を復号するが、B0は、先
に復号したI2を参照しながら復号する。Bピクチャ
は、通常、過去と未来両方のピクチャを参照できるが、
符号化データの先頭では、時間的に過去のIピクチャ、
又はPピクチャが存在しないので、未来のピクチャのみ
参照する。B0は、表示順で先頭の画像なので、復号
後、直ちに表示することができる。続いて、B1を復号
するが、B0と同様に、I2を参照して復号する。B1
は、表示順でB0の次に表示する。次にP5を復号する
が、I2と同様に表示するタイミングまでは一旦メモリ
に保存する。B1の後には、復号済みのI2を表示す
る。この作業を繰り返すことにより、動画像を適切に復
号し、タイミングよく表示することにより、正常な連続
的な動画像を出力することができる。
【0012】ここで、さらに、MPEG方式の動画像符
号化データの構造について説明をする。MPEG方式の
動画像符号化データは、図16に示すように、階層的な
構造をもっており、各階層の先頭に、その下位階層の復
号に必要なデータと、それに続いて、下位階層構造が1
つ以上並んでいる構造を取る。
【0013】最上位層は、シーケンス層であり、シーケ
ンスヘッダと、それに続いて、1つ以上のGOP(Gr
oup Of Pictures)から構成される。シ
ーケンスヘッダ部の先頭には、スタートコードが存在す
る。スタートコードは、通常、符号化データの中では、
他には現れないパターンのデータであり、符号化データ
内でこのパターンを検索することにより、ヘッダの先頭
位置を見つけられるようになっている。スタートコード
は、シーケンスヘッダだけでなく、以下に述べるシーケ
ンス以下の各ヘッダ内の先頭にも存在する。
【0014】シーケンスヘッダ部には例えば、画像のサ
イズなどの情報が含まれている。GOP層は、GOPヘ
ッダと、1つ以上のピクチャで構成される。また、符号
化順でGOP先頭のデータはIピクチャであり、表示順
でGOPの最後は、Iピクチャ又は、Pピクチャであ
る。ピクチャは、ピクチャヘッダと、1つ以上のスライ
スから構成される。ピクチャヘッダには、例えば、ピク
チャタイプの情報が含まれている。スライスには、スラ
イスヘッダと、1つ以上のブロックの情報が含まれてい
る。各ブロックの情報には、スタートコードが存在しな
いので、符号化データ内のスタートコード検索で見つけ
られる復号開始のエントリ位置は、スライスヘッダであ
る。MPEG2の場合、スライスは、ピクチャを構成す
るブロックの横一列に最低1つはあることとしている。
【0015】GOPは、符号化順でIピクチャから開始
されるので、GOPの上位層にあたる、シーケンスヘッ
ダ内の復号に必要なデータが保存されていれば、復号処
理の開始位置とすることが可能である。しかし、図17
の例に示すGOP2のB0、B1のように、GOPの先
頭で表示順でIピクチャよりも前のBピクチャは、一つ
前のGOPに属するIピクチャ、又はPピクチャを参照
することがある。この場合、GOP2のB0、B1は正
しく復号するには、一つ前のGOP1の先頭から復号を
開始する必要がある。MPEGでは、GOPヘッダ内
に、Closed_GOPとBroken_Linkと
いう2つの情報をもっている。
【0016】Closed_GOPが1の場合、図17
の例に示すGOP4のGOPのB0、B1のように先頭
で表示順でIピクチャよりも前のBピクチャは、前のG
OPのピクチャを参照しない。従って、この場合、GO
P4の先頭から復号を開始してもGOPの先頭で表示順
でIピクチャよりも前のBピクチャは、正常に復号する
ことが可能である。
【0017】Broken_Linkは、GOPの先頭
で表示順でIピクチャよりも前のBピクチャの参照が不
適当な場合に1とする。これは、例えば、関連性のない
GOP同士を接続した場合に、Broken_Link
を1にすることにより、正常に復号できないGOPの先
頭で表示順でIピクチャよりも前のBピクチャの復号や
表示をスキップするのに利用できる。図17の例に示
す、GOP6は、Broken_Linkが1であり、
Closed_GOPが0の場合であり、この時GOP
6のB0、B1は、復号開始位置に関らず、正常に復号
することができないので、復号や表示のスキップをする
といった対応が可能である。
【0018】媒体に動画像を記録する場合、単純な復号
再生表示だけではなく、早送り、巻き戻し、サーチ、静
止画表示、スロー再生などといった特殊再生機能も提供
するのが一般的である。特に光磁気ディスクや、ハード
ディスク、半導体メモリなどの媒体に記録する場合、そ
の特徴であるランダムアクセス性を用いて、任意の動画
像の全部又は一部を自在に選択して、繋いで表示する編
集再生、あるいは動画像の中で不必要な一部分だけを切
り取ったスキップ再生の実現が考えられる。動画像の中
で表示を行なう一部分をカットと呼ぶが、編集再生は、
任意の複数のカットを連続して表示することによって実
現される。また、スキップ再生は、一つの動画像の任意
の複数のカットを連続して表示することによって、複数
のカットの間の部分がスキップされたように表示される
ことによって実現される。従って、スキップ再生は、編
集再生の一種として扱うことができ、同一の技術で実現
が可能である。今後、スキップ再生も編集再生として説
明をする。
【0019】図18に一般的なMPEG2復号装置のブ
ロック図を示す。ディスクなどの記録媒体から読み出さ
れた符号化データは、ビデオバッファ101に蓄積され
る。ビデオバッファ101に蓄積された符号化データ
は、ビデオバッファ101に入力された順番に復号器1
02に供給される。復号器102は、符号化データを復
号し、フレームメモリ103へフレーム画像データを出
力する。フレームメモリ103は、フレーム画像データ
を蓄積し、適切な順番に入れ替えて、表示回路へ画像デ
ータを出力する。
【0020】図18の復号装置を使用して、編集再生を
行なおうとした場合、次の方法が考えられる。まず、最
初に表示するカットの符号化データ(以降カットアウト
符号化データと呼ぶ)をビデオバッファ101に供給す
る。最後に表示したいフレームのカットアウト符号化デ
ータをビデオバッファ101に供給完了した時点で、次
に表示するカットのデータ(以降カットイン符号化デー
タと呼ぶ)を供給する。さらに、別のカットを表示する
場合には、先ほどカットイン符号化データとしていた符
号化データをカットアウト符号化データとし、新たに表
示予定の符号化データをカットイン符号化データとし
て、ビデオバッファ101への供給を切り替えていけば
よい。
【0021】しかし、前記MPEGの階層構造で説明し
たように、正常な動画像を得るためには、適切なエント
リーポイントから復号を開始する必要がある。もっとも
適当なエントリーポイントは、シーケンスヘッダの先頭
であるが、シーケンスヘッダ内の復号に必要な情報が保
存されているのであれば、GOPの先頭から復号開始が
可能である。カットイン符号化データの先頭を任意の画
像としたいのであれば、エントリーポイントから、復号
を開始して、復号を進めて目的の画像を表示できる位置
まで復号を進めた後に表示を開始する必要がある。一般
的に、目的の画像の復号できるまでのピクチャの枚数
は、数枚以上になり、復号器の復号速度も十分に速くな
いので、1フレーム時間内に処理を終了させるのは、通
常は不可能であるケースが多い。
【0022】図19に、図18に示す構成の復号器を使
用して、編集再生を行なった場合のカット間の復号と、
表示について例を示す。図19の(a)では、カットイ
ン符号化データの表示開始がGOP2のB0である場合
の例を示す。この時は、前記エントリーポイントと、表
示開始位置が一致するので、1フレーム時間に複数ピク
チャの復号を進める必要がなく、連続的に表示すること
が可能である。
【0023】図19の(b)では、カットイン符号化デ
ータの表示開始がGOP4のI2の例を示す。この場
合、I2を復号した後に、B0、B1のデータをスキッ
プする必要があり、カットイン画像を次のフレームに表
示ができないため、スキップ処理が遅い場合には、カッ
トアウト符号化データの最終表示画像GOP3のP8を
静止画表示する必要がある。図19の(c)では、GO
P6のB7をカットイン符号化データの表示開始として
いる。GOP6のI2、P5、P8、B7の順に復号す
る必要があり、この復号を行なっている期間、カットイ
ン画像を次のフレームに表示ができないため、カットア
ウト符号化データの最終画像GOP5のB4を静止画表
示する必要があり、動画像を連続的に編集再生できなく
なっていた。
【0024】この問題点を解決するための従来技術とし
て、動画像を連続的に編集再生するために、特開平11
−220695号公報に公開されている方法がある。そ
の実施例として掲げている方法の概略について、図2
0、図21、図22、図23を用いて説明する。
【0025】図20は、この従来の復号装置を表すブロ
ック図である。第1のビデオバッファ104は、符号化
データを入力し、蓄積して、第1の復号器105に出力
する。第1の復号器105は、第1のビデオバッファ1
04から入力された符号化データを復号して、復号画像
データを第1のフレームメモリ106に出力する。フレ
ームメモリ106は、第1の復号器105から復号画像
データを入力し、蓄積して、スイッチ110に出力す
る。第2のビデオバッファ107は、符号化データを入
力し、蓄積して、第2の復号器108に出力する。第2
の復号器108は、第2のビデオバッファ107から入
力された符号化データを復号して、復号画像データを第
2のフレームメモリ109に出力する。フレームメモリ
109は、第2の復号器108から復号画像データを入
力し、蓄積して、スイッチ110に出力する。スイッチ
110は、第1のフレームメモリと第2のフレームメモ
リからの復号画像データのいずれかを選択して、表示部
へ出力する。
【0026】図21に、図20の復号装置に基づく復
号、表示のタイミング例を示す。カットアウト符号化デ
ータは、第1のビデオバッファ104に供給される。第
1の復号器105は、復号装置が管理する時間情報に基
づいて第1のビデオバッファ104より、符号化データ
を入力し、復号し、復号画像データを、第1のフレーム
メモリに出力する。スイッチ110は、第1のフレーム
メモリ104からの出力を選択しており、第1のフレー
ムメモリ104からの出力信号を表示部へ出力する。一
方、表示が編集点に到達する時間よりも前に、カットイ
ン符号化データは、第2のビデオバッファ107に供給
される。第2の復号器108は、第2のビデオバッファ
107から符号化データを入力し復号し、復号画像デー
タを第2のフレームメモリ109に出力する。
【0027】カットイン符号化データの復号が所定の位
置まで達したならば、第2の復号器は一時停止する。表
示が編集点に到達したならば、スイッチ110は、第2
のフレームメモリ109からの出力を選択し、表示部に
出力する。また、同時に第2の復号器は復号を再開す
る。その結果、編集点前後の連続性を保ちながら編集再
生表示が行なわれる。
【0028】図22は、別の復号装置を表すブロック図
である。第1のビデオバッファ111は、符号化データ
を入力し、蓄積して、スイッチ112に出力する。第2
のビデオバッファ115は、符号化データを入力し、蓄
積して、スイッチ112に出力する。スイッチ112
は、第1のビデオバッファ111と第2のビデオバッフ
ァ115からの符号化データのいずれかを選択して、復
号器113に供給する。復号器113は、スイッチ11
2で選択された符号化データを入力し、復号する。復号
した画像データは、フレームメモリ114に出力する。
フレームメモリ114は、復号器113から復号画像デ
ータを入力し、蓄積した後、連続した動画像となるよう
に、順次、表示部に出力する。
【0029】図23に、図22の復号装置に基づく復
号、表示のタイミング例を示す。カットアウト符号化デ
ータは、第1のビデオバッファ111に供給される。ス
イッチ112は、第1のビデオバッファ111からのデ
ータを選択しており、復号器113は、復号装置が管理
する時間情報に基づいてカットアウト符号化データを復
号し、フレームメモリ114に出力する。フレームメモ
リ114は、復号器113から復号画像データを入力
し、蓄積した後、表示時間管理情報に基づいて適切に表
示部に出力する。
【0030】次に、表示が編集点に到達するよりも前
に、カットイン符号化データの復号が適切な位置まで進
められるように、並列復号を開始する。並列復号は、復
号器113が、例えば、1フレーム時間に2フレーム分
の復号能力を有する場合、まず、スイッチ112によ
り、第1のビデオバッファ111を選択し、カットアウ
ト符号化データを1フレーム行なう。
【0031】次にスイッチ112により、第2のビデオ
バッファ115を選択し、カットアウト符号化データを
1フレーム復号するという具合に交互にカットアウト符
号化データとカットイン符号化データの復号を行なうこ
とによって、時分割によって異なる複数の符号化データ
を並列的に復号する。なお、交互に復号する時の切り替
えの単位は、ピクチャ単位、あるいはブロック単位でも
どんな量でもよいとしている。カットイン符号化データ
が所定の位置まで達したならば、カットイン符号化デー
タの復号は一時停止する。表示出力が、切り替え点に達
したならば、表示する復号画像データをカットイン側に
し、スイッチ112を第2のビデオバッファ115側に
切り替えて、カットイン符号化データの復号を再開す
る。その結果、編集点前後の連続性を保ちながら編集再
生表示が行なわれる。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図20
に示す復号装置は、回路の大部分を占める復号器が複数
必要であり、回路規模の増大により、コスト、消発電力
の増加してしまう問題がある。
【0033】図22に示す復号装置による復号方法は、
時分割による並列復号の際、切り替えをピクチャ毎、あ
るいは、ブロック毎というように、どのようなデータ量
であっても良いと規定している。しかし、例えば、符号
化データにエラーが発生した場合や、記録媒体からのデ
ータの供給の遅延により、復号予定のデータが壊れてい
て判別ができない、あるいは、データが来るのを待つ必
要が生じるような不測の事態において、適切に切り替え
が行なわれない可能性がある。この結果、時分割復号を
行なっている際にカットアウト符号化データの復号処理
が、表示よりも遅れてしまい、一時静止画表示をしなけ
ればならない問題が発生する恐れがある。
【0034】また、図22に示す復号装置による復号方
法は、符号化データによって異なる符号化データの各階
層のヘッダ部分に含まれている復号に必要な情報を、符
号化データの切り替え単位に応じて複数保持し、スイッ
チの切り替えと連動して切り替える必要がある。1フレ
ーム時間に2フレーム以上の復号能力がある復号器の場
合、フレーム単位の切り替えが可能である。この場合、
複数個保持しなければならない復号に必要な情報は、ピ
クチャ層よりも上の階層、すなわち、GOPヘッダとシ
ーケンスヘッダに含まれる情報だけである。
【0035】従って、1フレーム時間に2フレームより
も遅い復号能力しか有しない復号器の場合には、フレー
ム単位の切り替えを行なうことができない問題がある。
このため、切り替えが、例えばブロック単位など小さな
単位になり、シーケンスヘッダ、GOPヘッダ、ピクチ
ャヘッダ、スライスヘッダに含まれる情報と、さらに、
各ブロックの動きベクトルといった、差分情報しか符号
化されていない情報も、保持する必要があり、フレーム
単位の切り替えと比べると格段に多くの情報を符号化デ
ータ毎に保持する必要が生じる。
【0036】本発明の目的は、回路規模の増加を最小限
にとどめながら、符号化データの並列復号処理を、時間
により適切に処理タイミング管理ができ、復号情報を保
持するデータ量を大幅に削減することが可能な連続的動
画像の表示を行なう動画像復号装置、動画像復号方法及
びその方法をコンピュータに実行させるプログラムが記
録されている記録媒体を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明は、予測符号化方
式で符号化された複数種類の編集用動画像の符号化デー
タを時分割を用いて並列的に復号して表示させる動画像
復号方法において、前記符号化データを種類ごとに蓄積
する複数の符号化データ記憶部と、前記符号化データ記
憶部の出力のうち一つを選択するスイッチと、前記スイ
ッチにより選択された符号化データを、表示速度よりも
速い速度で復号する復号部と、前記復号部で復号された
画像データを一旦保存し、所定の表示順番に復号画像デ
ータを1画像表示単位ごとに出力する復号データ記憶部
と、1画像表示単位を表示する時間である表示単位時間
を計数する表示単位時間計数部と、各部を制御する制御
部とを備え、前記制御部は、前記時間計数部が計数する
表示単位時間毎に、前記スイッチを切り換えて前記符号
化データ記憶部に記憶された符号化データを時分割に順
に読み出す手段と、読み出された符号化データを前記復
号部が復号処理して前記復号データ記憶部に記憶させる
手段と、前記復号データ記憶部に1画像表示単位の復号
データが蓄積された時に、その復号データを各種類ごと
に所定の順番で出力させる手段とを備えたことを特徴と
する動画像復号装置である。ここで、画像表示単位と
は、例えばフレームやフィールドに該当する画像データ
であり、MPEG2でいうピクチャ単位である。
【0038】また本発明は、次に出力する符号化データ
が符号化データ記憶部上のどの位置にあるかを管理する
出力ポインタを記憶する出力ポインタ記憶部を備え、前
記制御部は、前記出力ポインタの値を前記符号化データ
記憶部から読み出して一旦前記出力ポインタ記憶部に記
憶させる手段と、前記出力ポインタ記憶部に記憶した前
記出力ポインタを前記符号化データ記憶部に書き込む手
段とを備えたことを特徴とする動画像復号装置である。
また本発明は、前記制御部が、前記符号化データ記憶部
上に符号化データの入力停止位置を示す入力停止位置ポ
インタを設定し前記符号化データ記憶部に書き込む手段
を備えたことを特徴とする動画像復号装置である。
【0039】また本発明は、予測符号化方式で符号化さ
れた複数種類の編集用動画像の符号化データを時分割を
用いて並列的に復号して表示させる動画像復号方法にお
いて、1画像表示単位を表示する時間である表示単位時
間毎に、前記符号化データを種類ごとにそれぞれ蓄積す
る複数の符号化データ記憶部から、符号化データを時分
割に順に読み出すステップと、読み出された符号化デー
タを前記復号部が復号処理して復号データ記憶部に記憶
させるステップと、前記復号データ記憶部に1画像表示
単位の復号データが蓄積された時に、その復号データを
各種類ごとに所定の順番で出力させるステップとを有す
る動画像復号方法である。
【0040】また本発明は、次に出力する符号化データ
が符号化データ記憶部上のどの位置にあるかを管理する
出力ポインタの値を前記符号化データ記憶部から読み出
して一旦前記出力ポインタを記憶するステップと、記憶
した前記出力ポインタを前記符号化データ記憶部に書き
込むステップとを有することを特徴とする動画像復号方
法である。
【0041】また本発明は、前記符号化データ記憶部上
に符号化データの入力停止位置を示す入力停止位置ポイ
ンタを設定し前記符号化データ記憶部に書き込むステッ
プを有することを特徴とする動画像復号方法である。
【0042】また本発明は、請求項4から6のいずれか
に記載の動画像復号方法をコンピュータに実行させるプ
ログラムが記録されている記録媒体である。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0044】<第1実施形態>図1は、本発明を適用し
た動画像復号装置の第1実施形態を示すブロック図であ
る。この動画像復号装置は、光ディスク等の記録媒体か
ら入力される符号化データを蓄積する第1のビデオバッ
ファ1と、第2のビデオバッファ7と、該ビデオバッフ
ァ1,7に蓄積された符号化データを選択するスイッチ
4と、フレーム時間をカウントしてパルスを出力するタ
イマー3と、符号化データを復号する復号器5と、復号
データを蓄積して所定の順番で表示部(図示せず)へ出
力するフレームメモリ6と、各部を制御情報に基づいて
制御する制御部8とを備える。
【0045】以下に、動画像復号装置の動作概略を述べ
る。まず、光磁気ディスク等の記録媒体から画像データ
である符号化データを一旦メインバッファ(図示せず)
に蓄積する。また、記録媒体から読み出した画像に関す
る制御情報(ピクチャの再生表示順等)が制御部8に入
力される。制御部8は、制御情報に基づいて符号化デー
タを、例えば編集再生を行うためのカットアウト符号化
データとカットイン符号化データに分割してメインバッ
ファに出力させ、第1のビデオバッファ1及び第2のビ
デオバッファ7のそれぞれに入力させる。第1のビデオ
バッファ1及び第2のビデオバッファ7は、符号化デー
タを蓄積して、スイッチ4に出力する。スイッチ4は、
制御部8から制御を受け、第1のビデオバッファ1と第
2のビデオバッファ7からの符号化データのいずれかを
選択して、復号器5に供給する。
【0046】復号器5は、スイッチ4から入力された符
号化データを復号し、復号データをフレームメモリ6へ
出力する。タイマー3は、1画面を表示するためのフレ
ーム時間間隔で、制御部8に時間になったことを知らせ
るパルス信号を出力する。制御部8は、タイマー3から
の信号を受け取り、スイッチ4の切り替えと、表示部に
出力するフレームメモリ6内の画像データの選択制御を
行なう。フレームメモリ6は、復号器5から、復号画像
データを入力し、制御部8からの制御により、表示部に
対して所定の順番で復号画像データを出力する。
【0047】次に、復号処理について詳しく述べる。カ
ットアウト符号化データは、第1のビデオバッファ1に
供給され、スイッチ4を経て、復号器5に供給される。
制御部8は、タイマー3から、フレーム時間ごとに合図
を示すパルス信号を受け、フレームメモリ6内に表示す
るべき画像データが存在する場合には、フレームメモリ
6に対して、表示すべきデータを指示し、また復号器5
に1フレームの符号化データを復号させる。こうして、
制御部8による繰り返しフレームメモリ6に対する表示
すべきデータの指示と、復号器5による1フレームの復
号とを行なうことによって、フレームメモリ6から、表
示部に対して、順次フレーム画像データが出力され、動
画像として表示ができる。
【0048】編集再生を行なう場合には、カットアウト
符号化データを第1のビデオバッファ1に供給するのと
並行して、カットイン符号化データを第2のビデオバッ
ファ7に供給する。制御部8は、タイマー3から、フレ
ーム時間の合図(パルス)を受けとると、フレームメモ
リ6に対して、表示すべきデータを指示する。次に、ス
イッチ4を制御して、第1のビデオバッファ1側を選択
し、復号器5にカットアウト符号化データの1フレーム
を復号させる。
【0049】次に、制御部8は、スイッチ4を制御し
て、第2のビデオバッファ7側を選択し、復号器5にカ
ットイン符号化データを復号させる。制御部8は、タイ
マー3から次のフレーム時間の合図(パルス)を受けと
ると、カットイン符号化データの復号を中断し、フレー
ムメモリ6に対して、表示すべきデータを指示し、スイ
ッチ4を制御して、第1のビデオバッファ1側を選択
し、復号器5にカットアウト符号化データの1フレーム
の復号を行なわせる。
【0050】その後、制御部8はスイッチ4を制御し
て、第2のビデオバッファ7側を選択し、前回中断した
カットイン符号化データの復号を再開する。制御部8
は、タイマー3から合図(パルス)を受けて、フレーム
メモリ6の制御と、復号器5にカットアウト符号化デー
タの1フレーム復号を行なわせる。その後、制御部8
は、タイマー3から次の合図が来るまで、復号部5にカ
ットイン符号化データの復号を行なわせることによっ
て、カットアウト符号化データの復号を、1フレーム時
間毎に、1フレーム復号しながら、時分割を用いて並列
的に、カットイン符号化データの復号をすることができ
る。
【0051】カットイン符号化データの復号が、先頭の
画像を表示できる位置まで進んだところで、カットイン
符号化データ側の復号を、一旦停止して、カットアウト
符号化データのみを復号する状態に移行する。すなわ
ち、制御部8が、タイマー3から合図(パルス)を受け
て、繰り返しフレームメモリ6の制御と、復号部5にカ
ットアウト符号化データの1フレームの復号を行なわせ
る状態に移行する。
【0052】その後、カットアウト符号化データの復号
が、最終表示画像まで到達したところで、制御部8で
は、タイマー3から、フレーム時間の合図(パルス)を
受け、フレームメモリ6に対して、表示する画像データ
を指示し、スイッチ4を制御して、第2のビデオバッフ
ァ7側を選択し、復号部5にカットイン符号化データを
復号させる。さらに、制御部8は、フレームメモリ6に
対して、カットアウト符号化データの最終表示画像を指
示したところで、その次に表示する画像データは、カッ
トイン符号化データの先頭画像となるように制御する。
そして、以降は、カットイン符号化データの復号画像デ
ータを順次表示するように制御する。
【0053】制御部8が、タイマー3から合図を受け
て、繰り返しフレームメモリ6の制御と、復号部5にカ
ットイン符号化データを1フレームの復号を繰り返し行
なわせることによって、フレームメモリ6から、表示部
に対して、フレーム画像データが順次出力され連続した
動画像として表示ができる。
【0054】図2は、第1実施形態における復号処理を
示すタイミング図である。タイマー3の出力は、通常フ
レーム同期信号期間ごとに発生する。最初、期間Aに示
すようにカットアウト符号化データは、フレーム同期信
号に合わせて、1フレームの復号と1フレームの表示を
繰り返し、通常の復号再生状態にある。
【0055】次に、期間Bに示すように、カットアウト
符号化データに対して、フレーム同期信号に合わせて、
1フレームの復号と1フレームの表示を行いながら、カ
ットアウト符号化データを1フレーム復号してから次の
フレーム同期信号までの時間に、カットイン符号化デー
タの復号を進める。これを、カットイン符号化データ
が、その先頭のフレームを表示できるようになるまで復
号を繰り返す。カットイン符号化データが、先頭のフレ
ームを表示できるデータまで復号されたならば、カット
イン符号化データの復号は、一旦中断する。そして、期
間Cで示すように、カットアウト符号化データをフレー
ム同期信号に合わせて、1フレームの復号と1フレーム
の表示を繰り返す通常の復号再生状態となる。
【0056】復号が、カットアウト符号化データの最終
画像に到達したならば、期間Dに示すように、カットア
ウト符号化データの復号は停止して、代わりにあらかじ
め復号を進めてあるカットイン符号化データの復号を開
始する。カットアウト符号化データの最終画像を表示し
た後に、期間Eに示すように、カットイン符号化データ
の先頭画像を表示するように表示部への出力を制御し、
その後、カットイン例の符号化データをフレーム毎に順
次出力していくことにより、連続的な動画の切り替えを
行なう。
【0057】次に、制御部8が各部を制御して画像の編
集再生処理を行う手順について説明する。図3は、制御
部8がカットイン符号化データによる編集再生処理を行
う場合の制御処理手順を示すフローチャートである。ま
ず、ステップS11(以降S11と記載する)で示して
いるように、カットイン符号化データがビデオバッファ
7に入力開始されるまで、カットアウト符号化データの
復号及び表示制御を行なう。次に、S12で示すよう
に、カットイン符号化データがビデオバッファ7に入力
された時点で、時分割復号を用いて、カットアウト符号
化データの復号及び表示制御を行ないながら、並行して
カットイン符号化データの復号を行なう。そして、S1
3で示すように、カットアウト符号化データとカットイ
ン符号化データの復号及び表示の制御の切り替えを行な
う。
【0058】ここで、図4、図5、図6を用いて、図3
で示したフローチャートのより詳細なフローについて説
明をする。図4は、図3のS11のカットアウト復号デ
ータの復号及び表示制御の詳細を示すフローチャートで
ある。まず、S21において、制御部8はタイマー3か
らのフレームパルスが入力されると、S22以降の処理
を行う。これは、S21よりも後段に続くステップの実
行が、1フレーム時間に一回になるように調整するため
である。次にS22において、制御部8はフレームメモ
リ6に対して表示する画像データ(カットアウト符号化
データを復号した画像データ)を制御して表示部へ出力
させる。これは、画像データを動画像として表示するた
めに行なう。
【0059】次にS23において、カットアウト符号化
データが、カットアウト符号化データの最終表示画像デ
ータまで復号が完了していおり、カットイン符号化デー
タがないならば、この復号処理を終了し、それ以外なら
ば、S24を実行する。S24において、制御部8から
の制御信号を受けて、復号器5がカットアウト符号化デ
ータを1フレームだけ復号し、フレームメモリ6に出力
する。次にS24において、制御部8は、カットイン符
号化データがビデオバッファ7に入力されたかを確認
し、入力されていれば、S12に進み、入力されていな
ければ、S21に戻る。
【0060】図5は、時分割復号を用いてカットアウト
符号化データの復号と表示制御を行ないながら、並行し
てカットイン符号化データの復号を行なう時の図3のS
12の詳細を説明するフローチャートである。まず最初
に、S31において、制御部8はタイマー3からのフレ
ームパルスが入力されると、S32以降の処理を行う。
これは、S31よりも後段に続くステップの実行が、1
フレーム時間に一回になるように調整するためである。
次にS32において、制御部8は、フレームメモリ6に
対して表示する画像データ(カットアウト符号化データ
を復号した画像データ)を制御して表示部へ出力させ
る。これは、画像データを、動画像として表示するため
に行なう。
【0061】次にS33において、カットアウト符号化
データが、カットアウト符号化データの最終表示画像デ
ータまで復号が完了しているならば、S47を実行し、
それ以外ならば、S34を実行する。S34において、
制御部8からの制御信号を受けて、復号器5がカットア
ウト符号化データを1フレームだけ復号し、フレームメ
モリ6に出力する。次にS35において、復号器5がカ
ットイン符号化データの復号を行なう。S36で、タイ
マー3から次のフレームパルスが入力されているかを確
認する。次のフレームパルスであればS32に戻り、ま
だ1フレーム時間内であれば、S37に進む。S37に
おいて、カットイン符号化データが復号完了したかを確
認する。カットイン符号化データが復号完了していなけ
れば、S35に戻り、処理を続ける。すなわち、カット
イン符号化データの復号を1フレーム時間が完了するま
で、続行する。カットイン符号化データが復号完了して
いればS13へ進む。
【0062】図6は、図3のS13のカットアウト符号
化データとカットイン符号化データの復号及び、表示の
切り替えの詳細を示すフローチャートである。まず、最
初に、S41において、制御部8はタイマー3からのフ
レームパルスが入力されると、S42以降の処理を行
う。これは、S41よりも後段に続くステップの実行
が、1フレーム時間に一回になるように調整するためで
ある。
【0063】次にS42において、フレームメモリ6に
蓄積されたカットアウト符号化データの表示が完了した
かを確認する。カットアウト符号化データの最終表示画
像データがフレームメモリ6から出力されているなら
ば、S44を実行し、それ以外、すなわちカットアウト
符号化データの最終表示画像データがフレームメモリ6
から出力されていないならば、S43を実行する。S4
3は、カットアウト符号化データを復号した画像データ
を出力するように、フレームメモリ6を制御する。S4
4は、カットイン符号化データを復号した画像データを
出力するようにフレームメモリを制御する。
【0064】次にS45において、カットアウト符号化
データが、カットアウト符号化データの最終表示画像デ
ータまで復号が完了しているならば、S47を実行し、
それ以外ならば、S46を実行する。また、前述のS3
3でカットアウト符号化データの復号が完了した場合
も、S47を実行する。S46は、カットアウト符号化
データを1フレーム復号し、S47は、カットイン符号
化データを1フレーム復号する。こうして、復号処理す
べき符号化データが、どちらか一方になった場合には、
それを1フレーム処理を行うことになる。
【0065】次にS48において、カットイン符号化デ
ータの最終表示画像の復号に達しているかどうかを判断
し、そうである場合は、S49において、フレームメモ
リ6に蓄積された復号データ(S46,47で復号され
たデータ)を出力制御し、このタスクを終了する。カッ
トイン符号化データの最終表示画像の復号に達していな
い場合は、S41に戻って、繰り返し、1フレームの表
示制御と復号を行なう。
【0066】このように、カットアウト符号化データ
と、カットイン符号化データを時分割を用いて、並列的
に復号する際、カットアウト符号化データに対して、表
示との同期を取るため、フレームの同期信号を開始基準
として、1フレーム時間毎に1フレームの復号が行なわ
れる。一方、カットイン符号化データの復号は、カット
アウト符号化データの復号とは異なり、1フレームとい
うような復号量を基準としてではなく、カットアウト符
号化データを復号して、次のフレームの開始基準信号が
来るまでの時間によって動作が管理される。復号装置の
復号能力が、1フレーム時間内に2フレームの速度より
も遅い場合、カットイン符号化データの復号は、図2に
示すように、複数のフレーム時間を要する。
【0067】また、復号装置の復号能力が、1フレーム
時間内に2フレームの速度よりも速い場合、カットイン
符号化データの復号は、1フレーム時間毎に、1フレー
ム以上の復号が可能である。また、符号化データのエラ
ーといった不測の事態により、カットイン符号化データ
の復号に時間を要する場合においても、適切な時間にこ
れを中断して、カットアウト符号化データの復号処理を
行なうことができ、表示時間に対して復号が遅れてしま
うことを回避できるので、動画像の連続的な表示を保つ
ことができる。
【0068】<第2の実施形態>図7は、本発明を適用
した動画像復号装置の第2実施形態を示すブロック図で
ある。この動画像復号装置は、図1のものとほぼ同じ構
成なので、同一部分には同一符号を付す。図1の動画像
復号装置と異なるのは、ビデオバッファ1,7のポイン
タ位置を記憶する記憶部9を備えたことである。制御部
8は、ビデオバッファ1,7の出力ポインタ位置や、入
力停止ポインタ位置等を一旦記憶部9に保存し、それを
またビデオバッファ1,7のポインタレジスタ(図示せ
ず)に書き込む処理を行う。
【0069】(第1の処理例)図7の動画像復号装置に
より、編集再生処理を行う場合の第1の処理例を次に述
べる。まず、カットアウト符号化データが、第1のビデ
オバッファ1に供給され、スイッチ4を経て、復号器5
に供給される。制御部8は、タイマー3から、フレーム
時間ごとに合図(パルス信号)を受ける。フレームメモ
リ6内に表示するべき画像データが存在する場合には、
制御部8は、フレームメモリ6に対して、表示すべきデ
ータを指示し、復号部5に1フレームの符号化データを
復号させる。制御部8が、タイマー3からフレームパル
スを受けて、繰り返しフレームメモリ6の制御と、1フ
レームの復号を行なう。このことによって、フレームメ
モリ6から、表示部に対して、フレーム画像データが順
次出力され、動画像として表示ができる。
【0070】次に、カットイン符号化データが、第2の
ビデオバッファ7に供給開始される。制御部8は、タイ
マー3からフレーム時間ごとに合図を受け、フレームメ
モリ6に対して、表示すべきデータを指示し、スイッチ
4を制御して、第1のビデオバッファ1側を選択し、復
号器5にカットアウト符号化データの1フレームを復号
させる。続いて、スイッチ4を制御して、第2のビデオ
バッファ7側を選択し、復号器5にカットイン符号化デ
ータを復号させる。
【0071】ここで、制御部8は、第2のビデオバッフ
ァ7からのデータを復号する際、符号化データ内の特定
のスタートコードを検出したならば、第2のビデオバッ
ファ7のメモリの出力ポインタ位置を読み出し記憶部9
に保存する。ここで、特定のスタートコードは、例え
ば、ピクチャヘッダの先頭のスタートコードや、スライ
スヘッダの先頭のスタートコードなどでもよい。
【0072】さらに制御部8は、タイマー3から次のフ
レームパルスを受けたところで、カットイン符号化デー
タの復号を中断し、フレームメモリ6に対して、表示す
べきデータを指示し、スイッチ4を制御して、第1のビ
デオバッファ1側を選択し、カットアウト符号化データ
の1フレームを復号する。その後、制御部8は、スイッ
チ4を制御して、第2のビデオバッファ7側を選択し、
前記保存した第2のビデオバッファ7のメモリの出力ポ
インタ位置を、第2のビデオバッファ7のメモリの出力
ポインタレジスタに書き込む。第2のビデオバッファ7
は、メモリの出力バッファポインタレジスタが書き替え
られたことにより、符号化データを遡って出力する。こ
れにより、復号器5は、カットイン符号化データの復号
を、前回中断した位置よりも、手前から復号を再開す
る。
【0073】制御部8が、タイマー3からフレームパル
スを受けて、フレームメモリ15の制御をして画像デー
タを出力し、復号器5を制御してカットアウト符号化デ
ータの1フレーム復号する。その後、タイマー3から次
のフレームパルスが来るまで、カットイン符号化データ
を前回の復号中断よりも一部データを遡って復号を行な
わせる。このことによって、カットアウト符号化データ
の復号を、1フレーム時間毎に、1フレーム復号しなが
ら、時分割を用いて並列的に、カットイン符号化データ
の復号をすることができる。
【0074】そして、カットイン符号化データの復号
が、先頭の画像を表示できる位置まで進んだならば、カ
ットイン側の復号は、一旦停止して、カットアウト符号
化データのみを復号する状態、すなわち、制御部8が、
タイマー13から合図を受け、フレームメモリ15の制
御をして画像データを出力し、復号器5の制御をしてカ
ットアウト符号化データを1フレームの復号を繰り返し
行なう状態に移行する。
【0075】そして、カットアウト符号化データの復号
が、最終表示画像まで到達したならば、復号器5では、
タイマー3から、フレームパルスを受け、フレームメモ
リ6に対して、表示する画像データを指示し、スイッチ
4を制御して、第2のビデオバッファ7側を選択し、カ
ットイン符号化データを復号する。制御部8が、タイマ
ー3からフレームパルスを受けて、繰り返しフレームメ
モリ6の制御して画像データを出力し、復号器5を制御
してカットイン符号化データを1フレームの復号を行な
う。このことによって、フレームメモリ6から、表示部
に対して、フレーム画像データが順次出力され動画像と
して表示ができる。
【0076】ここで、カットアウト符号化データの復号
とカットイン符号化データの復号を時分割を用いて並列
的に復号する動作において、メモリの出力ポインタを保
存するスタートコードをピクチャヘッダ先頭のスタート
コードとした場合、そのピクチャにおいて復号完了した
スライスを制御部8が記憶部9に記憶しておくことによ
り、ピクチャヘッダまで遡って復号を再開したときに、
復号済みのスライスをスキップしてから、復号を再開す
ることができる。
【0077】図8に、カットアウト符号化データの復号
とカットイン符号化データの復号を時分割を用いて並列
的に復号する際の、カットイン符号化データの復号の例
を示す。カットイン符号化データがピクチャの復号の途
中で中断された場合、次の復号開始時は、そのピクチャ
の先頭の位置まで遡る場合である。
【0078】まず、1回目の復号においては、ピクチャ
の上部分が復号され、タイマー3からのフレームパルス
により、SLICE3の途中のブロックの復号で中断さ
れる。2回目の復号においては、符号化データが、ピク
チャの先頭位置まで遡っており、復号器は、ピクチャヘ
ッダ部分の情報を取り込んで、その後、すでに復号済み
のSLICE1、SLICE2をスキップしてから復号
を開始する。しかし、再び、タイマー3からの合図によ
り、ピクチャの復号途中で中断される。3回目の復号で
は、2回目の復号と同様に、符号化データが、ピクチャ
の先頭位置まで遡っており、復号器は、ピクチャヘッダ
部分の情報を取り込んで、その後、すでに復号済みのス
ライスをスキップしてから復号を開始し、1ピクチャの
復号が完了する。
【0079】図9は、時分割復号を用いてカットアウト
符号化データの復号と表示制御を行ないながら、並行し
てカットイン符号化データの復号を行なう時の詳細を説
明するフローチャートである。この復号処理は、基本的
には図3におけるフローチャートに沿って処理されるも
のであるが、S12の内容が異なる。したがって、第1
の処理例におけるS12に該当する部分をS12aとし
て以下説明を行う。
【0080】まず最初に、S51において、タイマーか
らフレームパルスを受ける。これは、S51よりも後段
に続くステップの実行が、1フレーム時間に一回になる
ように調整するためである。次にS52において、フレ
ームメモリ6に対して表示する画像データを制御する。
これは画像データを動画像として表示するために行な
う。
【0081】次にS53において、カットアウト符号化
データが復号完了していれば、図6に示すS47に進
む。カットアウト符号化データが復号完了していなけれ
ば、S54に進む。S54において、復号器5は、カッ
トアウト符号化データを1フレームだけ復号し、フレー
ムメモリ6に出力する。次にS55において、制御部8
は、前回のカットイン符号化データを復号した際に、タ
イマー3からのフレームパルスによってカットイン符号
化データの復号を中断したかどうかを判断し、中断した
場合はS56に、していない場合はS59を実行する。
S56では、以前のカットイン符号化データにおいて、
すでに記憶部9に保存してあるスタートコード検出位置
(出力ポインタ位置)をカットイン符号化データを蓄積
しているビデオバッファ7の出力ポインタレジスタにセ
ットする。こうして、カットイン符号化データの供給を
遡り、例えば、ピクチャヘッダの先頭から開始するよう
にする。次にS57において、ピクチャヘッダ内に含ま
れる、復号に必要なデータを取得する。次にS58にお
いて、すでに復号済みのスライスをスキップする。
【0082】S59において、カットイン符号化データ
の復号を行なう。S60において、復号器5が復号中に
例えばピクチャスタートコードを検出した場合、S61
で、制御部8はそのときの出力ポインタ位置を記憶部9
に保存する。S56において、ビデオバッファ7の出力
ポインタレジスタにセットする値である。S62におい
て、タイマー3からのフレームパルスを受け取った場
合、S52からの処理を繰り返す。S63において、カ
ットイン符号化データが復号完了したかを確認し、カッ
トイン符号化データが復号完了していなければ、S59
に戻り、処理を続ける。すなわち、カットイン符号化デ
ータの復号を1フレーム時間が完了するまで、続行す
る。カットイン符号化データが復号完了していればS1
3へ進む。
【0083】本処理例においては、カットイン符号化デ
ータの復号が中断され、次に復号を再開する時に、符号
化データをピクチャの先頭まで遡りピクチャヘッダの復
号を再度行なうので、符号化データのピクチャヘッダよ
りも下の階層に含まれる復号情報は記憶しておく必要が
なく、復号情報を記憶しておくメモリを少なく抑えるこ
とが可能である。
【0084】(第2の処理例)図7の動画像復号装置に
より、編集再生処理を行う場合の第2の処理例を次に述
べる。図10に、カットアウト符号化データの復号とカ
ットイン符号化データの復号を時分割を用いて並列的に
復号する動作の際の、カットイン符号化データの復号の
別の例を示す。図10においては、カットイン符号化デ
ータがピクチャの復号の途中で中断された場合、次の復
号開始時には、そのスライスの先頭の位置まで遡るよう
になっている。
【0085】まず、1回目の復号においては、ピクチャ
の上部分が復号され、タイマー3の合図(パルス)によ
り、SLICE3途中のブロックの復号で中断される。
2回目の復号においては、符号化データが、スライスの
先頭位置まで遡っており、復号器5は、SLICE3の
先頭位置から復号を開始する。しかし、再び、次のタイ
マ13からの合図(パルス)により、SLICE6の途
中のブロックの復号で中断される。3回目の復号では、
2回目の復号と同様に、符号化データが、SLICE6
の先頭位置まで遡っており、復号器5は、SLICE6
の先頭から復号を開始し、1ピクチャの復号が完了す
る。
【0086】図11は、時分割復号を用いてカットアウ
ト符号化データの復号と表示制御を行ないながら、並行
してカットイン符号化データの復号を行なう時の詳細を
説明するフローチャートである。この復号処理は、基本
的には図3におけるフローチャートに沿って処理される
ものであるが、S12の内容が異なる。したがって、第
2の処理例におけるS12に該当する部分をS12bと
して以下説明を行う。
【0087】まず最初に、S71において、制御部8
は、タイマー3からフレームパルスを受ける。これは、
S71よりも後段に続くステップの実行が、1フレーム
時間に一回になるように調整するためである。次にS7
2において、フレームメモリ6に対して表示する画像デ
ータを制御する。これは、画像データを動画像として表
示するために行なう。
【0088】次に、S73において、カットアウト符号
化データが復号完了しているのが確認できれば、図6に
示すS47に進む。カットアウト符号化データが復号完
了していなければ、S74に進む。S74において、復
号器5はカットアウト符号化データを1フレームだけ復
号し、フレームメモリ6に出力する。次にS75におい
て、前回のカットイン符号化データを復号した除に、タ
イマー3からのパルスによって、カットイン符号化デー
タの復号を中断したかどうかを判断し、中断した場合は
S76に、していない場合はS79を実行する。S76
では、以前のカットイン符号化データにおいて、すでに
記憶部9に保存してあるスタートコード検出位置(出力
ポイント位置)をカットイン符号化データを蓄積してい
るビデオバッファ7の出力ポインタレジスタにセットす
る。こうして、カットイン符号化データの供給を遡り、
例えば、ピクチャヘッダの先頭から開始するようにす
る。次にS77において、ピクチャヘッダ内に含まれ
る、復号に必要なデータを取得する。次にS78におい
て、すでに復号済みのスライスをスキップする。
【0089】S79において、カットイン符号化データ
の復号を行なう。S80において、復号中に例えばピク
チャスタートコードを検出した場合、S81で、制御部
8は、そのときの出力ポインタ位置を記憶部9に保存す
る。これは、S76において、出力ポインタにセットす
る値である。さらに、S82において、出力ポインタ位
置を、ビデオバッファ7に対する入力ポインタ停止位置
としてレジスタにセットする。
【0090】ビデオバッファ7は、入力ポインタが入力
ポインタ停止位置まで来た場合、符号化データの入力を
停止し、符号化データを遡るのに必要なデータを保存す
る。S83において、制御部8がタイマー3からのフレ
ームパルスを受け取った場合、S72からの処理を繰り
返す。受け取っていない場合、S84において、カット
イン符号化データが復号完了したかを確認する。カット
イン符号化データが復号完了していなければ、S79に
戻り、処理を続ける。すなわち、カットイン符号化デー
タの復号を1フレーム時間が完了するまで、続行する。
カットイン符号化データが復号完了していればS13へ
進む。
【0091】本処理例においてはカットイン符号化デー
タの復号を中断した場合、次に復号を再開するにあたっ
て、符号化データをスライスの先頭まで遡り、スライス
の先頭から再度復号するので、符号化データのスライス
ヘッダよりも下の階層に含まれる復号情報は記憶してお
く必要がない。第1の処理例のようにピクチャヘッダま
で遡る例に比べて、復号情報を記憶しておくメモリを多
く取らなければならないが、符号化データを遡るデータ
量が少なく、スライスをスキップする処理も必要がなく
なるので、より高速に復号処理を行なうことができる。
【0092】さて、第2の処理例では、制御部8が第1
のビデオバッファ1と第2のビデオバッファ7それぞれ
に対して、入力停止位置ポインタレジスタをセットでき
るようになっている。ビデオバッファ1,7には、メモ
リの位置を指し示す入力ポインタと出力ポインタがあ
り、それぞれ、符号化データの入力と出力位置を管理し
ている。メモリは、通常、一定のリニアな空間を循環的
に使用している。データを入力して、入力ポインタが移
動していき、循環して出力ポインタ位置まで到達する
と、メモリ内は、すべて蓄積された符号化データになっ
てしまい、これ以上データを蓄積できない状態(フル)
になる。逆に、データを出力して、出力ポインタが移動
していき、循環して入力ポインタ位置まで到達してしま
うと、メモリ内には、データが蓄積されていない状態
(エンプティ)になる。
【0093】ところで、ここで示すような循環的なメモ
リ管理を使用した場合、フル状態になるときに、符号化
データを遡るために出力ポインタ位置を移動しようとし
ても、遡りたい符号化データが、新しくビデオバッファ
に入力されるデータにより破壊されている。この問題を
回避するために、入力停止位置ポインタを定義し、復号
器5は、復号の際、符号化データ内の特定のスタートコ
ードを検出したならば、ビデオバッファのメモリの出力
ポインタ位置を読み出し保存すると同時に、この位置を
ビデオバッファの入力停止位置ポインタレジスタにセッ
トする。入力ポインタは、入力停止位置ポインタ位置に
達すると、入力を停止し、遡りたい符号化データが、新
しくビデオバッファに入力されるデータにより破壊され
ることを回避する。
【0094】図12にビデオバッファのデータの管理の
様子の例を示す。図12の(a)では、ビデオバッファ
の初期状態を示している。入力ポインタ、出力ポインタ
共に同一位置を指しており、エンプティ状態である。次
に、(b)では、データが入力されて、符号化データが
蓄積されている状態を示している。(c)では、通常の
復号状態におけるビデオバッファの例を示している。入
力ポインタ、出力ポインタが共に移動しており、ビデオ
バッファにデータが入力と出力がされている状態であ
る。この例では、出力ポインタ位置に近くなってきて、
メモリバッファがほぼ、フルの状態になっている。
(d)では、入力停止位置ポインタレジスタをセットし
たことにより、入力ポインタが停止した状態になってい
る様子を示している。(e)では、さらに出力を進めた
結果、メモリバッファ内の蓄積されているデータの容量
が減った様子を示している。しかし、入力が停止して、
入力ポインタが移動していないので、入力停止位置ポイ
ンタから、出力ポインタ位置までのデータは、メモリ内
に凍っている。(f)では、出力ポインタを移動して、
符号化データを遡った状態を示している。
【0095】図13は、ビデオバッファ内の制御を示す
フローチャートである。まず、S91において、制御部
8が、ビデオバッファ内に符号化データがフルの状態で
あるかを判定し、フルの場合はS94にジャンプする。
フルではない場合は、S92において、入力ポインタ位
置が、入力ポインタ停止位置にあるかどうかを判定し、
入力ポインタ停止位置の場合は、S94にジャンプす
る。入力ポインタ停止位置のではない場合は、S93に
おいて、制御部8がビデオバッファ1,7に符号化デー
タを入力する。
【0096】次に、S94において、制御部8が出力ポ
インタ位置を書き替えたか否かを判定し、書き替えた場
合は、S95へ、書き替えなかった場合は、S96にジ
ャンプする。S95において、出力位置ポインタを移動
する。次にS96において、ビデオバッファがエンプテ
ィ状態かを判定し、エンプティの場合は、S91に、エ
ンプティではない場合はS97にジャンプする。S97
において、制御部8からデータを要求されているかを判
定し、要求されていないならば、S91にジャンプし、
そうでない場合は、S98において、符号化データを復
号器5に出力し、S91にジャンプする。
【0097】こうして、復号の際、符号化データ内の特
定のスタートコードを検出したならば、ビデオバッファ
のメモリの出力ポインタ位置を読み出し保存すると同時
に、この位置をビデオバッファの入力停止位置ポインタ
レジスタにセットするので、入力ポインタは、入力停止
位置ポインタ位置に達すると、入力を停止し、遡りたい
符号化データが、新しくビデオバッファに入力されるデ
ータにより破壊されないようにする。
【0098】なお、本発明は上記実施形態に限定させる
ものではなく、例えば、フレーム単位で処理を行ってい
るが、フィールド単位でも構わない。また、符号化デー
タはカットアウトとカットインの2種類であったが、こ
れに限らず複数であってもよい。その場合は、それぞれ
の符号化データを蓄積するビデオバッファが必要とな
る。また、上記復号処理は、コンピュータに実行させる
プログラムにより実現される場合もあり、該プログラム
は記録媒体に記録され提供される。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、一つの復号器を、時分
割復号により、並列的に複数の復号に利用することがで
きるため回路規模の増加を最小限にとどめ、コスト、消
費電力の増加を少なく抑えながら、連続的な動画像の表
示を行なう編集再生ができる。また、並列復号処理の
際、一つの符号化データの復号処理を、時間により適切
に処理タイミング管理ができるので、エラーが発生した
場合や、記録媒体からのデータの供給の遅延により、復
号予定のデータが壊れていて判別ができない、あるい
は、データが来るのを待つ必要が生じる場合にも、適切
な時間内に切り替えを行なうことができる。また、中断
した符号化データを遡って復号を再開する機能により、
符号化データごとの情報を再復号によって得ることがで
きるため、復号情報を保持するデータ量を大幅に削減す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した動画像復号装置の第1実施形
態を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態における復号処理を示すタイミン
グ図である。
【図3】第1実施形態におけるカットイン符号化データ
による編集再生処理を行う場合の制御処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】第1実施形態における図3のS11の処理を詳
細に表すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における図3のS12の処理を
詳細に表すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態における図3のS51の処理を
詳細に表すフローチャートである。
【図7】本発明を適用した動画像復号装置の第2実施形
態を示すブロック図である。
【図8】符号化データをピクチャの先頭まで遡って復号
するときの復号手順の第1の処理例を説明する図であ
る。
【図9】第1の処理例の復号手順を示すフローチャート
である。
【図10】符号化データをピクチャの先頭まで遡って復
号するときの復号手順の第2の処理例を説明する図であ
る。
【図11】第2の処理例の復号手順を示すフローチャー
トである。
【図12】ビデオバッファ部のデータ管理動作を説明す
る図である。
【図13】ビデオバッファ部のデータ管理動作を示すフ
ローチャートである。
【図14】MPEGのピクチャタイプ構成と参照の仕組
みを説明する図である。
【図15】MPEGの符号化データのリオーグリングを
説明する図である。
【図16】MPEGの符号化データの階層構造を説明す
る図である。
【図17】MPEGのGOP間の参照について説明する
図である。
【図18】従来の一般的な復号装置の構成を表すブロッ
ク図である。
【図19】従来の一般的な復号装置における編集再生の
タイミング図である。
【図20】複数の復号器を用いて、連続的な編集再生を
実現する動画像復号装置の構成を表すブロック図であ
る。
【図21】複数の復号器を用いて、連続的な編集再生を
実現する動画像復号装置の編集再生のタイミング図であ
る。
【図22】時分割復号を用いて、連続的な編集再生を実
現する動画像復号装置の構成を表すブロック図である。
【図23】時分割復号を用いて、連続的な編集再生を実
現する動画蝕復号装置の編集再生のタイミング図であ
る。
【符号の説明】
1,7 ビデオバッファ、 3 タイマー 4 スイッチ 5 復号器 6 フレームメモリ 8 制御部 9 記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海木 延佳 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5C052 AA01 AB04 AC01 CC06 CC11 DD04 5C053 FA14 FA23 GB26 GB29 GB32 GB38 HA21 JA22 KA04 KA24 5C059 KK06 KK40 MA00 MA05 MA14 MA23 MC11 MC38 ME01 NN21 PP05 PP06 PP07 SS12 SS16 SS20 TA17 TB03 TB04 TC14 TC27 TC47 UA05 UA32 UA33 UA36 UA38 UA39

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予測符号化方式で符号化された複数種類
    の編集用動画像の符号化データを時分割を用いて並列的
    に復号して表示させる動画像復号方法において、 前記符号化データを種類ごとに蓄積する複数の符号化デ
    ータ記憶部と、 前記符号化データ記憶部の出力のうち一つを選択するス
    イッチと、 前記スイッチにより選択された符号化データを、表示速
    度よりも速い速度で復号する復号部と、 前記復号部で復号された画像データを一旦保存し、所定
    の表示順番に復号画像データを1画像表示単位ごとに出
    力する復号データ記憶部と、 1画像表示単位を表示する時間である表示単位時間を計
    数する表示単位時間計数部と、 各部を制御する制御部とを備え、 前記制御部は、 前記時間計数部が計数する表示単位時間毎に、前記スイ
    ッチを切り換えて前記符号化データ記憶部に記憶された
    符号化データを時分割に順に読み出す手段と、 読み出された符号化データを前記復号部が復号処理して
    前記復号データ記憶部に記憶させる手段と、 前記復号データ記憶部に1画像表示単位の復号データが
    蓄積された時に、その復号データを各種類ごとに所定の
    順番で出力させる手段とを備えたことを特徴とする動画
    像復号装置。
  2. 【請求項2】 次に出力する符号化データが符号化デー
    タ記憶部上のどの位置にあるかを管理する出力ポインタ
    を記憶する出力ポインタ記憶部を備え、 前記制御部は、 前記出力ポインタの値を前記符号化データ記憶部から読
    み出して一旦前記出力ポインタ記憶部に記憶させる手段
    と、 前記出力ポインタ記憶部に記憶した前記出力ポインタを
    前記符号化データ記憶部に書き込む手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の動画像復号装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、 前記符号化データ記憶部上に符号化データの入力停止位
    置を示す入力停止位置ポインタを設定し前記符号化デー
    タ記憶部に書き込む手段を備えたことを特徴とする請求
    項1又は2記載の動画像復号装置。
  4. 【請求項4】 予測符号化方式で符号化された複数種類
    の編集用動画像の符号化データを時分割を用いて並列的
    に復号して表示させる動画像復号方法において、 1画像表示単位を表示する時間である表示単位時間毎
    に、前記符号化データを種類ごとにそれぞれ蓄積する複
    数の符号化データ記憶部から、符号化データを時分割に
    順に読み出すステップと、 読み出された符号化データを前記復号部が復号処理して
    復号データ記憶部に記憶させるステップと、 前記復号データ記憶部に1画像表示単位の復号データが
    蓄積された時に、その復号データを各種類ごとに所定の
    順番で出力させるステップとを有する動画像復号方法。
  5. 【請求項5】次に出力する符号化データが符号化データ
    記憶部上のどの位置にあるかを管理する出力ポインタの
    値を前記符号化データ記憶部から読み出して一旦前記出
    力ポインタを記憶するステップと、 記憶した前記出力ポインタを前記符号化データ記憶部に
    書き込むステップとを有することを特徴とする請求項4
    記載の動画像復号方法。
  6. 【請求項6】 前記符号化データ記憶部上に符号化デー
    タの入力停止位置を示す入力停止位置ポインタを設定し
    前記符号化データ記憶部に書き込むステップを有するこ
    とを特徴とする請求項4又は5記載の動画像復号方法。
  7. 【請求項7】 請求項4から6のいずれかに記載の動画
    像復号方法をコンピュータに実行させるプログラムが記
    録されている記録媒体。
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