JP2003109923A - 半導体ウェーハの研磨装置 - Google Patents

半導体ウェーハの研磨装置

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JP2003109923A
JP2003109923A JP2001298815A JP2001298815A JP2003109923A JP 2003109923 A JP2003109923 A JP 2003109923A JP 2001298815 A JP2001298815 A JP 2001298815A JP 2001298815 A JP2001298815 A JP 2001298815A JP 2003109923 A JP2003109923 A JP 2003109923A
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polished
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Shiyuubin Minami
秀旻 南
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Sumitomo Mitsubishi Silicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両面加工において生じやすい砥粒粒径分布誤
差による加工誤差の低減と、高速回転加工を可能として
加工効率の向上を図る。 【解決手段】 回転する半導体ウェーハWの被研磨面W
1の中心部から周辺部までの領域に回転するリング状定
盤20を押圧状態として研磨する研磨装置1で、ウェー
ハWを回転可能に保持する保持手段10と、リング状の
ラップ面21を有するリング状定盤20と、研磨時にウ
ェーハWに対してラップ面21が均一に当接するようリ
ング状定盤20を回転するラップ軸22をウェーハWの
半径方向に軸方位変位可能とする変位手段50と、ウェ
ーハWに対しリング状定盤20の作用頻度の分布を変え
る位置設定手段14と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウェーハ
のラッピング工程等の研磨に用いて好適な半導体ウェー
ハ研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CZ(チョクラルスキー)法等で得られ
たインゴットから切り出されたウェーハは、ラッピング
工程により、所定の厚さ及び平坦度となるまで研磨され
る。一般に、ラッピング工程は、上下のラップ盤でウェ
ーハを挟み込むと共に砥粒を含むスラリーを供給し、さ
らにウェーハを自転及び公転させることによりその表裏
面を研磨している。
【0003】この研磨方式では、スラリーが十分にウェ
ーハと定盤との間に供給されない不都合があるため、こ
の対策として、例えば特開平10−80861号公報に
リング状の定盤を用いた技術が提案されている。すなわ
ち、この技術は、ウェーハの表裏面における中心から周
辺に至る部分に対しそれぞれ一対のリング状定盤を対向
させて押圧し、リング状定盤の空洞部にスラリーを供給
しながらウェーハ及びリング状定盤をそれぞれ回転させ
て研磨を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の研磨技術には、以下のような課題が残されている。
すなわち、ウェーハ両面加工をおこなう際にウェーハの
保持方法が安定していないため、反りのあるウェーハを
2000rpm程度以上の高速回転した場合、ウェーハ
に振れが生じる可能性があり、加工精度が低下する可能
性があるという問題があった。このため、高速回転で加
工をおこない、加工時間を短縮することができないた
め、加工効率を向上したいという要求があった。また、
両面加工においてはウェーハの両面において研磨をおこ
なうために、加工ムラが生じた場合などに加工誤差が大
きくなってしまうという問題があった。
【0005】さらに、ウェーハの中心部が他の領域に比
べて定盤に長時間接触して研磨されるため他の領域より
も中心部が深く研磨されてしまい中心部が凹部状となる
不都合があった。また、インゴットから切り出されたウ
ェーハのように大きく凹凸が生じていたウェーハを研磨
する場合に、このようなウェハにラップ面を均等に当接
させることができないために、研磨の不均一が生じると
いう問題があった。また、ラップ定盤があらかじめプロ
グラミングされた一定の速度で軸方向(研磨方向)に加
工動作されるため、ウェーハの研磨量、ラップ面の摩耗
および温度変化等に起因するラップ定盤とウェーハとの
研磨方向(被研磨面垂直方向)の相対位置を考慮して人
為的に加工速度を制御する必要があり、多数のパラメー
タを考慮する必要があるため加工の前作業が多くなり作
業効率が悪いという問題があった。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、以下の目的を達成しようとするものである。 両面加工において生じやすい砥粒粒径分布誤差によ
る加工誤差の低減を図ること。 高速回転加工を可能として加工効率の向上を図るこ
と。 ウェーハ保持の安定化を図ること。 加工中の温度変化にともなった変形による加工精度
の低下を防止すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転する半導
体ウェーハの片面を被研磨面として該被研磨面の中心部
から周辺部までの領域に回転するリング状定盤を押圧状
態として研磨する研磨装置であって、前記ウェーハを回
転可能に保持する保持手段と、前記ウェーハの被研磨面
に回動して摺擦可能な前記ウェーハの半径にほぼ等しい
かそれよりやや大きい外径を有するリング状のラップ面
を有するリング状定盤と、前記ラップ面中央側に砥粒懸
濁スラリーを供給する砥粒懸濁スラリー供給手段と、研
磨時に前記ウェーハに対して前記ラップ面が均一に当接
するよう前記リング状定盤を回転するラップ軸を前記ウ
ェーハの半径方向に軸方向の変位(角度変位)を可能と
する変位手段と、を具備することができ、これにより上
記課題を解決した。本発明は、前記リング状定盤の中心
を研磨時に前記ウェーハの半径の中間位置より径方向外
側に位置するよう制御する位置設定手段を具備してなる
ことが可能である。本発明は、前記リング状定盤の加工
圧力を制御する加工圧力制御手段を具備してなることが
好ましい。本発明において、前記変位手段により、前記
ウェーハの被研磨面の形状に対応して、前記ラップ軸の
方位が自動的に選択制御されることができる。さらに、
本発明において、リング状定盤のラップ面において、そ
の内径が、外径の70%程度又はそれ以上に設定される
ことができる。本発明は、また、研磨後の排液を回収し
て再生する回収再生手段を具備してなることが望まし
い。
【0008】本発明においては、真空チャック等の保持
手段により回転させて半導体ウェーハ片面を被研磨面と
して該被研磨面の中心部から周辺部までの領域に、回転
する上記の外形寸法を有するリング状定盤を押圧状態と
して研磨することにより、保持手段を基準治具として重
力によるたわみや固有の反り、うねりを矯正してウェー
ハを平坦にした状態で保持することができ、ウェーハ周
縁部を保持して両面加工する場合に比べて、ウェーハを
安定して保持した状態で研磨をおこなうことが可能とな
るため、ウェーハおよび/またはリング状定盤を高速回
転することが可能となり、加工効率を向上することが可
能となる。同時に、ウェーハ片面のみを加工するため、
加工誤差の影響を両面加工に対してほぼ半減して、加工
精度を向上することができる。
【0009】また、前記変位手段により前記ウェーハに
対して前記ラップ面が均一に当接する状態で研磨をおこ
なうことにより、被研磨面に対してリング状定盤外周の
回転軌跡をリング状定盤のラップ面に平行等の所定の状
態に圧力転写する際に、均一な粒径の遊離砥粒を用いる
とともにリング状定盤を高速回転することにより、被研
磨面がラップ面から離れる部分は加工圧が低く、接近す
る部分は加工圧が高くなるため、研磨速度が圧力に応じ
て進行し、リング状定盤のラップ面が均等に摩耗して、
その真円度(直線における真直度に対応する)がきわめ
て高い状態で研磨加工をおこなうことができ、加工精度
をより向上することが可能となる。また、この変位手段
により、球面形状等任意の形状を有するウェーハに対し
て自然状態でリング状定盤のラップ面をフィットさせる
ことができるとともに、ウェーハの凹凸面を制御して球
面の曲率を制御することが可能となる。
【0010】同時に、高速回転によって、加工中におけ
るウェーハの温度変化により保持手段が熱歪みを起こし
て湾曲して球面状に歪んだ場合でも、被研磨面に対して
リング状定盤のラップ面全周にわたって均等に押圧状態
とすることができるため、任意の曲率を有する球面状に
被加工面を加工することが可能となる。
【0011】前記リング状定盤の中心(つまり加工重
心)を研磨時に前記ウェーハの半径の中間位置より径方
向外側に位置するよう制御する位置設定手段を具備して
なることにより、リング状定盤のラップ軸の回転軸線と
ウェーハの回転軸線とのウェーハ径方向の振れ(位置お
よび角度)をフリーとして剛性を必要とせず、これに垂
直な円周方向の再現性を重視した構成とすることができ
ることと、ウェーハおよび保持手段等の熱歪みによる変
形が左右対称であるから、ウェーハの径方向における研
磨量を所定の状態に制御して、例えば、ウェーハの平坦
度をより向上することが可能となる。また、位置設定手
段により、ウェーハに対しリング状定盤の作用頻度の分
布を変えること、ウェーハの研磨時に前記リング状定盤
の中心位置(荷重中心)、つまり、荷重分布を前記ウェ
ーハに対して制御することが可能であり、さらに、研磨
開始時および研磨終了時にウェーハのロード/アンロー
ドをおこなうことが可能である。
【0012】前記リング状定盤の加工圧力を制御する加
工圧力制御手段を具備してなることにより、一定の加工
圧で研磨することが可能となるため、研磨時におけるリ
ング状定盤の送りをあらかじめプログラミングする必要
がなく、言い換えると、ウェーハの研磨量、ラップ面の
摩耗および温度変化等に起因するリング状定盤とウェー
ハとの研磨方向(被研磨面垂直方向)の相対位置を考慮
して人為的に加工速度を制御する必要がなく、多数のパ
ラメータを考慮する必要がないため加工の前作業を低減
し、作業効率を向上することが可能となる。同時に加工
圧を一定にすることができるため、被研磨面がラップ面
から離れる部分は加工圧が低く、接近する部分は加工圧
が高くなるため、加工精度を向上し、遙かになめらかな
面を形成することができる。
【0013】前記変位手段によりラップ軸の軸方位が球
面形状または平面形状である被研磨面にフィットさせる
ように定まり、ラップ面を被研磨面に追従させること、
および、位置設定手段によりリング状定盤とウェーハと
の相対位置を設定して、非球面部の修正をおこなうこと
で、前記ウェーハの研磨量が径方向に均一な分布を有す
るように研磨状態を制御することができる。これによ
り、例えば、ウェーハ面が平面になり中心部が凹部状と
ならないようにでき、ウェーハの中心部が他の領域に比
べて定盤に長く接触して研磨されるため他の領域よりも
中心部が深く研磨されてしまい中心部が凹部状となるこ
とを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明における半導体ウェ
ーハ研磨装置の一実施形態について図面に基づいて説明
する、本発明は以下の実施形態に制限されるものではな
い。図1は、本実施形態の半導体ウェーハ研磨装置を示
す模式図、図2,図3は研磨状態におけるウェーハとリ
ング状定盤の軸線の関係を示す研磨装置の要部拡大図で
ある。図において、符号1は研磨装置(半導体ウェーハ
研磨装置)、Wはウェーハ、10は保持手段としての真
空チャック、20はリング状定盤である。
【0015】本実施形態の研磨装置1は、図1に示すよ
うに、水平に回転自在に設置された円盤状の真空チャッ
ク10と、真空ポンプ10aに接続された真空チャック
10上に吸着されて平坦化した状態で保持されたウェー
ハWを研磨するリング状のラップ面21を有するリング
状定盤20とを有する。真空チャック10はスピンドル
モータ等の駆動源11によって回転駆動され、この駆動
源11はレール12およびサーボモータ13からなる左
右方向移動機構14により図において左右方向に移動可
能に設けられる。
【0016】リング状定盤20はラップ軸22を介して
回転駆動源23に接続され、この回転駆動源23は、ラ
ップ軸22を左右方向に傾斜可能としてチルト軸51に
取り付けられる。チルト軸51は、ウェーハWを保持す
る手段である真空チャック10を左右方向に移動する位
置設定手段としての左右方向移動機構14近傍に立設さ
れた支柱31に上下方向移動可能に設けられた移動台3
2に取り付けられる。リング状定盤20のラップ軸22
において、左右方向の軸変位を選択制御する変位手段と
してのチルト制御機構50として、ラップ軸22と一体
的に傾斜可能として図の左右方向に延設固定されたアー
ム52と、このアーム52の傾斜位置を規制するバラン
ススプリング53,53およびストッパ54,54とが
アーム52の揺動方向両側に設けられ、これらは図示し
ない制御部に接続されて、ラップ軸22のチルト角を制
御可能とされている。
【0017】移動台32は、支柱31の頂部に設けられ
た滑車33,33に掛けられたワイヤ33Aによりバラ
ンス重り34に接続されている。バランス重り34はサ
ーボモータ等からなる上下位置設定手段35により上下
に駆動可能とされ、移動台32の真空チャック10に対
する高さ位置を設定可能となっている。バランス重り3
4と上下位置設定手段35とは、加工圧力制御手段40
を介して接続されており、バランス重り34に接続され
たピストン41と、上下位置設定手段35に接続された
シリンダ42と、これらピストン41とシリンダ42と
の間の圧力を制御するための圧力制御部43とからなっ
ている。ピストン41とシリンダ42とは、摩擦等の抵
抗をきわめて低減する構成となっている。これらは、加
工圧力制御手段を構成している。
【0018】リング状定盤20のラップ面21は、外径
がウェーハWの半径にほぼ等しいかそれよりやや大きく
設定され、外径の70%程度以上に内径が設定される。
また、図1,2に示すように、リング状定盤20内側の
空洞部20aには、ラップ軸22内の供給孔22aおよ
び供給管62Aを介して砥粒を含むスラリー(研磨液)
がスラリータンク61、ポンプ62から供給されるよう
になっている。スラリータンク61、ポンプ62は砥粒
懸濁スラリー供給手段60を構成している。
【0019】真空チャック10の周囲には、ラッピング
で発生した加工屑ととも排出される砥粒懸濁スラリーを
回収するとともに飛散防止のためにガード63が周設さ
れ、ガード63には排液を回収する排液槽64と、研磨
後の排液を回収して再生する回収再生部65が接続さ
れ、これらが回収再生手段を構成している。
【0020】上記の構成の研磨装置1においては、真空
ポンプ10aを作動してウェーハWを真空チャック10
に保持してウェーハWの反り歪みを平坦化した状態で、
駆動源11により2000rpm程度で回転駆動する。
この状態で、左右方向移動機構14により、リング定盤
20の中心(つまり加工重心)をウェーハWの半径の中
間位置より径方向外側に位置するよう制御する。次い
で、回転駆動源23により2000rpm程度でリング
状定盤20を回転駆動するとともに、砥粒懸濁スラリー
供給手段60からスラリー(研磨液)をリング状定盤2
0の空洞部20aに供給し、回収再生手段により、ラッ
ピングで発生した加工屑ととも排出される砥粒懸濁スラ
リーを回収するようにする。チルト制御機構50によ
り、ラップ軸22の左右方向への傾き、すなわち、チル
ト角を所定の状態となるよう制御して、上下位置設定手
段35によりラップ面21が研磨位置となるように上下
位置を設定し、この状態で加工圧力制御手段43により
研磨加工時のラップ面21の加工圧力を制御して研磨加
工をおこなう。
【0021】ここで、砥粒には、粒度#6000〜#1
0000のAl23,SiC,ダイヤモンド粒子等が使
用される。極限まで微粒化したSiO2 等の砥粒を使用
すると、鏡面加工することができる。また、微粒砥粒を
懸濁させる液としてアルカリ等を使用すると、ウェーハ
Wのエッチングも同時に行うことが可能となる。ラッピ
ングに際しては、リング状定盤20のラップ面21は、
100g/cm2 程度の押圧力でウェーハWに押し付け
られる。この状態で、図2,図3に示すように、リング
状定盤20をa方向に、ウェーハWをb方向に回転させ
ながらラッピングする。または、回転方向を逆にして、
外周周速差をかえることもできる。
【0022】ウェーハWを両面加工する際には、ウェー
ハWに反りや歪みがあった場合に、安定的に回転させる
ことができない欠点があったが、リング状定盤20によ
る片面加工では、ウェーハWに反りや歪みがあった場合
でも、図2に示すように、真空チャック10を基準治具
として表面10AにウェーハWを密着させることで、ウ
ェーハWを平坦化することができる。このようにウェー
ハWを安定して保持できるため、ウェーハを4000r
pm程度の高速回転することが可能となり、加工効率を
向上することができる。また、図2(a),図3(a)
に示すようにウェーハWの表面が球面状に凸状態、ある
いは図2(b),図3(b)に示すようにウェーハWの
表面W1が球面状に凹状態となっている場合でも、平面
定盤ではなくリング状の定盤20のラップ面21を均等
にウェーハW表面に当接することができる。この点で
も、高精度のラップ加工が可能になり、特に大型化した
ウェーハに適したものとなる。
【0023】また、変位手段によりラップ軸22のチル
ト角を制御すること、および、図2に一点鎖線で示すリ
ング状定盤20と真空チャック10との回転軸線におけ
る相対位置を所定の状態に設定し荷重中心点を維持する
ことにより、図2(a)に示すようにウェーハWの表面
(被研磨面)W1が球面状に凸状態、あるいは図2
(b)に示すようにウェーハWの表面W1が球面状に凹
状態となっている場合でも、ウェーハWに対してラップ
面21を均等に当接させる研磨加工をおこなうことがで
きる。これにより、被研磨面W1に対してリング状定盤
20外周の回転軌跡をリング状定盤20のラップ面21
に平行等の所定の状態に圧力転写する際に、均一な粒径
の遊離砥粒を用いるとともに、ウェーハWおよびリング
状定盤20を高速回転することにより、被研磨面W1が
ラップ面(定盤面)21から離れる部分は加工圧が低
く、接近する部分は加工圧が高くなるため、研磨速度が
圧力に応じて進行する。同時に、リング状定盤20の真
円度(直線における真直度に対応する)がきわめて高い
状態で研磨加工をおこなうことができ、被研磨面W1に
おける研磨ムラの発生を防止し、加工精度をより向上す
ることが可能となる。
【0024】また、リング状定盤20では、熱変形によ
る影響を抑制することができる。すなわち、通常の平面
定盤では熱変形が定盤直径の自乗に比例し且つ表裏の温
度差にも比例して大きくなる。そのため、ラッピングし
ようとするウェーハの直径が大きくなるほど、僅かな加
工熱で定盤が歪み、高精度の加工が困難になる。これに
対し、定盤をリング状にするとき、熱により平坦度が損
なわれることがなく、また高速回転した場合の発熱によ
る影響も少なくなる。同時に、熱変形が生じた場合で
も、変位手段によって、ラップ面21の姿勢を制御する
ことで、被研磨面W1に対してリング状定盤20のラッ
プ面21をその全周にわたって均等に押圧状態とするこ
とができるため、任意の曲率を有する球面状に被研磨面
W1を加工することが可能となる。
【0025】また、リング定盤20とウェーハWとの中
心軸線を、ウェーハWの径方向(図では左右方向)に対
して角度姿勢制御するチルト制御機構50を具備してな
ることにより、リング状定盤20のラップ軸22とウェ
ーハWとの回転軸線におけるウェーハW径方向の振れ
(位置および角度)をフリーとして剛性を必要とせず、
これに垂直な円周方向の再現性を重視した構成とするこ
とと、ウェーハWおよび真空チャック10等の熱歪みに
対する対策が左右対称であるから、ウェーハWの径方向
における研磨量を所定の状態に制御して、例えば、ウェ
ーハWの平坦度をより向上することが可能となる。
【0026】ラッピングの進行に応じてラップ面21が
摩耗するが、変位手段によって、ラップ面21の角度姿
勢を制御することで、ラップ面21が均等に摩耗して、
リング状定盤20の真円度(直線における真直度に対応
する)がきわめて高い状態で研磨加工をおこなうことが
できる。また、ラップ面21の摩耗量に応じて、加工圧
力制御手段40は自動的にリング状定盤20を押圧方向
に移動する。そのため、ウェーハWの表面W1に対する
ラップ面21の押圧状態に変動がなく、一定した条件下
でウェーハWがラッピングされる。つまり、加工圧力制
御手段により、一定の加工圧で研磨することが可能とな
るため、研磨時におけるリング状定盤20の送りをあら
かじめプログラミングする必要がなく、言い換えると、
ウェーハWの研磨量、ラップ面21の摩耗および温度変
化等に起因するリング状定盤20とウェーハWとの研磨
方向(図の上下方向)の相対位置を考慮して人為的に加
工速度を制御する必要がなく、多数のパラメータを考慮
する必要がないため加工の前作業を低減し、作業効率を
向上することが可能となる。同時に加工圧を一定にする
ことができるため、被研磨面W1がラップ面21から離
れる部分は加工圧が低く、接近する部分は加工圧が高く
なるため、被研磨面W1は平面または球面に修正され、
加工精度を向上し、遙かになめらかな面を形成すること
ができる。
【0027】また、リング型定盤20において、上述の
ように、ラップ軸22のチルト角、ラップ面21の加工
圧、ラップ面21の荷重中心状態を総合的に制御するこ
とにより、ウェーハWの被研磨面W1を平面に研磨する
場合、ウェーハWの中心部が他の領域に比べてラップ面
21に長く接触して研磨されることで他の領域よりも中
心部が深く研磨されてしまい中心部が凹部状となること
を防止できる。
【0028】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
半導体ウェーハ研磨装置によれば、回転する半導体ウェ
ーハの片面を被研磨面として該被研磨面の中心部から周
辺部までの領域に回転するリング状定盤を押圧状態とし
て研磨する研磨装置であって、前記ウェーハを回転可能
に保持する保持手段と、前記ウェーハの被研磨面に回動
して摺擦可能なリング状のラップ面を有するリング状定
盤と、前記ラップ面中央側に砥粒懸濁スラリーを供給す
る砥粒懸濁スラリー供給手段と、研磨時に前記ウェーハ
に対して前記ラップ面が均一に当接するよう前記リング
状定盤を回転するラップ軸方位を前記ウェーハの半径方
向に変位する変位手段と、前記リング状定盤の加工圧力
を制御する加工圧力制御手段と、研磨後の排液を回収し
て再生する回収再生手段と、研磨時に前記リング定盤の
中心を前記ウェーハの半径の中間位置より径方向外側に
位置するよう制御する位置設定手段と、を具備すること
により、保持手段を基準治具としてウェーハの重力によ
るたわみや固有の反り、うねりを矯正してウェーハを平
坦化した状態で保持することができ、両面加工する場合
に比べて、ウェーハを安定して保持した状態で研磨をお
こなうことが可能となるため、ウェーハおよび/または
リング状定盤を高速回転することが可能となり、加工効
率を向上することが可能となるとともに、ウェーハ片面
のみを加工するため、加工誤差の影響を両面加工に対し
てほぼ半減して、加工精度を向上することができるとい
う効果を奏する。また、被研磨面に対してリング状定盤
のラップ面全周にわたって均等に押圧状態とすることが
できるため、任意の曲率を有する球面状に被加工面を加
工することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る半導体ウェーハ研磨装置
の一実施形態を示す模式図である。
【図2】 図1の半導体ウェーハ研磨装置における研
磨状態のウェーハとリング状定盤の軸線の関係を示す要
部拡大図である。
【図3】 図1の半導体ウェーハ研磨装置における研
磨状態のウェーハとリング状定盤の軸線の関係を示す要
部拡大図である。
【符号の説明】
W…ウェーハ W1…被研磨面 1…半導体ウェーハ研磨装置(研磨装置) 10…真空チャック(保持手段) 14…左右方向移動機構(位置設定手段) 20…リング状定盤 21…ラップ面 22…ラップ軸 40…加工圧力制御手段 50…チルト制御機構(変位手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24B 37/04 B24B 37/04 G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する半導体ウェーハの片面を被研
    磨面として該被研磨面の中心部から周辺部までの領域に
    回転するリング状定盤を押圧状態として研磨する研磨装
    置であって、 前記ウェーハを回転可能に保持する保持手段と、 前記ウェーハの被研磨面に回動して摺擦可能なリング状
    のラップ面を有するリング状定盤と、 前記ラップ面中央側に砥粒懸濁スラリーを供給する砥粒
    懸濁スラリー供給手段と、 研磨時に前記ウェーハに対して前記ラップ面が均一に当
    接するよう前記リング状定盤を回転するラップ軸を前記
    ウェーハの半径方向に軸方位を可変にする変位手段と、
    を具備することを特徴とする半導体ウェーハの研磨装
    置。
  2. 【請求項2】 前記リング状定盤の中心を研磨時に前
    記ウェーハの半径の中間位置より径方向外側に位置する
    よう制御する位置設定手段を具備してなることを特徴と
    する請求項1記載の半導体ウェーハの研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記リング状定盤の加工圧力を制御す
    る加工圧力制御手段を具備してなることを特徴とする請
    求項1または2記載の半導体ウェーハの研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記変位手段により、前記ウェーハの
    被研磨面の形状に対応して、前記ラップ軸の方位が自動
    的に選択制御されることを特徴とする請求項1から3の
    いずれか記載の半導体ウェーハの研磨装置。
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