JP2003109827A - 変成器及びそれを用いたマグネトロン駆動用電源 - Google Patents

変成器及びそれを用いたマグネトロン駆動用電源

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JP2003109827A
JP2003109827A JP2001301764A JP2001301764A JP2003109827A JP 2003109827 A JP2003109827 A JP 2003109827A JP 2001301764 A JP2001301764 A JP 2001301764A JP 2001301764 A JP2001301764 A JP 2001301764A JP 2003109827 A JP2003109827 A JP 2003109827A
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copper wire
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Toyotsugu Matsukura
豊継 松倉
Shinichi Sakai
伸一 酒井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻線の巻終わりの銅線に外力が加わっても、
巻終わりの銅線と磁性体との絶縁距離を確保する。 【解決手段】 巻線26と、前記巻線26を巻装する巻
枠22と、前記巻枠22の巻鍔23に巻始め端子24お
よび巻終わり端子25と、軸線方向に分割された磁性体
28とからなり、前記巻線26の最終巻層の巻終わりの
銅線27を、磁性体28と対向しない最終巻層表面で巻
終わり端子25を設けた巻鍔23の根元に巻き導いくこ
とにより、万一巻終わりの銅線27を引き剥がす方向に
外力が加わっても、巻終わりの銅線27が巻線26から
離れず銅線に弛みを生じない。しかも磁性体28と対向
したところでは、巻終わりの銅線27を巻鍔23の根元
に巻き導いてあるので、銅線が磁性体28に近づくよう
に動くことなく、巻終わりの銅線27と磁性体28との
絶縁距離が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器などの電
源回路に用いられる受動電気部品の技術分野で、主とし
て昇圧降圧トランスあるいは誘導性コイルなどの変成器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子レンジのスイッチング電源を
構成するマグネトロン駆動用昇圧トランスは、図3に示
すように、1次巻枠1に巻線された1次巻線2と、2次
巻枠3に巻かれた2次巻線4およびヒータ巻線5と、E
型磁性体6,7とからなり、主磁気回路8に対し同心積
層に1次巻線2と2次巻線4およびヒータ巻線5が巻線
されている。
【0003】また、主磁気回路8を別の角度で切断した
図4に示すように、1次巻線端子部9は1次巻枠1の1
次巻線2に隣接した1次巻鍔10に設けられ、2次巻線
端子部11とヒータ巻線端子部12は、2次巻枠3のヒ
ータ巻線5に隣接した2次巻鍔13に設けられていた。
【0004】図5に示すように、1次巻線2の巻始めを
巻始め端子14として1次巻鍔10に固定して設け、1
次巻鍔10に隣接したところから銅線を整列巻線し始
め、もう一つの1次巻鍔15で折り返して整列巻線をつ
づける。この1次巻鍔10と1次巻鍔15の間を規定の
巻数まで整列巻線を繰り返す。1次巻線2の規定の巻数
は、1次巻線2に印加される1次電圧とE型磁性体6,
7の形状および材質で決まり、1次巻線2の最終巻層が
巻終わり端子16を設けた1次巻鍔10から離れる方向
に巻装された時、巻終わりの銅線17は真下に下ろさ
れ、巻終わり端子16になる。
【0005】しかし、このままの状態では巻終わりの銅
線17を引き剥がす方向に外力が加わった場合、巻終わ
りの銅線17は1次巻線2から離れ銅線に弛みを生じ
る。その結果、法規で規定されている銅線とE型磁性体
6,7との絶縁距離を確保できなくなる課題を持ってい
た。そのため、万一巻終わりの銅線17を引き剥がす方
向に外力が加わり、巻終わりの銅線17が1次巻線2か
ら離れ銅線に弛みを生じても、法規で規定されている銅
線とE型磁性体6,7との絶縁距離を確保するように、
1次巻線2とE型磁性体6,7との間に絶縁紙18を挿
入し、絶縁距離を確保している。また、別の方法とし
て、図6に示すように、巻終わりの銅線17の曲部19
に溶融したポリアミド樹脂20を流し、その後冷却する
ことにより巻終わりの銅線17の曲部19を固定し、万
一巻終わりの銅線17を引き剥がす方向に外力が加わっ
ても、巻終わりの銅線17が1次巻線2から離れず銅線
に弛みを生じないため、法規で規定されている銅線とE
型磁性体6,7との絶縁距離を確保できる。もう一つの
方法として、図7に示すように巻終わりの銅線17を絶
縁テープ21で固定し、万一巻終わりの銅線17を引き
剥がす方向に外力が加わっても、巻終わりの銅線17が
1次巻線2から離れず銅線に弛みを生じないため、法規
で規定されている銅線とE型磁性体6,7との絶縁距離
を確保できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の1次巻線とE型磁性体の間に絶縁紙を入れる構成で
は、1次巻線に電流が流れることによって発生するジュ
ール熱をE型磁性体に熱輻射し、E型磁性体を自然ある
いは強制放熱することにより1次巻線を冷却すること対
し、絶縁紙が電気絶縁物であると同時に熱絶縁物にもな
り、冷却を低下させるという課題を有していた。
【0007】また、前記従来の巻終わりの銅線の曲部に
溶融したポリアミド樹脂を流す構成では、溶融したポリ
アミド樹脂の温度が冷えて固まるまで時間を要すると共
に、ポリアミド樹脂が固まるまでに巻終わりの銅線の曲
部が動く可能性があり、治具を使って巻終わりの銅線の
曲部を固定し、巻終わりの銅線とE型磁性体との絶縁距
離の確保する必要があり、生産性や絶縁距離の安定性で
の課題を有していた。
【0008】また、前記従来の巻終わりの銅線を絶縁テ
ープで固定する構成では、1次巻線の表面の一部を絶縁
テープで覆う形となり、1次巻線に電流が流れることに
よって発生するジュール熱の熱輻射を妨げ、1次巻線の
冷却を低下させるという課題を有していた。
【0009】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
で、巻線の冷却を低下させる絶縁物や絶縁テープを使用
することなく、巻線固定用樹脂の冷却の必要性や絶縁距
離を安定させる治具を使用することにより生産性を低下
させる巻線固定用樹脂を使用することなく、巻終わりの
銅線とE型磁性体との絶縁距離を安定させた、優れた変
成器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の変成器は、巻線の最終巻層が巻終わ
り端子を設けた巻鍔から離れる方向に巻装され、巻終わ
りの銅線を磁性体と対向しない最終巻層表面で巻終わり
端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いたものである。
【0011】これによって、万一巻終わりの銅線を引き
剥がす方向に外力が加わっても、巻き終わり銅線の曲部
がないので、巻終わりの銅線が巻線から離れず銅線に弛
みを生じない。しかも磁性体と対向したところでは、巻
終わりの銅線を巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き
導いてあるので、銅線が磁性体に近づくように動くこと
なく、巻終わりの銅線と磁性体との絶縁距離を安定させ
るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、巻線
と、前記巻線を巻装する巻枠と、前記巻枠の巻鍔に巻始
め端子および巻終わり端子と、軸線方向に分割された磁
性体とからなり、前記巻線の最終巻層の巻終わりの銅線
を、磁性体と対向しない最終巻層表面で巻終わり端子を
設けた巻鍔の根元に巻き導いたものであり、万一巻終わ
りの銅線を引き剥がす方向に外力が加わっても、巻き終
わり銅線の曲部がないので、巻終わりの銅線が巻線から
離れず銅線に弛みを生じない。しかも磁性体と対向した
ところでは、巻終わりの銅線を巻終わり端子を設けた巻
鍔の根元に巻き導いてあるので、銅線が磁性体に近づく
ように動くことなく、巻終わりの銅線と磁性体との絶縁
距離を安定しており、巻線の冷却を低下させる絶縁物や
絶縁テープを使用することなく、巻線固定用樹脂の冷却
の必要性や絶縁距離を安定させる治具を使用することに
より生産性を低下させる巻線固定用樹脂を使用すること
をなくすることができる。
【0013】請求項2に記載の発明は、特に、請求項1
に記載の巻線を1個としたことにより、誘導性コイルに
用いられるの変成器であり、前記巻線の最終巻層の巻終
わりの銅線を、磁性体と対向しない最終巻層表面で巻終
わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いたものであり、
万一巻終わりの銅線を引き剥がす方向に外力が加わって
も、巻き終わり銅線の曲部がないので、巻終わりの銅線
が巻線から離れず銅線に弛みを生じない。しかも磁性体
と対向したところでは、巻終わりの銅線を巻終わり端子
を設けた巻鍔の根元に巻き導いてあるので、銅線が磁性
体に近づくように動くことなく、巻終わりの銅線と磁性
体との絶縁距離を安定しており、巻線の冷却を低下させ
る絶縁物や絶縁テープを使用することなく、また樹脂の
冷却や巻線の固定の治具を必要とすることで生産性を低
下させる巻線固定用樹脂を使用することがなくなる。
【0014】請求項3に記載の発明は、巻線にリッツ線
を用いる構成でも、巻き終わり銅線の曲部がないので、
縄のように剛性の少ないリッツ線の巻終わりの銅線が巻
線から離れず銅線に弛みを生じない。
【0015】請求項4に記載の発明は、マグネトロン駆
動用の昇圧トランスにおいて、巻線と、前記巻線を巻装
する巻枠と、前記巻枠の巻鍔に巻始め端子および巻終わ
り端子と、軸線方向に分割された磁性体とを備え、前記
巻線の最終巻層の巻終わりの銅線を、磁性体と対向しな
い最終巻層表面で巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻
き導いてなることで、万一巻終わりの銅線を引き剥がす
方向に外力が加わっても、巻き終わり銅線の曲部がない
ので、巻終わりの銅線が巻線から離れず銅線に弛みを生
じない。しかも磁性体と対向したところでは、巻終わり
の銅線を巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いて
あるので、銅線が磁性体に近づくように動くことなく、
巻終わりの銅線と磁性体との絶縁距離を安定しており、
巻線の冷却を低下させる絶縁物や絶縁テープを使用する
ことなく、巻線固定用樹脂の冷却の必要性や絶縁距離を
安定させる治具を使用することにより生産性を低下させ
る巻線固定用樹脂を使用することをなくすることができ
る。
【0016】請求項4に記載の発明は、巻線がリッツ線
からなり、マグネトロン駆動用の昇圧トランスに用いる
構成でも、巻き終わり銅線の曲部がないので、縄のよう
に剛性の少ないリッツ線の巻終わりの銅線が巻線から離
れず銅線に弛みを生じない。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0018】(実施例1)図1は、本発明の実施例1に
おける変成器の部分切断正面図を示すものである。
【0019】図1において、巻枠22の巻鍔23に巻始
め端子24と巻終わり端子25が設けられている。前記
巻枠22に巻線16が巻線され、その最終巻層が巻終わ
り端子25を設けた巻鍔23から離れる方向に巻装さ
れ、巻終わりの銅線27を磁性体28と対向しない最終
巻層表面で巻終わり端子25を設けた巻鍔23の根元に
巻き導いている。
【0020】以上のように構成された変成器について、
以下にその動作、作用を説明する。まず、巻終わり銅線
27を巻終わり端子25を設けた巻鍔23の根元に巻き
導いたので、巻終わり銅線27の曲部がない。従って、
万一巻終わりの銅線27を引き剥がす方向に外力が加わ
っても、巻終わりの銅線27が巻線26から離れず銅線
に弛みを生じない。しかも磁性体28と対向したところ
では、巻終わりの銅線27を巻終わり端子25を設けた
巻鍔23の根元に巻き導いてあるので、銅線が磁性体2
8に近づくように動くことなく、巻終わりの銅線27と
磁性体28との絶縁距離を安定させるものである。
【0021】以上のように、本実施例においては巻線の
最終巻層の巻終わりの銅線を、磁性体と対向しない最終
巻層表面で巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導い
たことにより、万一巻終わりの銅線を引き剥がす方向に
外力が加わっても、巻き終わり銅線の曲部がないので、
巻終わりの銅線が巻線から離れず銅線に弛みを生じな
い。しかも磁性体と対向したところでは、巻終わりの銅
線を巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いてある
ので、銅線が磁性体に近づくように動くことなく、巻終
わりの銅線と磁性体との絶縁距離を安定させるものであ
る。従って、巻線の冷却を低下させる絶縁物や絶縁テー
プを使用することなく、また樹脂の冷却や巻線の固定の
治具を必要とすることで生産性を低下させる巻線固定用
樹脂を使用することをなくすることができる。
【0022】なお本発明では、磁性体の形状をE型とし
て説明したが、形状がU型であっても、巻線が磁性体と
対向する個所があれば、巻線の最終巻層の巻終わりの銅
線を、磁性体と対向しない最終巻層表面で巻終わり端子
を設けた巻鍔の根元に巻き導きさえすれば、同じ作用と
効果を得られることは言うまでもない。
【0023】(実施例2)図2は、本発明の実施例2の
変成器の部分切断正面図である。図2において、巻枠2
9の巻鍔30に巻始め端子31と巻終わり端子32が設
けられている。前記巻枠29に1個の巻線33が巻線さ
れ、その最終巻層が巻終わり端子32を設けた巻鍔30
から離れる方向に巻装され、巻終わりの銅線34を磁性
体35、36と対向しない最終巻層表面で巻終わり端子
32を設けた巻鍔3の根元に巻き導いている。実施例1
の構成と異なるところは変成器の巻線が1個であること
と、巻線を挿入する磁性体の部位である。
【0024】以上のように構成された変成器について、
以下にその動作、作用を説明する。
【0025】まず、巻終わり銅線34を巻終わり端子3
2を設けた巻鍔30の根元に巻き導いたので、巻終わり
銅線34の曲部がない。従って、万一巻終わりの銅線3
4を引き剥がす方向に外力が加わっても、巻終わりの銅
線34が巻線33から離れず銅線に弛みを生じない。し
かも磁性体35あるいは磁性体36と対向したところで
は、巻終わりの銅線34を巻終わり端子32を設けた巻
鍔30の根元に巻き導いてあるので、銅線が磁性体35
や磁性体36に近づくように動くことなく、巻終わりの
銅線34と磁性体35や磁性体36との絶縁距離を安定
させるものである。
【0026】以上のように、本実施例においては巻線の
最終巻層の巻終わりの銅線を、磁性体と対向しない最終
巻層表面で巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導い
たことにより、万一巻終わりの銅線を引き剥がす方向に
外力が加わっても、巻き終わり銅線の曲部がないので、
巻終わりの銅線が巻線から離れず銅線に弛みを生じな
い。しかも磁性体と対向したところでは、巻終わりの銅
線を巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いてある
ので、銅線が磁性体に近づくように動くことなく、巻終
わりの銅線と磁性体との絶縁距離を安定させるものであ
る。従って、巻線の冷却を低下させる絶縁物や絶縁テー
プを使用することなく、また樹脂の冷却や巻線の固定の
治具を必要とすることで生産性を低下させる巻線固定用
樹脂を使用することがなくすることができる。
【0027】また、変成器が1次巻線と2次巻線と複数
から構成されている場合、磁性体と対向する1次巻線の
巻始め端子と巻終わり端子の位置は、内側の2次巻線の
巻始め端子や巻終わり端子との絶縁距離の制約を受け、
磁性体を軸に2次側のそれらと反対側に設けねばならな
いが、本実施例では、巻線を1個にしたことにより、巻
始め端子31と巻終わり端子32の位置を、巻枠29の
巻鍔30の任意の位置に設けることが可能になる。
【0028】(実施例3)電子レンジなどのようにマグ
ネトロンを用いて誘電加熱を行う高周波加熱装置のスイ
ッチング電源を構成し、そのマグネトロンを駆動する昇
圧トランスの実施例を、図1を用いて説明する。図1に
おいて、巻枠22の巻鍔23に巻始め端子24と巻終わ
り端子25が設けられている。前記巻枠22に巻線16
が巻線され、その最終巻層が巻終わり端子25を設けた
巻鍔23から離れる方向に巻装され、巻終わりの銅線2
7を磁性体28と対向しない最終巻層表面で巻終わり端
子25を設けた巻鍔23の根元に巻き導いている。
【0029】以上のように構成された昇圧トランスにつ
いて、以下にその動作、作用を説明する。まず、電子レ
ンジなどのようにマグネトロンを用いて誘電加熱を行う
高周波加熱装置のスイッチング電源において、マグネト
ロンを駆動する昇圧トランスの1次巻線は、スイッチン
グ周波数が20〜30kHzで使用される。そのため巻
線26は細い銅線を複数本撚ったリッツ線を使用され
る。このリッツ線を作業時に張力を加えながら巻線して
も、リッツ線に剛性が少なく縄のようであり、リッツ線
を巻線26に密着して巻線することが困難である。まし
てやリッツ線の巻終わりの銅線27の曲部を作ると、そ
れを引き剥がす方向に外力が加わると、巻終わり銅線2
7に弛みを生じる。しかし本実施例では、その巻終わり
銅線27を巻終わり端子25を設けた巻鍔23の根元に
巻き導いたので巻終わり銅線27の曲部がない。従っ
て、万一リッツ線の巻終わりの銅線27を引き剥がす方
向に外力が加わっても、巻終わりの銅線27が巻線26
から離れず銅線に弛みを生じない。しかも磁性体28と
対向したところでは、巻終わりの銅線27を巻終わり端
子25を設けた巻鍔23の根元に巻き導いてあるので、
銅線が磁性体28に近づくように動くことなく、巻終わ
りの銅線27と磁性体28との絶縁距離を安定させるも
のである。
【0030】以上のように、本実施例においてはリッツ
線の巻線の最終巻層の巻終わりの銅線を、磁性体と対向
しない最終巻層表面で巻終わり端子を設けた巻鍔の根元
に巻き導いたことにより、万一巻終わりの銅線を引き剥
がす方向に外力が加わっても、巻き終わり銅線の曲部が
ないので、縄のように剛性の少ないリッツ線の巻終わり
の銅線が巻線から離れず銅線に弛みを生じない。しかも
磁性体と対向したところでは、巻終わりの銅線を巻終わ
り端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いてあるので、銅線
が磁性体に近づくように動くことなく、巻終わりの銅線
と磁性体との絶縁距離を安定させるものである。従っ
て、巻線の冷却を低下させる絶縁物や絶縁テープを使用
することなく、また樹脂の冷却や巻線の固定の治具を必
要とすることで生産性を低下させる巻線固定用樹脂を使
用することをなくすることができる。
【0031】なお本発明では、磁性体の形状をE型とし
て説明したが、形状がU型および他の形状であっても、
巻線が磁性体と対向する個所があれば、巻線の最終巻層
の巻終わりの銅線を、磁性体と対向しない最終巻層表面
で巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導きさえすれ
ば、同じ作用と効果を得られることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜5に記載の発
明によれば、巻線の最終巻層の巻終わりの銅線を、磁性
体と対向しない最終巻層表面で巻終わり端子を設けた巻
鍔の根元に巻き導いたことにより、万一巻終わりの銅線
を引き剥がす方向に外力が加わっても、巻き終わり銅線
の曲部がないので、巻終わりの銅線が巻線から離れず銅
線に弛みを生じない。しかも磁性体と対向したところで
は、巻終わりの銅線を巻終わり端子を設けた巻鍔の根元
に巻き導いてあるので、銅線が磁性体に近づくように動
くことなく、巻終わりの銅線と磁性体との絶縁距離を安
定させるものである。従って、巻線の冷却を低下させる
絶縁物や絶縁テープを使用することなく、また樹脂の冷
却や巻線の固定の治具を必要とすることで生産性を低下
させる巻線固定用樹脂を使用することもなくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における変成器の部分切断正
面構成図
【図2】本発明の実施例1における変成器の部分切断正
面構成図
【図3】従来の変成器の断面構成図
【図4】従来の別の変成器の断面構成図
【図5】従来の変成器の正面構成図
【図6】従来の別の変成器の正面構成図
【図7】従来の別の変成器の正面構成図
【符号の説明】
22 巻枠 23 巻鍔 24 巻始め端子 25 巻終わり端子 26 巻線 27 巻終わりの銅線 28 磁性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 31/00 F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線と、前記巻線を巻装する巻枠と、前
    記巻枠の巻鍔に巻始め端子および巻終わり端子と、軸線
    方向に分割された磁性体とを備え、前記巻線の最終巻層
    の巻終わりの銅線を、磁性体と対向しない最終巻層表面
    で巻終わり端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いてなる変
    成器。
  2. 【請求項2】 巻線が1個からなる誘導性コイルを用い
    た請求項1に記載の変成器。
  3. 【請求項3】 巻線にリッツ線を用いた請求項1に記載
    の変成器。
  4. 【請求項4】 マグネトロン駆動用の昇圧トランスにお
    いて、巻線と、前記巻線を巻装する巻枠と、前記巻枠の
    巻鍔に巻始め端子および巻終わり端子と、軸線方向に分
    割された磁性体とを備え、前記巻線の最終巻層の巻終わ
    りの銅線を、磁性体と対向しない最終巻層表面で巻終わ
    り端子を設けた巻鍔の根元に巻き導いてなる構成とした
    マグネトロン駆動用電源。
  5. 【請求項5】 巻線がリッツ線からなる請求項4に記載
    のマグネトロン駆動用電源。
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