JP2003107077A - 病理組織検査用カセット - Google Patents
病理組織検査用カセットInfo
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- JP2003107077A JP2003107077A JP2001304577A JP2001304577A JP2003107077A JP 2003107077 A JP2003107077 A JP 2003107077A JP 2001304577 A JP2001304577 A JP 2001304577A JP 2001304577 A JP2001304577 A JP 2001304577A JP 2003107077 A JP2003107077 A JP 2003107077A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】病理組織検査標本をつくる工程において検体が
カセット内のどこにあるかを視認できるようにし、作業
者にあらかじめ注意を促すことができるようにして、開
蓋時の検体の紛失や落下による損傷を防止する。 【解決手段】病理組織検査用カセットAは、着色された
カセット本体1と半透明の蓋2を備えている。カセット
本体1は通液孔101を有する底板10と、側板11、
12、13、14を備え、検体収容部19が設けてあ
る。カセット本体1は一端側に表示板15を有し、その
上部には差込孔16を有している。蓋2の基板20には
通液孔200を有している。基板20の一端側には係合
舌片24が設けてあり、他端側には両側に係合爪260
を有する摘み片26が設けてある。蓋2は嵌合側板を側
板の上部に内嵌めして装着した状態で、嵌合側板の高さ
の上部側の1/2程が側板の上面から突出し、通液孔2
00のうち嵌合側板の側面側の孔口が露出する。
カセット内のどこにあるかを視認できるようにし、作業
者にあらかじめ注意を促すことができるようにして、開
蓋時の検体の紛失や落下による損傷を防止する。 【解決手段】病理組織検査用カセットAは、着色された
カセット本体1と半透明の蓋2を備えている。カセット
本体1は通液孔101を有する底板10と、側板11、
12、13、14を備え、検体収容部19が設けてあ
る。カセット本体1は一端側に表示板15を有し、その
上部には差込孔16を有している。蓋2の基板20には
通液孔200を有している。基板20の一端側には係合
舌片24が設けてあり、他端側には両側に係合爪260
を有する摘み片26が設けてある。蓋2は嵌合側板を側
板の上部に内嵌めして装着した状態で、嵌合側板の高さ
の上部側の1/2程が側板の上面から突出し、通液孔2
00のうち嵌合側板の側面側の孔口が露出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は病理組織検査用カセット
(以下、単にカセットということもある)に関する。更
に詳しくは、カセット内部の視認が容易で、検体の大き
さやカセット内部での検体の位置等をカセットの蓋を開
けるときにあらかじめ確認できるものに関する。また、
カセットを積み重ねたときに、積み重ね部分の側部から
処理薬液や溶融パラフィンを流通させることができるも
のに関する。
(以下、単にカセットということもある)に関する。更
に詳しくは、カセット内部の視認が容易で、検体の大き
さやカセット内部での検体の位置等をカセットの蓋を開
けるときにあらかじめ確認できるものに関する。また、
カセットを積み重ねたときに、積み重ね部分の側部から
処理薬液や溶融パラフィンを流通させることができるも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】病理組織を検査するための標本をつくる
ために、病理組織検査用カセットが使用されている。カ
セットを使用して、病理組織検査標本をつくる工程は次
のとおりである。
ために、病理組織検査用カセットが使用されている。カ
セットを使用して、病理組織検査標本をつくる工程は次
のとおりである。
【0003】(1)検体をカセットに収容し、ホルマリ
ン等の固定液に浸漬し、組織に固定液を浸透させ組織の
腐敗を防止する。 (2)固定液を水道水等で除去する。 (3)濃度の異なる数種のアルコールに浸して組織細胞
内に含まれる水分を除去する。
ン等の固定液に浸漬し、組織に固定液を浸透させ組織の
腐敗を防止する。 (2)固定液を水道水等で除去する。 (3)濃度の異なる数種のアルコールに浸して組織細胞
内に含まれる水分を除去する。
【0004】(4)このアルコールと、最終的に浸透さ
せるパラフィンとは混合しないので、仲介剤として、そ
の双方に混合することができるキシレンやクロロホルム
等を浸透させる。 (5)カセットを溶融パラフィンに浸して、パラフィン
を検体の組織内に浸透させる。 (6)薬液処理した検体をカセットの蓋を開けて取り出
し、パラフィンブロックをつくる。 (7)パラフィンブロックを検体と共に薄切してスライ
ドガラスに貼付し、顕微鏡などにより病状等の検査を行
う。
せるパラフィンとは混合しないので、仲介剤として、そ
の双方に混合することができるキシレンやクロロホルム
等を浸透させる。 (5)カセットを溶融パラフィンに浸して、パラフィン
を検体の組織内に浸透させる。 (6)薬液処理した検体をカセットの蓋を開けて取り出
し、パラフィンブロックをつくる。 (7)パラフィンブロックを検体と共に薄切してスライ
ドガラスに貼付し、顕微鏡などにより病状等の検査を行
う。
【0005】上記のようにして使用される従来のカセッ
トは、一般に多数同時に処理されるので、上記処理工程
中の管理を間違いなく行わないと、重大な医療事故を引
き起こす危険がある。このため、カセット本体と蓋から
なるカセットには多数の色が設定されており、例えば患
者別、臓器別、担当医別、あるいは送られてくる病院別
等に色分けして管理することができるようになってい
る。また、従来のカセットは、蓋にも多数の通液孔が設
けられているが、その孔口は蓋の上面側だけにある。
トは、一般に多数同時に処理されるので、上記処理工程
中の管理を間違いなく行わないと、重大な医療事故を引
き起こす危険がある。このため、カセット本体と蓋から
なるカセットには多数の色が設定されており、例えば患
者別、臓器別、担当医別、あるいは送られてくる病院別
等に色分けして管理することができるようになってい
る。また、従来のカセットは、蓋にも多数の通液孔が設
けられているが、その孔口は蓋の上面側だけにある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の病理組織検
査用カセットには、次のような課題があった。 (a)多数の色が設定されたカセットは、病理組織の標
本をつくるための処理工程中の管理を間違いなく行うた
めには十分に有用ではあるが、次のような課題もあっ
た。すなわち、カセットは、それを構成するカセット本
体と蓋ともに、色がつけられて不透明であるので、それ
ぞれの壁部に多数の通液孔が設けられているとはいって
も、内部を確実に視認することは難しい。いうまでもな
く、検体には実に様々な大きさのものがあり、中には直
径1mm程度のものさえある。例えば、このようなごく
小さな検体を収容したカセットの蓋を開く場合(上記工
程6参照)、検体が蓋に付いていたりすると、検体が蓋
にはじかれて飛んでしまい、紛失したり落下により損傷
してしまうことがあり、この場合、病理組織検査標本を
つくる作業の効率を悪くする原因となっていた。
査用カセットには、次のような課題があった。 (a)多数の色が設定されたカセットは、病理組織の標
本をつくるための処理工程中の管理を間違いなく行うた
めには十分に有用ではあるが、次のような課題もあっ
た。すなわち、カセットは、それを構成するカセット本
体と蓋ともに、色がつけられて不透明であるので、それ
ぞれの壁部に多数の通液孔が設けられているとはいって
も、内部を確実に視認することは難しい。いうまでもな
く、検体には実に様々な大きさのものがあり、中には直
径1mm程度のものさえある。例えば、このようなごく
小さな検体を収容したカセットの蓋を開く場合(上記工
程6参照)、検体が蓋に付いていたりすると、検体が蓋
にはじかれて飛んでしまい、紛失したり落下により損傷
してしまうことがあり、この場合、病理組織検査標本を
つくる作業の効率を悪くする原因となっていた。
【0007】(b)カセットは、カセット本体と蓋とも
に同じ色のものを使用するので、検体を入れ、蓋を装着
するときに、カセット本体と同じ色のものを間違いなく
選ぶ動作が必要になるので、余計な手間がかかる。更
に、検体をカセットに収容する作業をする時に、色の異
なるカセット本体ごとに、同じ色の蓋もそれぞれ用意し
ておかなければならないので、そのためのスペースが必
要となり、狭い場所では作業がしにくいという問題もあ
った。このため、結果的に病理組織検査標本をつくる作
業の効率が悪くなっていた。
に同じ色のものを使用するので、検体を入れ、蓋を装着
するときに、カセット本体と同じ色のものを間違いなく
選ぶ動作が必要になるので、余計な手間がかかる。更
に、検体をカセットに収容する作業をする時に、色の異
なるカセット本体ごとに、同じ色の蓋もそれぞれ用意し
ておかなければならないので、そのためのスペースが必
要となり、狭い場所では作業がしにくいという問題もあ
った。このため、結果的に病理組織検査標本をつくる作
業の効率が悪くなっていた。
【0008】(c)カセットには、蓋にも多数の通液孔
が設けられているが、上記したようにその孔口は蓋の上
面側だけにある。このため、上記工程において自動脱水
包埋機を使用してカセットを多数重ねて籠に収容し、処
理薬液や溶融パラフィンに浸すとき、蓋の通液孔には、
カセットを重ねたときに密着する他のカセットの底板の
通液孔を通してしか処理薬液や溶融パラフィンが流通し
ない。このため、処理薬液や溶融パラフィンの流通は良
好とはいえず、例えば検体の薬液による処理が不十分
で、検体の組織内へのパラフィンの浸透ができなくなっ
たりする等、結果的に病理組織検査標本をつくる作業の
効率が悪くなっていた。
が設けられているが、上記したようにその孔口は蓋の上
面側だけにある。このため、上記工程において自動脱水
包埋機を使用してカセットを多数重ねて籠に収容し、処
理薬液や溶融パラフィンに浸すとき、蓋の通液孔には、
カセットを重ねたときに密着する他のカセットの底板の
通液孔を通してしか処理薬液や溶融パラフィンが流通し
ない。このため、処理薬液や溶融パラフィンの流通は良
好とはいえず、例えば検体の薬液による処理が不十分
で、検体の組織内へのパラフィンの浸透ができなくなっ
たりする等、結果的に病理組織検査標本をつくる作業の
効率が悪くなっていた。
【0009】(本発明の目的)本発明の目的は、病理組
織検査用カセットを使用して病理組織検査標本をつくる
作業の効率を向上させることである。
織検査用カセットを使用して病理組織検査標本をつくる
作業の効率を向上させることである。
【0010】本発明の他の目的は、カセットを使用した
病理組織検査標本をつくる工程において、検体がカセッ
ト内のどこにあるかを視認できるようにし、蓋を開ける
作業者にあらかじめ注意を促すことができるようにし
て、検体の紛失あるいは落下による損傷等がないように
し、病理組織検査標本をつくる作業の効率を向上させる
ことである。
病理組織検査標本をつくる工程において、検体がカセッ
ト内のどこにあるかを視認できるようにし、蓋を開ける
作業者にあらかじめ注意を促すことができるようにし
て、検体の紛失あるいは落下による損傷等がないように
し、病理組織検査標本をつくる作業の効率を向上させる
ことである。
【0011】本発明の他の目的は、検体をカセットに収
容する作業をする時に、色の異なるカセット本体ごとに
同じ色の蓋を用意しておく必要がなく、用意する蓋を一
種類で済むようにして、蓋をカセット本体に装着すると
きの作業の繁雑さを低減するとともに、スペース効率を
上げて狭い場所でも作業がしやすいようにし、病理組織
検査標本をつくる作業の効率を向上させることである。
容する作業をする時に、色の異なるカセット本体ごとに
同じ色の蓋を用意しておく必要がなく、用意する蓋を一
種類で済むようにして、蓋をカセット本体に装着すると
きの作業の繁雑さを低減するとともに、スペース効率を
上げて狭い場所でも作業がしやすいようにし、病理組織
検査標本をつくる作業の効率を向上させることである。
【0012】本発明の他の目的は、自動脱水包埋機を使
用してカセットを多数重ねて処理薬液や溶融パラフィン
に浸すとき、重ね合わせた側部からも処理薬液や溶融パ
ラフィンがカセット内部へ流通できるようにして流通効
率を高め、検体の薬液による処理が十分にできるように
するとともに、検体の組織内へのパラフィンの浸透を早
めることができるようにして、病理組織検査標本をつく
る作業の効率を向上させることである。
用してカセットを多数重ねて処理薬液や溶融パラフィン
に浸すとき、重ね合わせた側部からも処理薬液や溶融パ
ラフィンがカセット内部へ流通できるようにして流通効
率を高め、検体の薬液による処理が十分にできるように
するとともに、検体の組織内へのパラフィンの浸透を早
めることができるようにして、病理組織検査標本をつく
る作業の効率を向上させることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、検体収容部を有するカセット本体と、当該
カセット本体に着脱可能に装着される蓋と、を備えてお
り、少なくとも上記蓋は、透視性を有する材料で形成さ
れていることを特徴とする、病理組織検査用カセットで
ある。
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、検体収容部を有するカセット本体と、当該
カセット本体に着脱可能に装着される蓋と、を備えてお
り、少なくとも上記蓋は、透視性を有する材料で形成さ
れていることを特徴とする、病理組織検査用カセットで
ある。
【0014】第2の発明にあっては、検体収容部を有す
るカセット本体と、当該カセット本体に着脱可能に装着
される蓋と、を備えており、上記蓋は、カセット本体の
検体収容部の開口縁部から上部が突出するように設けて
あり、当該突出部の側部には、通液孔が設けてあること
を特徴とする、病理組織検査用カセットである。
るカセット本体と、当該カセット本体に着脱可能に装着
される蓋と、を備えており、上記蓋は、カセット本体の
検体収容部の開口縁部から上部が突出するように設けて
あり、当該突出部の側部には、通液孔が設けてあること
を特徴とする、病理組織検査用カセットである。
【0015】本明細書にいう「透視性を有する材料」と
は、透明または実質的に透明な材料、あるいは半透明な
材料等、内部が視認できる材料を含む概念である。ま
た、透視性を有し内部が視認できれば、色がついている
ものも含む。透視性を有する蓋と組み合わされるカセッ
ト本体は、色がついていて不透明なものでもよいし、透
視性を有していてもよい。カセット本体に設けられてい
る検体収容部は、内部全体を一つの検体収容部としても
よいし、隔壁で仕切るか凹部を形成する等して複数設け
ることもできる。
は、透明または実質的に透明な材料、あるいは半透明な
材料等、内部が視認できる材料を含む概念である。ま
た、透視性を有し内部が視認できれば、色がついている
ものも含む。透視性を有する蓋と組み合わされるカセッ
ト本体は、色がついていて不透明なものでもよいし、透
視性を有していてもよい。カセット本体に設けられてい
る検体収容部は、内部全体を一つの検体収容部としても
よいし、隔壁で仕切るか凹部を形成する等して複数設け
ることもできる。
【0016】(作用)本発明に係る病理組織検査用カセ
ットは、蓋が透視性を有する材料で形成されているの
で、内部に収容されている検体を蓋を通して視認するこ
とができる。これにより、カセットを使用した病理組織
検査標本をつくる工程において、蓋を開ける前に、あら
かじめ検体がカセット内のどこにあるかを確認すること
ができ、例えば検体が蓋に付いている場合は、特に蓋を
開ける作業者に注意を促すことができるようにして、検
体の紛失あるいは落下による損傷を防止できる。
ットは、蓋が透視性を有する材料で形成されているの
で、内部に収容されている検体を蓋を通して視認するこ
とができる。これにより、カセットを使用した病理組織
検査標本をつくる工程において、蓋を開ける前に、あら
かじめ検体がカセット内のどこにあるかを確認すること
ができ、例えば検体が蓋に付いている場合は、特に蓋を
開ける作業者に注意を促すことができるようにして、検
体の紛失あるいは落下による損傷を防止できる。
【0017】カセット本体と組み合わせる蓋は、透視性
を有するものが一種類あればよいので、検体をカセット
に収容する作業をする時に、色の異なるカセット本体ご
とに同じ色の蓋を用意して並べておく必要がない。従っ
て、従来のように蓋をカセット本体に装着するときの色
を合わせて選ぶ作業の繁雑さがなくなる。また、作業場
所のスペース効率がよくなるので、狭い場所でも作業が
しやすくなる。なお、カセット本体も透視性を有する材
料で形成されている場合は、蓋と合わせてカセット全体
が透視性を有するので、カセット内部での検体の位置の
確認がより簡単に、かつ正確にできる。
を有するものが一種類あればよいので、検体をカセット
に収容する作業をする時に、色の異なるカセット本体ご
とに同じ色の蓋を用意して並べておく必要がない。従っ
て、従来のように蓋をカセット本体に装着するときの色
を合わせて選ぶ作業の繁雑さがなくなる。また、作業場
所のスペース効率がよくなるので、狭い場所でも作業が
しやすくなる。なお、カセット本体も透視性を有する材
料で形成されている場合は、蓋と合わせてカセット全体
が透視性を有するので、カセット内部での検体の位置の
確認がより簡単に、かつ正確にできる。
【0018】本発明に係る病理組織検査用カセットは、
蓋がカセット本体の検体収容部の開口縁部から上部が突
出するように設けてあり、突出部の側部には、通液孔が
設けてあるので、自動脱水包埋機を使用してカセットを
多数重ねて処理薬液や溶融パラフィンに浸すとき、重ね
合わせ部分の側部からも処理薬液や溶融パラフィンがカ
セット内部へ流通できる。これにより、処理薬液や溶融
パラフィンのカセット内への流通効率を高めることがで
き、検体の薬液による処理が十分に行われるので、検体
の組織内へのパラフィンの浸透を短時間で確実に行うこ
とができる。また、カセット本体の検体収容部の開口縁
部から上部へ突出する蓋の厚み部分を利用して、カセッ
トの積み重ね部分の側部からのパラフィンの流通を可能
にしているので、例えば積み重ね部分にスペーサを設け
るような手段とは相違して厚みが増すことはなく、自動
脱水包埋機の籠にカセットを収容する際、収容数が少な
くなることもない。上記各作用により、結果的に病理組
織検査標本をつくる作業の効率を向上させることができ
る。
蓋がカセット本体の検体収容部の開口縁部から上部が突
出するように設けてあり、突出部の側部には、通液孔が
設けてあるので、自動脱水包埋機を使用してカセットを
多数重ねて処理薬液や溶融パラフィンに浸すとき、重ね
合わせ部分の側部からも処理薬液や溶融パラフィンがカ
セット内部へ流通できる。これにより、処理薬液や溶融
パラフィンのカセット内への流通効率を高めることがで
き、検体の薬液による処理が十分に行われるので、検体
の組織内へのパラフィンの浸透を短時間で確実に行うこ
とができる。また、カセット本体の検体収容部の開口縁
部から上部へ突出する蓋の厚み部分を利用して、カセッ
トの積み重ね部分の側部からのパラフィンの流通を可能
にしているので、例えば積み重ね部分にスペーサを設け
るような手段とは相違して厚みが増すことはなく、自動
脱水包埋機の籠にカセットを収容する際、収容数が少な
くなることもない。上記各作用により、結果的に病理組
織検査標本をつくる作業の効率を向上させることができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施例に基
づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る病理組織
検査用カセットの一実施の形態を示す分解斜視図、図2
は図1に示す病理組織検査用カセットの側面図、図3は
図1に示す病理組織検査用カセットの長手方向の縦断面
図、図4は図1に示す病理組織検査用カセットの幅方向
の縦断面図、図5は病理組織検査用カセットを積み重ね
た状態を示す側面図である。
づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る病理組織
検査用カセットの一実施の形態を示す分解斜視図、図2
は図1に示す病理組織検査用カセットの側面図、図3は
図1に示す病理組織検査用カセットの長手方向の縦断面
図、図4は図1に示す病理組織検査用カセットの幅方向
の縦断面図、図5は病理組織検査用カセットを積み重ね
た状態を示す側面図である。
【0020】符号Aは病理組織検査用カセットであり、
耐薬液性を有する合成樹脂により形成されている。病理
組織検査用カセットAは、顔料を混ぜて所要の色に着色
されたカセット本体1と、カセット本体1に着脱可能
で、顔料を混ぜないでベースの合成樹脂そのままの色、
すなわち半透明の蓋2を備えている。
耐薬液性を有する合成樹脂により形成されている。病理
組織検査用カセットAは、顔料を混ぜて所要の色に着色
されたカセット本体1と、カセット本体1に着脱可能
で、顔料を混ぜないでベースの合成樹脂そのままの色、
すなわち半透明の蓋2を備えている。
【0021】カセット本体1は、長方形状の底板10
と、底板10の両長手方向側に設けられた側板11、1
2と、底板10の両幅方向側に設けられた側板13、1
4、及び上記側板11、12の先端部に設けられた表示
板15を備えている。表示板15は傾斜して設けてあ
り、その外面側は情報記入部150となっている。情報
記入部150は、鉛筆などで被検者(患者)名、番号等
を記入することができるように、表面がいわばスリガラ
スの表面のような梨地状にやや粗く形成してある(シボ
加工)。
と、底板10の両長手方向側に設けられた側板11、1
2と、底板10の両幅方向側に設けられた側板13、1
4、及び上記側板11、12の先端部に設けられた表示
板15を備えている。表示板15は傾斜して設けてあ
り、その外面側は情報記入部150となっている。情報
記入部150は、鉛筆などで被検者(患者)名、番号等
を記入することができるように、表面がいわばスリガラ
スの表面のような梨地状にやや粗く形成してある(シボ
加工)。
【0022】カセット本体1には、底板10と、側板1
1、12、13、14によって検体収容部19が形成さ
れている。側板11、12、13、14の開口部縁部
は、面一に形成してある。また、底板10には、多数の
小さな通液孔101が貫通して設けてある。側板13と
表示板15の間には、図3に示すように、底部側が開放
された空間部17が形成されている。空間部17の上部
側にも、外部へ通じる差込孔16が設けてある。側板1
3と表示板15の間には、二枚の補強リブ170が側板
11、12と平行に所要間隔をおいて設けてある。上記
差込孔16は、二枚の補強リブ170の間の部分で構成
され、後述する蓋2の係合舌片24が差し込まれて係合
される。
1、12、13、14によって検体収容部19が形成さ
れている。側板11、12、13、14の開口部縁部
は、面一に形成してある。また、底板10には、多数の
小さな通液孔101が貫通して設けてある。側板13と
表示板15の間には、図3に示すように、底部側が開放
された空間部17が形成されている。空間部17の上部
側にも、外部へ通じる差込孔16が設けてある。側板1
3と表示板15の間には、二枚の補強リブ170が側板
11、12と平行に所要間隔をおいて設けてある。上記
差込孔16は、二枚の補強リブ170の間の部分で構成
され、後述する蓋2の係合舌片24が差し込まれて係合
される。
【0023】側板14の上部側には、全幅にわたり突出
部140が設けてある。突出部140の側面の両側二箇
所には、案内面141が傾斜して設けてある。各案内面
141の下側には、後述する蓋2の係合爪260が係合
される係合段部142が設けてある。側板11、12の
それぞれの外面側は情報記入部111、121となって
いる。情報記入部111、121は、上記情報記入部1
50と同様に、表面がいわばスリガラスの表面のような
梨地状にやや粗く形成してある。
部140が設けてある。突出部140の側面の両側二箇
所には、案内面141が傾斜して設けてある。各案内面
141の下側には、後述する蓋2の係合爪260が係合
される係合段部142が設けてある。側板11、12の
それぞれの外面側は情報記入部111、121となって
いる。情報記入部111、121は、上記情報記入部1
50と同様に、表面がいわばスリガラスの表面のような
梨地状にやや粗く形成してある。
【0024】側板11、12、13、14のそれぞれの
内面110、120、130、143は、開口部側がや
や広がるように(底板10側へやや窄まるように)傾斜
して設けてある。すなわち、底面100と内面110、
120、130、143の角度は、それぞれ鈍角となっ
ている。なお、側板11、12、13、14は底部寄り
が次第に肉厚となっており、外側面は底面100と直角
に設けてある。
内面110、120、130、143は、開口部側がや
や広がるように(底板10側へやや窄まるように)傾斜
して設けてある。すなわち、底面100と内面110、
120、130、143の角度は、それぞれ鈍角となっ
ている。なお、側板11、12、13、14は底部寄り
が次第に肉厚となっており、外側面は底面100と直角
に設けてある。
【0025】蓋2は、上記したように半透明体である。
蓋2は、カセット本体1の検体収容部19を覆うよう
に、開口部縁部に内嵌して装着できる本質的に長方形状
の基板20を備えている。基板20には、ほぼ全面に上
記通液孔101と同様の通液孔200が多数形成してあ
る。基板20の後述する三辺部に設けてある通液孔20
0の構造については、後述する。
蓋2は、カセット本体1の検体収容部19を覆うよう
に、開口部縁部に内嵌して装着できる本質的に長方形状
の基板20を備えている。基板20には、ほぼ全面に上
記通液孔101と同様の通液孔200が多数形成してあ
る。基板20の後述する三辺部に設けてある通液孔20
0の構造については、後述する。
【0026】基板20の長手方向の一端側には、カセッ
ト本体1の差込孔16に差し込み係合される係合舌片2
4が設けてある。係合舌片24は、差込孔16よりやや
幅狭く形成されており、差込孔16への差し込みを容易
にし、係合を確実にするために、図3に示すように折曲
されている。
ト本体1の差込孔16に差し込み係合される係合舌片2
4が設けてある。係合舌片24は、差込孔16よりやや
幅狭く形成されており、差込孔16への差し込みを容易
にし、係合を確実にするために、図3に示すように折曲
されている。
【0027】基板20の長手方向の他端側には、基板2
0と平行に突出して摘み片26が設けてある。摘み片2
6は、基板20よりやや幅狭に設けてある。摘み片26
の両端側には、上記カセット本体1の各係合段部142
と係合する係合爪260が基板20と直角に設けてあ
る。
0と平行に突出して摘み片26が設けてある。摘み片2
6は、基板20よりやや幅狭に設けてある。摘み片26
の両端側には、上記カセット本体1の各係合段部142
と係合する係合爪260が基板20と直角に設けてあ
る。
【0028】基板20の両長手方向側には、基板20と
直角に嵌合側板21、22が設けてあり、摘み片26側
の幅方向側には、嵌合側板23が設けてある。また、基
板20の係合舌片24側の幅方向側には、長手方向にや
や間隔をもって嵌合側板27(図3に図示)が設けてあ
る。
直角に嵌合側板21、22が設けてあり、摘み片26側
の幅方向側には、嵌合側板23が設けてある。また、基
板20の係合舌片24側の幅方向側には、長手方向にや
や間隔をもって嵌合側板27(図3に図示)が設けてあ
る。
【0029】基板20の嵌合側板21、22の上部に
は、係合片25がそれぞれ二箇所に両側へやや張り出し
て設けてある。各係合片25は、図4に示すように、カ
セット本体1の側板11、12の上面に載置係合され、
側板11、12から両側へは突出しないように形成して
ある。
は、係合片25がそれぞれ二箇所に両側へやや張り出し
て設けてある。各係合片25は、図4に示すように、カ
セット本体1の側板11、12の上面に載置係合され、
側板11、12から両側へは突出しないように形成して
ある。
【0030】蓋2の嵌合側板21、22、23の上部に
は、上記した通液孔200が設けてある。多数の通液孔
200のうち、嵌合側板21、22、23の上角部の通
液孔200は、嵌合側板21、22、23の側面側と基
板20の上面側に孔口を持っている。
は、上記した通液孔200が設けてある。多数の通液孔
200のうち、嵌合側板21、22、23の上角部の通
液孔200は、嵌合側板21、22、23の側面側と基
板20の上面側に孔口を持っている。
【0031】蓋2は、嵌合側板21、22、23、27
を、側板11、12、13、14の上部に内嵌めして装
着した状態で、嵌合側板21、22、23の高さの上部
側の1/2程が側板11、12、13、14の上面から
突出するようにしてある。これにより、嵌合側板21、
22、23の上角部の通液孔200のうち、嵌合側板2
1、22、23の側面側の孔口が側部に露出する(図2
参照)。
を、側板11、12、13、14の上部に内嵌めして装
着した状態で、嵌合側板21、22、23の高さの上部
側の1/2程が側板11、12、13、14の上面から
突出するようにしてある。これにより、嵌合側板21、
22、23の上角部の通液孔200のうち、嵌合側板2
1、22、23の側面側の孔口が側部に露出する(図2
参照)。
【0032】(作 用)図1ないし図5を参照して、本
実施の形態に係る病理組織検査用カセットAの作用を説
明する。カセット本体1と蓋2は、いずれも耐薬液性を
有する合成樹脂により形成されているため、病理組織検
査用カセットAは、検査標本完成までの間に用いられる
薬液による影響を受けない。
実施の形態に係る病理組織検査用カセットAの作用を説
明する。カセット本体1と蓋2は、いずれも耐薬液性を
有する合成樹脂により形成されているため、病理組織検
査用カセットAは、検査標本完成までの間に用いられる
薬液による影響を受けない。
【0033】病理組織検査用カセットAは、蓋2が透視
性を有する材料で形成され、半透明体であるので、カセ
ット内部に収容されている検体(図示せず)を蓋2を通
して視認することができる。これにより、病理組織検査
用カセットAを使用した病理組織検査標本をつくる工程
において、蓋2を開ける前に、あらかじめ検体がカセッ
ト内のどこにあるかを確認することができ、例えば検体
が蓋2に付いている場合は、特に蓋2を開ける作業者に
注意を促すことができるようにして、検体の紛失あるい
は落下による損傷等を防ぐことができる。
性を有する材料で形成され、半透明体であるので、カセ
ット内部に収容されている検体(図示せず)を蓋2を通
して視認することができる。これにより、病理組織検査
用カセットAを使用した病理組織検査標本をつくる工程
において、蓋2を開ける前に、あらかじめ検体がカセッ
ト内のどこにあるかを確認することができ、例えば検体
が蓋2に付いている場合は、特に蓋2を開ける作業者に
注意を促すことができるようにして、検体の紛失あるい
は落下による損傷等を防ぐことができる。
【0034】カセット本体1と組み合わせる蓋2は、透
視性を有するものが一種類あればよいので、検体をカセ
ットに収容する作業をする時に、色の異なるカセット本
体1ごとに同じ色の蓋を用意して並べておく必要がな
い。従って、従来のように蓋2をカセット本体1に装着
するときの色を合わせて選ぶ作業の繁雑さがなくなる。
また、作業場所のスペース効率がよくなるので、狭い場
所でも作業がしやすくなる。
視性を有するものが一種類あればよいので、検体をカセ
ットに収容する作業をする時に、色の異なるカセット本
体1ごとに同じ色の蓋を用意して並べておく必要がな
い。従って、従来のように蓋2をカセット本体1に装着
するときの色を合わせて選ぶ作業の繁雑さがなくなる。
また、作業場所のスペース効率がよくなるので、狭い場
所でも作業がしやすくなる。
【0035】また、蓋2の上部側の一部は、カセット本
体1に装着したときに、カセット本体1の開口部縁部か
ら突出するようになっており、しかも突出した部分の側
部には、通液孔200の孔口が開いているので、自動脱
水包埋機を使用してカセットAを多数重ねて処理薬液や
溶融パラフィンに浸すとき、重ね合わせ部分の側部から
も処理薬液や溶融パラフィンがカセット内部へ流通でき
る。これにより、処理薬液や溶融パラフィンのカセット
A内への流通効率を高めることができ、検体の薬液によ
る処理が十分に行われるので、検体の組織内へのパラフ
ィンの浸透を短時間で確実に行うことができる。また、
カセット本体1の検体収容部19の開口縁部から上部へ
突出する蓋2の厚み部分を利用して、カセットAの積み
重ね部分の側部からの溶融パラフィンの流通を可能にし
ているので、例えば積み重ね部分にスペーサを設けるよ
うな手段とは相違して厚みが増すことはなく、自動脱水
包埋機の籠にカセットAを収容する際、収容数が少なく
なることもない。
体1に装着したときに、カセット本体1の開口部縁部か
ら突出するようになっており、しかも突出した部分の側
部には、通液孔200の孔口が開いているので、自動脱
水包埋機を使用してカセットAを多数重ねて処理薬液や
溶融パラフィンに浸すとき、重ね合わせ部分の側部から
も処理薬液や溶融パラフィンがカセット内部へ流通でき
る。これにより、処理薬液や溶融パラフィンのカセット
A内への流通効率を高めることができ、検体の薬液によ
る処理が十分に行われるので、検体の組織内へのパラフ
ィンの浸透を短時間で確実に行うことができる。また、
カセット本体1の検体収容部19の開口縁部から上部へ
突出する蓋2の厚み部分を利用して、カセットAの積み
重ね部分の側部からの溶融パラフィンの流通を可能にし
ているので、例えば積み重ね部分にスペーサを設けるよ
うな手段とは相違して厚みが増すことはなく、自動脱水
包埋機の籠にカセットAを収容する際、収容数が少なく
なることもない。
【0036】カセット本体1の側板11、12、13、
14のそれぞれの内面110、120、130、143
は、底部側が窄まるように傾斜して設けてあるので、底
面100と内面110、120、130、143の角度
が鈍角を成して開口部側が広がっている。従って、例え
ばごく小さな検体がカセット本体1の隅にあるとき、ピ
ンセットによる摘み取りがしやすくなり、作業性が向上
する。
14のそれぞれの内面110、120、130、143
は、底部側が窄まるように傾斜して設けてあるので、底
面100と内面110、120、130、143の角度
が鈍角を成して開口部側が広がっている。従って、例え
ばごく小さな検体がカセット本体1の隅にあるとき、ピ
ンセットによる摘み取りがしやすくなり、作業性が向上
する。
【0037】なお、本明細書で使用している用語と表現
はあくまで説明上のものであって、限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定され
るものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形
が可能である。
はあくまで説明上のものであって、限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定され
るものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形
が可能である。
【0038】
【発明の効果】(a)本発明に係る病理組織検査用カセ
ットは、蓋が透視性を有する材料で形成されているの
で、内部に収容されている検体を蓋を通して視認するこ
とができる。これにより、カセットを使用した病理組織
検査標本をつくる工程において、蓋を開ける前に、あら
かじめ検体がカセット内のどこにあるかを確認すること
ができ、例えば検体が蓋に付いている場合は、特に蓋を
開ける作業者に注意を促すことができるようにして、検
体の紛失あるいは落下による損傷を防止できる。従っ
て、結果的に病理組織検査標本をつくる作業の効率を向
上させることができる。
ットは、蓋が透視性を有する材料で形成されているの
で、内部に収容されている検体を蓋を通して視認するこ
とができる。これにより、カセットを使用した病理組織
検査標本をつくる工程において、蓋を開ける前に、あら
かじめ検体がカセット内のどこにあるかを確認すること
ができ、例えば検体が蓋に付いている場合は、特に蓋を
開ける作業者に注意を促すことができるようにして、検
体の紛失あるいは落下による損傷を防止できる。従っ
て、結果的に病理組織検査標本をつくる作業の効率を向
上させることができる。
【0039】(b)カセット本体と組み合わせる蓋は、
透視性を有するものが一種類あればよいので、検体をカ
セットに収容する作業をする時に、色の異なるカセット
本体ごとに同じ色の蓋を用意して並べておく必要がな
い。これにより、従来のように蓋をカセット本体に装着
するときの色を合わせて選ぶ作業の繁雑さがなくなる。
また、作業場所のスペース効率がよくなるので、狭い場
所でも作業がしやすくなる。従って、結果的に病理組織
検査標本をつくる作業の効率を向上させることができ
る。
透視性を有するものが一種類あればよいので、検体をカ
セットに収容する作業をする時に、色の異なるカセット
本体ごとに同じ色の蓋を用意して並べておく必要がな
い。これにより、従来のように蓋をカセット本体に装着
するときの色を合わせて選ぶ作業の繁雑さがなくなる。
また、作業場所のスペース効率がよくなるので、狭い場
所でも作業がしやすくなる。従って、結果的に病理組織
検査標本をつくる作業の効率を向上させることができ
る。
【0040】(c)本発明に係る病理組織検査用カセッ
トは、蓋がカセット本体の検体収容部の開口縁部から上
部が突出するように設けてあり、突出部の側部には、通
液孔が設けてあるので、自動脱水包埋機を使用してカセ
ットを多数重ねて処理薬液や溶融パラフィンに浸すと
き、重ね合わせ部分の側部からも処理薬液や溶融パラフ
ィンがカセット内部へ流通できる。これにより、処理薬
液や溶融パラフィンのカセット内への流通効率を高める
ことができ、検体の薬液による処理が十分に行われるの
で、検体の組織内へのパラフィンの浸透を短時間で確実
に行うことができる。また、カセット本体の検体収容部
の開口縁部から上部へ突出する蓋の厚み部分を利用し
て、カセットの積み重ね部分の側部からのパラフィンの
流通を可能にしているので、例えば積み重ね部分にスペ
ーサを設けるような手段とは相違して厚みが増すことは
なく、自動脱水包埋機の籠にカセットを収容する際、収
容数が少なくなることもない。上記各作用により、結果
的に病理組織検査標本をつくる作業の効率を向上させる
ことができる。
トは、蓋がカセット本体の検体収容部の開口縁部から上
部が突出するように設けてあり、突出部の側部には、通
液孔が設けてあるので、自動脱水包埋機を使用してカセ
ットを多数重ねて処理薬液や溶融パラフィンに浸すと
き、重ね合わせ部分の側部からも処理薬液や溶融パラフ
ィンがカセット内部へ流通できる。これにより、処理薬
液や溶融パラフィンのカセット内への流通効率を高める
ことができ、検体の薬液による処理が十分に行われるの
で、検体の組織内へのパラフィンの浸透を短時間で確実
に行うことができる。また、カセット本体の検体収容部
の開口縁部から上部へ突出する蓋の厚み部分を利用し
て、カセットの積み重ね部分の側部からのパラフィンの
流通を可能にしているので、例えば積み重ね部分にスペ
ーサを設けるような手段とは相違して厚みが増すことは
なく、自動脱水包埋機の籠にカセットを収容する際、収
容数が少なくなることもない。上記各作用により、結果
的に病理組織検査標本をつくる作業の効率を向上させる
ことができる。
【図1】本発明に係る病理組織検査用カセットの一実施
の形態を示す分解斜視図。
の形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示す病理組織検査用カセットの側面図。
【図3】図1に示す病理組織検査用カセットの長手方向
の縦断面図。
の縦断面図。
【図4】図1に示す病理組織検査用カセットの幅方向の
縦断面図。
縦断面図。
【図5】病理組織検査用カセットを積み重ねた状態を示
す側面図。
す側面図。
A 病理組織検査用カセット
1 カセット本体
10 底板
100 底面
101 通液孔
11、12 側板
111、121 情報記入部
13、14 側板
110、120、130、143 内面
140 突出部
141 案内面
142 係合段部
15 表示板
150 情報記入部
19 検体収容部
16 差込孔
17 空間部
170 補強リブ
2 蓋
20 基板
200 通液孔
21、22、23、27 嵌合側板
24 係合舌片
25 係合片
26 摘み片
260 係合爪
Claims (2)
- 【請求項1】 検体収容部(19)を有するカセット本体
(1)と、 当該カセット本体(1)に着脱可能に装着される蓋(2)と、
を備えており、 少なくとも上記蓋(2)は、透視性を有する材料で形成さ
れていることを特徴とする、 病理組織検査用カセット。 - 【請求項2】 検体収容部(19)を有するカセット本体
(1)と、 当該カセット本体(1)に着脱可能に装着される蓋(2)と、
を備えており、 上記蓋(2)は、カセット本体(1)の検体収容部(19)の開口
縁部から上部が突出するように設けてあり、当該突出部
の側部には、通液孔(200)が設けてあることを特徴とす
る、 病理組織検査用カセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001304577A JP2003107077A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 病理組織検査用カセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001304577A JP2003107077A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 病理組織検査用カセット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003107077A true JP2003107077A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19124477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001304577A Pending JP2003107077A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 病理組織検査用カセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003107077A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019219365A (ja) * | 2018-06-22 | 2019-12-26 | 村角工業株式会社 | 病理検査用包埋カセット |
JP7480996B2 (ja) | 2020-08-11 | 2024-05-10 | 村角工業株式会社 | 医療検査用カセット |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63135166U (ja) * | 1987-02-25 | 1988-09-05 | ||
JPH09145565A (ja) * | 1995-11-17 | 1997-06-06 | Teiji Takezaki | 生検試料の定着支持用ケース |
JPH10281953A (ja) * | 1997-04-03 | 1998-10-23 | Koji Tsuhara | 病理組織検査用カセット |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001304577A patent/JP2003107077A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63135166U (ja) * | 1987-02-25 | 1988-09-05 | ||
JPH09145565A (ja) * | 1995-11-17 | 1997-06-06 | Teiji Takezaki | 生検試料の定着支持用ケース |
JPH10281953A (ja) * | 1997-04-03 | 1998-10-23 | Koji Tsuhara | 病理組織検査用カセット |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019219365A (ja) * | 2018-06-22 | 2019-12-26 | 村角工業株式会社 | 病理検査用包埋カセット |
JP7171019B2 (ja) | 2018-06-22 | 2022-11-15 | 村角工業株式会社 | 病理検査用包埋カセット |
JP7480996B2 (ja) | 2020-08-11 | 2024-05-10 | 村角工業株式会社 | 医療検査用カセット |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080611 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100408 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100413 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100831 |