JP2003106924A - 包装された物品におけるシールの良否判定方法 - Google Patents

包装された物品におけるシールの良否判定方法

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JP2003106924A
JP2003106924A JP2001298898A JP2001298898A JP2003106924A JP 2003106924 A JP2003106924 A JP 2003106924A JP 2001298898 A JP2001298898 A JP 2001298898A JP 2001298898 A JP2001298898 A JP 2001298898A JP 2003106924 A JP2003106924 A JP 2003106924A
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Osamu Nishiguchi
統 西口
Shiro Kuita
嗣郎 杭田
Hiroshi Maekawa
博士 前川
Kazunari Takeuchi
和成 竹内
Hideo Shoji
英生 庄司
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Shimadzu System Solutions Co Ltd
Otsuka Pharmaceutical Factory Inc
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Shimadzu System Solutions Co Ltd
Otsuka Pharmaceutical Factory Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装された物品におけるシールの不良品を良
品と判定するなどの誤判定を軽減する。 【解決手段】 被検査品を真空中に置き、所定時間経過
時に(ST31)、マーカガスの漏れ量Sを測定し(S
T32)、測定値Sが、良品の同一所定期間経過時のガ
ス漏れ量Rに閾値rを加えた値より大きいか否かを判定
し(ST33)、測定値Sの方が大きければ被検査品を
「不良品」と判定する(ST36)。一方、測定値Sの
方が小さければ、その時点で検査終了時刻を経過してお
れば「良品」と判定する(ST34、ST35)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、医薬品や食品な
どの包装のシール(密閉性)不良の有無を判定する包装
された物品におけるシールの良否判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品、食品などが包装材で密封された
商品の包装材に、小さなピンホールなどが生じた場合
に、そのピンホール等の有/無などによる商品の良否を
検出する装置として、本願の出願人の一方である株式会
社島津製作所は、マーカガス検知方式による「包装リー
ク検査装置」を、既に開発している。
【0003】この「包装リーク検査装置」は、図1に概
略構成を示すものであり、コンベア1にて送られて来た
被検査品2を、真空容器3内に置き、真空容器3内を真
空ポンプ4で真空として、その後、サンプリングポンプ
5、ガス検出器6を用いて、マーカガスの量を測定し、
測定マーカガス量により、被検査品の良否を判定してい
る。
【0004】この「包装リーク検査装置」を用いたマー
カガス測定による良否判定の手法は、シール不良のない
良品を真空容器3内に入れ、これを真空ポンプ4で真空
に引くと、真空容器3内におけるマーカガスの時間的変
化が図2に示すようになることに着目したものである。
すなわち、真空に引いた直後は、最初に容器3内に存在
していた大気の中に含まれているガス(マーカガスと同
じもの)を検知するため、急激に立ち上がり、その後は
徐々にガスが希薄になるため、単調減少する。
【0005】このことに着目し、従来は急激な立ち上が
り後において、単調減少しなければ不良品である、と判
定することとし、具体的には、包装した商品が置かれた
真空中でのマーカガスの時間的変化を測定し、真空中に
置いてから、所定時間経過した時から後の最小値からの
変化量>規定値(しきい値)〔但し、最小値は真空中に
置いてから所定時間経過した時(真空中に置いた直後の
急激な立ち上がりの後)の値を初期値とし、以降マーカ
ガスの量の瞬時値が減少を続ける間は、その時の値を最
小値として更新する〕のときに、不良品と判定している
(図9参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】不良品を真空中に置い
てからのマーカガスの量の時間的変化は、図3に示す
a、b、c、dのようなものであるが、従来の方法で不
良品と判定できるのは、図3のa、bだけであり、図3
のc、dでは、正しく判定できず、不良品を良品と誤判
定してしまう。
【0007】特に極めて小さいシール不良の場合には
「図3のd」のようになり、良品と同様に急激な立ち上
がり後に単調減少する。すなわち“単調減少しなければ
不良品”と言えるが、“不良品ならば単調減少しない”
とは言えず、極めて小さなシール不良のあるものは不良
品と判定できない。
【0008】次に、大きなシール不良がある不良品から
はマーカガスが多量に漏れるため、これを真空容器内に
長時間にわたって入れておくと、検査装置の配管系が汚
染される(マーカガスが付着する)。こうなると、次の
(後続の)検査時に、この付着した残留ガスを検出し
て、良品を不良品と誤判定することがある。
【0009】また、多量のマーカガスは、ガス検出器に
ダメージを与え、次の(後続の)の検査で検査不能とな
る(誤判定する)ことがある。したがって、マーカガス
が多量に漏れた場合には、早期に「不良」とし、不良品
を真空容器から早く出さなければならない。従来の方法
では、真空中に置いてから所定時間経過した時から後の
最小値からの変化量が規定値を超えるまで検査を続ける
(真空容器内に不良品を入れたままとする)ため、配管
系を汚染したり、ガス検出器にダメージを与えたりする
ことがある。
【0010】また、包装した商品を真空中に置いてから
のマーカガスの量の時間的変化は、包装からのガスの漏
れ方、ガス検出器の特性、多量のマーカガスの吸い込み
によるガス検出器のダメージ、電気的ノイズなどによ
り、ノイズ状に(短い周期で)変動する場合がある。従
来の方法では、マーカガスの量の瞬時値で判定している
ため、マーカガスの量の時間的変化がノイズ状に変動す
る波形になった場合には、誤判定してしまうことになる
(図5参照)等の問題がある。
【0011】この発明は上記問題点に着目してなされた
ものであって、不良品を良品と判定するなどの誤判定を
軽減し得るシールの良否判定方法を提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この出願の特許請求の範
囲の請求項1に係る発明の包装された物品におけるシー
ルの良否判定方法は、包装された被検査品を真空中に置
き、この真空中でのマーカガスの量の時間的変化を測定
し、所定の時点における量値と良品の同一時点における
量値とを比較して、測定量値が良品の量値よりも大きい
場合に、その被検査品を不良品と判定するようにしてい
る。
【0013】また、請求項2に係る発明の包装された物
品におけるシールの良品判定方法は、包装された被検査
品を真空中に置き、この真空中でのマーカガスの量の時
間的変化を測定し、その時間的変化の測定データより特
異点を抽出し、その特異点における量値と良品の同一特
異点における量値とを比較して、測定量値が良品の量値
よりも大きい場合に、その被検査品を不良品と判定する
ようにしている。
【0014】この発明で、特異点とは、例えば、a.真
空中に置いた直後の急激な立ち上がりのピーク値(ある
いは真空中に置いてから、所定時間経過した時の値)、
b.上記aのピークを示したときより後の最も小さな値
(最小値)、c.上記bの最小値を示したときより後の
最も大きな値(最大値)等であるが、これらに限定され
るものではない。
【0015】また、請求項3に係る発明の包装された物
品におけるシールの良否判定方法は、包装された被検査
品を真空中に置き、この真空中でのマーカガスの量の時
間的変化を測定し、所定期間の量値の積分値と良品の同
一所定期間の量値の積分値とを比較して、その測定量の
積分値が良品の積分値よりも大きい場合に、その被検査
品を不良品と判定するようにしている。
【0016】これらの包装された物品におけるシールの
良否判定方法において、比較する(判定の基準とする)
良品の値は、直前の良品(現在行っている検査より前に
行った検査で良品となったもののうちで、直近のもの)
の値、あるいは、直前数回の良品(現在行っている検査
より前に行った検査で良品となったもののうちで、直近
の数回のもの)の平均値、あるいはそのうちから最大・
最小を除いたものの平均値、等である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態により、この発
明をさらに詳細に説明する。被検査品である包装品の良
品判定を、図1に示すマーカガス検知方式採用の包装リ
ーク検査装置により行う場合について、説明する。
【0018】先ず、包装の際に、特定のガス(マーカガ
ス)を混入した商品(被検査品)2を真空容器3に入
れ、真空ポンプ4を用いて真空に引き、真空容器3内の
気体をサンプリングポンプ5により、ガス検出器6に導
いて、ガス検出器6でマーカガスの量を測定する。マー
カガスとしては、CO2 やHeが使用されるが、他のガ
スを使用しても良い。もちろん、ガス検出器6は使用す
るマーカガスの種類に応じて選択される。
【0019】図15に、この実施形態包装リーク検査装
置の概略的な回路構成を示している。ここでは、データ
処理装置7は、A/D変換器8、CPU9、メモリ1
0、インターフェース11を備え、ガス検出器6からの
マーカガス測定値をA/D変換器8を介してCPU9に
取り込み、CPU9で後述の各フロー図に示す処理によ
り、良否判定演算を実行し、その結果によりコンベア1
及び真空容器3を制御する。
【0020】ガス検出器6でマーカガスを測定し、その
量値により、包装からの漏洩ガスがあると判断した場
合、この被検査品を不良品と判定する。
【0021】さて、このマーカガスの量値より、不良品
であるか否かの判定は、マーカガスの量の時間的変化に
より行う。マーカガスの量の時間的変化は、図3に示す
a、b、c、dのいずれかのパターンとなる。これらの
パターンには、不良品の高さは良品の高さよりも大であ
る、という特徴がある。つまり、 ・真空に引いた直後の急激に立ち上がるところでは、シ
ール不良が大きいほど良品との高さの差が大きい(シー
ル不良が小さいほど、その高さの差が小さい)。 ・この立ち上がりの後では、シール不良が小さいもので
も、良品との高さの差が時間の経過とともに大きくな
る。
【0022】これは、シール不良のあるものからはマー
カガスが漏れること、またシール不良が大きいほど早く
漏れ、シール不良が小さいほどゆっくりと漏れることか
ら当然である。
【0023】以上より、包装された商品の良否判定方法
として、 (1)真空に引いた直後の急激に立ち上がるところで
は、測定量値と良品の量値との差に注目し、より大きな
シール不良を検出する。 (2)その後(立ち上がりの後)では、測定量値と良品
の量値との差に注目し、より小さなシール不良を検出す
る。
【0024】という方法を取れば良い。
【0025】先ず、第1の判定方法として、所定の時点
における瞬時値で判定する。すなわち、所定の時点にお
ける測定量値が良品の同一時点における量値と比較して
大きい場合には、不良品と判定する。
【0026】具体的には、所定の時点における測定量
値:S、良品の同一時点における量値:R、判定しきい
値:rとすると、真空に引いてから S>R+r となった時点で「不良品」と判定する(図6参照)。
【0027】ここで、判定しきい値を大きくすると、良
品を不良品と誤判定することはなくなり、安定性が良く
なるが、より小さなシール不良を検出する精度が悪くな
る。一方、判定しきい値を小さくすると、より小さなシ
ール不良を検出する精度が良くなるが、良品を不良品と
誤判定する可能性が高くなり、安定性が悪くなる。した
がって、「判定しきい値」は、検査対象や状況に合わせ
て、安定性や精度のバランスが最適になるように決定す
る。「判定しきい値」は、以下に出て来る判定方法で
も、同じ意味で使用している。
【0028】この実施形態判定方法は、すべての時間帯
において判定方法が同一であるため、判定のための構成
・しくみも1つで済み、シンプルである。
【0029】また、変形例として、真空に引いた直後の
急激に立ち上がるところと、その後とで「判定しきい
値」を別々に設けることもできる。これにより、判定の
安定性や精度の向上が期待できる。
【0030】ここで、第1の判定方法を採用した包装さ
れた物品のシールの良否判定方法の具体的な処理例を、
図10に示すフロー図を参照して説明する。真空容器中
に被検査品を置き、検査を開始すると、先ず、ステップ
ST31において、良/不良判定を行う時刻かどうかを
判定する。ここで常時、良/不良判定を行う場合には、
ステップST31は不要である。良/不良判定を行う時
刻であれば、ステップST32へ移行する。ステップS
T32においては、マーカガスの漏れ量を測定し、その
測定値(量値)をSとする。次に、ステップST33へ
移行する。ステップST33においては、S>R+rか
否かを判定する。判定YESの場合は、ステップST3
6へ移行する。一方、判定NOの場合は、ステップST
34へ移行する。ステップST36においては、S>R
+rなので、被検査品は「不良品」であると判定し、検
査を終了する。
【0031】ステップST34においては、検査終了時
刻か否かを判定する。検査終了時刻でない場合は、ステ
ップST31へ戻り、検査を継続する。一方、検査終了
時刻であると、ステップST35へ移行し、被検査品が
「良品」であると判定し、検査を終了する。
【0032】次に、第2の実施形態判定方法として、特
異点における瞬時値で判定する。すなわち、特異点にお
ける測定量値が良品の同一特異点における量値と比較し
て大きい場合には「不良品」と判定する。
【0033】具体的には、ある特異点における測定量
値:St、良品の同一特異点における量値:Rt、判定
しきい値:rtとすると、ある特異点において、 St>Rt+rt となった時点で「不良品」と判定する(複数の特異点、
それぞれ単独で「不良品」と判定する)。
【0034】あるいは、複数の特異点において、 St>Rt+rt となったことの組み合わせで「不良品」と判定する。
【0035】特異点は、マーカガスの量の時間的変化が
特徴的なところとする。例えば、以下のものである(こ
れに限定するものではない)。
【0036】a.より大きなシール不良の場合に、測定
量値と良品の量値との差が顕著に現れる(大きくな
る)。真空中に置いた直後の急激な立ち上がりのピーク
値(図7のイ参照)(あるいは、ピークをあらわさない
ものの場合(図3のa)を考慮して、真空中に置いてか
ら所定時間経過した時の値)。
【0037】b.より小さなシール不良の場合に、測定
量値と良品の量値との差が現れる。aのピークを示した
ときより後の最も小さな値(最小値:図7のロ参照)
(但し、ピーク値、あるいは真空中に置いてから、所定
時間経過した時の値)を初期値とし、以降マーカガスの
量の瞬時値が減少を続ける間は、その時の値を最小値と
して更新する)。
【0038】c.同様に、より小さなシール不良の場合
に、測定量値と良品の量値との差が現れるbの最小値を
示したときより後の最も大きな値(最大値:図7のハ参
照)(但し、マーカガスの量の瞬時値が減少を続ける間
は、最大値=最小値とする)。
【0039】この実施形態判定方法は、マーカガスの量
の時間的変化が特徴的なところで判定するため、判定の
安定性と精度の向上が期待できる。また「判定しきい
値」を特異点毎に設けることができるため、判定の安定
性や精度の向上が期待できる。
【0040】ここで、第2の判定方法を採用した包装さ
れた物品のシールの良否判定方法の具体的な処理例を図
11、図12に示すフロー図を参照して説明する。真空
容器中に被検査品を置き、検査を開始すると、先ずステ
ップST1において、所定時間が経過したか否かを判定
する。所定時間が経過した時点で、ステップST2へ移
行する。ステップST2においては、マーカガスの漏れ
量を測定し、その測定値(量値)をSpとする。次に、
ステップST3へ移行する。ステップST3において
は、Sp>Rp+rpか否かを判定する。判定YESの
場合は、ステップST12へ移行する。一方、判定NO
の場合は、ステップST4へ移行する。ステップST1
2においては、Sp>Rp+rpなので、被検査品は
「不良品」であると判定し、検査を終了する。
【0041】ステップST4においては、所定時間にお
ける測定値Spでは「不良品」と判定されないので、こ
の測定値Spを最小値Smin 、最大値SMAX として記憶
する。続いて、ステップST5へ移行する。ステップS
T5においては、再度、マーカガスの漏れ量を測定す
る。この測定値をSとする。次に、ステップST6へ移
行する。ステップST6においては、S<Smin か否か
を判定する。測定値SがSmin よりも小さい場合は、ス
テップST7へ移行する。一方、測定値SがSmi n 以上
の場合は、最小値を持つ場合または単調増加の場合であ
り、ステップST13へ移行する。
【0042】ステップST7においては、今回の測定値
Sを最小値Smin として記憶更新する。そして、ステッ
プST8へ移行する。ステップST8においては、検査
終了時刻か否かを判定する。検査終了時刻でない場合
は、ステップST5へ戻り、測定を継続する。一方、検
査終了時刻であると、測定値は単調減少の場合であり、
ステップST9へ移行する。ステップST9において
は、Smin >Rmin +rmi n であるか否かを測定する。
判定YESの場合は、ステップST11へ移行し、被検
査品が「不良品」であると判定する。一方、判定NOの
場合は、ステップST10へ移行し、被検査品が「良
品」であると判定し、検査を終了する。
【0043】ステップST13においては、Smin >R
min +rmin か否かを判定する。S min がRmin +r
min より大なる場合は、ステップST14へ移行し、被
検査品が「不良品」であると判定して、検査を終了す
る。Smin がRmin +rmin より大でない場合は、ステ
ップST15へ移行する。ステップST15において
は、測定値Sを最大値SMAX として記憶する。そして、
ステップST16へ移行する。ステップST16におい
ては、検査終了時刻か否かを判定する。検査終了時刻で
ない場合は、ステップST20へ移行する。一方、検査
終了時刻が到来した場合は、ステップST17へ移行す
る。
【0044】ステップST20においては、再度、マー
カガスの漏れ量を測定する。その測定値をSとする。次
に、ステップST21へ移行する。ステップST21に
おいては、S>SMAX か否かを判定する。測定値SがS
MAX より大きい場合は、ステップST15へ移行し、今
回の測定値Sを最大値SMAX として更新記憶する。一
方、測定SがSMAX より小さい場合は、ステップST2
2へ移行する。ステップST22においては、SMAX
MAX +rMAX か否かを判定する。SMAX がRMA X +r
MAX より大なる場合は、ステップST24へ移行し、被
検査品が「不良品」であると判定し、検査を終了する。
一方、SMAX がRMAX +rMAX より小さい場合は、ステ
ップST23へ移行し、被検査品が「良品」であると判
定し、検査を終了する。
【0045】ステップST17においては、SMAX >R
MAX +rMAX か否かを判定する。S MAX がRMAX +r
MAX より大きい場合は、ステップST19へ移行し、被
検査品が「不良品」であると判定し、検査を終了する。
一方、SMAX がRMAX +rMAXより大きくない場合は、
ステップST18へ移行し、被検査品が「良品」である
と判定し、検査を終了する。
【0046】なお、上記処理のステップST12の
“「不良品」と判定”の代わりに、図13に示すステッ
プST25の“立ち上がり部不良フラグ=1とする”の
処理、ステップST14の“「不良品」と判定”の代わ
りに図13に示すステップST26の“最小値不良フラ
グ=1とする”の処理、ステップST24の“「不良
品」の判定”の代わりに図13のステップST27の
“最大値不良フラグ=1とする”の処理を行い、ステッ
プST28において、各フラグの組み合わせに応じて、
良/不良を判定するようにしても良い。
【0047】第3の実施形態判定方法として、積分値を
用いて判定する。すなわち、所定期間の積分値が良品の
同一所定期間の積分値と比較して大きい場合には「不良
品」と判定する。
【0048】具体的には、所定期間の積分値:Si、良
品の同一所定期間の積分値:Ri、判定しきい値:ri
とすると、真空に引いてから Si>Ri+ri となった時点で「不良品」と判定する(図8参照)。
【0049】マーカガスの量の時間的変化において、不
良品の高さは良品の高さより常に高い。したがって、非
検査品の測定量値の積分値と良品の積分値と比較するこ
と(積分値での判定)は、瞬時時で良品と比較すること
(すなわち、上記第1、第2の判定方法の瞬時値での判
定)と等価である。
【0050】この第3の実施形態判定方法では、積分す
ることにより、ノイズ状成分の影響を軽減することがで
きる。すなわち、マーカガスの量の時間的変化がノイズ
状に変動しても、その影響を受けにくくなり、判定の安
定性が向上する。
【0051】また、変形例として、真空に引いた直後の
急激に立ち上がるところと、その後とで「判定しきい
値」を別々に設けることもできる。これにより、判定の
安定性や精度の向上が期待できる。
【0052】ここで、第3の判定方法を採用した包装さ
れた物品のシールの良否判定方法の具体的な処理例を、
図14に示すフロー図を参照して説明する。真空容器中
に被検査品を置き、検査を開始すると、先ず、ステップ
ST41において、マーカガスの漏れ量を測定し、その
測定値(量値)をSとする。次に、ステップST42へ
移行する。ステップST42においては、1周期前まで
の積算値に今回の測定値を加え、新たな積算値Siとす
る。次に、ステップST43に移行する。ステップST
43においては、良/不良判定を行う時刻かどうかを判
定する。ここで常時、良/不良判定を行う場合には、ス
テップST43は不要である。良/不良判定を行う時刻
でない場合は、ステップST41へ戻り、測定と積算を
継続する。良/不良判定を行う時刻であると、ステップ
ST44へ移行する。ステップST44においては、S
i>Ri+riか否かを判定する。判定YESの場合
は、ステップST47へ移行する。一方、判定NOの場
合は、ステップST45へ移行する。ステップST47
においては、Si>Ri+riなので、被検査品は「不
良品」であると判定し、検査を終了する。
【0053】ステップST45においては、検査終了時
刻か否かを判定する。検査終了時刻でない場合は、ステ
ップST41へ戻り、測定と積算を継続する。一方、検
査終了時刻であると、ステップST46へ移行し、被検
査品が「良品」であると判定し、検査を終了する。
【0054】ここで比較する(判定の基準とする)良品
の値について説明する。これは、前記第1、第2、第3
の判定方法のすべてに共通である。
【0055】包装の外側に付着する、あるいは大気中に
含まれているマーカガスの量(濃度)が検査のたびに異
なることで発生するバックグラウンドの変動や、ガス検
出器のゼロ点ドリフトが量値に影響する。例えば、良品
を連続して測定しても、量値が異なることがあり、ま
た、同じ1日の測定でも、朝に測定した良品と夕方に測
定した良品では、量値が異なることがある。したがっ
て、非検査品での量値(瞬時値や積分値)を絶対値で判
定する(固定した基準値を超えているかどうかで判定す
る)方法では、正しい判定とならない(誤判定とな)こ
とがある。そこで、判定の基準とする良品の値は、直前
の良品(現在行っている検査より前に行った検査で良品
となったもののうちで直近のもの)の値、あるいは直前
数回の良品(現在行っている検査より前に行った検査で
良品となったもののうちで直近の数回のもの)の平均
値、あるいはそのうちから、最大・最小を除いたものの
平均値とする。
【0056】現在の検査に直近の良品との比較を行うこ
とで、バックグラウンドの変動や、ガス検出時のゼロ点
ドリフトがあっても影響を受けないようにしている。
【0057】現在の検査におけるバックグラウンドの変
動やガス検出器のゼロ点ドリフトを除いた測定値=S 現在の検査におけるバックグラウンドの変動やガス検出
器のゼロ点ドリフト=Ds 現在の検査に直近の良品を検査したときの、バッググラ
ウンドの変動やガス検出器のゼロ点ドリフトを除いた測
定値=R 現在の検査に直近の良品を検査したときの、バッググラ
ウンドの変動やガス検出器のゼロ点ドリフト=Dr とすると、上記の検査方法における判定式は、 S+Ds >R+Dr +r であるが、現在の検査に直近の良品を検査したときの測
定値を判定の基準としているため、 Ds =Dr であるから、 S>R+r となり、バックグラウンドの変動やガス検出器のゼロ点
ドリフトの影響を受けない。なお、上記は瞬時値におけ
るものであるが、積分値においても同様である。
【0058】
【発明の効果】この発明によれば(1)極めて小さな穴
のある不良品も検出できる。(2)逐次比較で判定する
ため、不良と判定した時点で検査終了となる。そのた
め、不良品を短時間で判定でき、ガス検出器が吸い込む
ガスの量が少なくて済むようになり、ガス検出器が受け
るダメージが小さくなる。これにより、ガス検出器の安
定化、長寿命化、メンテナンス容易化が実現する。ま
た、タクトタイムの短縮で、検査効率の向上、コストパ
フォーマンスの向上が図れる。(3)マーカガスが多量
に漏れた場合には、早期に「不良」と判定でき、次の
(後続の)検査に影響を与えない。(4)ガス検出器か
らの信号波形が変動する(ノイズ状になる)場合でも、
その影響を受けにくくなる。(5)バックグラウンドの
変動やガス検出器のゼロ点ドリフトの影響を受けなくな
る。(6)検出方法の組み合わせで、実際に即した・適
した判定が行える。等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施に使用されるマーカガス検知方
式の包装リーク検査装置の概略構成を示すブロック図で
ある。
【図2】良品におけるマーカガスの量の時間的変化を示
す図である。
【図3】不良品におけるマーカガスの量の時間的変化を
示す図である。
【図4】良品と不良品におけるマーカガスの量の時間的
変化を重ねて示す図である。
【図5】マーカガスの量の時間的変化にノイズが生じた
ときを示す図である。
【図6】この発明の一実施形態を説明するマーカガスの
量の時間的変化の瞬時値と同一時点の値で良品と比較す
る場合の説明図である。
【図7】この発明の他の実施形態を説明するマーカガス
の量の瞬時値で特異点における値で良品と比較する場合
の説明図である。
【図8】この発明の更に他の実施形態を説明するマーカ
ガスの量の時間的変化を示す図である。
【図9】従来の判定方法を説明するためのマーカガスの
時間的変化を示す図である。
【図10】第1の実施形態の包装された物品におけるシ
ールの良否判定方法の具体例を説明するフロー図であ
る。
【図11】第2の実施形態の包装された物品におけるシ
ールの良否判定方法の具体例を説明するフロー図であ
る。
【図12】図11とともに、第2の実施形態の包装され
た物品におけるシールの良否判定方法の具体例を説明す
るフロー図である。
【図13】第2の実施形態の包装された物品におけるシ
ールの良否判定方法の他の具体例を説明するフロー図で
ある。
【図14】第3の実施形態の包装された物品におけるシ
ールの良否判定方法の具体例を説明するフロー図であ
る。
【図15】実施形態包装リーク検査装置の概略回路構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 コンベア 2 被検査品 3 真空容器 4 真空ポンプ 5 サンプリングポンプ 6 ガス検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杭田 嗣郎 京都市中京区西ノ京下合町26 島津計装株 式会社内 (72)発明者 前川 博士 徳島県徳島市川内町北原7番地 (72)発明者 竹内 和成 徳島県板野郡松茂町中喜来字中瀬西ノ越36 番地の9 (72)発明者 庄司 英生 徳島県板野郡北島町新喜来字二分1の10 Fターム(参考) 2G067 AA47 BB03 BB12 CC04 CC13 DD17 EE04 EE05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】包装された被検査品を真空中に置き、この
    真空中でのマーカガス(あるいは、トレーサガス:以
    下、同じ)の量の時間的変化を測定し、所定の時点にお
    ける量値と良品の同一時点における量値とを比較して、
    測定量値が良品の量値よりも大きい場合に、その被検査
    品を不良品と判定するようにした包装された物品におけ
    るシールの良否判定方法。
  2. 【請求項2】包装された被検査品を真空中に置き、この
    真空中でのマーカガスの量の時間的変化を測定し、その
    時間的変化の測定データより特異点を抽出し、その特異
    点における量値と良品の同一特異点における量値とを比
    較して、測定量値が良品の量値よりも大きい場合に、そ
    の被検査品を不良品と判定するようにした包装された物
    品におけるシールの良否判定方法。
  3. 【請求項3】包装された被検査品を真空中に置き、この
    真空中でのマーカガスの量の時間的変化を測定し、所定
    期間の量値の積分値と良品の同一所定期間の量値の積分
    値とを比較して、その測定量値の積分値が良品の積分値
    よりも大きい場合に、その被検査品を不良品と判定する
    ようにした包装された物品におけるシールの良否判定方
    法。
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