JP2003105333A - 湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法 - Google Patents

湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法

Info

Publication number
JP2003105333A
JP2003105333A JP2001304911A JP2001304911A JP2003105333A JP 2003105333 A JP2003105333 A JP 2003105333A JP 2001304911 A JP2001304911 A JP 2001304911A JP 2001304911 A JP2001304911 A JP 2001304911A JP 2003105333 A JP2003105333 A JP 2003105333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
luminous phosphor
phosphor
luminous
wet process
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001304911A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Kyo
忠 許
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EZ BRIGHT Corp
Original Assignee
EZ BRIGHT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EZ BRIGHT Corp filed Critical EZ BRIGHT Corp
Priority to JP2001304911A priority Critical patent/JP2003105333A/ja
Publication of JP2003105333A publication Critical patent/JP2003105333A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Luminescent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶性金属塩を出発原料とし、粒径分布
が均一でありながら湿式法による比較的低温で焼成する
ことによって強力な粉砕なしで行なえる超微粒子の蓄光
性蛍光体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 蓄光性蛍光体の母体を構成する金属元素
の中から選ばれた一種以上及び蓄光性蛍光体の付活剤を
構成する金属元素の中から選ばれた一種以上からなる化
合物と、ヒドロキシ酸又はポリアミノ剤とを反応させて
得た金属錯体を、フラックスとした硼酸とアルコールの
溶媒中でポリオールと重合反応させて錯体重合体を形成
し、これを400〜800℃の範囲の低温で焼成する湿
式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、湿式法による比
較的低温で焼成することによって、粒径分布が均一であ
って強力な粉砕なしに超微粒子のものが得られる、蓄光
性蛍光体の製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】蓄光性蛍光体とは、太陽光や紫外線など
の光エネルギーの刺激を受けて物理的な変化によって空
格を形成し、その光エネルギーの刺激を遮断後もとの状
態に戻す時に、光として放出する材料で、特に暗所で長
時間光を放つ(りん光)性質を持つものである。 【0003】この蓄光性蛍光体の製造方法としては、金
属元素を含む酸化物及び付活剤元素などを原料として用
い、高温に焼結させ固体状態にして得るというものであ
る。 【0004】従来の蓄光性蛍光体は、組成成分としてほ
とんどが硫黄化合物(緑色ZnS:Cu,紫青CaS:
Bi,青色CaSrS:Bi,黄色ZnCdS:Cuな
ど)であった。 【0005】これらの硫黄化合物系の蓄光性蛍光体は、
蓄えた光エネルギーを可視光として発光するが、発光時
間は短く20分〜1時間程度しかなかった。 【0006】しかも、化学的安定性が低く、耐水性に劣
り、特に湿気が存在すると紫外線により光分解して黒変
したり、輝度低下したり、使用寿命が短くなるのが現実
であり、室外での使用は非常に困難であった。従って、
夜光時計や避難誘導標示、室内の夜間表示などの用途に
限定されていた。 【0007】又、硫黄化合物系の蓄光性蛍光粉に放射性
物質を添加したものは1〜2時間程度の長時間自己発光
することが出来るが、この放射性物質の使用により人体
に害を与え、環境汚染が生じる可能性があるために国際
的に使用を禁止されている。 【0008】近年、希土類元素を賦活剤としたアルカリ
土類金属のアルミン酸塩の蓄光性蛍光体(SrAl
24:Eu,Dy)が開発され、特許第2543825
号に公開されるように酸化アルミニウム(Al23)と
酸化ストロンチウム(Sr23)、酸化ユウロピウム
(Eu23)、酸化ジスプロシウム(Dy23)数種類
の酸化物を混合させ、1,300℃以上の高温で固体層
で結合させることにより陶土状の硬い固体蓄光顔料が製
造されている。 【0009】また、水溶性塩化物を出発原料とした製造
方法が、特開平11−256153号に記載されている
が、いずれの製造方法でも高温で行なうものであった。 【0010】これらの蓄光性蛍光体は、従来の硫化物系
蓄光性蛍光体と比べると発光強度が十倍以上高く、発光
時間も24時間以上と長く、酸化物であるため化学的に
も安定し、耐光性、耐候性にも優れ、且つ使用寿命がほ
ぼ永久であるという長所があるため、広い範囲で盛んに
応用されている。例えばインク、塗料、プラスチック、
ガラス印刷、不織布、装飾製品などに使用されている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの製
造方法で作られた蓄光顔料は陶土状の硬いものであり、
強力な粉砕の処理を施さないと数十μmの粉末を得るこ
とが出来ないのであるが、粉砕時において発光結晶に生
じた傷に活性化エネルギーが吸収されるので発光能力が
減じるという問題がある。 【0012】粒径が10μm以下になると光度が急激に
落ち、粒径が3μm以下になると発光が微弱過ぎて実用
に供することが難しくなり、従ってオフセット印刷用蛍
光インク、複写機用蛍光トナー、繊維染料等において必
要とされる微粉末蓄光性蛍光粉の応用が制限されること
になる。 【0013】更に、従来、粒径が過大、粒径分布の幅が
広いなどの欠点を改良する多くの研究が行われて来た
が、あまり成果をあげていなかった。 【0014】ここで、この発明は前記した欠点を克服
し、水溶性金属塩を出発原料とし、粒径分布が均一であ
りながら湿式法による比較的低温で焼成することによっ
て強力な粉砕なしで行なえる超微粒子の蓄光性蛍光体の
製造方法を提供することを課題とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この発明は、蓄光性蛍光体の母体を構成する
金属元素の中から選ばれた一種以上及び蓄光性蛍光体の
付活剤を構成する金属元素の中から選ばれた一種以上か
らなる化合物と、ヒドロキシ酸又はポリアミノ剤とを反
応させて得た金属錯体を、フラックスとした硼酸とアル
コールの溶媒中でポリオールと重合反応させて錯体重合
体を形成し、これを400〜800℃の範囲の低温で焼
成することを特徴とする、湿式法による超微粒子の蓄光
性蛍光体の製造方法である。 【0016】この発明によれば、強力な粉砕工程なしに
均一性があり、かつ、発光能力が低下していない高純度
で粒径が1μm以下の超微粒子の蓄光性蛍光体が得られ
る。 【0017】この発明において、蓄光性蛍光体の母体を
構成する金属元素としては、マグネシウム(Mg)、カ
ルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、チタン
(Ti)、イットリウム(Y)、ニッケル(Ni)、ア
ルミニウム(Al)、ケイ素(Si)等があり、これら
の中から選ばれた一種以上の元素が用いられる。 【0018】また、蓄光性蛍光体の付活剤を構成する金
属元素としては、ユウロピウム(Eu)、テルビウム
(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、エルビウム(E
r)、イッテルビウム(Yb)等があり、これらの中か
ら選ばれた一種以上の元素が用いられる。 【0019】また、ポリオールとは、例えば、エチレン
グリコールやブロピレングリコールなどである。 【0020】 【発明の実施の形態】出発原料である水溶性金属塩、付
活剤希土類元素をヒドロキシ酸またはポリアミノ剤と反
応させて得た金属錯体にグリコールを加えて加熱して金
属錯体の重合を行う。 【0021】まず、溶媒を加熱、除去するために第1段
階の熱処理を行うが、この時の温度は40〜190℃の
範囲とし、特に好ましくは100〜150℃の範囲で設
定する。 【0022】なぜならば、溶媒の除去温度が40℃より
低いと、溶媒の除去に長時間を要するので好ましくな
く、190℃より高いと、グリコールが早く蒸発して所
望の錯体が形成されないおそれがあるからである。 【0023】第2段階目の熱処理では、金属錯体とグリ
コールの間のエステル化反応により重合が進む。この時
の重合化温度は、100〜300℃の範囲、好ましくは
140〜190℃で設定する。 【0024】なぜならば、この重合化温度が100℃よ
り低いと、エステル化反応が進行しないおそれがあり、
300℃より高いと、エステル化反応が局部的に進行し
て不均一になるおそれがあるからである。 【0025】このようにして得た金属錯体重合体を、次
に加熱分解して酸化物系蓄光性蛍光体の粉末を得るが、
この時の加熱分解温度は、酸化物蓄光性蛍光体の種類に
もよるが、400〜800℃の範囲が適当である。 【0026】なぜならば、加熱分解温度が400℃未満
の場合は、錯体重合体の熱分解が生じないおそれがあ
り、800℃を越える場合は、異常に粒成長が進行した
り、構成成分が蒸発したりして単相化しないおそれがあ
るからである。 【0027】なお、この時、加熱分解する際の加熱雰囲
気は、必ずしも空気中である必要はなく、必要に応じて
中性雰囲気や還元性雰囲気中で行っても良い。 【0028】このようにして得た蓄光性蛍光体は、母体
及び付活剤を構成する各金属元素が均一に混合されるた
め、特に、優れた結晶化度を有し、高純度で粒径1μm
以下の微粒子蛍光体を得ることが出来る。 【0029】 【発明の効果】以上のように、この発明の製造方法によ
れば、湿式法による比較的低温で焼成することにより、
得られた粉体は蓄光性蛍光体の母体及び付活剤を構成す
る各金属元素が均一に混合されて優れた結晶化度を有
し、高純度で均一な粒径1μm以下の超微粒子の蓄光性
蛍光体となり、強力な粉砕処理が不要となり、粉砕時に
生じる発光結晶の傷による品質低下のない超微粒子の蓄
光性蛍光体を得ることができる。 【0030】また、この発明によれば、蓄光性蛍光体を
生産するときのコストが大幅に減るばかりか、高温によ
る発生したダイオキシンの排出を有効的に抑制し、地球
温暖化に影響にする二酸化炭素など有害気体も大きく節
減することができ、これによって優しい社会環境になる
ことができる上に安価な蓄光体の普及となることが期待
される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 蓄光性蛍光体の母体を構成する金属元素
    の中から選ばれた一種以上及び蓄光性蛍光体の付活剤を
    構成する金属元素の中から選ばれた一種以上からなる化
    合物と、ヒドロキシ酸又はポリアミノ剤とを反応させて
    得た金属錯体を、フラックスとした硼酸とアルコールの
    溶媒中でポリオールと重合反応させて錯体重合体を形成
    し、これを400〜800℃の範囲の低温で焼成するこ
    とを特徴とする、湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体
    の製造方法。
JP2001304911A 2001-10-01 2001-10-01 湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法 Pending JP2003105333A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001304911A JP2003105333A (ja) 2001-10-01 2001-10-01 湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001304911A JP2003105333A (ja) 2001-10-01 2001-10-01 湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003105333A true JP2003105333A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19124773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001304911A Pending JP2003105333A (ja) 2001-10-01 2001-10-01 湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003105333A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015078114A (ja) * 2013-09-11 2015-04-23 積水化学工業株式会社 ランタノイド含有酸化物微粒子の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015078114A (ja) * 2013-09-11 2015-04-23 積水化学工業株式会社 ランタノイド含有酸化物微粒子の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6802990B2 (en) Fluorescent substances for vacuum ultraviolet radiation excited light-emitting devices
TWI375710B (ja)
JP4979187B2 (ja) 窒化アルミニウム系蛍光体及びその製造方法
JP5461752B2 (ja) アルカリ土類金属及び13族金属の酸化物を含む蛍光体及び該蛍光体を組み込む光源
JP4494306B2 (ja) α型サイアロン粉末の製造方法
JP2004107623A (ja) アルカリ土類金属及び第iiib族金属の酸化物を含む蛍光体並びに該蛍光体を組み込んだ光源
KR20130098322A (ko) 규질화물 형광체용 질화규소 분말 그리고 그것을 이용한 CaAlSiN3계 형광체, Sr2Si5N8계 형광체, (Sr, Ca)AlSiN3계 형광체 및 La3Si6N11계 형광체, 및 그 제조 방법
JP2005206841A (ja) ホウ素及び希土類金属を含有する蛍光体、及び該蛍光体を組み込んだ光源
CN107974250B (zh) 一种蓝绿色硅酸盐超长余辉发光材料及其制备方法
JP2004528448A (ja) 希土元素により活性化されるアルカリ土類金属アルミン珪酸塩残光蛍光粉末
Pradal et al. Spectroscopic study and enhanced thermostability of combustion-derived BaMgAl10O17: Eu2+ blue phosphors for solid-state lighting
Khattab et al. Preparation of strontium aluminate: Eu2+ and Dy3+ persistent luminescent materials based on recycling alum sludge
WO2006098305A1 (ja) 蛍光体
US6597104B2 (en) Lanthanum phosphate phosphor for vacuum ultraviolet radiation, and rare gas discharge lamp
JP2000212556A (ja) 蓄光性蛍光体、及び蓄光性蛍光粉体、並びにそれらの製造方法
JP2002220587A (ja) 高輝度発光材料の製造方法
Singh et al. Pb2+ doped diopside CaMgSi2O6: New UV luminescent phosphor
JP3559210B2 (ja) 耐熱・耐水性・高輝度・長残光性黄緑発光色蓄光体及びその製造法
Lou et al. Luminescence studies of BaAl2O4 films doped with Tm, Tb, and Eu
CN101671561A (zh) 蓝色长余辉发光七铝酸十二钙粉体制备方法
JP2003105333A (ja) 湿式法による超微粒子の蓄光性蛍光体の製造方法
JP2007314709A (ja) 金属酸化物蛍光体、その製造方法、及びそれを用いた放射線用シンチレータプレート
WO2003078543A1 (en) Novel methods for preparing rare-earth oxysulfide phosphors, and resulting materials
JPH11181419A (ja) 金属酸化物系蛍光体の製造方法
WO2016111200A1 (ja) 蛍光体及び発光装置並びに蛍光体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050722