JP2003104736A - 光学素子成形金型用成形金型、光学素子用成形金型、光学素子及び光学素子成形金型の製造方法 - Google Patents

光学素子成形金型用成形金型、光学素子用成形金型、光学素子及び光学素子成形金型の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来とは全く異なる思想に基づいて、切削性に
優れ、寸法精度を高めることができ、しかも所望の光学
成形面の形状を転写形成可能な光学素子成形金型用成形
金型を提供する。 【解決手段】光学素子成形金型用成形金型1の素材とな
る非晶質合金MGの被削性・被加工性が極めて良好であ
ることから、光学素子成形金型用成形金型1の母光学面
1aを、光学素子の光学面もしくは寸法基準面に対応し
て精度良く仕上げることができ、しかも工具の寿命をも
延長させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子成形金型
用成形金型、光学素子成形金型、光学素子及び光学素子
成型金型の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来から一般的に行われてきたプラスチッ
ク光学素子の光学素子用金型の製作手法としては、例え
ば鋼材やステンレス銅などでブランク(一次加工品)を
作っておき、その上に無電解ニッケルメッキとよばれる
化学メッキにより、アモルファス状のニッケルと燐の合
金を100μmほどの厚みに鍍膜し、このメッキ層を超
精密加工機によりダイアモンド工具で切削加工して、高
精度な光学面を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術の手法
によれば、基本的に機械加工により部品形状を創成する
ため、加工機の運動精度近くまで容易に部品精度が高め
られる反面、製作工程に機械加工と化学処理が混在し煩
雑で納期がかかること、メッキ層の厚みを考慮してブラ
ンク(一次加工品)を作製する必要があること、必ずし
もメッキ処理が安定している訳ではなく、ブランクの組
成の偏りや汚れ具合によってメッキ層の付着強度がばら
ついたり、ピットと呼ばれるピンホール状の欠陥が生じ
たりすること、メッキ層の厚みの中で光学素子の光学面
に対応する光学成形面を創成しなければならないため、
光学成形面を再加工するときなどはメッキ厚みに余裕が
無く加工不可能となる場合があること、一般的には繰り
返し使用はできず金型コストが高いこと等々の不具合が
生じていた。
【0004】また、多量に光学成形面を加工すると、工
具の切れ刃の状態や加工条件、加工環境温度の変化など
により、微妙に切削加工し仕上げた光学成形面の形状が
バラツいていた。この光学成形面加工バラツキは、一般
的には100nm程度の光学面形状誤差を発生し、非常
に慎重に加工した場合でも50nm程度の誤差が残り、
これが加工精度限界であった。
【0005】また、近年、光学面に回折溝を施して色収
差を効率よく補正する光学系が、光情報記録分野などで
実用化され、大量に生産されている。光学材料として
は、プラスチックやガラスが使われているが、赤外光学
系などではZnSeなどの結晶材料も用いられている。
この様な光学素子を大量に生産する時に効率の良い手法
は、成形であるが、この際に成形金型の微細な回折溝を
有する光学成形面を高精度に効率よく製作する技術が、
極めて重要となっている。
【0006】例えば、ダイアモンド切削により光学成形
面上に回折溝などの光学機能を有する微細なパターンを
創成する場合は、刃先の鋭さが回折溝形状の正確さを左
右し、光学面として転写された時に回折効率に大きな影
響を与えることが、特開2001−195769号公報
等で述べられるように知られている。
【0007】従って、回折輪帯の回折効率を低下させな
いためには、刃先の大きさを十分小さくせねばならず、
そのため小さな刃先部分に切削抵抗が集中してかかるの
で切り込み量を小さくせねばならず、光学成形面全体を
均一に切削除去するまでに加工回数が多くなる。また、
小さなカッターマークによる光学成形面の表面粗さの劣
化を防ぐためにも工具送り速度を遅くせねばならず、1
回の光学成形面加工時間も長くなる。その結果、切削長
が増大するので工具刃先の損耗が大きくなり、工具交換
が頻繁となる。つまり、従来のダイアモンド切削により
微細な形状を有する光学成形面を加工する場合は、工具
の寿命が極端に短くなり、また、切削によりダイアモン
ド中のカーボンがブランクに拡散し、それにより工具の
寿命を更に短縮化させることとなっている。しかも一つ
の光学成形面を加工する時間も増大するので、加工効率
が非常に低下し、金型の生産性が低下してコストが急激
に高くなっていた。そのため、特にダイアモンド切削に
より微細な形状を表面に有する光学成形面を仕上げる場
合には、簡素で納期の短い金型製作手法が望まれる。
【0008】加えて、近年、波長の数倍からそれよりも
小さな微細構造を光学面に施して、新たな光学的機能を
光学素子に付加することが試みられている。例えば、非
球面光学面を有する成形レンズの表面に回折溝を施し
て、屈折による通常の集光機能とその時に副作用として
発生する正の分散を、回折溝による回折の大きな負の分
散を利用してうち消して、本来、屈折だけでは不可能な
色消し機能を有する単玉光学素子が、DVD/CD互換
の光ディスク用ピックアップ対物レンズで実用化されて
いる。これは、光学素子を透過する光の波長の数10倍
の大きさの回折溝による回折作用を利用したもので、こ
のように波長より十分大きな構造による回折作用を扱う
領域は、スカラー領域と呼ばれている。
【0009】一方、光学素子を透過する光の波長の数分
の一という微細な間隔で、円錐形状の突起を光学面の表
面に密集させて形成させることで、光の反射抑制機能を
発揮させることができることが判っている。即ち、微細
な間隔で突起を形成することで、光波が光学素子に入射
する際の空気界面での屈折率変化を、従来の光学素子の
ように1から媒体屈折率まで瞬間的に変化させるのでは
なく緩やかに変化させ、それにより光の反射を抑制する
ことができるのである。このような突起を形成した面
は、いわゆる蛾の眼(moth eye)と呼ばれる微
細構造で、光の波長よりも微細な構造体が波長よりも短
い周期で並ぶことにより、もはや個々の構造が回折せ
ず、光波に対して平均的な屈折率として働くもので、こ
のような作用をする領域を等価屈折率領域と一般に呼ん
でいる。このような等価屈折率領域に関しては、例えば
電子情報通信学会論文誌 C Vol.J83−C N
o.3pp.173−181 2000年3月に述べら
れている。
【0010】このような等価屈折率領域の微細構造によ
れば、従来の反射防止コートに比べて反射防止効果の角
度依存性や波長依存性を少なくしながら同時に大きな反
射防止効果を得ることができ、また、成形により光学面
と微細構造が同時に創成できることから、レンズ機能と
反射防止機能が同時に得られて、従来のように成形後に
コート処理をするといつた後加工が不要となる、など生
産上のメリットも大きいと考えられ注目されている。さ
らに、このような等価屈折率領域の微細構造を光学面に
対して方向性を持つように配すると、強い光学異方性を
光学面に持たせることもでき、従来、水晶などの結晶を
削りだして製作していた複屈折光学素子を成形によって
得ることができ、また、屈折光学素子や反射光学素子と
組み合わせて新たな光学的機能を付加するとができる。
この場合の光学異方性は、構造複屈折と呼ばれている。
【0011】上述したスカラー領域と等価屈折率領域の
間には、回折効率が入射条件のわずかな違いにより急激
に変化する共鳴領域がある。例えば、回折溝幅を狭くし
ていくと、波長の数倍程度で急激に回折効率が減少し、
また増加するという現象(アノマリー)が発生する。こ
のような回折溝幅を調整することによって、特定の波長
のみを反射する導波モード共鳴格子フィルターとして、
通常の干渉フィルターと同等の効果をより角度依存性を
少なくして実現できている。
【0012】ところで、スカラー領域や、等価屈折率領
域や、共鳴領域を利用して光学素子を形成しようとする
場合、その光学面に微細な突起(又はくぼみ)を形成す
る必要がある。このような微細な突起(又はくぼみ)を
備えた光学素子を大量生産するには、一般的にはプラス
チックを素材として成形を行うことが適しているといえ
るが、かかる場合、微細な突起(又はくぼみ)に対応し
たくぼみ(又は突起)を備えた光学成形面を、金型に設
ける必要がある。
【0013】しかるに、上述したような等価屈折領域や
共鳴領域の突起(又はくぼみ)に関しては、数十乃至数
百ナノメートルの間隔で突起(又はくぼみ)を形成しな
くてはならず、切削加工を含む機械的加工では極めて困
難である。加えて、従来の型は再利用が困難という問題
もある。
【0014】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、従来とは全く異なる思想に基づ
いて、切削性に優れ、寸法精度を高めることができ、し
かも所望の光学成形面の形状を転写形成可能な光学素子
成形金型用成形金型を提供することを目的とする。又、
本発明は、その光学素子成形金型用成形金型によって成
形された光学素子成形金型、それを用いて形成される光
学素子及び光学素子成形金型の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光学素
子成形金型用成形金型は、光学素子成形金型を成形する
ための光学素子成形金型用成形金型であって、過冷却液
体域を有する非晶質合金を用いて形成されているので、
より精度の高い光学素子成型用金型を成形でき、又それ
を用いてより精度の高い光学素子を成形することができ
る。
【0016】請求項2に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、過冷却液体域を有する第1の非晶質合金を成形
することによって形成される光学素子成形金型を成形す
るための光学素子成形金型用成形金型であって、過冷却
液体域を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転移点よ
りも高いガラス転移点を有する第2の非晶質合金を用い
て形成されているので、より精度の高い光学素子成型用
金型を成形でき、又それを用いてより精度の高い光学素
子を成形することができる。より具体的には、前記第2
の非晶質合金の被削性・被加工性が極めて良好であるこ
とから、前記光学素子成形金型用成形金型の母光学面や
母寸法基準面を、前記光学素子の光学面もしくは寸法基
準面に対応して精度良く仕上げることができ、しかも工
具の寿命をも延長させることができる。尚、寸法基準面
とは、例えば光学素子のフランジ部周面などのごとく、
その光学素子を他の部材に取り付ける際に、位置決めの
基準となるような面をいう。
【0017】ここで、過冷却液体域を有する非晶質合金
(アモルファス合金ともいう)について説明する。過冷
却液体域を有する非晶質合金は、金属ガラスとも呼ば
れ、加熱すると過冷却液体となるアモルファス状の合金
である。これは、通常の金属が多結晶組成であるのに対
して、組織がアモルファス状のため組成がミクロ的にも
均一で機械強度や常温化学耐性に優れ、ガラス転移点を
有し、ガラス転移点+50〜200℃前後(これを過冷
却液体域という)に加熱すると軟化するためプレス成形
加工が出来るという、通常の金属に無い特徴を有する。
【0018】従来、金属ガラスについてこの加熱プレス
成形によって成形金型を創成する技術が特開平10−2
17257号公報で述べられ、また稜線を有する光学素
子について特開平9−286627号公報で述べられて
いる。また。日本機械学会65巻633号346−35
2「金属ガラスの精密・微細加工に関する研究」で、金
属ガラスをプレス成形して光学成形面を有する成形金型
部品を創成した例が述べられている。この例では、プレ
ス成形による転写光学面(光学成形面)の形状精度は5
00nm、表面粗さは90nmとしている。
【0019】ここで、本発明者は金属ガラスのアモルフ
ァス構造に着目し、金属ガラスに対し直接ダイアモンド
工具による超精密切削加工を行うと、高精度な光学鏡面
が容易に得られることを新たに見いだした。その理由
は、この材料がアモルファス状であり結晶粒界を持たな
いので場所によらず被削性が均一であること、又アモル
ファス状を保つために結晶化エネルギーを大きくして組
成的に多晶体としているため、切削加工中のダイアモン
ドの拡散摩耗が少なく工具の刃先寿命を長く保てること
等によるものであることがわかった。同様なことは、ダ
イアモンド工具などを用いた研削加工にもいえる。
【0020】特に、本発明を適用した例では、従来の加
熱プレス成形のみによる光学素子の光学面創成や光学素
子成形金型の光学成形面創成を行うのではなく、まず金
属ガラスを加熱プレス成形によりニアネットシェイプ、
即ち仕上げ形状に非常に近いブランクを製作した後、例
えば、光学素子成形金型用成形金型では、超精密加工機
によるダイアモンド切削で、光学素子の光学面を成形す
るための光学素子成形金型の光学成形面に対応する面
(母光学面という)や、その他の嵌合面に対応する面な
どを切削加工して、光学素子成形金型用成形金型に仕上
げるというものである。
【0021】このような手法で成形する際は、割り型を
用いてパーティングラインが、成形した母光学面に残る
ように成形しても良く、また抜き勾配があっても良い。
切削加工などの後加工によって、容易に削除できるから
である。又、加熱プレス成形等により形成した光学素子
成形金型用成形金型に、基準となる面を加工創成した
後、この面を基準として偏心が最小となるよう加工機に
取り付け、光学成形面に対応する母光学面を超精密加工
機によりダイアモンド切削加工すれば、偏心の少ない高
精度な母光学面を容易に創成できる。この手法による
と、光学素子成形金型用成形金型の寸法精度は、最終仕
上げ寸法に対して5〜10μm程大きく成形すれば良
く、後加工による加工取り代が従来の約1/10以下と
なる。従って、本発明による光学素子成形金型用成形金
型は、極めて精度よく大量に製作することができるとい
える。
【0022】また、本発明の光学素子成形金型用成形金
型は、基本的には、従来の金型のような化学メッキ処理
を行う必要がなく、メッキ厚を、ブランク寸法を決める
のに考慮する必要もないため、母光学面加工に至るまで
のブランク製作工程が極めて簡素になり、納期も従来の
1/4以下とすることができる。さらに、何度でも母光
学面を再切削加工でき、不要となった場合でも、加熱プ
レス成形により別の形状の型材料とすることが出来るの
で、材料寿命としては半永久的となる。
【0023】一方、本発明を別な角度で見ると、以下の
ようなことも考えられる。本発明者は、金属ガラスがプ
ラスチックなどの成形と根本的に異なる点として、金属
材料であるから熱伝導性が非常に高く全体が瞬間的に固
化し、冷却収縮が小さくしかも成形部位によらず比例的
に発生することや型との反応性が低いことなどが挙げら
れるが、成形圧力や成形時間を最適化することによりプ
ラスチック成形で得られる光学成形面と同等またはさら
に高精度に再現性良く転写できることに思い至った。
【0024】そこで、光学面上に微細な突起(又はくぼ
み)を有する光学素子成形金型として、何らかの非晶質
合金製のマスター(光学素子成形金型用成形金型)から
成形転写することで、かかる非晶質合金製の光学素子成
形金型を得れば、最終成形品であるプラスチックなどの
光学素子よりも形状精度の高い金型を多量に容易に得る
ことが実現できる。そのような精度の高い光学成形面を
有する光学素子成形金型を形成するには、それに対応し
た形状の光学素子成形金型用成形金型を予め作製するこ
とで、高精度な光学素子成形金型を成形により容易に得
ることができるのである。このような光学素子成形金型
用成形金型は、光学素子の光学面に対応する母光学面に
レジストをスピンコート法などで塗布し、電子ビームや
レーザービームによって微細パターンを露光した後、現
像によって光学面上の微細パターンを形状化することに
より得ることができる。
【0025】すなわち、本発明の光学素子成形金型用成
形金型は、従来の光学成形面の加工時間に比べて3倍以
上を有する微細な形状を有する光学素子成形金型の光学
成形面などを、ニアネットシェイプであるブランクから
容易に成形でき、後加工を不要として加工効率を大幅に
向上できる。但し、本発明の範囲は、微細な光学パター
ンに依存しない。また、使用されるダイアモンド工具形
状や切削条件にも依存しない。
【0026】ただし、光学素子成形金型用成形金型の素
材となる第2の非晶質合金のガラス転移点が、光学素子
成形金型の素材となる第1の非晶質合金のガラス転移点
より低ければ、加熱プレス成型時に、光学素子成形金型
用成形金型が溶融変形する恐れがある。そこで、これを
防止するために、第2の非晶質合金のガラス転移点は、
第1の非晶質合金のガラス転移点より高くする。
【0027】上述の条件を満たす限り、本発明の光学素
子成形金型用成形金型及び光学素子成形金型で用いるこ
とができる第1及び第2の非晶質合金の種類は問わな
い。Pd系、Mg系、Ti系、Fe系、Zr系などの公
知の金属ガラスが使えるが、過冷却液体領域を有するア
モルファス状である合金材料であることが、本発明に必
要な用件であって、これらの組成や種類は問わない。た
だし、プラスチック光学素子用の光学素子成形金型材料
としては、樹脂温度が300℃近くであることから、P
d系、Ti系、Fe系などがガラス転移点が高いので有
利であるが、より好ましくはPd系が空気中でほとんど
酸化することなく、加熱プレスができ、また、大きなバ
ルク形状が出来るという点でも有利である。また更に、
Pd(パラジウム)は貴金属で高価ではあるが、その材
料によらず、本発明の金属ガラス製の金型は不要となれ
ば鋳潰して再利用できるため、短納期で加工労務費が低
いことを合わせると、長期にわたる金型コストはPdを
含有する金属ガラスを用いたとしても低コストにでき
る。
【0028】請求項3に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、過冷却液体域を有する第1の非晶質合金を成形
することによって形成される光学素子成形金型を成形す
るための光学素子成形金型用成形金型であって、過冷却
液体域を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転移点よ
りも、50℃以上(このましくは100℃以上)高いガ
ラス転移点を有する第2の非晶質合金を用いて形成され
ているので、前記第1の非晶質合金を加熱プレス成形し
て前記光学素子成形金型を形成する際にも、前記光学素
子成形金型用成形金型の変形を招かず、繰り返し使用し
ても安定した型形状を維持できる。
【0029】請求項4に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、前記光学素子成形金型の光学成形面(光学素子
の光学面を成形する面)または成形寸法基準面(光学素
子の寸法基準面を成形する面)を、加熱プレス成形によ
って、成形転写して形成するので、かかる光学成形面や
成形寸法基準面を精度よく形成することができる。
【0030】請求項5に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、前記光学素子成形金型の光学成形面に突起又は
くぼみが転写形成されるように、対応したくぼみ又は突
起が形成されているので、前記光学成形面に後加工を施
すことなく所望のくぼみ又は突起を形成することができ
る。
【0031】請求項6に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、前記光学素子成形金型の突起又はくぼみが、前
記光学素子成形金型により成形される光学素子の光学面
に転写されて、等価屈折率領域の微細構造を形成するの
で、前記光学素子の光透過率をより高めることができ
る。尚、前記突起又はくぼみの間隔は、前記光学素子の
光学面を透過する光の波長以下であると好ましい。
【0032】請求項7に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、前記光学素子成形金型の突起又はくぼみが、前
記光学素子成形金型により成形される光学素子の光学面
に転写されて、反射防止効果を発生する微細構造を形成
するので、前記光学素子の光透過率をより高めることが
できる。尚、前記突起又はくぼみの間隔は、前記光学素
子の光学面を透過する光の波長以下であると好ましい。
【0033】請求項8に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、前記光学素子成形金型の突起又はくぼみが、前
記光学素子成形金型により成形される光学素子の光学面
に転写されて、構造複屈折を発生する微細構造を形成す
るので、例えば、前記光学素子の光透過率を光の振動方
向に対して変化させることができる。尚、前記突起又は
くぼみの間隔は、前記光学素子の光学面を透過する光の
波長以下であると好ましい。
【0034】請求項9に記載の光学素子成形金型用成形
金型は、前記光学素子成形金型の突起又はくぼみが、前
記光学素子成形金型により成形される光学素子の光学面
に転写されて、共鳴領域の微細構造を形成するので、例
えば、前記光学素子の収差の度合いを変化させて、異な
る機能を発揮させることができる。
【0035】請求項10に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記光学素子成形金型の突起又はくぼみが、
前記光学素子成形金型により成形される光学素子の光学
面に転写されて、前記光学素子に対して光を照射する光
源の波長変化による収差変化を調整する機能を有するの
で、前記光学素子の光学機能を高めることができる。
【0036】請求項11に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記光学素子成形金型の突起又はくぼみは、
前記光学素子成形金型により成形される光学素子の光学
面に転写されて、温度変化による収差変化を調整する機
能を有するので、前記光学素子の光学機能を高めること
ができる。
【0037】請求項12に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記光学素子成形金型の突起又はくぼみは、
前記光学素子成形金型により成形される光学素子の光学
面に転写されて、回折輪帯(輪帯状の回折面)を形成す
るので、従来、回折輪帯を形成するために、前記光学成
形面に施していた切削加工等が不要となるため、前記光
学素子成形金型の加工にかかる手間やコストを削減する
ことができる。
【0038】請求項13に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、母光学面(光学素子成形金型の光学成形面を
成形する面)を、切削加工により創成したので、例えば
ダイアモンド工具の寿命を延長することができる。
【0039】請求項14に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記突起又はくぼみが、母光学面にレジスト
を塗布し、電子ビーム描画により露光して現像処理を行
うことで形成されていることを特徴とする。
【0040】例えば、回折光学素子などの微細な面形状
を、光学素子成形金型用成形金型の母光学面上に創成す
る手法を、本発明者は考案した。その例を示すと、非球
面形状などに成形された光学素子成形金型用成形金型の
母光学面上に、スピンコートなどで0.1〜3μmの厚
みにレジストを直接塗布して、これに電子ビームやレー
ザービームなどで直接描画して現像し、レジストの微細
光学パターンを母光学面に形成した後、ドライエッチン
グにより母光学面表面に回折溝に対応する突起又はくぼ
みなどの微細な形状を形成し、光学素子成形金型用成形
金型を得るものである。
【0041】金属ガラスは前述したように、基本的に、
アモルファス状であり全体が均一で結晶粒界を持たない
ため、どの部位であっても全く単一組成の方向性を持た
ない材料である。つまりこれは、ドライエッチングにお
いて例えば単結晶シリコンのように結晶方位で選択的に
エッチングが進行するということがなく、条件に従って
エッチングが均一に進むということである。従って非晶
質合金の表面にレジストの厚みで微細な光学パターンを
形成して、イオンや電離したガス成分などを一方向から
加速してレジスト表面に照射すると、その厚みにほぼ比
例して照射方向にエッチングが進行する。非晶質合金は
導体であるから、電子ビームによる露光やイオンエッチ
ングなどで荷電粒子を加速して表面にぶつける際に容易
に電界を形成できるので、石英基材などのようにレジス
ト表面に導電膜を施す工程は不要で、具合が良い。
【0042】また、このような荷電粒子によるエッチン
グは、ダイアモンドなどの先端を鋭利に加工する用途と
して既に実用化されており、装置も希ガスなどを電離し
てイオン化し電界をかけて加速してぶつけるという非常
に単純な構造であるため、本発明を実現するために特別
な設備を開発する必要はない。本発明では、露光・現像
処理の例としてのドライエッチングに用いる荷電粒子の
種類も特に限定されるものではない。非晶質合金を用い
た光学素子成形金型用成形金型の母光学面上に、レジス
トで形成した微細形状を荷電粒子を照射することでドラ
イエッチングして、高精度な微細構造の光学素子成形金
型用金型を得ることも本発明の範疇である。
【0043】ここで、前記光学素子成形金型用成形金型
の露光・現像処理についてより具体的に説明する。半導
体素子などを形成する手法として、シリコンウェハーに
フォトレジスト(レジストともいう)を塗布し、レーザ
ビームを照射して所定のパターンを描画する手法が知ら
れている。これを利用して、前記光学素子成形金型用成
形金型の母光学面に微細なくぼみ(又は突起)を形成す
ることが考えられる。
【0044】即ち、光学素子成形金型用成形金型におけ
る非球面などの母光学面においても、全く同様にフォト
レジストをスピンコート法などで塗布し、電子ビームや
レーザービームによって微細パターンを露光した後、現
像によって母光学面上のくぼみ(又は突起)などの微細
パターンを形状化するのである。
【0045】この手法によれば、上述した微細なくぼみ
(又は突起)以外にも、通常の機械加工での創成では極
めて困難である、非対称や非軸対称なパターンや形状を
含んだ微細な形状を、母光学面上に、露光ビームの制御
により高精度に創成することが可能となる。
【0046】尚、フォトレジストの厚みは通常1μm程
度であるが、塗布乾燥後ポストベーキングして十分固化
させた後、再塗布をすることによりフォトレジストを厚
くすることができる。露光手法は、電子ビームやレーザ
ービームなどの露光量(ドーズ量)を調整することによ
り、ネガ型のレジストでは露光量の多いところはより固
化して現像の際に残り、ポジ型では逆に現像液中に溶出
するので、露光量によって現像の進行に差が生じ、それ
によりレジストの立体的な微細形状が創成できる。
【0047】レジストは樹脂であるから、このまま金型
の母光学面として用いるには強度や密着性が足らず実用
性に乏しい。従って、何らかの手法によって、このレジ
ストによる母光学面上の微細な形状をマスターとして金
型材料に転写する必要がある。従来、この手法の一つと
して電鋳が使われていた。例えば、光ディスクのピット
パターンを転写してスタンパ金型を製作する際に、レジ
ストによりガラス基板上に創成されたピットと呼ばれる
光記録パターン表面を、銅などのフラッシュメッキで表
面に導電性を持たせた後、電解液中で電界をかけて金属
ニッケルを析出付着させることで、微細な形状を写し取
るものである。
【0048】しかしながら、電鋳はその生成方法から容
易に想像できるように、析出して突出したところほど電
界密度が増し、さらにメッキが進むという現象が起き、
そのためメッキ液中の電界分布はミクロ的に常に変動し
ており均一に電鋳の厚みが増えるわけではない。そのた
め、電鋳内には非常に大きな応力が発生するので、表面
の微細形状は精度良く転写できるが、基盤の平面形状は
応力でマスターから剥離した段階で反ったりするのが普
通である。前述した光ディスク基板のように、全体が平
面形状の場合は、電鋳の厚みを0.1mm以下に非常に
薄くすることと、マスターから剥離後に裏面を薄く研磨
して平面性を確保するなどの後工程を行い、金型の平面
部に倣うように取り付けることで、金型内で平面形状を
維持している。
【0049】これに対し、基板形状が非球面の母光学面
などのように高精度な立体形状の場合は、このような従
来の手法は使えず、電鋳処理後にマスターから剥離した
瞬間に、母光学面形状は歪んでしまうという問題があ
る。電鋳の状態にもよるが、数mmの厚みに電鋳を施し
た場合は、10μm程度は歪みによる母光学面の変形を
考慮する必要がある。世の中では、微細な形状を有する
光学面の形状精度は少なくとも100nm以下、高精度
な用途では50nm以下が要求されており、従ってそれ
以上に高精度な母光学面を電鋳により転写してレジスト
から金型を得ることは難しい。従って、レジストによる
微細な形状を表面に有する母光学面は、電鋳により転写
しても微細な形状は写し取れるが、母光学面形状は歪ん
で使用することは難しい。
【0050】そこで、本発明においては、まず、光学素
子の光学面の、例えば非球面形状に精度良く一致させた
母光学面を備えたニアネットシェイプの光学素子成形金
型用成形金型を成形し、更にその母光学面に対して、ス
ピンコート法でレジストを塗布した後、電子ビームやレ
ーザビームで所定のパターンを形成し、その後ドライエ
ッチングを施すことで、例えば微細なくぼみ(又は突
起)が形成されるようにしている。以上の処理が、現像
・露光処理の一例であるが、これに限られない。ドライ
エッチングとしては、ガスエッチングによる化学的なエ
ッチングやイオンエッチング、プラズマエッチングなど
の物理的なエッチングとそれらを複合したエッチング技
術がある。また、微細な形状の創成に基板材料のエッチ
ング異方性を積極的に利用する技術もある。
【0051】請求項15に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記突起又はくぼみが、母光学面にレジスト
を塗布し、レーザー光描画により露光して現像処理を行
うことで形成されていることを特徴とする。
【0052】請求項16に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記突起又はくぼみが、前記レジストの現像
後にドライエッチング処理により形成されることを特徴
とする。
【0053】請求項17に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記光学素子成形金型用成形金型の母光学面
を、集束イオンビームを用いたガスデポジションにより
創成したことを特徴とする。集束イオンビームを用いた
ガスデポジションについては、実施の形態を参照して後
述する。
【0054】請求項18に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記光学素子成形金型用成形金型に用いてい
る前記第2の非晶質合金が、前記光学素子成形金型をプ
レス成形する際に硬度Hv300以上を維持すると、繰
り返し使用しても形状を維持することができる。
【0055】請求項19に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記光学素子成形金型用成形金型に用いてい
る前記第2の非晶質合金が、室温で硬度Hv700以下
であること、被切削性に優れるため好ましい。
【0056】請求項20に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記第2の非晶質合金の組成に、ニッケル、
ハフニウム、又はパラジウムを30mol%以上50m
ol%以下の割合で含有すると、光学素子成形金型用成
形金型の素材として好適である。
【0057】請求項21に記載の光学素子成形金型用成
形金型は、前記第2の非晶質合金の組成に、銅、ジルコ
ニア、銅、アルミニウム、燐のいずれかを少なくとも3
mol%以上の割合で含有すると、光学素子成形金型用
成形金型の素材として好適である。
【0058】請求項22に記載の光学素子成型金型は、
過冷却液体域を有する非晶質合金を用いて形成された光
学素子成形金型用成形金型により成形されたことを特徴
とする。本発明の作用効果は、請求項1に記載の発明の
作用効果と同様である。
【0059】請求項23に記載の光学素子成形金型は、
過冷却液体域を有する第1の非晶質合金を成形すること
によって形成される光学素子を成形するための光学素子
成形金型であって、過冷却液体域を有し、前記第1の非
晶質合金のガラス転移点よりも高いガラス転移点を有す
る第2の非晶質合金を用いて形成された光学素子成形金
型用成形金型により成形されたことを特徴とする。本発
明の作用効果は、請求項2に記載の発明の作用効果と同
様である。
【0060】請求項24に記載の光学素子成形金型は、
過冷却液体域を有する第1の非晶質合金を成形すること
によって形成される光学素子を成形するための光学素子
成形金型であって、過冷却液体域を有し、前記第1の非
晶質合金のガラス転移点よりも、50℃以上(好ましく
は100℃以上)高いガラス転移点を有する第2の非晶
質合金を用いて形成された光学素子成形金型用成形金型
により成形されたことを特徴とする。本発明の作用効果
は、請求項3に記載の発明の作用効果と同様である。
【0061】請求項25に記載の光学素子成形金型は、
前記光学素子成形金型の光学成形面または成形寸法基準
面(光学素子の寸法基準面を成形する面)は、加熱プレ
ス成形により、前記光学素子成形金型用成形金型により
成形転写されて形成されることを特徴とする。本発明の
作用効果は、請求項4に記載の発明の作用効果と同様で
ある。
【0062】請求項26に記載の光学素子成形金型は、
前記光学素子成形金型の光学成形面に突起又はくぼみが
転写形成されることを特徴とする。本発明の作用効果
は、請求項5に記載の発明の作用効果と同様である。
【0063】請求項27に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型により成
形される光学素子の光学面に転写されて、等価屈折率領
域の微細構造を形成することを特徴とする。本発明の作
用効果は、請求項6に記載の発明の作用効果と同様であ
る。
【0064】請求項28に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型により成
形される光学素子の光学面に転写されて、反射防止効果
を発生する微細構造を形成することを特徴とする。本発
明の作用効果は、請求項7に記載の発明の作用効果と同
様である。
【0065】請求項29に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型により成
形される光学素子の光学面に転写されて、構造複屈折を
発生する微細構造を形成することを特徴とする。本発明
の作用効果は、請求項8に記載の発明の作用効果と同様
である。
【0066】請求項30に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型により成
形される光学素子の光学面に転写されて、共鳴領域の微
細構造を形成することを特徴とする。本発明の作用効果
は、請求項9に記載の発明の作用効果と同様である。
【0067】請求項31に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型により成
形される光学素子の光学面に転写されて、前記光学素子
に対して光を照射する光源の波長変化による収差変化を
調整する機能を有することを特徴とする。本発明の作用
効果は、請求項10に記載の発明の作用効果と同様であ
る。
【0068】請求項32に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型により成
形される光学素子の光学面に転写されて、温度変化によ
る収差変化を調整する機能を有することを特徴とする。
本発明の作用効果は、請求項11に記載の発明の作用効
果と同様である。
【0069】請求項33に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型により成
形される光学素子の光学面に転写されて、回折輪帯を形
成することを特徴とする。本発明の作用効果は、請求項
12に記載の発明の作用効果と同様である。
【0070】請求項34に記載の光学素子成形金型は、
前記光学素子成形金型用成形金型の母光学面を、切削加
工により創成したことを特徴とする。本発明の作用効果
は、請求項13に記載の発明の作用効果と同様である。
【0071】請求項35に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型用成形金
型の母光学面にレジストを塗布し、電子ビーム描画によ
り露光して現像処理を行うことで形成されていることを
特徴とする。本発明の作用効果は、請求項14に記載の
発明の作用効果と同様である。
【0072】請求項36に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記光学素子成形金型用成形金
型の母光学面にレジストを塗布し、レーザー光描画によ
り露光して現像処理を行うことで形成されていることを
特徴とする。本発明の作用効果は、請求項15に記載の
発明の作用効果と同様である。
【0073】請求項37に記載の光学素子成形金型は、
前記突起又はくぼみは、前記レジストの現像後にドライ
エッチング処理により形成されることを特徴とする。本
発明の作用効果は、請求項16に記載の発明の作用効果
と同様である。
【0074】請求項38に記載の光学素子成形金型は、
前記光学素子成形金型用成形金型の母光学面を、集束イ
オンビームを用いたガスデポジションにより創成したこ
とを特徴とする。本発明の作用効果は、請求項17に記
載の発明の作用効果と同様である。
【0075】請求項39に記載の光学素子成形金型は、
前記光学素子成形金型用成形金型に用いている過冷却液
体域を有する第2の非晶質合金が、前記光学素子成形金
型をプレス成形する際に硬度Hv300以上を維持する
と、光学素子成形金型の素材として好適である。
【0076】請求項40に記載の光学素子成形金型は、
前記光学素子成形金型用成形金型に用いている過冷却液
体域を有する第2の非晶質合金が、室温で硬度Hv70
0以下であると、光学素子成形金型の素材として好適で
ある。
【0077】請求項41に記載の光学素子成形金型は、
前記第1の非晶質合金の組成に、ニッケル、ハフニウ
ム、又はパラジウムを30mol%以上50mol%以
下の割合で含有することを特徴とする。本発明の作用効
果は、請求項20に記載の発明の作用効果と同様であ
る。
【0078】請求項42に記載の光学素子成形金型は、
前記第1の非晶質合金の組成に、銅、ジルコニア、銅、
アルミニウム、燐のいずれかを少なくとも3mol%以
上の割合で含有することを特徴とする。本発明の作用効
果は、請求項21に記載の発明の作用効果と同様であ
る。
【0079】請求項43に記載の光学素子は、請求項2
2〜42に記載の光学素子成形金型により成形されたこ
とを特徴とするので、高精度又は多機能な光学素子とな
る。
【0080】請求項44に記載の光学素子は、プラスチ
ック材料を素材とするので、例えば光学成形面の微細な
形状を精度よく転写できる。
【0081】請求項45に記載の光学素子は、ガラス材
料を素材とするので、例えば光学成形面の微細な形状を
精度よく転写できる。
【0082】請求項46に記載の前記光学素子は、レン
ズであって、例えば光情報記録媒体に情報を記録・再生
するための光ピックアップ装置に用いられると、高密度
な情報を記録・再生できる。
【0083】請求項47に記載の光学素子成形金型の製
造方法は、過冷却液体域を有する第1の非晶質合金を成
形することによって形成される光学素子を成形するため
の光学素子成形金型の製造方法であって、過冷却液体域
を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転移点よりも高
いガラス転移点を有する第2の非晶質合金を用いて形成
された光学素子成形金型用成形金型により、前記第1の
非晶質合金を加熱プレス成形することで光学素子成形金
型を製造するので、より精度の高い光学素子成型用金型
を成形でき、又それを用いてより精度の高い光学素子を
成形することができる。
【0084】本明細書中で用いる回折輪帯とは、光学素
子(例えばレンズ)の光学面表面に、光軸を中心とする
略同心状の輪帯として形成されたレリーフを設けて、回
折によって光束を集光あるいは発散させる作用を持たせ
た回折面のことをいう。例えば、光軸を含む平面でその
断面をみれば各輪帯は鋸歯のような形状が知られている
が、そのような形状を含むものである。また、回折輪帯
をここでは回折溝ともいう。
【0085】本発明が適用されるに当たり、突起(又は
くぼみ)の並びなど、個々の微細構造の形状や配列周期
などは関係ない。どのような微細な構造であっても、光
学素子に新たな機能を付加する目的で作られたものであ
れば、その成形金型は本発明の範疇に含まれる。また、
新たに付加する機能としては、収差を低減するものに限
らない。光学系の特性に応じて収差を故意に増加させる
場合も、最終的に理想とする収差に近づける目的で行う
限り、本発明の範疇に含まれる。
【0086】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。図1は、光学素子成形金
型を成形するための光学素子成形金型用成形金型を製作
する工程を示す図である。まず、図1(a)に示すよう
に、光学素子の一例であるレンズの非球面に対応した母
非球面101aを形成したマスター型材101に、支柱
105を取り付け、且つボルト103を用いて円筒状の
ブランク型102を組み付ける。更に、図1(b)に示
すように、マスター型材101及びブランク型102を
ヒーターHにより予備加熱しておき、過冷却液体域間で
加熱し軟化させた非晶質合金MGを、急激な固化を抑制
しつつブランク型102内に挿入し、プランジャー10
6で加圧する。このときブランク型102内の空気は、
エアベント(ブランク型102の端面に形成された溝1
02a)を介して外部へと流出する。非晶質合金MG
は、溶融した樹脂と同様に柔軟性があるため、わずかな
加圧であっても、ブランク型102の内形状に一致する
ように変形し、又、マスター型材101の母非球面10
1aの形状に一致するように変形する。すなわち、マス
ター型材101の母非球面101aに対応する母光学面
(後述する1a)は、非球面形状に形成されることとな
る。非晶質合金MGを軟化させて成形することで、マス
ター型材101とブランク型102からなるマスター型
104の損耗を抑制し、その寿命を延長することができ
る。
【0087】更に、図1(c)に示すように、マスター
型104とプランジャー106とを一体で、冷却水が満
たされた容器107内に沈下させることで、非晶質合金
MGを急冷させる。尚、かかる冷却は自然放冷であって
も良い。その後、容器107から取り出したマスター型
104とプランジャー106とを分離させ、固化したア
モルファス合金MGを取り出すことで、光学素子成形金
型用成形金型1が形成される。この時点では、光学素子
成形金型用成形金型1の母光学面1a(図2)は母非球
面のみであり、くぼみや突起は形成されていない。成形
後の非晶質合金のフランジ外周面の仕上げ加工におい
て、マスター型材101のティルト基準面でティルトを
合わせた後、母光学面1aを回転させて、その偏心量に
基づいて調整を行うことで、母光学面1aの偏心量の除
去を機械加工で行える。
【0088】図2は、光学素子成形金型用成形金型の母
光学面の加工工程を示す図である。まず、図2(a)に
示すように、不図示の駆動体によって光学素子成形金型
用成形金型1を光軸回りに回転させながら、母光学面1
aにレジストRを塗布する(スピンコート)。レジスト
Rは、母光学面1aを含むマスター型材1の上面に、等
しい膜厚でコーティングされる。
【0089】更に、レジストRがコーティングされた母
光学面1aに対し、不図示の露光機により電子ビームL
Bを照射して、微細パターンを露光形成する。続いて、
図2(b)に示すように、光学素子成形金型用成形金型
1を溶液中に浸し、母光学面1a上において、露光形成
された微細パターンに応じてレジストRを除去する。こ
こで、電子ビームLBのビーム径は極めて小さいため、
数十乃至数百ナノメートルの間隔で、レジストRを除去
することができる。
【0090】その後、図2(c)に示すように、部分的
にレジストRが除去された光学素子成形金型用成形金型
1の上面を、イオンシャワーIS(加速されたアルゴン
イオン等)の雰囲気中に曝し(ドライエッチング)、レ
ジストRのパターンに応じて、光学素子成形金型用成形
金型1の表面を除去する。このとき、レジストRの残っ
ている部分は、表面が除去されないため、露光時に厚く
円形のレジストRを残すことで、光学素子成形金型用成
形金型1の加工済み母光学面1a’の表面に、小さな円
筒形状の突起が多数形成されることとなる。
【0091】このようにして形成された光学素子成形金
型用成形金型1は、円管状のブランク型2の一端を閉止
するような形でボルト3で固定されて、マスター型4が
形成されることとなる(図2(d))。ブランク型2と
光学素子成形金型用成形金型1との間に、エアベントが
形成されるように、ブランク型2の端面には、溝2aが
形成されている。尚、光学素子成形金型用成形金型1の
加工は、大規模な設備も不要であって、その製作コスト
を低くできる上、一つあれば、後述するようにして光学
素子成形金型を大量に製作できるので、さらに低コスト
化が望める。
【0092】図3は、光学素子成形金型の製作工程を示
す図である。まず、図3(a)に示すように、図2のに
示す工程で製作されたマスター型4に支柱5を取り付け
る。更に、図3(b)に示すように、マスター型4をヒ
ーターHにより予備加熱しておき、過冷却液体域間で加
熱し軟化させた非晶質合金MG’を、急激な固化を抑制
しつつブランク型2内に挿入し、プランジャー6で加圧
する。このときブランク型2内の空気は、エアベント
(溝2a)を介して外部へと流出する。このとき、光学
素子成形金型用成形金型1の素材である非晶質合金MG
(第2の非晶質合金)のガラス転移点は、成形すべき非
晶質合金MG’(第1の非晶質合金)のガラス転移点よ
り好ましくは50℃以上(より好ましくは100℃)以
上高くなっているので、成形時の熱で、光学素子成形金
型用成形金型1が変形する恐れはない。
【0093】非晶質合金MG’は、溶融した樹脂と同様
に柔軟性があるため、わずかな加圧であっても、ブラン
ク型2の内形状に一致するように変形し、又、光学素子
成形金型用成形金型1の母光学面1a’の形状に一致す
るように変形する。すなわち、光学素子成形金型用成形
金型1の母光学面1a’に対応する光学素子成形金型の
光学成形面(後述する10a)には、円筒に対応したく
ぼみが形成されることとなる。非晶質合金MG’を軟化
させて成形することで、マスター型4の損耗を抑制し、
その寿命を延長することができる。
【0094】更に、図3(c)に示すように、マスター
型4とプランジャー6とを一体で、冷却水が満たされた
容器7内に沈下させることで、非晶質合金MG’を急冷
させる。尚、かかる冷却は自然放冷であっても良い。そ
の後、容器7から取り出したマスター型4とプランジャ
ー6とを分離させ、固化した非晶質合金MG’を取り出
すことで、光学素子成形金型10(図4)が形成され
る。
【0095】以上の説明では、光学素子成形金型用成形
金型1を非晶質合金で成形した態様を例示したが、ブラ
ンク型2も同様にして非晶質合金とするとより低コスト
化に有利である。図4は、光学素子の一つであるレンズ
を形成するための金型を示す断面図である。上述のよう
にして非晶質合金MG’から形成した光学素子成形金型
10と、同様にして形成した光学素子成形金型11と
を、それぞれ光学成形面10a、11a同士を対向させ
るようにして、ダイセット金型13,14に挿入し、溶
融したプラスチック材料PLを光学素子成形金型10,
11間に射出して、更に冷却することで、所望の形状の
レンズを得ることができる。
【0096】非晶質合金MG、MG’の例としては、以
下の組成の金属ガラスを用いることができる。 Pd40Ni10Cu3020 Zr55Cu30Al10Ni Pd53Cu28Ni10 Pd76Cu17Si
【0097】図5は、このような光学素子成形金型によ
り形成されるレンズの光学面を拡大して示す一部断面斜
視図である。図5(a)においては、レンズの光学面
に、複数の突起の例として微細な円筒Cをマトリクス状
に多数形成した構成(等価屈折率領域の微細構造の例)
となっている。例えばかかるレンズをDVD記録/再生
用光ピックアップ装置の対物レンズとして用いた場合、
レンズを透過する光は650nm近傍である。そこで、
微細な円筒Cの間隔Δを160nmとすると、かかる対
物レンズに入射する光は殆ど反射せず、極めて光透過率
の高いレンズを提供することができる。
【0098】図5(b)においては、レンズの光学面
に、複数の突起の例として間隔Δで離隔した多数の微細
な三角錐Tを形成しており、図5(a)と同様な顕著な
効果を有する。この間隔Δとしては、0.1〜0.2μ
m以下であると散乱を低下させるので好ましい。図5
(c)においては、レンズの光学面に、複数の突起の例
として間隔Δで離隔した多数のフィンF(構造複屈折の
微細構造の例)を形成している。フィンFの長さは、透
過する光の波長より長く(上述の例では650nm以
上)なっている。かかる構成を備えたレンズは、フィン
Fに沿った方向に振動面を有する光を透過させるが、フ
ィンFに交差する方向の光は透過させないという、いわ
ゆる偏光効果を奏する。図5(d)においては、レンズ
の光学面に、連続した複数の突起の例として回折輪帯D
を形成している。回折輪帯Dに関しては、例えば特開2
001−195769号公報に、その形状に応じた効果
である色収差補正及び温度補正について詳細に述べられ
ているので、以下の説明を省略する。また、図5(a)
〜(c)においては、簡単のために平面上に、それら突
起を設けた例を示したが、その底面を球面や非球面等の
適宜の曲率を持った曲面とし、その曲面上に設けるよう
にしてもよい。
【0099】ところで、上述した実施の形態では、光学
素子成形金型用成形金型1の母光学面1aの加工を、電
子ビームを用いて行っていたが、これに限られずレーザ
ビームを用いたり、あるいはダイアモンド切削などの機
械加工を施したりできる。更に、以下の例は、集束イオ
ンビームを用いたガスデポジションにより加工を行うも
のである。
【0100】図6は、光学素子成形金型用成形金型1の
母光学面1aの加工で用いることのできる集束イオンビ
ーム装置の要部を概略的に示す図である。
【0101】図6の集束イオンビーム装置では、ガリウ
ム液体金属イオン源111のエミッタ111aに加速電
圧を印加し電極111bに負の高電圧を印加すると、エ
ミッタ111aからイオンが放出され、電極111b及
び111cで構成される集束レンズで集束される。集束
されたイオンビームbは、ビームを平行にするコンデン
サレンズ112と、ビーム照射のオンオフを行うブラン
カ113と、ビーム位置をアパチャ115に対し調整す
るアライナ114と、ビーム開角を決めるアパチャ11
5と、ビームを対物レンズ117の中心に通すためのア
ライナ116と、ビームを基体の表面にスポット状に合
焦させる対物レンズ117と、ビームを基体(光学素子
成形金型用成形金型1)の表面上で走査させるように電
界または磁界によりビームを偏向させる偏向走査部11
8とを順に通過し、XYステージ121上に取り付け固
定された光学素子成形金型用成形金型1の母光学面1a
に照射される。
【0102】また、ガス放出部119ではノズル119
aから母光学面1aに向けてデポジション用のガスを吹
き付ける。また、集束イオンビームの照射により母光学
面1aから放出される2次電子を2次電子検出器120
で検出する。また、XYステージ121は駆動部121
a、121bによりXY方向に微小に移動し、XYステ
ージ制御部122の駆動部121a、121bの制御に
より集束イオンビームの照射点と母光学面1aとの相対
位置を微小調整できる。図6の集束イオンビーム装置の
上述の各部分111〜122は全体として制御装置12
3により制御される。
【0103】図6の集束イオンビーム装置により、集束
イオンビームを照射しながらガス放出部119のノズル
119aから母光学面1aにガスを吹き付けると、この
吹き付けガスにより形成された母光学面1aの表面近傍
の雰囲気が集束イオンビームと衝突する。この衝突で発
生した分子・原子を母光学面1aの表面に付加させてデ
ポジションを行うことにより、その表面に成膜を行うこ
とができ、この成膜により所望のパターン形状を形成で
きる。
【0104】上述の集束イオンビームに用いるイオン
は、ガリウム以外にアルゴン等が用いられるが、原子量
の大きい元素の方がエネルギ密度が高く、加工に適す
る。また、イオン生成においては室温で液体であること
が望ましいため、イオン発生元素としては通常はガリウ
ムを用いるのが好ましい。また、効率よく高速にデポジ
ションを行うにはガスの分解効率が高いことが望まし
く、従って、加速したときの運動エネルギが大きなガリ
ウムを加速イオンに用いた方が良い。そのため、イオン
ビームは正の荷電粒子となるが、イオンビームの電荷の
正負は本発明の本質とは関係ない。
【0105】また、図6の偏向走査部118は電界や磁
界により集束イオンビームの走査範囲(フィールド)を
制御できるが、この走査範囲は、通常は5μm角〜20
μm角と非常に狭いため、図6のXYステージ121で
母光学面1aと集束イオビームの照射点の位置を相対的
に変えることにより広い母光学面を形成できる。即ち、
形成される母光学面パターンの大きさが集束イオンビー
ムの走査範囲を超える場合は、XYステージ121によ
り母光学面1aを移動させながらつなぎ照射をして母光
学面を接続することにより、より広い母光学面を形成で
きる。
【0106】上述のようにつなぎ照射のためXYステー
ジ121で母光学面1aを移動する方が、一般的には集
束イオンビーム装置(加速器)よりも基体の方がはるか
に小型で軽量であるため好ましい。また、走査パターン
のつなぎ精度は、所望の光学面形状や光学特性を得るの
に非常に重要であるので、XYステージ121は、例え
ば既存の電子ビーム描画装置などで実用になっている2
軸の微動ステージが同様のつなぎ露光を目的とした装置
なので、そのまま利用できる。
【0107】また、基体の形状が平面以外の球面や非球
面形状などの3次元的な場合は、本発明の母光学面形成
を行うには、集束イオンビームの焦点近傍に基材表面が
常に位置するように制御するために、微動ステージは、
XYZの3軸駆動や各軸固りの回転駆動などとすること
が好ましい。この場合、集束イオンビームのビーム開き
角は、2〜3度程度であるので、所望の光学面精度にも
よるが、焦点深度を5μm程度取ることができ、微動ス
テージの集束イオンビーム光軸方向の位置決め精度は、
それほど高分解能高精度にする必要はない。球面や非球
面の深い基体形状に母光学面形成を行う際には、場合に
よっては集束イオンビームを照射する部分の面傾斜角が
50〜70度と大きくなることがある。このような場合
は、ワークを回転駆動することにより集束イオンビーム
の光軸に対する面傾斜角を0度(垂直)に近づくように
微動ステージを制御すると、デポジション条件が基体上
でほぼ均一となり、膜厚制御が容易となる。しかし、集
束イオンビームにより分解され発生するデポジション媒
体の量やそのスパッタエネルギに対して、基板の面傾斜
角は本来関係がないため、以上の方法は基板の面傾斜角
の影響を受けにくく、面傾斜角に合わせて若干の照射時
間などに補正を加えることにより、所望の膜厚で高精度
に母光学面形状を形成できる。
【0108】また、図7のように、集束イオンビームの
焦点スポットsの径は通常20nm程度であるが、集束
イオンビームの照射により分解されたガスが拡散したり
飛散方向がばらつくため、ライン状にビームを走査した
際にデポジションされたパターンの片側にはみ出しが生
じ、図7の破線のように、そのはみ出し量tは、数10
〜数100nm程度である。このはみ出しは、走査毎の
再現性が極めて良いため、光学面パターンを形成する際
には、予めこのはみ出し量を見込んで、走査のパターン
を走査ラインに対して膜厚が厚くなる側にオフセットし
て照射することで、所望の光学パターン形状を高精度に
得ることができる。
【0109】上述のはみ出し量は、ガスの種類やデポジ
ション条件によって変わり、一般的にはデポジションレ
ートが小さいときは小さく、大きいときは大きくなるの
で、それを補正するオフセット量もそのはみ出し量に準
じて決めれば良い。かかる実施の形態においては、実用
的なデポジション条件の制約からこのオフセット量は、
概ね50nm以上から500nmまでの範囲になる。
【0110】
【発明の効果】本発明によると、従来とは全く異なる思
想に基づいて、切削性に優れ、寸法精度を高めることが
でき、しかも所望の光学成形面の形状を転写形成可能な
光学素子成形金型用成形金型を提供することができる。
又、本発明によると、その光学素子成形金型用成形金型
によって成形された光学素子成形金型、それを用いて形
成される光学素子及び光学素子成形金型の製造方法を提
供することができる。又、高精度な光学素子を非常に低
コストで大量生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の光学素子成形金型用成形金型の
製作工程を示す図である。
【図2】光学素子成形金型用成形金型の母光学面の加工
工程を示す図である。
【図3】本実施の形態の光学素子成形金型の製作工程を
示す図である。
【図4】光学素子であるレンズを形成するための金型を
示す断面図である。
【図5】光学素子用金型により形成されるレンズの光学
面を拡大して示す一部断面斜視図である。
【図6】光学素子成形金型用成形金型の母光学面の加工
で用いることのできる集束イオンビーム装置の要部を概
略的に示す図である。
【図7】図6のイオンビーム装置において基体上の集束
イオンビームの焦点スポットsの径に対し、ライン状に
ビームを走査した際にデポジションされたパターンの片
側におけるはみ出し量tを模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 光学素子成形金型用成形金型 2 ブランク型 4 マスター型 5 支柱 6 プランジャー 7 容器 10、11 光学素子成形金型 101 マスター型材 102 ブランク型 104 マスター型 105 支柱 106 プランジャー 107 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 3/00 G02B 3/00 Z 3/08 3/08 5/02 5/02 B 5/18 5/18 // B29L 11:00 B29L 11:00

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子成形金型を成形するための光学
    素子成形金型用成形金型であって、 過冷却液体域を有する非晶質合金を用いて形成されてい
    ることを特徴とする光学素子成形金型用成形金型。
  2. 【請求項2】 過冷却液体域を有する第1の非晶質合金
    を成形することによって形成される光学素子成形金型を
    成形するための光学素子成形金型用成形金型であって、 過冷却液体域を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転
    移点よりも高いガラス転移点を有する第2の非晶質合金
    を用いて形成されていることを特徴とする光学素子成形
    金型用成形金型。
  3. 【請求項3】 過冷却液体域を有する第1の非晶質合金
    を成形することによって形成される光学素子成形金型を
    成形するための光学素子成形金型用成形金型であって、 過冷却液体域を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転
    移点よりも、50℃以上高いガラス転移点を有する第2
    の非晶質合金を用いて形成されていることを特徴とする
    光学素子成形金型用成形金型。
  4. 【請求項4】 前記光学素子成形金型の光学成形面また
    は成形寸法基準面を、加熱プレス成形によって、成形転
    写して形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の光学素子成形金型用成形金型。
  5. 【請求項5】 前記光学素子成形金型の光学成形面に突
    起又はくぼみが転写形成されるように、対応したくぼみ
    又は突起が形成されていることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の光学素子成形金型用成形金型。
  6. 【請求項6】 前記光学素子成形金型の前記突起又はく
    ぼみは、前記光学素子成形金型により成形される光学素
    子の光学面に転写されて、等価屈折率領域の微細構造を
    形成することを特徴とする請求項5に記載の光学素子成
    形金型用成形金型。
  7. 【請求項7】 前記光学素子成形金型の前記突起又はく
    ぼみは、前記光学素子成形金型により成形される光学素
    子の光学面に転写されて、反射防止効果を発生する微細
    構造を形成することを特徴とする請求項5又は6に記載
    の光学素子成形金型用成形金型。
  8. 【請求項8】 前記光学素子成形金型の前記突起又はく
    ぼみは、前記光学素子成形金型により成形される光学素
    子の光学面に転写されて、構造複屈折を発生する微細構
    造を形成することを特徴とする請求項5〜7のいずれか
    に記載の光学素子成形金型用成形金型。
  9. 【請求項9】 前記光学素子成形金型の前記突起又はく
    ぼみは、前記光学素子成形金型により成形される光学素
    子の光学面に転写されて、共鳴領域の微細構造を形成す
    ることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の光
    学素子成形金型用成形金型。
  10. 【請求項10】 前記光学素子成形金型の前記突起又は
    くぼみは、前記光学素子成形金型により成形される光学
    素子の光学面に転写されて、前記光学素子に対して光を
    照射する光源の波長変化による収差変化を調整する機能
    を有することを特徴とする請求項5に記載の光学素子成
    形金型用成形金型。
  11. 【請求項11】 前記光学素子成形金型の前記突起又は
    くぼみは、前記光学素子成形金型により成形される光学
    素子の光学面に転写されて、温度変化による収差変化を
    調整する機能を有することを特徴とする請求項5又は1
    0に記載の光学素子成形金型用成形金型。
  12. 【請求項12】 前記光学素子成形金型の前記突起又は
    くぼみは、前記光学素子成形金型により成形される光学
    素子の光学面に転写されて、回折輪帯を形成することを
    特徴とする請求項5又は10に記載の光学素子成形金型
    用成形金型。
  13. 【請求項13】 前記光学素子成形金型用成形金型の母
    光学面を、切削加工により創成したことを特徴とする請
    求項1〜12のいずれかに記載の光学素子成形金型用成
    形金型。
  14. 【請求項14】 前記光学素子成形金型用成形金型の前
    記突起又はくぼみは、母光学面にレジストを塗布し、電
    子ビーム描画により露光して現像処理を行うことで形成
    されていることを特徴とする請求項5〜12のいずれか
    に記載の光学素子成形金型用成形金型。
  15. 【請求項15】 前記光学素子成形金型用成形金型の前
    記突起又はくぼみは、母光学面にレジストを塗布し、レ
    ーザー光描画により露光して現像処理を行うことで形成
    されていることを特徴とする請求項5〜12のいずれか
    に記載の光学素子成形金型用成形金型。
  16. 【請求項16】 前記光学素子成形用成形金型の前記突
    起又はくぼみは、前記レジストの現像後にドライエッチ
    ング処理により形成されることを特徴とする請求項14
    又は15に記載の光学素子成形金型用成形金型。
  17. 【請求項17】 前記光学素子成形金型用成形金型の母
    光学面を、集束イオンビームを用いたガスデポジション
    により創成したことを特徴とする請求項1〜12のいず
    れかに記載の光学素子成形金型用成形金型。
  18. 【請求項18】 前記光学素子成形金型用成形金型に用
    いている前記第2の非晶質合金が、前記光学素子成形金
    型をプレス成形する際に硬度Hv300以上を維持する
    ことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の光
    学素子成形金型用成形金型。
  19. 【請求項19】 前記光学素子成形金型用成形金型に用
    いている前記第2の非晶質合金が、室温で硬度Hv70
    0以下であることを特徴とする請求項18に記載の光学
    素子成形金型用成形金型。
  20. 【請求項20】 前記第2の非晶質合金の組成に、ニッ
    ケル、ハフニウム、又はパラジウムを30mol%以上
    50mol%以下の割合で含有することを特徴とする請
    求項1〜19のいずれかに記載の光学素子成形金型用成
    形金型。
  21. 【請求項21】 前記第2の非晶質合金の組成に、銅、
    ジルコニア、銅、アルミニウム、燐のいずれかを少なく
    とも3mol%以上の割合で含有することを特徴とする
    請求項1〜20のいずれかに記載の光学素子成形金型用
    成形金型。
  22. 【請求項22】 過冷却液体域を有する非晶質合金を用
    いて形成された光学素子成形金型用成形金型により成形
    されたことを特徴とする光学素子成形金型。
  23. 【請求項23】 過冷却液体域を有する第1の非晶質合
    金を成形することによって形成される光学素子を成形す
    るための光学素子成形金型であって、 過冷却液体域を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転
    移点よりも高いガラス転移点を有する第2の非晶質合金
    を用いて形成された光学素子成形金型用成形金型により
    成形されたことを特徴とする光学素子成形金型。
  24. 【請求項24】 過冷却液体域を有する第1の非晶質合
    金を成形することによって形成される光学素子を成形す
    るための光学素子成形金型であって、 過冷却液体域を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転
    移点よりも、50℃以上高いガラス転移点を有する第2
    の非晶質合金を用いて形成された光学素子成形金型用成
    形金型により成形されたことを特徴とする光学素子成形
    金型。
  25. 【請求項25】 前記光学素子成形金型の光学成形面ま
    たは成形寸法基準面は、加熱プレス成形によって、前記
    光学素子成形金型用成形金型により成形転写されて形成
    されていることを特徴とする請求項22〜24のいずれ
    かに記載の光学素子成形金型。
  26. 【請求項26】 前記光学素子成形金型の光学成形面に
    突起又はくぼみが転写形成されていることを特徴とする
    請求項22〜25のいずれかに記載の光学素子成形金
    型。
  27. 【請求項27】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型により成形される光学素子の光学面に転写され
    て、等価屈折率領域の微細構造を形成することを特徴と
    する請求項26に記載の光学素子成形金型。
  28. 【請求項28】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型により成形される光学素子の光学面に転写され
    て、反射防止効果を発生する微細構造を形成することを
    特徴とする請求項26又は27に記載の光学素子成形金
    型。
  29. 【請求項29】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型により成形される光学素子の光学面に転写され
    て、構造複屈折を発生する微細構造を形成することを特
    徴とする請求項26〜28のいずれかに記載の光学素子
    成形金型。
  30. 【請求項30】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型により成形される光学素子の光学面に転写され
    て、共鳴領域の微細構造を形成することを特徴とする請
    求項26〜28のいずれかに記載の光学素子成形金型。
  31. 【請求項31】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型により成形される光学素子の光学面に転写され
    て、前記光学素子に対して光を照射する光源の波長変化
    による収差変化を調整する機能を有することを特徴とす
    る請求項26に記載の光学素子成形金型。
  32. 【請求項32】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型により成形される光学素子の光学面に転写され
    て、温度変化による収差変化を調整する機能を有するこ
    とを特徴とする請求項26又は31に記載の光学素子成
    形金型。
  33. 【請求項33】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型により成形される光学素子の光学面に転写され
    て、回折輪帯を形成することを特徴とする請求項31又
    は32に記載の光学素子成形金型。
  34. 【請求項34】 前記光学素子成形金型用成形金型の母
    光学面を、切削加工により創成したことを特徴とする請
    求項22〜33のいずれかに記載の光学素子成形金型。
  35. 【請求項35】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型用成形金型の母光学面にレジストを塗布し、電
    子ビーム描画により露光して現像処理を行うことで形成
    されたくぼみ又は突起により形成されることを特徴とす
    る請求項26〜33のいずれかに記載の光学素子成形金
    型。
  36. 【請求項36】 前記突起又はくぼみは、前記光学素子
    成形金型用成形金型の母光学面にレジストを塗布し、レ
    ーザー光描画により露光して現像処理を行うことで形成
    されたくぼみ又は突起により形成されることを特徴とす
    る請求項26〜33のいずれかに記載の光学素子成形金
    型。
  37. 【請求項37】 前記光学素子成形金型用成形金型の前
    記くぼみ及び突起は、前記レジストの現像後にドライエ
    ッチング処理により形成されることを特徴とする請求項
    35又は36に記載の光学素子成形金型。
  38. 【請求項38】 前記光学素子成形金型用成形金型の母
    光学面を、集束イオンビームを用いたガスデポジション
    により創成したことを特徴とする請求項22〜33のい
    ずれかに記載の光学素子成形金型。
  39. 【請求項39】 前記光学素子成形金型用成形金型に用
    いている前記第2の非晶質合金が、前記光学素子成形金
    型をプレス成形する際に硬度Hv300以上を維持する
    ことを特徴とする請求項22〜38のいずれかに記載の
    光学素子成形金型。
  40. 【請求項40】 前記光学素子成形金型用成形金型に用
    いている前記第2の非晶質合金が、室温で硬度Hv70
    0以下であることを特徴とする請求項39に記載の光学
    素子成形金型。
  41. 【請求項41】 前記第1の非晶質合金の組成に、ニッ
    ケル、ハフニウム、又はパラジウムを30mol%以上
    50mol%以下の割合で含むことを特徴とする請求項
    22〜40のいずれかに記載の光学素子成形金型。
  42. 【請求項42】 前記第1の非晶質合金の組成に、銅、
    ジルコニア、銅、アルミニウム、燐のいずれかを少なく
    とも3mol%以上の割合で含有することを特徴とする
    請求項22〜41のいずれかに記載の光学素子成形金
    型。
  43. 【請求項43】 請求項22〜42に記載の光学素子成
    形金型により成形されたことを特徴とする光学素子。
  44. 【請求項44】 前記光学素子は、プラスチック材料を
    素材とすることを特徴とする請求項43に記載の光学素
    子。
  45. 【請求項45】 前記光学素子は、ガラス材料を素材と
    することを特徴とする請求項43に記載の光学素子。
  46. 【請求項46】 前記光学素子はレンズであることを特
    徴とする請求項43〜45のいずれかに記載の光学素
    子。
  47. 【請求項47】 過冷却液体域を有する第1の非晶質合
    金を成形することによって形成される光学素子を成形す
    るための光学素子成形金型の製造方法であって、 過冷却液体域を有し、前記第1の非晶質合金のガラス転
    移点よりも高いガラス転移点を有する第2の非晶質合金
    を用いて形成された光学素子成形金型用成形金型によ
    り、前記第1の非晶質合金を加熱プレス成形することで
    光学素子成形金型を製造することを特徴とする光学素子
    成型金型の製造方法。
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