JP2003103716A - 表面保護シート - Google Patents
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Abstract
れ、且つ透明高分子フィルムと表面保護層との接着性及
び表面保護層のハードコート性に優れると共に、それら
の耐久性に優れる表面保護シートを得る。 【解決手段】 透明高分子フィルムの少なくとも片面に
透明な表面保護層を有する表面保護シートであって、こ
の表面保護層として、 (A):活性プロトンを有する紫外線吸収性樹脂、 (B):活性プロトンを有する光重合性プレポリマー及
び/又はモノマー、 (C):(A)及び(B)を橋架け硬化可能な架橋剤 を含む組成物を硬化させてなるものを採用する。
Description
板、標識、ポスター、表札、銘板等の表示板の表面を保
護するのに好適な表面保護シートであって、特に表示さ
れている文字等の画像の耐光性を向上させる表面保護シ
ートに関する。
示板の表面を保護するために表面保護シートが利用され
ている。
表面に傷が付き難いという性質や、表示板の表示内容で
ある画像等が紫外線等の影響で変色したり退色したりす
ることの無いようにする性質が求められている。
性を発揮させる表面保護層を設ける手段としては、表面
保護層形成時における高分子フィルムの耐熱性の低さの
問題から、一般に光重合性プレポリマーや光重合性モノ
マーからなる電離放射線硬化塗料を硬化させてなるもの
を用いることがなされている。
容である画像等が紫外線等の影響で変色したり退色した
りすることの無いようにする性質を付与するためには、
紫外線吸収剤を用いることが一般的であり、その利用方
法としては、紫外線吸収剤を練り込んだ高分子フィルム
表面にハードコート性を有する表面保護層を設けたり、
ハードコート性を有する表面保護層と高分子フィルムと
の間に紫外線吸収剤を含有させた下引層を設けたりする
ことが行われている。
フィルムでは、コスト的に高価なものとなってしまった
り、紫外線吸収剤がブリーディング(内部から界面に移
行する現象)によって表面保護層との界面接着に悪影響
を及ぼしたりするなどの問題点を有する。又、紫外線吸
収剤を含有させた下引層では、そもそも表面保護層のハ
ードコート性を低下させないために厚みを薄くしなけれ
ばならず、そのような薄い厚みにおいては基材と表面保
護層との接着性を十分なものにさせると共に紫外線吸収
性を十分なものにさせることは極めて困難であるという
問題点を有する。また、どちらの方法も表面保護層自体
の紫外線劣化による耐久性の低下を改善できるものでは
ない。
とするところは、表面保護シートとしての紫外線吸収性
に優れ、且つ上述のような高分子フィルムと表面保護層
との接着性及び表面保護層のハードコート性に優れると
共に、それらの耐久性に優れる表面保護シートを得ると
ころにある。
表面保護層としての単層に上述のような紫外線吸収性及
びハードコート性を付与しつつ、且つ高分子フィルムに
対する接着性に優れるようにすることはできないかと鋭
意研究した結果、本発明を完成するに至った。
分子フィルムの少なくとも片面に透明な表面保護層を有
する表面保護シートであって、前記表面保護層が (A):活性プロトンを有する紫外線吸収性樹脂、 (B):活性プロトンを有する光重合性プレポリマー及
び/又はモノマー、 (C):(A)及び(B)を橋架け硬化可能な架橋剤 を含む組成物を硬化させてなるものであることを特徴と
するものである。
外線吸収性樹脂が紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂
であることを特徴とするものである。
外線吸収性アクリルポリオール樹脂が紫外線吸収基を有
するモノマー成分として2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリ
アゾールを含むことを特徴とするものである。
ついて、詳細に説明する。
ィルムの少なくとも片面に透明な表面保護層を有するも
のであって、この表面保護層が、 (A):活性プロトンを有する紫外線吸収性樹脂、 (B):活性プロトンを有する光重合性プレポリマー及
び/又はモノマー、 (C):(A)及び(B)を橋架け硬化可能な架橋剤 を含む組成物を硬化させてなるものである。
線吸収性樹脂(以下、「A成分」ともいう)、(B):
活性プロトンを有する光重合性プレポリマー及び/又は
モノマー(以下、「B成分」ともいう)、(C):
(A)及び(B)を橋架け硬化可能な架橋剤(以下、
「C成分」ともいう)を含む組成物は、二つの硬化機構
を有することになる。即ち、本発明における組成物は、
A成分及びB成分、A成分同士、並びにB成分同士が、
C成分によって橋架け硬化する機構と、B成分同士が電
離放射線(紫外線又は電子線)の照射によって光硬化す
る機構を有することになる。尚、この二つの硬化機構
は、硬化する順序が限定されるものではなく、先にC成
分によりA成分やB成分を橋架け硬化した後に、C成分
によって橋架け硬化された後のB成分が電離放射線の照
射によって光硬化することも可能であるし、又、先にB
成分が電離放射線の照射によって活性プロトンを有する
電離放射線硬化型ポリマーに光重合した後に、当該電離
放射線硬化型ポリマーの活性プロトンとA成分とがC成
分によって橋架け硬化することも可能である。また、加
熱と電離放射線照射が同時に行われるような場合には、
この二つの反応機構が同時に進行することも起こり得る
ものである。
る本発明における組成物を硬化させてなる透明な表面保
護層を透明高分子フィルムの表面に設けることにより、
高分子フィルムに対する接着性、ハードコート性及びそ
れらの耐久性等に優れる表面保護層を形成することがで
き、且つ、表面保護シートとして優れた紫外線吸収機能
を付与することが可能になるものである。
高分子フィルムを通して保護される表示板の画像が視認
可能な程度に透明性を有するものであれば特に限定され
るものではなく、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリ
ル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアク
リレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エ
ポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、
アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フ
ェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂など
の1種若しくは2種以上を混合した透明性を有する高分
子フィルムを用いることができ、適宜易接着層等を設け
たものを用いることができる。特に、機械的強度等に優
れる点でポリエステルフィルムを用いることが好まし
い。
取り扱う上で支障のない厚みを有するものであれば特に
限定されるものではないが、特に加工適性の観点から
は、100〜500μm程度のものを好適に用いること
ができる。
ルムの少なくとも片面に設けられて表面保護シートを形
成した場合にその表面保護シートによって保護される表
示板の画像が視認可能な程度に透明性を有するものであ
って、 (A):活性プロトンを有する紫外線吸収性樹脂(A成
分)、 (B):活性プロトンを有する光重合性プレポリマー及
び/又はモノマー(B成分)、 (C):(A)及び(B)を橋架け硬化可能な架橋剤
(C成分) を含む組成物を硬化させてなるものである。これによ
り、高分子フィルムに対する接着性、ハードコート性及
びそれらの耐久性などを阻害することなく、紫外線吸収
性をも付与した表面保護層を高分子フィルムに設けるこ
とができ、表面保護シートとして優れた紫外線吸収機能
を発揮させることができるようになる。
するアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテ
ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等をあげることができ、
なかでも紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂を用いる
ことが好ましい。特にこのような紫外線吸収性アクリル
ポリオール樹脂としては、モノマー成分として、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾールを含み、これとラジ
カル重合することができるエチレン性不飽和二重結合を
持つと共に活性プロトンを有するモノマーとの共重合体
が好適である。
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾールは下式(1)に表さ
れるベンゾトリアゾールの骨格にメタクリロイル基を導
入したもので、紫外線を吸収させるための成分である。
クリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル(以下、単に「ベンゾトリアゾール」という場合があ
る)をモノマー成分として含む紫外線吸収性アクリルポ
リオール樹脂は、290〜400nmの光に対し吸収特
性を有すると共に、活性プロトンを有する基がC成分を
介してB成分と架橋硬化して、高分子フィルムに対する
接着性、ハードコート性及びそれらの耐久性に優れる表
面保護層を形成することができるようになる。
脂における上記ベンゾトリアゾールの重合比率は、紫外
線吸収性アクリルポリオール樹脂100重量%に対し
て、上限として80重量%以下、好適には60重量%以
下、より好適には55重量%以下とし、下限としては5
重量%以上とすることが好ましい。
と共に活性プロトンを有するモノマーとしては、水酸
基、カルボキシル基、アミノ基、アセトアセトキシエチ
ル基等の官能基を含有する(メタ)アクリル酸エステル
が好ましい。特にこのような(メタ)アクリル酸エステ
ルとしては、エステル部分の炭素数が1〜12のアルキ
ル基を有するものが好ましい。そして、このようなモノ
マーとしては、例えば水酸基を有するモノマーとして2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミ
ド、アリルアルコール、p−ヒドロキシスチレン等、カ
ルボキシル基を含有するモノマーとしてβ−カルボキシ
エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、イ
タコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸
等、アミノ基を含有するモノマーとしてアミノメチル
(メタ)アクリレート、メチルアミノメチル(メタ)ア
クリレート、メチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アク
リルアミド等、アセトアセトキシエチル基を含有するモ
ノマーとしてアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレ
ート等があげられる。即ち、このような官能基を含有す
る(メタ)アクリル酸エステルを共重合成分として含め
ることにより、紫外線吸収性樹脂が活性プロトンを有す
るものにできる。
成分としては、活性プロトンを有しないエチレン性不飽
和二重結合を持つ(メタ)アクリル酸エステルを含ませ
ることもできる。このような(メタ)アクリル酸エステ
ルのエステル部分としても炭素数が1〜12のアルキル
基を有するものが好ましい。その具体例としてはメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート等の1種又は2種以上を用いることができ、特に
メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ートが好ましく用いられる。
性などの向上のために、紫外線吸収性樹脂を合成する共
重合成分として、エチレン性不飽和二重結合を有する酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチ
レン、(メタ)アクリロニトリル等のコモノマーを加え
てもよい。
を有する紫外線吸収性樹脂は、活性プロトンを有する樹
脂に紫外線吸収基が導入された高分子樹脂となっている
ために、C成分を介してB成分と橋架け硬化することが
でき、低分子量の紫外線吸収剤を単純に混合したものの
ようにブリーディングするようなことがなく、界面接着
を低下するなどの問題を起こさなくできる。従って、こ
のA成分、B成分、C成分を含む組成物を硬化させて表
面保護層を形成することによって、高分子フィルムに対
する接着性、ハードコート性及びそれらの耐久性などを
阻害することのない表面保護層として紫外線吸収性をも
付与することができ、表面保護シートとして優れた紫外
線吸収機能を発揮させることができるようになる。
ーや光重合性モノマーに活性プロトンを有するものであ
ることが必要である。このような光重合性プレポリマー
や光重合性モノマーは、末端及び/又は骨格中に導入さ
れた官能基が電離放射線照射されることによりラジカル
重合又はカチオン重合するものであり、特にラジカル重
合により硬化するものが、硬化速度が速くて樹脂設計の
自由度も大きいため好ましい。
型の光重合性プレポリマーとしては、ポリエステル(メ
タ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)ア
クリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミ
ン(メタ)アクリレート等のアクリル系プレポリマーを
あげることができ、活性プロトンを有するラジカル重合
型の光重合性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等
の単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオール
アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヒドロキシペンタアクリレート、ヒドロキシピバリン酸
エステルネオペンチルグリコールアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレートなどの多官能アクリル
モノマーなどをあげることができる。
重合性プレポリマー又はモノマーとしては、ビスフェノ
ールA型エポキシ、ノボラック型エポキシ、脂環式エポ
キシ、フェノールノボラック型エポキシ等のエポキシ系
プレポリマー又はモノマー、脂肪族ビニルエーテル、ウ
レタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエーテル等
のビニルエーテル系プレポリマー又はモノマーやオキセ
タン系プレポリマー又はモノマーなどをあげることがで
きる。
トンを有する光重合性プレポリマーやモノマーの他に、
活性プロトンを有しない光重合性プレポリマーやモノマ
ーを含ませることも適宜可能である。
射して硬化させる際に、紫外線を使用する場合には、光
重合を促進させるために、本発明における組成物中に光
重合開始剤や紫外線増感剤等を含ませることが好適であ
る。
ては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケト
ン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイン
ベンゾエート、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)
−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパン、α−ア
シロキシムエステル、チオキサンソン類等をあげること
ができ、カチオン重合型の光重合開始剤としては、ジア
ゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリール
スルホニウム塩、トリアリールビリリウム塩、ベンジル
ピリジニウムチオシアネート、ジアルキルフェナシルス
ルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニルホスホニ
ウム塩等をあげることができる。尚、このような光重合
開始剤としては、A成分である紫外線吸収性樹脂の吸収
波長域のピークと少なくとも20nm以上異なる位置に
吸収波長域のピークを有するものが好ましい。
ミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン
等をあげることができる。
有する活性プロトンに反応することによって橋架け硬化
に作用することができる架橋剤であれば特に限定される
ものではなく、例えばイソシアネート化合物、メラミン
化合物、尿素化合物、エポキシ化合物等をあげることが
できる。
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、テトラメトキシリレンジイソシアネート
及びそれらの誘導体等をあげることができ、メラミン化
合物としては、メラミン、メチロールメラミン、メトキ
シメチルメラミン、ブトキシメチルメラミン等をあげる
ことができ、尿素化合物としては、ジメトキシメチルウ
レア等をあげることができ、エポキシ化合物としては、
N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルト
ルイジン、N,N,N',N'−テトラグリシジルアミノジ
フェニルメタン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−
m−キシリレンジアミン等をあげることができる。
分、B成分、C成分のそれぞれの含有率としては、組成
物の固形分100重量%に対して、A成分として1〜5
0重量%の範囲、B成分として10〜90重量%の範
囲、C成分として0.1〜30重量%の範囲が好適であ
る。特に、A成分とB成分との合計100重量部に対し
て、C成分が0.1〜40重量部、好ましくは1〜25
重量部になるようにすることが好適である。また、該組
成物中に占める活性プロトンを有しない光重合性プレポ
リマー及びモノマーとB成分との合計含有率としては、
組成物100重量%に対して、40〜95重量%の範囲
が好適である。
には、本発明の機能を損なわない範囲で、他の樹脂、他
の架橋剤、マット剤、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、滑
剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤などの種々
の添加剤を含ませることができる。
上述したA成分、B成分、C成分を混合したものに必要
に応じて他の成分や希釈溶剤などを加えて塗料組成物と
して調整し、従来公知のコーティング方法によって当該
組成物を透明高分子フィルムの表面に塗布し、加熱によ
る硬化、及び電離放射線照射による硬化によって表面保
護層として形成することができる。尚、電離放射線を照
射する方法としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧
水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプなどか
ら発せられる100〜400nm、好ましくは200〜
400nmの波長領域の紫外線を照射する、又は走査型
やカーテン型の電子線加速器から発せられる100nm
以下の波長領域の電子線を照射することにより行うこと
ができる。
十分な紫外線吸収性及びハードコート性を発揮できれば
特に限定されるものではない。例えば、上記コーティン
グ法によって設ける場合の表面保護層の厚みとしては、
2〜20μm、好ましくは3〜15μm、より好ましく
は5〜10μmが採用される。
面保護層とは反対の面に表示板への貼着を可能にする接
着層や印刷画像などを設けたものであってもよい。
尚、「部」「%」は特記しない限り重量基準である。
脂の合成 攪拌機、コンデンサー、温度計および窒素導入管を備え
た反応容器に、トルエン90部、ブチルアクリレートモ
ノマー13.5部、メチルメタクリレートモノマー60
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートモノマー6
部、メタアクリル酸モノマー0.5部、2−(2’ヒド
ロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H
−ベンゾトリアゾールモノマー20部、α、α’−アゾ
ビス(イソブチロニトリル)0.2部を混合して加え、
窒素を通じて攪拌しながら75℃に加熱した。この反応
溶液を7時間30分75℃に保ちながら攪拌し続けて反
応を完結させて、紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂
を合成した。これにトルエンを加えて固形分25%に調
製して、紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂溶液を得
た。
片面に、下記の組成の表面保護層用塗料組成物Xを塗布
し、乾燥硬化させ、更に高圧水銀灯により紫外線照射を
行って硬化させることにより、膜厚約5μmの表面保護
層を形成して、本発明の表面保護シートを作製した。
ラッドR-130:日本化薬社>) 1部 ・光重合性プレポリマー(エステルアクリレート <カヤ
ラッドPAR-300:日本化薬社>) 4部 ・光重合性プレポリマー(ウレタンアクリレート <カヤ
ラッドUX-8101:日本化薬社>) 4部 ・光重合性モノマー(ジペンタエリスリトールモノヒド
ロキシペンタアクリレート) 0.5部 ・光重合性モノマー(ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート) 0.5部 ・ラジカル重合型光重合開始剤(ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン) 0.3部 ・イソシアネート化合物(固形分60% <タケネートD1
10N:三井武田ケミカル社>) 5部 ・トルエン 60部
ポリエステルフィルムの片面に、下記の組成の表面保護
層用塗料組成物Yを塗布し、乾燥硬化させ、更に高圧水
銀灯により紫外線照射を行って硬化させることにより、
膜厚約5μmの表面保護層を形成して、本発明の表面保
護シートを作製した。
ラッドR-130:日本化薬社>) 4部 ・光重合性プレポリマー(エステルアクリレート <カヤ
ラッドPAR-300:日本化薬社>) 16部 ・光重合性プレポリマー(ウレタンアクリレート <カヤ
ラッドUX-8101:日本化薬社>) 16部 ・光重合性モノマー(ジペンタエリスリトールモノヒド
ロキシペンタアクリレート) 2部 ・光重合性モノマー(ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート) 2部 ・ラジカル重合型光重合開始剤(ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン) 1.2部 ・メラミン化合物 5部 (ニカラックMW-30M:三和ケミカル社) ・トルエン 160部
ポリエステルフィルムの片面に、実施例1の表面保護層
用塗料組成物X中に「紫外線吸収性アクリルポリオール
樹脂溶液 40部」を加えなかった塗料組成物を塗布
し、乾燥硬化させ、更に高圧水銀灯により紫外線照射を
行って硬化させることにより、膜厚約5μmの表面保護
層を形成して、表面保護シートを作製した。
ポリエステルフィルムの片面に、実施例1の表面保護層
用塗料組成物X中に「イソシアネート化合物 5部」を
加えなかった塗料組成物を塗布し、乾燥させ、更に高圧
水銀灯により紫外線照射を行って硬化させることによ
り、膜厚約5μmの表面保護層を形成して、表面保護シ
ートを作製した。
ポリエステルフィルムの片面に、下記の組成の表面保護
層用塗料組成物Zを塗布し、乾燥硬化させることによ
り、膜厚約5μmの表面保護層を形成して、表面保護シ
ートを作製した。
10N:三井武田ケミカル社>) 5部 ・トルエン 60部
ポリエステルフィルムの片面に、実施例1の表面保護層
用塗料組成物X中の「紫外線吸収性アクリルポリオール
樹脂溶液 40部」を「紫外線吸収剤(ケミソーブ79:
ケミプロ社) 2部」に変更した塗料組成物を塗布し、
乾燥硬化させ、更に高圧水銀灯により紫外線照射を行っ
て硬化させることにより、膜厚約5μmの表面保護層を
形成して、表面保護シートを作製した。
層を形成する前に、フィルム表面に、下記の組成の下引
層用塗料組成物を塗布し、乾燥することにより、膜厚約
1μmの下引層を形成した後、当該下引層上に比較例1
の表面保護層を形成した以外、比較例1と同様にして表
面保護シートを作製した。
分40%>:大日本インキ化学工業社) 40部 ・トルエン 56部
(FDOR:成東インキ社)を用いて画像を印刷した表示板
を用意し、実施例及び比較例の表面保護シートの表面保
護層を有する面の反対面とその表示板の印刷面とを接着
剤を介して貼り合わせた。
価 以上のようにして表示板に貼着した表面保護シートにつ
いて、以下のようにしてその表示板の耐光性の評価、表
面保護層のハードコート性の評価、表面保護層と透明高
分子フィルムとの接着性の評価を行った。
射が屋外における紫外線照射量1年分に相当する促進能
を有する促進試験機(紫外線フェードメーターFAL-5:
スガ試験機社)を用いて、表面保護層側から、600時
間の紫外線照射を行った後、表示板の印刷画像の変色・
退色について目視評価し、殆ど変色・退色していなかっ
たものを「○」、変色・退色が激しかったものをものを
「×」として評価した。評価結果を表1に示す。
面保護層の表面について150gの荷重においてスチー
ルウール#0000で10往復擦った後、その表面の傷
の有無を目視評価し、全く傷が付かなかったものを
「◎」、殆ど傷が付かなかったものを「○」、目視でか
なり確認できる傷が付いたものを「△」、傷だらけにな
ったものを「×」として評価した。尚、評価は耐光性促
進試験を行う前と後の両方で行った。評価結果を表1に
示す。
着性の評価]表面保護層と透明高分子フィルムとの接着
性は、碁盤目テープ法(JIS-K5400)により評価した。
碁盤目部分の面積が30%以上剥離してしまったものを
「×」、碁盤目部分の一部が剥離したが剥離面積が30
%未満のものを「△」、碁盤目部分が全く剥離しなかっ
たものを「○」とした。尚、評価は耐光性促進試験を行
う前と後の両方で行った。評価結果を表1に示す。
の表面保護シートは、耐光性、ハードコート性、接着性
の全てにおいて優れており、特に耐光性促進試験後の評
価において顕著であった。
2の表面保護シートに比べて、表面保護層を形成する組
成物中に占める光重合性プレポリマー及び光重合性モノ
マーの配合割合を少なくしたことによって、表面保護層
側に巻き込むようなカールが減少しているものであっ
た。
保護層を形成する組成物にA成分である紫外線吸収物質
を含んでおらず、表面保護層が紫外線吸収機能を有して
いないために、表示板の耐光性、特に耐光性促進試験後
の表面保護層のハードコート性及び接着性について、極
めて劣るものであった。
保護層を形成する組成物にC成分である架橋剤が含まれ
ていなかったために、ポリエステルフィルムに対する接
着性に劣るものであった。
保護層を形成する組成物にB成分である光重合性プレポ
リマーや光重合性モノマーが含まれていなかったため
に、表面保護層のハードコート性に劣るものであった。
保護層に低分子量の紫外線吸収剤を含有しているために
表示板の耐光性においては問題なかったが、この低分子
量の紫外線吸収剤が表面保護層の表面及び透明高分子フ
ィルムとの界面にブリーディングしたことが原因と考え
られるハードコート性及び接着性の低下が見られ、特に
耐光性促進試験後の経時においてブリーディングも促進
されてその低下が顕著に現れ、耐久性に劣るものであっ
た。
子量の紫外線吸収剤を含有した下引層を用いたため、表
示板の耐光性においては問題なかったが、低分子量の紫
外線吸収剤が下引層と透明高分子フィルム及び表面保護
層との界面にブリーディングしたことが原因と考えられ
る接着性の低下が見られ、特に耐光性促進試験後の経時
においてブリーディングが促進されてその低下が顕著に
現れ、耐久性に劣るものであった。また、十分な紫外線
吸収機能を発揮させるために設けた下引層約1μmの厚
みに起因すると考えられる表面保護層のハードコート性
の低下も見られると共に、比較例1と同様に表面保護層
中に紫外線吸収物質が含まれていないために、表面保護
層自体の耐光性が極めて低く、促進試験後の表面保護層
のハードコート性の耐久性に極めて劣るものであった。
の紫外線吸収性に優れ、且つ透明高分子フィルムと表面
保護層との接着性及び表面保護層のハードコート性に優
れると共に、それらの耐久性に優れる表面保護シートを
得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】透明高分子フィルムの少なくとも片面に透
明な表面保護層を有する表面保護シートであって、前記
表面保護層が、 (A):活性プロトンを有する紫外線吸収性樹脂、 (B):活性プロトンを有する光重合性プレポリマー及
び/又はモノマー、 (C):(A)及び(B)を橋架け硬化可能な架橋剤 を含む組成物を硬化させてなるものであることを特徴と
する表面保護シート。 - 【請求項2】前記紫外線吸収性樹脂が、紫外線吸収性ア
クリルポリオール樹脂であることを特徴とする請求項1
記載の表面保護シート。 - 【請求項3】前記紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂
が、紫外線吸収基を有するモノマー成分として2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾールを含むことを特徴と
する請求項2記載の表面保護シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001299910A JP2003103716A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 表面保護シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001299910A JP2003103716A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 表面保護シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003103716A true JP2003103716A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19120578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001299910A Pending JP2003103716A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 表面保護シート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003103716A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2008050573A1 (ja) * | 2006-10-26 | 2010-02-25 | 株式会社日本触媒 | 偏光子保護フィルム、偏光板、および画像表示装置 |
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-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001299910A patent/JP2003103716A/ja active Pending
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