JP2003102774A - 貼付時の取扱性が改善された伸縮貼付薬 - Google Patents

貼付時の取扱性が改善された伸縮貼付薬

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JP2003102774A JP2001299607A JP2001299607A JP2003102774A JP 2003102774 A JP2003102774 A JP 2003102774A JP 2001299607 A JP2001299607 A JP 2001299607A JP 2001299607 A JP2001299607 A JP 2001299607A JP 2003102774 A JP2003102774 A JP 2003102774A
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尚史 瀧
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Abstract

(57)【要約】 【課題】伸縮性のシートの片面に粘着性を有する薬剤が
塗布された伸縮貼付薬は柔軟なため、使用時に折れ曲が
って薬剤塗布面同士がくっつくなど、取り扱いにくかっ
た。特に使用者が一人で自分自身の背中や肩、腕や手な
どに貼るとき、片手で貼付薬を取り扱うことになるので
この問題が顕著であった。 【解決手段】伸縮性シートの薬剤塗布面の反対面に、補
強体が積層されており、薬剤塗布面と皮膚との接着強度
より大なる接着強度で該補強体と該伸縮性シートが部分
的に接着されていることを特徴とする補強体付伸縮貼付
薬である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この出願発明は、伸縮性のシート
の片面に粘着性を有する薬剤が塗布された伸縮性の皮膚
貼付薬に関し、特に貼り付ける際の取扱性が良好で、使
用後ははがしやすい皮膚貼付薬に関する。
【0002】
【従来の技術】潜在捲縮性繊維などを主体とする繊維ウ
エブを通常の絡合手段で絡合不織布とし、熱処理などで
捲縮を発現させた伸縮性に優れた不織布を皮膚貼付薬の
基体として用いることは通常知られている。同様に、伸
縮性を有する織物、編物などの布帛も、皮膚貼付薬の基
体に用いる。このような伸縮性の基体を用いた貼付薬
は、柔軟で、皮膚の動きへの追従性があり、貼付してい
るときの違和感が少なく、貼付感が良いものであった。
【0003】しかしながら、前述のような貼付感良好な
る貼付薬は、腰が無いために、体に貼り付ける際に折れ
曲がったり、しわを生じたり、薬剤塗布面同士がくっつ
くなど、取扱性に問題があった。特に、使用者が一人で
自分自身に貼ろうとする場合は、背中や肩など手が届き
にくいところに貼るときや、自分の腕や手に貼るとき
に、やむをえず片手で貼付薬を取り扱うことになり、こ
のような問題が顕著であった。また、貼付薬を使用後に
皮膚からはがしとる際に、薬剤の水分蒸発により当初の
貼付時より皮膚との接着力が高まっていたり、貼付薬が
非常に薄く柔軟なために皮膚に密着したりしていて、非
常にはがしにくいという問題もあった。
【0004】そこで、上記の問題点を解決するため、特
開平10−67652公報には、基体に不織布とポリエ
ステルフィルムとを積層したものを用いる取扱性が良好
な貼付薬が開示されているが、ポリエステルフィルムは
伸縮性がないので貼付後の体の動きに追従せず、違和感
が大きい。
【0005】また、特許第2524162号公報には、
貼付薬を用いる都度に、基体の背面に支持具を易剥離可
能に仮着する方法が開示されている。この場合は貼付時
には取扱性が良好で、貼付後に支持具を除去するので、
貼付薬の伸縮性を損なうことはない。しかし使用の都度
支持具を仮着する手間がかかること、支持具は貼付薬と
は別に携帯しなければならない煩わしさがあり、使用後
の貼付薬をはがし取るときのはがしにくさは従来品と同
じであった。仮に支持具を除去し忘れた場合は、易剥離
可能に仮着した支持具が剥離して衣服等に付着し、洗濯
時に洗濯槽、衣服を汚染するおそれがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題を
解決するものであり、その目的は皮膚に追従する伸縮性
がありながら、貼付時の取扱性が良好で、片手でも貼り
やすく、使用後は皮膚からはがしやすい貼付薬を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1記載
のとおり、伸縮性のシートの片面に粘着性を有する薬剤
が塗布された伸縮貼付薬において、該伸縮性シートの薬
剤塗布面の反対面に、補強体が積層されており、薬剤塗
布面と皮膚との接着強度より大なる接着強度で該補強体
と該伸縮性シートが部分的に接着されていることを特徴
とする補強体付伸縮貼付薬である。さらに好ましくは請
求項2記載の、JISL1085の方法で測定される長
手方向の剛軟度が35〜90mm である請求項1の補
強体付伸縮貼付薬である。また、請求項3記載の、薬剤
塗布面と皮膚との接着強度より大なる接着強度で補強体
と該伸縮性シートが接着されている部分が、貼付薬の短
手方向に平行な中心線を含むことを特徴とする請求項1
または請求項2に記載の補強体付伸縮貼付薬である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の伸縮貼付薬につい
て詳細に説明する。本発明に用いる伸縮性のシートは、
原料、製法は特に限定しないが伸縮性を有するシート状
物であればよく、伸縮性不織布、伸縮性の織物、伸縮性
の編物、伸縮性を示すプラスチックフィルム、およびこ
れらを適宜組み合わせた複合体などを用いることができ
る。なかでも潜在捲縮性繊維を主体とする繊維ウエブを
通常の絡合手段で絡合不織布とし、熱処理などで捲縮を
発現させた伸縮性不織布は、伸縮性にすぐれ、通気性が
良好であるので貼付薬の基体として特に好ましい。
【0009】また、皮膚の動きへの追従性が良好な貼付
薬は、単に伸び率が高いだけではなく、動作を阻害しな
いように、50%程度伸長させた際の応力(50%伸長
時強さ)が小さい伸縮特性を持たせることが重要であ
る。このような伸張特性をもつシートとしては、たとえ
ば絡合不織布で潜在捲縮繊維が少なくとも50mass
%以上配合され、より好ましくは80mass%〜10
0mass%の潜在捲縮性繊維が配合されて捲縮を発現
したものなどがある。
【0010】上記のシートの片面に粘着性を有する薬剤
が塗布される。薬物は特に限定されず、全身性の薬効を
有する薬物、たとえば麻酔剤、鎮痛剤、消炎剤、ホルモ
ン剤、強心剤、などを含有する粘着剤が塗布される。該
粘着性薬剤を塗布する方法としては、溶液塗工法、ホッ
トメルト塗工法などの公知の塗工法が用いられる。伸縮
性シートの片面に直接塗工してもよいし、べつの離型紙
あるいは離型フィルム上に塗工した後、伸縮性シートに
転写してもよい。
【0011】伸縮性シートの薬剤塗布面の反対面に補強
体が積層されるが、補強体の大きさは伸縮性シートと同
程度か、それ以下であることが望ましい。補強体がこれ
より大きいと、伸縮性シートの外周にはみだした補強体
の部分が肌に触れて違和感を生じる。補強体が伸縮性シ
ートより小さくとも、薬剤を塗布した伸縮性シートと補
強体を積層一体化した状態で、片手で端を持っても他端
が折れ曲がらない程度の剛性が付与されているように調
整すればよい。特にJISL1085の方法で測定され
る長手方向の剛軟度が35〜90mm であれば、取扱
性に優れ、かつ貼付感も良好である。望ましくは伸縮性
シートと補強体の大きさは同一であると、取扱性が良好
であり、製造上も簡便である。
【0012】伸縮性シートに積層された補強体は、部分
的に該伸縮性シートに接着される。この伸縮性シート−
補強体間の接着部分の接着強度が低いと、皮膚への貼付
後に補強体のみが容易に剥離して衣服などに再付着する
おそれもあり、再付着しないまでも使用者が違和感を感
じるので、易剥離可能でないことが望ましい。伸縮性シ
ート−補強体間の接着強度が粘着性薬剤−皮膚間の接着
強度よりも大であれば、補強体は使用中に剥離しにくい
うえ、使用後に皮膚から貼付薬をはがしとる際には、補
強体の部分をつかんで引っ張れば容易にはがすことがで
きる。以下、粘着性薬剤−皮膚間の接着強度より強い接
着を「強接着」と言い、これより弱い接着を「弱接着」
と言う。本発明で伸縮性シートと補強体は部分的に強接
着される。
【0013】強接着の接着強度の参考値としては、実験
例に後述するが、対象の貼付薬を20mmの幅で肌につ
けたときの剥離に要する力が、0.4N/20mm〜1
N/20mmの範囲にあった場合、この貼付薬について
は、強接着部分で1N/20mm以上、弱接着部分で
0.4N/20mmより小なる接着強度が使用時に維持
されていればよい。さらに好ましくは、たとえば強接着
部分が10N/20mmで弱接着部分が0.3N/20
mmというふうに、その差を極端に広げることで、補強
体は使用中に剥離しにくく、しかも使用後に補強体の部
分を持って皮膚から貼付薬をはがすことができ、かつ伸
縮性シートの伸縮を阻害しないという本願の目的を達成
する。
【0014】伸縮性シートと補強体とを強接着する方法
は特に限定されないが、たとえば接着剤を用いる方法、
ミシンで縫いつける方法、補強体または伸縮性シートに
熱可塑性を有する素材を選択し、熱融着させる方法、超
音波で融着する方法などが挙げられる。貼付薬は一般に
薬剤の揮発を防ぐために密閉して保管されるため、湿潤
状態でも接着強度の低下が少ない方法を選択することが
望ましい。保管状態によって多少接着強度が低下する恐
れがある場合は、低下する分を加味して初期の接着強度
を高くしておくことが好ましい。
【0015】伸縮性シートと補強体の強接着部分の面積
およびデザインは、広いほど補強体の積層状態が安定す
る反面、伸縮性シートの伸縮を阻害するので、双方のバ
ランスをとって適宜決定する。デザインの例について、
図を用いて説明する。図1は伸縮性シートの背面に補強
体を接着する部分の一例を示す平面図である。図1にお
いて強接着部分は網掛けで示しているが、短手方向に平
行な中心線(A−A´)を含む、帯状の接着部分を強接
着するデザインがバランスがよい。この場合、長手方向
の両端部は強接着されておらず、伸縮性を発揮できる利
点がある。強接着部分はこのような帯状のほかに、図2
のようにスポット状でもよいが、強接着部分が前述した
短手方向に平行な中心線付近に偏在することが望まし
く、全体的に分布しないほうが良い。特に長手方向の両
端部は強接着されないことが望ましい。網掛けで示した
強接着部分以外の補強体は、図1のように全く接着して
いなくてもよいし、図2〜図4に斜線で示したように弱
接着されていてもよい。また、図3のように、補強体の
強接着部分の周囲にミシン目をいれておき、この貼付薬
を身体に貼付した後に強接着部分以外の補強体を切り取
って捨ててもよい。このように部分的に強接着すること
により、伸縮性シートと補強体の積層状態が安定して、
取扱いやすい剛性を保ち、強接着部分以外の伸縮性シー
トは伸縮性が阻害されないので、皮膚の動きに追従し、
貼付時の違和感がない。
【0016】帯状の強接着部分の幅については、前述し
たように、幅広ければ補強体の積層状態が安定する反
面、伸縮性シートの伸縮を阻害するので、双方のバラン
スをとって適宜決定する。一例としては、実施例に後述
するが、伸縮性シートの長辺×短辺が140mm×10
0mmというサイズのとき、強接着部分が10mm〜4
0mmの幅の帯状であれば、取扱性と伸縮性がともに良
好である。
【0017】補強体が伸縮性シートに強接着されている
と、使用済みの貼付薬を皮膚表面からはがす際に、補強
体の任意の部分をつかんで引っ張る動作を行なえば、皮
膚と粘着性薬剤の接着力よりも補強体と伸縮性シートの
接着力のほうが強いので、貼付薬全体を容易に皮膚から
はがすことができる。
【0018】補強体の素材は特に限定しないが、薬剤を
塗布した伸縮性シートと補強体を積層一体化した状態
で、片手で端を持っても他端が折れ曲がらない程度の剛
性が付与される素材を選択し、紙、フィルム、布、不織
布などが用いられる。特に補強体を接着した状態でのJ
ISL1085の方法で測定される長手方向の剛軟度が
35〜90mmになるような補強体を選択することが望
ましい。長手方向の剛軟度が35mm〜90mmの範囲
では特に折れ曲がりにより薬剤塗布面同士がくっつくこ
とを防ぐ効果が高く、使用者が片手で自分自身に貼付す
るときの取扱性が優れていて、かつ貼付感も良好であ
る。また、貼付薬は一般に薬剤の揮発を防ぐために密閉
して保管されるため、補強体の素材は湿潤状態でも剛性
の低下が少ないものが望ましく、フィルムなどを用いて
も良い。さらには、補強体を積層した状態のまま皮膚に
貼付するため、不織布などの通気性を有する素材であれ
ばなお好ましい。
【0019】本願発明の伸縮性貼付薬は伸縮性シートの
薬剤塗布面の背面に補強体が積層され部分的に強接着さ
れているため、使用者が一人で自分自身の背中や肩、腕
や手に片手で貼ろうとする場合でも、しわを生じること
がなく取扱性が良好である。そのうえ貼付薬をはがすと
きにも該補強体を引っ張ることによって容易に貼付薬全
体をはがすことが可能である。
【0020】
【実施例】以下、この出願発明の伸縮貼付薬について実
施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施
例の条件にのみ限定されるものではなく、本発明の目的
の範囲内で設計変更および変形を行ない得る。 (実施例1)伸縮性シートとして、市販の潜在捲縮繊維
(サイドバイサイド型、繊度2デニール、繊維長51m
m)100mass%からなるウエブを、針密度50本
/cm のニードルパンチで絡合して乾燥し、180℃
での熱処理を施して巻縮を発現させて、面密度100g
/mの伸縮性不織布を準備した。市販の離型紙上に、
サリチル酸メチル系の薬剤を含有するアクリル系粘着材
を0.14g/cmの塗布量で塗工して粘着性薬剤層
を形成した上に前記伸縮性シートを積層し、圧着した。
さらにこの上に幅40mmの帯状に両面粘着テープ(共
同技研製)を貼って強接着部分とし、同じ面のテープを
張っていない部分にスプレー接着剤(住友3M製:スプ
レーのり)を吹き付けて弱接着部分とし、補強体として
厚さ30ミクロンのポリエチレンフィルムを積層して接
着した。前記帯状の強接着部分を中心にして幅140m
mで裁断し、さらに長さ100mmで裁断して補強体付
伸縮貼付薬を得た。この補強体付伸縮貼付薬は、図4に
示したように、貼付薬の短手方向に平行な中心線を含む
帯状の強接着部分と、それ以外の弱接着部分によって補
強体が伸縮性シートに接着しており、長手方向140m
m、短手方向100mmの大きさであった。 (実施例2)補強体に40ミクロンのポリエチレンフィ
ルムを用いた以外は実施例1と同様にして、補強体付伸
縮貼付薬を得た。 (実施例3)補強体に市販のコピー用紙を用いた以外は
実施例1と同様にして、補強体付伸縮貼付薬を得た。 (実施例4)補強体に市販の離型紙を用いた以外は実施
例1と同様にして、補強体付伸縮貼付薬を得た。 (実施例5)補強体に市販の薄口アート紙を用いた以外
は実施例1と同様にして、補強体付伸縮貼付薬を得た。 (実施例6)補強体に市販の厚口アート紙を用いた以外
は実施例1と同様にして、補強体付伸縮貼付薬を得た (実施例7)帯状の強接着部分の幅を10mmにした以
外は実施例3と同様にして、補強体付伸縮貼付薬を得
た。 (実施例8)帯状の強接着部分の幅を20mmにした以
外は実施例3と同様にして、補強体付伸縮貼付薬を得
た。 (実施例9)帯状の強接着部分の幅を30mmにした以
外は実施例3と同様にして、補強体付伸縮貼付薬を得
た。 (比較例1)実施例1と同様に離型紙上に粘着性薬剤層
を形成した上に伸縮性シートを積層し、圧着して得られ
た伸縮性貼付薬をそのまま用いた。 (比較例2)補強体の強接着部分を、伸縮性シートの薬
剤塗布層反対面の全面とした以外は実施例3と同様にし
て、補強体付貼付薬を得た。
【0021】(剛軟度による取扱性の評価結果)実施例
1から5および比較例の貼付薬の長手方向の剛軟度をJ
ISL−1085の方法に準じて測定した。測定にあた
っては、実際の使用状況と同じように離型紙を剥がして
行なった。また、実施例1から5および比較例の貼付薬
を実際に、被験者が自分自身の肩に片手で貼付し、取扱
性を次の4段階で評価して結果を表1に示した。 ◎:非常に貼り易い ○:貼り易い △:やや貼り易い ×:非常に貼り難い
【表1】剛軟度による取扱性の評価結果
【0022】(強接着部分の幅による伸縮性と使用感の
評価結果)実施例3および実施例7から9の補強体付伸
縮性貼付薬と、比較例1の貼付薬について、50%伸張
時の応力を比較した。測定にあたっては、実際の使用状
況と同じように離型紙を剥がして行なった。50%伸張
時の応力の測定方法は、おのおのの貼付薬から長手方向
80mm×短手方向20mmの試料片を採取し、引張試
験機(オリエンテック社製 テンシロン)でつかみ間隔
50mm、引っ張り速度100mm/分で引っ張り、つ
かみ間隔が75mmになった時点での応力を測定した。
結果を表2に示し、図1にそのグラフを示した。また、
おのおのの貼付薬を実際に、被験者が自分自身の肩に片
手で貼付し、取扱性と使用感を評価した。取扱性は前記
の4段階で評価し、使用感は次の4段階で評価した。結
果を表2に示した。 A:非常に良い。補強体を貼っていないものと同様に伸
縮し、違和感がない。 B:良い。伸縮性は若干劣るが、違和感がない。 C:悪い。伸縮性が劣り、皮膚につっぱり感がある。 D:非常に悪い。皮膚のつっぱり感が著しく、動作を妨
げる。
【表2】強接着部分の幅による伸縮性と取扱性の評価結
【0023】(実験例)比較例1で用いた伸縮性貼付薬
を使用して、粘着性薬剤−皮膚間の接着強度を次の方法
で測定した。この貼付薬から長手方向80mm×短手方
向20mmの試料片を採取し、被験者の腕に貼り付け、
初期および6時間後の接着強度を測定した。測定はばね
ばかりを用い、引っ張り速度約100mm/秒で貼付薬
の端を引っ張って180度の角度で剥離させ、最大応力
を測定した。この結果、20mm幅あたりの接着強度は
0.4N/20mm幅から1N/20mm幅未満であっ
た。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明の補強体付伸縮貼付
薬は、薬剤塗布面の反対面に補強体を積層し、部分的に
補強体が強接着されており、取扱性がよく、身体に貼る
際にしわになったり、薬剤面同士がくっついたりするこ
とがない。特に使用者が一人で自分自身の背中や肩、腕
や手に貼る際に、片手で持ってもしわを生じることがな
く取扱性が良好である。この貼付薬の補強体と伸縮性シ
ートが強接着されている部分は薬剤塗布面と皮膚との接
着強度より接着強度が大きいので、使用済みの貼付薬を
皮膚表面からはがす際に、補強体の任意の部分をつかん
で引っ張る動作を行なえば、貼付薬全体を容易に皮膚か
らはがすことができるうえ、補強体が強接着していない
部分は伸縮性があるので、皮膚の動きに追従し、貼付時
の違和感がない。
【0025】また、補強体付貼付薬の長手方向の剛軟度
がJISL1085の測定方法で35〜90mmである
と、長手方向の折れ曲がりで薬剤塗布面同士がくっつく
ことを防ぐ効果が高く、より取扱性が良好で、かつ貼付
時の違和感がない。
【0026】さらに、強接着部分が、貼付薬の短手方向
に平行な中心線を含むように配置されていると、特に使
用時の伸縮性が良好で、貼付感がよいうえ、取扱性も優
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補強体付伸縮貼付薬の補強体接着部分
の一例を示す模式平面図である。
【図2】本発明の補強体付伸縮貼付薬の補強体接着部分
の一例を示す模式平面図である。
【図3】本発明の補強体付伸縮貼付薬の補強体を切り取
る例を示す模式平面図である。
【図4】本発明の補強体付伸縮貼付薬の補強体接着部分
の一例を示す模式平面図である。
【図5】図1に示した補強体付伸縮貼付薬の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 強接着部分 2 弱接着部分 3 ミシン目 4 補強体 5 伸縮性シート 6 粘着性を有する薬剤 A−A´ 短手方向に平行な中心線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮性のシートの片面に粘着性を有する
    薬剤が塗布された伸縮貼付薬において、該伸縮性シート
    の薬剤塗布面の反対面に、補強体が積層されており、薬
    剤塗布面と皮膚との接着強度より大なる接着強度で該補
    強体と該伸縮性シートが部分的に接着されていることを
    特徴とする補強体付伸縮貼付薬
  2. 【請求項2】 前記補強体付伸縮貼付薬において、JI
    SL1085の方法で測定される長手方向の剛軟度が3
    5〜90mm である請求項1に記載の補強体付伸縮貼
    付薬
  3. 【請求項3】 前記補強体付伸縮貼付薬において、薬剤
    塗布面と皮膚との接着強度より大なる接着強度で補強体
    と該伸縮性シートが接着されている部分が、貼付薬の短
    手方向に平行な中心線を含むことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の補強体付伸縮貼付薬
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