JP2003102491A - 生物発光タンパク質 - Google Patents
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Abstract
な微生物類、および基質類・代謝物類・細胞内および細
胞外シグナル類・酵素類・抗原類・抗体類および核酸類
のような生物学的に重要な物質類などの選ばれた分析物
を、生細胞中において細胞小期間内部または形質膜の内
または外表面において、それらを切開開裂することなく
検出および定量に使用できる生物発光タンパク質類を提
供する。 【解決手段】 対象とする分析物と反応する相互作用サ
イトを包含するエネルギー転移タンパク質受容体部位に
結合された供与体としての生物発光タンパク質部位を包
含する生物発光タンパク質を調製し、当該タンパク質の
相互作用部位と上記の分析物とを相互作用させることに
より、当該分析物が上記の相互作用部位と相互作用して
いるときには第一の特徴を持った物理特性を有し、上記
の分析物が上記の相互作用サイトと反応していないとき
には上記の物性とは異なる第二の特徴を有する光を発
し、対象とする分析物の有無、位置を検出することが出
来る。
Description
質類に関し、特に、例えば化学的手段によって又は遺伝
子工学によって修飾された生物発光タンパク質類に関す
る。
質類は、以下で“レインボウタンパク質類”と呼び、細
胞とか、細菌・ウイルスおよび原生動物のような微生物
類、および基質類・代謝物類・細胞内および細胞外シグ
ナル類・酵素類・抗原類・抗体類および核酸類のような
生物学的に重要な物質類、の検出および定量に使用する
ことができる。
ン”の酸素またはその代謝物類のひとつによる酸化であ
り、光を発するものである。この反応は、ルシフェリン
が周囲の液体中に拡散しないルシフェラーゼと非常に緊
密にまたは共有結合で結合しているとき、通常“ルシフ
ェラーゼ”または“発光タンパク質”として知られてい
るタンパク質によって触媒される。
ェリン+ルシフェラーゼ(または発光タンパク質)→
オキシルシフェリン+光
ため、3種までの他の物質類が同様に存在することが必
要となることがあり、それらは下記のとおりである: (a)H+、Ca2+、Mg2+のようなカチオン、またはCu+/
Cu2+、Fe2+/Fe3+ のような遷移金属。 (b)NADH,FMN,またはATPのような補因子。 (c)エネルギー転移受容体としてのフルオアー(fluo
r) 。
確認されている。(付属図面の図1参照): (a)アルデヒド類(細菌、淡水リンペット・ラティア
(Latia) およびミミズ中に見られる)。 (b)イミダゾロピラジン類(有毛根足類、刺胞動物、
有櫛動物、一部の節足動物、一部の軟体動物、一部の脊
索動物)。 (c)ベンゾチアゾール(ホタル類およびツチボタル類
のような甲虫類に見られる)。 (d)直鎖テトラピロール類(双鞭毛藻類、オキアミ、
一部の魚類に見られる)。 (e)フラビン類(細菌、真菌、多毛類および一部の軟
体動物に見られる)。
結果、紫、青、青緑、緑、黄または赤色光および時には
紫外線または赤外線(IR)の発光が起り、このような
発光は、直線にまたは円に偏光されることもある。生物
発光反応についてのこれ以上の説明については、A.K.Ch
ampbell 著、Chemiluminescence principles and appli
cations in biology and medicine(化学発光の原理お
よび生物および医学における応用)(1988年、Horwood
/VCH Chichester Weinheim 発行)を参考のこと。
発光性または“レインボウ”タンパク質が関与する生物
発光反応によって発生した光の強度、色または偏光度が
変化する可能性があることが知られている。したがって
このような変化を細胞、微生物および生体分子類の検
出、位置特定および測定のためのさまざまなアッセイに
使用できる。
たは物質は、遺伝子工学で産生されたルシフェラーゼの
ようなレインボウタンパク質に物理的またはリン酸化の
ような化学的変化を引き起こし、発光の強度、色または
偏光に変化をもたらす。前記生物発光反応は、例えば、
ルシフェリンを添加することによって惹起され、そし
て、測定すべき細胞または物質によって前記ルシフェラ
ーゼが修飾されると、より短波長またはより長波長の光
を発光する反応を引き起こす。
器官内部または形質膜の内または外表面において、それ
らを切断開裂する必要もなくまた結合フラクションおよ
び非結合フラクションを分離する必要もなく、特異的反
応を検出し定量化できる。
異なる物理的、化学的、生化学的または生物学的条件下
において改変された特徴をもつ光または放射線を生成す
る生物発光反応に関与できる生物発光タンパク質が提供
される。
ェラーゼまたは発光タンパク質の末端からまたはその内
部において1個以上のアミノ酸(類)を改変、置換、添
加または除去することによって生成される。その結果、
オキシルシフェリンからの発光は、物理的または化学的
条件に応じて異なる色または異なる状態の偏光となるこ
とができる。レインボウスペクトルの別の部分への色の
変化は、以下のものによって誘発できる。
チオン濃度の変化、(b)Cl− またはリン酸基のよう
なアニオンの濃度の変化、(d)リン酸化または脱リン
酸化反応(セリン/スレオニン、ヒスチジン、およびチ
ロシンキナーゼ類およびホスファターゼ類を含む)、ト
ランスグルタミネーション、タンパク質分解反応、AD
Pリボシル化、グリーまたはグルコシル化、ハロゲン
化、酸化、メチル化およびミリスチン化を起こす酵素類
による前記新規タンパク質の共有結合修飾、
細胞内シグナル、サイクリックGMP,Ip3,Ip
4,ジアシルグリセロール、ATP,ADP,AMP,
GTP全てのオキシ,またはデオキシリボヌクレオシド
またはヌクレオチド、基質、薬物、核酸、遺伝子調節タ
ンパク質のレインボウタンパク質への結合、(e)生細
胞内部でのその核酸の発現、および細胞内部におけるプ
ロモータ類、エンハンサー類または癌遺伝子類のような
遺伝子発現によるそれの修飾または調節。
一または多重の突然変異および欠失は、前記“レインボ
ウタンパク質”を上記のDNAの1末端に連結させ、さ
らにエネルギー転移受容体またはクエンチャーを他の末
端に連結することによって検出できる。突然変異におけ
るヌクレアーゼの攻撃によって、前記レインボウタンパ
ク質は上記受容体またはクエンチャーと区分され、それ
によって、発光の強度、色または偏光状態の変化が生ず
る。
変、置換、添加または除去は、化学的手段によって達成
できる。酸の改変には、アルキル化(例 メチル化)、
リン酸化および本文に概略した種類のさまざまな他の共
有結合的修飾が含まれる。あるいは、ルシフェラーゼま
たは発光タンパク質のコードを指定する核酸は、結果と
して生成されるタンパク質がカチオン類、アニオン類、
細胞内シグナル、測定すべきタンパク質類または核酸の
共有結合的修飾と、相互作用する部位を獲得するかまた
は喪失するように、1種以上のヌクレオチド類を修飾、
置換、挿入または欠失することによって改変することが
できる。
通常、部位特異的突然変異誘発によって、または、前記
遺伝子を特異的制限酵素で切断開裂し、選択したヌクレ
オチド配列を挿入または欠失させ次に前記遺伝子を再度
つなぎ合わせ、またはポリメラーゼ連鎖反応で特異的プ
ライマー類を使用して、引き起こされる。この核酸は、
次にmRNAに転写され、次いで翻訳されて細菌または
真核生物細胞の内部でか、あるいはインビトロで例えば
ウサギ網状赤血球溶解液を用いるか、のいずれかでレイ
ンボウタンパク質を産生する。
RNAポリメラーゼプロモータ、または、アクチン、ミ
オシン、ミエリンタンパク質類、MMT−V、SV4
0、抗体、G6Pデヒドロゲナーゼのような哺乳類プロ
モータ類を含有してもよく、そして、前記ポリメラーゼ
連鎖反応によってインビトロで増幅させることができ
る。この結果、前記レインボウタンパク質は、癌細胞の
ような生細胞中で、または、インビトロで酵素反応を用
いて細胞なしで産生できる。
をコードするDNAの5’または3’末端へ組織特異的
プロモータまたはエンハンサー配列を付加すると、それ
がレポータ遺伝子として使用可能になり、そして、特定
の細胞または組織において特異的に発現されることが可
能となり、その発現は、光強度、色または偏光度の変化
の出現によって検出できる。
の別の方法は、前記生物発光タンパク質のための元のD
NAを2つの半分に分離することである。そして、DN
Aまたは遺伝子一片は、その5’末端に上記の1つの半
分を結合し、そしてその3’末端に上記の他の半分を結
合することによって、前記2つの半分の間に挿入され
る。
ンパク質DNAはポリメラーゼ連鎖反応によって産生す
ることができ、その際、センスプライマーは5’末端に
結合したレインボウタンパク質DNAの1部分を有し、
アンチセンスプライマーは3’末端に結合した他の部分
(すなわちアンチセンス)を有している。
の片類は、2つの別々の遺伝子類から由来することがで
きる。例えば、ひとつがエネルギー転移タンパク質を、
他が生物発光タンパク質をコードすることができる。上
記2つがペプチド(DNA/RNA由来)を介して連結
されるときにのみ、前記レインボウタンパク質が産生さ
れて色のシフトが起こる。
ク質と共有結合または非共有結合で結合したいかなるフ
ルオアーであることもでき、例えば、オワンクラゲ、ヤ
クチクラゲ、ウスカワミジンコまたは他の刺胞動物類由
来の緑色蛍光タンパク質、または発光性細菌類由来の青
または黄色蛍光タンパク質、またはフラビンタンパク質
(flavoprotein)またはフィオビロプロテイン(phyobilop
rotein) であることができる。
蛍光領域のみでも使用できる。前記生物発光タンパク質
は、例えば、細菌、ホタル、ツチボタル、またはカイア
シなどのルシフェラーゼでもよく、または、例えばエク
オリン、オベリン、サラシコリンのようなラジオラリン
のためのいかなる発光タンパク質であってもよい。
NAは、ウイルス、プラスミド、リン酸カルシウム・ト
ランスフェクション、電気穿孔法、リポゾーム融合、ま
たは膜孔形成性タンパク質類を用いて、生細菌または真
核細胞中に取り込むことができる。いったん内部に入る
と、適当な生化学性質を有する生細胞のみが前記“レイ
ンボウ”効果をもたらす。
胚、卵母細胞、精子、種子または実生に取り込むことに
よって、トランスジェニック動物または植物が産生さ
れ、前記“レインボウ効果”を用いて遺伝子発現、細胞
制御、薬物作用または細胞障害のそれぞれの器官中にお
ける位置特定できしかも測定できるようになる。これら
の新規有機体は、家庭用飼育水槽中で、飛行機滑走路上
で、海上の安全灯として、および室内鉢植え草花用など
にも使用できる。
的手段によってまたは前記タンパク質を遺伝子工学処理
によって形質膜の内または外表面または特定の細胞内小
器官(例 パーオキシゾーム、ミトコンドリア、クロロ
プラスト、小胞体、ゴルジ、分泌小胞、核またはエンド
ゾーム)内部に位置するようにシグナルペプチドを含有
させることによって、細胞の種々の部分に取り込ませる
こともできる。
ルペプチドを添加することによって、前記正常または改
変ルシフェラーゼまたは発光タンパク質を細胞内部の特
定の細胞小器官または形質膜の内または外表面上にター
ゲットさせることができる。例えば、N末端の配列MLSR
LSLRLLSRYLL は前記生物発光タンパク質をミトコンドリ
ア内に位置させ、そして、N末端のKKSALLALMYVCPGKADK
E は前記タンパク質を小胞体へターゲットさせ、C末端
のKDEL配列は、それをそこに保持する。
またはその遺伝子は、生物発光で公知の化学物質(図1
参照)のいずれかから、または少なくとも16個の門を
代表する700以上の属から由来する広い範囲の未解析
の発光性有機体から、由来することができる。前記ルシ
フェリンは化学的に合成されてもよく、そして、前記生
体反応または細胞に添加されて光を発することもでき
る。
酵素類をコードする遺伝子は、前記“レインボウタンパ
ク質”遺伝子と結合され、その結果、人工オペロンまた
は融合遺伝子が発現して、生細胞中でアミノ酸のような
正常な細胞成分からレインボウタンパク質およびルシフ
ェリンを生成する。
手段または前記タンパク質をコードする核酸の遺伝子工
学的手段によって、前記タンパク質に対する1個以上の
アミノ酸を改変、置換、添加または欠失させることによ
って、生物発光タンパク質を調製する方法を提供する。
に定義された生物発光タンパク質をコードする核酸が提
供される。前記レインボウタンパク質またはそれをコー
ドする核酸は、(a)微生物類(原生動物、細菌、位置
特定類)の検出、位置特定および測定、(b)癌細胞の
検出および位置特定、(c)細胞または体液中における
酵素類、細胞内シグナル伝達およびその他の代謝回転反
応測定、(d)DNAおよびRNA結合アッセイ、
(e)イムノアッセイおよびその他のタンパク質結合ア
ッセイのような生物研究領域で使用できる。
元の核酸類は、また、遺伝子工学においてトランスジェ
ニック動物類、植物類および微生物類の開発、および園
芸においても使用できる。
生物類、細胞類または生体分子類またはその中での反応
のような生物学上関心を寄せられる物質類の検出、位置
特定または測定のための、前記レインボウタンパク質ま
たはこのレインボウタンパク質をコードする核酸の用途
が提供される。
応または物質類は、レインボウタンパク質またはその元
の核酸と相互作用させられる。このような相互作用に
は、非共有結合または共有結合のような直接的または間
接的結合、およびエネルギー転移過程が含まれる。
べたかまたは下記に記載の特徴のいかなる発明の組み合
わせも含むことを理解すべきである。本発明はさまざま
な方法で実施することができ、また、下記のいくつかの
実施例を参照にしてさらに説明する:
g ala serleu glyまたはマランチドと
して公知のRTKRSGSVYEPLKTを、ジサクシニル・スベラー
トを用いてpH3でホタルのルシフェラーゼに共有結合
させた。プロテインキナーゼA125μl+サイクリッ
クAMP(200μM)+125μMATPを添加して
前記ケンプチドをリン酸化させ、それによってルシフェ
ラーゼに結合させた。
色のシフト、またはpH6.5 における赤色から黄緑
色への色のシフトを二波長ケミ・ルミノメータにおける
比率として測定し、前記キナーゼによるタンパク質リン
酸化の割合をアッセイし、ホスファターゼによって誘発
された脱リン酸化を前記比率の逆数によってアッセイし
た。
RNAポリメラーゼプロモータと共に用いられる下記
の5’センスプライマー類と、3’アンチセンスプライ
マー類、を用いるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によ
って増幅させた:プライマーコードを以下に示す。
AAAAC (107)AGAACTGCCTGCCGCAGATTCTCGCA (110)ATGCTGTCCCGGCTGTCCCTGCGGCTGCTGTCCCGGTACC
TGCTGAAGACGCCAAAAAC (111)CACCTAATACGACTCACTATAGGGAGAATGCTGTCCCGGC
TGTCC
は、以下のプライマー類を用いて構築された: (a)全長(105+100) (b)−36bpすなわち、パーオキシソマル・シグナ
ルペプチド欠失(105+106) (c)タンパク質中央部のプロテインキナーゼA部位
(RRXS)(段階1:105+108および107+10
0; 段階2:段階1からの半分2個+105+10
0) (d)N末端のミトコンドリア・シグナル(段階1:1
10 +100 ; 段階2:段階1の試料+111+1
00)。
M Tris pH8.3、0.01%ゼラチン、0.
4U Taqポリメラーゼ、2mM MgCl2 、各
0.2mMのdATP,dGTP,dTTP,dCT
P,0.5μMの各プライマー、1μlのDNA(およ
そ1−100ng)を含有していた。
れ、パーキンエルマー(Perkin−Elmer )サーマルサイ
クラー中で25サイクル、即ち、94℃−1分、55℃
−1分、72℃−2分+各サイクルの5秒延長、でイン
キュベートし、さらに、1UのE.coli DNAポ
リメラーゼ(クレノウ(Klenow )断片)とともに37℃
で30分間、インキュベートした。
のバンドによって確認した。cDNAはセントリコンに
よって精製し、プライマー類を除去し、そして、緩衝フ
ェノール:CHCl3 :2級アミルアルコール(25:
24:1)で抽出後、70%エタノール、0.7mM
酢酸アンモニウム中で沈澱させた。
または1mM EDTA pH7.4 〜7.5 中に溶
解した0.5〜1μg)は、37℃で4時間まで(最適
には1〜2時間)、40mM Tris, pH7.4
〜7.5, 5.6mM MgCl2 、10mM ジチ
オスレイトール、0.1mg/mlウシ血清アルブミ
ン、2mM スパーミジン、各0.5mMのATP,C
TP,UTP,0.1mMのGTP,0.5mMのca
p m7 G(5’)ppp(5’)G,1000Uの
RNA sin/ml、800UのT7 RNA ポリ
メラーゼ±2μ、C 32P−UTPを含有する緩衝液中
で、前記のT7 RNAポリメラーゼ中に転写した。
2級アミルアルコール(25:24:1)中で停止さ
せ、そして、前記RNAを70%エタノール+0.7M
NH4Acで沈澱させ、−20℃で保存した。
mM Tris、1mM EDTApH7.4〜7.5
中に再溶解させ、そして、1μlを5〜10μlのウサ
ギ網状赤血球溶解液とともに30℃で1時間インキュベ
ートして、ルシフェラーゼを合成した。1/100希釈
後のルシフェラーゼを、50mM Tris10mM
MgCl2、0.1mg/mlウシ血清アルブミン、
0.1〜0.2mMルシフェリン、0.5〜5mM A
TP中pH7.8 で直接発光をアッセイするかまたは
等電点電気泳動によって単離する。
は、およそ7.1または6.8のpIを有し、そして、
正常のルシフェラーゼは、およそ6.8のpIを有して
いる。ミトコンドリア・シグナルを有するルシフェラー
ゼは、また、正常ルシフェラーゼから分離された。この
改変ルシフェラーゼを含有するウサギ網状赤血球溶解液
を添加すると、それは、遠心分離およびミトコンドリア
およびルシフェラーゼからの発光によっても示されるよ
うに、添加されたミトコンドリアによって取り込まれ
た。
P(0.2mM), ATP(0.1−1mM)pH7と
ともにRRXSを含むルシフェラーゼのリン酸化によっ
て、ルシフェラーゼのpIを再度6.8に戻すように変
化させその色をシフトさせた。RRXSルシフェラーゼ
は、干渉フィルター付二波長ケミルミノメータを用いて
検出した時に未改変ルシフェラーゼよりも強い緑色の発
光を有していた(最大透過率およそ545および603
mM)。
チセンス配列(LRRASLG )またはマランチド RTKRSGSV
YEPLKI を含有するプライマー類は、同様に、1または
2段階のPCR反応を用いてNまたはC末端のいずれか
に添加された。これらは、また、リン酸化されることが
できるルシフェラーゼを産生し、それによって、その強
度および色を変化させた。
コードは、ホタル・ルシフェラーゼのそれと同様の方法
でPCRされた。1または2段階PCRを用いて、プロ
テインキナーゼA認識ペプチド・ケンプチド(LRRLALG
)またはマランチド(実施例2に同じ)をN末端に添
加した。突然変異エクオリンは、異なるキネティック特
性を有しており、改変エクオリン(上記)をリン酸化す
ることによってプロテイン・キナーゼAを検出可能とし
た。
ス TAATACGACTCACTATAGGGGAGAGAATGGTCAAGCTTTACATCAG
ACTTCGAC と、3’アンチセンス GAATTCTTAGGGGACAGC
TCCACCGTA であった。N末端へのケンプチド挿入のた
めに、LRRASLG と等価のヌクレオチド配列をエクオリン
の5’末端から最初の15塩基(ATGを含む)に結合
させた。
ラーゼ・プロモータを添加して、インビトロ・リン酸化
のためにケンプチド−エクオリンをインビトロで形成し
た。ゲノム・エクオリンDNA(PCRによって作製)
は、逆転写酵素PCRによってmRNAから製造された
それと少なくとも同じくらい活性であった。
媒するレインボウタンパク質類をコードするmRNA含
有リポゾーム類の懸濁液に混合する。このmRNAは、
下記のようにして産生された:
子は、最初に、(pCDV1プラスミドプライマー)+
(SP6 RNAポリメラーゼプロモータ含有ホンジョ
ー(Honjo)リンカー)を用いて、E.coli中のc
DNAライブラリから単離した。myc癌遺伝子のチロ
シンキナーゼ活性のためのリン酸化部位を示すヌクレオ
チド配列 GCTCGTCTTATTGAAGATAATGAATATACTGCTCGTTTTGGT を、5’末端のATGから30塩基対下流のEcoRI
制限部位に挿入した。
し、そして、前記プラスミド挿入物はインビトロでSP
6 RNAポリメラーゼによって転写されてレインボウ
タンパク質のためのmRNAを産生した。前記の元のタ
ンパク質は黄緑光を発生したが、しかし、レインボウタ
ンパク質は細胞中でリン酸化されたときに赤色光を発生
した。したがって、癌細胞の存在は、二波長ケミルミノ
メータ中で赤色(603nm)に対する黄緑色(545
nm)の光の比率を測定することによって、白血病患者
の血液試料中で検出された。
例4のレインボウタンパク質のためのcDNAを、サル
モネラ(Salmonella)ファージ中に挿入した。このファー
ジをサルモネラ(Salmonella)に添加すると、レインボウ
タンパク質を発現させおよび赤色光を発生させ、20m
l当たり1個しかない細菌も検出できた。
イソチオシアナートによって抽出し、そして、前記核酸
をエタノール/NH酢酸によって沈澱させた。前記発光
タンパク質オベリンから産生したレインボウタンパク質
で標識したオリゴヌクレオチド(10μl,1μM)
を、100μlの再溶解RNAに50℃で添加して、こ
の混合物を0℃で10分間冷却した。
タンパク質中の配列に特異的であった。これをHIV
RNAに結合して、レインボウタンパク質の発光を淡青
(475nm)から青(440nm)にシフトさせた。
これは、二重光電子増倍管ケミルミノメータ中における
これら二波長における発光の比率のシフトとして検出さ
れた。
質オベリン由来レインボウタンパク質と反応させ、テス
トステロン・レインボウタンパク質結合物(conjugate)
を形成させる。この1nmolを含有する5μlを、さ
まざまな濃度の標準テストステロンの存在下または非存
在下に、テストステロン(50μl)pH7.4 に対して
フルオロセイン標識した抗体溶液とともに、30分間イ
ンキュベートした。
れ、そして、475nmの光の530nmの光に対する
比率を測定した。標準テストステロン濃度を増加すると
ともに、475/530比率が増大した。本操作は、遊
離抗原から結合抗原を分離する必要もなく実行すること
ができた。
異的リステリア菌遺伝子またはオベリンcDNA+5P
6RNAポリメラーゼプロモーターに共有結合で結合し
た領域に対するセンスプライマ、およびアンチセンス緑
色蛍光タンパク質(GFP)cDNAに共有結合で結合
したアンチセンスプライマー、を用いて、ポリメラーゼ
連鎖反応を用いてリステリア菌(Listeria)遺伝子を増
幅させる。この結果、新規レインボウタンパク質のコー
ドを指定し且つSP6 RNAポリメラーゼによって転
写可能なDNAとなる。
は、ウサギ網状赤血球溶解液を用いて翻訳される。コエ
レンテラジンを添加しオベリンを再活性化する。オベリ
ン単独に対するレインボウタンパク質に対応する510
/475nmにおける光の比率は、食品試料中に最初か
ら存在するリステリア菌DNAの量に直接比例する。リ
ステリア菌が全く存在しないとき、比率の割合は1であ
る。
を互いに90°として偏向フイルター付き2光電子増倍
管ケミルミノメータで検出した。上記2個の光電子増倍
管の比は、存在するHIV RNAの量に関連してい
た。
前記細菌性CAPタンパク質または小胞体受容体のIp
3結合領域からのサイクリックAMP結合領域を、前記
NまたはC末端にまたはホタル・ルシフェラーゼまたは
エクオリンに添加した。前記改変タンパク質類は、実施
例2または3に記載のようにしてPCRDNA生成物か
らインビトロで作製され、そして、発光サイクリックA
MPまたはIp3の活性および発光色によって特性解析
した。
抽出物または生細胞中でCAMPまたはIp3が測定可
能となった。イメージ・インテンシファイアーを用い
て、CAMPまたはIp3“クラウド”は、この1個の
細胞の中で可視化できた。同様に、エクオリンまたはル
シフェラーゼは、もしそれが最初にそれ(+KDEL)
とC末端で結合したERまたはミトコンドリ・アシグナ
ルで調製されたならば、ERまたはミトコンドリオン内
部で見ることができた。
されたタンパク質の修飾による代わりに、アミノ酸配列
から、またはDNAまたはRNA合成技術を用いて合成
できることが理解されるであろう。
示す図である。
(Latia)およびミミズ中に見られる)。 2 イミダゾロピラジン類(有毛根足類、刺胞動物、有
櫛動物、一部の節足動物、一部の軟体動物、一部の脊索
動物)。 3 ベンゾチアゾール(ホタル類およびツチボタル類の
ような甲虫類に見られる)。 4 直鎖テトラピロール類(双鞭毛藻類、オキアミ、一
部の魚類に見られる)。 5 フラビン類(細菌、真菌、多毛類および一部の軟体
動物に見られる)。
Claims (16)
- 【請求項1】 結合部位によって受容体としてのエネル
ギー転移タンパク質部位に結合された供与体としての生
物発光タンパク質部位を包含する生物発光タンパク質で
あって、当該結合部位は選ばれた分析物との相互作用サ
イトを包含し、当該分析物は上記の相互作用サイトと反
応し、上記の生物発光タンパク質は生物発光反応におい
て反応性であって光を発し、その結果、上記の光は、上
記の分析物が上記の相互作用部位と相互作用していると
きには第一の特徴の物理特性を有し、上記の分析物が上
記の相互作用サイトと反応していないときには上記の物
性とは異なる第二の特徴を有する、様に発せられる、こ
とを特徴とする上記の生物発光タンパク質。 - 【請求項2】 前記エネルギー転移タンパク質部位と前
記生物発光タンパク質部位とが前記結合部位を介して共
有結合されている、ことを特徴とする請求項1に記載の
生物発光タンパク質。 - 【請求項3】 前記エネルギー転移タンパク質部位と前
記生物発光タンパク質部位とが前記結合部位を介して非
共有結合されている、ことを特徴とする請求項1に記載
の生物発光タンパク質。 - 【請求項4】 前記エネルギー転移タンパク質部位が緑
色蛍光蛋白質またはその蛍光発色領域を包含する、こと
を特徴とする請求項1に記載の生物発光タンパク質。 - 【請求項5】 前記エネルギー転移タンパク質部位が青
色、黄色またはより高い波長の色で蛍光発色するタンパ
ク質またはその蛍光領域を包含する、ことを特徴とする
請求項1に記載の生物発光タンパク質。 - 【請求項6】 前記結合部位が核酸分子を包含する群か
ら選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の生物
発光タンパク質。 - 【請求項7】 請求項1に記載の生物発光タンパク質の
コードを指定する核酸。 - 【請求項8】 一つの基質とその基質が曝される相手の
物質との間の相互作用をモニターする方法であって、そ
の方法が(a)生物発光反応に関与可能な生物発光タン
パク質部位を上記の基質の第一の部位にカプリングさ
せ、(b)エネルギー転移タンパク質部位を上記の基質
の第二の部位にカプリングさせ、それによって上記の生
物発光タンパク質部位と前記のエネルギー転移タンパク
質部位とがエネルギー転移関係にあり、(c)上記の基
質を上記の物質に曝し、(d)前記生物発光反応を開始
させ、そして、(e)上記の生物発光タンパク質部位に
より直接放射される光の量と、上記の生物発光タンパク
質部と上記のエネルギー転移タンパク質部位との間にお
けるエネルギー転移に基づく上記のエネルギー転移タン
パク質部位によって放射される光の量との、少なくとも
一方をモニターする、ことを包含することを特徴とする
上記のモニターする方法。 - 【請求項9】 前記の基質が1つまたは2つ以上の突然
変異または欠失を含む核酸フラグメントを包含し、そし
て、前記の基質が、上記の1つまたは2つ以上の突然変
異または欠失に応答して上記の核酸フラグメントを切断
するような核酸分解酵素を包含する、ことを特徴とする
請求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 試料中の物質をモニター又は検出する
方法であって、当該方法が、当該試料を(a)1つの生
物発光反応に関与可能な生物発光タンパク質部位を含み
且つ上記の物質の第一の領域に特異的に結合可能な第一
の結合部位にカプリングされた、第一の試薬と、(b)
上記の物質の第二の領域に特異的に結合可能な第二の結
合部位に結合されたエネルギー転移タンパク質部位を包
含する、第二の試薬と、に曝し、上記の結合により、
(c)上記の生物発光反応を開始させることと、(d)
上記の生物発光タンパク質部位によって直接放射される
光の量と、上記の生物発光タンパク質部位と上記のエネ
ルギー転移タンパク質部位との間におけるエネルギー転
移に基づいて上記のエネルギー転移タンパク質部位によ
って放射される光の量、との少なくとも一方をモニター
することとを起こさせる、ことを特徴とする上記の方
法。 - 【請求項11】 1つの物質をモニター又は検出するの
に使用するためのキットであって、当該キットが、
(a)上記の物質の第一の領域と結合可能な第一の特異
な結合部位と結合した生物発光反応に関与可能な生物発
光タンパク質部位を含む第一の試薬と、(b)上記の物
質の第二の領域と結合可能な第二の特異な結合部位と結
合したエネルギー転移タンパク質部位を含む第二の試薬
とを、包含することを特徴とする上記のキット。 - 【請求項12】 一つの物質をモニター又は検出するの
に使用するキットであって、当該キットが(a)上記の
物質の第一の領域に結合可能な第一の特異な結合部位と
結合した生物発光タンパク質部位を包含する第一の試薬
のコードを指定する核酸と、(b)上記の物質の第二の
領域に結合可能な第二の特異な結合部位と結合したエネ
ルギー転移タンパク質部位を包含する第二の試薬のコー
ドを指定する核酸とを、包含することを特徴とする上記
のキット。 - 【請求項13】 対象とする核酸フラグメントの存在に
ついて試料をモニターする方法であって、当該方法が、
(a)生物発光タンパク質のコードを指定する核酸を結
合した第一の核酸増幅プライマーと、エネルギー転移タ
ンパク質またはその蛍光発光領域のコードを指定する核
酸を結合した第二の核酸増幅プライマーを上記の試料の
中に導入し、(b)上記の核酸増幅プロセスを開始し、
(c)上記の核酸増幅プロセスの産生物を発現させて1
つ又は2つ以上の生物発光タンパク質を得、そして、
(d)上記の1つ又は2つ以上の生物発光タンパク質を
含む1つ又は2つ以上の生物発光反応を開始し、そし
て、上記の生物発光反応の間に放射される光の特徴をモ
ニターする、ことを包含することを特徴とする対象とす
る上記のモニターする方法。 - 【請求項14】 試料の中の物質をモニター又は検出す
る方法であって、当該方法が上記の試料を、(a)結合
部位によって受容体としてのエネルギー転移タンパク質
部位に結合された供与体としての生物発光タンパク質部
位を包含する生物発光タンパク質であって、当該結合部
位は上記の物質との相互作用部位を包含し、当該物質は
上記の相互作用部位と反応し、上記の生物発光タンパク
質は生物発光反応において反応性であって光を発し、そ
の結果、上記の光は、上記の物質が上記の相互作用部位
と相互作用しているときには第一の特徴を有する物理特
性を有するように発せられ、上記の物質が上記の相互作
用部位と反応していないときには上記の特徴とは異なる
第二の特徴を有する様に発せられる、ような上記の生物
発光タンパク質、に曝し、(b)上記の生物発光反応を
開始し、そして(c)上記の生物発光タンパク質部位に
よって直接放射される光と、上記の生物発光タンパク質
部位と上記のエネルギー転移タンパク質部位との間のエ
ネルギー転移に基づいて上記のエネルギー転移タンパク
質部位によって放射される光、とのうちの少なくとも一
つをモニターする、ことを包含することを特徴とする上
記の検出する方法。 - 【請求項15】 対象とする物質を検出するのに使用す
るためのキットであって、当該キットが、(a)生物発
光タンパク質部位のコードを指定する核酸の第一の断片
を包含している第1の薬剤であって、当該第1の断片は
上記核酸試料とハイブリダイズするための第一の核酸増
幅プライマーに結合している、上記の第一の薬剤と、
(b)エネルギー転移タンパク質のコードを指定する第
二の核酸断片を包含している第二の薬剤であって、当該
第二の核酸断片は上記の核酸試料の第二の領域とハイブ
リダイズすることが可能な第二の核酸増幅プライマーに
結合している、上記の第二の試薬と、を包含することを
特徴とする上記のキット。 - 【請求項16】 一つの基質と当該基質が曝される相手
の物質との間の相互作用をモニターする方法であって、
その方法が、(a)上記の基質の第一の部位に、生物発
光反応に関与可能な生物発光タンパク質部位を結合し、
(b)上記の基質の第二の部位にエネルギー転移タンパ
ク質部位を結合し、このとき上記の生物発光タンパク質
部位と上記のエネルギー転移タンパク質部位とはエネル
ギー転移関係にあり、(c)上記の基質を上記の物質に
曝し、(d)上記の生物発光反応を開始させ、そして
(e)上記の生物発光タンパク質部位によって直接放射
される光の量と、上記の生物発光部位と上記のエネルギ
ー転移タンパク質部位との間のエネルギー転移に基づい
て上記のエネルギー転移タンパク質部位によって放射さ
れる光の量と、の少なくとも一方をモニターし、その
際、上記の基質が1つまたは2つ以上の突然変異または
欠失を含む核酸断片を含み、そして、前記の物質が1つ
または2つ以上の突然変異または欠失に応答して上記の
核酸断片を切断するような核酸分解酵素を包含する、こ
とを包含することを特徴とする上記のモニターする方
法。
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