JP2003101014A - 高誘電率金属酸化物絶縁膜を有する半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
高誘電率金属酸化物絶縁膜を有する半導体装置の製造方法及び半導体装置Info
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Abstract
つ高信頼のMIS型半導体装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】 シリコン酸化膜よりも熱的に安定な金属
酸化物を含むゲート絶縁膜を有するMIS型半導体装置
において、ゲート絶縁膜形成後の熱処理が650℃を超
える工程の雰囲気にヘリウムガスを添加し、更にこの熱
処理工程の雰囲気中に含まれる酸素及び水の分圧の和を
133×1011.703-18114/TPa(Tは熱処理温度
(K))以下に制御することで、シリサイド化の抑制と
界面酸化膜厚増加の抑制を両立することができる。
Description
の製造方法に関わり、とくにMIS(MetalIns
ulator Semiconductor)構造を有
する半導体装置のゲート絶縁膜として用いるに適した高
誘電率金属酸化物絶縁膜の製造方法及びその構造に関す
るものである。
なって、MIS型(Metal−Insulator−
semiconductor)半導体素子の寸法が微細
化している。ITRS(International
Technology Roadmap for Se
miconductors)の2000年update
版によると、60nmのテクノロジー・ノードで、シリ
コン酸化膜換算膜厚(Equivalent Phys
ical Oxide Thickness;以下、E
OTと呼ぶ)が0.8−1.2nmのゲート絶縁膜が必
要とされている。この膜厚でリーク電流の抑制されたゲ
ート絶縁膜を実現するためには、シリコン酸化膜若しく
はシリコン酸窒化膜では不十分であり、誘電率の高い絶
縁膜、すなわち高誘電率金属酸化物絶縁膜が必要とされ
ている。
誘電率金属酸化物絶縁膜として、Ta2O5、TiO2、
Al2O3、ZrO2、HfO2、Zrシリケート(ZrS
iOx)及びHfシリケート(HfSiOx)が挙げら
れる。特にその中でもSi基板上での熱力学的安定性が
良く、誘電率及びバンドギャップが大きいZrO2、H
fO2及びそれらのシリケートがsub−1nm世代の
ゲート絶縁膜として有望視されている。
とSi基板界面の熱的安定性において、以下の問題が指
摘されている。一つは、通常、絶縁膜形成後の熱処理
は、例えば、窒素中532Paの圧力で950℃〜10
00℃の温度範囲で行われている。しかしながらこれら
の条件では酸化種(O2、H2O)を含み、金属酸化物絶
縁膜中は酸化種(O2、H2O)の拡散が比較的早く、半
導体装置の製造工程中における各種熱処理工程において
雰囲気中に微量に含まれる酸化種が絶縁膜中を容易に通
り抜け、絶縁膜/Si基板界面に厚いSiO2膜が形成
されてしまう点である。これにより膜全体の誘電率が低
下し、EOT増加を招いている。
げた超高真空中(Ultra High Vacuu
m; 以下UHVと呼ぶ)での熱処理の場合、900℃
以上の加熱処理により高誘電体絶縁膜とSi基板界面に
おいてシリサイド(MSix)反応が生じ、絶縁性の劣
化や界面の平坦性の劣化が起きることが確認されている
(2001 MRS Spring Meeting,
SymposiumK, Gate Stack a
nd Silicide Issues inSi P
rocessing IIなど)。この現象は金属酸化
物絶縁膜/Si基板界面のみならず、poly−Siも
しくはpoly−SiGeゲート電極との界面において
も同様の反応が起きる。これらの現象について、例えば
ZrO 2に関しては以下の反応が考えられている。 ZrOx+(x+2)Si→ZrSi2+xSiO↑ (D. Wicaksana et al., MRS K1.7) ・・・(1) Si+SiO2+ZrO2→ZrSi2+ZrSi+SiO↑ (M. A. Gribelyuk et al., MRS K2.8) ・・・(2) ZrO2+6SiO↑→ZrSi2+4SiO2 (T. S. Jeon et al., Appl. Phys. Lett . 78, 368 (2001).) ・・・(3) これらの反応はZrO2に限ったことではなく、HfO2
及びそれらを含むシリケートにおいても同様に起きる。
またこれらの反応式から、ゲート電極/金属酸化物絶縁
膜界面や金属酸化物絶縁膜/Si基板界面でのSiOガ
スの発生がシリサイド形成のトリガーになること分か
る。
基板界面のSiO2膜を増やさないためには雰囲気中の
酸化種の分圧を下げなければならないが、逆に下げ過ぎ
るとシリサイドの形成が起きてしまうという相反関係が
存在する。酸化とシリサイド化を抑制する最適な酸化種
分圧の範囲は非常に狭く、活性化熱処理等の高温熱工程
を多く有する現状の半導体プロセスにこれら高誘電体金
属酸化物絶縁膜を適用する上で、ゲート電極/金属酸化
物絶縁膜界面や金属酸化物絶縁膜/Si基板界面金属酸
化物絶縁膜/Si基板界面にSiO2膜やシリサイド膜
の形成を抑制することは困難であった。
率金属酸化物絶縁膜形成後の熱処理工程において、雰囲
気中の僅かな酸素及び水により、容易に金属酸化物絶縁
膜/Si基板界面に厚いSiO2膜が形成されてしま
い、誘電率の低下を招く。逆にUHV等の低酸素・水分
圧雰囲気中での加熱を行うと、金属酸化物絶縁膜/Si
基板界面にシリサイドが形成され、絶縁性の劣化や界面
の平坦性の劣化を引き起こす。
なされたものであり、金属酸化物絶縁膜/Si基板界面
におけるSiO2膜の増加や、ゲート電極/金属酸化物
絶縁膜界面や金属酸化物絶縁膜/Si基板界面のシリサ
イドの形成が抑制され、ゲート電極/金属酸化物絶縁膜
及び金属酸化物絶縁膜/Si基板界面のラフネスの低減
と、高誘電率金属酸化物絶縁膜の誘電率低下抑制の両立
が可能となり、また、リーク電流の少ない高信頼性の絶
縁膜を有する半導体装置を提供することを目的とする。
めの本発明に係わる第1の半導体装置の製造方法は、シ
リコン基板上に高誘電率金属酸化物膜を形成する工程
と、前記高誘電率金属酸化物膜形成工程後に、酸素及び
水の分圧の和が、133*1011.703-18114/TPa(T
は前記熱処理温度(K))以下であり、かつ窒素原子よ
りも原子半径の小さい希ガスが存在する雰囲気下で65
0℃以上の熱処理を行う工程と、前記高誘電率金属酸化
物絶縁膜を用いた機能素子を形成する工程を備えること
を特徴とする高誘電率金属酸化物絶縁膜を有する半導体
装置の製造方法である。
の雰囲気中に含まれる酸素及び水の分圧の和は、133
*108.903-18114/TPa(Tは前記熱処理温度
(K))以下であることが望ましい。
製造方法は、シリコン基板上に高誘電率金属酸化物膜を
形成する工程と、前記高誘電率金属酸化物膜上に薄膜を
形成する工程と、前記薄膜形成後に、窒素原子よりも原
子半径の小さい希ガス存在下で650℃以上の熱処理を
行う工程と、前記高誘電率金属酸化物絶縁膜を用いた機
能素子を形成する工程を備えることを特徴とする高誘電
率金属酸化物絶縁膜を有する半導体装置の製造方法であ
る。
の雰囲気中に含まれる酸素及び水の分圧の和は、133
*1011.703-18114/TPa(Tは前記熱処理温度
(K))以下であることが望ましい。さらに前記熱処理
工程の雰囲気中に含まれる酸素及び水の分圧の和は、1
33*108.903-18114/TPa(Tは前記熱処理温度
(K))以下であることが望ましい。
記希ガスは、He若しくはNeの少なくとも1種である
ことが望ましい。
板上に形成されたMIS型トランジスタのゲート絶縁膜
として、窒素原子よりも原子半径の小さい0族元素を含
有する高誘電率金属酸化物絶縁膜を備えることを特徴と
する半導体装置である。
くとも一種であることが望ましい。また、前記金属酸化
物を構成する金属はZrもしくはHfの少なくとも一種
であることが望ましい。
方法によれば、金属酸化物絶縁膜/Si基板界面に不可
避的に形成されるSiO2膜の増加や、ゲート電極/金
属酸化物絶縁膜界面や金属酸化物絶縁膜/Si基板界面
のシリサイドの形成が抑制され、ゲート電極/金属酸化
物絶縁膜及び金属酸化物絶縁膜/Si基板界面のラフネ
スの低減と、高誘電率金属酸化物絶縁膜の誘電率低下抑
制の両立が可能となり、また、リーク電流の少ない高信
頼性の絶縁膜を有する半導体装置を提供される。
ト絶縁膜として窒素原子よりも原子半径の小さい0族元
素を含有する高誘電率金属酸化物絶縁膜を用いることに
より高い誘電率を有すると共にリーク電流の少ないゲー
ト絶縁膜となり、高信頼性の半導体装置を提供すること
ができる。これは高誘電率金属酸化膜中に窒素原子より
も原子半径の小さい0族元素が含有されることにより、
膜中や、基板界面、ゲート電極との界面でのストレスが
緩和されるとともに、結合の熱的振動を0族元素が冷却
する効果により、膜中電荷や界面準位密度が低減される
ためと考えられる。
物とは、シリコン酸化物よりも比誘電率の高い金属酸化
物を意味し、さらに金属酸窒化物、金属とシリコンと酸
素を構成元素として含むシリケートもその範疇にあるも
のとする。たとえば、ZrO 2,HfO2、BeO、Mg
O、CaO、SrO、BaO、Y2O3、CeO2、Pr
xOy、Nd2O3、ThO2、RuO2、IrO2、Al2
O3、In2O3、ZrON、HfON、ZrSiO4、H
fSiO4膜などの形成にも本発明は適用可能である。
特に望ましくはSiとの熱力学的安定性、低欠陥及び低
潮解性の観点からジルコニウム及びハフニウムの酸化
物、酸窒化物もしくはシリケートである。また、高誘電
率金属酸化物膜は、高誘電率金属酸化物、酸窒化物もし
くはシリケート単独からなる膜以外にも高誘電率金属酸
化物を含む混合膜及び高誘電率金属酸化物膜を含む積層
膜などであってもよい。
発明の実施の形態(以下、実施例という)を説明する。 (第1の実施例)本発明の第1の製造方法を、MISト
ランジスタ形成を例にして説明する。まず、図1に示す
ように、単結晶のp型シリコン基板11の表面に、素子
分離の役割を果たす深い溝を形成し、CVD法によりシ
リコン酸化膜13で埋め込み、素子分離領域12を形成
する。(第1工程) 次に、図2に示すように、高誘電率金属酸化物膜である
ZrO2膜14を形成する(ZrO2膜の形成方法は、後
で詳細に述べる)。(第2工程) 次に、図3に示すように、ZrO2膜14の上部にゲー
ト電極としてポリシリコン膜15をCVD法によって形
成する。(第3工程) 次に、図4に示すように、ポリシリコン15上にフォト
レジストパターン16を形成する。(第4工程) 次に、図5に示すように、フォトレジストパターン16
をマスクとして、ポリシリコン膜15を反応性イオンエ
ッチングし、第1のゲート電極15を形成する。(第5
工程) 次に、砒素のイオン注入を、例えば加速電圧40ke
V、ドーズ量2x1015cm-2の条件で行い活性化熱処
理することで、高不純物濃度のn+型ゲート電極15、
n+型ソース領域17、n+型ドレイン領域18を同時に
形成する。(第6工程) 次に、図6に示すように、全面に300nmのシリコン
酸化膜をCVD法により堆積し、層間絶縁膜19を形成
する。この後、層間絶縁膜19上にコンタクトホール形
成用のフォトレジストパターン(不図示)を形成し、こ
れをマスクとして反応性イオンエッチング法により層間
絶縁膜19をエッチングして、コンタクトホールを開口
する。最後に、全面にAl膜をスパッタ法により形成し
た後、これをパターニングして、ソース電極110、ド
レイン電極111、および第2のゲート電極112を形
成してn型MISトランジスタが完成する。(第7工
程) なお、本実施例では、n型MISトランジスタの製造工
程を示したが、p型MISトランジスタでは導電型がn
型とp型で入れ替わる点が異なるだけであり、基本的な
製造工程はまったく同じである。
rO2膜14の形成工程の詳細を説明する。
して表面汚染を効果的に除去するために、塩酸/オゾン
水処理を用いた。これによりSi表面に約1nmのCh
emical Oxideが形成される(EOT低減の
ため、この後に希フッ酸処理を追加してもよい)。
装置中へ搬送する。ウェハの温度を室温に保ち、ZrO
2ターゲットを用いてAr/O2ガスRFプラズマ(40
0W)によるスパッタを行い、Chemical Ox
ide上に約2nmのZrO 2膜を形成した。
めの熱処理を行った。この時の熱処理条件は以下の通
り。 <He雰囲気中> バックグランド真空度:133*5.4E-10Pa He圧力:133Pa 雰囲気中の酸素及び水分圧の和:133*1E-9Pa 基板温度:920℃ 加熱時間:10分 比較のため熱処理条件のみを変えて上記実施例と同様に
してサンプルを作成した。
2/SiO2積層膜の結合状態変化を、その場観察X線光
電子分光法(In−situ X−ray Photo
electron Spectroscopy; 以下
In−situXPSと呼ぶ)により導出した。
i2pスペクトル変化を示す。X線源はMgKα光電子
脱出角度は45度で測定を行った。比較のため、UHV
中、N2雰囲気中の結果も示す。
る高温熱処理にも係らずHe熱処理ではZrSixが全
く形成されない。ここでZrO2ピーク形状がシャープ
になり若干高エネルギー側にシフトするのは、ZrO2
層の結晶化が進むと共に絶縁性が向上し、X線照射によ
るチャージアップが起きているためである。それに対し
UHV中及びN2中ではZrO2層は完全に消失し、Zr
Sixが形成されていることが確認できる。これは従来
の報告例と同じであり、前記(1)〜(3)式の反応が
生じたためである。Si2pスペクトルにおいても、H
e雰囲気中の熱処理により界面SiOx膜の還元が起き
ていないことが確認できる。ここでもブロードなSiO
xピークが、熱処理により形状がシャープになると共に
高エネルギー側にシフトし、より熱的に安定なSiO2
膜に変化したことが分かる。しかしながら、SiO2膜
の量は増大していない。他の雰囲気中ではSiOx膜が
還元されると共にZrSixが形成され、特にN2中で
は更に窒化が進みSiNx膜がZrSix表面に形成さ
れていることが分かる。またSi2pのZrSix強度
が増大し、Zr3dのZrSix強度がZrO2強度と
比べて減少していることから、ZrO2膜の大半は下層
からのSiOガス脱離に伴い蒸発してしまい、僅かに残
ったZr原子が清浄Si基板表面と反応してZrSix
層を形成していることが分かる。
残留酸化種分圧及び加熱温度に対してどの範囲まで有効
か確認を行った。
(酸素及び水分圧の和)の酸化還元境界を示す。黒丸は
SiO2/Si界面を調べたときの酸化還元境界(Si
+SiO2←→2SiO↑)の実験値であり、黒丸をつ
ないだ実線より上側が酸化領域(SiO2形成領域)下
側が還元領域(SiOガス形成領域)である。下側の領
域は酸化種分圧が133*1011.703-18114/TPa(T
は前記熱処理温度(K))以下の範囲と記述できる。ま
た、この還元領域はSiO2表面に形成される金属酸化
物絶縁膜によって若干変化する。一例としてZrO2/
SiO2/Si構造における還元境界の実験値を黒四角
で示す。黒四角をつないだ点線より下側の領域は還元領
域(シリサイド化領域)である。これは酸化種分圧が1
33*10 8.903-18114/TPa以下(Tは前記熱処理温
度(K))と記述できる。SiO2/Siと比べて約3
桁境界線が下がることが分かる。境界線が下がる理由
は、ZrO2膜中を酸化種が拡散する際に触媒作用が働
き、これら酸化種が活性化されるため、より低酸化種分
圧でも還元反応が起きにくくなるためである。
/SiO2/Siの場合、遷移領域であり、還元反応は
生じず、SiO2量は変化しない領域である。ただし、
この範囲はきわめて狭く、この領域への雰囲気制御は困
難である。
の雰囲気中への希ガス添加により、実線の領域より下の
領域はもちろん、点線の領域よりも下の領域であっても
酸化反応抑制はもちろん還元反応(シリサイド化)抑制
効果を発揮する。He 1133Pa熱処理中の酸化種
分圧を振った範囲を黒三角で示すが、この範囲はZrO
2/SiO2/Siの還元反応領域であるにも係らず、全
て図7に示したようにシリサイド化が無く、界面酸化膜
厚の増加も確認されなかった。他の雰囲気(UHV、N
2)では全てZrSixが形成されているため、前記酸
化種分圧範囲内においてHe添加が有効であることが示
された。
は、高誘電体金属酸化物絶縁膜上にキャップ層となる薄
膜を形成しない限り、前記高誘電率金属酸化物絶縁膜形
成後の熱処理時に酸化種(酸素及びH2O)の分圧を実
線より下の領域に制御することが必要となる。
ても確認を行った。電子スピン共鳴法(Electro
n Spin Resonance; 以下ESRと呼
ぶ)によるSiO2/Si界面評価によると、SiO2/
Si界面でダングリングボンドが形成される温度が65
0℃以上であったため、結合切断に伴うSiO脱離の抑
制という観点では650℃以上の範囲で希ガス添加する
ことで最大限の効果を発揮することが明らかになった。
一方、熱処理温度の上限は特に限定されないが、ZrO
2膜が劣化しない1200℃以下であることが望まし
い。より好ましくは1050℃以下である。
において、He添加が最も効果を発揮する条件は、基板
温度650℃以上(図8中の縦の破線から左側の領域)
且つ酸化種分圧が133*1011.703-18114/TPa(T
は前記熱処理温度(K))以下の範囲(図8中の黒丸を
結ぶ実線より下側の領域)、より好ましくは133*1
08.903-18114/TPa以下の範囲(図8中の黒四角を結
ぶ点線より下側の領域)となる。
ているが、HfO2膜でも同様の改善効果を確認してい
る。
イド化抑制のメカニズムについて図9を用いて説明す
る。従来方法では、前記(2)式の反応により界面でシ
リサイド及びSiOガスを形成し、ZrO2膜中を拡散
するSiOガスが前記(3)式の反応を引き起こすこと
で更にシリサイド化が進んでしまう。それに対し熱処理
雰囲気中にHeを添加する本発明は、Heが窒素原子に
比べて原子半径及び質量が小さいため絶縁膜中の拡散速
度が大きく、界面から外方拡散しようとするSiOにH
eが衝突し、物理的に脱離を押さえ込む効果がある。同
時にHeが熱的に振動する界面のSi−O結合を冷却す
るため(クエンチ効果)、SiOの発生そのものを抑制
している。また原子半径が小さいことがSiO2中のH
eの固溶限を大きくし、SiOのSiO2中拡散を更に
抑制できる。加えてHeは不活性ガスであるため、添加
ガスそのものによる酸化・還元反応が起きないため、ゲ
ート絶縁膜の膜質を劣化させることがない。
シリサイド化抑制を両立させるためには、650℃を超
える高温熱処理工程雰囲気中に窒素原子よりも原子半径
の小さい希ガスを添加すると共に雰囲気中の酸化種分圧
を熱処理温度に応じて制御するのが効果的である。
を用いた場合の結果を主に示したが、窒素原子よりも原
子半径の小さいNe、Ar及びそれらの混合ガスでも同
様の改善効果を確認している。
2の製造方法において用いられる希ガスとしては、発明
の効果を得るにあたり、最も望ましくはHeガスであ
り、次に望ましくはNeである。またこれらの希ガスを
窒素ガス若しくは窒素原子よりも原子半径の大きい希ガ
ス(Kr、Xeなど)で希釈しても、その効果は維持さ
れる。加えて熱処理時の希ガス分圧は、減圧、常圧であ
っても良く、更には加圧にすることで更に効果が現れ
る。具体的には1.33Pa以上1010800Pa以
下であることが望ましい。特に望ましい希ガス分圧は希
ガスの純度確保のため133Pa以上13300Pa以
下であることが望ましい。
製造方法において高誘電率金属酸化物絶縁膜の成膜手法
は、スパッタ以外にALCVD(Atomic Lay
erCVD)、蒸着及びプラズマCVD等で形成した金
属絶縁膜であっても同様の効果を得ることができる。 (第2の実施例)本発明の第2の製造方法をMISトラ
ンジスタ形成を例にして説明する。第2の実施例に係わ
るMISトランジスタの素子構造は、第1の実施例と同
様なので詳細な説明は省略する。
程〜第5工程、及び第7工程については第1の実施例と
同様に行ったが、第2工程の高誘電率金属酸化物膜形成
工程と、第6工程である活性化熱処理工程のみ第1の実
施例と異なる。そこで、この第2工程は図2、第6工程
である活性化熱処理工程は図5を用いて説明する。
密化及び欠陥低減のための熱処理を行わない以外は第1
の実施例の第2工程と同様に行った。
5に砒素のイオン注入を、例えば加速電圧40keV、
ドーズ量2x1015cm-2の条件で行い活性化熱処理す
ることで、高不純物濃度のn+型ゲート電極15、n+型
ソース領域17、n+型ドレイン領域18を同時に形成
した。
し、更にpoly−Siゲートがキャップ層、即ち酸化
種の拡散ブロックとして働くため、通常のUHV若しく
はN2熱処理では前記(1)式の反応によりpoly−
Si/ZrO2界面にシリサイドが形成されてしまう。
しかし例えば本実施例のNe熱処理の如く希ガス存在下
で熱処理を行うことにより、実施例1で述べた本発明の
第1の製造方法による作用と同様の作用により界面のシ
リサイド化が抑制され、ラフネス増加を抑制できる。さ
らに本発明の第1の製造方法においては、界面のSiO
2の酸化膜の増加を防ぐために、熱処理雰囲気中の酸化
種の分圧を133*1011.7 03-18114/TPaは前記熱処
理温度(K))以下にする必要があるが、第2の製造方
法においては、キャップ層となる薄膜の存在によりSi
O2の増加が抑制されるため、上記範囲に制御する必要
は無い。しかしながら、望ましくは、酸化種の分圧を1
33*1011.703-18114/TPa(Tは前記熱処理温度
(K))以下、さらに望ましくは酸化種の分圧を133
*1011.703-18114/TPa(Tは前記熱処理温度
(K))以下とすることが、本発明の効果を得る上で望
ましい。
ける薄膜は、本実施例のようにゲート電極を兼ねていて
も良いし、ゲート電極とは別に設けても良い。前記薄膜
は、poly−Siに限ることなく、poly−SiG
e等のSi原子を含む全てのゲート電極に用いられる材
料においても有効である。また、前記薄膜の厚さは5n
m〜500nmの範囲であることが望ましい。
を用いた場合の結果を主に示したが、窒素原子よりも原
子半径の小さいHe、Ar及びそれらの混合ガスでも同
様の改善効果を確認している。
て記載しているが、HfO2膜でも同様の改善効果を確
認している。
第1の製造方法と同様の理由で,熱処理温度は650℃
以上とすることで最大限の効果を発揮することが明らか
になった。一方、熱処理温度の上限は特に限定されない
が、ZrO2膜が劣化しない1200℃以下であること
が望ましい。さらに好ましくは1050℃以下である。
る。
熱処理前後におけるZrO2/SiO2積層膜中のNe原
子の深さ方向分布変化を2次イオン質量分析法(Sec
ondary Ion Mass Spectrosc
opy; 以下SIMSと呼ぶ)を用いて調べたもので
ある。熱処理前と比較して、膜中にNeが存在すること
が確認され、バルク中におおよそ均一に分布しているこ
とが分かる。
様に膜中にHeが存在していることを別途確認した。
He原子が含有されることにより、膜中や、基板界面、
ゲート電極との界面でのストレスが緩和されるととも
に、結合の熱的振動を0族元素が冷却する効果により、
膜中電荷や界面準位密度が低減され、高い誘電率を有す
るとともにリーク電流が少ないゲート絶縁膜とすること
ができる。実際、Heアニールを行ったMISキャパシ
タのリーク電流を測定したところ、N2アニールの場合
と比べて約一桁以上リーク電流が低減され、本発明のト
ランジスタが優れた特性を有することがわかる。
として用いられる高誘電率金属酸化物絶縁膜中に含有さ
れる0族元素としてはHe、Ne、Arが挙げられ、冷
却効率(熱伝導率)の観点からHeが最も好ましく、次
に望ましくはNeである。
0族元素の濃度としては1E17atoms/cm3以上
1E21atoms/cm3以下の範囲が膜構造変化を伴
わないため望ましい。
属酸化物絶縁膜/Si基板界面におけるSiO2膜の増
加や、ゲート電極/金属酸化物絶縁膜界面や金属酸化物
絶縁膜/Si基板界面のシリサイドの形成が抑制され、
ゲート電極/金属酸化物絶縁膜及び金属酸化物絶縁膜/
Si基板界面のラフネスの低減と、高誘電率金属酸化物
絶縁膜の誘電率低下抑制の両立が可能となり、また、リ
ーク電流の少ない高信頼性の絶縁膜を有する半導体装置
を提供することができる。
スタの製造工程を示す断面図。
スタの製造工程を示す断面図。
スタの製造工程を示す断面図。
スタの製造工程を示す断面図。
スタの製造工程を示す断面図。
スタの製造工程を示す断面図。
件でのZr3d及びSi2pスペクトル変化。
度に対する酸化種分圧の酸化・還元境界を示す特性図。
図。
SiO2積層膜中のNe原子の深さ方向分布。
25)
Claims (9)
- 【請求項1】シリコン基板上に高誘電率金属酸化物膜を
形成する工程と、 前記高誘電率金属酸化物膜形成工程後に、酸素及び水の
分圧の和が、133*1011.703-18114/TPa(Tは前
記熱処理温度(K))以下であり、かつ窒素原子よりも
原子半径の小さい希ガスが存在する雰囲気下で650℃
以上の熱処理を行う工程と、 前記高誘電率金属酸化物絶縁膜を用いた機能素子を形成
する工程を備えることを特徴とする高誘電率金属酸化物
絶縁膜を有する半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】前記熱処理工程の雰囲気中に含まれる酸素
及び水の分圧の和は、133*10 8.903-18114/TPa
(Tは前記熱処理温度(K))以下であることを特徴と
する請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】シリコン基板上に高誘電率金属酸化物膜を
形成する工程と、 前記高誘電率金属酸化物膜上に薄膜を形成する工程と、 前記薄膜形成後に、窒素原子よりも原子半径の小さい希
ガス存在下で650℃以上の熱処理を行う工程と、 前記高誘電率金属酸化物絶縁膜を用いた機能素子を形成
する工程を備えることを特徴とする高誘電率金属酸化物
絶縁膜を有する半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】前記熱処理工程の雰囲気中に含まれる酸素
及び水の分圧の和は、133*10 11.703-18114/TPa
(Tは前記熱処理温度(K))以下であることを特徴と
する請求項3記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】前記熱処理工程の雰囲気中に含まれる酸素
及び水の分圧の和は、133*10 8.903-18114/TPa
(Tは前記熱処理温度(K))以下であることを特徴と
する請求項3記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】前記希ガスは、He若しくはNeの少なく
とも1種であることを特徴とする請求項1又は3記載の
半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】シリコン基板上に形成されたMIS型トラ
ンジスタのゲート絶縁膜として、窒素原子よりも原子半
径の小さい0族元素を含有する高誘電率金属酸化物絶縁
膜を備えることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項8】前記0族元素が、He若しくはNeの少な
くとも一種であることを特徴とする請求項7記載の半導
体装置。 - 【請求項9】前記金属酸化物を構成する金属はZrもし
くはHfの少なくとも一種であることを特徴とする請求
項8記載の半導体装置。
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JP2005303306A (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Samsung Electronics Co Ltd | 窒素を含むシード層を備える金属−絶縁体−金属キャパシタ及びその製造方法 |
JP2019116406A (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-18 | AvanStrate株式会社 | ガラス基板製造装置、及びガラス基板の製造方法 |
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