JP2001085427A - 酸窒化膜およびその形成方法 - Google Patents

酸窒化膜およびその形成方法

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JP2001085427A JP25906199A JP25906199A JP2001085427A JP 2001085427 A JP2001085427 A JP 2001085427A JP 25906199 A JP25906199 A JP 25906199A JP 25906199 A JP25906199 A JP 25906199A JP 2001085427 A JP2001085427 A JP 2001085427A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】膜厚の制御、窒素量の制御、界面ラフネス、窒
素位置の制御に優れる酸窒化膜を形成する。 【解決手段】酸窒化膜はシリコン基板表面と酸素の活性
種および窒素の活性種との反応で形成される。ここで、
シリコン基板表面に酸素の活性種と窒素の活性種とを同
時に照射し、シリコン基板表面と上記酸素および窒素の
活性種とを反応させる。さらには、上記の方法で形成し
た酸窒化膜表面に窒素の活性種を照射し、酸窒化膜と窒
素の活性種とを反応させる。あるいは、シリコン基板表
面に酸素の活性種または窒素の活性種のみを照射した
後、酸素の活性種と窒素の活性種とを同時に照射し、シ
リコン基板表面と酸素および窒素の活性種とを反応させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸窒化膜およびその
形成方法に関し、特に、絶縁ゲート電界効果トランジス
タ(以下、MOSトランジスタという)のゲート絶縁膜
等に適用する極薄絶縁膜の形成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの微細化に伴い、
MOSトランジスタのゲート絶縁膜として膜厚が3.0
nm以下の高品質の極薄絶縁膜が要求されている。従来
のゲート絶縁膜として用いられているシリコン基板等の
半導体基板上のシリコン酸化膜(SiO2 膜)では、膜
厚3.0nm以下の領域での膜中のリーク電流の増加、
ゲート電極中のボロン不純物のシリコン基板表面への突
き抜け、ホットキャリア耐性の劣化等が問題となってい
る。これらの問題を解決するために、現在、シリコン酸
化膜中に窒素を導入した酸窒化膜が提案されている。
【0003】この酸窒化膜は、通常のMOSトランジス
タ以外にも、薄膜トランジスタ(TFT)用のゲート絶
縁膜として適用されている。TFTに用いる酸窒化膜を
作製するときには、堆積反応型の化学気相成長(CV
D)法を用いるのが一般的である。例えば、特開平7−
161996号公報には、最初に極薄いシリコン酸化膜
をCVD法によりポリシリコン上に堆積し、窒素原子を
含むガスでプラズマ処理をおこない、その後に再度シリ
コン酸化膜をCVD法で形成する方法が記載されてい
る。従って、ゲート絶縁膜の構造としては、酸窒化膜と
酸化膜との積層構造となる。堆積反応型のCVD法で
は、積層構造の作製、及び、その膜厚の制御が容易であ
る。
【0004】また、特開平7−115204号公報によ
れば、シリコン酸化膜が低温で窒化される。しかしなが
ら、堆積反応型の成膜方法をMOSトランジスタのゲー
ト絶縁膜の形成に用いた場合、ゲート絶縁膜の密度が小
さく、また、半導体基板表面での界面準位の多いことが
知られており、MOSトランジスタのゲート絶縁膜とし
ての特性は不充分である。
【0005】これに対して、半導体基板表面の直接の熱
酸化および直接の熱窒化の方法では、堆積型の酸窒化膜
と比較してその密度が高く界面準位も低くなる。このた
めに、ゲート絶縁膜の成膜方法として広く用いられてい
る。一般的なMOSトランジスタ用の酸窒化膜の形成方
法は、急速熱処理(RTP:Rapid Therma
l Processing)装置での熱反応を利用した
ものである。例えば、シリコン基板上に作製した酸化膜
を熱窒化してシリコン酸窒化膜を形成するもの、シリコ
ン基板上に作製した窒化膜を熱酸化してシリコン酸窒化
膜を形成するもの等がある。ここで、シリコン基板上に
直接に窒化膜を形成した場合、界面準位が増大するとい
う問題があり、初めに酸化膜を形成した後、窒化をおこ
なう方法が主流となっている。例えば、特開平2−25
6274号公報に掲載されている方法によれば、パイロ
ジェニック酸化、または乾燥酸素酸化によりシリコン基
板表面に熱酸化膜を形成した後、窒化性ガス雰囲気中で
熱処理することにより窒素を導入する。ここで、窒化性
ガスとしては、窒素ガス(N2 )、アンモニア(NH
3 )、亜酸化窒素(N2 O)、一酸化窒素(NO)が挙
げられる。熱反応を利用してシリコン酸窒化膜を形成す
る場合、その窒化温度は1000〜1100℃の高温が
必要となる。しかし、このような高温の処理は、半導体
デバイスの微細化にともなうソース・ドレイン領域の浅
い不純物プロファイルを破壊する。さらに、電極として
シリサイドを用いた場合、シリサイドもまた上記のよう
な高温熱処理に耐えることができない。
【0006】以上に述べた通り、熱反応を利用した窒化
方法は高温処理という欠点がある。このような問題を解
決するために、プラズマを利用した低温窒化処理がいく
つか提案されている。例えば、特開平6−140392
号公報によれば、シリコン基板上に厚さ4 nm程度のシ
リコン酸化膜を形成した半導体ウェーハを真空チャンバ
ー内に搬送し、RTPの補助熱源により700〜900
℃程度に補助加熱する。次いで、窒化材ガスとしてNH
3 を導入し、VUV(真空紫外光)プラズマ発光デイス
クランプにおいて発生させたArプラズマによる真空紫
外光をウェーハ表面に照射する。このような光励起によ
ってNH3 を分離して反応性に富む高エネルギーの窒化
種のラジカルを発生させ、その窒化種のラジカルにより
シリコン酸化膜を直接に窒化し、シリコン酸窒化膜を形
成することができる。また近年、酸窒化膜中の窒素プロ
ファイルが、電気特性に影響を与えることが報告されて
いる。従って、窒素プロファイルを制御することは、電
気的特性に優れたゲート酸窒化膜を形成する上で必要不
可欠な技術となっている。ジャーナル・オブ・アプライ
ド・フィジックス 84巻2980ページ(J.App
l.Phys.84(1998)2980)では、RT
P装置を用いて、上記ゲート酸窒化膜の窒素位置を制御
する方法が記述されている。具体的には、NO処理→O
2 処理→NO処理を連続して行うことにより、膜厚4.
0nmで窒素位置を界面と表面とに偏析させている。こ
のような構造において、界面の窒素でMOSトランジス
タのホットキャリア耐性を向上させ、表面の窒素でゲー
ト電極中のボロンがシリコン基板へ突き抜けることを抑
制する。
【0007】また、マテリアル・リサーチ・ソサイエテ
ィ 1999 スプリング ミーティング アブストラ
クト 84ページ(MRS 1999 Spring
Meeting Abstract 84)では、MO
Sトランジスタのチャネル領域での電荷の移動度を改善
するために、ゲート絶縁膜中の窒素位置をゲート絶縁膜
の中央に配置している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上に説明し
たような酸窒化膜の成膜方法には以下のような問題点が
ある。
【0009】その第1の問題点は、3.0nm以下の極
薄膜中で酸窒化膜中の窒素量をコントロールすることが
難しいことである。特に、上記のボロン突き抜けを抑制
するためには、酸窒化膜中の窒素量を増加させなければ
ならないが、シリコン酸化膜を窒化する場合、10%以
上の窒素を添加することは困難であり、ゲート絶縁膜を
例えば3.0nm以下の極薄膜とした場合には、従来の
方法ではボロン突き抜けを充分に抑制することできな
い。これは、酸窒化膜中に取り込まれる窒素量は、窒化
処理の温度と時間に強く依存し、多くの窒素を添加する
場合には、高温・長時間の処理が必要となる。しかしな
がら、従来の方法により、窒化性ガスとしてN2 O、N
Oを用いて高温・長時間の処理をおこなった場合、窒素
量の増加とともに、原料ガス中に含まれる酸素による酸
化反応が起こり、膜厚の増加や窒素抜け等の問題が発生
する。従って、極薄膜領域での窒素量の制御は極めて困
難となる。
【0010】また、特開平6−140392号公報に記
載のプラズマを利用した場合、NH 3 による窒化反応は
膜厚の増加を抑えるが、水素を含んでいるアンモニア基
が酸窒化膜中で電子捕獲中心となり、MOSトランジス
タの特性を劣化させる。さらに、酸化膜を窒化させるた
め、膜中の窒素量を10%以上添加することは困難であ
る。これは、酸化膜上での窒化反応が起こりにくいため
である。
【0011】第2の問題点は、極薄膜中で酸窒化膜中の
窒素位置を制御することが難しいことである。窒素位置
を制御する方法は、特開平7−161996号公報にT
FT用のゲート絶縁膜として、CVD法を利用した成膜
技術が開示されている。ここで、TFT用のゲート絶縁
膜では、その膜厚が厚く、また、堆積反応型の成膜手法
を用いるため、積層構造の作製が容易である。しかしな
がら、既に述べた通り、堆積反応型の成膜方法をMOS
トランジスタのゲート絶縁膜に用いた場合、ゲート絶縁
膜の密度が小さく、界面準位が多いことが知られてお
り、MOSトランジスタのゲート絶縁膜としての特性は
不充分となる。
【0012】ここで、上記ジャーナル・オブ・アプライ
ド・フィジックス 84巻 2980ページに記載の方
法により窒素位置を制御した場合、NOガスを使用する
ため膜中の窒素量を10%以上に増加させることは難し
い。また、例えば3.0nm以下の極薄膜領域での膜厚
制御が困難である。さらに、界面反応を利用しているた
めに、窒化反応による界面ラフネスの増加が予想され
る。
【0013】また、上記マテリアル・リサーチ・ソサイ
エティ 1999 スプリング ミーティング アブス
トラクト 84ページに記載の窒化法は、窒素位置を膜
中央に配置するためには、25気圧のような高圧力のガ
ス雰囲気を必要とするため、量産装置としての安全性が
問題となる。さらに、NOガスとO2 ガスとを用いた熱
窒化反応を利用しているため、高温処理を必要とし、膜
中の窒素量を10%以上に増加させることも難しくな
る。
【0014】そして第3の問題点は、窒素量の増加とと
もに界面ラフネスが増加することである。これは、窒化
反応が界面で起こるためと考えられている。特にプラズ
マを利用した特開平6−140392号公報に記載の方
法を用いた場合、酸化膜を窒化させる工程中に界面ラフ
ネスが増加するようになる。
【0015】本発明は、極薄の酸窒化膜の成膜での高温
処理、膜厚の制御、窒素量の制御、界面の平坦性(界面
ラフネス)、窒素位置の制御における上記のような問題
点に鑑みてなされたものであり、極薄の酸窒化膜の形成
において低温処理、膜厚制御性の向上、窒素量の制御、
界面平坦化、窒素位置の制御を容易にすることを目的と
している。さらには、本発明により作製した極薄の酸窒
化膜をMOSトランジスタのゲート絶縁膜に簡便に適用
できるようにし、高性能の酸窒化膜を容易に提供できる
ようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】このために本発明の酸窒
化膜は、シリコン基板表面と酸素の活性種および窒素の
活性種との反応で形成される。ここで、膜中に含まれる
窒素量は10at.%以上であり20at.%以下であ
る。そして、前記膜中の窒素量のピーク位置は、前記シ
リコン基板との界面側に存在する。また、前記酸素の活
性種および窒素の活性種は、それぞれ酸素ガスおよび窒
素ガスのプラズマ励起あるいは光励起で生成されてい
る。
【0017】また、本発明の酸窒化膜の形成方法では、
シリコン基板表面に酸素の活性種と窒素の活性種とを同
時に照射し、前記シリコン基板表面と前記酸素および窒
素の活性種とを反応させる。さらには、前記の方法で形
成した酸窒化膜表面に窒素の活性種を照射し、前記酸窒
化膜と窒素の活性種とを反応させる。
【0018】また、本発明の酸窒化膜の形成方法では、
シリコン基板表面に酸素の活性種のみを照射した後、酸
素の活性種と窒素の活性種とを同時に照射し、前記シリ
コン基板表面と前記酸素および窒素の活性種とを反応さ
せる。あるいは、シリコン基板表面に窒素の活性種のみ
を照射した後、酸素の活性種と窒素の活性種とを同時に
照射し、前記シリコン基板表面と前記酸素および窒素の
活性種とを反応させる。あるいは、酸窒化膜の形成後
に、前記酸窒化膜を不活性ガス中で熱処理する。
【0019】ここで、前記酸素の活性種あるいは窒素の
活性種は、それぞれ酸素ガスおよび窒素ガスのプラズマ
励起あるいは光励起で生成される。または、前記酸素の
活性種あるいは窒素の活性種は、N2 O、NO、N2
2 、NH3 ガスのプラズマ励起あるいは光励起で生成さ
れる。
【0020】そして、前記プラズマ励起はECR(El
ectron CyclotronResonanc
e)プラズマ方法、ICP(Inductively
Coupled Plasma)方法、RF(Radi
o Frequency)プラズマ方法、ヘリコン波プ
ラズマ方法で行われる。
【0021】本発明では、酸素の活性種と窒素の活性種
とがシリコン基板の表面でシリコン基板、シリコン酸化
膜あるいはシリコン窒化膜と同時に反応することで酸窒
化膜が形成される。このために、極薄膜の膜厚の制御、
膜中の窒素量の制御、膜中の窒素の位置の制御、界面ラ
フネスの制御が成膜温度の低温化と共に非常に容易にな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図11に基づいて説明する。ここで、図1乃
至図3は、本発明による酸窒化膜でMOSトランジスタ
のゲート絶縁膜を形成する場合の方法を示すものであ
る。
【0023】図1(a)に示すように、例えば導電型が
N型のシリコン基板1表面に選択的に素子分離絶縁膜2
が設けられる。ここで、素子分離絶縁膜2は公知のトレ
ンチ素子分離方法で形成される。そして、膜厚が3nm
以下の酸窒化膜が成膜され、シリコン基板1の表面にゲ
ート絶縁膜3が形成される。
【0024】ここで、この酸窒化膜の成膜方法について
図2と図3で説明する。図2は、酸窒化膜成膜装置の一
例の概略図である。そこで、初めにこの酸窒化膜成膜装
置の概略を説明する。
【0025】本装置は、基本的にはウェーハの交換室1
1、試料処理室12とヒーター室13から構成されてい
る。交換室11には複数枚のウェーハ14が収納でき
る。試料処理室12と交換室11との間にはゲートバル
ブ15が設けられ、上記各室は複数のポンプによって構
成される排気系16,17,18により排気されてい
る。なお、排気系17には、圧力コントロールシステム
が装備されており、試料処理室12の内部圧力を調整す
ることが可能である。
【0026】そして、ヒーター室13にはウェーハ14
aを加熱するためのヒーター19が備わり、加熱温度は
1200℃まで可能である。また、試料処理室12に
は、プラズマ励起室20が連結されている。このプラズ
マ励起室20には、酸素ボンベ21よりガス流量計22
で流量制御された酸素ガスが導入されると共に、窒素ボ
ンベ23よりガス流量計24で流量制御された窒素ガス
が導入されるようになっている。この酸素ガスと窒素ガ
スが、プラズマ励起室20でECR(Electron
Cyclotron Resonance)によりプ
ラズマ励起されるようになる。このプラズマ励起で生成
される酸素の活性種(以下、O* とも記す)と窒素の活
性種(以下、N* とも記す)は試料処理室12に放出さ
れ、所定の温度に設定されているウェーハ14a表面と
反応する。このようにして、酸窒化膜が形成されるよう
になる。ここで、酸素の活性種には、酸素原子イオン、
酸素分子イオン、励起状態の酸素原子、励起状態の酸素
分子が含まれる。同様に、窒素の活性種には、窒素原子
イオン、窒素分子イオン、励起状態の窒素原子、励起状
態の窒素分子が含まれる。
【0027】また、この成膜装置ではシリコン薄膜がI
n−Situで形成できるように、ジシランボンベ25
よりガス流量計26で流量制御されたジシランガスが導
入されるようになっている。
【0028】このような成膜装置に、シリコン基板1は
フッ酸処理および洗浄工程を経てウェーハ14として挿
入される。ここで、交換室11の真空度は1×10-7
orr以下であり、試料処理室12の真空度は1×10
-9Torr以下である。そして、シリコン基板1は90
0℃、5分間のアニール処理を受ける。この処理で、シ
リコン基板1表面の自然酸化膜が除去され、シリコンの
清浄面が露出する。
【0029】次に、シリコン基板1の温度は750℃に
設定される。そして、酸素の活性種と窒素の活性種が同
時にシリコン基板1の表面に照射される。図3は、この
状態を模式的に表したものである。この酸素の活性種
(O* )と窒素の活性種(N*)とはシリコン基板1表
面でシリコンと反応し酸窒化膜3aが形成される。
【0030】次に、本発明の酸窒化膜の成膜の特徴につ
いてまとめて説明する。
【0031】(1)成膜の時間依存性:酸窒化膜の膜厚
は、成膜時間に対して急激に飽和する(図4)。ここ
で、図4の成膜条件では、成膜温度は750℃、酸素ガ
ス流量は0.05sccm、窒素ガス流量は0.25s
ccm、成膜時の試料処理室の圧力(活性種の圧力)は
5×10-2Torr、上記ECRのμ波パワーは150
ワットである。
【0032】図4より、10分間の処理で酸窒化膜は2.
0nm程度の膜厚となっており、従来の技術であるRT
Aによる酸窒化方法と比べて時間に対する制御性が向上
する。このRTAによる酸窒化方法で同じ膜厚を堆積す
るには、秒単位での時間制御が必要となる。
【0033】酸窒化膜中の窒素量は、成膜時間の初期に
急激に増加し、以後、単調に減少する(図5)。ここ
で、図5の成膜条件は図4のものと同一である。図5よ
り、酸窒化膜厚が2nmとなる10分間の成膜で、酸窒
化膜中の窒素量は10%程度になる(XPS:X−ra
y Photoelectron Spectrosc
opyによる結果)。ここで、酸窒化膜中の窒素は、図
6に示すようにシリコン基板との界面領域あるいは界面
付近に偏析するようになる(SIMS:Seconda
ry Ion Mass Spectroscopyに
よる結果)。
【0034】(2)成膜の圧力依存性:酸窒化膜の膜厚
は、活性種の全圧力の増加と共に増大する(図7
(a)、図7(b))。成膜時間を固定すると(例えば
10分間)、酸窒化膜の膜厚は上記活性種の圧力で簡便
に制御できることが判る。ここで、図7の成膜条件で
は、活性種の全圧力以外は図4のものと同一である。
【0035】(3)成膜の(窒素ガス流量/酸素ガス流
量)比依存性:酸窒化膜中の窒素含有量は窒素ガス流量
の増加と共に単調に増加する(図8)。そして、窒素ガ
ス/酸素ガスの流量比を変化させることにより、酸窒化
膜中に含まれる窒素量を20at.%まで制御すること
が可能となる。
【0036】ここで、図8での成膜条件では、ガス流量
以外は図4のものと同一である。なお、酸窒化膜の膜厚
の時間依存性は上記流量比に無関係である。ここで、図
8での窒素量は酸窒化膜厚が2.0nmのものである。
【0037】以上のような本発明の酸窒化膜の成膜で、
シリコン基板1の表面にMOSトランジスタのゲート絶
縁膜3が形成される。
【0038】続いて、シリコン基板の温度が650℃に
変えられる。そして、ジシランガスが試料処理室12に
導入され、図1(b)に示すように、全面に膜厚300
nm程度のシリコン膜4が堆積される。
【0039】次に、公知のフォトリソグラフィ技術とド
ライエッチング技術とで上記シリコン膜4が加工され、
図1(c)に示すようにゲート電極5が形成される。そ
して、MOSトランジスタのソース・ドレインとなるL
DD(Lightly Doped Drain)構造
の拡散層6がボロンのイオン注入と熱処理とで形成され
る。ここで、同時にゲート電極5にもボロンが高濃度に
ドーピングされる。
【0040】そして、ゲート電極5の側壁にサイドウォ
ール絶縁膜7が形成され、ゲート電極5および拡散層6
の表面にシリサイド層8が形成される。このようにし
て、本発明の酸窒化膜をゲート絶縁膜に適用したPチャ
ネル型のMOSトランジスタの基本構造ができ上がる。
図示しないが、その後、全面に層間絶縁膜が堆積され、
コンタクトホールが形成され、アルミ合金等で配線層が
形成される。
【0041】以上の方法により作製したMOSトランジ
スタのゲート絶縁膜の膜厚を変えて、そのトランジスタ
特性を調べた。膜厚の下限が1.0nmまでの酸窒化膜
に関して、ゲート絶縁膜の異常なリーク電流は流れず、
トランジスタが正常に動作することが確認された。この
トランジスタのチャネル領域の界面準位密度は、いずれ
の試料についても1〜5×1010/eV・cm2 であ
る。また、正孔の移動度は、いずれの試料についてもμ
p=280cm2 /V・sec程度である。これらの値
は、ゲート絶縁膜が熱酸化によるシリコン酸化膜で形成
される場合より向上したものとなっている。
【0042】次に、ゲート電極にドープしたボロンのゲ
ート絶縁膜突き抜けについて調べた。MOSトランジス
タのしきい値電圧の変動量の酸窒化膜厚依存性を図9
に、しきい値電圧の熱処理温度依存性を図10に示す。
参考のため、従来の技術のRTP法により作製した酸化
膜と酸窒化膜のデータについても図中に記す。
【0043】本発明により作製した酸窒化膜によれば、
図9に示すように、膜厚1.0nmまでしきい値電圧に
変化は見られなかった。また、膜厚2.0nmの酸窒化
膜をゲート絶縁膜とするMOSトランジスタの作製にお
いて、ソース・ドレイン用の拡散層の形成後の熱処理7
00〜1100℃に対しても、図10に示すように、し
きい値電圧に変化はみられなかった。これに対して、従
来の技術の場合には、ゲート絶縁膜のボロン突き抜けが
生じることが図9および図10から明らかである。この
ように、本発明に記載した方法による酸窒化膜は、ボロ
ン突き抜けの抑制の向上に非常に高い効果のあることが
判る。ここで、本発明の酸窒化膜は、活性種の全圧力が
5×10-2Torrで形成されたが、さらに、膜厚制御
性の良い低圧力領域での成膜も可能である。なお、酸窒
化膜中の窒素量は10at.%以上になっている。
【0044】次に、シリコン基板と酸窒化膜との界面ラ
フネスについてAFM(Atomic Force M
icroscopy)で調べた。界面ラフネスの二乗平
均平方根(RMS;Root Mean Squar
e)値の成膜時間依存性を図11に示す。ここで、RM
S値とは、所定の領域内の高さ方向値の標準偏差であ
る。図11に示すように、RMS値は、成膜時間の初期
に増加し、以後、単調に減少する。そして、酸窒化膜の
膜厚が2.0nm程度となる10分間の処理で、RMS値
は0.12nm程度に落ち着く。従来の技術の酸窒化膜
の場合でのRMS値は0.16nm程度であり、本発明
により界面ラフネスが低減することが判る。上記のMO
Sトランジスタでの正孔の移動度の向上は、このような
界面ラフネスの低減によっている。
【0045】次に、本発明の第2の実施の形態を図12
および図13に基づいて説明する。図12は、第1の実
施の形態で説明したように酸素の活性種と窒素の活性種
とで酸窒化膜を形成し、さらにこの酸窒化膜に窒素の活
性種を照射して形成した酸窒化膜の場合の膜中の酸素お
よび窒素の濃度分布を示す。
【0046】第2の実施の形態では、第1の実施の形態
で説明した方法により、酸窒化膜を成膜後に、窒素の活
性種の雰囲気で窒化処理が750℃で10分間行われ
た。ここで、でき上がりの酸窒化膜の膜厚は2.0nm
である。この第2の実施の形態では、図12に示すよう
に、酸窒化膜中の窒素濃度はシリコン基板との界面付近
と酸窒化膜の表面付近で高くなっている。ここで、界面
付近のピークは、酸素の活性種と窒素の活性種とによる
酸窒化の処理で形成されたものであり、表面付近のピー
クは、窒素の活性種による窒化処理をおこなったときに
形成されたものである。以上のような活性種での表面反
応を利用することにより、酸窒化膜中の窒素の濃度分布
を制御することが可能となる。
【0047】この実施の形態では、酸窒化膜の表面に窒
素が多量に含まれている。そして、第1の実施の形態で
説明したのと同様の効果が現れる。さらに、酸窒化膜の
比誘電率が高くなり、ゲート絶縁膜としてその膜厚を厚
くすることが可能になる。ゲート絶縁膜の膜厚が厚くな
ると、MOSトランジスタの動作時のゲート絶縁膜中の
トンネル電流すなわちリーク電流が減少する。このよう
にしてMOSトランジスタの性能が向上する。
【0048】また、第2の実施の形態で形成された酸窒
化膜がMOSトランジスタのゲート絶縁膜に適用される
と、第1の実施の形態で説明したゲート電極からのボロ
ン突き抜けに対する耐性がさらに向上する。これは、酸
窒化膜の表面の窒素がボロン突き抜けを効果的に抑制す
るためである。
【0049】この他、酸素の活性種と窒素の活性種とで
酸窒化膜を成膜後、酸素の活性種での酸化処理と窒素の
活性種での窒化処理とを組み合わせることにより、その
他の所望の構造の酸窒化膜の形成が可能となる。
【0050】次に、酸窒化膜中の窒素量と界面ラフネス
との関係について調べた。その結果を図13に示す。図
13に示すように、この第2の実施の形態では、酸窒化
膜中の窒素量が増大しても、界面ラフネスは0.1nm
程度でそれ以上増加しない。ここで、参考として、第1
の実施の形態で示した酸窒化膜の成膜条件の下で、酸素
ガスと窒素ガスを別々に流すことにより、酸窒化膜を形
成した場合と比較を行っている。参考例の活性種による
酸窒化の処理条件は、酸素の活性種でのシリコン基板の
酸化後、窒素の活性種による窒化処理、または、窒素の
活性種でのシリコン基板の窒化後、酸素の活性種による
酸化処理である。なお、この酸窒化をおこなう直前まで
の試料の作製条件および酸窒化形成後の試料の作製条件
は、第1の実施の形態での条件と同一とした。この参考
例の場合には、酸窒化膜中の窒素量が増加すると界面ラ
フネスは増大する。
【0051】このように本発明では、従来の技術で生じ
ていた酸窒化膜中の窒素量と界面ラフネスの相反する問
題が容易に解決されるようになる。
【0052】次に、本発明の第3の実施の形態を図14
に基づいて説明する。図14は、初めにシリコン基板を
酸素の活性種で酸化処理した後に、第1の実施の形態で
説明したように酸素の活性種と窒素の活性種とで処理す
る場合の膜中の酸素および窒素の濃度分布を示す。
【0053】この実施の形態では、酸素の活性種でシリ
コン酸化膜を形成後、第1の実施の形態で説明した方法
により処理が行われている。ここで、でき上がりの酸窒
化膜の膜厚は2.0nmである。
【0054】この第3の実施の形態では、図14に示す
ように、酸窒化膜中の窒素濃度は酸窒化膜の表面付近で
のみ高くなっている。ここで、シリコン基板との界面付
近には窒素はほとんど存在しない。このような方法で
も、酸窒化膜中の窒素の濃度分布を制御することが可能
となる。この実施の形態では、第1の実施の形態で説明
した効果の他に、酸窒化膜中の電子捕獲中心等の欠陥が
低減するようになる。
【0055】次に、本発明の第4の実施の形態を図15
に基づいて説明する。図15は、初めにシリコン基板を
窒素の活性種で窒化処理した後に、第1の実施の形態で
説明したように酸素の活性種と窒素の活性種とで処理す
る場合の膜中の酸素および窒素の濃度分布を示す。
【0056】この実施の形態では、酸素の活性種でシリ
コン窒化膜を形成後、第1の実施の形態で説明した方法
により処理が行われている。ここで、でき上がりの酸窒
化膜の膜厚は2.0nmである。
【0057】この第4の実施の形態では、図15に示す
ように、酸窒化膜中の窒素濃度はシリコン基板との界面
付近で非常に高くなり、酸窒化膜の表面付近でも高くな
っている。ここで、界面付近のピークは、窒素の活性種
による窒化処理で形成されたものであり、表面付近のピ
ークは、酸素の活性種と窒素の活性種とによる酸窒化の
処理で形成されたものである。以上のような活性種での
表面反応を利用することにより、酸窒化膜中の窒素の濃
度分布を制御することが可能となる。この実施の形態で
は、酸窒化膜中の窒素量を容易に増加させることが可能
になり、第2の実施の形態と同様な効果が生じるように
なる。
【0058】本発明の実施の形態では、酸素あるいは窒
素の活性種が酸素ガスあるいは窒素ガスのECRでのプ
ラズマ励起で形成されていた。このような活性種は、そ
の他、ICP、RFプラズマまたはヘリコン波プラズマ
での励起で生成されてもよい。あるいは、酸素ガスある
いは窒素ガスの光励起の方法で生成されてもよい。
【0059】また、活性種として酸素あるいは窒素の中
性ラジカルのみを取り出して酸窒化膜を形成してもよ
い。例えば、プラズマ励起室で形成した活性種のうち、
寿命の比較的長い中性ラジカルをダウンフロー方式で取
り出し、この中性ラジカルをシリコン基板の表面に照射
する。このようにして、中性ラジカルとシリコン基板表
面の反応で酸窒化膜を形成する。
【0060】この方法であると、活性種が一種類に制御
されるため、形成される酸窒化膜の品質がさらに向上す
る。また、酸窒化膜の成膜制御が容易になる。
【0061】また、本発明の実施の形態では、活性種が
酸素ガスあるいは窒素ガスから生成されているが、N2
O、NO、N22 、NH3 ガスの励起から生成されて
もよい。但し、これらのガスで水素が含まれる場合に
は、酸窒化膜中に水素が混入し膜質を低下させる。そこ
で、この場合には、酸窒化膜形成後の不活性ガス中での
熱処理で膜中の水素を脱離させることが必要になる。
【0062】このような酸窒化膜形成後の不活性ガス中
での熱処理は、酸素の活性種と窒素の活性種で酸窒化膜
を形成する場合でも効果がある。この場合には、酸窒化
膜の信頼性を向上させるようになる。
【0063】MOSトランジスタのゲート絶縁膜の膜厚
が3nm程度になると、MOSトランジスタの動作中に
ゲート絶縁膜中に多量の直接トンネル電流が流れる。こ
のために、従来の技術で形成した薄膜のゲート絶縁膜は
劣化し易い。これに対して、上記の不活性ガス中での熱
処理は、上記の直接トンネル電流による劣化に対する耐
性を向上させるようになる。
【0064】また、本発明の実施の形態では、処理温度
が750℃の場合についてのみ説明されているが、処理
温度が300℃〜800℃でも同様の効果の生じること
が確認されている。これは、熱反応ではなく、反応性の
高い活性種による酸窒化反応を利用しているためであ
り、本発明を用いることにより、低温での酸窒膜形成が
可能となる。
【0065】本発明の酸窒化膜は、Nチャネル型のMO
Sトランジスタのゲート絶縁膜としても同様に適用でき
る。また、この酸窒化膜は、キャパシタの容量絶縁膜に
も使用できることに言及しておく。
【0066】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の酸窒化
膜は、シリコン基板表面と酸素および窒素の活性種の反
応で形成される。また、本発明の酸窒化膜の形成方法で
は、シリコン基板表面に酸素の活性種と窒素の活性種と
を同時に照射し、シリコン基板表面と上記酸素および窒
素の活性種とを反応させる。さらには、上記の方法で形
成した酸窒化膜表面に窒素の活性種を照射し、酸窒化膜
と窒素の活性種とを反応させる。
【0067】また、本発明の酸窒化膜の形成方法では、
シリコン基板表面に酸素の活性種のみを照射した後、酸
素の活性種と窒素の活性種とを同時に照射し、シリコン
基板表面と酸素および窒素の活性種とを反応させる。あ
るいは、シリコン基板表面に窒素の活性種のみを照射し
た後、酸素の活性種と窒素の活性種とを同時に照射し、
シリコン基板表面と酸素および窒素の活性種とを反応さ
せる。
【0068】このために、極薄膜の酸窒化膜の膜厚制御
が容易になる。さらには、酸窒化膜中に含有する窒素量
を増大させることが容易になると共に、膜中の窒素の位
置制御が簡単になる。また、酸窒化膜とシリコン基板と
の界面のラフネスが大幅に低減するようになる。
【0069】そして、本発明の酸窒化膜をMOSトラン
ジスタのゲート絶縁膜に適用すると、電子あるいは正孔
の移動度が増大し、MOSトランジスタの性能が向上す
るようになる。また、Pチャネル型のMOSトランジス
タの場合に、半導体装置の製造工程で、ゲート電極中の
ボロンがゲート絶縁膜を通してシリコン基板表面に達す
るという問題すなわちボロン突き抜けの問題が完全に解
消される。
【0070】このようにして、メモリー回路、ロジック
回路、アナログ回路等が混載する多機能あるいは高性能
の半導体装置の開発が大幅に促進されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するためのM
OSトランジスタの製造工程順の断面図である。
【図2】本発明を説明するための酸窒化膜成膜装置の略
断面図である。
【図3】本発明の酸窒化膜の成膜を説明するための模式
図である。
【図4】本発明の酸窒化膜の膜厚の成膜時間依存性を示
すグラフである。
【図5】本発明の酸窒化膜の窒素含有量の成膜時間依存
性を示すグラフである。
【図6】本発明の酸窒化膜中の窒素の分布を説明するた
めのグラフである。
【図7】本発明の酸窒化膜の成膜と活性種の圧力との関
係を説明するためのグラフである。
【図8】本発明の酸窒化膜中の窒素量とガス流量との関
係を説明するためのグラフである。
【図9】本発明のボロン突き抜け抑制の効果を説明する
ためのグラフである。
【図10】本発明のボロン突き抜け抑制の効果を説明す
るためのグラフである。
【図11】本発明の界面ラフネス低減の効果を説明する
ためのグラフである。
【図12】本発明の第2の実施の形態を説明するための
酸窒化膜中の窒素の分布を示すグラフである。
【図13】本発明の第2の実施の形態での界面ラフネス
低減効果を説明するためのグラフである。
【図14】本発明の第3の実施の形態を説明するための
酸窒化膜中の窒素の分布を示すグラフである。
【図15】本発明の第4の実施の形態を説明するための
酸窒化膜中の窒素の分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 素子分離絶縁膜 3 ゲート絶縁膜 3a 酸窒化膜 4 シリコン膜 5 ゲート電極 6 拡散層 7 サイドウォール絶縁膜 8 シリサイド層 11 交換室 12 試料処理室 13 ヒーター室 14,14a ウェーハ 15 ゲートバルブ 16,17,18 排気系 19 ヒーター 20 プラズマ励起室 21 酸素ボンベ 22,24,26 ガス流量計 23 窒素ボンベ 25 ジシランボンベ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板表面と酸素の活性種および
    窒素の活性種との反応で形成されることを特徴とする酸
    窒化膜。
  2. 【請求項2】 膜中に含まれる窒素量が10at.%以
    上であり20at.%以下であることを特徴とする請求
    項1記載の酸窒化膜。
  3. 【請求項3】 前記膜中の窒素量のピーク位置が、前記
    シリコン基板との界面領域に存在することを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の酸窒化膜。
  4. 【請求項4】 前記酸素の活性種および窒素の活性種
    が、それぞれ酸素ガスおよび窒素ガスのプラズマ励起あ
    るいは光励起で生成されていることを特徴とする請求項
    1、請求項2または請求項3記載の酸窒化膜。
  5. 【請求項5】 シリコン基板表面に酸素の活性種と窒素
    の活性種とを同時に照射し、前記シリコン基板表面と前
    記酸素および窒素の活性種とを反応させることを特徴と
    する酸窒化膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の方法で形成した前記酸窒
    化膜表面に窒素の活性種を照射し、前記酸窒化膜と窒素
    の活性種とを反応させることを特徴とする酸窒化膜の形
    成方法。
  7. 【請求項7】 シリコン基板表面に酸素の活性種のみを
    照射した後、酸素の活性種と窒素の活性種とを同時に照
    射し、前記シリコン基板表面と前記酸素および窒素の活
    性種とを反応させることを特徴とする酸窒化膜の形成方
    法。
  8. 【請求項8】 シリコン基板表面に窒素の活性種のみを
    照射した後、酸素の活性種と窒素の活性種とを同時に照
    射し、前記シリコン基板表面と前記酸素および窒素の活
    性種とを反応させることを特徴とする酸窒化膜の形成方
    法。
  9. 【請求項9】 前記酸窒化膜の形成後、前記酸窒化膜を
    不活性ガス中で熱処理することを特徴とする請求項5か
    ら請求項8のうち1つの請求項に記載の酸窒化膜の形成
    方法。
  10. 【請求項10】 前記酸素の活性種あるいは窒素の活性
    種が、それぞれ酸素ガスおよび窒素ガスのプラズマ励起
    あるいは光励起で生成されることを特徴とする請求項5
    から請求項9のうち1つの請求項に記載の酸窒化膜の形
    成方法。
  11. 【請求項11】 前記酸素の活性種あるいは窒素の活性
    種が、N2 O、NO、N22 、NH3 ガスのプラズマ
    励起あるいは光励起で生成されることを特徴とする請求
    項5から請求項9のうち1つの請求項に記載の酸窒化膜
    の形成方法。
  12. 【請求項12】 前記プラズマ励起がECR(Elec
    tron Cyclotron Resonance)
    プラズマ方法、ICP(Inductively Co
    upled Plasma)方法、RF(Radio
    Frequency)プラズマ方法、ヘリコン波プラズ
    マ方法で行われることを特徴とする請求項10または請
    求項11記載の酸窒化膜の形成方法。
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