JP2003100162A - 酸化物超電導線材の熱処理方法 - Google Patents

酸化物超電導線材の熱処理方法

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JP2003100162A JP2001288652A JP2001288652A JP2003100162A JP 2003100162 A JP2003100162 A JP 2003100162A JP 2001288652 A JP2001288652 A JP 2001288652A JP 2001288652 A JP2001288652 A JP 2001288652A JP 2003100162 A JP2003100162 A JP 2003100162A
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恒生 黒田
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章弘 菊池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Bi−2212粒子を用いた酸化物超電導線
材の熱処理時におけるシース内部からのガス放出に伴う
シースの膨れや割れ及び酸化物超電導物質内に発生する
大きな気泡を防止し、なお且つ確実にBi−2212粒
子の結晶を配向し、高い臨界電流を得る。 【解決手段】 まず、昇温時にシース内部から酸素ガス
放出する温度より高く、且つBi−2212粒子の融点
よりも低い温度範囲に前記酸化物超電導線材を晒して、
十分ガスを放出させた後、一旦Bi−2212粒子の融
点よりも高温に高速で急熱した後、Bi−2212酸化
物超電導粒子の凝固点以下で且つBi−2212粒子の
結晶が成長する温度よりも高い温度範囲に急冷し、その
温度範囲においてBi−2212粒子の結晶成長とその
配向を揃えた後、常温まで降温させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀或いはその合金
からなるシースの中にBi系酸化物超電導体を充填した
酸化物超電導線材を熱処理し、シースの中で酸化物超電
導体粒子の結晶を所定の方向に配向させる酸化物超電導
線材の熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Bi系酸化物超電導体は、線材応用のた
めの研究が最も多くなされている材料であり、実用化に
近い線材として研究が進められている。これは、Bi系
酸化物超電導体が、圧延加工や熱処理による溶融凝固と
いった比較的容易なプロセスで結晶配向が容易であり、
酸化物に特有の弱結合による特性の劣化という問題点
を、比較的容易に改善することができたことによる。
【0003】特にBi2Sr2Ca1Cu2Ox(Bi−2
212)超電導体は、部分溶融−徐冷プロセスが開発さ
れ、Bi系特有の鱗片状の結晶の成長と配向化が容易に
達成されるようになってから、線材への応用が格段に進
んだ。このBi−2212超電導体は、臨界温度(T
c)が85Kと、(BiPb)2Sr2Ca2Cu3Oν
(Bi−2223)起電導体に比べて低い。しかし部分
溶融により結晶成長するため、粒界の接合性は良い。そ
のため、30K以下の低温では磁場特性が良く、低温・
高磁界で使用されるコイル用の線材としての応用が検討
されている。
【0004】酸化物超電導体を線材化する手段として最
も一般的なものはシース法である。これは、まず図16
に示すように銀或いはその合金の常電導体製のパイプに
Bi−2212粒子を充填し、伸線加工を施した後、さ
らに常電導体製のパイプに嵌め込んで伸線を行う。その
後、圧延によってテープ形状にすることが一般的であ
る。この後、部分溶融−徐冷プロセスによって熱処理を
施す。このときBi−2212粒子は、そのC軸が常電
導体の表面に対して垂直方向に配向され、シースの長手
方向にわたって結晶のab面を揃えることができる。因
みに、完全溶融温度以上に上げて熱処理をするとBi−
2212の超電導結晶ができづらくなる。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、酸
化物超電導線材を前記のような部分溶融−凝固プロセス
によって熱処理を施したとき、酸化物超電導体粒子がシ
ースによって密閉された形で熱処理されるため、シース
や酸化物超電導粉末から放出されるガスによって大きな
気泡、シースの膨れ、或いは割れ等が発生することがあ
る。この放出ガスによるシースの膨れや割れ、更には酸
化物超電導体中に発生する大きな気泡は、長尺な酸化物
超電導線材の特性を決定する重要な問題となる。
【0006】この気泡や膨れの原因については、出発原
料に含まれるカーボンが原因となって発生するCO2
超電導粉末に吸着した水分、線材内部に存在するN2
スに加え、部分溶融時にBi−2212粒子の分解に伴
い発生するO2 ガス等が挙げられる。熱処理時に発生す
るCO2 ガスは酸化物超電導粉末製造時にカーボンが混
入しているためであり、それはシース管に充填する前に
粉を熱処理してCO2ガスにして放出することにより除
去することができる。さらに、水分と吸着CO 2 ガスは
真空中で熱処理することにより除去できる。
【0007】しかし、Bi−2212の分解によるO2
ガスは熱処理時に必ず発生するものであって除去でき
ず、しかもそのO2 ガスの発生量が多い。このため、B
i−2212酸化物超電導線材における前記のシースの
割れや膨れ、更には酸化物超電導物質中に発生する大き
な気泡の問題はBi−2223線材等に比べてより深刻
である。
【0008】酸化物超電導体の大きな気泡は超電導体の
結晶成長を大きく阻害し、超電導電流れを阻害ししま
う。また、ガス圧によるシースの膨れは、幾何学的な不
連続性となって、結晶成長の方向性がシースの長手方向
に揃わなくさせる。さらに、シース割れは、Bi−22
12の部分溶融物が沁み出してしまう原因になるという
問題があった。
【0009】図13は前述の方法により作製したAgC
uシ−スBi(2212)37芯線の熱重量分析曲線で
あり、O2 ガス放出並びに吸収特性を示す。昇温過程に
おいては800℃近傍からO2 ガスの放出により、芯線
の重量が減少し始める。また、降温過程においては、放
出されたO2 ガスの一部が820℃に至るまでに吸収さ
れ、芯線の重量が増加する。この熱重量分析の結果によ
れば、昇温過程において860℃近傍から870℃程度
にかけて部分溶融が始まり、また降温過程において87
0℃から860℃近傍で凝固が終了すると見られる。
【0010】図14(a)は前述のような方法で熱処理
したAgCu/Agシ−スBi(2212)単芯テープ
材のテープ面に垂直にX線を照射した場合の透視像を示
す。図15はそのX線ビームの照射方向を示す図であ
る。このテープ材では、透視像の濃淡が明らかに異なる
領域が不均一に存在し、酸化物の存在密度が不均一であ
り、大きな気泡が不均一に分布していることを示してい
る。
【0011】他方、O2 分圧が数気圧の加圧酸化雰囲気
中で熱処理すれば、O2 放出を抑制し、酸化物コア中の
気泡を細かく分散し、臨界電流Icも向上することが知
られている。しかし、このようなO2 の加圧酸化雰囲を
形成することができる雰囲気炉はかなり高価であり、酸
化物超電導線材の製造工程のコストアップの原因とな
る。
【0012】従来、酸化物超電導線材の熱処理は、前述
の通り部分溶融−徐冷プロセスが採用されており、その
一般的な熱処理プロセスは、図5の通りである。例え
ば、本件発明者らは、φ1.00で、両端開放状態の長
さ12cmのAgCuシース37芯線材を、この熱処理
プロセスに従い、ピーク温度902℃を15min間保
持したプロセスで熱処理したところ、200Aを超える
4.2K,14Tの臨界電流(Ic)を得た。
【0013】ところが、アルミナ−シリカスリーブによ
り絶縁した10mの線材を用いて10mコイルを試作
し、この10mコイル線材の両端を開放しても密封した
状態でも、コイルを巻き付け加工後に熱処理をする、い
わゆるワインド・アンド・リアクト(Wind&Rea
ct)法により、同じくピーク温度902℃を15mi
n間保持したプロセスで熱処理を試みた。その結果、シ
ースが破け、そこから融けたBi−2212がしみ出
し、これがコイル全体を覆ってしまった。それらの原因
により、このコイルでの臨界電流Ic(4.2K,1
T)は0であり、超電導性能がまったく出ないと言う結
果になった。
【0014】この臨界電流Icの低下は二つの原因で起
こっていることが判明した。一つはシースから超電導物
質がしみ出したことによって、シース内に超電導物質の
結晶が出来なくなった事によるものであり、もう一つは
シース内に過剰な気泡発生と集合によってシース内の超
電導物質の結晶が分断されることによるものである。本
件発明者らは、この図5に示す熱処理プロセスにおい
て、シースが破けた原因について検討したところ、その
原因は次の通りであるという結論に達した。すなわち、
750℃の温度からBi−2212粒子の融点を超える
ピーク温度の902℃まで3時間で急熱し、その昇温速
度は50℃/hrを越えるため、部分溶融時にシース内
部からガス放出が急激に行われ、それに伴うシースの内
圧上昇が起こると同時に、AgCuシースの結晶粒が粗
大化し、シースの強度低下を招くものである。また、B
i−2212粒子の部分溶融開始温度である、860℃
〜870℃よりも高いピーク温度付近に線材を長時間晒
すので、Bi−2212粒子の液相状態での粘性が低下
し、これがシースの結晶粒界に入り込み、ハンダ脆性に
似た現象を起こし、シース強度を低下させシース破損を
招くものである。 また同時にO2 ガス放出により酸化
物内に気泡が発生しそれが部分溶融により気泡が集合し
て大きくなる。これにより配向が乱されるものである。
【0015】本発明は、前述のような従来における酸化
物超電導線材の熱処理方法の課題に鑑み、Bi−221
2粒子を用いた酸化物超電導線材の熱処理時におけるシ
ース内部からのガス放出に伴うシースの膨れや割れ及び
シース内部の大きな気泡発生を防止し、なお且つ確実に
Bi−2212粒子の結晶を配向し、高い臨界電流を得
ることが出来る熱処理方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記の目的
を達成するため、Bi−2212粒子の融点を超える温
度に線材を昇温させる前に、線材内部のBi−2212
粒子からO2 ガス放出が起こる温度範囲に線材を予め長
時間晒し、ゆっくりならばAgシースはO2 ガスを透過
するので、このAgシースを通じてO2 ガスを放出し、
線材内部から急激なガス放出が起こるのを防止した。さ
らに、Bi−2212粒子の融点を超える温度には、で
きるだけ短時間に晒し、その後は、Bi−2212粒子
の融点以下の温度で、且つBi−2212粒子の結晶が
成長し、配向する温度に維持し、Bi−2212粒子の
結晶が十分配向した後、常温に戻すようにしたものであ
る。これにより、ガス放出に伴うシースの膨れや割れ及
びシース内部の大きな気泡を起こさず、Bi−2212
粒子の結晶が確実に配向するようにし、高い臨界電流を
得ることができるようにしたものである。
【0017】すなわち、本発明による酸化物超電導線材
の熱処理方法は、まず、昇温時にシース内部から酸素ガ
ス放出する温度より高く、且つBi−2212粒子の融
点よりも低い温度範囲に前記酸化物超電導線材を晒し
て、十分ガスを放出させた後、一旦Bi−2212粒子
の融点よりも高温に高速で急熱した後、Bi−2212
酸化物超電導粒子の凝固点以下で且つBi−2212粒
子の結晶が成長する温度よりも高い温度範囲に急冷し、
その温度範囲においてBi−2212粒子の結晶成長と
その配向を揃えた後、常温まで降温させる。
【0018】この酸化物超電導線材の熱処理方法につい
てより具体的に説明すると、線材の温度を、810℃の
温度より高く、Bi−2212粒子の融点より低い温度
まで昇温させる。具体的には810〜860℃の温度域
まで昇温させる。酸化物超電導線材の温度を前記の温度
範囲に保持するかまたは緩やかに昇温させ、シース内部
の十分ガスを放出させる。これに要する時間は、少なく
とも10時間である。
【0019】シースから十分にガスを放出した後、Bi
−2212粒子の結晶を配向させるため、線材の温度を
前記温度域内からBi−2212粒子の融点以上の88
5〜895℃のピーク温度まで上昇させる。これによ
り、Bi−2212粒子が一度部分溶融する。ただ、こ
の温度に線材を長時間晒すのは好ましくはなく、その昇
温時間は、5〜120分(昇温速度20〜500℃/h
r)がよく、またこのピーク温度からBi−2212粒
子の融点以下の温度への降温も、10〜120分(冷却
速度20〜200℃/hr)がよい
【0020】このようにして部分溶融したBi−221
2粒子の融点より低い前記の790〜860℃の温度域
まで急冷した後、線材の温度を、この790〜860℃
の温度域で一定の温度を保持するかまたは緩やかに降温
させる。これにより、Bi−2212粒子の結晶が成長
し、その結晶が配向する。Bi−2212結晶の配向を
完全にするためには、10時間以上を要する。そして、
最後に線材の温度を、常温まで冷却し、熱処理を終了す
る。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1〜図4にBi−2212粒子を使用した酸化物超電
導線材の熱処理プロセスの時間−温度パターンの各例を
示す。
【0022】この熱処理では、まず酸化物超電導線材を
常温から加熱し始め、シース内部からガス放出が始まる
810℃より高く、Bi−2212粒子の融点の860
℃より低い温度範囲に5時間程かけて加熱する。その
後、この温度範囲の中で酸化物超電導線材を10時間以
上(図13参照)保持するか、或いは緩やかな温度勾配
で徐熱する。
【0023】図1と図2の例は、酸化物超電導線材を常
温から5時間かけて820℃の温度まで加熱し、その後
10時間以上をかけて酸化物超電導線材を850℃まで
緩い温度勾配で徐熱する加熱パターンを示している。こ
れに対して、図3の例は、酸化物超電導線材を810〜
860℃の温度範囲の中の10時間以上一定の温度に保
持する加熱パターンを示している。
【0024】この第一段階の加熱プロセスは、酸化物超
電導線材のシース内部からの急激なガス放出を防止しな
がら、シース内部からのガス放出を促し、Bi−221
2粒子の部分溶融させる前に、ガス放出をほぼ完了させ
てしまうことを目的とするものである。従って、その最
低限の温度は、シース内部からガス放出が始まる810
℃であり、その最上限の温度は、Bi−2212粒子の
部分溶融が始まる860℃である。また、この温度範囲
での酸化物超電導線材の徐熱時間を10時間以上とした
のは、緩やかなガス放出の状態のなかで、シース内部か
らのガス放出を完全ならしめるために必要な時間が最低
10時間だからである。
【0025】このような第一段階の加熱プロセスによ
り、酸化物超電導線材のシース内部からほぼ完全にガス
放出をした後、Bi−2212粒子を部分溶融するため
に、その融点以上の温度まで急熱する。具体的には、こ
の温度は890℃を中心とし、その±5℃の885〜8
95℃である。これによってBi−2212粒子を部分
溶融させ、冷却時に配向した超電導結晶を得るものであ
る。
【0026】この第二段階の急熱プロセスは、Bi−2
212粒子を一旦部分溶融させることを目的とするもの
であり、この温度に酸化物超電導線材を長い時間さらす
ことは、Bi−2212粒子の液相状態での粘性が低下
し、これがシースの結晶粒界に入り込み、ハンダ脆性に
似た現象を起こし、シース強度を低下させるので好まし
くない。そこで、前記第一段階の徐熱プロセスから5〜
120minの時間で急熱し、再びBi−2212粒子
の融点以下の温度に10〜120minの時間で急冷す
る。特に、この昇温及び降温時間は、30〜60min
が最も良い。
【0027】このようにして第二段階の急熱プロセスに
より、Bi−2212粒子を一旦部分溶融させた後、B
i−2212粒子の融点より低い温度まで短時間で急冷
した後、第三段階の加熱プロセスとして、酸化物超電導
線材の温度を、この790〜860℃の温度域で一定の
温度を保持するか、或いは緩やかに徐冷する。これによ
り、Bi−2212粒子の結晶が成長し、その結晶が配
向する。
【0028】図1の例では、酸化物超電導線材の温度
を、810〜860℃の温度域で10時間以上(図10
参照)をかけて緩やかに徐熱させるパターンの例であ
り、図2と図3は、酸化物超電導線材の温度を、790
〜870℃の温度範囲の中の一定の温度で10〜80時
間保持するパターンの例である。さらに、図4の例は、
ピーク温度890℃からX=880〜840℃に急冷し
た後、このXの温度から、そのXの温度より30℃低い
X−30℃の温度に40時間かけて緩やかに徐冷するパ
ターンの例である。急冷温度の冷却速度は40℃/hr
に固定してあり、徐冷開始温度Xが840℃〜880℃
の範囲において、ピーク温度890℃から徐冷開始温度
Xまでの急冷時間は15〜75分と異なっている。
【0029】この第三段階の加熱プロセスにより、一旦
部分溶融されたBi−2212が、その融点以下の温度
で、且つBi−2212の結晶が成長し、それが配向す
るのに必要な温度は、790〜860℃である。そし
て、この温度域において、Bi−2212の結晶の配向
が完全にさなれるためには、10時間以上を要する。こ
の第三段階の加熱プロセスの後、最後に線材の温度を、
常温まで冷却し、熱処理を終了する。
【0030】
【実施例】次に、本発明の実施例について、具体的な数
値を挙げて詳細に説明する。なお、本件発明者はコイル
用の酸化物超電導線材として通常10m長程度のものを
使用し、その両端を開放した状態で熱処理を行なってい
る。しかし、10m長の酸化物超電導線材コイルは、試
作に手数がかかり、多くの条件下で試験を行うには不向
きである。そこで、以下に説明する実施例では、10m
長の両端開放の酸化物超電導線材に代えて、加熱時にそ
れと同等の内圧がかかるテストピースとして、12cm
長の両端を溶接によってシールした酸化物超電導線材を
使用し、熱処理試験を行った。
【0031】(実施例1)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけて820℃の温度まで
昇温した後、40時間かけて850℃の温度まで加熱
し、その後T分かけて890℃まで急熱した後、直ちに
T分かけて850℃の温度まで急冷し、その後40時間
かけて820℃まで降温し、その後常温まで炉内で冷却
した。ここで、890℃のピーク温度への昇温及び降温
時間Tについて、T=5分、T=15分、T=30分と
3通りの熱処理をそれぞれ6本ずつのテストピースで行
った。
【0032】このテストピースを熱処理炉から取り出
し、外観を観察したところ、何れも溶融したBi−22
12がシースから浸み出した形跡は全くなかった。図1
4(b)は前述のような方法で熱処理したAgシ−スB
i(2212)単芯テープ材のテープ面に垂直にX線を
照射した場合の透視像を示す。図15はそのX線ビーム
の照射方向を示す図である。このテープ材では、透視像
の濃淡はテープ材の縦方向に比較的均一であり、酸化物
の存在密度が比較的均一で、小さな空隙が比較的均一に
分布していることを示している。
【0033】これに対し、比較のため、前記のテストピ
ース6本を熱処理炉に配置し、常温から5時間かけて7
50℃の温度まで昇温した後、3時間かけて890℃の
温度まで加熱し、その温度を15分保持した後、50時
間かけて820℃まで降温し、その後常温まで炉内で冷
却した。
【0034】このテストピースを熱処理炉から取り出
し、外観を観察したところ、一部のテストピースに溶融
したBi−2212がシースから浸み出した形跡が見ら
れた。図14(a)は前述のような方法で熱処理したA
gシ−スBi(2212)単芯テープ材のテープ面に垂
直にX線を照射した場合の透視像を示す。このテープ材
では、透視像の濃淡が明らかに異なる領域が不均一に存
在し、酸化物の存在密度が不均一であり、大きな空隙が
不均一に分布していることを示している。
【0035】(実施例2)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけて820℃の温度まで
昇温した後、40時間かけて850℃の温度まで加熱
し、その後T分かけてピーク温度X℃まで急熱した後、
直ちにT分かけて850℃の温度まで急冷し、その後4
0時間かけて820℃まで降温し、その後常温まで炉内
で冷却した。このテストピースを熱処理炉から取り出
し、臨界電流Icを測定した。その結果を図6に示す。
【0036】この図6において、実線の折線は、昇温及
び降温時間T=30として、ピーク温度XをそれぞれX
=880℃、X=885℃、X=890℃、X=895
℃及びX=902℃の5通りに変えてそれぞれ6本のテ
ストピースについて熱処理をした結果である。また、破
線の折線は、昇温及び降温時間T=60分として、ピー
ク温度XをX=890℃とX=895℃の2通りに変え
てそれぞれ6本ずつのテストピースに熱処理した結果で
ある。
【0037】これに対し、比較のため、前記のテストピ
ース6本を熱処理炉に配置し、常温から5時間かけて7
50℃の温度まで昇温した後、3時間かけて890℃の
温度まで加熱し、その温度を15分保持した後、50時
間かけて820℃まで降温し、その後常温まで炉内で冷
却した。
【0038】このテストピースを熱処理炉から取り出
し、一部シースからBi−2212が浸み出したテスト
ピースを除き、その臨界電流Icを測定した。その結
果、臨界電流Icの平均値を一点鎖線で図6に示した。
この結果から、臨界電流Icの平均値において、比較例
と同等或いはそれ以上の臨界電流Icが得られたのは、
ピーク温度Xが885℃〜895℃においてであること
が分かる。
【0039】(実施例3)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけて820℃の温度まで
昇温した後、40時間かけて850℃の温度まで加熱
し、その後T分かけてピーク温度890℃まで急熱した
後、直ちにT分かけて850℃の温度まで急冷し、その
後40時間かけて820℃まで降温し、その後常温まで
炉内で冷却した。このテストピースを熱処理炉から取り
出し、臨界電流Icを測定した。その結果を図7に示
す。
【0040】ここで、実線の折線は、850℃からピー
ク温度890℃までの昇温時間を1時間に固定し、この
ピーク温度890℃から850℃までの降温時間Tを、
T=5分、T=15分、T=30分及びT=60分の4
通りの熱処理について、それぞれ6本ずつのテストピー
スで試験を行った結果である。また、破線の折線は、ピ
ーク温度890℃への昇温時間及び降温時間Tを、共に
T=5分、T=15分、T=30分、T=60分及びT
=120分の5通りの熱処理について、それぞれ6本ず
つのテストピースで試験を行った結果である。
【0041】これに対し、比較のため、前記のテストピ
ース6本を熱処理炉に配置し、常温から5時間かけて7
50℃の温度まで昇温した後、3時間かけて890℃の
温度まで加熱し、その温度を15分保持した後、50時
間かけて820℃まで降温し、その後常温まで炉内で冷
却した。
【0042】このテストピースを熱処理炉から取り出
し、一部シースからBi−2212が浸み出したテスト
ピースを除き、その臨界電流Icを測定した。その結
果、臨界電流Icの平均値を一点鎖線で図7に示した。
この結果から、前述した本発明による熱処理試験では、
臨界電流Icの平均値において、比較例と同等或いはそ
れ以上の臨界電流Icが得られたことが分かる。
【0043】(実施例4)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけて820℃の温度まで
昇温した後、40時間かけて850℃の温度まで加熱
し、その後1時間かけてピーク温度890℃まで急熱し
た後、冷却速度40℃/hrの速度でXの温度まで急冷
し、その後40時間かけてXより30℃低いX−30℃
まで徐冷し、その後常温まで炉内で冷却した。
【0044】このテストピースを熱処理炉から取り出
し、臨界電流Icを測定した。その結果を図8に示す。
この図8において、実線の折線は、前記の徐冷開始温度
XをそれぞれX=840℃、X=850℃、X=860
℃、X=870℃及びX=880℃の5通りに変えてそ
れぞれ6本のテストピースについて熱処理をした結果で
ある。
【0045】これに対し、比較のため、前記のテストピ
ース6本を熱処理炉に配置し、常温から5時間かけて7
50℃の温度まで昇温した後、3時間かけて890℃の
温度まで加熱し、その温度を15分保持した後、50時
間かけて820℃まで降温し、その後常温まで炉内で冷
却した。
【0046】このテストピースを熱処理炉から取り出
し、一部シースからBi−2212が浸み出したテスト
ピースを除き、その臨界電流Icを測定した。その結
果、臨界電流Icの平均値を一点鎖線で図8に示した。
この結果から、本発明の実施例では、臨界電流Icの平
均値において、比較例と同等或いはそれ以上の臨界電流
Icが得られた。
【0047】(実施例5)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけて820℃の温度まで
昇温した後、40時間かけて850℃の温度まで加熱
し、その後1時間分かけてピーク温度890℃まで急熱
した後、冷却速度120℃/hrでX℃の温度まで急冷
し、このX℃の温度を40時間保持し、その後常温まで
炉内で冷却した。このテストピースを熱処理炉から取り
出し、臨界電流Icを測定した。その結果を図9に示
す。
【0048】ここで、図9は、前記X℃について、X=
790℃、X=800℃、X=810℃、X=820
℃、X=840℃、X=850℃、X=855℃、X=
860℃及びX=870℃の9通りの熱処理について、
それぞれ6本ずつのテストピースで試験を行った結果で
ある。この結果から、臨界電流Icの平均値がIc=1
20Aと高い値が得られたのは、X=790〜860℃
であることが分かる。なお、図9において一点鎖線で示
した臨界電流は、前述の実施例4と同様にして熱処理し
た比較例のものである。
【0049】(実施例6)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけて820℃の温度まで
昇温した後、40時間かけて850℃の温度まで加熱
し、その後1時間かけてピーク温度890℃まで急熱し
た後、直ちに15分かけて860℃の温度まで急冷し、
この860℃の温度をT時間保持した後、常温まで炉内
で冷却した。このテストピースを熱処理炉から取り出
し、臨界電流Icを測定した。その結果を図10に示
す。
【0050】ここで、実線の折線は、860℃での保持
時間TをT=10分、T=20分、T=40分、T=6
0分及びT=80分の5通りの熱処理について、それぞ
れ6本ずつのテストピースで試験を行った結果である。
この結果から、前述した本発明による熱処理試験では、
臨界電流Icの平均値において、何れも、120A以上
の臨界Icが得られたことが分かる。
【0051】(実施例7)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけてX℃の温度まで昇温
した後、脱ガスのためそのX℃の温度を40時間保持
し、その後1時間分かけてピーク温度890℃まで急熱
した後、15分かけて860℃の温度まで急冷し、この
860℃の温度を40時間保持し、その後常温まで炉内
で冷却した。このテストピースを熱処理炉から取り出
し、臨界電流Icを測定した。その結果を図11に示
す。
【0052】ここで、図11は、前記X℃について、X
=810℃、X=840℃及びX=860℃の3通りの
熱処理について、それぞれ6本ずつのテストピースで試
験を行った結果である。この結果から、何れも臨界電流
Icの平均値がIc=120Aと高い値が得られた。な
お、図11において一点鎖線で示した臨界電流は、前述
の実施例4と同様にして熱処理した比較例のものであ
る。
【0053】(実施例8)前記のテストピースを熱処理
炉に配置し、常温から5時間かけて840℃の温度まで
昇温した後、脱ガスのためその840℃の温度をT時間
保持し、その後1時間かけてピーク温度890℃まで急
熱した後、直ちに15分かけて860℃の温度まで急冷
し、この860℃の温度をT時間保持した後、常温まで
炉内で冷却した。このテストピースを熱処理炉から取り
出し、臨界電流Icを測定した。その結果を図12に示
す。
【0054】ここで、実線の折線は、840℃での保持
時間TをT=10分、T=40分及びT=80分の3通
りの熱処理について、それぞれ6本ずつのテストピース
で試験を行った結果である。この結果から、前述した本
発明による熱処理試験では、臨界電流Icの平均値にお
いて、何れも、120A以上の臨界Icが得られたこと
が分かる。なお、図12において一点鎖線で示した臨界
電流は、前述の実施例4と同様にして熱処理した比較例
のものである。
【0055】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による酸化物
超電導ケースブルの熱処理方法では、Bi−2212粒
子を用いた酸化物超電導線材の熱処理時におけるシース
内部からのガス放出に伴うシースの膨れや割れ及び酸化
物超電導物質内に発生する大きな気泡を防止し、なお且
つ確実にBi−2212粒子の結晶を配向し、高い臨界
電流を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法の
時間−温度パターンの例を示すグラフである。
【図2】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法の
時間−温度パターンの他の例を示すグラフである。
【図3】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法の
時間−温度パターンの他の例を示すグラフである。
【図4】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法の
時間−温度パターンの他の例を示すグラフである。
【図5】酸化物超電導線材の熱処理方法の時間−温度パ
ターンの従来例を示すグラフである。
【図6】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法に
おける最高加熱温度とそれにより得られた線材の臨界電
流Icとの関係を示すグラフである。
【図7】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法に
おける最高加熱温度への昇温及び降温時間とそれにより
得られた線材の臨界電流Icとの関係を示すグラフであ
る。
【図8】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法に
おいて結晶配向を目的として徐冷を開始した温度とそれ
により得られた線材の臨界電流Icとの関係を示すグラ
フである。
【図9】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法に
おいて結晶配向を目的として40時間一定に保持した徐
冷温度と温度それにより得られた線材の臨界電流Icと
の関係を示すグラフである。
【図10】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法
において結晶配向を目的として一定の徐冷温度を保持し
た時間とそれにより得られた線材の臨界電流Icとの関
係を示すグラフである。
【図11】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法
にいて脱ガスを目的として最高加熱温度まで加熱する前
に徐熱した温度とそれにより得られた線材の臨界電流I
cとの関係を示すグラフである。
【図12】本発明による酸化物超電導線材の熱処理方法
にいて脱ガスを目的として最高加熱温度まで加熱する前
に一定の温度を保持した時間とそれにより得られた線材
の臨界電流Icとの関係を示すグラフである。
【図13】従来の方法により作製した酸化物超電導線材
の熱重量及び示差熱分析曲線である。
【図14】従来の方法で熱処理した酸化物超電導線材と
本発明の実施形態により熱処理した酸化物超電導線材の
テープ面に垂直にX線を照射したときの透視像である。
【図15】図14のX線透視像を得るため酸化物超電導
線材のテープにX線ビームを照射した方向を示す図であ
る。
【図16】Bi系酸化物超電導線材の一般的製造工程を
示す概略図である。
フロントページの続き (72)発明者 阿部 勇治 茨城県日立市滑川本町3丁目19番5号 助 川電気工業株式会社内 (72)発明者 菅 芳文 茨城県日立市滑川本町3丁目19番5号 助 川電気工業株式会社内 (72)発明者 坂本 朋孝 茨城県日立市滑川本町3丁目19番5号 助 川電気工業株式会社内 (72)発明者 黒田 恒生 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 独立 行政法人物質・材料研究機構内 (72)発明者 菊池 章弘 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 独立 行政法人物質・材料研究機構内 (72)発明者 井上 廉 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 独立 行政法人物質・材料研究機構内 Fターム(参考) 5G321 AA05 AA06 BA01 CA04 DB47 DB48

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常電導体からなるシースの内部に酸化物
    超電導粒子としてBi−2212粒子を充填した酸化物
    超電導線材を熱処理し、前記酸化物超電導粒子の結晶を
    配向させる酸化物超電導線材の熱処理方法において、昇
    温時にシース内部から酸素ガス放出する温度より高く、
    且つBi−2212粒子の融点よりも低い温度範囲に前
    記酸化物超電導線材を晒して、十分ガスを放出させた
    後、一旦Bi−2212粒子の融点よりも高温に急熱し
    た後、Bi−2212酸化物超電導粒子の凝固点以下で
    且つBi−2212粒子の結晶が成長する温度よりも高
    い温度範囲に急冷し、その温度範囲においてBi−22
    12粒子の結晶成長とその配向を揃えた後、常温まで降
    温させることを特徴とする酸化物超電導線材の熱処理方
    法。
  2. 【請求項2】 常電導体からなるシースの内部に酸化物
    超電導粒子としてBi−2212粒子を充填した酸化物
    超電導線材を熱処理し、前記酸化物超電導粒子の結晶を
    配向させる酸化物超電導線材の熱処理方法において、線
    材の温度を、Bi−2212粒子の融点より低い810
    〜860℃の温度域まで昇温させ、その後、線材の温度
    を、前記温度域内にて10時間以上の時間をかけて一定
    の温度を保持するかまたは緩やかに昇温させ、その後、
    線材の温度を、前記温度域内からBi−2212粒子の
    融点以上の885〜895℃のピーク温度まで5〜12
    0分の時間で急熱し、次いで、このピーク温度からBi
    −2212粒子の凝固点より低い前記の790〜860
    ℃の温度域まで10〜120分の時間で急冷し、その
    後、線材の温度を、この790〜860℃の温度域で1
    0〜80時間をかけて一定の温度を保持するかまたは緩
    やかに降温させ、最後に線材の温度を、常温まで冷却す
    ることを特徴とする酸化物超電導線材の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 熱処理を大気中で行うことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の酸化物超電導線材の熱
    処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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