JP2003098832A - 永久磁石とマグネットロールおよびその製造方法、並びに現像ロール - Google Patents

永久磁石とマグネットロールおよびその製造方法、並びに現像ロール

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敏明 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像極での局所的高磁束密度が得られ、現像
極磁気パターンの半値角が小さく、画像品質の優れた、
且つ製造原価が廉価な永久磁石とマグネットロールおよ
びその製造方法とそれを用いた現像ロールを提供する。 【解決手段】 軸方向に延びる複数個の磁極を設けた永
久磁石を有する現像ロール1において、前記永久磁石
は、軸方向に延びる凹状溝7cを設けた永久磁石7と、
前記凹状溝7cに挿入された磁極片15とによって形成
され、前記複数個の磁極の内の一つが前記磁極片15の
磁力によって形成された現像極であり、前記現像極以外
の複数個の磁極が前記永久磁石7の磁力によって形成さ
れた補助極であり、そして前記現像極による磁界の前記
スリーブ2外側表面の最大磁束密度が、前記補助極によ
るそれよりも大きく、且つ、前記凹状溝7cの2箇所の
稜線部の内、少なくとも1箇所の稜線部に面取り部が具
備されているマグネットロール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真や静電記
録等において使用する、永久磁石とマグネットロールお
よびその製造方法とそれを用いた現像ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来のマグネットロールとそれを
用いた現像ロールの1例を示す断面図である。図におい
て、マグネットロール816は外周部に複数個の磁極を
設けた円筒状の永久磁石87と、この永久磁石87の中
空部に固着したシャフト6とから構成される。そして前
記マグネットロール816を用いた現像ロール81は、
前記マグネットロール816と、アルミ合金若しくはス
テンレス鋼等からなる非磁性円筒形のスリーブ2と、前
記スリーブ2の両端に固着したフランジ3a、3bと、
軸受け4と、シール部材5とから構成され、シャフト6
とスリーブ2は軸受け4を介して相対的に回転自在に設
けられる(すなわち永久磁石87と永久磁石87の中空
部に固着したシャフト6とからなるマグネットロール8
16に対して、スリーブ2が相対的に回転する)ととも
に、シール部材5により現像剤(図示せず)のスリーブ2
内への浸入を防止するようになっている。通常、前記永
久磁石87は、成形性に優れ且つ成形後の割れや欠けが
生じにくいフェライト系ボンド磁石を用いて成形され、
前記成形時の磁場配向と成形後の着磁により、前記永久
磁石87の外周面上に軸心方向にわたる磁極が周方向に
沿って複数形成される。そして、前記各磁極は、前記永
久磁石に相対回転可能に外装される円筒状のスリーブ2
の表面を介して、現像剤(図示せず)の汲み上げ、搬送、
感光体(図示せず)への移動ならびに現像剤ボックス(図
示せず)への回収に至る各工程を分担する。
【0003】前記各工程における現像剤の挙動は、画像
品質に大きく影響するので、前記各磁極がスリーブ2の
表面に形成する磁気パターンは種々の特性が要求され
る。特に現像剤を感光体へ移動させる現像極がスリーブ
2の表面に形成する現像極磁気パターンには、現像剤を
装置内にこぼさずに感光体へ移動させるための、局所的
高磁束密度が要求される。しかし、フェライト系ボンド
磁石である永久磁石87を具備した前記従来のマグネッ
トロール816を用いた現像ロール81は、このような
現像極磁気パターンでの局所的高磁束密度の要求に対応
しにくいという問題点があった。
【0004】特開平2000−68120号公報には前
記問題点を解決したマグネットロールが示されているの
で、図面を参照しながらこのマグネットロールについて
説明する。なお、同一部分は前述の図9と同一の参照符
号を付す。図10はこのマグネットロールおよびその磁
気パターンを示す側面図である。複数個の磁極(N1、
S2、N2)を設けるとともに、その外周面上に長手方
向全長にわたる溝97cを具備したフェライト系ボンド
磁石である永久磁石97と、前記溝97cに嵌着され磁
極S1を有する保磁力3kOe以下の金属磁石である磁
極片915と、前記永久磁石97の両端から突設するシ
ャフト(図示せず)とから成るマグネットロール916
に、相対回転可能に円筒状のスリーブ2が外装されて現
像ロールが構成される。前記マグネットロール916に
おいては前記磁極S1が現像極である。磁気パターンB
97は前記磁極S1、N1、S2、N2による前記スリ
ーブ2表面の磁束密度分布を示し、具体的には、スリー
ブ2表面において、スリーブ2の法線方向の磁束密度を
測定し、その値をスリーブ2の法線方向の外方にとって
示した分布図である。未着磁の状態で組み立てられたマ
グネットロール916は着磁装置を用いて着磁され、複
数個の磁極(S1、N1、S2、N2)が形成される。
マグネットロール916は磁極片915の保磁力が3k
Oe以下と小さいので着磁が容易であるとともに、磁極
片915が比較的高特性の金属磁石であるため、この磁
極片915が現像極となるようにすれば、現像極として
必要な局所的高磁束密度が得られる。
【0005】ここで、現像極の磁気パターンB97の磁
束密度の最大値の略1/2のところを、その磁束密度分
布の両側の線E、Fを横切るようにして通る、スリーブ
2の周方向上の線(すなわち、E、Fを通る、スリーブ
2の回転中心2Oをセンターとした円弧)Gと、磁束密
度分布の両側の線E、Fとの両交点H、Iのうち、一方
の交点Hとスリーブ2の回転中心2Oとを結ぶ直線L
1、ならびに他方の交点Iとスリーブ2の回転中心2O
とを結ぶ直線L2との成す角度αを半値角と記すことに
する。なお、現像極以外の極についても上記と同様に半
値角を定義することができる。
【0006】ところで、前述の現像剤の感光体への移動
作用が最も強くなるのは前記現像極磁気パターンが現像
剤を穂立ちさせる部位であり、この部位で現像剤の感光
体への移動は殆ど終了する。現像剤が感光体に接触す
る、スリーブ周方向の幅(所謂現像ニップ部)の現像剤
が穂立ちする部位を除いた残りの現像ニップ部について
は、感光体へ付着した現像剤をむしろ掻き取ってしまう
所謂スキャベジング作用が行われる部位である。前記ス
キャベジング作用は画像品質を悪化させるので好ましく
ない。現像極磁気パターンのスリーブ周方向の幅が広い
と、前記スキャベジング作用が行われる部位も広くなり
画像品質の悪化が増大する。現像極磁気パターンのスリ
ーブ周方向の幅が広いということは、前記半値角αが大
きいということであり、半値角αを小さくすることが望
まれていた。
【0007】半値角αを小さくするためには、前記磁極
片915のスリーブ周方向の幅寸法を小さくする方法が
あるが、この方法では、磁極片915のスリーブ周方向
の幅寸法を極端に小さくすると、現像極磁気パターンの
最大磁束密度が低下してしまうという問題点があった。
また、着磁の際、永久磁石97の円周方向の現像極近傍
部分も、現像極と同極性に着磁されるので、この永久磁
石97の円周方向の現像極近傍部分の磁力の寄与によ
り、半値角αが大きくなってしまうという問題点もあっ
た。
【0008】このような問題点を解決するためには、磁
極片としてスリーブ周方向の幅寸法の小さい希土類系燒
結磁石を用い、この磁極片を予め着磁してから永久磁石
の溝に挿入することも考えられる。磁極片は断面の寸法
(図の紙面上下方向寸法および左右方向寸法)に対して
長手方向寸法が大きい所謂長尺磁石となる。そして、磁
極片の材料として前記希土類系燒結磁石を用いた場合
は、燒結磁石が脆いのでこのような長尺磁石は折れ易
く、特に、前述のように磁極片915を予め着磁してか
ら永久磁石97の溝97cに挿入する場合は、磁力によ
る吸引力のため一層折れ易くなり、組立が不可能となる
かあるいは組立に細心の注意を払うため労力がかかり製
造原価が増大するという問題がある。磁極片915を長
手方向に分割された所謂短尺磁石の繋ぎ合わせたものと
すれば前記長尺磁石の折れの問題は無くなるが、繋ぎ合
わせた継ぎ目において磁気パターンの磁束密度が低下
し、画像品質の劣化を招来するので分割することはでき
ず、一体の長尺磁石とする必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、現像極磁気パターンでの局所的高磁束
密度が得られるとともに、現像極磁気パターンの半値角
が小さく、画像品質の優れた、且つ製造原価が廉価な永
久磁石とマグネットロールおよびその製造方法とそれを
用いた現像ロールを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、現
像ロールに用いられるマグネットロール用の永久磁石で
あって、複数個の磁極を設けるとともに、周面上の軸方
向に延びる凹状溝に磁極片が挿入された永久磁石におい
て、前記複数個の磁極の一つが前記磁極片の磁力により
現像極を形成し、さらに前記現像極以外の複数個の磁極
が補助極を形成し、且つ、この永久磁石を用いたマグネ
ットロールを現像ロールに装着した場合、前記現像ロー
ル用のスリーブ外側表面での、前記現像極の磁界が形成
する最大磁束密度が、前記補助極の磁界が形成する最大
磁束密度よりも大きくなるように構成したことを特徴と
する永久磁石である。
【0011】本願の第2の発明は、前記磁極片は、ボン
ド磁石の一体成形体から構成されることを特徴とする、
前記第1の発明の永久磁石である。
【0012】本願の第3の発明は、前記凹状溝の側面と
前記永久磁石周面とが交わる2箇所の稜線部の内、少な
くとも1箇所の稜線部に面取り部を具備していることを
特徴とする、前記第1乃至第2の発明の永久磁石であ
る。
【0013】本願の第4の発明は、前記磁極片の軸方向
の角部の内、少なくとも底面の2箇所の角部に面取り部
を具備していることを特徴とする、前記第1乃至第3の
発明の永久磁石である。
【0014】本願の第5の発明は、現像ロール用のマグ
ネットロールであって、複数個の磁極を設けるととも
に、周面上の軸方向に延びる凹状溝に磁極片が挿入され
た永久磁石を有するマグネットロールにおいて、前記複
数個の磁極の一つが前記磁極片の磁力により現像極を形
成し、さらに前記現像極以外の複数個の磁極が補助極を
形成し、且つ、このマグネットロールを現像ロールに装
着した場合、前記現像ロール用のスリーブ外側表面で
の、前記現像極の磁界が形成する最大磁束密度が、前記
補助極の磁界が形成する最大磁束密度よりも大きくなる
ように構成したことを特徴とするマグネットロールであ
る。
【0015】本願の第6の発明は、前記磁極片は、ボン
ド磁石の一体成形体から構成されることを特徴とする、
前記第5の発明のマグネットロールである。
【0016】本願の第7の発明は、前記凹状溝の側面と
前記永久磁石周面とが交わる2箇所の稜線部の内、少な
くとも1箇所の稜線部に面取り部を具備していることを
特徴とする、前記第5乃至第6の発明のマグネットロー
ルである。
【0017】本願の第8の発明は、前記磁極片の軸方向
の角部の内、少なくとも底面の2箇所の角部に面取り部
を具備していることを特徴とする、前記第5乃至第7の
発明のマグネットロールである。
【0018】本願の第9の発明は、複数個の磁極を設け
るとともに、周面上の軸方向に延びる凹状溝に磁極片が
挿入された永久磁石を有するマグネットロールの製造方
法において、前記磁極片を予め着磁してから前記凹状溝
に挿入することを特徴とする、マグネットロールの製造
方法である。
【0019】本願の第10の発明は、前記磁極片は、ボ
ンド磁石の一体成形体から構成されることを特徴とす
る、前記第9の発明のマグネットロールの製造方法であ
る。
【0020】本願の第11の発明は、前記凹状溝の側面
と前記マグネットロール周面とが交わる2箇所の稜線部
の内、少なくとも1箇所の稜線部に面取り部を具備して
いることを特徴とする、前記第9乃至第10の発明のマ
グネットロールの製造方法である。
【0021】本願の第12の発明は、前記磁極片の軸方
向の角部の内、少なくとも底面の2箇所の角部に面取り
部を具備していることを特徴とする、前記第9乃至第1
1の発明のマグネットロールの製造方法である。
【0022】本願の第13の発明は、前記第5乃至第8
の発明のマグネットロールの外周を包囲するように設け
られ、且つ前記マグネットロールに対して回転可能に支
持されたスリーブを有することを特徴とする現像ロール
である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
基づき説明する。
【0024】(実施形態1)図1は本発明の実施形態1
を示す永久磁石とマグネットロールとそれを用いた現像
ロールの断面図、図2は図1の側面図、図3は図2の後
述する凹状溝7cと磁極片15を拡大したものである。
なお、同一部分は前述の図9あるいは図10と同一の参
照符号を付す。永久磁石7は、周面上の軸方向に延びる
複数個の磁極と周面上の軸方向に延びる凹状溝7cとを
有し、前記凹状溝7cの側面と前記永久磁石7の周面と
が交わる2箇所の稜線部の内、図2の紙面左側の稜線部
に面取り部を7d具備している。また、永久磁石7は軸
方向に延びる中空部を有し、前記中空部シャフト6が挿
入固着されている。前記永久磁石7と磁極片15とシャ
フト6とからマグネットロール16が構成される。前記
複数個の磁極の内の一つが前記磁極片15の磁力によっ
て形成された現像極(S1)であり、前記現像極以外の
複数個の磁極が前記永久磁石7の磁力によって形成され
た補助極(N1、S2、N2、S3、N3、S4、N
4)である。そして円筒状のスリーブ2が前記永久磁石
7の外周を包囲するように設けられ、且つ永久磁石7に
対して回転可能に支持される。前記永久磁石7、シャフ
ト6およびスリーブ2から現像ロール1が構成される。
【0025】永久磁石7は通常の磁石材料を用いて形成
することができ、例えば磁性粉末を樹脂バインダーに分
散させた樹脂マグネット、あるいは磁性粉末をゴムバイ
ンダーに分散させたゴムマグネット等の、所謂ボンド磁
石を用いることができる。前記磁性粉末としては、バリ
ウムフェライト及び/又はストロンチュムフェライト等
のフェライト磁粉、あるいはR−Co系もしくはR−F
e−B系やR−Fe−N系のような希土類系の磁粉を用
いることができ、または、前記フェライト磁粉と希土類
系の磁粉の混合粉を用いることができるが、一般的には
経済性を考慮してバリウムフェライト及び/又はストロ
ンチュムフェライト等のフェライト磁粉を用いることが
多い。前記樹脂バインダーとしては例えばポリエチレ
ン、塩化ビニール、エチレンーエチルアクリレート共重
合体(EEA)、エチレンー酢酸ビニール共重合体EV
A)、ポリアセタール、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂等
を用いることができる。また、前記材料中には、滑剤、
可塑剤等を適量添加することができる。前記ゴムバイン
ダーとしては、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、スチ
レンーブタジエンゴム、エチレンープロピレンゴム、塩
素化ポリエチレン、塩化ビニール等のゴムを用いること
ができる。
【0026】このような材料を用いて押出し成形あるい
は射出成形により一体の永久磁石7を成形する。そし
て、前記成形の金型の周囲に配設された磁場配向装置に
より前記複数個の磁極(N1、S2、N2、S3、N
3、S4、N4)が所定位置に配向された所謂極異方性
となる。なお、要求される磁束密度がさほど大きくない
場合は前記極異方性とせず、等方性としても良い。
【0027】永久磁石7の側面形状は、スリーブ2の回
転中心2Oをセンターとした円筒に凹状溝7cが具備さ
れた形状とする。
【0028】凹状溝7cの幅方向の中心線が永久磁石7
の円筒の中心線と一致するようにする。凹状溝7cの側
面(図2の紙面上下方向の面)同士は互いに平行で、底
面(図2の紙面左右方向の面)は前記側面と直交させ
る。
【0029】凹状溝7cの幅寸法(図の紙面左右方向寸
法)は磁極片15の幅寸法よりも僅かに大きい値にす
る。凹状溝7cの深さ寸法(図の紙面上下方向寸法)
は、磁極片15が凹状溝7cに挿入された後、磁極片1
5の図の紙面上側の面が永久磁石7の外周面と略一致す
るように設定する。
【0030】磁極片15は側面の寸法(図の紙面上下方
向寸法および左右方向寸法)に対して長手方向寸法が大
きい所謂長尺磁石となる。そして、磁極片15の材料と
して燒結磁石を用いた場合は、燒結磁石が脆いのでこの
ような長尺磁石は折れ易く、特に、磁極片15を予め着
磁してから永久磁石7の凹状溝7cに挿入する場合は、
磁力による吸引力のため、一層折れ易くなり、必然的に
長手方向に分割された所謂短尺磁石の繋ぎ合わせたもの
となる。しかし、繋ぎ合わせた継ぎ目において磁気パタ
ーンの磁束密度が低下し、画像品質の劣化を招来するの
で分割することはできず、一体の長尺磁石とする必要が
ある。このため磁極片15の材料としては可撓性が有る
ものが好ましく、例えば磁性粉末を樹脂バインダーに分
散させた樹脂マグネット、あるいは磁性粉末をゴムバイ
ンダーに分散させたゴムマグネット等の、所謂ボンド磁
石を用いることができる。
【0031】前記磁性粉末としては、バリウムフェライ
ト及び/又はストロンチュムフェライト等のフェライト
磁粉、あるいはR−Co系もしくはR−Fe−B系やR
−Fe−N系のような希土類系の磁粉を用いることがで
き、または、前記フェライト磁粉と希土類系の磁粉の混
合粉を用いることができるが、一般的には現像極として
必要な高磁束密度が得られるようにするため、R−Co
系もしくはR−Fe−B系やR−Fe−N系のような希
土類系の磁粉を用いることが多い。前記樹脂バインダー
としては例えばポリエチレン、塩化ビニール、エチレン
ーエチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレンー
酢酸ビニール共重合体EVA)、ポリアセタール、AB
S樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いることができる。ま
た、前記材料中には、滑剤、可塑剤等を適量添加するこ
とができる。前記ゴムバインダーとしては、ニトリルゴ
ム、クロロプレンゴム、スチレンーブタジエンゴム、エ
チレンープロピレンゴム、塩素化ポリエチレン、塩化ビ
ニール等のゴムを用いることができる。
【0032】このような材料を用いて押出し成形あるい
は射出成形により一体の磁極片15を成形する。そし
て、前記成形の金型の周囲に配設された磁場配向装置に
より、図の紙面上下方向がS−N方向となるように配向
された異方性となる。なお、要求される磁束密度がさほ
ど大きくない場合は前記異方性とせず、等方性としても
良い。
【0033】磁極片15の側面形状は、磁極片15が凹
状溝7cに挿入された後、磁極片15の図の紙面上側の
面が永久磁石7の外周面と一致する円弧となるようにす
ることが好ましいが、前記上側の面が略直線(すなわち
側面形状が略矩形)となるようにしても良い。この場
合、前記上側の面の図の紙面左右方向の中心が永久磁石
7の外周面と一致するようにすることが一般的だが、前
記上側の面の図の紙面左右方向の中心が永久磁石7の外
周面より外側に(径方向寸法が大きく)なっても良い
し、内側に(径方向寸法が小さく)なっても良い。
【0034】図3に示すように、凹状溝7cの側面(図
の紙面上下方向の面)と底面(図の紙面左右方向の面)
が交叉する2箇所の隅部は完全には直交せず、隅肉7c
aが形成されてしまう。これは、前述のように、押出し
成形あるいは射出成形により一体の永久磁石7を成形
し、その時に凹状溝7cも同時に成形されるときに、凹
状溝7cの輪郭に対応する前記成形用金型のキャビティ
の角部は、巨視的には直角だが、微視的には面取りを有
するので、前記面取りに対応した隅肉7caが形成され
てしまうためである。このため、磁極片15の底面の2
箇所の角部が略直交した(すなわち面取り部を具備して
いないか、あるいは極めて小さい面取り部を具備してい
る)形状であると、前記隅肉7caに前記角部が乗り上
げて凹状溝7cの底面と磁極片15の底面が密着せず、
隙間を生じる。そして、前述の隅肉7caへの角部の乗
り上げの程度により、前記隙間の大きさが変動する。隙
間が大きいと、磁極片15の図の紙面上側の面が永久磁
石7の外周面よりも外側(図の紙面上側)に突出する傾
向になり、隙間が小さいとその逆の傾向になり、現像ロ
ール1の外周面における磁極片15の径方向位置の変動
が大きくなる。こうなると現像極の高磁束密度の変動も
大きくなり、画像品質に悪影響を与える。これを防止す
るためには、磁極片15の幅寸法を小さくして隅肉7c
aに角部が乗り上げないようにする方法も有るが、この
方法でも、凹状溝7cの幅方向の一方に片寄って磁極片
15が挿入されると隅肉7caに角部が乗り上げてしま
うので好ましくない。
【0035】このような不具合を防止するため、本実施
形態では磁極片15の角部の内、少なくとも底面(図の
紙面下側)の2箇所の角部に面取り部15aを具備し
た。前記面取り部15aは凹状溝7cの側面に対して4
5度の角度で交わる直線とし、面取り部15aの大きさ
は、隅肉7caに角部が乗り上げてしまわない範囲で、
できるだけ小さくすることが好ましい。本実施形態で
は、磁極片15の上側(図の紙面上側)の面が略直線(す
なわち側面形状が略矩形)となるようにし、磁極片15
の上側の面の2箇所の角部にも底面の2箇所の角部の面
取り部15aと同じ面取り部を具備した。このようにす
ることにより磁極片15は上下対称となり、上下どちら
の面を凹状溝7cに挿入しても良く、組立の自由度が大
きくなる。
【0036】磁極片15を予め着磁してから永久磁石7
の凹状溝7cに挿入する。このように磁極片15は着磁
済みのため、永久磁石7に磁力で吸着するので、固着手
段は不要であるが、接着剤を用いて固着力を補強しても
良い。そして、長手方向寸法が大きい所謂長尺磁石であ
る磁極片15を凹状溝7cに挿入する際、前述のよう
に、磁極片15を可撓性が有るボンド磁石の一体成形体
から構成されるようにしたので、折れ難く作業性が良好
であり、原価を廉価にすることができる。また、磁極片
15を長手方向に分割された所謂短尺磁石の繋ぎ合わせ
たものとせずに済むので、繋ぎ合わせた継ぎ目における
磁気パターンの磁束密度の低下による画像品質の劣化を
招来することがなく、画像品質の優れたマグネットロー
ルとすることができる。永久磁石7に磁極片15が固着
された後、着磁装置を用いて永久磁石7を着磁し、複数
個の磁極(N1、S2、N2、S3、N3、S4、N
4)を形成する(以下、別着磁と記す)。
【0037】現像極に要求される磁束密度がさほど大き
くなく、現像極の両隣の補助極が接近していないような
場合は、未着磁の永久磁石7に未着磁の磁極片15を固
着してから、着磁装置を用いて永久磁石7と磁極片15
を着磁しても良い(以下、同時着磁と記す)。逆に、現
像極に要求される磁束密度が大きく現像極の両隣の補助
極が接近している場合は、前記各極に対応する着磁装置
の着磁ヨーク同士を接近させなければならないが、現像
極に要求される大磁束密度値を満足させるため、現像極
に対応する前記着磁ヨークに巻線を多層に施す関係上、
前記着磁ヨーク同士を接近させることが困難であり、前
述の別着磁とせざるをえなくなる。
【0038】前記別着磁の場合、S1極は前記着磁済み
の磁極片15により形成済みであるが、永久磁石7の円
周方向の磁極片15の近傍部分も着磁済みの磁極片15
の磁力によって磁極片15と同極性に(後述する同時着
磁の場合よりは弱目ではあるが)磁化され、特に前述の
ように磁極片15の材料として永久磁石7の材料よりは
磁気特性の高い磁石材料が好ましく用いられるため、こ
のことは一層顕著となり、その分、(後述する同時着磁
の場合よりは小さ目ではあるが)現像極の半値角の増大
を招来する。あるいは前記同時着磁の場合は、永久磁石
7の円周方向の磁極片15の近傍部分も磁極片15と同
極性に着磁され、その分、現像極の半値角の増大を招来
する。このような現像極の半値角の増大を防止するため
に、本実施形態では、前記凹状溝7cの側面と前記永久
磁石7周面とが交わる2箇所の稜線部の内、少なくとも
1箇所の稜線部に面取り部7dを具備した。前記面取り
部7dは凹状溝7cの側面に対して45度の角度で交わ
る直線とした。前記面取り部7dによって永久磁石7の
円周方向の磁極片15の近傍部分の内図の紙面左側の部
分が除去され、その分、半値角の増大を防止できる。
【0039】このようにして得られたマグネットロール
16に、スリーブ2と、フランジ3a、3bと、軸受け
4と、シール部材5とを所定の手順で配設することによ
り、マグネットロール16の外周を包囲するように設け
られ、且つマグネットロール16に対して回転可能に支
持されたスリーブ2を有する現像ロール1(すなわちこ
のマグネットロール16を用いた現像ロール1)を得る
ことができる。
【0040】(実施形態2)図4は本発明の実施形態2
を示す永久磁石27とマグネットロール216とそれを
用いた現像ロール21の側面図、図5は図4の後述する
溝27cと磁極片15を拡大したものである。なお、同
一部分は前述の図1、図2、図3、図9あるいは図10
と同一の参照符号を付す。本実施形態は実施形態1の永
久磁石7において、溝の2箇所の稜線部ともに面取り部
が具備されるようにしたものである。
【0041】永久磁石27の側面形状は、スリーブ2の
回転中心2Oをセンターとした円筒に溝27cを具備
し、実施形態1の面取り部7d、隅肉7caと同様な面
取り部27d、隅肉27caを具備するとともに、図2
の紙面右側の陵線部に面取り部27eを具備する。それ
以外は永久磁石27は実施形態1の永久磁石7と同じで
ある。シャフト6、磁極片15およびスリーブ2は実施
形態1と同じである。組立方法、着磁方法も実施形態1
と同じである。
【0042】そして、面取り部27dと面取り部27e
とによって永久磁石27の円周方向の磁極片15の近傍
部分が除去された分、半値角の増大を防止できる。
【0043】以下、実施例、比較例を示し本発明をより
具体的に説明する。
【0044】(実施例1)実施形態1において、下記の
仕様にて永久磁石とマグネットロールとそれを用いた現
像ロールを製作した。 (1)寸法 (ア)永久磁石 直径:23mm 長さ:304mm 溝幅:2.1mm 溝深さ(円筒の外周から溝底面までの寸法):3.4m
m 面取り部7d:図3のh1寸法が1.45mmとなるよ
うにした。 (イ)磁極片 側面形状:稜線部に面取り部の有る矩形側面とした。 幅:2mm 高さ(図3の紙面上下方向):3.3mm 面取り部7d:図3のh2寸法が0.3mmとなるよう
にした。なお、4a以外の面取り部も4aと同寸法とし
た。 (ウ)スリーブ 表面の直径:25mm (2)材質 (ア)永久磁石 バインダー:EEA 12重量% 磁性粉:Srフェライト 88重量% (イ)磁極片 バインダー:EVA 12重量% 磁性粉:Sm―Fe―N合金 88重量% (ウ)スリーブ:アルミニウム合金 (3)永久磁石の製造方法 (ア)永久磁石 押出し成形により一体の永久磁石を形成する。そして、
前記成形の金型の周囲に配設された磁場配向装置により
複数個の磁極(N1、S2、N2、S3、N3、S4、
N4)が所定位置に配向された所謂極異方性とした。 (イ)磁極片 押出し成形により一体の磁極片を形成する。そして、前
記成形の金型の周囲に配設された磁場配向装置により図
の紙面上下方向に配向された異方性とした。 (4)着磁 磁極片を予め着磁してから永久磁石7の溝に挿入した
後、着磁装置を用いて永久磁石7を着磁した(別着
磁)。
【0045】このようにして得られたマグネットロール
のスリーブ表面において、スリーブの法線方向の磁束密
度を測定し、その値をスリーブの法線方向の外方にとっ
て示した磁気パターンB7の分布図を図6に示す。図よ
り、現像極の最大磁束密度は0.114テスラ、半値角
は17.5度である。そして補助極の内、磁力が最も大
きいN1極の最大磁束密度は0.097テスラであるの
で、現像極による磁界のスリーブ外側表面の最大磁束密
度が、補助極による磁界のスリーブ外側表面の最大磁束
密度よりも大きく、現像極磁気パターンでの局所的高磁
束密度が得られている。
【0046】(実施例2)実施形態2において、下記の
仕様にて永久磁石とマグネットロールとそれを用いた現
像ロールを製作した。面取り部27eは図5のh3寸法
が2mmとなるようにした。それ以外は実施形態1と同
じである。
【0047】このようにして得られたマグネットロール
のスリーブ表面において、スリーブの法線方向の磁束密
度を測定し、その値をスリーブの法線方向の外方にとっ
て示した磁気パターンB27の分布図を図7に示す。図
より、現像極の最大磁束密度は0.114テスラ、半値
角は16.9度である。そして実施例1と同様に、現像
極による磁界のスリーブ外側表面の最大磁束密度が、補
助極による磁界のスリーブ外側表面の最大磁束密度より
も大きく、現像極磁気パターンでの局所的高磁束密度が
得られている。
【0048】(比較例)実施例1の永久磁石とマグネッ
トロールとそれを用いた現像ロールにおいて、永久磁石
7の面取り部7dを除去して永久磁石37としたこと以
外は実施例1と同じ仕様で、本比較例のマグネットロー
ルを製作した。
【0049】このようにして得られたマグネットロール
のスリーブ表面において、スリーブの法線方向の磁束密
度を測定し、その値をスリーブの法線方向の外方にとっ
て示した磁気パターンB37の分布図を図8に示す。図
より、現像極の最大磁束密度は0.115テスラ、半値
角は21.2度である。
【0050】実施例のマグネットロールは、現像極によ
る磁界のスリーブ外側表面の最大磁束密度が、補助極に
よる磁界のスリーブ外側表面の最大磁束密度よりも大き
く、現像極磁気パターンでの局所的高磁束密度が得られ
ている。そして実施例のマグネットロールは、比較例の
マグネットロールに対して、現像極磁気パターンの最大
磁束密度は略同じで、半値角を小さくすることができる
ので、画像品質の優れたマグネットロールおよびその製
造方法を提供することができる。実施例のマグネットロ
ールは、磁極片が折れにくく長手方向に一体に形成され
るようにすることができるので、画像品質の優れた、且
つ組立が容易で労力がかからず製造原価が廉価なマグネ
ットロールおよびその製造方法を提供することができ
る。現像極に要求される磁束密度が大きく現像極の両隣
の補助極が接近している場合、実施例のマグネットロー
ルは、磁極片を予め着磁してから永久磁石の溝に挿入す
ること(別着磁)により、画像品質の優れたマグネット
ロールおよびその製造方法を提供することができる。
【0051】以上、本発明の実施の形態あるいは実施例
について説明したが、本発明は上記実施の形態あるいは
実施例に限定されるものではない。実施の形態あるいは
実施例に記した寸法、形状あるいは材料はこれに限定さ
れるものではなく、機能、生産性等を勘案して最適の寸
法、形状あるいは材料とすれば良い。
【0052】また、下記のような変形も可能である。 (1)実施の形態では、永久磁石7の中空部にシャフト
6が挿入されるようにしたが、前記中空部が無くシャフ
トが永久磁石と一体に成形されたものとしても良い。こ
の場合は永久磁石7の側面形状は、スリーブ2の回転中
心2Oをセンターとした(円筒ではなく)円柱に凹状溝
7cが具備された形状となる。 (2)実施の形態では、永久磁石の複数個の磁極(補助
極)をN1、S2、N2、S3、N3、S4、N4の7
極としたが、この極数あるいは磁極の周方向の位置はこ
れに限定されず、要求される特性に応じて最適の極数あ
るいは磁極の周方向の位置とすることができる。 (3)実施の形態では、永久磁石7の側面を円筒状とし
たが、これに限定されず、例えば磁極部の直径が非磁極
部の直径より大きい形状としても良く、あるいは切り欠
きを具備した形状としても良い。 (4)実施の形態では、永久磁石7に着磁済みの磁極片
15が固着された後、着磁装置を用いて永久磁石7を着
磁したが、着磁装置を用いて永久磁石7を着磁した後、
永久磁石7に着磁済みの磁極片15を固着しても良い。 (5)実施の形態では、面取り部15aあるいは面取り
部7dは凹状溝7cの側面に対して45度の角度で交わ
る直線としたが、凹状溝7cの側面に対して交わる角度
は45度に限定されるものではない。また、面取り部1
5aあるいは面取り部7dは直線に限定されるものでは
なく、円弧状の曲線等種々の線とすることができる。 (6)実施の形態では、溝の幅方向の中心線が永久磁石
の円筒の中心線と一致するようにしたが、溝の幅方向の
中心線が永久磁石の円筒の中心線と一致しないようにし
ても良い。 (7)実施の形態では、溝の側面(図の紙面上下方向の
面)同士は互いに平行で、底面(図の紙面左右方向の
面)は前記側面と直交させたが、溝の側面同士は互いに
平行でなくても良く、底面は側面と直交させなくても良
い。そしてこのようにした場合、磁極片の側面形状も前
記溝の側面形状に応じて変形させれば良い。 (8)実施の形態では、現像極をS極としたが、現像極
をN極とし、それにともない補助極の極性も実施の形態
と逆にしても良い。
【0053】本発明においては、上記変形同士の組み合
わせ或いは実施の形態と変形との組み合わせは、任意に
行うことができる。
【0054】
【発明の効果】以上に記述したように、本発明によれば
現像極磁気パターンでの局所的高磁束密度が得られると
ともに、現像極磁気パターンの半値角が小さく、画像品
質の優れた、且つ製造原価が廉価なマグネットロールお
よびその製造方法とそれを用いた現像ロールを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示すマグネットロールと
それを用いた現像ロールの断面図である。
【図2】本発明の実施形態1を示すマグネットロールと
それを用いた現像ロールの側面図である。
【図3】図2の溝と磁極片を拡大した図面である。
【図4】本発明の実施形態2を示すマグネットロールと
それを用いた現像ロールの側面図である。
【図5】図4の溝と磁極片を拡大した図面である。
【図6】実施例1の磁気パターンを示す図面である。
【図7】実施例2の磁気パターンを示す図面である。
【図8】比較例の磁気パターンを示す図面である。
【図9】従来のマグネットロールとそれを用いた現像ロ
ールを示す断面図である。
【図10】従来のマグネットロールおよびその磁気パタ
ーンの側面図である。
【符号の説明】
1,21 現像ロール 2 スリーブ 2O 回転中心 3a,3b フランジ 4 軸受け 5 シール部材 6 シャフト 6a 平面部 7,27 永久磁石 7c,27c 凹状溝 7ca,27ca 隅肉 7d,15a,27d,27e 面取り部 15 磁極片 16,216 マグネットロール B7,B27,B37 磁気パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 隆治 群馬県多野郡吉井町多比良2977番地日立金 属機工株式会社内 (72)発明者 穐吉 健策 群馬県多野郡吉井町多比良2977番地日立金 属機工株式会社内 Fターム(参考) 2H031 AC08 AC18 AC19 AC20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像ロールに用いられるマグネットロー
    ル用の永久磁石であって、複数個の磁極を設けるととも
    に、周面上の軸方向に延びる凹状溝に磁極片が挿入され
    た永久磁石において、前記複数個の磁極の一つが前記磁
    極片の磁力により現像極を形成し、さらに前記現像極以
    外の複数個の磁極が補助極を形成し、且つ、この永久磁
    石を用いたマグネットロールを現像ロールに装着した場
    合、前記現像ロール用のスリーブ外側表面での、前記現
    像極の磁界が形成する最大磁束密度が、前記補助極の磁
    界が形成する最大磁束密度よりも大きくなるように構成
    したことを特徴とする永久磁石。
  2. 【請求項2】 前記磁極片は、ボンド磁石の一体成形体
    から構成されることを特徴とする請求項1に記載の永久
    磁石。
  3. 【請求項3】 前記凹状溝の側面と前記永久磁石周面と
    が交わる2箇所の稜線部の内、少なくとも1箇所の稜線
    部に面取り部を具備していることを特徴とする、請求項
    1又は2に記載の永久磁石。
  4. 【請求項4】 前記磁極片の軸方向の角部のうち、少な
    くとも底面の2箇所の角部に面取り部を具備しているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の永久磁
    石。
  5. 【請求項5】 現像ロール用のマグネットロールであっ
    て、複数個の磁極を設けるとともに、周面上の軸方向に
    延びる凹状溝に磁極片が挿入された永久磁石を有するマ
    グネットロールにおいて、前記複数個の磁極の一つが前
    記磁極片の磁力により現像極を形成し、さらに前記現像
    極以外の複数個の磁極が補助極を形成し、且つ、このマ
    グネットロールを現像ロールに装着した場合、前記現像
    ロール用のスリーブ外側表面での、前記現像極の磁界が
    形成する最大磁束密度が、前記補助極の磁界が形成する
    最大磁束密度よりも大きくなるように構成したことを特
    徴とするマグネットロール。
  6. 【請求項6】 前記磁極片は、ボンド磁石の一体成形体
    から構成されることを特徴とする請求項5に記載のマグ
    ネットロール。
  7. 【請求項7】 前記凹状溝の側面と前記永久磁石周面と
    が交わる2箇所の稜線部のうち、少なくとも1箇所の稜
    線部に面取り部を具備していることを特徴とする請求項
    5または6に記載のマグネットロール。
  8. 【請求項8】 前記磁極片の軸方向の角部のうち、少な
    くとも底面の2箇所の角部に面取り部を具備しているこ
    とを特徴とする、請求項5乃至7の何れかに記載のマグ
    ネットロール。
  9. 【請求項9】 複数個の磁極を設けるとともに、周面上
    の軸方向に延びる凹状溝に磁極片が挿入された永久磁石
    を有するマグネットロールの製造方法において、前記磁
    極片を予め着磁してから前記凹状溝に挿入することを特
    徴とするマグネットロールの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記磁極片は、ボンド磁石の一体成形
    体から構成されることを特徴とする請求項9に記載のマ
    グネットロールの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記凹状溝の側面と前記マグネットロ
    ール周面とが交わる2箇所の稜線部のうち、少なくとも
    1箇所の稜線部に面取り部を具備していることを特徴と
    する請求項9又は10に記載のマグネットロールの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記磁極片の軸方向の角部のうち、少
    なくとも底面の2箇所の角部に面取り部を具備している
    ことを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載のマ
    グネットロールの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項5乃至8の何れかに記載の前記
    マグネットロールの外周を包囲するように設けられ、且
    つ前記マグネットロールに対して回転可能に支持された
    スリーブを有することを特徴とする現像ロール。
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