JP2003097500A - 油拡散ポンプの運転方法及び油拡散ポンプの制御装置並びに真空排気装置とその制御方法 - Google Patents

油拡散ポンプの運転方法及び油拡散ポンプの制御装置並びに真空排気装置とその制御方法

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JP2003097500A JP2001294701A JP2001294701A JP2003097500A JP 2003097500 A JP2003097500 A JP 2003097500A JP 2001294701 A JP2001294701 A JP 2001294701A JP 2001294701 A JP2001294701 A JP 2001294701A JP 2003097500 A JP2003097500 A JP 2003097500A
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光男 原
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正男 今井
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繁 小坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エネルギー消費を効率的に抑制させつつ、所望
の真空度を得ることができ、作動油の劣化を抑制するこ
とができる油拡散ポンプの運転方法と、油拡散ポンプの
制御装置、及び油拡散ポンプを使用した真空排気装置の
制御方法を提供すること。 【解決手段】真空チャンバー11に接続されて、チャン
バー内を真空引きする油拡散ポンプ31の運転方法にお
いて、前記油拡散ポンプを作動させた場合の作動油の油
温に対応して、前記チャンバー11内の到達圧力値及び
当該到達圧力値に到達するための運転時間に関するデー
タを、対応する複数の油温についての複数のデータとし
て予め求めておき、目標とする真空度と到達時間条件に
対応して、前記複数のデータから適合するデータを求め
て、当該適合するデータに対応する作動油温度で運転す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空チャンバーに
接続されてチャンバー内を真空引きするための油拡散ポ
ンプの運転制御方法と、油拡散ポンプの制御装置、さら
には、油拡散ポンプを利用した真空排気装置とその制御
方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体プロセス装置等において、
真空チャンバー内を真空引きする真空ポンプとして、油
拡散ポンプが利用されている。この油拡散ポンプは、作
動油を収容したボイラ内にヒータを備えている。このヒ
ータにより加熱された作動油は、ボイラ内で、排気方向
に沿って斜めに配置されたノズルから、蒸気となって噴
出される。この蒸気に対して、空気等の気体分子が衝突
すると、蒸気の流れの方向に運動量が与えられて、排気
側へ流れるようになっている。これにより、油拡散ポン
プと接続されたチャンバー内の空気は、排気されて、チ
ャンバー内に真空が作られる。また、蒸気となった作動
油は、ボイラ壁面で凝縮し、収容部に回収されて、ふた
たびヒータで加熱されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような油拡散ポン
プでは、機種によって異なるものの投入エネルギーによ
り、作動油温度が決まり、一般に作動油温度が高い程、
排気速度が早くなる。このため、従来は、作動油温度を
高温に維持するために、ヒータ温度が高くなるように投
入エネルギーが設定されていた。
【0004】ところが、実際の運転実験を種々行うと、
作動油温度を高くして、排気速度を早めても、必ずし
も、所望の真空度に達することができなかったり、ま
た、所望の真空度に到達する場合にも、到達時間が多く
かかってしまう場合があるという問題がある。さらに
は、排気速度を早くするために、作動油温度を高くする
と、真空排気装置と作動油温度の温度差が大きいため
に、ヒータへの投入エネルギーを大きくする必要があ
り、その分、エネルギー消費が大きくなってしまう。そ
して、真空排気装置が設置されるクリーンルームの排熱
にエネルギーを多く消費することになるという点で、ト
ータルエネルギー消費が増大する欠点がある。また、作
動油が高温で使用される分、作動油の酸化等による劣化
が促進されてしまう。
【0005】本発明の目的は、エネルギー消費を効率的
に抑制させつつ、所望の真空度を得ることができる油拡
散ポンプの運転方法と、油拡散ポンプの制御装置、及び
油拡散ポンプを使用した真空排気装置とその制御方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、請求項1
の発明によれば、真空チャンバーに接続されて、チャン
バー内を真空引きする油拡散ポンプの運転方法におい
て、前記油拡散ポンプを作動させた場合の作動油の油温
に対応して、前記チャンバー内の到達圧力値及び当該到
達圧力値に到達するための運転時間に関するデータを、
対応する複数の油温についての複数のデータとして予め
求めておき、目標とする真空度と到達時間条件に対応し
て、前記複数のデータから適合するデータを求めて、当
該適合するデータに対応する作動油温度で運転するよう
にした、油拡散ポンプの運転方法により、達成される。
【0007】請求項1の構成によれば、前記油拡散ポン
プを作動させた場合の作動油の油温に対応して、前記チ
ャンバー内の到達圧力値及び当該到達圧力値に到達する
ための運転時間に関するデータを、対応する複数の油温
についての複数のデータとして予め求めて利用するよう
にしている。すなわち、本発明者等によれば、油拡散ポ
ンプは、一般的には、その作動油の温度が高い程、圧力
を降下させる圧力変化率が大きいと理解されているが、
単純に作動油の温度を高くしても、所望の真空度を達成
できない場合があることから、作動油の温度によって、
最終的に到達する圧力(以下、「飽和圧力」と言う)が
異なることを見いだした。すなわち、油拡散ポンプの作
動油の油温が高い方が、初期排気量が大きいが、飽和圧
力が高く、到達真空度が劣る。また、油拡散ポンプの作
動油の油温が低い方が、初期排気量が小さいが、飽和圧
力が低く、到達真空度が優れている。また、作動油の温
度を高くするためには、作動油の加熱手段への投入エネ
ルギーを増大させなければならないので、エネルギー消
費が増大する。そこで、目標とする真空度と到達時間の
条件に適合するように、より低い作動油の温度を、前記
複数のデータから選択することで、所望の真空度を達成
しつつ、投入エネルギーを抑えることで、省エネルギー
をはかることができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、運転時間及び到達圧力値に関する前記複数の油温に
対応した複数のデータを相互に比較し、運転開始時に前
記複数のデータのうち圧力変化率の最も大きなデータを
選択して、当該選択したデータによる作動油温で油拡散
ポンプを運転し、以降の運転においては、当該選択した
油温に対応したデータと他の油温に対応したデータとの
間で、より圧力変化率が大きくなる時点で、当該圧力変
化率が大きくなるデータに基づく作動油温に変更して、
前記油拡散ポンプを運転することを特徴とする。
【0009】請求項2の構成によれば、圧力を降下させ
る圧力変化率が、常に、一番大きくなる作動油の温度を
選択することで、キャビティー内の圧力を迅速に降下さ
せることができる。この場合、常に、最も高い作動油温
を選択して、油温を固定した状態で運転する場合と比べ
て、投入エネルギーを節約できるので、あわせて、省エ
ネルギーをはかることができる。
【0010】上述の目的は、請求項3の発明によれば、
真空チャンバーと、この真空チャンバーに接続され、チ
ャンバー内を真空引きする油拡散ポンプと、この油拡散
ポンプに接続されたロータリポンプと、少なくとも、前
記油拡散ポンプの作動油温と、前記ロータリポンプの駆
動周波数とを制御する制御手段を備える真空排気装置の
制御方法であって、前記油拡散ポンプを作動させた場合
の作動油の油温に対応して、前記チャンバー内の到達圧
力値及び当該到達圧力値に到達するための運転時間に関
するデータを、対応する複数の油温についての複数のデ
ータとして予め求めておき、目標とする真空度と到達時
間条件に対応して、前記複数のデータから適合するデー
タを求めて、当該適合するデータに対応する作動油温度
で運転するようにした、真空排気装置の制御方法によ
り、達成される。
【0011】請求項3の構成によれば、真空チャンバー
と、この真空チャンバーに接続され、チャンバー内を真
空引きする油拡散ポンプと、この油拡散ポンプに接続さ
れたロータリポンプと、少なくとも、前記油拡散ポンプ
の作動油温と、前記ロータリポンプの駆動周波数とを制
御する制御手段を備える真空排気装置においても、目標
とする真空度と到達時間の条件に適合するように、油拡
散ポンプの作動油について、より低い作動油の温度を、
前記複数のデータから選択することで、所望の真空度を
達成しつつ、投入エネルギーを抑えることで、省エネル
ギーをはかることができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項3の構成におい
て、到達圧力値及び運転時間に関する前記複数の油温に
対応した複数のデータを相互に比較し、運転開始時に前
記複数のデータのうち圧力変化率の最も大きなデータを
選択して、当該選択したデータによる作動油温で油拡散
ポンプを運転し、以降の運転においては、当該選択した
油温に対応したデータと、他の油温に対応したデータと
の間で、より圧力変化率が大きくなる時点で、当該圧力
変化率が大きくなるデータに基づく作動油温に変更し
て、前記油拡散ポンプを運転することを特徴とする。
【0013】請求項4の構成によれば、真空チャンバー
と、この真空チャンバーに接続され、チャンバー内を真
空引きする油拡散ポンプと、この油拡散ポンプに接続さ
れたロータリポンプと、少なくとも、前記油拡散ポンプ
の作動油温と、前記ロータリポンプの駆動周波数とを制
御する制御手段を備える真空排気装置においても、前記
油拡散ポンプのキャビティ内の圧力を降下させる圧力変
化率が、常に、一番大きくなる作動油の温度を選択する
ことで、キャビティー内の圧力を迅速に降下させること
ができる。この場合、常に、最も高い作動油温を選択し
て、油温を固定した状態で運転する場合と比べて、投入
エネルギーを節約できるので、あわせて、省エネルギー
をはかることができる。
【0014】請求項5の発明は、請求項3または4のい
ずれかの構成において、前記チャンバー内が高い真空度
に達したら、前記ロータリポンプの駆動周波数を高い周
波数から低い周波数に切り換えることを特徴とする。請
求項5の構成によれば、ロータリポンプの駆動周波数に
ついて、最初は高い周波数で駆動することで、効率的に
排気し、チャンバー内が高い真空度に達したら、ロータ
リポンプの駆動周波数を高い周波数から低い周波数に切
り換えて駆動することで、消費電力を低減することがで
きる。
【0015】請求項6の発明は、請求項5の構成におい
て、前記油拡散ポンプの排気部の圧力を検出する背圧検
出手段により、油拡散ポンプの動作特性曲線と、切り換
え後の周波数によるロータリポンプの動作特性曲線との
交点に対応した圧力であって、前記油拡散ポンプの臨界
背圧よりもより高真空であることを検出することによ
り、前記ロータリポンプの駆動周波数を、前記低い周波
数に切り換えることを特徴とする。請求項6の構成によ
れば、油拡散ポンプが確実に動作する状態において、ロ
ータリポンプの駆動周波数を高い周波数から低い周波数
に切り換えて駆動することで、消費電力を低減すること
ができる。
【0016】上述の目的は、請求項7の発明によれば、
真空チャンバーに接続された油拡散ポンプの作動油温を
自動制御する制御装置であって、この制御装置が、前記
油拡散ポンプを作動させた場合の作動油の油温に対応し
て、前記チャンバー内の到達圧力値及び当該到達圧力値
に到達するための運転時間に関するデータを、対応する
複数の油温についての複数のデータを取得し、目標とす
る真空度と到達時間条件に対応して、前記複数のデータ
から適合するデータを求めて、当該適合するデータに対
応する作動油温度で運転するようにした、油拡散ポンプ
の制御装置により、達成される。請求項7の構成によれ
ば、真空チャンバーに接続された油拡散ポンプの作動油
温を自動制御する場合の制御装置が、目標とする真空度
と到達時間の条件に適合するように、より低い作動油の
温度を、前記複数のデータから選択することで、所望の
真空度を達成しつつ、投入エネルギーを抑えることで、
省エネルギーをはかることができる。
【0017】請求項8の発明は、請求項7の構成におい
て、運転時間及び到達圧力値に関する前記複数の油温に
対応した複数のデータを相互に比較し、運転開始時に前
記複数のデータのうち圧力変化率の最も大きなデータを
選択して、当該選択したデータによる作動油温で油拡散
ポンプを運転し、以降の運転においては、当該選択した
油温に対応したデータと他の油温に対応したデータとの
間で、より圧力変化率が大きくなる時点で、当該圧力変
化率が大きくなるデータに基づく作動油温に変更して、
前記油拡散ポンプを運転することを特徴とする。請求項
8の構成によれば、真空チャンバーに接続された油拡散
ポンプの作動油温を自動制御する場合の制御装置が、前
記油拡散ポンプのキャビティ内の圧力を降下させる圧力
変化率が、常に、一番大きくなる作動油の温度を選択す
ることで、キャビティー内の圧力を迅速に降下させるこ
とができる。この場合、常に、最も高い作動油温を選択
して、油温を固定した状態で運転する場合と比べて、投
入エネルギーを節約できるので、あわせて、省エネルギ
ーをはかることができる。
【0018】上述の目的は、請求項9の発明によれば、
真空チャンバーと、この真空チャンバーに接続され、チ
ャンバー内を真空引きする油拡散ポンプと、この油拡散
ポンプに接続されたロータリポンプと、少なくとも、前
記油拡散ポンプの作動油温と、前記ロータリポンプの駆
動周波数とを制御する制御手段を備える真空排気装置で
あって、前記制御手段が、前記油拡散ポンプを作動させ
た場合の作動油の油温に対応して、前記チャンバー内の
到達圧力値及び当該到達圧力値に到達するための運転時
間に関するデータを、対応する複数の油温についての複
数のデータとして記憶した記憶手段を備えており、目標
とする真空度と到達時間条件に対応して、前記複数のデ
ータから適合するデータを求めて、当該適合するデータ
に対応する作動油温度で運転する構成とした真空排気装
置により、達成される。
【0019】請求項10の発明は、請求項9の構成にお
いて、前記制御手段が、到達圧力値及び運転時間に関す
る前記複数の油温に対応した複数のデータを相互に比較
し、運転開始時に前記複数のデータのうち圧力変化率の
最も大きなデータを選択して、当該選択したデータによ
る作動油温で油拡散ポンプを運転し、以降の運転におい
ては、当該選択した油温に対応したデータと、他の油温
に対応したデータとの間で、より圧力変化率が大きくな
る時点で、当該圧力変化率が大きくなるデータに基づく
作動油温に変更して、前記油拡散ポンプを運転する構成
としたことを特徴とする。
【0020】請求項11の発明は、請求項9または10
のいずれかの構成において、前記チャンバー内が高い真
空度に達したら、前記ロータリポンプの駆動周波数を高
い周波数から低い周波数に切り換える構成としたことを
特徴とする。
【0021】請求項12の発明は、請求項11の構成に
おいて、前記油拡散ポンプの排気部の圧力を検出する背
圧検出手段により、油拡散ポンプの動作特性曲線と、切
り換え後の周波数によるロータリポンプの動作特性曲線
との交点に対応した圧力であって、前記油拡散ポンプの
臨界背圧よりもより高真空であることを検出することに
より、前記ロータリポンプの駆動周波数を前記低い周波
数に切り換える構成としたことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の真空排気装置の
実施形態の概略構成を示す系統図である。図において、
真空チャンバー11は、例えば圧電デバイス(図示せ
ず)の製造工程の一部として、パッケージ内に圧電振動
片をマウントして、真空雰囲気中で蓋体を接合封止する
工程や、透明な蓋体を接合した後で、真空雰囲気中で、
蓋体を透過させて、圧電振動片にレーザを照射し、質量
削減方式により周波数調整する工程等の他、真空雰囲気
中で行われる半導体プロセス等に広く利用することがで
きる。
【0023】真空チャンバー11に接続される管路12
内には、例えば、半導体を利用した圧力センサ等でなる
高真空センサ39が接続されており、真空チャンバー1
1内の気圧が高真空となったか否かを検出できるように
なっている。この高真空センサ39は、後述するよう
に、油拡散ポンプ31の背圧検出手段を兼ねることがで
きる。管路12は、本引き弁(MV)16を介して、吸
引管路14が接続され、吸引管路14は、油拡散ポンプ
(DP)31の吸気部に接続されている。また、真空チ
ャンバー11に接続される管路12は、本引き弁(M
V)16よりも真空チャンバー11側で分岐部13を介
して分岐管路15に接続されている。分岐管路15は、
分岐部17を介して、管路18に接続されており、管路
18には、リーク弁(VV)19が設定されている。
【0024】また、分岐管路15は、分岐部13よりも
先で、粗引き弁(RV)22を介して管路21と接続さ
れている。この管路21は、分岐部23を介して、ロー
タリポンプである油回転ポンプ(油回転真空ポンプ)
(RP)41と接続されている。また、管路21は、油
拡散ポンプ31の排気部33と接続された管路24と分
岐部23にて接続されている。この管路24には、分岐
部23よりも油拡散ポンプ31側に拡散補助弁(FV)
25と、分岐部23を挟んで油拡散ポンプ31から遠い
側に、タイミングリーク弁26とが設定されている。
【0025】真空排気装置10は、その動作を制御する
ための制御手段としての制御装置60を備えている。制
御装置60は、CPU等の処理回路を含む制御回路61
と、この制御回路61に内蔵もしくは接続される記憶手
段としてのメモリ62と、ロータリポンプ41を運転制
御する手段としてのロータリポンプ制御回路64と、油
拡散ポンプ31を運転制御する手段としての油拡散ポン
プ制御装置63とを含んでおり、さらに、制御装置60
の制御回路61には、上述した高真空センサ39と接続
された高真空センサ駆動回路53が接続されている。
【0026】また、制御装置60の制御回路61には、
本引き弁16、リーク弁19、粗引き弁22、拡散補助
弁25、タイミングリーク弁26の各弁が接続されてお
り、これらの弁は、制御回路61の所定のシーケンスに
従って開閉されるようになっている。また、制御装置6
0の制御回路61には、油拡散ポンプ31の排気部33
の圧力を検出するための背圧検出手段として、高真空セ
ンサ39とは別に圧力センサ38が接続されていてもよ
い。
【0027】さらに、油拡散ポンプ31には、補助ポン
プとしてロータリポンプ41が接続されており、油拡散
ポンプ31が排気した気体は、ロータリポンプ41が吸
引して、図示しない経路により排出するようになってい
る。
【0028】ここで、ロータリポンプ41は、例えば、
公知の油回転ポンプが使用されており、例えば、回転翼
型のものが好適に使用される。すなわち、ロータリポン
プ41のシリンダー内には、回転するロータがあり、シ
リンダーには吸気口と排気口がそれぞれ独立して開口し
ている。シリンダー内で回転するロータには、可動する
ベーンが取り付けられ、ロータの遠心力によりベーンの
外縁がシリンダー内壁に押しつけられるようになってい
る。これにより、ロータが回転すると、ロータ、ベー
ン、シリンダー内壁で区画される容積が変化すること
で、気体を送り出すようになっている。
【0029】この実施形態では、ロータリポンプ41の
制御回路64は、制御回路61の指示により、ロータリ
ポンプ41の駆動周波数を変化させるように制御するこ
とを特徴としている。すなわち、ロータリポンプ41
は、その駆動電流が印加されるタイミングを一定周波数
の駆動信号で指示されている。そして、駆動信号の周波
数が高い程、ロータリポンプ41の回転数が高く、排気
速度が早くなるが、その分消費電力は大きくなる。この
ため、ロータリポンプ41の制御回路64は、駆動信号
の周波数を後述するように変化させて、排気効率を損な
うことなく、消費電力を節約するようにしている。
【0030】図2は、真空排気装置10の油拡散ポンプ
(油拡散真空ポンプ)31の構成例を示す概略断面図で
ある。図において、油拡散ポンプ31は、底部が塞がれ
て、作動油34を貯留できる貯留部55を備えるように
された筒状の本体32と、本体32内に配置され、加熱
された作動油34が蒸発して上昇した蒸気を図において
斜め下方の排気方向に沿って噴射するための複数のノズ
ル35a,35b,35cを備えている。複数のノズル
35a,35b,35cは、それぞれ、本体32の内壁
との間隔が、図において下方にいくに従って、次第に狭
くなるようにされている。
【0031】本体32の底部に隣接して、下端部には、
格納部54内に電気ヒータ51が設けられており、ヒー
タ51には、油拡散ポンプ制御装置63としての温度制
御回路が設けられている。油拡散ポンプ制御装置63
は、ヒータ51の温度を検出するための熱電対等で構成
した温度センサ52からの信号が入力され、図1の制御
回路61から指示された温度になるように、ヒータ51
に対する駆動電流である入力パワーを自動制御するよう
になっている。例えば、油拡散ポンプ制御装置63であ
る温度制御回路は、PDI(比例、微分、積分制御)回
路により構成され、図1の制御回路61から指示された
温度に対して、温度センサ52からの現在温度と比較し
て、フィードバック制御をおこない、迅速に、指示され
た温度となるようにヒータ51への入力パワーを決定す
るようになっている。
【0032】油拡散ポンプ31の図において上端部の開
口は、図1の吸引管路14が接続された吸気部37とな
っている。これにより、図1の真空チャンバー11内の
気体が本体32内に導入されるようになっている。本体
32の作動油34の貯留部であるボイラの上方には、斜
めに延びる管路としての排気部33が形成されている。
この排気部33は、図1の管路24と接続されている。
また、この排気部33には、排気部33の圧力を検出す
る圧力センサ38が設定されていてもよい。また、筒状
の本体32の外周には、冷却管路36が螺旋状に取り巻
いて当接されており、冷却管路36内を冷媒が通される
ことで、本体32の壁面と熱交換されるようになってい
る。尚、作動油34としては、例えば、シリコーン油系
のものが使用でき、例えば、東レダウコーニングSH7
05を使用することができる。
【0033】以上の構成において、油拡散ポンプ31
は、油拡散ポンプ制御装置63の制御に基づいて、ヒー
タ51が発熱されることにより、本体32の底部に貯留
された作動油34が加熱されて蒸発する。作動油34の
蒸気は本体32の中心部を矢印方向に上昇し、排気方
向,すなわち、図2において、下方に向けて、各ノズル
35a,35b,35cより噴出される。そして、ほぼ
音速程度まで加速された蒸気に対して、吸気部37から
導入される空気の分子が衝突すると、蒸気の流れの方向
に運動量が与えられて、排気側へ流れ、排気部33から
排出される。この過程で、各ノズル35a,35b,3
5cと本体32の壁面との間は次第に狭くされているの
で、ポンプ作用が働き、吸気部37では、負圧がつくら
れて、吸気部37と管路14及び管路12で接続された
真空チャンバー11内の空気が排気されることで、チャ
ンバー内に真空が作られる。また、作動油34の蒸気
は、本体32の壁面に当接し、冷却管路36との間で熱
交換されて冷やされることで壁面の内側に結露する。結
露した作動油は次第に落下して、本体32の下部に液体
の作動油34として回収される。
【0034】図3は、図2のヒータ51を収容した本体
32の部分に着脱されるように構成した断熱手段70を
示している。本実施形態では、後述する油拡散ポンプ3
1の運転方法に加えて、油拡散ポンプ31に、このよう
な断熱手段70を付加することで、熱損失を低減するよ
うにしている。図において、断熱手段70は、全体が断
熱材により形成された断熱ジャケットとして形成されて
いる。断熱手段70は、筒状をした上部ジャケット71
と、所定の厚みを有する下部ジャケット77とを備えて
いる。ここで、この断熱手段70は、その全体が、例え
ば、ガラスクロスをフッ素コートガラスクロス生地で内
包することにより形成することができる。
【0035】上部ジャケット71は、分離部72で開く
ようにされた筒体であり、その内周が、油拡散ポンプ3
1のヒータ格納部54及び貯留部55の外周とほぼ一致
するように形成されている。上部ジャケット71の分離
部72に沿って、カバー74が設けられており、カバー
74の内面には、面ファスナー等で形成した着脱部74
aが設けられている。この着脱部74aは、上部ジャケ
ット71の外周の分離部72に沿った箇所に設けられた
面ファスナー等でなる着脱部75に対して着脱されるこ
とで、固定できるようになっている。
【0036】また、上部ジャケット71の下端には、切
り欠き79が設けられており、油拡散ポンプ31のヒー
タ格納部54及び貯留部55の周囲に上部ジャケット7
1を取り付けた場合の配線の出し入れ手段とされてい
る。下部ジャケット77は、油拡散ポンプ31の本体3
2の下端に当接される。この下部ジャケット77の上端
には、周方向に沿って複数のカバー78が設けられてお
り、各カバーの内面には、面ファスナー等でなる着脱部
78aがそれぞれ設けられている。そして、上部ジャケ
ット71の下端外周には、面ファスナー等でなる着脱部
76が設けられている。
【0037】これにより、油拡散ポンプ31のヒータ格
納部54及び貯留部55の周囲に上部ジャケット71を
取り付けた状態で、下部ジャケット77を、油拡散ポン
プ31の本体32の下端に当接させる。そして、上部ジ
ャケット71と下部キャケット77との境界をカバー7
8で覆って、下部ジャケット77の着脱部78aと上部
ジャケット71の下端外周の着脱部76を固定すること
で、断熱手段70は、油拡散ポンプ31の本体32の下
部をほぼ完全に覆うことができる。このため、ヒータ5
1の熱や加熱された作動油34の熱が外部に逃げないよ
うにすることができる。
【0038】本実施形態の真空排気装置10は、以上の
ように構成されており、次に、図4のフローチャート
と、図5のタイムチャートを参照しながら、その概略動
作について説明する。真空排気装置10の動作は、制御
装置60により制御されるようになっている。真空排気
装置10を立ち上げた直後は、真空チャンバー11内
が、真空であるかどうかに関わらず、真空チャンバー1
1と油拡散ポンプ31とをつなぐ本引き弁16と、粗引
き弁22は閉じられている。拡散補助弁25は開かれて
おり、ロータリポンプ41は、油拡散ポンプ31の排気
側の背圧が臨界背圧(後述)を超えないようにするため
に、既に回転しているが、真空排気装置10の運転開始
時においては、油拡散ポンプ31と本引き弁16の配管
内は、既に、真空となっており、排出気体量が少ないた
め、例えば、30ないし40ヘルツで駆動されている。
このような状態から、先ず、粗引き弁22を開く(ST
2)、これと同時に、制御装置60においては、ロータ
リポンプの制御回路64は、ロータリポンプ41の駆動
周波数を高い周波数に変更し、排気速度を高くする(S
T3)。
【0039】ロータリポンプ41を高回転としたら、粗
引き弁22を閉じ(ST4)、拡散補助弁25を開いて
(ST5)、油拡散ポンプ31とロータリポンプ41と
を接続する。次に、本引き弁16を開いて、真空チャン
バー11と油拡散ポンプ31を接続する(ST6)。次
いで、制御装置60は、油拡散ポンプ制御装置63に指
示を出して、油拡散ポンプ31を駆動する(ST7)。
油拡散ポンプ制御装置63による油拡散ポンプ31の運
転方法は後で詳しく説明する。
【0040】これにより、真空チャンバー11と、油拡
散ポンプ31と、ロータリポンプ41とが接続され、真
空チャンバー11内の気体は、油拡散ポンプ31により
真空引きされ、さらに、油拡散ポンプ31の排気は、ロ
ータリポンプ41により吸引されて、ロータリポンプ4
1から外部へ排気される。これにより、高真空センサ3
9が所定の真空度を検出したら(ST8)、ロータリポ
ンプの制御回路64は、駆動信号を、例えば30ヘルツ
ないし40ヘルツという、より低い周波数に変更して、
ロータリポンプ41の駆動周波数を低い周波数に変更す
る(ST9)。すなわち、ロータリポンプの制御回路6
4は、ロータリポンプ41をインバータ制御すること
で、真空チャンバー11内を所望とされる真空度に維持
しつつ、真空チャンバー11内で必要な作業時間を提供
し、この間ロータリポンプ41の消費電力を抑制して、
省エネルギーを実現することができる。
【0041】この場合、次の理由により、高真空センサ
39が検出する真空度の適切な設定が重要である。図6
は、油拡散ポンプ31と補助ポンプとしてのロータリポ
ンプ41との関係を示す対数グラフである。図におい
て、縦軸は、排気流量を示し、上昇する程排気流量は増
大する。横軸は、油拡散ポンプ31の排気部33に設定
された、もしくは排気部33と同じ圧力を検出するよう
に設定された圧力センサ38の出力であり、右へいく程
圧力が高くなる。この油拡散ポンプ31の排気部33の
圧力を油拡散ポンプ31の背圧と呼ぶ。真空排気装置1
0が動作されて、真空チャンバー11の真空引きを行う
過程で、排気が行われると、背圧は図6のグラフ上、左
へ移動することになる。
【0042】図6において、油拡散ポンプ31の動作を
示す動作特性曲線はDPで示されている。ここで、油拡
散ポンプ31は、所定の背圧以下でないと、排気できな
くなる。これを臨界背圧という。また、図6において、
RP−1はロータリポンプ41を、例えば、周波数60
ヘルツで駆動した場合の動作特性曲線を示し、RP−2
はロータリポンプ41を、例えば、周波数30ヘルツで
駆動した場合の動作特性曲線を示している。
【0043】油拡散ポンプ31とロータリポンプ41を
同時に動作させていて、ロータリポンプ41を周波数6
0ヘルツで駆動した場合には、DPとRP−1の交点B
で運転され、その時の排気流量はQ1であり、油拡散ポ
ンプ31の背圧は、P2である。この状態から排気が進
行し、油拡散ポンプ31の背圧がP1となっても支障な
く真空引きを続けることができる。流量がQ1である時
に、ロータリポンプ41の駆動を切り換えて、周波数3
0ヘルツで駆動した場合には、流量Q1とRP−2との
交点Dに移動すると、油拡散ポンプ31の背圧は、P3
となってしまい、臨界背圧を越えてしまい、油拡散ポン
プ31は排気できなくなってしまう。
【0044】このように、ロータリポンプ41の駆動周
波数を低い周波数に変更することは単純に行うことがで
きない。本実施形態では、図1の制御回路61は、後述
するように、油拡散ポンプ31の動作特性曲線DPと、
補助ポンプであるロータリポンプ41の駆動される周波
数に応じた動作特性曲線RP−1,RP−2の情報もし
くは、油拡散ポンプ31の動作特性曲線DPと、補助ポ
ンプであるロータリポンプ41の駆動される周波数に応
じた動作特性曲線RP−1,RP−2の交点であるB点
やE点における流量Q1,Q2と、この流量Q1,Q2
に対応した油拡散ポンプ31の背圧P2,P4を予めメ
モリ62内に用意しておき、高真空センサ39が、所定
の真空度として、この背圧P2,P4のうち、例えば、
P4を検出した場合に、ロータリポンプ41の駆動周波
数を、対応する低い周波数に切り換えるようにしてい
る。尚、この実施形態では、この背圧の検出は、管路1
2内の高真空センサ39の検出値から推定するようにし
ているが、油拡散ポンプ31の排気部33に設定した圧
力センサ38から知るようにしてもよい。そして、真空
チャンバー11内で、所定の作業が終了したら、本引き
弁16を閉め(ST10)、次いで、リーク弁19を開
いて真空引き作業を終了する(ST11)。
【0045】次に、図4のST7における油拡散ポンプ
31の運転方法の第1の実施形態について説明する。図
7は、油拡散ポンプ31の作動油34の温度を種々変更
して運転した場合の排気速度について、真空チャンバー
11内の到達圧力値を縦軸にとり、当該到達圧力値に至
るまでの運転時間を横軸にとったデータに関して、本発
明者等が求めたものである。
【0046】各データは、図7に示されているように、
作動油34の温度によって異なるが、その変化特性は、
次の一般式により表すことができる。 f=Ae-kt +C(Cは飽和圧力)・・・・(1)式 ここで、図7のデータから判明したことは、油拡散ポン
プ31の作動油の油温が高い方がkの値が大きく、初期
排気量が大きいが、Cの定数が大きく、到達真空度が劣
る。また、油拡散ポンプ31の作動油の油温が低い方が
kの値が小さく、初期排気量が小さいが、Cの定数も小
さく、到達真空度が優れている。
【0047】油拡散ポンプ31では、その作動油の油蒸
気の噴出量は、ヒータ51への投入エネルギー(作動油
34に伝達された熱量)と、単位質量当たりの蒸発量に
比例して、ポンプ作用が高まると考えられている。しか
しながら、作動油の温度が高いと、図1において、図2
で示される吸気部37から管路14,管路12を介し
て、真空チャンバー11内に拡散する成分も増えること
が考えられる。このため、作動油の油蒸気の噴出量か
ら、拡散による損失を引いたものが、実際に働くポンプ
作用として利用できる。
【0048】このような点から、目的とされる真空度や
所要時間の条件により、作動油の最適な加熱条件を選択
する必要がある。図8は、図7で示した作動油温度に対
応した多数のデータを理解の便宜のために2つのデータ
に整理したものである。図において、データAは、油拡
散ポンプ31を作動油の温度を図1の油拡散ポンプ制御
装置63により摂氏310度になるように制御して運転
したものである。データBは、油拡散ポンプ31を作動
油の温度を図1の油拡散ポンプ制御装置63により摂氏
250度になるように制御して運転したものである。
【0049】データAは運転初期の圧力変化率が大き
く、効率よく真空引きできるが、運転開始から9分程度
で、データAとデータBの圧力変化率は逆転し、作動油
の温度をデータAよりも低い摂氏250度としたデータ
Bの方が圧力変化率が大きくなる。そして、それぞれの
飽和圧力は、C1とC2で示されるように、データBの
ほうがはるかに低く、到達真空度において優れている。
【0050】このようにして、本実施形態では、油拡散
ポンプ31の作動油の温度を、通常の設定である摂氏3
00度程度の高い温度ではなく、予め取得した作動油温
度毎に複数もしくは多数のデータ(図7参照)から選択
し、より低い作動油温度で運転することにより、高い真
空度と、省エネルギーを達成でき、しかも作動油の劣化
を効果的に抑制することができる。
【0051】かくして、本実施形態の真空排気装置10
においては、油拡散ポンプ31の作動油の温度を、従来
の摂氏307度から、上述の方法により選択したデータ
に基づく作動油温度として、例えば、摂氏250度を選
択して運転することで、所定の稼働時間だけ通年で実施
した場合、油拡散ポンプ31の使用電力量に関して、電
気料金換算で、年間約67.6パーセント程度の省エネ
ルギーを達成することができる。また、図3で説明した
断熱手段70を油拡散ポンプ31に採用することによ
り、所定の稼働時間だけ通年で実施した場合、油拡散ポ
ンプ31の使用電力量に関して、電気料金換算で、年間
約10.3パーセント程度の省エネルギーを達成するこ
とができる。さらに、図5で説明したように、ロータリ
ポンプ41の駆動周波数を低い周波数に切り換えて制御
することにより、所定の稼働時間だけ通年で実施した場
合、ロータリポンプ41の使用電力量に関して、電気料
金換算で、年間約39.7パーセント程度の省エネルギ
ーを達成することができる(切り換え後の周波数を30
ヘルツで換算)。そして、これら全体を実行することに
より、所定の稼働時間だけ通年で実施した場合、真空排
気装置10の使用電力量に関して、電気料金換算で、年
間約59.4パーセント程度の省エネルギーを達成する
ことができる。
【0052】次に、図4のST7における油拡散ポンプ
31の運転方法の第2の実施形態について説明する。こ
の第2の実施形態に係る運転方法においても、図7で説
明した作動油の温度に対応した多数のデータもしくは、
これらのデータの一部である複数のデータが使用され
る。すなわち、運転時間及び到達圧力値に関する前記複
数の油温に対応した複数のデータである図7のデータを
相互に比較し、運転開始時に図7の複数のデータのうち
圧力変化率の最も大きなデータを選択して、そのデータ
による作動油温で油拡散ポンプ31を運転し、以降の運
転においては、当該選択した油温に対応したデータと他
の油温に対応したデータとの間で、より圧力変化率が大
きくなる時点で、当該圧力変化率が大きくなるデータに
基づく作動油温に変更して、前記油拡散ポンプを運転す
る方法である。
【0053】具体的には、概略次のような手法を採用す
る。図9のグラフは、図7で示した運転時間及び到達圧
力値に関する前記複数の油温に対応した多数のデータか
ら、説明の便宜のために、3つの作動油温に対応したデ
ータを選んで示したものである。直線で示すデータC
は、図9のデータの中では最も高い作動油温として、例
えば、摂氏310度に対応したデータである。鎖線で示
すデータBは、次に高い油温である摂氏280度に対応
したデータである。点線で示すデータCは、図9のデー
タの中では、最も低い油温である摂氏250度に対応し
たデータである。
【0054】油拡散ポンプ31の運転開始時には、図1
の制御装置60は、メモリ62内に格納されている図9
のデータを参照して、運転初期の圧力変化率が最も大き
なデータCを選択し、油拡散ポンプ制御装置63に指示
を出し、油拡散ポンプ制御装置63は、ヒータ51に、
作動油34を摂氏310度に加熱させるように制御す
る。ここで、図1の制御装置60は、データCとデータ
Bを比較して、運転開始であるT1時間から所定時間が
経過したT2時間後には、データCとデータBの圧力変
化率が逆転し(bのポイント)、データBの方が圧力変
化率が大きくなるので、データBに対応した作動油温度
である摂氏280度となるように、油拡散ポンプ制御装
置63に指示を出し、油拡散ポンプ制御装置63は、ヒ
ータ51に、作動油34を摂氏280度に加熱させるよ
うに制御する。
【0055】同様にして、制御装置60は、データBと
データAを比較して、cのポイントでデータBとデータ
Aの圧力変化率が逆転し、データAの方が圧力変化率が
大きくなるので、cのポイントとなる時点もしくは、こ
れが予想された時点である運転開始T1時間から所定時
間が経過したT3時間後に、データAに対応した作動油
温度である摂氏250度となるように、油拡散ポンプ制
御装置63に指示を出し、油拡散ポンプ制御装置63
は、ヒータ51に、作動油34を摂氏250度に加熱さ
せるように制御する。そして、図10は、このようにし
て、作動油温度を変更して油拡散ポンプを運転する場合
のデータの一例を示すものである。
【0056】かくして、本実施形態では、運転開始T1
の時点からT2時間までは、データCに基づく作動油温
摂氏310度で油拡散ポンプ31を運転して、大きな圧
力降下速度CPを達成し、T2時間からT3時間まで
は、データBに基づく作動油温摂氏280度で油拡散ポ
ンプ31を運転して、データBに基づく大きな圧力降下
速度BPを達成し、T3時間からT4時間めでは、デー
タAに基づく作動油温摂氏250度で油拡散ポンプ31
を運転して、データAのもつ大きな飽和圧力である到達
真空度を得ることができる。
【0057】この場合、最も高い作動油温をもつデータ
Cに基づいて運転した場合と比べて、矢印Dに示すよう
に、きわめて大きな到達真空度の差を得ることができ
る。また、その到達真空度を得るためには、従来、デー
タAに対応した作動油温で運転する必要があるが、その
場合、当該到達真空度に達するのは、図9においてポイ
ントaであるから、運転開始からT5時間必要となる。
しかし、この実施形態では、ポイントdにおいて、これ
と同じ真空度を得ることができ、これに要する時間はT
4時間で済むことになる。
【0058】したがって、本実施形態によれば、従来よ
りも短い時間で、高い真空度を達成することができ、し
かも、作動油温度を低減することで、エネルギー消費と
作動油の劣化を効果的に抑制することができるものであ
る。尚、図9は、本実施形態の手法を説明するための概
念的なグラフであり、油拡散ポンプ制御装置63の指示
によりヒータ51が、作動油34の温度を変更して、実
際の温度がこれに追従するのには、所定の時間が必要で
あるから、温度切り換えのタイミングであるT2,T3
は、特定の油温に対応したあるデータと他の油温に対応
したデータとの間で、実際に圧力変化率が大きくなる時
点でなくても、制御装置60により図7のデータに基づ
いて、圧力変化率が大きくなることが予想される時点
で、油拡散ポンプ制御装置63による作動油温の変更の
制御がなされてもよい。
【0059】本発明は上述の実施形態に限定されない。
各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省
略し、言及されない他の構成や手法と組み合わせること
ができる。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、エ
ネルギー消費を効率的に抑制させつつ、所望の真空度を
得ることができ、作動油の劣化を抑制することができる
油拡散ポンプの運転方法と、油拡散ポンプの制御装置、
及び油拡散ポンプを使用した真空排気装置とその制御方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる真空排気装置の概略
構成を示す系統図。
【図2】図1の真空排気装置に用いる油拡散ポンプの構
成を示す概略断面図。
【図3】図2の油拡散ポンプに着脱される断熱手段の構
成例を示す概略斜視図。
【図4】図1の真空排気装置の動作の概略を示すフロー
チャート。
【図5】図4のフローチャートに対応したタイミングチ
ャート。
【図6】図1の真空排気装置に用いる油拡散ポンプとロ
ータリポンプの動作特性曲線と油拡散ポンプの臨界背圧
の関係を示す図。
【図7】本発明の実施形態における油拡散ポンプの使用
方法に用いるデータを示すグラフ。
【図8】図7のデータを用いた油拡散ポンプの使用方法
の第1の実施形態を説明するためのグラフ。
【図9】図7のデータを用いた油拡散ポンプの使用方法
の第2の実施形態を説明するためのグラフ。
【図10】図9の油拡散ポンプの使用方法に対応したデ
ータを示すグラフ。
【符号の説明】
10 真空排気装置 11 真空チャンバー 31 油拡散ポンプ 41 ロータリポンプ 60 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 正男 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小坂 繁 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバーに接続されて、チャンバ
    ー内を真空引きする油拡散ポンプの運転方法において、 前記油拡散ポンプを作動させた場合の作動油の油温に対
    応して、前記チャンバー内の到達圧力値及び当該到達圧
    力値に到達するための運転時間に関するデータを、対応
    する複数の油温についての複数のデータとして予め求め
    ておき、 目標とする真空度と到達時間条件に対応して、前記複数
    のデータから適合するデータを求めて、当該適合するデ
    ータに対応する作動油温度で運転するようにしたことを
    特徴とする、油拡散ポンプの運転方法。
  2. 【請求項2】 運転時間及び到達圧力値に関する前記複
    数の油温に対応した複数のデータを相互に比較し、運転
    開始時に前記複数のデータのうち圧力変化率の最も大き
    なデータを選択して、当該選択したデータによる作動油
    温で油拡散ポンプを運転し、以降の運転においては、当
    該選択した油温に対応したデータと他の油温に対応した
    データとの間で、より圧力変化率が大きくなる時点で、
    当該圧力変化率が大きくなるデータに基づく作動油温に
    変更して、前記油拡散ポンプを運転することを特徴とす
    る、請求項1に記載の油拡散ポンプの運転方法。
  3. 【請求項3】 真空チャンバーと、この真空チャンバー
    に接続され、チャンバー内を真空引きする油拡散ポンプ
    と、この油拡散ポンプに接続されたロータリポンプと、
    少なくとも、前記油拡散ポンプの作動油温と、前記ロー
    タリポンプの駆動周波数とを制御する制御手段を備える
    真空排気装置の制御方法であって、 前記油拡散ポンプを作動させた場合の作動油の油温に対
    応して、前記チャンバー内の到達圧力値及び当該到達圧
    力値に到達するための運転時間に関するデータを、対応
    する複数の油温についての複数のデータとして予め求め
    ておき、 目標とする真空度と到達時間条件に対応して、前記複数
    のデータから適合するデータを求めて、当該適合するデ
    ータに対応する作動油温度で運転するようにしたことを
    特徴とする、真空排気装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 到達圧力値及び運転時間に関する前記複
    数の油温に対応した複数のデータを相互に比較し、運転
    開始時に前記複数のデータのうち圧力変化率の最も大き
    なデータを選択して、当該選択したデータによる作動油
    温で油拡散ポンプを運転し、以降の運転においては、当
    該選択した油温に対応したデータと、他の油温に対応し
    たデータとの間で、より圧力変化率が大きくなる時点
    で、当該圧力変化率が大きくなるデータに基づく作動油
    温に変更して、前記油拡散ポンプを運転することを特徴
    とする、請求項3に記載の真空排気装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記チャンバー内が高い真空度に達した
    ら、前記ロータリポンプの駆動周波数を高い周波数から
    低い周波数に切り換えることを特徴とする、請求項3ま
    たは4に記載の真空排気装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記油拡散ポンプの排気部の圧力を検出
    する背圧検出手段により、油拡散ポンプの動作特性曲線
    と、切り換え後の周波数によるロータリポンプの動作特
    性曲線との交点に対応した圧力であって、前記油拡散ポ
    ンプの臨界背圧よりもより高真空であることを検出する
    ことにより、前記ロータリポンプの駆動周波数を前記低
    い周波数に切り換えることを特徴とする、請求項5に記
    載の真空排気装置の制御方法。
  7. 【請求項7】 真空チャンバーに接続された油拡散ポン
    プの作動油温を自動制御する制御装置であって、 この制御装置が、 前記油拡散ポンプを作動させた場合の作動油の油温に対
    応して、前記チャンバー内の到達圧力値及び当該到達圧
    力値に到達するための運転時間に関するデータを、対応
    する複数の油温についての複数のデータを取得し、 目標とする真空度と到達時間条件に対応して、前記複数
    のデータから適合するデータを求めて、当該適合するデ
    ータに対応する作動油温度で運転するようにしたことを
    特徴とする、油拡散ポンプの制御装置。
  8. 【請求項8】 運転時間及び到達圧力値に関する前記複
    数の油温に対応した複数のデータを相互に比較し、運転
    開始時に前記複数のデータのうち圧力変化率の最も大き
    なデータを選択して、当該選択したデータによる作動油
    温で油拡散ポンプを運転し、以降の運転においては、当
    該選択した油温に対応したデータと他の油温に対応した
    データとの間で、より圧力変化率が大きくなる時点で、
    当該圧力変化率が大きくなるデータに基づく作動油温に
    変更して、前記油拡散ポンプを運転することを特徴とす
    る、請求項7に記載の油拡散ポンプの制御装置。
  9. 【請求項9】 真空チャンバーと、この真空チャンバー
    に接続され、チャンバー内を真空引きする油拡散ポンプ
    と、この油拡散ポンプに接続されたロータリポンプと、
    少なくとも、前記油拡散ポンプの作動油温と、前記ロー
    タリポンプの駆動周波数とを制御する制御手段を備える
    真空排気装置であって、 前記制御手段が、 前記油拡散ポンプを作動させた場合の作動油の油温に対
    応して、前記チャンバー内の到達圧力値及び当該到達圧
    力値に到達するための運転時間に関するデータを、対応
    する複数の油温についての複数のデータとして記憶した
    記憶手段を備えており、 目標とする真空度と到達時間条件に対応して、前記複数
    のデータから適合するデータを求めて、当該適合するデ
    ータに対応する作動油温度で運転する構成としたことを
    特徴とする、真空排気装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段が、到達圧力値及び運転
    時間に関する前記複数の油温に対応した複数のデータを
    相互に比較し、運転開始時に前記複数のデータのうち圧
    力変化率の最も大きなデータを選択して、当該選択した
    データによる作動油温で油拡散ポンプを運転し、以降の
    運転においては、当該選択した油温に対応したデータ
    と、他の油温に対応したデータとの間で、より圧力変化
    率が大きくなる時点で、当該圧力変化率が大きくなるデ
    ータに基づく作動油温に変更して、前記油拡散ポンプを
    運転する構成としたことを特徴とする、請求項9に記載
    の真空排気装置。
  11. 【請求項11】 前記チャンバー内が高い真空度に達し
    たら、前記ロータリポンプの駆動周波数を高い周波数か
    ら低い周波数に切り換える構成としたことを特徴とす
    る、請求項9または10に記載の真空排気装置。
  12. 【請求項12】 前記油拡散ポンプの排気部の圧力を検
    出する背圧検出手段により、油拡散ポンプの動作特性曲
    線と、切り換え後の周波数によるロータリポンプの動作
    特性曲線との交点に対応した圧力であって、前記油拡散
    ポンプの臨界背圧よりもより高真空であることを検出す
    ることにより、前記ロータリポンプの駆動周波数を前記
    低い周波数に切り換える構成としたことを特徴とする、
    請求項11に記載の真空排気装置。
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