JPH11343972A - クライオポンプ、クライオポンプの再生装置および再生方法、並びに、クライオポンプの制御方法 - Google Patents

クライオポンプ、クライオポンプの再生装置および再生方法、並びに、クライオポンプの制御方法

Info

Publication number
JPH11343972A
JPH11343972A JP10151114A JP15111498A JPH11343972A JP H11343972 A JPH11343972 A JP H11343972A JP 10151114 A JP10151114 A JP 10151114A JP 15111498 A JP15111498 A JP 15111498A JP H11343972 A JPH11343972 A JP H11343972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cryopump
pressure
valve
regeneration
nitrogen purge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10151114A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Kita
雄一 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP10151114A priority Critical patent/JPH11343972A/ja
Publication of JPH11343972A publication Critical patent/JPH11343972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クライオポンプの内圧が大気圧より少し高い
所定圧に至ると速やかに排気バルブを開放する。 【解決手段】 排気バルブ35は電磁弁で構成されてい
る。再生コントローラ41は、再処理時に、圧力センサ
37からの圧力信号に基づくケーシング33内の圧力が
大気圧よりも少し高く設定された所定圧力に至ると、排
気バルブ35を開放してプロセスガスを放出する。こう
して、ケーシング33内の圧力が大気圧より少し高い所
定圧力に至ると直ちに再生ガス(プロセスガス)を排気す
ることによって、排気タイミングのずれによって生ずる
水素ガスの爆発やゲートバルブの破損や外気の逆流等の
問題を回避して、安全且つ高精度な再生処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、開閉が制御可能
な電気弁を有するクライオポンプ、このクライオポンプ
の再生装置および再生方法、並びに、このクライオポン
プの制御方法に関する。ここで、上記電気弁とは、電気
信号によって動作する弁のことであり、パルスモータ等
で開閉される電動弁や電磁弁を含む概念である。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体製造装置等における真
空チャンバ内の真空引きに、図3に示すようなクライオ
ポンプが用いられている。このクライオポンプ1は、2
段の膨張シリンダを備えた2段膨張式冷凍機2の1段目
の膨張シリンダ(以下、第1膨張シリンダと言う)3に第
1クライオパネル5を取り付け、さらに2段目の膨張シ
リンダ(第2膨張シリンダと言う)4に第2クライオパネ
ル6を取り付け、この第2クライオパネル6の内側に活
性炭7を張り付け、第1,第2クライオパネル5,6全体
をケーシング8を覆って形成されている。このような構
成を有するクライオポンプ1は、ケーシング8先端の開
口部がゲートバルブ11を介して真空チャンバ9の排気
口に取り付けられる。そして、50K〜80Kに冷却さ
れた第1クライオパネル5で真空チャンバ9内の水蒸気
を凍結捕集して排気し、10K〜20Kに冷却された第
2クライオパネル6で真空チャンバ9内の窒素ガスや酸
素ガスやアルゴンガス等を凝縮して排気し、活性炭7で
真空チャンバ9内の水素ガスを吸着して排気する。
【0003】こうして、上記第1,第2クライオパネル
5,6が溜め込まれた水素や酸素や窒素等の物質で一杯
になると、第1,第2クライオパネル5,6を昇温し、窒
素パージバルブ10を開放してケーシング8内に窒素を
導入して、捕集/吸着されている物質を排出する再生処
理が行われる。さらに、第1,第2クライオパネル5,6
を20Kの低温まで冷却するクールダウンが行われる。
【0004】尚、上記クライオポンプ1には、上記再生
処理時に第1,第2クライオパネル5,6から離脱したガ
スを排気するガス排気弁と安全弁とを兼用したリリーフ
バルブ12が使用されている(特表平4−504454
号公報等)。このリリーフバルブ12は、クライオポン
プ1内の圧力が大気圧より少し高くなると開いて、クラ
イオポンプ1内のガスを排出する構造になっている。
【0005】上記リリーフバルブ12は、図4に示すよ
うに、クライオポンプ1に取り付けられた導管15のフ
ランジ15aに、リング状の貫通孔16を有する蓋部材
17が固定されている。この蓋部材17の中央孔17a
には、弁エンクロージャ18の中心軸19が挿通されて
おり、中心軸19の先端に取り付けられた保持ボルト2
0と蓋部材17との間にはスプリング61が縮装されて
いる。そして、このスプリング61の弾性力によって弁
エンクロージャ18は蓋部材17に密着している。尚、
蓋部材17と弁エンクロージャ18との間にはOリング
62が配置されて、気密状態を保持する。
【0006】上記構造のリリーフバルブ12は、上記弁
エンクロージャ18の内圧が大気圧を越えると、弁エン
クロージャ18は、スプリング61の弾性力に抗して外
側に開くようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のクライオポンプのリリーフバルブ12には、以下の
ような問題がある。すなわち、上述したように、真空排
気時には、第2クライオパネル6で酸素ガスを凝縮して
凍結捕集し、活性炭7で水素ガスを吸着する。したがっ
て、再生処理時には、上記凍結捕集あるいは吸着されて
いた水素ガスと酸素ガスとがケーシング8内に放出さ
れ、条件によっては化学反応を起こして爆発する恐れが
ある。したがって、ケーシング8内に放出されて窒素パ
ージで希釈したガスはなるべく早い段階で外部に放出す
るのが望ましい。
【0008】一方においては、上記リリーフバルブ12
の内圧が大気圧に至る前にリリーフバルブ12が開放す
ると、外気がケーシング8内に逆流するために危険であ
る。また、リリーフバルブ12を開放するタイミングが
あまり遅いと、上述の爆発の危険性の他に、例えば大気
圧+0.5kg/cm2で破損してしまうような弱い構造のゲ
ートバルブ11が、内圧によって破損してしまうことも
ある。したがって、リリーフバルブ12は、ケーシング
8内の圧力が大気圧より少し高い所定圧力(例えば、大
気圧+0.05kg/cm2〜大気圧+0.2kg/cm2)に至ると
直ぐに開放する構造が望ましいのである。
【0009】ところが、上記リリーフバルブ12は、上
述したように、弁エンクロージャ18とOリング62と
スプリング61による簡単な構造であるため、動作時の
ケーシング8内の圧力が不安定である。特に、上記構造
上ごみ噛みが発生し易いために真空度が低下し、本来で
あればケーシング8内の圧力が大気圧より少し高い上記
所定圧力に至ると直ぐに開放すべきリリーフバルブ12
が、タイミングが遅れて開放することになる。したがっ
て、上述した水素ガスの爆発やゲートバルブ11の破損
が生ずるという問題がある。
【0010】また、最近は、クライオポンプの自動再生
処理が行われるようになってきており、それに伴ってリ
リーフバルブ12の開閉頻度が増加している。したがっ
て、より高精度なタイミングでの排気動作が望まれてい
る。
【0011】そこで、この発明の目的は、クライオポン
プの内圧が大気圧より少し高い所定圧に至ると速やかに
排気バルブを開放できるクライオポンプ、このクライオ
ポンプの再生装置および再生方法、並びに、このクライ
オポンプの制御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、2段冷凍機の1段目のヒー
トステージに取り付けられた第1クライオパネルと2段
目のヒートステージに取り付けられた第2クライオパネ
ルとに,真空チャンバ内のプロセスガスを凍結捕集して,
上記真空チャンバを真空排気するクライオポンプにおい
て、上記クライオポンプ内を大気に開放する電気弁を備
えたことを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、上記クライオポンプ内
が電気弁によって正確なタイミングで大気に開放され
る。したがって、上記クライオポンプ内の圧力が大気圧
より少し高い所定圧力に至ると直ちに上記クライオポン
プ内を開放することが可能になる。その結果、上記クラ
イオポンプの開放タイミングが早過ぎて外気がクライオ
ポンプ内に逆流することや、上記クライオポンプの開放
タイミングが遅過ぎて水素ガスが爆発することやゲート
バルブが破損することが回避される。
【0014】また、請求項2に係る発明のクライオポン
プは、請求項1に係る発明のクライオポンプにおいて、
上記クライオポンプ内の圧力を検知して,この検知した
圧力を表す圧力信号を出力する圧力センサと、上記圧力
信号を受けて,上記圧力信号に基づく上記クライオポン
プ内の圧力が所定圧力以上になると上記電気弁を開放さ
せる制御部を備えたことを特徴としている。
【0015】上記構成によれば、上記クライオポンプ内
の圧力が所定圧力以上になると上記電気弁が開放して、
上記クライオポンプ内が大気に開放される。したがっ
て、上記クライオポンプ内の圧力が大気圧より少し高い
所定圧力に至ると直ちに上記クライオポンプ内を開放す
ることが可能になる。その結果、上記クライオポンプの
開放タイミングが早過ぎて外気がクライオポンプ内に逆
流することや、上記クライオポンプの開放タイミングが
遅過ぎて水素ガスが爆発することやゲートバルブが破損
することが回避される。
【0016】また、請求項3に係る発明は、請求項2に
係る発明のクライオポンプの再生装置であって、第1,
第2クライオパネルを加熱するヒータと、上記クライオ
ポンプ内に窒素を導入する窒素パージバルブを備えると
共に、上記制御部は再生制御部であり、再生処理時にお
いて、上記ヒータおよび窒素パージバルブを制御して再
生処理を開始し、上記圧力信号に基づく上記クライオポ
ンプ内の圧力が大気圧より高く設定された所定圧力以上
になると上記電気弁を開放するようになっていることを
特徴としている。
【0017】上記構成によれば、再生制御部によって、
再生処理時において、上記クライオポンプ内の圧力が大
気圧より高く設定された所定圧力以上になると直ちに上
記電気弁が開放されて、上記クライオポンプ内が大気に
開放される。したがって、上記クライオポンプの開放タ
イミングが早過ぎて外気がクライオポンプ内に逆流する
ことや、上記クライオポンプの開放タイミングが遅過ぎ
て水素ガスが爆発することやゲートバルブが破損するこ
とが回避される。
【0018】また、請求項4に係る発明は、請求項2に
係る発明のクライオポンプの再生方法であって、第1・
第2クライオパネルを加熱するヒータをオンし,上記ク
ライオポンプ内に窒素を導入する窒素パージバルブを開
放して再生処理を開始し、上記圧力信号に基づく上記ク
ライオポンプ内の圧力が大気圧より高く設定された所定
圧力以上になると上記電気弁を開放することを特徴とし
ている。
【0019】上記構成によれば、再生制御部によって、
再生処理時において、上記クライオポンプ内の圧力が大
気圧より高く設定された所定圧力以上になると直ちに上
記電気弁が開放されて、上記クライオポンプ内が大気に
開放される。したがって、上記クライオポンプの開放タ
イミングが早過ぎて外気がクライオポンプ内に逆流する
ことや、上記クライオポンプの開放タイミングが遅過ぎ
て水素ガスが爆発することやゲートバルブが破損するこ
とが回避される。
【0020】また、請求項5に係る発明は、2段冷凍機
の1段目のヒートステージに取り付けられた第1クライ
オパネルと2段目のヒートステージに取り付けられた第
2クライオパネルとに,真空チャンバ内のプロセスガス
を凍結捕集して,上記真空チャンバを真空排気するクラ
イオポンプの制御方法であって、上記クライオポンプ内
に窒素を導入する窒素パージバルブを開放し、上記窒素
パージバルブの流量を計測し、上記窒素パージバルブの
流量と上記クライオポンプの容積とから,上記クライオ
ポンプ内の圧力が大気圧より高く設定された所定圧力に
至るまでの時間を求め、上記窒素パージバルブを開放し
てから上記時間が経過すると,上記クライオポンプ内を
大気に開放する電気弁を開放することを特徴としてい
る。
【0021】上記構成において、上記窒素パージバルブ
の流量と上記クライオポンプの容積から求められた上記
クライオポンプ内の圧力が大気圧より高く設定された所
定圧力に至るまでの時間に基づいて、最適なタイミング
で上記電気弁が開放される。したがって、上記電気弁を
開放する最適タイミングを求めるための圧力センサを必
要とはせず、上記圧力センサとして上記クライオポンプ
内と同じ環境中に剥き出して配置されるフィラメントを
有するピラニゲージや熱電対真空計を用いた場合の水素
ガスの爆発等の問題点が排除される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態のクラ
イオポンプにおける概略構成図である。クライオポンプ
21には、2段の膨張シリンダ23,24を備えた2段
膨張式冷凍機22が用いられている。
【0023】1段目の第1膨張シリンダ23におけるヒ
ートステージ(第1ヒートステージ)25には、有底の円
筒形を成す第1クライオパネル27の底面の中央を取り
付けている。また、2段目の第2膨張シリンダ24にお
けるヒートステージ(第2ヒートステージ)26には、第
2クライオパネル28の天面の中心を取り付けている。
【0024】そして、上記第1クライオパネル27やそ
の先端部に取り付けられたバッフル29で、バッフル2
9に接続されチャンバ(図示せず)内の水蒸気を凍結捕集
して排気する。一方、第2クライオパネル28によっ
て、第1クライオパネル27で排気できない上記チャン
バ内の酸素ガス,窒素ガスおよびアルゴンガス等を凍結
捕集し、水素ガスは第2クライオパネル28に一体に設
けられた平板30に張り付けられた活性炭(図示せず)に
吸着して排気する。
【0025】上記第1ヒートステージ25及び第2ヒー
トステージ26には、両ヒートステージ25,26を加
熱して凍結補集されているガス分子を蒸発させるための
第1,第2ヒータ32,31が取り付けられている。ま
た、窒素パージバルブ34は、上記水素ガスが吸着され
ている活性炭を再生し、且つ、ケーシング33内の再生
ガスを排出する場合に開放されて、ケーシング33内に
窒素ガスを導入する。排気バルブ35は、蒸発または離
脱した上記再生ガスをクライオポンプ外に排気する場合
に開放される。粗引きバルブ36は、再生処理が終了し
て上記クールダウンに移行する場合に、ケーシング33
内を粗引きする際に開放される。圧力センサ37は、ケ
ーシング33内の圧力を検出して圧力信号を出力する。
第1,第2ヒートステージ25,26に取り付けられた温
度センサ40,39は、ヒートステージ温度を検出して
温度信号を出力する。
【0026】再生コントローラ41は、上記圧力センサ
37からの圧力信号および温度センサ39,40からの
温度信号に基づいて、ヒータ31・32,窒素パージバル
ブ34,排気バルブ35,粗引きバルブ36および圧縮機
42等を制御して、第1,第2クライオパネル27,28
を加熱して捕集/吸着されているガスを排出する再生処
理、および、再度第1,第2クライオパネル27,28を
20Kの低温まで冷却するクールダウンを行う。
【0027】ここで、本実施の形態において使用される
排気バルブ35は、図2に示すような電磁弁である。図
2において、ソレノイド45に通電されると、プランジ
ャ46は、このプランジャ46の両端部に設けられたス
プリング押さえ47,48間に縮挿されたスプリング4
9の弾性力に抗して図中上方に移動する。それに伴っ
て、プランジャ46の先端にボルト50で取り付けられ
たバルブディスク51も上方に移動して、入口52と出
口53とが連通する。一方、ソレノイド45の通電が切
れると、プランジャ46は、スプリング49の弾性力に
よって下方に移動して、入口52と出口53との間が閉
鎖される。尚、54はベローズである。
【0028】上記構成において、真空排気時において半
導体製造等のプロセスを繰り返すうちに、やがて第1ク
ライオパネル27,バッフル29,第2クライオパネル2
8および上記活性炭は、凍結捕集あるいは吸着された
水,窒素,酸素,アルゴンおよび水素等の物質で一杯にな
り、排気能力が低下する。そこで、所定時間が経過する
と、再生コントローラ41による制御の下に、以下のよ
うな再生処理を行うのである。 (1) 上記バッフル29と上記チャンバとの間に設けら
れているゲートバルブ(図示せず)を閉鎖し、圧縮機42
を停止してクライオポンプ21を停止する。 (2) 上記第1,第2ヒータ32,31をオンする。 (3) 上記窒素パージバルブ34を開放して、ケーシン
グ33内に窒素を導入する。 (4) 上記第1,第2クライオパネル27,28から離脱
したガスによって高くなるケーシング33内の圧力を、
圧力センサ37からの圧力信号に基づいて監視する。 (5) 上記ケーシング33内の圧力が大気圧よりも少し
高く設定された所定圧力(例えば、大気圧+0.05kg/
cm2〜大気圧+0.2kg/cm2)に至ると、電磁弁35に制
御信号を出力して開放し、プロセスガスを放出する。 (6) 上記電磁弁35を閉鎖する。 (7) 上記粗引きバルブ36を開放して粗引きを開始す
る。 (8) 上記圧力センサ37からの圧力信号に基づくケー
シング33内の真空度が所定値(例えば、10-2Pa)に
至ると、リークチェックおよび残留ガスチェックを順次
行った後、圧縮機42を駆動してクライオポンプ21を
スタートさせる。
【0029】こうすることによって、上記ケーシング3
3内の圧力が大気圧より少し高い上記所定圧力に至ると
直ぐの最適タイミングで、再生ガス(プロセスガス)を排
気することができる。したがって、上記排気タイミング
の遅れによる水素ガスの爆発や上記ゲートバルブの破
損、または、ケーシング33内の圧力が大気圧に至る前
の電磁弁35の開放による外気の逆流を防止でき、安全
且つ正確な再生ガス(プロセスガス)の排気を行うことが
できる。
【0030】上述のように、本実施の形態においては、
再生処理時にプロセスガスを排気するための排気バルブ
35を電磁弁で構成する。また、クライオポンプ21に
圧力センサ37を設ける。そして、再生コントローラ4
1は、第1,第2ヒータ32,31をオンし、窒素パージ
バルブ34を開放して再処理を開始すると、圧力センサ
37からの圧力信号に基づいてケーシング33内の圧力
を監視する。そして、ケーシング38内の圧力が大気圧
よりも少し高く設定された所定圧力に至ると、電磁弁3
5を開放して放出されたプロセスガスを放出するように
している。
【0031】したがって、再生処理時において、上記ケ
ーシング33内の圧力が大気圧より少し高い上記所定圧
力に至ると直ちに再生ガス(プロセスガス)を排気するこ
とができる。すなわち、本実施の形態によれば、排気タ
イミングのずれによって生ずる水素ガスの爆発や上記ゲ
ートバルブの破損や外気の逆流等の問題を回避でき、安
全且つ高精度な再生処理を行うことができるのである。
【0032】尚、上記実施の形態においては、上記排気
バルブ35を電磁弁で構成して、圧力センサ37からの
圧力信号に基づいて排気バルブ35を開放するようにし
ている。しかしながら、この発明はこれに限定されるも
のではない。例えば、排気バルブ35を、ケーシング3
3の内圧をパイロットとするエアオペレイト型の電磁弁
で構成してもよい。
【0033】また、次のようにしてもよい。すなわち、
上記窒素パージバルブ34の流量を計測する流量計(図
示せず)を設ける。また、再生コントローラ41には、
窒素パージバルブ34の流量と、クライオポンプ21の
容積と、窒素パージバルブ34を開放してからケーシン
グ33内の圧力が大気圧より少し高い上記所定圧力に至
るまでの時間との関係を表すテーブルを持たせる。そし
て、再生コントローラ41は、圧力センサ37とは関係
なく、上記流量計からの流量信号と上記テーブルとに基
づいて排気バルブ(電磁弁)35の開放タイミングを求
め、このタイミングで電磁弁35に制御信号を出力する
のである。こうすれば、上記圧力センサ37としてクラ
イオポンプ21内と同じ環境中にフィラメントが剥き出
しになっている構造のピラニゲージや熱電対真空計を用
いた場合に、水素ガスが爆発する危険性を排除できる。
【0034】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明のクライオポンプは、上記クライオポンプ内を大
気に開放する電気弁を備えたので、従来のOリングとス
プリングを有するリリーフバルブよりも正確なタイミン
グで上記クライオポンプ内を大気に開放できる。したが
って、上記クライオポンプ内の圧力が大気圧より少し高
い所定圧力に至ると直ちに上記クライオポンプ内を開放
することが可能になる。すなわち、この発明によれば、
上記クライオポンプの開放タイミングが早過ぎて外気が
クライオポンプ内に逆流することや、上記クライオポン
プの開放タイミングが遅過ぎて水素ガスが爆発すること
やゲートバルブが破損することを回避できる。
【0035】また、請求項2に係る発明のクライオポン
プは、制御部によって、圧力センサからの圧力信号に基
づくクライオポンプ内の圧力が所定圧力以上になると、
上記電気弁を開放させて上記クライオポンプ内を大気に
開放するので、上記クライオポンプ内の圧力が大気圧よ
り少し高い所定圧力に至ると直ちに上記クライオポンプ
内を開放することが可能になる。したがって、上記クラ
イオポンプの開放タイミングが早過ぎて外気がクライオ
ポンプ内に逆流することや、上記クライオポンプの開放
タイミングが遅過ぎて水素ガスが爆発することやゲート
バルブが破損することを回避できる。
【0036】また、請求項3に係る発明のクライオポン
プの再生装置は、上記制御部を再生制御部とし、再生処
理時において、ヒータおよび窒素パージバルブを制御し
て再生処理を開始し、上記圧力センサからの圧力信号に
基づく上記クライオポンプ内の圧力が大気圧より高く設
定された所定圧力以上になると直ちに上記電気弁を開放
するので、上記クライオポンプの開放タイミングが早過
ぎて外気がクライオポンプ内に逆流することや、上記ク
ライオポンプの開放タイミングが遅過ぎて水素ガスが爆
発することやゲートバルブが破損することを回避でき
る。
【0037】また、請求項4に係る発明のクライオポン
プの再生方法は、第1・第2クライオパネルを加熱する
ヒータをオンし、上記クライオポンプ内に窒素を導入す
る窒素パージバルブを開放して再生処理を開始し、上記
圧力信号に基づく上記クライオポンプ内の圧力が大気圧
より高く設定された所定圧力以上になると直ちに上記電
気弁を開放するので、上記クライオポンプの開放タイミ
ングが早過ぎて外気がクライオポンプ内に逆流すること
や、上記クライオポンプの開放タイミングが遅過ぎて水
素ガスが爆発することやゲートバルブが破損することを
回避できる。
【0038】また、請求項5に係る発明のクライオポン
プの制御方法は、窒素パージバルブを開放して上記窒素
パージバルブの流量を計測し、上記窒素パージバルブの
流量と上記クライオポンプの容積とから上記クライオポ
ンプ内の圧力が大気圧より高く設定された所定圧力に至
るまでの時間を求め、上記窒素パージバルブを開放して
から上記時間が経過すると電気弁を開放するので、最適
なタイミングで上記電気弁を開放できる。したがって、
上記電気弁を開放する最適タイミングを求めるための圧
力センサを必要とはせず、上記圧力センサとしてピラニ
ゲージや熱電対真空計等を用いた場合における水素ガス
の爆発等の問題を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のクライオポンプにおける概略構成図
である。
【図2】図1における排気バルブの一例を示す縦断面図
である。
【図3】従来のクライオポンプの概略構成図である。
【図4】図3におけるリリーフバルブの部分断面図であ
る。
【符号の説明】
21…クライオポンプ、 22…2段膨張
式冷凍機、25…第1ヒートステージ、 26
…第2ヒートステージ、27…第1クライオパネル、
28…第2クライオパネル、29…バッフル、
31,32…ヒータ、34…窒素
パージバルブ、 35…排気バルブ、36…
粗引きバルブ、 37…圧力センサ、4
1…再生コントローラ、 45…ソレノイ
ド、46…プランジャ、 49…スプ
リング、51…バルブディスク、 52…
入口、53…出口。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2段冷凍機(22)の1段目のヒートステ
    ージ(25)に取り付けられた第1クライオパネル(27)
    と2段目のヒートステージ(26)に取り付けられた第2
    クライオパネル(28)とに、真空チャンバ内のプロセス
    ガスを凍結捕集して、上記真空チャンバを真空排気する
    クライオポンプ(21)において、 上記クライオポンプ(21)内を大気に開放する電気弁
    (35)を備えたことを特徴とするクライオポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のクライオポンプ(21)
    において、 上記クライオポンプ(21)内の圧力を検知して、この検
    知した圧力を表す圧力信号を出力する圧力センサ(37)
    と、 上記圧力信号を受けて、上記圧力信号に基づく上記クラ
    イオポンプ(21)内の圧力が所定圧力以上になると上記
    電気弁(35)を開放させる制御部(41)を備えたことを
    特徴とするクライオポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のクライオポンプ(2
    1)の再生装置であって、 上記第1,第2クライオパネル(27,28)を加熱するヒ
    ータ(31,32)と、 上記クライオポンプ(21)内に窒素を導入する窒素パー
    ジバルブ(34)を備えると共に、 上記制御部(41)は再生制御部であり、再生処理時にお
    いて、上記ヒータ(31,32)および窒素パージバルブ
    (34)を制御して再生処理を開始し、上記圧力信号に基
    づく上記クライオポンプ(21)内の圧力が大気圧より高
    く設定された所定圧力以上になると上記電気弁(35)を
    開放するようになっていることを特徴とするクライオポ
    ンプの再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のクライオポンプ(2
    1)の再生方法であって、 上記第1,第2クライオパネル(27,28)を加熱するヒ
    ータ(31,32)をオンし、上記クライオポンプ(21)
    内に窒素を導入する窒素パージバルブ(34)を開放して
    再生処理を開始し、 上記圧力信号に基づく上記クライオポンプ(21)内の圧
    力が大気圧より高く設定された所定圧力以上になると上
    記電気弁(35)を開放することを特徴とするクライオポ
    ンプの再生方法。
  5. 【請求項5】 2段冷凍機(22)の1段目のヒートステ
    ージ(25)に取り付けられた第1クライオパネル(27)
    と2段目のヒートステージ(26)に取り付けられた第2
    クライオパネル(28)とに、真空チャンバ内のプロセス
    ガスを凍結捕集して、上記真空チャンバを真空排気する
    クライオポンプ(21)の制御方法であって、 上記クライオポンプ(21)内に窒素を導入する窒素パー
    ジバルブ(34)を開放し、 上記窒素パージバルブ(34)の流量を計測し、 上記窒素パージバルブ(34)の流量と上記クライオポン
    プ(21)の容積から、上記クライオポンプ(21)内の圧
    力が大気圧より高く設定された所定圧力に至るまでの時
    間を求め、 上記窒素パージバルブ(34)を開放してから上記時間が
    経過すると、上記クライオポンプ(21)内を大気に開放
    する電気弁(35)を開放することを特徴とするクライオ
    ポンプの制御方法。
JP10151114A 1998-06-01 1998-06-01 クライオポンプ、クライオポンプの再生装置および再生方法、並びに、クライオポンプの制御方法 Pending JPH11343972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10151114A JPH11343972A (ja) 1998-06-01 1998-06-01 クライオポンプ、クライオポンプの再生装置および再生方法、並びに、クライオポンプの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10151114A JPH11343972A (ja) 1998-06-01 1998-06-01 クライオポンプ、クライオポンプの再生装置および再生方法、並びに、クライオポンプの制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11343972A true JPH11343972A (ja) 1999-12-14

Family

ID=15511672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10151114A Pending JPH11343972A (ja) 1998-06-01 1998-06-01 クライオポンプ、クライオポンプの再生装置および再生方法、並びに、クライオポンプの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11343972A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012154343A (ja) * 2012-05-21 2012-08-16 Sumitomo Heavy Ind Ltd クライオポンプ
CN103291585A (zh) * 2012-03-01 2013-09-11 住友重机械工业株式会社 低温泵及其再生方法
JP2013543952A (ja) * 2010-11-24 2013-12-09 ブルックス オートメーション インコーポレイテッド 制御された水素ガス放出を伴うクライオポンプ
KR101382167B1 (ko) * 2012-12-27 2014-04-08 주식회사 포스코 부생가스 이송배관의 이상압력 해소장치
TWI682101B (zh) * 2017-02-07 2020-01-11 日商住友重機械工業股份有限公司 低溫泵
GB2600479A (en) * 2020-11-02 2022-05-04 Edwards Vacuum Llc Cryopumps and inlet flow restrictors for cryopumps

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04504454A (ja) * 1989-04-07 1992-08-06 ヘリツクス・テクノロジー・コーポレーシヨン 圧力逃がし弁とそれを使用したクライオポンプ
JPH0599139A (ja) * 1991-10-08 1993-04-20 Fujitsu Ltd クライオポンプ再生機構
JPH06510348A (ja) * 1991-09-10 1994-11-17 ライボルト アクチエンゲゼルシヤフト クライオポンプ
JPH0861232A (ja) * 1994-08-24 1996-03-08 Ebara Corp クライオポンプの再生方法及び再生装置
JPH1054369A (ja) * 1996-05-21 1998-02-24 Ebara Corp 真空ポンプの制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04504454A (ja) * 1989-04-07 1992-08-06 ヘリツクス・テクノロジー・コーポレーシヨン 圧力逃がし弁とそれを使用したクライオポンプ
JPH06510348A (ja) * 1991-09-10 1994-11-17 ライボルト アクチエンゲゼルシヤフト クライオポンプ
JPH0599139A (ja) * 1991-10-08 1993-04-20 Fujitsu Ltd クライオポンプ再生機構
JPH0861232A (ja) * 1994-08-24 1996-03-08 Ebara Corp クライオポンプの再生方法及び再生装置
JPH1054369A (ja) * 1996-05-21 1998-02-24 Ebara Corp 真空ポンプの制御装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013543952A (ja) * 2010-11-24 2013-12-09 ブルックス オートメーション インコーポレイテッド 制御された水素ガス放出を伴うクライオポンプ
US9266039B2 (en) 2010-11-24 2016-02-23 Brooks Automation, Inc. Cryopump with controlled hydrogen gas release
CN103291585A (zh) * 2012-03-01 2013-09-11 住友重机械工业株式会社 低温泵及其再生方法
JP2012154343A (ja) * 2012-05-21 2012-08-16 Sumitomo Heavy Ind Ltd クライオポンプ
KR101382167B1 (ko) * 2012-12-27 2014-04-08 주식회사 포스코 부생가스 이송배관의 이상압력 해소장치
TWI682101B (zh) * 2017-02-07 2020-01-11 日商住友重機械工業股份有限公司 低溫泵
GB2600479A (en) * 2020-11-02 2022-05-04 Edwards Vacuum Llc Cryopumps and inlet flow restrictors for cryopumps

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4757689A (en) Cryopump, and a method for the operation thereof
US5400604A (en) Cryopump and process for regenerating said cryopump
US10156228B2 (en) Cryopump and method for regenerating the cryopump
KR101990521B1 (ko) 크라이오펌프 시스템, 크라이오펌프 제어장치, 및 크라이오펌프 재생방법
JP5669658B2 (ja) クライオポンプシステム、圧縮機、及びクライオポンプの再生方法
US20090165470A1 (en) Cryopump, cryopump unit, vacuum processing apparatus including cryopump unit, and cryopump regeneration method
US5465584A (en) Cryopump
JP5679910B2 (ja) クライオポンプ制御装置、クライオポンプシステム、及びクライオポンプの真空度保持判定方法
JP5846966B2 (ja) クライオポンプ及びその再生方法
US9810208B2 (en) Cryopump and method for regenerating the cryopump using two-stage discharge process
US20120285182A1 (en) Cryopump system and method for regenerating cryopumps
US20210054834A1 (en) Cryopump, cryopump system, and cryopump regeneration method
KR101781075B1 (ko) 크라이오펌프 시스템, 크라이오펌프 제어장치 및 크라이오펌프 재생방법
WO2005052369A1 (ja) 水の再生方法及び装置
JPH11343972A (ja) クライオポンプ、クライオポンプの再生装置および再生方法、並びに、クライオポンプの制御方法
US6116032A (en) Method for reducing particulate generation from regeneration of cryogenic vacuum pumps
US11885321B2 (en) Cryopump, cryopump system, and method for starting operation of cryopump
JP7455037B2 (ja) クライオポンプおよびクライオポンプの再生方法
JP7253408B2 (ja) クライオポンプ、クライオポンプの再生方法
JP2000274356A (ja) クライオポンプの再生装置および再生方法
JP3295136B2 (ja) クライオポンプの再生方法及び再生装置
WO2023176157A1 (ja) クライオポンプの再生方法およびクライオポンプ
JPH11141460A (ja) クライオポンプの再生装置およびクライオポンプの再生方法
JPH11324916A (ja) クライオポンプおよびクライオポンプの再生方法
JP4006168B2 (ja) クライオポンプの再生方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040329

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040819

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071016