JP2003097467A - 密閉型回転式圧縮機 - Google Patents

密閉型回転式圧縮機

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JP2003097467A JP2001293831A JP2001293831A JP2003097467A JP 2003097467 A JP2003097467 A JP 2003097467A JP 2001293831 A JP2001293831 A JP 2001293831A JP 2001293831 A JP2001293831 A JP 2001293831A JP 2003097467 A JP2003097467 A JP 2003097467A
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寛 松永
Yushi Hashimoto
雄史 橋本
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秀幸 神崎
Hiroshi Nakanishi
博志 中西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機外部への冷凍機油の吐出量を抑えると
ともに、主軸受に設けられた吐出凹部による剛性低下を
抑え、低騒音、高信頼性の密閉型回転式圧縮機を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 主軸受12の外周部に連通孔16を複数
個設け、これらの連通孔16のうち、主軸受12に設け
られた吐出凹部11に最も近い一箇所もしくは複数箇所
の連通孔16aの面積が、他の連通孔16の面積に比べ
て小さくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置ある
いは冷蔵庫などに用いられる密閉型回転式圧縮機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術の密閉型回転式圧縮機について
図を用いて説明する。図6は従来の密閉型回転式圧縮機
を示す軸方向断面図、図7は図6におけるB−B’断面
図である。図6および7において、1は密閉容器であり
内部に電動機部2および電動機部2によって駆動される
圧縮機構部3が収納されている。圧縮機構部3は、電動
機部2の回転力をこの圧縮機構部3に伝達するためのク
ランク軸5の一部分に形成された偏心軸部4と、偏心軸
部4に回転自在に嵌合するピストン6と、円柱状の気室
を有するシリンダ7と、シリンダ7に設けられた径方向
溝に摺動自在に嵌合して設置されたベーン8と、ベーン
8をピストン6に押接させるためのバネ9と、シリンダ
7の軸方向一端に設置され、圧縮機構部3の吐出孔10
を有する吐出凹部11が設けられた主軸受12と、シリ
ンダ7の軸方向他端に設置された副軸受13とで構成さ
れている。
【0003】主軸受12に設けられた吐出凹部11は、
圧縮機構部3で冷媒ガスを圧縮し、吐出する際に、吐出
抵抗を抑えるとともに、いわゆるデッドボリュームを小
さくして圧縮効率を向上させるために、この部分を掘り
込んだ形状として、厚みを薄くしている。
【0004】圧縮機構部3は、主軸受12の外周部で、
密閉容器1内部に溶接固定されており、密閉容器1内部
空間を、電動機部2の設置されている電動機部側空間1
4と、その反対側の反電動機部側空間15とに仕切られ
ている。また、主軸受12の外周部には、電動機部側空
間14と反電動機部側空間15とを連通させる連通孔1
6が複数個設けられている。これら複数の連通孔16は
図7に示すように主軸受12の外周にほぼ対称形状に設
けられている。
【0005】上記構成により、圧縮機構部3の吸入孔
(図示せず)から吸入された冷媒ガスは、圧縮機構部で
圧縮され、吐出孔10から密閉容器1内部へ吐出された
後、吐出管18から圧縮機外部へ吐出される。
【0006】また、密閉容器1の底部には冷凍機油溜ま
り17が設けられており、冷凍機油は主軸5に設けられ
た潤滑孔(図示せず)より汲み上げられ、圧縮機構部3
の各摺動部を潤滑した後、クランク軸5と主軸受12上
端の隙間より、電動機部側空間14に戻される。その
後、冷凍機油は複数個の連通孔16を通って再度冷凍機
油溜まり17に戻される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧縮機では、主軸受12に吐出凹部11を設けてい
るために、主軸受12の剛性が部分的に低下する原因と
なっていた。特に、連通孔16と吐出凹部11が近い場
合、その影響による主軸受12の剛性低下は避けられ
ず、圧縮機の運転時の騒音が上昇する要因となってい
た。
【0008】また、クランク軸5から主軸受12に軸受
荷重が作用するが、主軸受12の吐出凹部11方向は剛
性が低いので、特にこの方向の主軸受12の摩耗量が大
きくなり、信頼性を低下させる原因となっていた。
【0009】また、上記課題の解決のために、連通孔1
6の面積を小さくした場合、圧縮機構部3を潤滑した
後、クランク軸5と主軸受12上端の隙間より電動機部
側空間14に戻された冷凍機油が、反電動機部側空間1
5の冷凍機油溜まり17に落下しにくくなる。そのた
め、圧縮機外部へ吐出される冷凍機油の量が極端に増加
し、冷凍サイクルの性能低下を招くばかりか、冷凍機油
溜まり17の油面レベルが低下し、圧縮機自体の信頼性
を低下させる原因となっていた。
【0010】また、圧縮機構部3のベーン8は、圧縮機
の運転に伴って往復運動を行うが、通常冷凍機油溜まり
17の油面レベルはベーン8の下端よりも上方にあるた
め、ベーンの運動により油面は激しく攪拌される。その
ため、ベーンに対向する位置に有る連通孔から潤滑油が
電動機側空間にはじき飛ばされ、吐出ガスと一緒に圧縮
機外部へ吐出される冷凍機油の量が極端に増加し、冷凍
サイクルの性能低下を招くばかりか、冷凍機油溜まり1
7の油面レベルが低下し、圧縮機自体の信頼性を低下さ
せる原因となっていた。
【0011】また、主軸受12は外周面を切削加工した
後に密閉容器1内部に溶接固定しているが、主軸受12
の外周面を切削加工する際に、連通孔16があるとこの
部分で主軸受の外周部が弾性変形しやすい。そのため、
切削加工後の主軸受12外周面の精度が十分に出ず、密
閉容器1内部に挿入しにくくなったり、あるいは主軸受
12の外周面と密閉容器1内壁との間に必要以上の隙間
が生じ、溶接固定強度不足、さらには騒音アップの原因
にもなっていた。
【0012】本発明は、上記のような従来の課題を解決
するためのものであり、主軸受の外周部に複数個設けら
れた連通孔の面積を最適化することにより、主軸受の剛
性を確保するとともに、圧縮機外部へ吐出される冷凍機
油の量を低減し、低騒音、高信頼性の密閉型回転式圧縮
機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、主軸受の外周部に設けられた複数個の連通
孔の面積を最適化するものである。具体的には、主軸受
に設けられた吐出凹部に最も近い位置の連通孔の面積
を、他の連通孔の面積に比べて小さくするものである。
これにより、主軸受の剛性を確保することができるとと
もに、圧縮機外部へ吐出される冷凍機油の量を低減する
ことができ、低騒音、高信頼性の密閉型回転式圧縮機を
得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】上記課題を解決するための請求項
1に記載の発明は、密閉容器内部に、電動機部と、この
電動機部によって駆動される圧縮機構部を設置し、圧縮
機構部を電動機部の回転力をこの圧縮機構部に伝達する
ための偏心軸部を有するクランク軸と、偏心軸部に回転
自在に嵌合して設置されたピストンと、円柱状の気室を
有するシリンダと、このシリンダに設けられた溝に摺動
自在に嵌合して設置されたベーンと、シリンダの軸方向
一端に設置され圧縮機構部の吐出孔を有する吐出凹部が
設けられた主軸受と、シリンダの軸方向他端に設置され
た副軸受とで構成し、主軸受の外周部で密閉容器内部に
固定して密閉容器内部空間を電動機部側空間と、反電動
機部側空間とに仕切るとともに、これら内部空間を連通
させる連通孔を主軸受外周部に複数個設け、複数個の連
通孔のうち吐出凹部に最も近い1箇所もしくは複数箇所
の連通孔の面積を他の連通孔の面積に比べて小さくした
ものである。
【0015】さらに、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明に加えて、複数個の連通孔のうち、吐出
凹部に最も近い位置の連通孔をなくしたものである。
【0016】上記の構成によれば、主軸受に吐出凹部を
設けることによるその付近の剛性の低下を、複数の連通
孔のうち吐出凹部に最も近い1箇所もしくは複数箇所の
連通孔の面積を他の連通孔の面積に比べて小さくするこ
とにより補うことができ、主軸受の部分的な剛性低下を
防ぐことができる。
【0017】請求項3に記載の発明は、密閉容器内部
に、上方に電動機部と、下方に電動機部によって駆動さ
れる圧縮機構部を設置し、圧縮機構部を電動機部の回転
力をこの圧縮機構部に伝達するための偏心軸部を有する
クランク軸と、偏心軸部に回転自在に嵌合して設置され
たピストンと、円筒状の気室を有するシリンダと、シリ
ンダに設けられた溝に摺動自在に嵌合して設置されたベ
ーンと、シリンダの軸方向一端に設置され圧縮機構部の
吐出孔を有する吐出凹部が設けられた主軸受と、シリン
ダの軸方向他端に設置された副軸受とで構成し、主軸受
の外周部で密閉容器内部に固定して密閉容器内部空間を
電動機部側空間と、反電動機部側空間とに仕切るととも
に、これら内部空間を連通させる連通孔を主軸受外周部
に複数個設け、これら連通孔の面積の総和を密閉容器断
面の面積に対して10%〜30%としたものである。
【0018】この構成によれば、主軸受の剛性を十分に
保つことができるとともに、圧縮機構部を潤滑した後の
冷凍機油が連通孔を通って反電動機部側空間の冷凍機油
溜まりに落下しやすくなり、冷凍機油溜まりの油面レベ
ルの低下を防ぐことができる。
【0019】請求項4に記載の発明は、密閉容器内部
に、上方に電動機部、下方に電動機部によって駆動され
る圧縮機構部を設置し、圧縮機構部を電動機部の回転力
をこの圧縮機構部に伝達するための偏心軸部を有するク
ランク軸と、偏心軸部に回転自在に嵌合して設置された
ピストンと、円柱状の気室を有するシリンダと、このシ
リンダに設けられた溝に摺動自在に嵌合して設置された
ベーンと、シリンダの軸方向一端に設置され圧縮機構部
の吐出孔を有する吐出凹部が設けられた主軸受と、シリ
ンダの軸方向他端に設置された副軸受とで構成し、主軸
受の外周部で密閉容器内部に固定して密閉容器内部空間
を電動機部側空間と、反電動機部側空間とに仕切るとと
もに、これら内部空間を連通させる連通孔を主軸受外周
部に複数個設け、複数の連通孔のうちベーンに最も近い
位置の連通孔をなくしたものである。
【0020】この構成によれば、ベーンの往復運動によ
って冷凍機油溜まりの油面が激しく攪拌されたとして
も、ベーン上部の連通孔をなくしているので連通孔を通
って電動機部側空間へ冷凍機油が流出しにくく、圧縮機
外部へ吐出される冷凍機油の量が増加することはなくな
るとともに、冷凍機油溜まりの油面レベルの低下を防ぐ
ことができる。
【0021】請求項5に記載の発明は、密閉容器内部に
電動機部と、電動機部によって駆動される圧縮機構部を
設置し、圧縮機構部を電動機部の回転力をこの圧縮機構
部に伝達するための偏心軸部を有するクランク軸と、偏
心軸部に回転自在に嵌合して設置されたピストンと、円
柱状の気室を有するシリンダと、このシリンダに設けら
れた溝に摺動自在に嵌合して設置されたベーンと、シリ
ンダの軸方向一端に設置され圧縮機構部の吐出孔を有す
る吐出凹部が設けられた主軸受と、シリンダの軸方向他
端に設置された副軸受とで構成し、主軸受の外周部で密
閉容器内部に固定して前記密閉容器内部空間を電動機部
側空間と、反電動機部側空間とに仕切るとともに、これ
ら内部空間を連通させる円周方向に長円形状の連通孔を
主軸受外周部に複数個設け、これら連通孔の長手方向中
心付近で外周側の主軸受肉厚を厚くしたものである。
【0022】そして、この構成によれば、主軸受の外周
面を切削加工するときに、特に連通孔の長手方向中心付
近で剛性が比較的低下するが、連通孔の長手方向中心付
近での外周側肉厚を厚くして剛性を上げているので、ス
プリングバックが発生しにくくなり、主軸受の外周面を
高精度で切削加工することができる。
【0023】請求項6に記載の発明は、前記請求項1〜
5に記載の発明に加えて、複数個の連通孔は、主軸受の
素材に設けられた鋳抜き孔としたものである。
【0024】そして、この構成によれば、複数の連通孔
を加工により設ける必要はなく、主軸受の素材に予め鋳
抜き孔を設けておくことにより同様の作用、効果を得る
ことができ、加工コスト削減の効果を得ることができ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。なお、本実施例において、前記従来の技術
で示した構成と同一箇所については、同一の符号を付し
て詳細な説明を省略し、異なる箇所についてのみ説明す
る。
【0026】(実施例1)図1および図2において、主
軸受12に設けられた複数個の連通孔16のうち、吐出
凹部11に近い2箇所の連通孔16aの面積S5、S6
を、他の連通孔の面積S1、S2,S3,S4に比べて
小さくしている。
【0027】上記構成により、主軸受12に吐出凹部1
1を設けることによるその付近の剛性の低下を、吐出凹
部11に近い2箇所の連通孔16aの面積を他の連通孔
16の面積に比べて小さくしていることにより補うこと
ができ、主軸受12の部分的な剛性低下を防ぐことがで
きる。
【0028】なお、上記実施例では、吐出凹部に近い2
箇所の連通孔の面積を他の連通孔の面積に比べて小さく
したが、連通孔の大きさおよび配置によっては、吐出凹
部に最も近い1箇所のみ、もしくは、3箇所以上の連通
孔の面積を小さくした場合でも同様の作用効果を得るこ
とができる。さらには、面積を小さくせず、連通孔自体
をなくしても同様の作用効果を得ることができる。
【0029】(実施例2)図2において、密閉容器1の
内径をφD、主軸受12に設けられた連通孔16、16
aの面積をS1、S2、S3、S4、S5、S6とし、
前記密閉容器1の断面積をAとしたとき、 A=π/4×(D×D) また、連通孔の面積の和をSとしたとき、 S=S1+S2+S3+S4+S5+S6 とし、密閉容器1の断面積Aに対する連通孔面積の総和
Sの割合(S/A)を10%〜30%としている。
【0030】密閉容器1の断面積Aに対する連通孔面積
の総和Sの割合(S/A)を小さくすると、主軸受12
の剛性が上がるので、圧縮機運転時の騒音レベルNは低
下する。しかしながら、(S/A)を小さくし過ぎる
と、圧縮機運転時に圧縮機外部へ吐出される冷凍機油の
量Qが急激に増加する。これは、圧縮機構部3を潤滑し
た後、クランク軸5と主軸受12上端の隙間より電動機
部側空間14に戻された冷凍機油が、反電動機部側空間
15の冷凍機油溜まり17に落下しにくくなるためであ
る。図3に(S/A)の値に対する圧縮機外部へ吐出さ
れる冷凍機油の量Q、および圧縮機運転時の騒音レベル
Nとの変化を示す特性図を示す。
【0031】上記の通り、前記密閉容器1の断面積Aに
対する連通孔の面積の総和S(S/A)を10%〜30
%とすることにより、主軸受12の剛性を必要以上に保
つことができるとともに、圧縮機構3から電動機部側空
間14に戻された冷凍機油が、反電動機部側空間15の
冷凍機油溜まり17に十分落下し、圧縮機外部へ吐出さ
れる冷凍機油の量を抑えることができるとともに、冷凍
機油溜まり17の油面レベルの低下を防止することがで
きる。
【0032】(実施例3)図4において、主軸受12に
設けられた複数個の連通孔16のうち、圧縮機構部3の
ベーン8に最も近い位置の連通孔をなくしている。上記
構成により、圧縮機構部3のベーン8は、圧縮機の運転
に伴って往復運動を行うが、冷凍機油溜まり17の油面
レベルは通常ベーン8の下端より上方にあるため油面を
激しく攪拌する。しかしながら、冷凍機油溜まり17の
油面を激しく攪拌したとしても、ベーン8上部の連通孔
をなくしているので連通孔を通って電動機部側空間14
へ冷凍機油が流出しにくく、圧縮機外部へ吐出される冷
凍機油の量が増加することはなくなるとともに、冷凍機
油溜まり17の油面レベルの低下を防ぐことができる。
【0033】(実施例4)図5において、主軸受12の
外周部に設けられた円周方向に長円形状の連通孔16の
形状を、これら連通孔16の長手方向端部での外周側の
主軸受径方向肉厚e1に対して、長手方向中心部での外
周側の主軸受径方向肉厚e2を厚くしたものである。す
なわち、 e1<e2 としている。
【0034】上記構成により、主軸受12の外周面を切
削加工する際に、特に連通孔16の長手方向中心付近で
剛性が比較的低いために、スプリングバックが発生しよ
うとするが、連通孔16の長手方向中心付近の外周側径
方向肉厚e2を厚くして剛性を上げているので、スプリ
ングバックが発生しにくくなり、主軸受の外周面を高精
度で切削加工することができる。
【0035】(実施例5)前記実施例1〜実施例4にお
いて、主軸受12に設けられた複数個の連通孔16は、
主軸受12の素材に設けられた鋳抜き孔としたものであ
る。上記構成により、複数の連通孔16を加工により設
ける必要はなく、主軸受の素材に予め鋳抜き孔を設けて
おくことにより同様の作用、効果を得ることができ、加
工コスト削減の効果を得ることができる。
【0036】なお、以上実施例を複数組み合わせた場
合、さらにはすべてを組み合わせた場合には、なお一層
の作用、効果を得ることができるのはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、請求項
1または2に記載の発明によれば、主軸受に設けられた
複数個の連通孔のうち、吐出凹部に最も近い1箇所もし
くは複数箇所の連通孔の面積を、他の連通孔の面積に比
べて小さくしているので、主軸受に吐出凹部を設けるこ
とによるその付近の剛性の低下を補うことができ、主軸
受の部分的な剛性低下を防ぐことができ、圧縮機運転時
の騒音が上昇することを抑えることができ、低騒音の圧
縮機を得ることができるとともに、主軸受の摩耗が部分
的に大きくなるようなことはなく、低騒音、高信頼性の
圧縮機を得ることができる。
【0038】また、請求項3に記載の発明によれば、主
軸受に設けられた複数個の連通孔の面積の和を、密閉容
器断面の面積に対して10%〜30%としているので、
主軸受の剛性を十分に保つことができるとともに、圧縮
機構部を潤滑した後の冷凍機油が、連通孔を通って、反
電動機部側空間の冷凍機油溜まりに落下しやすくなり、
圧縮機外部へ吐出される冷凍機油の量を抑えることがで
きるとともに、冷凍機油溜まりの油面レベルの低下を防
ぐことができので、低騒音、高信頼性の圧縮機を得るこ
とができる。
【0039】また、請求項4に記載の発明によれば、主
軸受に設けられた複数個の連通孔のうち、ベーンに最も
近い位置の連通孔をなくしているので、ベーンの往復運
動によって、冷凍機油溜まりの油面を激しく攪拌したと
しても、ベーン上部の連通孔をなくしているので、連通
孔を通って電動機部側空間へ冷凍機油が流出しにくくな
り、圧縮機外部へ吐出される冷凍機油の量が増加するこ
とがなくなるとともに、冷凍機油溜まりの油面レベルの
低下を防ぐことができ、高信頼性の圧縮機を得ることが
できる。
【0040】また、請求項5に記載の発明によれば、円
周方向に長円形状の連通孔を主軸受外周部に複数個設
け、これら連通孔の長手方向中心付近の外周側の主軸受
の肉厚を厚くしているので、主軸受の外周面を切削加工
するときに、連通孔の長手方向中心付近の外周側の肉厚
を厚くして剛性を上げているので、スプリングバックが
発生しにくくなり、主軸受の外周面を高精度で切削加工
することができ、圧縮機組み立て時に、主軸受外周面の
精度不良による密閉容器内壁との間に、必要以上の隙間
が生じるようなことはなく、低騒音の圧縮機を得ること
ができるとともに、溶接固定の強度不足が発生するよう
なことはない。
【0041】また、請求項6に記載の発明によれば、請
求項1〜5に記載の発明に加えて、複数個の連通孔は、
主軸受の素材に設けられた鋳抜き孔としているので、複
数の連通孔を加工により設ける必要はなく、主軸受の素
材に予め鋳抜き孔を設けておくことにより同様の作用、
効果を得ることができ、加工コストの低減をはかること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す密閉型回転式圧縮機の
縦断面図
【図2】図1のA−A’断面図
【図3】本発明の別の実施例における密閉容器の断面積
Aと連通孔の面積の和Sの比(S/A)に対する圧縮機
外部へ吐出される冷凍機油の相対量Qと圧縮機運転時の
騒音相対レベルNの変化を説明する図
【図4】本発明の別の実施例を示す密閉型回転式圧縮機
の主軸受部分での横断面図
【図5】本発明の別の実施例を示す密閉型回転式圧縮機
の主軸受部分での横断面図
【図6】従来の密閉型回転式圧縮機の縦断面図
【図7】図6のB−B’断面図
【符号の説明】
1 密閉容器 3 圧縮機構部 8 ベーン 10 吐出孔 11 吐出凹部 12 主軸受 14 電動機部側空間 15 反電動機部側空間 16 連通孔 16a 連通孔(吐出凹部に近い側) 17 冷凍機油溜まり
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 雄史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 神崎 秀幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中西 博志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA01 AA04 AA11 AA12 AA13 AB03 BB32 BB44 CC04 CC17 CC22 CC23 CC25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電
    動機部と、前記電動機部と圧縮機構部とを連結して動力
    を伝達するクランク軸と、前記圧縮機構部、電動機部お
    よびクランク軸を収納する密閉容器とからなり、 前記圧縮機構部は円柱状の気室を有するシリンダと、前
    記シリンダに設けられた径方向溝に出没自在に収納され
    て先端が気室内に存在するベーンと、前記気室内に収納
    されて気室内周面およびベーン先端に外周面を接触させ
    ながら偏芯運動を行う円筒形状のピストンと、前記気室
    を貫通するクランク軸の気室貫通部に形成されて前記ピ
    ストンの内周面と回転自在に嵌合する偏芯軸部と、前記
    シリンダの軸方向端面にそれぞれ配置されてクランク軸
    を軸支すると同時に気室を閉塞して圧縮室を形成する主
    軸受けと副軸受とから構成され、 前記主軸受けは圧縮室と圧縮機構部外部とを連通する吐
    出孔と、この吐出孔の反圧縮室側開口部に設けた吐出凹
    部とを有し、外周部が密閉容器の内壁面に固定されて密
    閉容器内部空間を電動機部側空間と反電動機部側空間と
    に仕切るとともに、電動機部側空間と反電動機部側空間
    とを連通させる連通孔を外周部に複数個設けた密閉型回
    転式圧縮機であって、 前記複数個の連通孔のうち、少なくとも吐出凹部に最も
    近い位置にある連通孔の面積が、他の連通孔の面積より
    も小さいことを特徴とする密閉型回転式圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の密閉型回転式圧縮機であ
    って、連通孔の位置を周方向で吐出凹部と重ならないよ
    うに配置したことを特徴とする密閉型回転式圧縮機。
  3. 【請求項3】 圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電
    動機部と、前記電動機部と圧縮機構部とを連結して動力
    を伝達するクランク軸と、前記圧縮機構部、電動機部お
    よびクランク軸を収納する密閉容器とからなり、 前記圧縮機構部は円柱状の気室を有するシリンダと、前
    記シリンダに設けられた径方向溝に出没自在に収納され
    て先端が気室内に存在するベーンと、前記気室内に収納
    されて気室内周面およびベーン先端に外周面を接触させ
    ながら偏芯運動を行う円筒形状のピストンと、前記気室
    を貫通するクランク軸の気室貫通部に形成されて前記ピ
    ストンの内周面と回転自在に嵌合する偏芯軸部と、前記
    シリンダの軸方向端面にそれぞれ配置されてクランク軸
    を軸支すると同時に気室を閉塞して圧縮室を形成する主
    軸受けと副軸受とから構成され、 前記主軸受けは圧縮室と圧縮機構部外部とを連通する吐
    出孔と、この吐出孔の反圧縮室側開口部に設けた吐出凹
    部とを有し、外周部が密閉容器の内壁面に固定されて密
    閉容器内部空間を電動機部側空間と反電動機部側空間と
    に仕切るとともに、電動機部側空間と反電動機部側空間
    とを連通させる連通孔を外周部に複数個設けた密閉型回
    転式圧縮機であって、 前記複数の連通孔面積の総和が、前記密閉容器径方向断
    面積の10%以上30%以下であることを特徴とする密
    閉型回転式圧縮機。
  4. 【請求項4】 圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電
    動機部と、前記電動機部と圧縮機構部とを連結して動力
    を伝達するクランク軸と、前記圧縮機構部、電動機部お
    よびクランク軸を収納する密閉容器とからなり、 前記圧縮機構部は円柱状の気室を有するシリンダと、前
    記シリンダに設けられた径方向溝に出没自在に収納され
    て先端が気室内に存在するベーンと、前記気室内に収納
    されて気室内周面およびベーン先端に外周面を接触させ
    ながら偏芯運動を行う円筒形状のピストンと、前記気室
    を貫通するクランク軸の気室貫通部に形成されて前記ピ
    ストンの内周面と回転自在に嵌合する偏芯軸部と、前記
    シリンダの軸方向端面にそれぞれ配置されてクランク軸
    を軸支すると同時に気室を閉塞して圧縮室を形成する主
    軸受けと副軸受とから構成され、 前記主軸受けは圧縮室と圧縮機構部外部とを連通する吐
    出孔と、この吐出孔の反圧縮室側開口部に設けた吐出凹
    部とを有し、外周部が密閉容器の内壁面に固定されて密
    閉容器内部空間を電動機部側空間と反電動機部側空間と
    に仕切るとともに、電動機部側空間と反電動機部側空間
    とを連通させる連通孔を外周部に複数個設けた密閉型回
    転式圧縮機であって、 前記連通孔は周方向でベーンと重なる位置及びその近傍
    を避けて配置されていることを特徴とする密閉型回転式
    圧縮機。
  5. 【請求項5】 圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電
    動機部と、前記電動機部と圧縮機構部とを連結して動力
    を伝達するクランク軸と、前記圧縮機構部、電動機部お
    よびクランク軸を収納する密閉容器とからなり、 前記圧縮機構部は円柱状の気室を有するシリンダと、前
    記シリンダに設けられた径方向溝に出没自在に収納され
    て先端が気室内に存在するベーンと、前記気室内に収納
    されて気室内周面およびベーン先端に外周面を接触させ
    ながら偏芯運動を行う円筒形状のピストンと、前記気室
    を貫通するクランク軸の気室貫通部に形成されて前記ピ
    ストンの内周面と回転自在に嵌合する偏芯軸部と、前記
    シリンダの軸方向端面にそれぞれ配置されてクランク軸
    を軸支すると同時に気室を閉塞して圧縮室を形成する主
    軸受けと副軸受とから構成され、 前記主軸受けは圧縮室と圧縮機構部外部とを連通する吐
    出孔と、この吐出孔の反圧縮室側開口部に設けた吐出凹
    部とを有し、外周部が密閉容器の内壁面に固定されて密
    閉容器内部空間を電動機部側空間と反電動機部側空間と
    に仕切るとともに、電動機部側空間と反電動機部側空間
    とを連通させる連通孔を外周部に複数個設けた密閉型回
    転式圧縮機であって、 前記連通孔は周方向に延設された長円形状で、外周側の
    主軸受径方向肉厚を長手方向両端部に比べて中央部で大
    きくするように構成したことを特徴とする、密閉型回転
    式圧縮機。
  6. 【請求項6】 複数個の連通孔は、主軸受の素材に設け
    られた鋳抜き孔とした請求項1〜5のいずれかに記載の
    密閉型回転式圧縮機。
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