JP2003096919A - 耐震補強金具 - Google Patents
耐震補強金具Info
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Abstract
が負荷されても崩壊しないように、交差して接続されて
いる建築構造材の接合部に取付け、これを補強すること
を目的とする改良された耐震補強金具を提案する。 【解決手段】 交差する建築構造材(A)の相互間を接
合する金属と硬質ゴムとからなる耐震補強金具(1)で
あって、L字状の折曲部(111)を有し、この折曲部
(111)方向に向かうに従い厚肉に形成した金属製の
補強材本体(11)の中芯に、硬質ゴム製の弾性芯材
(12)を一体に埋設した構成であることを特徴とする
耐震補強金具。
Description
り木造建築物に強度の振動が負荷されても崩壊しないよ
うに、交差して接続される建築構造材の接合部に取付
け、これを補強することを目的とする改良された耐震補
強金具に関する。
強する方法としては、筋かいや火打梁を設けたり、かす
がい、L型金具を取付けるなど種々の方法が採用されて
いる。しかし、このような方法では、地震、台風等によ
り強度の振動が負荷された場合の補強効果は十分ではな
く、接合部で建築構造材が簡単に離反したり破損したり
して、木造建築物がその接合部で破壊したり、酷い場合
には倒壊してしまうこともあった。
耐え得るものとして、図5に斜視図で示すような補強金
具51が考案され、使用されている。この補強金具51
は、高張力鋼よりなる板材をL字状に折曲すると共に、
両片部521,522の各々の中間部に外側に折曲した
折曲膨出部521a,522aを各々形成したL形基材
52を設け、このL形基材52の折曲角部523に高張
力鋼よりなる板材を折曲した補強部材53を溶接により
固着し、上記L形基材52の四ヶ所に吸震ゴム等よりな
る緩衝部材54を係着したものである。
折曲膨出部521a,522aにより、交差する建築構
造材に加わる垂直、水平両方向の振動はある程度吸収さ
れるものの、強い振動が負荷された場合には、L形基材
52の変形を確実に復元させるには不十分であり、建築
構造材相互の接合部において破損する虞れがある。
両片部521,522の中間部を外側に折曲して平坦な
折曲膨出部521a,522aを形成してあるので、垂
直方向の振動、鉛直回りの揺動を吸収したり、L形基材
52の変形を復元させる等の作用効果が不十分であると
共に、L形基材52に補強部材53を溶接により固着し
て、L形基材52の折曲角部523と補強部材53の折
曲角部531とを隙間なく密着させてあるために、弾性
変形量が少なくなり、補強部材53の各部に過大な集中
負荷がかかり、締結用のボルトが飛んだり補強部材53
に亀裂が生じたりするという問題があった。
れたものであって、地震、台風等により、建築構造材の
交差接合部に水平方向や鉛直方向に強い振動を生じて
も、これを吸収して、木造建築物の耐震性能を一層向上
させることができ、且つ、耐久性を持たせた耐震補強金
具を提供する。
決するためのものであって、その要旨は、交差する建築
構造材の相互間を接合する金属と硬質ゴムとからなる耐
震補強金具であって、L字状の折曲部を有し、当該折曲
部方向に向かい厚肉に形成した金属製の補強材本体の中
芯に、硬質ゴム製の弾性芯材を一体に埋設した構成であ
ることを特徴とする耐震補強金具である。
適な実施形態について、図面に基づき具体的に説明す
る。図1は本発明の耐震補強金具を示す斜視図、図2は
図1のX−X線矢視を示す断面図、図3は本発明の取付
け状態を示す部分側面図、図4は本発明の使用状態を示
す斜視図である。
構造材Aの柱構造材A−1と梁、桁構造材A−2の相互
間を接合する金属と硬質ゴムとからなる耐震補強金具1
であって、L字状の折曲部111を有し、この折曲部1
11方向に向かい厚肉に形成した金属製の補強材本体1
1の中芯に、硬質ゴム製の弾性芯材12を一体に埋設し
た構成のものである。
に、折曲部111が直角に形成された耐震補強金具1の
内面1′と平行な面をなす締着座112を形成し、この
締着座112の面と直交する方向にボルト止孔113が
穿設されていることを特徴とするものである。
体11が、不銹鋼、アルミニウム又はアルミ合金からな
ると共に、上記硬質ゴム製の弾性芯材12が、EPDM
(エチレン・プロピレン・ジエンメチレン三元共重合
体)からなるものである。
有する機械的強度と、補強材本体11中に一体に埋設さ
れている硬質ゴム製の弾性芯材12が有する緩衝力との
相互補完機能により、交差する建築構造材A相互間の接
合が強力にバックアップされるので、木造建築物の建築
構造材A相互の接合部に強い振動が負荷された場合で
も、その接合部が破損したり、締着ボルトが飛んだりす
る虞れがなくなり、地震や台風等による木造建築物の損
壊を防止することができる。
金からなる金属製の上記補強材本体11は、抗張力、剛
性等の機械的強度を長期に亘り保持することができると
共に、この補強材本体11中に埋設されるEPDM等の
硬質ゴム製の弾性芯材12は、衝撃を弾発吸収する機能
を備え且つ耐老化性に優れているので、長期に亘って弾
発緩衝力を維持することができるものである。
図2に示すように、L字状の折曲部111で折曲角θが
90°になるように、その内面1′と外面1″とを交差
させ、また、上記折曲部111の方向に向かうに従い厚
肉に形成したこの補強材本体11の中芯に、硬質ゴム製
の弾性芯材12が一体に埋設された構成のものである。
ト締着個所に応じて締着座112が形成されるが、この
締着座112の各々は、折曲部111の折曲角度θが9
0°に設定された内面1′と平行な面をなすように形成
されると共に、図3に示すように、上記締着座112の
面と直交するように、穿孔角度θ′を90°に設定した
ボルト止孔113が穿設される。耐震補強金具1の内面
1′側には、建築構造材A面との摩擦係数を大きくする
目的で、必要に応じ多数の防滑条溝114が設けられ
る。
スチール等の剛性を有する不銹鋼や、アルミニウム、ア
ルミに酸化被膜を施したアルマイト、又は、ジュラルミ
ン等のアルミ合金が適用されるが、軽量、安価にして成
形性に優れている点から、アルミニウムやアルミ合金製
のものが好適に用いられる。
に一体に埋設される硬質ゴム製の弾性芯材12は、未加
硫ゴムに多量の無機質充填材を配合したもの、或いは、
加硫剤によって加硫したゴムであり、特に、EPDMや
これを加硫したものは、弾発性は勿論のこと、成形時の
熱安定性や耐老化性に優れているので好適に使用され
る。
るには、弾性芯材12の側面形状に該当する中空部を形
成すると共に、補強材本体11の側面形状に該当するリ
ップ形状を備えた成形口金を通し、溶融金属を押出成形
して、一旦、補強材本体11の幅方向に長尺の押出型材
を成形しておく。次いで、この長尺の押出型材の中空部
に、硬質ゴムを圧入して弾性芯材12部分を形成したの
ち、押出型材を所定の幅間隔に裁断して耐震補強金具1
が得られる。なお、補強材本体11の締着座112への
ボルト止孔113の穿孔は、補強材本体11を所定の幅
間隔に裁断する前に形成しても、後で形成してもよい。
は、鋳型成形技術を利用して、型内の弾性芯材12を形
成する中空部に硬質ゴムを注入すると共に、型内の補強
材本体11を形成するキャビティに、溶融金属を注入し
成形して冷却することにより、補強材本体11内に弾性
芯材12が一体に埋設された耐震補強金具1を成形する
こともできる。この場合、ボルト止孔113は、補強材
本体11の成形と同時に形成される。
Aの相互間を固着するには、図4に示すように、L字状
の耐震補強金具1の内面1′、即ち、補強材本体11の
防滑条溝114が形成された面側を、柱構造材A−1面
と梁、桁構造材A−2面に各々当接したのち、耐震補強
金具1の外面1″に形成した締着座112のボルト止孔
113から、図3に示すように、ワッシャー131を介
して、建築構造材A面に直交するようにねじボルト13
を締着して、木造建築物の柱構造材A−1と梁、桁構造
材A−2間を簡単且つ確実に取付けることができる。
靭性、剛性等の機械的強度と、この補強材本体中に一体
に埋設される硬質ゴム製の弾性芯材が有する緩衝力との
相互補完機能により、交差する建築構造材相互間の接合
が強力にバックアップされる。
性に優れた不銹鋼、アルミニウム、アルミ合金等からな
っているので、長期に亘り強靭性、剛性を保持すること
ができると共に、本発明に適用される硬質ゴム製の弾性
芯材は耐老化性に優れているので、長期に亘り弾発緩衝
性を維持するという作用効果を奏するものである。
的強度と、硬質ゴム製の弾性芯材が有する弾発緩衝性と
の相乗効果により、交差する柱構造材と梁、桁構造材の
相互間の接合が強化され、また、地震や台風等により木
造建築物の鉛直方向や水平方向に強度の振動が加わって
もこれが吸収され、長期に亘り木造建築物の優れた耐震
性能が維持されるものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 交差する建築構造材の相互間を接合する
金属と硬質ゴムとからなる耐震補強金具であって、L字
状の折曲部を有し、当該折曲部方向に向かうに従い厚肉
に形成した金属製の補強材本体の中芯に、硬質ゴム製の
弾性芯材を一体に埋設した構成であることを特徴とする
耐震補強金具。 - 【請求項2】 耐震補強金具の外面に、折曲部が直角に
形成された耐震補強金具の内面と平行な面をなす締着座
を形成し、当該締着座の面と直交する方向にボルト止孔
が穿設されていることを特徴とする請求項1に記載の耐
震補強金具。 - 【請求項3】 金属製の補強材本体が、不銹鋼、アルミ
ニウム又はアルミ合金からなるものであることを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載の耐震補強金具。 - 【請求項4】 硬質ゴム製の弾性芯材が、EPDM(エ
チレン・プロピレン・ジエンメチレン三元共重合体)か
らなるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項
3に記載の耐震補強金具。
Priority Applications (1)
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JP2001294664A JP4605958B2 (ja) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | 耐震補強金具 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
JP2005264526A (ja) * | 2004-03-17 | 2005-09-29 | Iwao Yanase | 地震緩衝用具及びこれを用いた耐震用仕口 |
JP2007297819A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 耐震補強体 |
JP2011025828A (ja) * | 2009-07-25 | 2011-02-10 | Kyoei Jitsugyo Kk | 鉄道車両の内部構造物 |
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Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0328231U (ja) * | 1989-07-26 | 1991-03-20 |
-
2001
- 2001-09-26 JP JP2001294664A patent/JP4605958B2/ja not_active Expired - Fee Related
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