JP2003096795A - 杭を備えた免震建物 - Google Patents
杭を備えた免震建物Info
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Abstract
る杭を備えた免震建物を提供する。また、架台を排除し
て免震建物をコスト的に有利に建築することができるよ
うにする。 【解決手段】 地盤1に打たれた杭2の上に基礎4が設
置され、この基礎4の上に建物の上部構造部5が設置さ
れた建物において、杭2と基礎4との間に免震装置6が
介設されている。この免震建物において、基礎4と上部
構造部5とが剛接合されているのもよい。
Description
物に関する。
すように、鉄筋コンクリートなどからなる基礎51と架
台52との間に免震装置53が介設され、架台52に建
物の上部構造部54が剛接合され、免震が基礎51と架
台52との間で行われるようになされている。
に示すように、地盤55が軟弱で基礎51の下に杭56
が打たれて基礎51を杭56に支させているような建物
では、たとえ架台52から上の上部構造部54が免震さ
れたとしても、杭56と基礎51とは剛接合されている
から、地震時に、杭頭部56aには、基礎51によって
大きな水平力が作用して大きな曲げモーメントがかかっ
てしまい、杭頭部56aに被害が集中してしまうことが
ある。特に、杭頭部56aは、後からの修復を行い難い
部分でもあり、この部分への被害発生は深刻な事態を引
き起こすことがある。
を組み込むために、基礎51と上部構造部54との間に
架台52を設置しなければならず、そのため、免震機構
の備えられていない建物の場合に比べてコストが高くつ
くという問題もある。
震時の杭頭部への被害をなくすことができる杭を備えた
免震建物を提供することを主たる課題とする。また、架
台を排除することができてコスト的に有利に建築するこ
とができる、杭を備えた免震建物を提供することも課題
とする。
たれた杭の上に基礎が設置され、この基礎の上に建物の
上部構造部が設置された建物において、杭と基礎との間
に免震装置が介設されていることを特徴とする杭を備え
た免震建物によって解決される。
装置が介設されているので、地震時に基礎が免震され、
そのため、杭頭部に基礎による大きな水平力が作用する
ことがなく、大きな曲げモーメントがかからず、そのた
め、杭頭部への被害をなくすことができる。
とが剛接合されている場合は、杭と基礎との間に介設さ
れている免震装置が、基礎と剛接合されている上部構造
部をも免震する。従って、基礎と上部構造部との間から
免震装置を排除するのと併せて架台も排除することがで
き、架台の排除によって、免震建物をコスト的に有利に
建築することができる。
基づいて説明する。
2は杭、3は捨てコンクリート、4は基礎、5は基礎上
の上部構造部であり、上部構造部5と基礎4とはアンカ
ーボルトなどで剛接合されており、地盤1に打ち込まれ
た杭2と、基礎4との間には転がり支承による免震装置
6が入れられ、この免震装置6を介して基礎4が杭2に
支えられている。杭2は鋼管杭からなり、基礎4はコン
クリートによる連続基礎からなっている。
杭、既成コンクリート杭、場所打ちコンクリート杭など
からなっていてよい。また、基礎4は、鉄筋や鉄骨、あ
るいは鉄筋と鉄骨を埋込み状態にして入れられているコ
ンクリート基礎であってよいし、そのほか鉄骨基礎など
であってもよいし、独立基礎や、独立基礎同士をつなぎ
梁でつないだ基礎や、べた基礎などであってもよい。
ら皿7,8間に入れられた鋼製などの転がり用球体9と
で構成されており、下部免震皿7は杭頭部2aの頂部に
溶接等で剛接合され、上部免震皿8はコンクリート基礎
4の下面側に埋込み状態に入れられ、定着筋8a…によ
ってコンクリート基礎4と一体化されている。そして、
下部免震皿7にはベアリング7aが備えられ、このベア
リング7aによって球体9は下部免震皿7に対して定位
置で回転するように支持され、上部免震皿8は、その下
面側に凹球面部8bを備え、この凹球面部8bで球体9
に受けられ、球体9が凹球面部8bを転がりながら相対
移動できるようになされている。
bとする逆カップ状のものからなっていて、その周囲壁
部8cに囲まれた内部に下部免震皿7が立ち上がげられ
ており、この周囲壁8cと立ち上がり状の下部免震皿7
との間に発泡スチロールなどからなる環状の保護材10
が入れられている。この保護材10には、上部免震皿8
と下部免震皿7との水平方向の相対移動において緩衝の
役割を果たさせてもよいし、免震時の復元力発生手段と
しての役割を果たさせてもよいし、これら双方の役割を
果たさせてもよい。
図2(イ)(ロ)に示すように、免震装置6によって、
杭2と基礎4との間で水平方向の相対移動が起こり、そ
れにより、上部構造部5のみならず基礎4も免震され
る。従って、杭頭部2aに基礎4による大きな水平力が
作用せず、そのため、杭頭部2aに大きな曲げモーメン
トがかからず、修復困難な杭頭部2aへの被害をなくす
ことができる。
凹球面部8bが備えられ、この凹球面部8bを球体9が
支持するようになされて、免震時に、コンクリート基礎
4が地盤1から浮き上がる方向に変位するようになされ
ているので、基礎4と地盤1とに免震のためのスムーズ
な水平相対移動を行わせることができる。もちろん、凹
球面部8bの勾配によって復元力も生じる。
造部5とは剛接合されて一体化されているから、これら
の間に免震装置を設置する場合に必要とされる架台を省
略し、基礎4に架台の役割を果たさせ、免震建物をコス
ト的に有利に建築することができる。
礎4と上部構造部5との間にも免震装置12が設置され
ている場合のものである。11は架台である。このよう
に、基礎4と上部構造部5との間、及び、杭2と基礎4
との間の双方にそれぞれ免震装置6,12を入れるよう
にしてもよい。この場合であっても、修復困難な杭頭部
2aへの地震による被害をなくすことができる。なお、
免震装置6が免震装置12に優先して免震を行うように
なされていてもよいし、免震装置12が免震装置6に優
先して免震を行うようになされていてもよい。
発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱し
ない範囲で、各種の変更が可能である。例えば、上記の
実施形態では、免震装置として、特定構造のものからな
る勾配付き転がり支承による免震装置6を用いた場合を
示しているが、その他の勾配付き転がり支承による免震
装置であってもよいし、勾配なしの転がり支承による免
震装置であってもよいし、転がり以外の滑りなどによる
免震装置であってもよいし、特に制限はない。
ら、地震時の杭頭部への被害をなくすことができる。ま
た、基礎と上部構造部との間から架台を排除して免震建
物をコスト的に有利に建築することができる。
る。
作動状態を概略的に示す断面側面図である。
る。
示す断面側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 地盤に打たれた杭の上に基礎が設置さ
れ、この基礎の上に建物の上部構造部が設置された建物
において、杭と基礎との間に免震装置が介設されている
ことを特徴とする杭を備えた免震建物。 - 【請求項2】 基礎と上部構造部とが剛接合されている
請求項1に記載の杭の備えた免震建物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001295159A JP4866492B2 (ja) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | 杭を備えた免震建物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001295159A JP4866492B2 (ja) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | 杭を備えた免震建物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003096795A true JP2003096795A (ja) | 2003-04-03 |
JP4866492B2 JP4866492B2 (ja) | 2012-02-01 |
Family
ID=19116640
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4866492B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010242289A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-28 | Mitani Sekisan Co Ltd | パイルキャップ及びパイルキャップと杭頭との接合構造 |
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JP2013092047A (ja) * | 2013-01-24 | 2013-05-16 | Mitani Sekisan Co Ltd | パイルキャップ及び連結パイルキャップ |
JP7473174B2 (ja) | 2020-06-01 | 2024-04-23 | システム計測株式会社 | 杭の免震構造 |
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-
2001
- 2001-09-26 JP JP2001295159A patent/JP4866492B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP4866492B2 (ja) | 2012-02-01 |
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