JP2003096114A - 光重合性組成物及び粘着テープ - Google Patents

光重合性組成物及び粘着テープ

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JP2003096114A
JP2003096114A JP2001285395A JP2001285395A JP2003096114A JP 2003096114 A JP2003096114 A JP 2003096114A JP 2001285395 A JP2001285395 A JP 2001285395A JP 2001285395 A JP2001285395 A JP 2001285395A JP 2003096114 A JP2003096114 A JP 2003096114A
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Taihei Sugita
大平 杉田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、優れた粘着性、柔軟性及び撥水性
を有する粘着剤を得ることができる光重合性組成物を提
供する。 【解決手段】 本発明の光重合性組成物は、炭素数2〜
20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレー
トからなるラジカル重合性単量体100重量部に、粘着
付与樹脂1〜70重量部、光重合開始剤0.01〜5重
量部及びシリコーンオイル5〜40重量部が配合されて
なり、この光重合性組成物を光重合させることにより、
被着体に対して優れた接着力を有すると共に被着体の表
面に粗面(凹凸)を有する場合にも被着体に対する密着
力に優れ、且つ、被着体との間に形成された僅かな隙間
への水の進入を概ね抑制して優れた防水性能を発揮する
粘着剤を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着性、柔軟性及
び撥水性に優れた粘着剤を得ることができる光重合性組
成物及びこの光重合性組成物を用いた粘着テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、粘着剤の技術的進歩に伴い、多種
多様な塗装鋼板や、ポリオレフィン樹脂板といったこれ
まで粘着テープが接着しにくい被着体に対して優れた接
着力を有する粘着テープの要求が高まってきており、特
に、住宅分野における防水シール材は、高い粘着性が求
められるために特にその傾向が顕著であった。
【0003】このような要求に対して、従来から、アク
リル系モノマーを熱重合して得られる溶液型粘着剤に粘
着付与樹脂を添加することによって得られた優れた接着
力及び接着保持力を有する粘着テープが提供されてき
た。
【0004】又、特開平2−18485号公報では、よ
り少ない粘着付与樹脂量で大きな接着力を得ることので
きる紫外線重合アクリル感圧接着剤が開示されている。
【0005】しかしながら、上記した何れの粘着テープ
(感圧接着剤)においても、これを防水シールを目的と
して、粗面(凹凸)を有する被着体に貼着させた場合、
粘着テープの接着力が不足し、被着体と粘着テープとの
間に僅かな隙間が生じ、この隙間から水が進入してしま
うといった問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、被着体に対
して優れた接着力を有すると共に被着体の表面に粗面
(凹凸)を有する場合にも被着体に対する密着力に優
れ、且つ、被着体との間に形成された僅かな隙間への水
の進入を概ね抑制して優れた防水性能を発揮する粘着剤
を得ることができる光重合性組成物及びこの光重合性組
成物を用いた粘着テープを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光重合性組成物
は、炭素数2〜20のアルキル基を有するアルキル(メ
タ)アクリレートからなるラジカル重合性単量体100
重量部に、粘着付与樹脂1〜70重量部、光重合開始剤
0.01〜5重量部及びシリコーンオイル5〜40重量
部が配合されてなることを特徴とする。
【0008】上記ラジカル重合性単量体を構成する炭素
数2〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アク
リレートとしては、ラジカル重合性であれば特に限定さ
れず、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n
−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミ
リスチル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メ
タ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレー
ト、セチル(メタ)アクリレート、n−ヘプタジエン
(メタ)アクリレート、n−ヘキサデシル(メタ)アク
リレート、n−ペンタデシル(メタ)アクリレート、n
−オクタデシル(メタ)アクリレート、n−ノナデシル
(メタ)アクリレート、n−エイコシル(メタ)アクリ
レート等を挙げられ、2−エチルヘキシル(メタ)アク
リレートが好ましい。
【0009】又、上記ラジカル重合性単量体には、上記
アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な極性基を
有する単量体を添加させてもよく、このような単量体と
しては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等のカル
ボキシル基含有単量体、(メタ)アクリロニトリル、N
−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アク
リロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリ
ルアミド、N−ビニルアセトアミド等の窒素含有単量
体、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブ
チルアクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリ
レート等の水酸基含有単量体、アシッドホスホキシドエ
チル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−アシッド
ホスホキシジプロピル(メタ)アクリレート等のリン酸
基含有単量体等が挙げられ、カルボキシル基含有単量体
が好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましい。
【0010】上記粘着付与樹脂としては、特に限定され
ず、例えば、脂環族飽和炭化水素樹脂、テルペンフェノ
ール系粘着付与樹脂、クマロン系粘着付与樹脂等が挙げ
られる。
【0011】なお、上記脂環族飽和炭化水素樹脂は、例
えば、荒川化学工業社製から商品名「アルコンP−7
0」、「アルコンP−90」、「アルコンP−10
0」、「アルコンP−125」、「アルコンP−14
0」で、理化ハーキュレス社から商品名「リガライトR
−90」、「リガライトR−100」、「リガライトR
−125」で、トーネックス社から商品名「エスコレッ
ツ5300番台シリーズ」、「エスコレッツECR−2
99D」、「エスコレッツECR−228B」、「エス
コレッツECR−143H」、「エスコレッツECR−
327」で販売されている。
【0012】そして、上記テルペンフェノール系粘着付
与樹脂は、例えば、ヤスハラケミカル社から商品名「Y
SポリスターTH−130」、「YSポリスターTH−
100」で販売されている。
【0013】又、上記クマロン系粘着付与樹脂として
は、例えば、クマロン樹脂、インデン樹脂、クマロンー
インデン共重合体、クマロンとビニル系単量体との共重
合体、クマロンーインデンースチレン三元共重合体等の
クマロンとインデンとビニル系単量体との三元共重合体
等が挙げられる。
【0014】なお、上記クマロン系粘着付与樹脂は、例
えば、新日鐵化学社から商品名「エスクリスタルA−1
00」、「エスクリスタルA−120」、「エスクリス
タルA−100S」、「エスクリスタルA−120S」
で販売されている。
【0015】そして、上記粘着付与樹脂の光重合性組成
物中における配合量は、多いと、光重合性組成物を光重
合させて得られる粘着剤の高温における接着保持力が低
下し、又、少ないと、光重合性組成物を光重合させて得
られる粘着剤の接着力が低下するので、上記ラジカル重
合性単量体100重量部に対して1〜70重量部に限定
され、3〜40重量部が好ましい。
【0016】又、上記光重合開始剤としては、上記光重
合性単量体をラジカル重合させることができれば、特に
限定されず、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−
1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ
−シクロヘキシル−フェニルケトン、2,2−ジメチル
−2−フェニルアセトフェノン、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン系
光重合開始剤;ベンジルメチルケタール等のケタール系
光重合開始剤;ハロゲン化ケトン、アシルフォスフィノ
キシド、アシルホスフォナート等が挙げられる。
【0017】そして、上記光重合開始剤の光重合性組成
物中における配合量は、多いと、ラジカルの発生量が多
くなって、得られる重合体の重量平均分子量が低下して
粘着剤の接着力が低下し、又、少ないと、光重合性単量
体の重合転化率が低下してしまうので、上記ラジカル重
合性単量体100重量部に対して0.01〜5重量部に
限定され、0.05〜3重量部が好ましい。
【0018】更に、上記光重合性組成物にはシリコーン
オイルが配合されている。このように、光重合性組成物
にシリコーンオイルを配合することによって、光重合性
組成物を光重合させて得られる粘着剤に柔軟性を付与し
て被着体に対する密着度を向上させていると共に、上記
粘着剤に撥水性を付与し、この粘着剤を用いた粘着テー
プと被着体との間に形成された僅かな隙間に水が進入す
るのを概ね抑制して粘着テープの防水性能の向上を図っ
ている。
【0019】このようなシリコーンオイルとしては、例
えば、ジメチルシリコーンオイル、ポリジメチルシロキ
サンジオール、メチルハイドロジェンシリコーンオイ
ル、メチルフェニルシリコーンオイル等のストレートシ
リコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、ポリ
エーテル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーン
オイル等の変性シリコーンオイル等が挙げられ、ストレ
ートシリコーンオイルが好ましく、ジメチルシリコーン
オイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルがより
好ましい。
【0020】又、上記シリコーンオイルは、常温におい
て流動性を有することが好ましく、その粘度が高いと、
上記光重合性単量体中における分散性が低下することが
あるので、5,000cps以下が好ましい。なお、上
記シリコーンオイルの粘度は、JIS K2220に準
拠して測定されたものである。
【0021】そして、上記シリコーンオイルの光重合性
組成物中における配合量は、多いと、光重合性組成物を
光重合させて得られる粘着剤の表面にシリコーンオイル
がブリードアウドして粘着剤の接着力が低下し、又、少
ないと、粘着剤の撥水性及び柔軟性が低下してしまうの
で、上記ラジカル重合性単量体100重量部に対して5
〜40重量部に限定され、8〜30重量部が好ましい。
【0022】更に、上記光重合性組成物には、上記炭素
数2〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アク
リレートからなるラジカル重合性単量体と上記粘着付与
樹脂との間の相溶性を向上させるために相溶化剤が配合
されていてもよい。
【0023】このような相溶化剤としては、ポリブタジ
エン骨格やポリイソプレン骨格に代表される炭化水素骨
格の末端に、上記ラジカル重合性単量体とラジカル共重
合可能な重合性不飽和二重結合を有するものが挙げられ
る。なお、上記重合性不飽和二重結合としては、ビニル
基、(メタ)アクリロイル基、アリル基等が挙げられ
る。
【0024】そして、上記相溶化剤は、その末端の重合
性不飽和二重結合において、ラジカル重合性単量体の光
重合過程でアクリル主鎖にグラフトされる一方、相溶化
剤の炭化水素骨格は上記粘着付与樹脂に対して優れた相
溶性を有している。
【0025】従って、上記ラジカル重合性単量体の光重
合過程において、上記ラジカル重合性単量体と上記粘着
付与樹脂との非相溶性を上記相溶化剤の炭化水素骨格部
分によって緩和することができ、その結果、上記粘着付
与樹脂による上記ラジカル重合性単量体の光重合阻害を
抑制して、光重合性組成物から優れた接着力を有する粘
着剤を短時間のうちに得ることができる。
【0026】又、上記相溶化剤の炭化水素骨格の重量平
均分子量は、高いと、ラジカル重合性単量体中における
相溶化剤自体の分散性が低下することがあり、又、低い
と、相溶化剤を配合した効果が発揮されないことがある
ので、1,000〜50,000が好ましく、2,00
0から30,000がより好ましい。
【0027】そして、上記相溶化剤の光重合性組成物中
における配合量は、多いと、光重合性組成物を光重合さ
せて得られる粘着剤中に相溶化剤の未反応物が多く残存
して粘着剤の凝集力が低下し、高温における接着力及び
接着保持力が低下することがあり、又、少ないと、ラジ
カル重合性単量体と粘着付与樹脂との間の非相溶性を緩
和させることができず、光重合性組成物の光重合速度が
低下することがあるので、上記ラジカル重合性単量体1
00重量部に対して10〜40重量部が好ましい。
【0028】次に、上記光重合性組成物の製造方法及び
この光重合性組成物を用いた粘着テープの製造方法につ
いて説明する。先ず、上記光重合性組成物の製造方法と
しては、特に限定されず、例えば、上記炭素数2〜20
のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートか
らなるラジカル重合性単量体、上記粘着付与剤、上記光
重合開始剤及びシリコーンオイル、必要に応じて、上記
相溶化剤を汎用の攪拌機に供給して均一に攪拌、混合さ
せると共にこの攪拌機内に窒素を送り込むことによって
溶存酸素を除去して光重合性組成物を製造する方法が挙
げられる。
【0029】次に、上記光重合性組成物を用いて粘着テ
ープを製造する方法としては、上記光重合性組成物をポ
リエチレンテレフタレートフィルム等の基材上に塗工又
は含浸させた後、この光重合性組成物に光を照射して光
重合性組成物を光重合させることによって粘着テープを
製造する方法が挙げられる。
【0030】この時、基材上に塗工又は含浸させた光重
合性組成物上に、ポリエチレンテレフタレートフィルム
やテトラフルオロエチレンフィルム等の光透過性フィル
ムをその離型処理面を光重合性組成物側にして重ね合わ
せたり、或いは、好ましくは5,000ppm以下、よ
り好ましくは、300ppm以下の酸素濃度となるよう
に窒素や二酸化炭素によって置換された雰囲気下に光重
合性組成物を配置する等、酸素による光重合性組成物の
光重合阻害を抑制することが好ましい。
【0031】又、上記光重合性組成物に対する光照射手
段としては、光波長が450nm以下の発光分布を有す
るランプが用いられ、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀
灯、高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトラン
プ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドラン
プ等が用いられ、光重合開始剤の活性波長領域を効率よ
く発光させると共に光重合開始剤以外の光吸収が少なく
且つ光重合性組成物の内部まで光が進入し高圧膜の製品
を製造することができることから、ケミカルランプが好
ましい。なお、上記光重合開始剤の光分解に有効な波長
領域は、光重合開始剤の種類により異なるが、通常、3
65〜420nmである。
【0032】上記ランプによる光重合性組成物への光照
射強度は、得られる粘着剤の重合度を左右する要因であ
って目的製品の性能毎に適宜制御されるが、例えば、ア
セトフェノン系光重合開始剤のような開裂型の光重合開
始剤を配合した場合には、光重合開始剤の光分解に有効
な波長領域の光強度が0.1〜100mW/cm2 とな
るように調整することが好ましい。
【0033】
【実施例】(実施例1)セパラブルフラスコ中に、2−
エチルヘキシルアクリレート90重量部、アクリル酸1
0重量部、粘着付与樹脂(荒川化学社製 商品名「アル
コンP−125」)5重量部、光重合開始剤(チバスペ
シャルティケミカルズ社製 商品名「イルガキュアー6
51」)0.1重量部、下記(I)に示した化学構造を
有するメチルハイドロジェンシリコーンオイル(東芝シ
リコーン社製 商品名「TSF483」)15重量部及
び相溶化剤(クレイトンポリマージャパン社製 商品名
「クレイトンリキッドHPVM1253」、ポリブタジ
エン主骨格(重量平均分子量:14,200、分子量分
布:1.12)、末端メタクリレート変性)15重量部
を投入して均一に攪拌、混合した後、セパラブルフラス
コ中に窒素ガスを30分間パージして系内の溶存酸素を
除去し、光重合性組成物を作製した。
【0034】
【化1】 (但し、nは2〜50の自然数)
【0035】次に、ブラックライトランプを用いて、上
記光重合性組成物に光を照射したところ、光重合性組成
物の温度が上昇すると同時に粘度が高くなった。そこ
で、光重合性組成物の温度が5℃上昇したところで、ブ
ラックライトランプによる光重合性組成物への光照射を
停止した。その結果、得られた部分光重合増粘組成物の
転化率は3.7%で、粘度は2,200cpsであっ
た。
【0036】続いて、基材として、一面に離型処理が施
された厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを用意し、このポリエチレンテレフタレートフィル
ムの離型処理面に上記部分光重合増粘組成物を光重合終
了時の厚みが0.5±0.1mmとなるように塗工し、
更に、上記と同様のポリエチレンテレフタレートフィル
ムをその離型処理面が上記部分光重合増粘組成物側とな
るように部分光重合増粘組成物上に重ね合わせて、部分
光重合増粘組成物をポリエチレンテレフタレートフィル
ムで全面的に被覆した。
【0037】しかる後、上記部分重合増粘組成物にポリ
エチレンテレフタレートフィルム上の光強度が10mW
/ cm2 となるようにケミカルランプを用いて8分間、
光照射し、部分重合増粘組成物を光重合させて粘着剤を
得、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材
上に粘着剤が層着されてなる粘着テープを得た。
【0038】(実施例2)メチルハイドロジェンシリコ
ーンオイルの代わりに、下記(II)に示した化学構造を有
するジメチルシリコーンオイルを用いたこと以外は、実
施例1と同様にして粘着テープを得た。
【0039】
【化2】 (但し、nは2〜50の自然数)
【0040】(比較例1)メチルハイドロジェンシリコ
ーンオイルを添加しなかったこと以外は実施例1と同様
にして粘着テープを得た。
【0041】(比較例2)メチルハイドロジェンシリコ
ーンオイルを50重量部添加したこと以外は実施例1と
同様にして粘着テープを得た。
【0042】上記の如くして作製した粘着テープの粗面
接着性及び表面極性を下記に示した方法で測定し、その
結果を表1に示した。
【0043】(粗面接着性)粘着テープを幅20mm×
長さ80mmに裁断し、粘着テープの何れか一方のポリ
エチレンテレフタレートフィルムを剥離して粘着剤を露
出させた後、この粘着剤表面にJIS H−4000に
準拠したアルミニウム箔(品番「1100P」、幅20
mm×長さ100mm×厚み0.05mm)を全面的に
貼着させた。
【0044】次に、縦50mm×横100mmの直方体
形状に切り出したモルタルを用意する一方、粘着テープ
の他方のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し
て粘着剤を露出させ、この粘着テープをその露出させた
粘着剤がモルタル側となるようにしてモルタル表面に積
層した後、2kgの圧着ローラーを2往復させて粘着テ
ープをモルタル表面に貼着させて試験片を作製した。
【0045】続いて、粘着テープをモルタル表面に貼着
させてから20分後に引張り試験機を用いて引張り速度
300mm/分の条件下で90°角剥離強度(N/20
mm)を測定した。
【0046】(表面極性)粘着テープの何れか一方のポ
リエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、粘着剤表
面の極性をJIS K 6768に準拠した濡れ性試験
により測定した。なお、ぬれ指示薬としては、和光純薬
社から商品名「ぬれ指示薬」で販売されているものを用
いた。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明の光重合性組成物にはシリコーン
オイルが所定量だけ配合されているので、光重合性組成
物を光重合させて得られる粘着剤は、接着力及び柔軟性
に優れており、よって、この粘着剤を使用した粘着テー
プは、様々な形状や凹凸を有する被着体表面に円滑に追
従し良好に密着した状態に貼着する。
【0049】しかも、上記光重合性組成物を光重合させ
て得られた粘着剤は、シリコーンオイルに起因した優れ
た撥水性を有しているから、上記粘着テープと被着体表
面との間に僅かな隙間が生じた場合であっても、この粘
着剤の撥水力によって上記隙間に水が進入するのを概ね
抑制することができ、上記光重合性組成物を光重合させ
て得られた粘着剤を用いた粘着テープは優れた防水性能
をも有する。
【0050】そして、上記光重合性組成物に相溶化剤を
添加している場合には、光重合性組成物の光重合過程に
おいて、ラジカル重合性単量体と粘着付与樹脂との間の
非相溶性を相溶化剤によって緩和させ、粘着付与樹脂に
よるラジカル重合性単量体の光重合阻害を良好に抑える
ことができ、よって、光重合性組成物の光重合速度を向
上させて、所望性能を有する粘着剤を短時間のうちに得
ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 7/02 C09J 7/02 Z 183/04 183/04 Fターム(参考) 4J004 AA01 AA02 AA06 AA11 AA17 AB01 AB07 CA06 DB03 GA01 4J011 PA69 PA75 PA87 PA99 PC08 QA03 RA10 SA90 WA06 4J026 AA64 AB46 BA27 DB36 GA07 4J040 CA052 CA102 DK012 DN032 EK032 FA141 GA02 GA07 HB19 HD23 JA09 JB08 JB09 KA13 KA26 KA43 PA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数2〜20のアルキル基を有するア
    ルキル(メタ)アクリレートからなるラジカル重合性単
    量体100重量部に、粘着付与樹脂1〜70重量部、光
    重合開始剤0.01〜5重量部及びシリコーンオイル5
    〜40重量部が配合されてなることを特徴とする光重合
    性組成物。
  2. 【請求項2】 ラジカル重合性単量体100重量部に対
    して相溶化剤10〜40重量部が配合されてなることを
    特徴とする請求項1に記載の光重合性組成物。
  3. 【請求項3】 基材に塗工又は含浸された請求項1の光
    重合性組成物が光重合されて得られる粘着テープ。
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