JP2003095742A - 炭素質耐火物及びその製造方法 - Google Patents
炭素質耐火物及びその製造方法Info
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Abstract
しつつ、加炭溶解速度を低減し、且つ、溶鉄特に溶銑に
濡れる炭素質耐火物及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 質量%で、主原料として焙焼無煙炭、仮
焼コークス、天然黒鉛もしくは人造黒鉛又はこれらの混
合物から成る炭素質原料を50〜85%、これに、アル
ミナ微粉5〜15%、金属珪素微粉5〜15%、及びバ
ナジウム、ニオブ、タンタル、又はこれらの元素の炭化
物、窒化物、炭窒化物の1種又は2種以上を合計で5〜
20%を含有させた混合物に有機バインダーを加え、混
練、成形し、非酸化雰囲気で焼成して炭素質耐火物を得
る。この炭素質耐火物を高炉湯溜まりの側壁部及び炉底
部の内張り材に使用することにより、内張り材の溶銑溶
解による消耗を減少させることができると同時に、流動
溶銑による摩耗も減少させることができ、高炉の寿命を
延ばすことができる。
Description
用される耐火物、特に高炉湯溜まりの側壁部と炉底部の
内張り材に適する炭素質耐火物及びその製造方法に関す
る。
は、大型化が進むと共に操業は過酷化し、高圧操業、微
粉炭吹き込み操業等により、内張り耐火物が損傷する要
因が増加している反面、高炉の高額な初期投資を抑制す
るために長寿命化が望まれている。このような高炉の寿
命の律速は、高炉湯溜まりの側壁部と炉底部の内張り材
の耐久性である。この高炉湯溜まりの側壁部と炉底部の
部位の内張り材としては、炭素質耐火物が使用されてい
る。すなわち、内張り材として用いられる炭素質耐火物
の耐久性の向上が、高炉の延命に直接的な効果をもたら
す。
造黒鉛、天然黒鉛等の炭素骨材に、コールタールピッ
チ、フェノール樹脂等の有機バインダーを加えて混練
し、押し出し成形または型込め成形した後、コークスブ
リーズ中に埋没して焼成することにより製造される。ま
た、炭素質耐火物は、粘土質れんがに比べて、炭素骨材
の溶銑への加炭溶解による侵食が生じるという短所を有
しているが、熱伝導性が高く、また耐スラグ性にも優れ
ていることから、古くから高炉湯溜まり部の内張り材に
使用されている。
傷の原因としては、溶銑への加炭溶解、気孔中への溶銑
の侵入が原因となって生じる破壊、アルカリや亜鉛蒸気
の侵入と反応による亀裂の生成、熱応力による破壊、溶
銑流動による摩耗等が挙げられる。
の向上を図ることを目的として、炭素質耐火物の配合、
製造方法、使用方法等について多くの提案がなされ、実
施されてきた。本出願人においても、溶銑への加炭溶解
速度を小さくするために、特公昭56−18559号公
報には、主原料の炭素骨材に加えて、α−アルミナ、ジ
ルコン、マグネシア等の金属酸化物を含有させた高炉用
炭素質耐火物を開示した。
は、炭素骨材を主原料として、金属珪素微粉を配合し、
焼成過程で炭素質耐火物の気孔内にひげ状の珪素化合物
を生成させて、溶銑が侵入できる直径1μm以上の気孔
を少なくし、溶銑や反応性ガスの炭素質耐火物への侵入
を減少させる高炉用炭素質耐火物の製造方法を開示し
た。
は、熱伝導性を高めるため、熱伝導率の大きい人造黒
鉛、天然黒鉛等の炭素骨材を主原料とする場合におい
て、加炭溶解速度が小さく、且つ、気孔径の小さい大型
炭素質耐火物を安定して製造できる高炉用炭素質耐火物
の製造方法を開示した。
鋼の製造工程において使用される炭素含有耐火材におい
て,Ta,Nb又はそれらの炭化物を添加する発明が開
示され、特開平7−257981号公報には、炭素含有
耐火物を接合する場合、高い接合強度を得るために、N
b,V,Ta等の炭化物又は窒化物を結合体とした発明
が開示されている。
対策により、炭素質耐火物の耐久性の向上が図られてき
たが、炭素質耐火物が炭素骨材を主原料とする限り、熱
伝導性と耐スラグ性を維持しつつ、炭素質耐火物の短所
である加炭溶解速度を低減することには限界がある。す
なわち、上記特公昭56−18559号公報において開
示したように、単に加炭溶解速度を小さくすることにお
いては、α−アルミナ等の金属酸化物の添加が効果があ
ることは明らかであり、金属酸化物を多量に含有させる
ことにより加炭溶解速度を極めて小さくすることができ
るが、同時に耐スラグ性が劣化し、熱伝導率が小さくな
るという問題が生じる。
流動による内張り炭素質耐火物の摩耗がある。すなわ
ち、出銑によって高炉炉底部には溶銑の環状流が形成さ
れるが、この環状流に沿った部位の炭素質耐火物は、他
の部位よりも著しく摩耗することが知られている。特
に、炭素骨材を主原料とする炭素質耐火物は溶銑に濡れ
ず、炭素質耐火物表面に保護層を生成することができな
いため、常に新しい表面が溶銑と接触することになり、
溶銑流動に伴って摩耗していく。
物の摩耗を防ぐために、以下のような提案がなされてい
る。すなわち、特開平9−41009号公報において
は、TiO2源を高炉に装入し、炉底にTi化合物を含
む高融点保護層を効率よく堆積させ、炭素質耐火物と溶
銑の直接接触を防ぐ方法が提案されている。しかし、高
融点保護層と炭素質耐火物は反応あるいは濡れて結合し
ないため、高融点保護層は炉底部に固定されず、保護層
の流失を防ぐことができないのが現状である。
された発明は、溶鋼を対象とする耐火物に関する発明で
あり、溶銑に対する耐火物の耐食性及び耐スラグ性につ
いては何も示唆するところがない。さらに、特開平7−
257981号公報に開示された発明は、炭素含有耐火
物を接合する場合の接合部において、耐食性を損なうこ
となく高い接合強度を有する耐火物接合体に関するもの
であり、溶銑に対する耐火物自体の耐食性及び耐スラグ
性については何も示唆するところがない。
速度を低減し、溶銑に濡れるようにすることで、炭素質
耐火物の耐久性は向上するが、従来の方法では、熱伝導
性と耐スラグ性を維持しつつ、加炭溶解速度を低減する
ことができず、また、これまでに溶銑に濡れる炭素質耐
火物が開示されたことはない。
点を解決するために提案されたものであり、その目的
は、炭素質耐火物の熱伝導性と耐スラグ性を維持しつ
つ、加炭溶解速度を低減し、且つ、溶鉄特に溶銑に濡れ
る炭素質耐火物及びその製造方法を提供することにあ
る。
めに、本発明者等は、従来から用いられている炭素質耐
火物に種々の添加物を加えて、炭素質耐火物の加炭溶解
速度を低減し、溶銑に濡れるようにすることができるか
否かについて鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至っ
たものである。
(1)質量%で、炭素50〜80%、アルミナ5〜15
%、金属珪素5〜15%、及びバナジウム、ニオブ、タ
ンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒化物、炭窒化物
の1種又は2種以上を合計で5〜20%を含有すること
を特徴とする炭素質耐火物、(2)質量%で、主原料と
して焙焼無煙炭、仮焼コークス、天然黒鉛もしくは人造
黒鉛又はこれらの混合物から成る炭素質原料を50〜8
5%、アルミナ微粉5〜15%、金属珪素微粉5〜15
%、及びバナジウム、ニオブ、タンタル、又はこれらの
元素の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種又は2種以上を
合計で5〜20%を含有させた混合物に有機バインダー
を加え、混練、成形し、非酸化雰囲気で焼成して前記
(1)記載の炭素質耐火物を得ることを特徴とする炭素質
耐火物の製造方法、(3)アルミナの一部又は全部を、
ジルコン、マグネシア、ムライト、スピネル及びシリカ
の1種又は2種以上で置換したことを特徴とする前記
(1)記載の炭素質耐火物、(4)アルミナ微粉の一部又
は全部を、ジルコン、マグネシア、ムライト、スピネル
及びシリカの1種又は2種以上の微粉で置換したことを
特徴とする前記(2)記載の炭素質耐火物の製造方法、に
ある。
は、以下の通りである。すなわち、炭素質耐火物は、溶
鉄、特に溶銑に触れると炭素骨材が加炭溶解して消耗が
起きるが、炭素質耐火物中にアルミナ等が含まれると、
炭素骨材溶出後にそれらが炭素質耐火物の表面に残存
し、炭素質耐火物と溶鉄の間に介在することにより、炭
素質耐火物と溶銑の接触を妨げ、炭素質耐火物の消耗速
度を下げることができる。しかしながら、炭素質耐火物
中に多量のアルミナが含有されていると、炭素骨材溶出
後の残存アルミナ層が炭素質耐火物の全表面を覆い、そ
の結果、溶鉄・スラグ界面での溶失が加速されるので、
溶鉄溶解と耐スラグ性の両者をバランスさせるには、ア
ルミナの含有量を適正な範囲にする必要がある。
加物であるバナジウム、ニオブ、タンタル、又はこれら
の元素の炭化物、窒化物、炭窒化物は、非酸化雰囲気下
で使用されることにより、溶鉄、特に溶銑、スラグ及び
その界面で溶失しないので、これらを炭素質耐火物に含
有させることは、炭素質耐火物の耐溶鉄性、耐スラグ性
を改善する。しかしながら、これらバナジウム、ニオ
ブ、タンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒化物、炭
窒化物は高価な原料であることから、炭素骨材溶出後の
残存バナジウム、ニオブ、タンタル、又はこれらの元素
の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種又は2種以上の層で
炭素質耐火物の全表面を覆う量を添加することは、経済
的に見合わない。
素質耐火物の耐スラグ性を劣化させない範囲で含有さ
せ、炭素骨材溶出後の残存アルミナ層が炭素質耐火物の
全表面を覆うために足りない分をバナジウム、ニオブ、
タンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒化物、炭窒化
物の1種又は2種以上として含有させることにより、炭
素質耐火物の全表面を残存アルミナ層あるいは残存バナ
ジウム、ニオブ、タンタル、又はこれらの元素の炭化
物、窒化物、炭窒化物の1種又は2種以上の層で覆うこ
とができる。これにより、炭素質耐火物の溶銑溶解によ
る消耗が停止し、また、耐スラグ性の劣化も生じない。
V固溶体を生成する性質を有しているため、炭素質耐火
物に炭化、窒化または炭窒化バナジウム化合物を含有さ
せることにより、高炉炉底部に堆積する高融点保護層と
炭素質耐火物は結合しやすくなる。その結果、バナジウ
ム化合物を含有した炭素質耐火物を、特に、高炉炉底部
の内張り材として用いることにより、高融点保護層は炉
底に固定されるので、流動溶銑と炭素質耐火物の直接接
触を安定して回避することができ、炭素質耐火物の溶銑
流動による摩耗を防止することができる。また、流動溶
銑中にバナジウムが溶け出して行くことで、流動溶銑と
炭素質耐火物が直接接触することがあっても、溶銑粘度
を増加させ、溶銑界面の溶銑流速を低下させることで炭
素質耐火物の溶損を防ぐことができる。なお、本発明者
等は、バナジウムだけでなく、ニオブ、タンタル及びこ
れらの元素の炭化物、窒化物、炭窒化物も同様の作用効
果を奏することを確認した。
ついて説明する。炭素又は炭素質原料は、熱伝導性を確
保するため質量%で50%以上含有することが必要であ
り、85%を超えると気孔径が大となるか、耐溶銑性が
劣化するため85%以下とすることが好ましい。
量%で5%未満では耐溶鉄性が不足し、15%を超える
と耐スラグ性及び熱伝導率を低下させるので、5〜15
%含有させることが好ましい。また、アルミナの代わり
に、ジルコンやマグネシア、ムライト、スピネル、シリ
カのような高耐火性金属酸化物微粉を含有させても同様
の効果が得られることは、先願の特公昭56−1855
9号公報に記載の通りである。また、原料となるアルミ
ナ微粉は、粗い粒子だと局所的な溶鉄侵食が進行するた
め、粒径74μm以下とすることが好ましい。また、焼
成時に内部で発生するガスの抜け道を塞ぐことを避ける
ため、粒径1μm以上とすることが好ましい。
量%で5%未満では気孔細分化効果が不足し、15%を
超えると未反応の金属珪素が残留しやすいので、5〜1
5%含有させることが好ましい。また、原料となる金属
珪素微粉は、未反応の金属珪素の残留を防ぐため粒径7
4μm以下とすることが好ましい。また、焼成時に内部
で発生するガスの抜け道を塞ぐことを避けるため、粒径
1μm以上とすることが好ましい。有機バインダーとし
ては、コールタールピッチ、フェノール樹脂を用いるこ
とができる。
ルミナ微粉及び金属珪素微粉を含有させる効果は公知で
あるが、本発明においては、さらにバナジウム、ニオ
ブ、タンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒化物、炭
窒化物の1種又は2種以上を合計で5〜20%含有させ
ることを特徴としている。なお、バナジウム、ニオブ、
タンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒化物、炭窒化
物の1種又は2種以上の含有量は、質量%で5%未満で
は耐溶鉄性に対する効果が不足し、20%を超えると耐
溶鉄性に対する効果は変わらず、高コストになるので、
5〜20%含有させることが好ましい。
の粒度を種々変えて検討したところ、粒度は小さい方が
良く、粒度が35μm以下でも本発明の効果は得られる
が、好ましくは10μm以下が良いことが判明した。特
に、粒度を2μm程度とすると、炭化バナジウム粉末の
含有量が5%程度でも十分良好な結果が得られた。
ナジウム粉末、窒化バナジウム粉末あるいは炭窒化バナ
ジウム(VCxNy;0<x,y<1、且つx+y=1)
粉末を含有させても同様の効果が得られ、また、これら
炭化バナジウム,窒化バナジウム,炭化バナジウム、炭
窒化バナジウムの1種又は2種以上を任意の割合で混合
した混合物を、5〜20%含有させても同様の効果が得
られることが判明した。
素の炭化物、窒化物、炭窒化物についても同様の効果が
得られることを確認した。但し、ニオブ、タンタル、又
はこれらの元素の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種又は
2種以上を添加する場合は、耐溶銑浸食率の効果が大き
いので、40質量%まで添加しても良い。
炭化物、窒化物又は炭窒化物の状態の原料を使用しても
良い。また、ニオブ、タンタルも、金属、炭化物、窒化
物又は炭窒化物の状態の原料を使用しても良い。また、
前記(1)又は(3)に係わる本発明の耐火物は、前記
(2)又は(4)に係わる耐火物原料を非酸化雰囲気下
で焼成することにより製造することができる。非酸化雰
囲気としては、コークス中、真空容器中、N2やAr等
不活性雰囲気中で実施すればよい。また、混練、成形
後、100〜500℃で10〜50時間熱処理すること
により、いわゆる非焼成耐火物として製造することもで
きる。
炉底部用として説明したが、合金鉄用電気炉、キュポラ
等、非酸化雰囲気で使用されるのであれば、特に用途を
限定することなく、溶鉄に濡れやすく、耐食性、耐摩耗
性に優れるという効果が得られる。
下の各項目について検討した。 [1.炭化バナジウムを含有することの効果について]
表1に示す配合に従って、後述する手順で、炭化バナジ
ウムを含有する実施例1〜3及び炭化バナジウムを含ま
ない比較例の炭素質耐火物を得た。焼成はコークス中で
実施した。そして、実施例1〜3及び比較例の炭素質耐
火物を、1550℃において上面に高炉スラグ溶融層を
有する高炉銑鉄中に1時間浸漬及び回転させた後、試料
を回収し、溶銑浸漬部及び溶銑・スラグ界面の侵食率を
調べた。溶銑源としては、鋳鉄(JIS FC−15、
C量3.5%、Si量2.9%)を1.2kg/回用い
た。また、溶銑へのArの吹き込み量は40ml/mi
nであり、この溶銑中に、試料を1550℃で1時間回
転浸漬させた。
m、溶銑試験試料形状は30φ×120mmである。ま
た、溶損指数は、減圧槽内に高周波溶解炉を備えた耐食
性評価装置を用いて侵食試験を行い、侵食試験前後の試
料径を測定し、次式から求め、比較例の溶銑浸漬部及び
溶銑・スラグ界面の浸食率を100として比較した。結
果は表1に示した通りである。
料に粒径2〜3μmのアルミナ微粉12部、粒径2〜3
μmの金属珪素微粉11.5部を加え、さらに粒度7μ
m以下の炭化バナジウム微粉10部を加えた計100部
の原料に、有機バインダーとしてフェノール樹脂とコー
ルタールピッチを合わせて外掛けで16部を加え、混練
し、成形圧力20MPaで型込め成形した。さらに、こ
の成形体をコークスブリーズ中に埋没して非酸化雰囲気
で1250℃で焼成し、炭素質耐火物を得た。
料と粒度7μm以下の炭化バナジウム微粉15部を加え
た他は実施例1と同様に製造し、炭素質耐火物を得た。 (実施例3)人造黒鉛56.5部の炭素原料と粒度7μ
m以下の炭化バナジウム微粉20部を加えた他は実施例
1と同様に製造し、炭素質耐火物を得た。
おいては、人造黒鉛76.5部の炭素原料に粒径2〜3
μmのアルミナ微粉12部、粒径74μm以下の金属珪
素微粉11.5部を加えた計100部の原料に、実施例
1と同様に、有機バインダーとしてフェノール樹脂とコ
ールタールピッチを合わせて外掛けで16部を加え、混
練し、成形圧力20MPaで型込め成形した。さらに、
この成形体をコークスブリーズ中に埋没して非酸化雰囲
気で1250℃で焼成し、炭素質耐火物を得た。
を10〜20質量%含有する実施例1〜3は、溶銑浸漬
部の耐食性が比較例と同等であったが、溶銑・スラグ界
面での耐食性は10%前後改善された。
ついて]表2に示す配合に従って、上記実施例1と同様
の手順で、NbCの配合比を10〜20%の範囲で変え
て実施例4〜6の炭素質耐火物を得た。アルミナの粒径
は2〜3μm、金属珪素の粒径は74μm以下とした。
ただし、NbCの粒度は7μm以下である。そして、こ
れら実施例4〜6の試料を実施例1と同様の条件で侵食
試験を行った。結果は表2に示した通りである。
が10〜20質量%である実施例4〜6は、溶銑浸漬部
の侵食率が比較例と比べ30〜40%程度低減し、さら
に溶銑・スラグ界面での侵食率も、比較例と同等程度〜
15%程度低減した。
について]表3に示す配合に従って、上記実施例1と同
様の手順で、TaCの配合比を10〜20%の範囲で変
えて実施例7〜9の炭素質耐火物を得た。アルミナの粒
径は2〜3μm、金属珪素の粒径は74μm以下とし
た。ただし、TaCの粒度は7μm以下である。そし
て、これら実施例7〜9の試料を実施例1と同様の条件
で侵食試験を行った。結果は表3に示した通りである。
が10〜20質量%である実施例7〜9は、溶銑浸漬部
の侵食率が比較例と比べ25〜35%程度低減し、さら
に溶銑・スラグ界面での耐食性も10〜30%程度まで
改善され、良好な結果が得られた。
火物を高炉湯溜まりの側壁部及び炉底部の内張り材に使
用すれば、内張り材の溶銑溶解による消耗が減少すると
同時に、高融点保護層が炉底に固定されることにより、
流動溶銑による摩耗も減少し、高炉の寿命を延ばすこと
ができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 質量%で、炭素50〜85%、アルミナ
5〜15%、金属珪素5〜15%、及びバナジウム、ニ
オブ、タンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒化物、
炭窒化物の1種又は2種以上を合計で5〜20%含有す
ることを特徴とする炭素質耐火物。 - 【請求項2】 質量%で、主原料として焙焼無煙炭、仮
焼コークス、天然黒鉛もしくは人造黒鉛又はこれらの混
合物から成る炭素質原料を50〜85%、アルミナ微粉
5〜15%、金属珪素微粉5〜15%、及びバナジウ
ム、ニオブ、タンタル、又はこれらの元素の炭化物、窒
化物、炭窒化物の1種又は2種以上を合計で5〜20%
を含有させた混合物に有機バインダーを加え、混練、成
形し、非酸化雰囲気で焼成して請求項1記載の炭素質耐
火物を得ることを特徴とする炭素質耐火物の製造方法。 - 【請求項3】 前記アルミナの一部又は全部を、ジルコ
ン、マグネシア、ムライト、スピネル及びシリカの1種
又は2種以上で置換したことを特徴とする請求項1記載
の炭素質耐火物。 - 【請求項4】 前記アルミナ微粉の一部又は全部を、ジ
ルコン、マグネシア、ムライト、スピネル及びシリカの
1種又は2種以上の微粉で置換したことを特徴とする請
求項2記載の炭素質耐火物の製造方法。
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