JP2003095705A - リボン光ファイバ - Google Patents
リボン光ファイバInfo
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Landscapes
- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 リボン光ファイバをボビン等に巻回し、また
はループ状に巻かれた状態で、スキューの低減を図るこ
とができる形状のリボン光ファイバを提供する。 【解決手段】 複数本の光ファイバ素線12を一列に配
列し、1層目被覆13と2層目被覆14の2層で一括被
覆したリボン光ファイバ11であって、1層目被覆13
の被覆厚さが10μm以下で形成され、ボビンに巻き取
られた状態でのスキュー値が1psec/m以下とする。
はループ状に巻かれた状態で、スキューの低減を図るこ
とができる形状のリボン光ファイバを提供する。 【解決手段】 複数本の光ファイバ素線12を一列に配
列し、1層目被覆13と2層目被覆14の2層で一括被
覆したリボン光ファイバ11であって、1層目被覆13
の被覆厚さが10μm以下で形成され、ボビンに巻き取
られた状態でのスキュー値が1psec/m以下とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信の信号伝送
に用いられる、複数本の光ファイバを平面状に平行配列
した光ファイバテープ芯線またはリボン光ファイバに関
する。
に用いられる、複数本の光ファイバを平面状に平行配列
した光ファイバテープ芯線またはリボン光ファイバに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信で多量の情報を伝送するの
に、リボン光ファイバ(以下、光ファイバテープ芯線を
含めた用語として使用する)が多用されている。このリ
ボン光ファイバは、複数本の光ファイバ素線(ガラスフ
ァイバを被覆保護したもの)を平面状に一列に並べ、か
つ平行に配列して一括樹脂被覆したものである。リボン
光ファイバの芯線数は、2芯のものから48芯位まで、
用途に応じて多種類のものがある。
に、リボン光ファイバ(以下、光ファイバテープ芯線を
含めた用語として使用する)が多用されている。このリ
ボン光ファイバは、複数本の光ファイバ素線(ガラスフ
ァイバを被覆保護したもの)を平面状に一列に並べ、か
つ平行に配列して一括樹脂被覆したものである。リボン
光ファイバの芯線数は、2芯のものから48芯位まで、
用途に応じて多種類のものがある。
【0003】このような、リボン光ファイバは、通常、
複数本の光ファイバ素線を整列ガイドして一列に並べ、
被覆ダイス装置に送り込み、連続供給される被覆樹脂に
より一括被覆して形成されている。各光ファイバ素線
は、きちんと一列に整列された形で一括被覆されている
ことが望ましいが、被覆ダイス装置で被覆を一括して形
成しようとすると、光ファイバ素線の送り時の張力変
動、モータの振動、静電除去装置など送風による揺らぎ
等により、光ファイバ素線に振れが生じることがある。
この結果、光ファイバ素線の整列状態がずれたまま被覆
されてしまう。
複数本の光ファイバ素線を整列ガイドして一列に並べ、
被覆ダイス装置に送り込み、連続供給される被覆樹脂に
より一括被覆して形成されている。各光ファイバ素線
は、きちんと一列に整列された形で一括被覆されている
ことが望ましいが、被覆ダイス装置で被覆を一括して形
成しようとすると、光ファイバ素線の送り時の張力変
動、モータの振動、静電除去装置など送風による揺らぎ
等により、光ファイバ素線に振れが生じることがある。
この結果、光ファイバ素線の整列状態がずれたまま被覆
されてしまう。
【0004】図3は、4心のリボン光ファイバ20の一
括被覆22内で、各光ファイバ素線21が中心線gから
厚さ方向に位置ずれして配列段差が生じた状態を示す図
である。リボン光ファイバ20の厚さをcとし、光ファ
イバ素線21の外径をaとすると、各光ファイバ素線2
1は(c−a)/2の範囲内で上下方向にずれる可能性
がある。説明の便宜上、以下、光ファイバ素線21を左
側から順に#1〜#4の番号を付して説明する。#1と
#3の光ファイバ素線は、中心線gに一致して配列さ
れ、配列段差Δrn はゼロであり、#2の光ファイバ素
線は中心線gより上方にΔr2 の配列段差を有し、#4
の光ファイバ素線は中心線gより下方にΔr4 の配列段
差を有して、被覆22が形成されているものとする。
括被覆22内で、各光ファイバ素線21が中心線gから
厚さ方向に位置ずれして配列段差が生じた状態を示す図
である。リボン光ファイバ20の厚さをcとし、光ファ
イバ素線21の外径をaとすると、各光ファイバ素線2
1は(c−a)/2の範囲内で上下方向にずれる可能性
がある。説明の便宜上、以下、光ファイバ素線21を左
側から順に#1〜#4の番号を付して説明する。#1と
#3の光ファイバ素線は、中心線gに一致して配列さ
れ、配列段差Δrn はゼロであり、#2の光ファイバ素
線は中心線gより上方にΔr2 の配列段差を有し、#4
の光ファイバ素線は中心線gより下方にΔr4 の配列段
差を有して、被覆22が形成されているものとする。
【0005】図4は、図3に示した複数本の光ファイバ
素線21に配列段差を有するリボン光ファイバ20を、
ループ状に束ねたり、またはボビンに巻き取った状態を
示す。この巻き取りにより、中心線gより上方に配列段
差のある#2の光ファイバ素線は、引張り応力を受けて
伸長し、中心線gより下方に配列段差のある#4の光フ
ァイバ素線は圧縮を受ける。このため、リボン光ファイ
バ20の両端で、各光ファイバ素線の長さが不揃いとな
る。
素線21に配列段差を有するリボン光ファイバ20を、
ループ状に束ねたり、またはボビンに巻き取った状態を
示す。この巻き取りにより、中心線gより上方に配列段
差のある#2の光ファイバ素線は、引張り応力を受けて
伸長し、中心線gより下方に配列段差のある#4の光フ
ァイバ素線は圧縮を受ける。このため、リボン光ファイ
バ20の両端で、各光ファイバ素線の長さが不揃いとな
る。
【0006】図5は、図4の巻き取り状態を模擬した図
である。リボン光ファイバ20の中心線gが半径Rの円
を示し、配列段差がゼロの#1と#3の光ファイバ素線
の中心の曲率半径と一致する。#2の光ファイバ素線
は、配列段差Δr2 があることから、曲率半径は(R+
Δr2 )であり、#4の光ファイバ素線は、配列段差Δ
r4 があることから、曲率半径は(R−Δr4 )とな
る。
である。リボン光ファイバ20の中心線gが半径Rの円
を示し、配列段差がゼロの#1と#3の光ファイバ素線
の中心の曲率半径と一致する。#2の光ファイバ素線
は、配列段差Δr2 があることから、曲率半径は(R+
Δr2 )であり、#4の光ファイバ素線は、配列段差Δ
r4 があることから、曲率半径は(R−Δr4 )とな
る。
【0007】この場合、ボビンに巻き取られた状態の各
光ファイバ素線の全長Lnは、一般的に次式で表され
る。 Ln=2π(R+Δrn )×Lc/2πR (1) Lc:リボン光ファイバ20の全長 R:リボン光ファイバ20の中心線gの巻き取り半径 Δrn :各光ファイバ素線21の配列段差
光ファイバ素線の全長Lnは、一般的に次式で表され
る。 Ln=2π(R+Δrn )×Lc/2πR (1) Lc:リボン光ファイバ20の全長 R:リボン光ファイバ20の中心線gの巻き取り半径 Δrn :各光ファイバ素線21の配列段差
【0008】(1)式より、リボン光ファイバの全長L
cと各光ファイバ素線Lnとの差である各光ファイバ素
線21の線長差ΔLnは、一般的に次式で表される。 ΔLn=Lc×Δrn /R (2) ここで、図5において、中心線gより外側(図3で上
方)の位置にある#2の光ファイバ素線は、そのΔr2
が正の値で、張力を受けて伸長するのでΔL2 >0とな
る。中心線gのより内側(図1で下方)にある#4の光
ファイバ素線は、そのΔr4 が負の値で、圧縮力を受け
て縮むのでΔL4 <0となる。
cと各光ファイバ素線Lnとの差である各光ファイバ素
線21の線長差ΔLnは、一般的に次式で表される。 ΔLn=Lc×Δrn /R (2) ここで、図5において、中心線gより外側(図3で上
方)の位置にある#2の光ファイバ素線は、そのΔr2
が正の値で、張力を受けて伸長するのでΔL2 >0とな
る。中心線gのより内側(図1で下方)にある#4の光
ファイバ素線は、そのΔr4 が負の値で、圧縮力を受け
て縮むのでΔL4 <0となる。
【0009】各光ファイバ素線21の配列段差Δrn の
各値、Δr1 =0,Δr2 >0,Δr3 =0,Δr2 <
0である場合、#2の光ファイバ素線と#4の光ファイ
バ素線間での線長差が最大となり、その線長差は (ΔL2 − ΔL4)=(Δr2 − Δr4)×Lc/R (3) となる。
各値、Δr1 =0,Δr2 >0,Δr3 =0,Δr2 <
0である場合、#2の光ファイバ素線と#4の光ファイ
バ素線間での線長差が最大となり、その線長差は (ΔL2 − ΔL4)=(Δr2 − Δr4)×Lc/R (3) となる。
【0010】上述のように、リボン光ファイバ20の各
光ファイバ素線21の長さに不揃いがあると、光通信で
並列する各チャンネル間での伝送信号に遅延が生じ、遅
延時間差が大きいとビットエラーが生じて正常な通信が
できなくなるおそれがある。したがって、このような光
ファイバでの伝送遅延時間差(以下、スキュー「ske
w」という)を低減させなければならない。
光ファイバ素線21の長さに不揃いがあると、光通信で
並列する各チャンネル間での伝送信号に遅延が生じ、遅
延時間差が大きいとビットエラーが生じて正常な通信が
できなくなるおそれがある。したがって、このような光
ファイバでの伝送遅延時間差(以下、スキュー「ske
w」という)を低減させなければならない。
【0011】このような線長差のある光ファイバに周波
数がf、波長がλの信号を伝送した場合のスキューは
(3)式より、 スキュー(psec/m)=(Δr2 − Δr4)×Lc/R×1/fλ (4) を生じる。
数がf、波長がλの信号を伝送した場合のスキューは
(3)式より、 スキュー(psec/m)=(Δr2 − Δr4)×Lc/R×1/fλ (4) を生じる。
【0012】図1のように、リボン光ファイバ20の各
光ファイバ素線21に配列段差があっても、直線状にし
て使用したり、湾曲方向を交互にして使用すれば、スキ
ューは低減される。しかし、長尺のリボン光ファイバ2
0を、製造後あるいはユーザへの納品前に直線状に延ば
して、スキュー測定を行なうことは実際には不可能であ
る。したがって、ドラム上に巻回するか、ループにして
取り扱うか、いずれにしても湾曲した状態でスキュー測
定を行なわざるを得ない。実際の使用状態では、リボン
光ファイバ20は、ドラムから引出され延ばした形で使
用することになるので、スキューは低減されるとして
も、製造後の品質管理の面から、巻き取り状態でのスキ
ュー低減が要望されている。
光ファイバ素線21に配列段差があっても、直線状にし
て使用したり、湾曲方向を交互にして使用すれば、スキ
ューは低減される。しかし、長尺のリボン光ファイバ2
0を、製造後あるいはユーザへの納品前に直線状に延ば
して、スキュー測定を行なうことは実際には不可能であ
る。したがって、ドラム上に巻回するか、ループにして
取り扱うか、いずれにしても湾曲した状態でスキュー測
定を行なわざるを得ない。実際の使用状態では、リボン
光ファイバ20は、ドラムから引出され延ばした形で使
用することになるので、スキューは低減されるとして
も、製造後の品質管理の面から、巻き取り状態でのスキ
ュー低減が要望されている。
【0013】リボン光ファイバで、スキューを低減する
には、各光ファイバ素線の配列段差をゼロに近づけるこ
とにより実現可能である。特にスキュー低減を意図した
ものではないが、配列段差を小さくするには、一括被覆
を2層被覆で形成することが有効であることが知られて
いる(例えば、特開平9−197214号公報、特開平
10−142464号公報参照)。
には、各光ファイバ素線の配列段差をゼロに近づけるこ
とにより実現可能である。特にスキュー低減を意図した
ものではないが、配列段差を小さくするには、一括被覆
を2層被覆で形成することが有効であることが知られて
いる(例えば、特開平9−197214号公報、特開平
10−142464号公報参照)。
【0014】しかしながら、従来の光ファイバ素線の配
列段差の低減は、1層目被覆の被覆樹脂の粘度の調整、
光ファイバ素線の配列ガイド方法と表面処理等による製
造面からの改善で、設備費の増加、工程の追加等を伴う
ものである。
列段差の低減は、1層目被覆の被覆樹脂の粘度の調整、
光ファイバ素線の配列ガイド方法と表面処理等による製
造面からの改善で、設備費の増加、工程の追加等を伴う
ものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、リボン光ファイバをボビン
等に巻回し、またはループ状に巻かれた状態で、スキュ
ーの低減を図ることができる構造のリボン光ファイバの
提供を課題とする。
情に鑑みてなされたもので、リボン光ファイバをボビン
等に巻回し、またはループ状に巻かれた状態で、スキュ
ーの低減を図ることができる構造のリボン光ファイバの
提供を課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のリボン光ファイ
バは、複数本の光ファイバ素線を一列に配列し、1層目
被覆と2層目被覆の2層で一括被覆したリボン光ファイ
バであって、1層目被覆の被覆厚さが10μm以下で形
成され、ボビンに巻き取られた状態でのスキュー値が1
psec/m以下であることを特徴とする。
バは、複数本の光ファイバ素線を一列に配列し、1層目
被覆と2層目被覆の2層で一括被覆したリボン光ファイ
バであって、1層目被覆の被覆厚さが10μm以下で形
成され、ボビンに巻き取られた状態でのスキュー値が1
psec/m以下であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】図により本発明の実施の形態を説
明する。図1は本発明によるリボン光ファイバの断面を
示し、図1(A)は、光ファイバ素線の配列段差が生じ
た場合を示す図で、図1(B),図1(C)および図1
(D)は、一括被覆の種々の形態を示す図である。図
中、11はリボン光ファイバ、12は光ファイバ素線、
13は1層目被覆、14は2層目被覆を示す。リボン光
ファイバ11は、複数本の光ファイバ素線12(例え
ば、4本の光ファイバ素線)を一列に整列させて、1層
目被覆13と2層目被覆14の2層の一括被覆で形成さ
れる。
明する。図1は本発明によるリボン光ファイバの断面を
示し、図1(A)は、光ファイバ素線の配列段差が生じ
た場合を示す図で、図1(B),図1(C)および図1
(D)は、一括被覆の種々の形態を示す図である。図
中、11はリボン光ファイバ、12は光ファイバ素線、
13は1層目被覆、14は2層目被覆を示す。リボン光
ファイバ11は、複数本の光ファイバ素線12(例え
ば、4本の光ファイバ素線)を一列に整列させて、1層
目被覆13と2層目被覆14の2層の一括被覆で形成さ
れる。
【0018】本発明は、複数本の光ファイバ素線の整列
状態や配列段差は、1層目被覆13によって決定される
ということに着目したもので、1層目被覆13を極力薄
く形成する。1層目被覆の厚さは、理想的には図1
(C)に示すように隣接する光ファイバ素線12間の隙
間を埋める程度で、外周部の被覆厚さtは実質的にはゼ
ロであることが好ましい。しかし、被覆ダイス装置の精
度、光ファイバ素線の被覆径の精度の問題から、被覆厚
さtは、10μm以下とするのが望ましく、さらに好ま
しくは5μm以下で形成する。
状態や配列段差は、1層目被覆13によって決定される
ということに着目したもので、1層目被覆13を極力薄
く形成する。1層目被覆の厚さは、理想的には図1
(C)に示すように隣接する光ファイバ素線12間の隙
間を埋める程度で、外周部の被覆厚さtは実質的にはゼ
ロであることが好ましい。しかし、被覆ダイス装置の精
度、光ファイバ素線の被覆径の精度の問題から、被覆厚
さtは、10μm以下とするのが望ましく、さらに好ま
しくは5μm以下で形成する。
【0019】光ファイバ素線12は、通常、公称外径1
25μmのガラスファイバに1層または2層の被覆を施
し、被覆外径aが250μmになるように形成されてい
る。一方、リボン光ファイバ11の一括被覆の厚さc
は、通常、310μmになるように形成される。この場
合、単に一括被覆のみを行なう場合、光ファイバ素線1
2の配列段差は、(c−a)の最大60μmとなる可能
性があり、これをボビン外径280mmに巻き付けた場
合、3〜5psec/mのスキューが生じる。
25μmのガラスファイバに1層または2層の被覆を施
し、被覆外径aが250μmになるように形成されてい
る。一方、リボン光ファイバ11の一括被覆の厚さc
は、通常、310μmになるように形成される。この場
合、単に一括被覆のみを行なう場合、光ファイバ素線1
2の配列段差は、(c−a)の最大60μmとなる可能
性があり、これをボビン外径280mmに巻き付けた場
合、3〜5psec/mのスキューが生じる。
【0020】一方、1層目被覆13の被覆厚さtを最大
の10μmとしたとき、光ファイバ素線12は、片面側
に最大の10μmの配列段差が生じた場合、両面側(b
−a)で最大20μmの配列段差が生じる。しかし、こ
れはスキュー値に換算すると1psec/m以下であり、従
来の1/3以下のスキューに抑制することができる。
の10μmとしたとき、光ファイバ素線12は、片面側
に最大の10μmの配列段差が生じた場合、両面側(b
−a)で最大20μmの配列段差が生じる。しかし、こ
れはスキュー値に換算すると1psec/m以下であり、従
来の1/3以下のスキューに抑制することができる。
【0021】図2は、本発明のリボン光ファイバの製造
方法の一例を示す概略図ある。図中、15は整列ガイド
装置、16は第1の被覆ダイス装置、17は第1の紫外
線照射装置、18は第2の被覆ダイス装置、19は第2
の紫外線照射装置を示す。複数本の光ファイバ素線12
は、整列ガイド装置15により所定の間隔で一列に整列
され、第1の被覆ダイス装置16に導入案内され、本発
明による10μm以下の厚さで1層目被覆13が形成さ
れる。1層目被覆13は、第1の紫外線照射装置17で
硬化された後、第2の被覆ダイス装置18に導入案内さ
れ、所定の厚さで2層目被覆14が形成され、第2の紫
外線照射装置19で硬化される。
方法の一例を示す概略図ある。図中、15は整列ガイド
装置、16は第1の被覆ダイス装置、17は第1の紫外
線照射装置、18は第2の被覆ダイス装置、19は第2
の紫外線照射装置を示す。複数本の光ファイバ素線12
は、整列ガイド装置15により所定の間隔で一列に整列
され、第1の被覆ダイス装置16に導入案内され、本発
明による10μm以下の厚さで1層目被覆13が形成さ
れる。1層目被覆13は、第1の紫外線照射装置17で
硬化された後、第2の被覆ダイス装置18に導入案内さ
れ、所定の厚さで2層目被覆14が形成され、第2の紫
外線照射装置19で硬化される。
【0022】1層目被覆13および2層目被覆14に
は、いずれもウレタンアクリレート、エステルアクリレ
ート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型の樹脂を
用いることができる。1層目被覆は、光ファイバ素線の
配列保持の点から、2層目被覆より硬めのヤング率60
0〜1200MPa(温度25℃)位のものを用い、2
層目被覆は、1層目被覆より軟らかいヤング率150〜
300MPa(温度25℃)位のものを用いるとよい。
は、いずれもウレタンアクリレート、エステルアクリレ
ート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型の樹脂を
用いることができる。1層目被覆は、光ファイバ素線の
配列保持の点から、2層目被覆より硬めのヤング率60
0〜1200MPa(温度25℃)位のものを用い、2
層目被覆は、1層目被覆より軟らかいヤング率150〜
300MPa(温度25℃)位のものを用いるとよい。
【0023】一列に配列する光ファイバ素線の配列ピッ
チは、光通信機器等に応じて適宜選定されるが、配列段
差をゼロに近づけるという点からは、密接配列が望まし
い。光ファイバ素線を密接配列することで、1層目被覆
は、光ファイバ素線間の隙間を埋める程度の図1(C)
に示すような形態の被覆形成を可能となる。
チは、光通信機器等に応じて適宜選定されるが、配列段
差をゼロに近づけるという点からは、密接配列が望まし
い。光ファイバ素線を密接配列することで、1層目被覆
は、光ファイバ素線間の隙間を埋める程度の図1(C)
に示すような形態の被覆形成を可能となる。
【0024】また、1層目被覆13を可能な限り薄く形
成するには、被覆ダイス装置のダイス穴を、高精度で加
工する必要があるが、近年の加工技術においては十分可
能である。1層目被覆13は、第1の被覆ダイス装置1
6により、その被覆厚さが決定され、また光ファイバ素
線12間の配列段差は、1層目被覆13の厚さのみで決
定することができるので、配列段差を低減するための格
別な設備を必要としない。
成するには、被覆ダイス装置のダイス穴を、高精度で加
工する必要があるが、近年の加工技術においては十分可
能である。1層目被覆13は、第1の被覆ダイス装置1
6により、その被覆厚さが決定され、また光ファイバ素
線12間の配列段差は、1層目被覆13の厚さのみで決
定することができるので、配列段差を低減するための格
別な設備を必要としない。
【0025】以上の如く形成されたリボン光ファイバ1
1は、両端に多心または単心の光コネクタが接続され、
スキューの測定が行なわれる。スキューの測定は、リボ
ン光ファイバ11の一方の端末部から所定の波長の光を
入射させ、他方の端末部から出射するまでの位相の変化
量を測定し、その最大値と最小値を求めて伝送遅延時間
差に換算し、これをスキュー値とする。スキュー値は、
1psec/m以下とするのが好ましい。
1は、両端に多心または単心の光コネクタが接続され、
スキューの測定が行なわれる。スキューの測定は、リボ
ン光ファイバ11の一方の端末部から所定の波長の光を
入射させ、他方の端末部から出射するまでの位相の変化
量を測定し、その最大値と最小値を求めて伝送遅延時間
差に換算し、これをスキュー値とする。スキュー値は、
1psec/m以下とするのが好ましい。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、複数本
の光ファイバ素線を一括被覆の1層目被覆を10μm以
下の薄い被覆で形成することで、光ファイバ素線の配列
段差を低減することができ、これにより、ドラムに巻き
取られたされた状態でのリボン光ファイバのスキューを
低減を図ることができる。
の光ファイバ素線を一括被覆の1層目被覆を10μm以
下の薄い被覆で形成することで、光ファイバ素線の配列
段差を低減することができ、これにより、ドラムに巻き
取られたされた状態でのリボン光ファイバのスキューを
低減を図ることができる。
【図1】本発明の実施の形態を説明するためのリボン光
ファイバ断面図である。
ファイバ断面図である。
【図2】本発明のリボン光ファイバを製造方法の一例を
示す図である。
示す図である。
【図3】従来の技術を説明するための図である。
【図4】図3のリボン光ファイバの巻取り状態を示す図
である。
である。
【図5】図4の巻取り状態を模擬した図である。
11…リボン光ファイバ、12…光ファイバ素線、13
…1層目被覆、14…2層目被覆、15…整列ガイド装
置、16…第1の被覆ダイス装置、17…第1の紫外線
照射装置、18…第2の被覆ダイス装置、19…第2の
紫外線照射装置。
…1層目被覆、14…2層目被覆、15…整列ガイド装
置、16…第1の被覆ダイス装置、17…第1の紫外線
照射装置、18…第2の被覆ダイス装置、19…第2の
紫外線照射装置。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2H001 BB15 BB19 KK02 KK17 KK22
MM01 PP01
4G060 AA01 AA02 AA03 AC01 AC02
AD22 AD43 AD51 AD52 CB09
Claims (3)
- 【請求項1】 複数本の光ファイバ素線を一列に配列
し、1層目被覆と2層目被覆の2層で一括被覆したリボ
ン光ファイバであって、前記1層目被覆の被覆厚さが1
0μm以下で形成され、ボビンに巻き取られた状態での
スキュー値が1psec/m以下であることを特徴とするリ
ボン光ファイバ。 - 【請求項2】 前記1層目被覆の被覆厚さが5μm以下
で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリ
ボン光ファイバ。 - 【請求項3】 前記1層目被覆のヤング率が前記2層目
被覆のヤング率より大きいことを特徴とする請求項1ま
たは2に記載のリボン光ファイバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001290844A JP2003095705A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | リボン光ファイバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001290844A JP2003095705A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | リボン光ファイバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003095705A true JP2003095705A (ja) | 2003-04-03 |
Family
ID=19113078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001290844A Pending JP2003095705A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | リボン光ファイバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003095705A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013178346A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 光ファイバテープ心線およびその製造方法 |
-
2001
- 2001-09-25 JP JP2001290844A patent/JP2003095705A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013178346A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 光ファイバテープ心線およびその製造方法 |
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