JP2001272585A - リボンファイバ及びその製造方法 - Google Patents

リボンファイバ及びその製造方法

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JP2001272585A
JP2001272585A JP2000086778A JP2000086778A JP2001272585A JP 2001272585 A JP2001272585 A JP 2001272585A JP 2000086778 A JP2000086778 A JP 2000086778A JP 2000086778 A JP2000086778 A JP 2000086778A JP 2001272585 A JP2001272585 A JP 2001272585A
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optical fiber
ribbon fiber
ribbon
fiber core
fiber
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Hiroyasu Toyooka
弘康 豊岡
Toshiaki Kakii
俊昭 柿井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リボンファイバに曲げ変形が加えられた場合
においても伝送遅延時間差が増加しないようにする。 【解決手段】 リボンファイバ10中の光ファイバ心線
1の形状が、一定の、厚さ方向の振動幅及び長手方向の
周期の波状をなしており、振動幅がリボンファイバ10
の厚さの5%〜50%で、かつ前記周期が前記リボンフ
ァイバ10の厚さの10倍〜1000倍であるリボンフ
ァイバ10及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機器間で大
容量の情報を光並列伝送するために使用する伝送遅延時
間差が小さいリボンファイバ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、光通信機器間で大容量の情報を並
列伝送する必要性が高まり、このために平面上に平行に
整列した光ファイバ心線の上にプラスチックを一括樹脂
被覆してなるリボンファイバ(図6(a)参照)を用い
て光信号を伝送するシステムが考えられている(OPT
COM Feburary 1999 52ぺージ)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光通信
機器間の伝送線路が並列する各チャンネル間の伝送遅延
時間差が大きいとビットエラーが生じて正常な通信がで
きなくなるおそれがあるため、この伝送遅延時間差を小
さくしなければならない。
【0004】この伝送遅延時間差を生ずる主な原因の一
つとして、リボンファイバ中の光ファイバ心線の長さの
不揃いがある。
【0005】特に、図6(a)に例示するように、リボ
ンファイバ中の各光ファイバ心線が中心線Aから厚さ方
向に位置ずれして配列段差が生ずると、リボンファイバ
が曲がった状態で配線した場合にはその配列段差に起因
して各光ファイバ心線が圧縮又は引張り応力を受けて短
縮又は伸長して全長が不揃いとなり伝送遅延時間差が生
ずる原因となる。よって、光通信機器間に配線したリボ
ンファイバの余長をループ状にまとめたり、又ボビンに
巻いて処理すると、同様な理由により各光ファイバ心線
の全長が不揃いとなり伝送遅延時間差を生ずる。
【0006】また、配列段差があると、リボンファイバ
を製造後にボビンに巻いた状態では伝送遅延時間差が増
加するので、延線した状態で伝送遅延時間差を測定しな
ければならず測定作業に長時間を要する。勿論、リボン
ファイバの光ファイバ心線間の伝送遅延時間差(以下、
各光ファイバ心線間の最大の伝送遅延時間差を特にスキ
ュー(skew)という。)を低減するためには、まず
リボンファイバ中の各光ファイバ心線の配列段差が小さ
くなるように製造しなければならないが生産技術上の観
点から制約がある。
【0007】リボンファイバのスキューを低減する技術
として、平行に並べた光ファイバ心線を長手方向に間欠
的に固定した簾型のリボンファイバが提案されている
(OPTCOM Feburary 1999 52〜
53ぺージ)が、構造が複雑となり製造が困難であると
いう問題がある。
【0008】ここで、図6に基づいて配列段差のあるリ
ボンファイバを曲げた場合に伝送遅延時間差が生ずる原
因について考察する。説明の便宜上、図6(a)の各光
ファイバ心線について向かって左端からNo1〜No4
の番号を付し、中心線Aから厚さ方向に各光ファイバ心
線の中心までの距離である配列段差をΔr1(=0)、
Δr2、Δr3(=0)、Δr4とする。
【0009】図6(b)は、この4心のリボンファイバ
をボビンに巻いた状態を模擬して、中心線Aの曲率半径
がRとなるように曲率を与えた状態での各光ファイバ心
線No1〜No4の曲率半径を示す図である。即ち、中
心線Aの曲率半径がRの場合、各光ファイバ心線No1
〜No4の曲率半径はその配列段差により影響を受けて
R+Δr1、R+Δr2、R+Δr3、R+Δr4となる。
【0010】この場合、ボビンに巻いた状態の各光ファ
イバ心線No1〜No4の全長である線長Lnは、一般
的に次式で現わされる。 Ln=l/(2πR)×2π(R+Δrn) =l(1+Δrn/R) (1)
【0011】ここで、l:リボンファイバの全長 Δrn:各光ファイバ心線1(No1〜No4)の配列
段差Δr1〜Δr4 R:曲率中心からボビン上のリボンファイバの中心線A
までの距離
【0012】(1)式より、リボンファイバの全長lと
各光ファイバ心線の線長Lnとの差である各光ファイバ
心線の線長差ΔLnは一般的に次式で現わされる。 ΔLn=l×Δrn/R (2) ここで、図6(b)において中心線Aより外側の位置に
ある光ファイバ心線No2は、そのΔr2が正の値を有
し張力を受けて伸長するのでΔL2>0となる。中心線
Aより内側の位置にある光ファイバ心線No4のΔr4
は負の値を有し圧縮力を受けてその長さが縮むのでΔL
4<0となる。
【0013】各光ファイバ心線の配列段差Δrnの各
値、即ちΔr1=0、Δr2>0、Δr3=0、Δr4<0
より、前記No2の光ファイバ心線の線長差ΔL2(=
l×Δr 2/R>0)が最も大きく、No4の光ファイ
バ心線の線長差ΔL4(=l×Δr 4/R<0)が最も小
さいので、光ファイバ心線間の最大の長さの差はl×
(Δr2―Δr4)/Rとなる。従って、周波数がf、波
長がλの伝送光のスキューは次式で表される。 スキュー=l×(Δr2―Δr4)/R×1/(fλ) (3)
【0014】(3)式より、Δr2―Δr4=0とすれ
ば、理論上スキューをゼロとすることができるといえ
る。しかし、リボンファイバの全長に亘って配列段差を
ゼロとすることは、製造技術上の観点から極めて困難で
ある。本発明は、リボンファイバにおける各光ファイバ
心線を一定の波状に形成することにより曲率の影響を抑
制してスキューを低減させるものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、リボ
ンファイバ中の光ファイバ心線が、一定の、厚さ方向の
振動幅及び長手方向の周期の波状をなしているリボンフ
ァイバである。本発明は、リボンファイバ中において各
光ファイバ心線の形状が、一定の、厚さ方向の振動幅及
び長手方向の周期の波状をなしている構成を採用するこ
とにより、リボンファイバの配線の際にリボンファイバ
に曲げ変形を与えた場合においても、各光ファイバ心線
の線長差とこれに起因して生ずるスキューを効果的に低
減する。また本発明により、リボンファイバがボビンに
巻かれた状態でも各光ファイバ心線の受ける曲げ歪の影
響が均一化され線長差が生じないので、ボビンに巻いた
状態でスキューを精度よく測定することができるように
なる。
【0016】請求項2に記載の発明は、リボンファイバ
を構成する各光ファイバ心線の振動幅がリボンファイバ
の厚さの5%〜50%で、かつその周期が前記リボンフ
ァイバの厚さの10倍〜1000倍のリボンファイバで
ある。本発明は、この構成を採用することにより、特に
効果的にスキューの増加を抑制することができるので好
適である。
【0017】請求項3に記載の発明は、一括被覆樹脂液
を満たした一括樹脂被覆ダイス中に平面上に平行に整列
して進入する光ファイバ心線に対してその平面に直交す
る方向に、加振ローラとガイドローラからなる光ファイ
バ心線加振装置により一定の振動幅及び振動周期の振動
を与えて波状とした光ファイバ心線上に前記一括被覆樹
脂液を一括被覆するリボンファイバの製造方法である。
【0018】本発明により、一括被覆樹脂液を満たした
一括樹脂被覆ダイス中に平面上に平行に整列して進入す
る光ファイバ心線に対してその平面に直交する方向に、
加振ローラとガイドローラからなる光ファイバ心線加振
装置により一定の振動幅及び振動周期の振動を与えて前
記一括被覆樹脂液中において波状とした光ファイバ心線
上に前記一括被覆樹脂液を一括被覆する構成を採用する
ことにより、従来のリボンファイバ製造装置に対して比
較的簡単な光ファイバ心線加振装置を付加するだけで、
前記本発明のリボンファイバを容易に製造することがで
きるので好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図5に基づいて本
発明の実施の形態を説明する。なお、同じ部位には同じ
番号を付して重複する説明を省略する。
【0020】(リボンファイバの構造)図1は本発明の
リボンファイバを示す。10はリボンファイバである。
1は光ファイバ心線である。2は各光ファイバ心線1を
一括して被覆する一括樹脂被覆層である。図1(a)は
リボンファイバ10の斜視図、図1(b)はリボンファ
イバ10の縦断面図である。
【0021】本発明のリボンファイバ10は、図1に例
示するように、各光ファイバ心線1が一括樹脂被覆層2
中で、一定の、厚さ方向の振動幅(本発明では、光ファ
イバ心線1の中心軸のリボンファイバ中での振幅の2倍
を光ファイバ心線の振動幅という。)及び長手方向の周
期で波状に形成されている。各光ファイバ心線1の位相
は、各光ファイバ心線1の間で揃っていてもよく、また
不揃いであってもよい。
【0022】各光ファイバ心線1の位相が同一のリボン
ファイバ10の場合は、各光ファイバ心線1に対して単
一の位相で振動を与えることができるので光ファイバ心
線加振装置30が比較的簡単な構造となり、また一括樹
脂被覆層2の形成が比較的容易となる利点がある。各光
ファイバ心線1の位相が同一でない場合は、異なる位相
で振動を与える必要があり光ファイバ心線加振装置30
の構造が若干複雑となるが、反面一括樹脂被覆層2中で
各光ファイバ心線1の位置が均一に分布するようになる
ので、リボンファイバ10の反りや、曲がりが生じ難く
なる利点がある。
【0023】各光ファイバ心線1の振動幅は、曲げによ
る配列段差の影響を均一化して線長差が生ずるのを抑制
する観点からはできるだけ大きいものが好適であるが、
物理的にリボンファイバの厚さにより上限が決まる。振
動幅の下限は、理論上は零を超える範囲で可能である
が、あまり小さいと効果が期待できなくなる。この光フ
ァイバ心線1の振動幅は、光ファイバ心線の太さが約2
50μmであり、又リボンファイバの厚さが約300μ
m〜400μmであることを考慮すると実質的にリボン
ファイバの厚さの5%〜50%が可能で、特に15%〜
40%の範囲が好適である。
【0024】各光ファイバ心線1の周期は、配列段差の
影響を排除する観点からできるだけ短いものが好適であ
るが、あまり短くすると光ファイバ心線1のマクロベン
デイングに起因して光損失を生ずるので、周期の下限は
リボンファイバの厚さの約10倍である。周期が長くな
り過ぎると配列段差の影響を排除してスキューの増加を
抑制する効果が低下するので、この観点からリボンファ
イバの厚さの約1000倍の値が上限となる。
【0025】リボンファイバ中に含まれる光ファイバ心
線1の数は、通常4心、8心、12心等が一般的に使用
されると考えられるが、これらに限定されるものではな
く2心以上であれば偶数であっても奇数であっても良
い。
【0026】(リボンファイバの製造方法)図3は、本
発明のリボンファイバ10の製造方法を例示する。図3
(a)は、光ファイバ心線に振動を与える光ファイバ心
線加振装置を一括樹脂被覆ダイスの前に取付けて光ファ
イバ心線に振動を与えながら一括被覆樹脂液を一括被覆
する工程を示す図である。図3(b)は同図(a)の紙
面に垂直方向の縦断面図であり、波状の光ファイバ心線
1の上に一括被覆樹脂液を一括被覆する工程を示す図で
ある。
【0027】30は、光ファイバ心線加振装置であり、
加振ローラ30aとガイドローラ30bからなる。50
は、一括樹脂被覆ダイスであり、光ファイバ心線1の入
口に矩形状の開口を有するポイント孔51があり、光フ
ァイバ心線1の進行方向に横断面がテーパ状に縮小し、
先端部にはリボンファイバ10の外形と整合する、矩形
状で四隅が丸く縁取られて偏平状の開口をなしているダ
イ孔52が形成されている。
【0028】本発明のリボンファイバ10の製造は、基
本的には従来技術を使用し、図3(a)に例示するよう
に、一括樹脂被覆ダイス50の直前に光ファイバ心線加
振装置30を設けて、平面上に平行に整列して進入する
光ファイバ心線1に対してその平面に直交する方向又は
リボンファイバ10の厚さ方向に、一定の、振動幅及び
振動周期で振動を与えながら、一括被覆樹脂液を満たし
た一括樹脂被覆ダイス50を通過させることにより波状
の光ファイバ心線1の上に一括被覆樹脂液を被覆する。
【0029】光ファイバ心線加振装置30の加振ローラ
30aの振動幅は、任意に設定でき、一括樹脂被覆ダイ
ス50の入口のポイント孔51の厚さ方向の開口幅より
も大きくすることもできる。
【0030】この場合、光ファイバ心線1は一括樹脂被
覆ダイス50の内壁面と接触するが、その部分の光ファ
イバ心線1の外側にも被覆樹脂液の粘度で決まる一定の
厚さの樹脂被覆層が形成される。この場合、製造された
リボンファイバ10中の光ファイバ心線1の振動幅は、
一括樹脂被覆ダイス50のダイ孔52の厚さ方向の開口
幅により上限が制限される。加振ローラ30aの振動周
期も、任意に設定できる。但し、リボンファイバ10中
での光ファイバ心線1の周期は加振ローラ30aの振動
周期に光ファイバ心線1の線速を乗じた値となる。
【0031】(スキューの測定方法)スキューの測定方
法は、後に詳述するように(図5参照)、リボンファイ
バ10の各光ファイバ心線1についてその端末から所定
の波長の光を入射させ他端から出射するまでの位相の変
化量を測定して、その最大値と最小値の差を求めて伝送
遅延時間差に換算し、これをスキューとする。
【0032】(スキューの低減効果)従来のリボンファ
イバ10のスキューは、ボビンに巻いた状態を模擬して
曲率半径140mmの曲率を与えた状態で2psec/
m程度であるのに対して、本発明のスキューは同じ曲率
を与えた状態で半分以下の1psec/m〜0.2ps
ec/mとすることができる。実施例において、リボン
ファイバ10にこの曲率を与えた状態でスキューを測定
して、従来のリボンファイバよりもスキューの増加が顕
著に少ない結果が得られる事実を明らかにする。
【0033】
【実施例】(リボンファイバ)図2に示す横断面の12
心のリボンファイバ10を実施例の対象とする。このリ
ボンファイバ10は、厚さが0.305mm、幅が3.
10mmで、各光ファイバ心線1の外径は250μmで
ある。
【0034】(光ファイバ心線加振装置)光ファイバ心
線加振装置30は、図3(a)に例示するように、一対
の加振ローラ30aと各光ファイバ心線1を一括樹脂被
覆ダイス50へガイドする複数のガイドローラ30bか
らなる。加振ローラ30aは、一括樹脂被覆ダイス50
の直前に位置して、平面上に平行に整列して下方に進行
する12心の各光ファイバ心線1を挟んで、この平面に
直交する方向又はリボンファイバ10の厚さ方向に所定
の振動幅と振動周期で振動を与える機能を有する。
【0035】ガイドローラ30bは、加振ローラ30a
と一括樹脂被覆ダイス50の間に位置して、加振ローラ
30aと直交する方向に各光ファイバ心線1を1本ずつ
各別に挟んで幅方向への位置ずれを防止して、一括樹脂
被覆ダイス50へガイドする機能を有する。
【0036】(一括樹脂被覆ダイス)一括樹脂被覆ダイ
ス50の外形は、高さ5mm、外径が10mmの円柱状
なし、ステンレス製である。
【0037】内部構造は、図3(b)に例示するよう
に、入口部から横断面がテーパ状に縮小し先端部がスト
レート状の内部構造を有して出口部に開口している。入
り口部にある矩形状のポイント孔51の開口厚は1.0
mm、開口幅は3.0mmで、横断面が出口方向にテー
パ状に縮小し、出口部にあるストレート状の横断面のダ
イ孔52に接続している。ダイ孔52は、四隅が丸く縁
取られた偏平状の、リボンファイバ10の外形と整合す
る開口を有し、開口厚は0.305mm、開口幅は3.
10mmで、ストレート状の孔の長さは1mmである。
【0038】(製造方法)従来のリボンファイバ10
は、各光ファイバ心線1を平面上に平行に並べた状態の
上に一括樹脂被覆ダイス50により紫外線硬化樹脂液を
塗布し、紫外線硬照射装置により紫外線を照射して紫外
線硬化し、一括樹脂被覆層2を形成することにより製造
される。
【0039】本発明のリボンファイバ10は、従来技術
を利用して一括樹脂被覆層2の塗布工程の前に、図3に
例示する光ファイバ心線加振装置30により光ファイバ
心線1に所定の振動を与えることにより各光ファイバ心
線1を波状にした状態の上に紫外線硬化樹脂液を一括樹
脂被覆し、紫外線を照射して硬化することにより製造さ
れる。
【0040】外径250μmの12本の光ファイバ心線
1を平面上に平行に整列した状態で、線速10m/分
で、一括被覆樹脂材料として紫外線硬化樹脂液を満たし
た一括樹脂被覆ダイス50を通過させるとともに、各光
ファイバ心線1に対して、光ファイバ心線加振装置30
により、振動幅がポイント孔51の開口厚の1.0mm
よりも大きい1.5mm、振動周期が1秒、位相が各光
ファイバ心線1について同一の条件で振動を与え、他の
条件は従来技術と同様にして、リボンファイバ10を製
造した。
【0041】製造したリボンファイバ10中の各光ファ
イバ心線1の振動幅は約0.055mmであり、リボン
ファイバ10の厚さ0.305mmの約18%、周期は
16.6cmとなり、これはリボンファイバ10の厚さ
0.305mmの約544倍である。
【0042】(スキューの測定結果)このリボンファイ
バ10を曲率半径が140mmのボビンに巻いて曲率を
与えた状態で各光ファイバ心線1間の伝送遅延時間差を
測定しスキューを求めた。図7に示す配列段差を有する
12心の従来のリボンファイバについても同じ条件で各
光ファイバ心線1間の伝送遅延時間差を測定しスキュー
を求め、これらを比較して図4に示す。
【0043】図4は、縦軸は、伝送遅延時間が最短の光
ファイバ心線1を基準とする各光ファイバ心線1間の伝
送遅延時間差を示し、横軸は、リボンファイバ10中の
配列順に1チャンネル〜12チャンネルまで番号を付し
た12心の光ファイバ心線1を示す。
【0044】図4より、比較例の従来のリボンファイバ
のスキュー、即ち各光ファイバ心線1間の最大の伝送遅
延時間差は5チャンネルの光ファイバ心線1と12チャ
ンネルの光ファイバ心線1との間で生じ、その値は1.
63psec/mである。
【0045】これに対して、実施例のリボンファイバ1
0の最大の伝送遅延時間差は7チャンネルと4チャンネ
ルの光ファイバ心線1間で生じ、そのスキューの値は
0.20psec/mであり、スキューを従来のリボン
ファイバの約1/8に抑制することができた。なお、図
4において比較のために用いた従来の12心のリボンフ
ァイバは、各光ファイバ心線1が波状をなしていない点
を除いて、すべて実施例のリボンファイバ10と同じで
ある。
【0046】(スキューの測定方法)リボンファイバ1
0のスキューは、図5に例示する電気光学系を使用して
測定した。まず、変調器20からレーザダイオード21
に変調電圧を供給して、波長が1.31μmの強度変調
光を発生させ、測定対象とする光ファイバ心線1に接続
している多心コネクタ22のいづれか1本の入射端末に
入射させる。
【0047】測定対象とする光ファイバ心線1の他端に
連結している他の多心コネクタ22の出射端から出射す
る変調光のパワーをパワメータ23により受光し、光強
度に対応した変調電圧として位相差電圧計24に入力す
る。レーザダイオード21に供給する変調電圧を基準信
号として位相差電圧計24に入力し、前記パワメータ2
3からの変調電圧との位相差θnを測定する。
【0048】この位相差θnを各光ファイバ心線1につ
いて測定し、ある基準とする光ファイバ心線の位相差θ
n0と各光ファイバ心線1の位相差θnとの差をΔθn(=
θn−θn0)とすると、次式により該当する光ファイバ
心線1間の伝送遅延時間差に換算することができる。 伝送遅延時間差=Δθn/(360f) (4) ここで、fは測定に使用した変調器の変調周波数であ
る。(4)式により得られる、各光ファイバ心線1の伝
送遅延時間差の最大値と最小値の差がリボンファイバ1
0のスキューである。
【0049】
【発明の効果】本発明は、リボンファイバ中において各
光ファイバ心線が、一定の、厚さ方向の振動幅及び長手
方向の周期で波状をなしている構成を採用するので、配
線の際にリボンファイバに曲げ変形が加えられても各光
ファイバ心線への曲げ変形の影響が均一化され線長差が
殆ど生じなくなり、これに起因するスキューの増加を顕
著に小さくすることができる。
【0050】またリボンファイバをボビンに巻いた状態
でも、各光ファイバ心線の受ける歪の影響が均一化され
線長差が生じなくなるのでスキューを精度よく容易に測
定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリボンファイバの構造を示す図であ
る。図1(a)は、リボンファイバ中で光ファイバ心線
が波状をなしている状態を示す斜視図、同図(b)は同
図(a)のリボンファイバの縦断面図である。
【図2】実施例のリボンファイバの構造を示す横断面図
である。
【図3】本発明のリボンファイバの製造方法を示す図で
ある。図3(a)は光ファイバ心線加振装置を一括樹脂
被覆ダイスの前に取付けて光ファイバ心線に振動を与え
た状態で一括樹脂被覆する工程を示す図である。同図
(b)は同図(a)の紙面に垂直方向の縦断面図であ
り、波状の光ファイバ心線の上に一括樹脂被覆する工程
を示す図である。
【図4】本発明と従来の各リボンファイバの光ファイバ
心線間の伝送遅延時間差とスキューを例示する図であ
る。
【図5】リボンファイバのスキューの測定に使用する電
気光学系を例示する図である。
【図6】従来のリボンファイバの構造と配列段差により
線長差が生ずる原因を説明する図である。図6(a)は
リボンファイバの斜視図である。同図(b)は同図
(a)のリボンファイバをボビンに巻き付けて曲率を与
えた状態において、配列段差のある各光ファイバ心線に
線長差が生ずる原因を説明する図である。
【図7】従来のリボンファイバ中の各光ファイバ心線の
配列段差を例示する図である。
【符号の説明】
1:光ファイバ心線 2:一括樹脂被覆層 10:リボンファイバ 20:変調器 21:レーザダイオード 22:多心コネクタ 23:パワメータ 24:位相差電圧計 30:光ファイバ心線加振装置 30a:加振ローラ 30b:ガイドローラ 50:一括樹脂被覆ダイス 51:ポイント孔 52:ダイ孔 Δr1〜Δr4:配列段差

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リボンファイバ中の光ファイバ心線が、
    一定の、厚さ方向の振動幅及び長手方向の周期の波状を
    なしていることを特徴とするリボンファイバ。
  2. 【請求項2】 前記振動幅が前記リボンファイバの厚さ
    の5%〜50%で、かつ前記周期が前記リボンファイバ
    の厚さの10倍〜1000倍であることを特徴とする請
    求項1に記載のリボンファイバ。
  3. 【請求項3】 一括被覆樹脂液を満たした一括樹脂被覆
    ダイスに平面上に平行に整列して進入する光ファイバ心
    線に対してその平面に直交する方向に、加振ローラとガ
    イドローラからなる光ファイバ心線加振装置により一定
    の振動幅及び振動周期の振動を与えて波状とした状態の
    上に前記一括被覆樹脂液を一括樹脂被覆することを特徴
    とする請求項1又は2に記載のリボンファイバの製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014211512A (ja) * 2013-04-18 2014-11-13 住友電気工業株式会社 光ファイバコード
US20220043230A1 (en) * 2020-08-07 2022-02-10 Neutrik Ag Plug connector part for an optical and/or electrical plug connection
WO2024014487A1 (ja) * 2022-07-13 2024-01-18 住友電気工業株式会社 光ファイバリボンの製造方法および製造装置

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