JP2003094705A - サーマルヘッド - Google Patents
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Abstract
印画を形成することが可能な高性能のサーマルヘッドを
提供する。 【解決手段】四角形状を成すベースプレート2の上面
に、その一辺に沿って多数の発熱抵抗体4を被着・配列
したヘッド基板1を、放熱板6上に載置してなるサーマ
ルヘッドにおいて、前記放熱板6の一端を、ベースプレ
ート2の前記一辺よりも外側まで延出させるとともに該
延出部に発熱抵抗体4の配列と略平行な凸条6aを形成
し、該凸条6aの表面に、印画に際して記録媒体が摺接
されるフッ素樹脂製の潤滑層7を被着させる。
Description
デオプリンタ等の記録デバイスとして用いられるサーマ
ルヘッドに関するものである。
タ等の記録デバイスとしてサーマルヘッドが用いられて
いる。
3に示す如く、四角形状を成すベースプレート12の上
面に、その一辺に沿って多数の発熱抵抗体14を直線状
に被着・配列したヘッド基板11を、アルミニウム等の
金属から成る放熱板16上に載置した構造を有してお
り、例えば記録媒体としてインクフィルム、記録紙を用
いて印画を行う場合は、インクフィルム及び記録紙を重
ね合わせた状態でプラテンローラを用いて発熱抵抗体1
4上に搬送しながら、発熱抵抗体14を外部からの印画
信号に基づいて個々に選択的に発熱させるとともに該発
熱した熱を発熱抵抗体14上のインクフィルムに伝達さ
せてインクフィルムのインクを加熱・溶融させ、これを
記録紙に押圧・転写させることによって印画が形成され
る。
置する放熱板16の一端には、発熱抵抗体14の配列と
略平行な凸条16aが設けられており、この凸条16a
にインクフィルムを摺接させながら、巻き取ることによ
り、溶融したインクが冷え固まる前に記録紙をインクフ
ィルムより引き剥がすようにしていた。
た従来のサーマルヘッドにおいては、放熱板16が摩擦
係数の比較的大きなアルミニウム(運動摩擦係数:0.
40〜0.80)により形成されていることから、記録
動作に際して放熱板16の凸条16aにインクフィルム
を摺接させると、インクフィルムが凸条16aの表面に
引っ掛かってスティッキングを起こし、フィルム詰まり
を生じ易いという欠点を有していた。特に、高い湿度の
使用環境下で印画を行う場合には、凸条16aやインク
フィルムに多量の水分が吸着することでこれらの摩擦係
数が増大するため、上述の不都合がより顕著にあらわれ
ていた。
いて印画を行う場合、発熱抵抗体14上へ搬送されるイ
ンクフィルムの表面には静電気等の影響によって大気中
の“ほこり”が引き寄せられる。このようなインクフィ
ルムが凸条16aの表面に摺接すると、前述の“ほこ
り”が凸条16aに付着することとなり、これによって
もインクフィルムと凸条16aとの摩擦が増大し、イン
クフィルムの搬送状態が更に不安定なものになる欠点を
有していた。
であり、その目的は、記録媒体の搬送状態を安定化させ
て、高品質の印画を形成することが可能な高性能のサー
マルヘッドを提供することにある。
は、四角形状を成すベースプレートの上面に、その一辺
に沿って多数の発熱抵抗体を被着・配列したヘッド基板
を、放熱板上に載置してなるサーマルヘッドにおいて、
前記放熱板の一端を、ベースプレートの前記一辺よりも
外側まで延出させるとともに該延出部に発熱抵抗体の配
列と略平行な凸条を形成し、該凸条の表面に、印画に際
して記録媒体が摺接されるフッ素樹脂製の潤滑層を被着
させたことを特徴とするものである。
条の頂部の高さが、前記ヘッド基板の上面の高さと略等
しい高さ位置に設定されていることを特徴とするもので
ある。
滑層を被着させた凸条の表面が、曲率半径0.3mm〜
1.0mmの曲面状に成してあることを特徴とするもの
である。
記潤滑層を被着させた凸条の表面粗さが、算術平均粗さ
Raで0.08μm〜0.2μmに設定されていること
を特徴とするものである。
記潤滑層中に、平均粒径40nm〜60nmのTiO2
フィラーが0.2重量%〜5.0重量%含有されている
ことを特徴とするものである。
記潤滑層中に、平均粒径0.3μm〜0.5μmの金属
フィラーが20重量%〜40重量%含有されていること
を特徴とするものである。
状を成すベースプレートの上面に、その一辺に沿って多
数の発熱抵抗体を被着・配列したヘッド基板を、一端が
ベースプレートの一辺よりも外側まで延出された放熱板
上に載置するとともに、該放熱板の延出部に発熱抵抗体
の配列と略平行な凸条を形成し、該凸条の表面に、摩擦
係数の小さなフッ素樹脂製の潤滑層を被着したことか
ら、記録動作に際してインクフィルムの引き剥がしのた
めに潤滑層にインクフィルムを摺接させたとき、インク
フィルム等の記録媒体が潤滑層に沿って滑らかに搬送さ
れるようになり、記録媒体の搬送状態を安定化して高品
質の印画を形成することが可能となる。
上記潤滑層を形成するフッ素樹脂は優れた防汚作用を備
えていることから、記録動作に際して潤滑層に記録媒体
が接触しても、静電気等の影響によって記録媒体の表面
に引き寄せられた“ほこり”が潤滑層に付着するのを有
効に防止することができ、これによっても潤滑層と記録
媒体との間の摩擦を小さく保ち、記録媒体の走行を安定
化することが可能となる。
上述した潤滑層を被着させた凸条の表面を、曲率半径
0.3mm〜1.0mmの曲面状に成すことにより、潤
滑層の表面状態が極めて滑らかとなり、潤滑層と記録媒
体との間の摩擦を極小となして、記録媒体の走行を更に
安定化することができる。
ば、潤滑層を被着させた凸条の表面粗さを、算術平均粗
さRaで0.08μm〜0.2μmに設定することによ
り、潤滑層と凸条との接触面積が増大し、アンカー効果
によって凸条に対する潤滑層の密着強度を高めることが
できる。従って、インクフィルムを長時間にわたり潤滑
層に摺接しつづけたとしても、潤滑層が凸条より剥離す
ることが有効に防止され、サーマルヘッドの信頼性が大
幅に向上する。
ば、潤滑層中に、平均粒径40nm〜60nmのTiO
2フィラーを0.2重量%〜5.0重量%含有させるこ
とにより、フッ素樹脂の防汚作用が更に向上させること
ができ、記録媒体の表面に“ほこり”が引き寄せられ易
い多湿環境下においても、記録媒体の“ほこり”が潤滑
層に付着するのを有効に防止して、記録媒体の走行を常
に安定させることが可能となる。
ば、潤滑層中に、平均粒径0.3μm〜0.5μmの金
属フィラーを20重量%〜40重量%含有させることに
より、フッ素樹脂の導電性が適度に高められるため、記
録媒体の摺接に伴い潤滑層に静電気が帯電しても、これ
らは潤滑層全体にわたり速やかに拡散され、潤滑層その
ものに大気中の“ほこり”が引き寄せられることも殆ど
ない。
て詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の一形態に係るサーマ
ルヘッドの断面図であり、1はヘッド基板、2はベース
プレート、3は部分グレーズ層、4は発熱抵抗体、5は
電極パターン、6は放熱板、6aは凸条、7は潤滑層で
ある。
スや単結晶シリコン、Fe−Ni合金等の種々の材料に
より四角形状を成すように形成されたベースプレート2
の上面に、部分グレーズ層3や発熱抵抗体4、電極パタ
ーン5等を被着させた構造を有している。
グレーズ層3や多数の発熱抵抗体4、電極パターン5等
を支持する支持母材として機能するものであり、かかる
ベースプレート2がアルミナセラミックスから成る場
合、例えばアルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミッ
クス原料粉末に適当な有機溶剤・溶媒を添加・混合して
泥漿状になすとともに、これを従来周知のドクターブレ
ード法やカレンダーロール法等を採用することによって
セラミックグリーンシートを得、しかる後、このセラミ
ックグリーンシートを四角形状に打ち抜いた上、高温で
焼成することによって製作される。
ガラス製の部分グレーズ層3がベースプレート2の一辺
に沿って帯状に被着され、その頂部付近には多数の発熱
抵抗体4が設けられる。
1mm〜4mmの断面円弧状を成すように形成されてお
り、その頂部の厚みは20μm〜80μmに設定され
る。
伝導率:0.7W/m・K〜1.0W/m・K)のガラ
スにより形成されているため、その内部で発熱抵抗体4
の熱の一部を蓄積してサーマルヘッドの熱応答性を良好
に維持する作用、具体的には、発熱抵抗体4の温度を短
時間で印画に必要な所定の温度まで上昇させる蓄熱層と
しての作用を為す。
に適当な有機溶剤を添加・混合して得た所定のガラスペ
ーストを従来周知のスクリーン印刷等によってベースプ
レート2の上面に帯状に印刷・塗布し、これを高温で焼
き付けることによって形成される。
設けられる多数の発熱抵抗体4は、例えば600dpi
(dot per inch)の密度で直線状に配列されており、各々
がTaSiO系、TiSiO系、TiCSiO系等の電
気抵抗材料から成っているため、その両端に接続される
電極パターン5を介して外部からの電力が供給されると
ジュール発熱を起こし、インクフィルムのインクを溶融
させて記録紙に印画を形成するのに必要な温度、例えば
150℃〜400℃の温度に発熱する。
れる電極パターン5は、アルミニウム(Al)や銅(C
u)等の金属材料により所定パターンに形成されてお
り、発熱抵抗体4に所定の電力を供給する給電配線とし
て機能する。
は、従来周知の薄膜形成技術、具体的には、スパッタリ
ング、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等を
採用することにより所定パターンを成すようにベースプ
レート2の上面に被着・形成される。
ない両面テープを介して放熱板6の上面に載置されてお
り、これによってヘッド基板1が放熱板6に支持・固定
される。
の良熱伝導性の金属から成り、ヘッド基板1の熱の一部
を吸収し、これを外部に放出することによってヘッド基
板1中の温度が過度に高温となるのを有効に防止する作
用を為す。
フィルムの搬送方向下流側、具体的には発熱抵抗体4が
配列されるベースプレート2の一辺よりも外側まで延出
されるとともに該延出部に発熱抵抗体4の配列と略平行
な凸条6aが一体的に形成され、更に凸条6aの表面に
は、フッ素樹脂製の潤滑層7が被着されている。
面が、該側面と対向するベースプレート2の側面との間
に所定の間隔(0.1mm〜0.5mm)を空けるよう
に放熱板6の延出部に配置されており、その頂部の高さ
が前記ヘッド基板1の上面の高さと略等しい高さ位置
(−0.1mm〜+0.1mm)に設定されている。
ルムの引き剥がしのためにその表面にインクフィルムが
摺接されるようになっており、運動摩擦係数が0.03
〜0.15と、凸条6aを構成するアルミニウムの運動
摩擦係数と比べて比較的小さい(アルミニウムの運動摩
擦係数:0.40〜0.80)ことから、記録動作に際
してインクフィルムを潤滑層7に対して摺接させても、
インクフィルムは潤滑層7に沿って滑らかに搬送される
ようになり、インクフィルムの搬送状態を安定化して高
品質の印画を形成することが可能となる。
優れた防汚作用を備えているため、記録動作に際して潤
滑層7にインクフィルムを接触させても、静電気等の影
響によってインクフィルムの表面に引き寄せられた“ほ
こり”が潤滑層7に付着することを有効に防止すること
ができ、これによっても潤滑層7とインクフィルムとの
摩擦を小さく抑え、インクフィルムの走行を安定させる
ことができる。
面を、曲率半径0.3mm〜1.0mmの曲面状に成す
ようにしておけば、潤滑層7の表面状態が極めて滑らか
となり、潤滑層7と記録媒体との間の摩擦を極小となし
て、記録媒体の走行を更に安定化することができる。
m〜60nmのTiO2フィラーを0.2重量%〜5.
0重量%含有させておけば、フッ素樹脂の防汚作用が大
幅に向上し、インクフィルムの表面に多くの“ほこり”
が引き寄せられ易い多湿環境下においても、インクフィ
ルムの“ほこり”が潤滑層7に付着するのを有効に防止
することができ、インクフィルムの走行を常に安定させ
ることが可能となる。
2重量%よりも小さいと、多湿環境下においてインクフ
ィルムの表面に引き寄せられた“ほこり”が潤滑層7に
付着するのを十分に防止することが難しく、一方、Ti
O2フィラーが5.0重量%よりも大きくても、同様の
問題を生じる。従って、潤滑層7中に、TiO2平均粒
径40nm〜60nmのフィラーを0.2重量%〜5.
0重量%含有させておくことが好ましい。
0.3μm〜0.5μmのAlやNi等の金属フィラー
を20重量%〜40重量%含有させておけば、フッ素樹
脂の導電性が適度に高められるため、インクフィルムの
摺接に伴い潤滑層7に静電気が帯電しても、これらは潤
滑層全体にわたり速やかに拡散され、潤滑層7そのもの
に“ほこり”が引き寄せられることも殆どない。
%よりも小さいと、フッ素樹脂の絶縁抵抗が比較的大き
いため導電性がやや不足し、インクフィルムの摺接によ
る静電気の発生を有効に防止することが困難になり、一
方、金属フィラーの含有量が40重量%よりも大きい
と、フィラーが潤滑層7の表面に露出してインクフィル
ムと潤滑層7との間の摩擦が大きくなるおそれがある。
従って、前記潤滑層7中に、平均粒径0.3μm〜0.
5μmの金属フィラーを20重量%〜40重量%含有さ
せておくことが好ましい。
る場合、アルミニウムのインゴット(塊)を従来周知の
金属加工法等によって所定形状に成形することによって
凸条6aとともに一体的に製作され、また、潤滑層7
は、例えば液状に成した四フッ化エチレン樹脂系フッ素
樹脂の前駆体をディスペンサー等を用いて凸条6aの表
面の所定箇所に塗布するとともに、これを100℃〜2
00℃の温度で硬化・重合させることによって2μm〜
20μmの厚みに形成される。
クフィルム及び記録紙を重ね合わせた状態でプラテンロ
ーラを用いて発熱抵抗体4上に搬送しながら、発熱抵抗
体4を外部からの印画信号に基づいて個々に選択的に発
熱させるとともに該発熱した熱を発熱抵抗体4上のイン
クフィルムに伝達させてインクフィルムのインクを加熱
・溶融させ、これを記録紙に押圧・転写させることによ
ってサーマルヘッドとして機能する。
ムは、潤滑層7の表面に摺接されて、図示しないローラ
で巻き取られるようになっており、記録紙はインクが冷
え固まる前に、上記摺接部を起点としてインクフィルム
より素早く引き剥がされる。
施形態について、図2を用いて説明する。尚、上述した
第1の実施形態と同様の構成要素については同一の参照
符号を用いるとともに、重複した説明を省略する。尚、
図2は、本発明の第2の実施形態に係るサーマルヘッド
の断面図である。
が、第1の実施形態におけるサーマルヘッドと異なる点
は、放熱板6’の延出部に形成される凸条6’aの一側
面を、ベースプレート2の端面に対して面当接させたこ
とである。
条6’aの表面は摩擦係数の小さなフッ素樹脂から成る
潤滑層7’でもって良好に被覆されているため、第1実
施形態と同様の効果を得ることができるのに加え、ヘッ
ド基板1の熱の一部が、凸条6’aを介して大気中に放
散されるようになるため、サーマルヘッドを長時間にわ
たり使用したとしても、ヘッド基板1中の温度を印画に
適した温度状態に保つことができる利点もある。
形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において種々の変更・改良が可能である。
おいて、潤滑層7を被着させた凸条6aの表面粗さを、
算術平均粗さRaで0.08μm〜0.2μmに設定し
ておけば、潤滑層と凸条との接触面積が増大し、アンカ
ー効果によって凸条に対する潤滑層の密着強度を高める
ことができる。従って、インクフィルムの引き剥がしの
際に潤滑層に大きな外力が印加されたとしても、インク
フィルムを長時間にわたり潤滑層7に摺接しつづけたと
しても、潤滑層が凸条6aより剥離することが有効に防
止され、サーマルヘッドの信頼性が大幅に向上する。
平均粗さRaで0.08μmよりも小さいと、潤滑層−
凸条間のアンカー効果が十分に発揮されず、潤滑層を凸
条に対して強固に被着させておくことが難しく、一方、
凸条6aの表面粗さが、算術平均粗さRaで0.2μm
よりも大きいと、その上に被着される潤滑層の表面にも
大きな凹凸が出来て、インクフィルムと潤滑層との間の
摩擦が大きくなる恐れがある。従って、潤滑層7を被着
させた凸条6aの表面粗さを、算術平均粗さRaで0.
08μm〜0.2μmに設定しておくことが好ましい。
いて、ベースプレート2上に発熱抵抗体4の発熱を制御
するためのドライバーIC等を搭載しても良いことは言
うまでもない。
形状を成すベースプレートの上面に、その一辺に沿って
多数の発熱抵抗体を被着・配列したヘッド基板を、一端
がベースプレートの一辺よりも外側まで延出された放熱
板上に載置するとともに、該放熱板の延出部に発熱抵抗
体の配列と略平行な凸条を形成し、該凸条の表面に、摩
擦係数の小さなフッ素樹脂製の潤滑層を被着したことか
ら、記録動作に際してインクフィルムの引き剥がしのた
めに潤滑層にインクフィルムを摺接させたとき、インク
フィルム等の記録媒体が潤滑層に沿って滑らかに搬送さ
れるようになり、記録媒体の搬送状態を安定化して高品
質の印画を形成することが可能となる。
上記潤滑層を形成するフッ素樹脂は優れた防汚作用を備
えていることから、記録動作に際して潤滑層に記録媒体
が接触しても、静電気等の影響によって記録媒体の表面
に引き寄せられた“ほこり”が潤滑層に付着するのを有
効に防止することができ、これによっても潤滑層と記録
媒体との間の摩擦を小さく保ち、記録媒体の走行を安定
化することが可能となる。
上述した潤滑層を被着させた凸条の表面を、曲率半径
0.3mm〜1.0mmの曲面状に成すことにより、潤
滑層の表面状態が極めて滑らかとなり、潤滑層と記録媒
体との間の摩擦を極小となして、記録媒体の走行を更に
安定化することができる。
ば、潤滑層を被着させた凸条の表面粗さを、算術平均粗
さRaで0.08μm〜0.2μmに設定することによ
り、潤滑層と凸条との接触面積が増大し、アンカー効果
によって凸条に対する潤滑層の密着強度を高めることが
できる。従って、インクフィルムを長時間にわたり潤滑
層に摺接しつづけたとしても、潤滑層が凸条より剥離す
ることが有効に防止され、サーマルヘッドの信頼性が大
幅に向上する。
ば、潤滑層中に、平均粒径40nm〜60nmのTiO
2フィラーを0.2重量%〜5.0重量%含有させるこ
とにより、フッ素樹脂の防汚作用が更に向上させること
ができ、記録媒体の表面に“ほこり”が引き寄せられ易
い多湿環境下においても、記録媒体の“ほこり”が潤滑
層に付着するのを有効に防止して、記録媒体の走行を常
に安定させることが可能となる。
ば、潤滑層中に、平均粒径0.3μm〜0.5μmの金
属フィラーを20重量%〜40重量%含有させることに
より、フッ素樹脂の導電性が適度に高められるため、記
録媒体の摺接に伴い潤滑層に静電気が帯電しても、これ
らは潤滑層全体にわたり速やかに拡散され、潤滑層その
ものに大気中の“ほこり”が引き寄せられることも殆ど
ない。
の断面図である。
の断面図である。
・部分グレーズ層、4・・・発熱抵抗体、5・・・電極
パターン、6,6’・・・放熱板、6a,6’a・・・
凸条、7,7’・・・潤滑層
Claims (6)
- 【請求項1】四角形状を成すベースプレートの上面に、
その一辺に沿って多数の発熱抵抗体を被着・配列したヘ
ッド基板を、放熱板上に載置してなるサーマルヘッドに
おいて、 前記放熱板の一端を、ベースプレートの前記一辺よりも
外側まで延出させるとともに該延出部に発熱抵抗体の配
列と略平行な凸条を形成し、該凸条の表面に、印画に際
して記録媒体が摺接されるフッ素樹脂製の潤滑層を被着
させたことを特徴とするサーマルヘッド。 - 【請求項2】前記凸条の頂部の高さが、前記ヘッド基板
の上面の高さと略等しい高さ位置に設定されていること
を特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。 - 【請求項3】前記潤滑層を被着させた凸条の表面が、曲
率半径0.3mm〜1.0mmの曲面状に成してあるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーマ
ルヘッド。 - 【請求項4】前記潤滑層を被着させた凸条の表面粗さ
が、算術平均粗さRaで0.08μm〜0.2μmに設
定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
いずれかに記載のサーマルヘッド。 - 【請求項5】前記潤滑層中に、平均粒径40nm〜60
nmのTiO2フィラーが0.2重量%〜5.0重量%
含有されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4
のいずれかに記載のサーマルヘッド。 - 【請求項6】前記潤滑層中に、平均粒径0.3μm〜
0.5μmの金属フィラーが20重量%〜40重量%含
有されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
いずれかに記載のサーマルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001292020A JP2003094705A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | サーマルヘッド |
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JP2001292020A JP2003094705A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | サーマルヘッド |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
JP2001292020A Pending JP2003094705A (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | サーマルヘッド |
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- 2001-09-25 JP JP2001292020A patent/JP2003094705A/ja active Pending
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