JP2003094669A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2003094669A
JP2003094669A JP2001288097A JP2001288097A JP2003094669A JP 2003094669 A JP2003094669 A JP 2003094669A JP 2001288097 A JP2001288097 A JP 2001288097A JP 2001288097 A JP2001288097 A JP 2001288097A JP 2003094669 A JP2003094669 A JP 2003094669A
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recording
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JP2001288097A
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Akiyoshi Ouchi
明美 大内
Tsutomu Maekawa
勉 前川
Kunihiro Tamahashi
邦裕 玉橋
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Koki Holdings Co Ltd
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Hitachi Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出信頼性および画像品質が高いカラー記録
を行うためのインクジェット記録装置の提供。 【解決手段】 粘着層を形成した清掃具を記録を行う前
の被記録体に接触させ、塵埃等を粘着層に移行させる、
または、塵埃等を粘着層に移行させると同時に粘着層を
被記録体に移行させることとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出信頼性および
画像品質が高いカラー記録を行うためのインクジェット
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、微細なノズルからインクを噴
射させて記録を行うインクジェットプリンタが知られて
いる。しかし、塵埃や記録紙の紙粉が記録ヘッドの吐出
口に付着したり、微細なノズルに混入したりすることも
あり、インクジェット記録装置においては、これら記録
品位を低下させる各要因を除去する適宜の処理を行うこ
とが必須である。
【0003】具体的な処理方式として一般に知られてい
るものとしては、ひとつには高分子多孔質材料等からな
るインク吸収体を吐出口に押し当てるようにしたものが
ある(例えば、米国特許4223322)。この方式に
よれば、インク吸収体と接触したインクが毛細管現象に
よって吐出口外に吸い出されることを利用して、この吸
い出されるインクとともに前述した塵埃や紙粉を吐出口
外に排出することができる。また、この方式は、インク
吸収体を吐出口に直接当接させるものであるので、吐出
口内のインクを吸い出すだけではなく、不吐出や、イン
ク滴の飛翔方向誤差の原因となる吐出口端面に付着した
インク滴に対しても有効である。また、シート状クリー
ニング媒体を記録領域に搬送する機構を備えたインクジ
ェット記録装置が提案されている(特許第270595
6号)。
【0004】他の吐出口回復処理方式としては、ポンプ
等を使用して強制的に吐出口近傍のインクを吐出口外に
排出するものがある(例えば、米国特許427655
4、米国特許4599625、米国特許441967
7、米国特許4543591、米国特許441090
0、米国特許4383263等)。しかし、いずれも紙
粉がノズルに付着した後の処置であり、ノズルの洗浄が
目的となっている。
【0005】また、特許第2796719号では給紙ロ
ーラに付着した紙粉を除去する粘着層を形成した洗浄具
が提案されている。紙粉を除去する手段としては、エア
ーによるものがあるが、インクジェット記録装置におい
てはノズルの乾燥を早めることやインク滴の着地精度の
低下から好ましくない。特許第2826773号では記
録ヘッドと対向する領域に該領域を清掃するための液体
を供給することができ、正常なインク吐出が妨げられる
といった事態の発生を長時間にわたって未然に防止する
ことができるインクジェット記録装置を提案している。
特開平11−123811では、印刷後定着効率を上げ
るために紙粉を除去する手段が提示されている。
【0006】また、インクジェット記録においては、カ
ラー印字で黒色インクを用いる場合、シアン、イエロ
ー、マゼンタの各インクと黒インクが混色し、全体に黒
色インクが滲んだカラー印字となり問題となっていた。
特開平6−107988では、カラー3原色に油溶性染
料を用い、黒インクに水溶性染料を用いる例が報告され
ている。インクジェット記録においては、インク滴の過
剰な浸透、にじみを防止して濃度及び彩度の高い印刷を
実現し、更には耐水性、保存特性を向上するために、特
殊な基体(インクジェット専用紙)が使用されることが
通例であった。これに関しては既に多くの報告がなされ
ているが、例えば、米国特許5854649号、米国特
許5853899号、特開平11−192778号、特
開平11−129610号、特開平11−078223
号、特開平11−078221号、特開平11−034
485号、特開平11−028861号、特開平11−
020300号、特許2、845、832号、特表平1
1−506991号等には、特定の水溶性レジンを塗工
することでインク吸着性を向上することが記載されてお
り、例えば、米国特許5516364号、特開平11−
192775号、特開平11−157207号、特開平
11−129606号、特開平11−048604号、
特開平11−034481号、特許2938917号、
特許2887098号、特許2883299号、特許2
877740号等には、特定のクレイ、アルミナ等無機
材料を含有することで、同様にインク吸着性を向上し高
品質の印刷を行うことが記載されている。しかし、専用
紙は普通紙の1.5〜5倍の価格であるため高速記録や
大量の記録には適さなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、従
来技術に見られた、塵埃特に紙粉がノズルに付着した後
の処置ではなく、紙粉発生前、記録を行う前またはノズ
ルに付着する前に紙粉等の塵埃を除去することにより、
ヘッドのクリーニングをできる限り行わず連続使用する
ためのインクジェット記録装置を提供することである。
また、これにより印字欠損や、印字品位の低下を起こす
ことのない高速記録が可能となる。更には、粘着成分の
被記録体への転写によりインクの滲み、多色間の混色お
よび浸透を防止または抑制することができ、従来普通紙
では得ることができなかった高品質なカラー記録を達成
できる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、被記録媒体に対して非接触で且つ所定
間隙を介して対向したノズルよりインクを吐出して記録
を行うインクジェットプリンタ装置において、粘着層を
形成した清掃具を記録を行う前の被記録体に接触させ塵
埃等を粘着層に移行させることを特徴とする。
【0009】また、清掃具がシート状、テープ状あるい
はローラー状から選ばれた形状であることを特徴とす
る。
【0010】また、粘着層の粘着力がJIS Z 02
37の規定に基づき0.01〜100g/10mmの範
囲であることを特徴とする。
【0011】また、粘着層に堆積した塵埃の状況調査用
センサーが設けられていることを特徴とする。
【0012】また、インクジェット記録ヘッドが被記録
体の全幅にわたって、複数のインク吐出口を備えている
ラインタイプの記録ヘッドであること特徴とする。
【0013】また、インクジェット記録装置が10ip
s以上の記録速度であることを特徴とする。また、被記
録体が普通紙の連続した用紙であることを特徴とする。
【0014】また、被記録媒体に対して非接触で且つ所
定間隙を介して対向したノズルよりインクを吐出して記
録を行うインクジェットプリンタ装置において、粘着層
を形成した清掃具を記録を行う前の被記録体に接触させ
塵埃等を粘着層に移行させると同時に粘着層を被記録体
に移行させることを特徴とする。
【0015】また、清掃具がシート状、テープ状あるい
はローラー状から選ばれた形状であることを特徴とす
る。
【0016】また、粘着層の粘着力がJIS Z 02
37の規定に基づき0.01〜100g/10mmの範
囲であることを特徴とする。
【0017】また、粘着層に堆積した塵埃の状況調査用
センサーが設けられていることを特徴とする。
【0018】また、インクジェット記録ヘッドが被記録
体の全幅にわたって、複数のインク吐出口を備えている
ラインタイプの記録ヘッドであること特徴とする。
【0019】また、インクジェット記録装置が10ip
s以上の記録速度であることを特徴とする。
【0020】また、被記録体が普通紙の連続した用紙で
あることを特徴とする。
【0021】更に、記録物の裏抜け ΔEab が8以
下であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の特徴を以下に説明する。
【0023】本発明においては、まず、粘着剤の強度と
種類が重要となる。粘着力が強すぎると、剥離力が大き
すぎ、被記録体に破損を生じる可能性がある。また、粘
着剤の粘着力が弱すぎると、記録面に付着する微細な塵
埃等の汚損物を粘着層へ付着させることができない。従
って、本発明では粘着剤の粘着力がJIS Z 023
7の規定に基づき0.01〜100g/10mmの範囲
が良好であり、特に0.1〜50g/10mmが最適で
あることを見い出した。また、人体に悪影響の無いこ
と、保存性の良いことが挙げられる。即ち、粘着層とし
て層自体が柔軟で被記録体の形状に十分接触できるこ
と、耐久性があること等が具体的な条件となる。
【0024】粘着剤の原材料としては、特に市販の接着
剤、シールや埃除去用の道具に使われる既存の粘着剤を
利用することができ、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ア
クリル系ゴム、酢酸ビニル系共重合物、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂、スチレン系共重合物等が挙げられ、上記
した成分の一種または二種以上の混合物を用いることが
できる。例えば充填剤、界面活性剤、シリコン、水性粘
着剤、粘着付与剤等を添加し、所望の粘着力に調整する
ようにしてもよい。清掃具の形態としては、シート状、
テープ状またはローラー状などがあるが、ローラー状の
ものが使用しやすい。清掃具全体が粘着物質でできてい
ても良いし、表面に粘着層を形成しても良い。市販のフ
ロアー清掃具を適当に調整して使用することも可能であ
る。
【0025】表面に付着した紙粉は除去しなければ能力
が低下するためクリーニングする必要がある。表面を削
ったり交換したりすることもできるし、表層を剥がして
使うことができる。更に、紙粉の付着した粘着層を除去
し、スプレーなどで粘着剤を噴霧して新たに粘着層を形
成しても良い。また、複数の方法を併用すると信頼性が
上がり、より効果的である。
【0026】能力の低下を防止するためには、粘着層に
堆積した塵埃の状況調査用センサーがあるとよく、さら
に効率良く安定な吐出や高品位の記録が行える。処理数
によって定期的に交換しても良い。また、粘着層の反射
率や透過率を測定して閾値を設定しても良い。更に、粘
着層表面に導電性を持たせ、表面に紙粉が付着すること
による電気抵抗の変化を測定しても良いし、粘着層表面
に紙粉が付着することによる摩擦抵抗の変化を見ても良
い。
【0027】本発明において、塵埃等を粘着層に移行さ
せるとは、塵埃をすべて粘着層に付着させて塵埃が全く
ない被記録体を得るという意味ではなく、インクジェッ
ト記録用ヘッドのインク吐出能力を著しく低下させない
程度の塵埃付着をともなう被記録体という意味である。
理想的には塵埃が全くない被記録体を得ることである。
同様に、粘着層を被記録体に移行させるとは、被記録体
をすべて覆い隠し、コートするという意味ではなく、イ
ンクが被記録体に着地した際に被記録体からのインク滴
の撥ね返りやインクの裏抜けを防止または抑制するとい
う意味である。
【0028】本発明の記録ヘッドは、圧電素子を用いた
オンデマンド型インクジェット記録の記録ヘッドあるい
は記録方法には、ライン型記録、シリアル型記録、転写
型(シャトル型)記録等、様々な様式があるが、これら
に特に限定されることなく使用され、特に、ライン型記
録において有効である。
【0029】本発明は、従来のインクジェット記録より
著しく高速である場合に特に有効である。速度に関して
明瞭な限定はないが、本発明のインク組成物を効果的に
使用するには、ノズル及び用紙の間の相対速度が10i
ps(inch/s)以上となる記録速度が特に好まし
い。高速に記録するには、インク滴が記録媒体上に付着
後、直ちに定着(セット)することが必要であり、不十
分の場合には、付着したインク溜が重ねられた他の用紙
の裏面に転写する、記録装置中の送りロールに付着す
る、記録ドットが乱れる等の致命的な不具合を生じてし
まう。記録速度10ipsを実現するには、例えば記録
後約1s以内に記録が定着することが必要である。すな
わち、本発明によれば、約1s以内に実質的に記録は取
り扱い可能(手が触ふれる等)となる。いずれにおいて
も、ノズル及び用紙(記録媒体)との相対的な移動速度
が10ips以上となる工程であり、例えば、ライン型
記録の如く、ヘッド部分が固定され用紙のみ移動する場
合は紙移動速度(紙送り速度)が上記相対速度に該当
し、シリアル型記録、すなわちヘッドが紙送り方向に垂
直に移動して順次記録し間欠的に紙送りが行われる場合
は、ヘッド移動速度(キャリジ速度)が上記相対速度に
該当する。用紙が回転するドラム等に設置されこれに記
録を行う、あるいは一旦ドラムに記録し次いでこれを用
紙に転写する転写型の場合は、移動する用紙ないしはド
ラム面とノズル間の相対位置の変化する速度とする。
【0030】いずれの場合も、記録速度はノズル吐出周
波数及び記録解像度に直接関係する。例えば、ライン型
記録の紙送り速度あるいはシリアル型のヘッド移動速度
(すなわち記録速度)Vは、インク滴の吐出周波数f、
記録解像度Rにより、V=f×Rで示される。インクジ
ェット記録装置としては、加熱、乾燥工程や両面印刷機
構、混合液やインク回収機構等を付加することも可能で
ある。
【0031】更に、このインクジェット記録ヘッドは、
印刷を必要とするときのみインク小滴を噴射させる、従
来公知のインクジェットプリンタ、例えば、オフィス用
プリンタ、工業用マーキングに使用されているプリン
タ、ワイドフォーマット型プリンタ、刷版及び製版用プ
リタ、ラベルプリンタおよびオフセット印刷の追い刷り
印刷等この典型的操作を持つすべてのタイプのプリンタ
に使用可能であるが、これらに限定されるものではな
い。
【0032】本発明は、80〜200μmの用紙におい
て効果をより発揮できる。用紙の分類として、通商産業
省の生産統計に使用されている分類方法がよく使用され
る。これによると、大別して、印刷情報用紙、包装用
紙、衛生用紙、雑用紙に区分され、印刷情報用紙には非
塗工用紙、微塗工用紙、塗工用紙、特殊印刷用紙、情報
用紙の区分がある。用紙の組成は多岐に渡っており、パ
ルプ素材、塗料の種類及び量、製造方法で多様であり、
又紙を評価区分する多数の方法がある。例えば、紙の密
度、厚さ、表裏差、縦目/横目(漉き方向)、細孔の空
隙率、透気性、吸水/吸油性、サイズ度、表面粗さ、光
沢度、pH、表面強度、剥離強度、剛度、折り強度、帯
電性等があり、各々印刷品質に影響する。本発明の用紙
としては、例えば、級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷
紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷
用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等が
あるが、特にこれらに限定されるものではない。記録媒
体は紙に限定されなず、同様の特性を有する金属、プラ
スチック、その他可能な媒体全てに適用出来る。より好
ましくは、連続供給可能である普通紙で、例えば、ベッ
ク平滑度80s以下のものが挙げられる。また、インク
ジェット専用紙においては、原紙の紙粉ではなくインク
受容層に含まれるシリカ等の添加剤が記録ヘッドに付着
するが、余分な添加剤を除去できるため本発明が効果的
である。
【0033】本発明は、紙粉除去と粘着層付加が同時に
出来る点が特長である。塵埃が除去されることにより、
インク吐出の安定化が図れるだけでなく、粘着層によ
り、裏抜けを低減でき、高品質の画像が得られる。更
に、インク滴が被記録体に着地した際に被記録体からの
インク滴の撥ね返りが発生し、このインクが微量ではあ
るが、ノズル表面付近に付着し的確な吐出を妨げる問題
に対しても、本発明によれば、粘着層が被記録体上でイ
ンク滴を十分に接着するために、インク受容層を持たな
い用紙、プラスティック又は金属面に対しても有効であ
り効果を発揮できる。
【0034】記録用インクの溶媒及び添加剤に、特に限
定はないが、記録用ヘッドや周辺部材を腐食したり特性
を変化させたりすることがないものが好ましい。具体的
には水系インクや紫外線硬化インク、油性インクや溶剤
系インク、非水系のインクがあるが、これらに限定した
ものではない。色材は、染料としては、直接染料、酸性
染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、
建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料等通常インク
ジェット記録に使用する各種染料を使用することができ
る。顔料としては上記ビヒクルに良分散して耐候性に優
れた有機顔料およびカーボンブラックが使用可能であ
る。
【0035】記録物のインクの裏抜けをL
色系による色差( ΔEab )で表し、下式(1)に
より求めた。
【0036】 ΔEab =[(L −L +(a −a +(b − b 1/2 ・・・(1) ここで、L 及びa は、用紙の明度および
彩度、L およびa はインク付着後の用紙
裏面の明度および彩度を表す。光源はD65、視野角は
10°で測定した。
【0037】それぞれイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、レッド(R)、グリーン
(G)、ブルー(B)およびブラック(K)各色で印刷
を行い、色差 ΔEab が8以下になることが、両面
印刷を実現するには望ましい。両面印刷の分野では電子
写真方式のプリンタが先行しており、これにおいては
ΔEab が8〜15程度である。8をこえると、色の
違いを認識しやすくなるため、8より小さくする必要が
ある。しかし、例えば、封筒や裏面をコートしたり他の
基材に接着したりすることにより、用紙裏面への滲み等
の影響が問題にならない場合はこの限りではない。
【0038】次に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、記載例に限定されるものではない。 〔実施例1〕評価用に55kg紙(小林記録紙製、NI
P紙、厚さ:88μm、用紙)、三菱IJフォーム
(三菱製紙製、厚さ:105μm、用紙)およびNP
IフォームDX〈日本製紙製、厚さ126μm、用紙
)をそれぞれ記録媒体として、ダイレクト刷版作成機
(日立工機製SJ02A)のヘッド部分を摘出して固定
した印刷試験機を使用した。まず、用紙表面にインク吐
出速度3kHz、用紙送り速度を10ipsとして、解
像度300(×600)dpiで10分間連続して記録
を行った。インクは市販の水性インクを使用した。
【0039】記録前に粘着層として、アクリル系粘着剤
用いた手動式圧着ローラーを用紙に接触させ、塵埃等を
粘着層に移行させた。実施例1の粘着層を持つ清掃具で
塵埃を粘着層に移行させたため、記録ヘッドの吐出口に
塵埃等が付着したり、微細なノズルに混入したり、さら
にインク滴が用紙からノズル表面に撥ね返ったりせずに
長時間連続した吐出ができ、不吐出ノズルが発生しなか
った。インクの裏抜け( ΔEab )は色差計(シグ
マ90、日本電色製)を用いて、べた印字部について測
定し(1)式より算出した。各記録媒体につき3箇所測
定した平均を裏抜けの値とした。
【0040】粘着成分の被記録体への転写により、いず
れの用紙においてもインクの滲みが低減され、結果は、
ΔEab が用紙で8、用紙で5.5、用紙で
4と実用レベルにあることがわかった。 〔実施例2〕実施例1の粘着層を、スチレン系共重合体
に代えた以外は実施例1と同様の方法で評価した。不吐
出ノズルの発生が無く、 ΔEab がそれぞれ7.
5、4.6および2.6と実用レベルにあることがわか
った。 〔比較例1〕記録前粘着層を持つ清掃具で塵埃を粘着層
に移行させずに、実施例1と同様に記録を行い評価した
ところ、2分経過したころから不吐出ノズルの発生が有
り安定した吐出が行えなかった。また、評価開始直後の
記録物は ΔEab がそれぞれ13、9.5および5
と、厚みが薄い用紙では裏抜けが大きく、用紙裏面から
でも印字画像がはっきり見えてしまうため、特に薄紙の
両面印刷には不適であることがわかった。
【0041】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録ヘッドは、
紙粉発生前またはノズルに付着する前に紙粉等の塵埃を
除去することにより、ヘッドのクリーニングをできる限
り行わず連続使用できるため、印字欠損や、印字品位の
低下を起こすことのない高速記録が可能となる。更に
は、粘着成分の被記録体への転写によりインクの滲み、
多色間の混色、および浸透を防止または抑制することが
でき、従来普通紙では得ることができなかった高品質な
カラー記録を達成できるため、ランニングコストを大幅
に改善した用途が広いインクジェット記録ヘッドおよび
インクジェット記録装置の製造が可能になった。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被記録媒体に対して非接触で且つ所定間隙
    を介して対向したノズルよりインクを吐出して記録を行
    うインクジェットプリンタ装置において、粘着層を形成
    した清掃具を記録を行う前の被記録体に接触させ、塵埃
    等を粘着層に移行させることを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  2. 【請求項2】清掃具がシート状、テープ状あるいはロー
    ラー状から選ばれた形状であることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】粘着層の粘着力がJIS Z 0237の
    規定に基づき0.01〜100g/10mmの範囲であ
    ることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
    装置。
  4. 【請求項4】粘着層に堆積した塵埃の状況調査用センサ
    ーが設けられていることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】インクジェット記録ヘッドが被記録体の全
    幅にわたって、複数のインク吐出口を備えているライン
    タイプの記録ヘッドであること特徴とする請求項1記載
    のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】インクジェット記録装置が10ips以上
    の記録速度であることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録装置。
  7. 【請求項7】被記録体が普通紙の連続した用紙であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装
    置。
  8. 【請求項8】被記録媒体に対して非接触で且つ所定間隙
    を介して対向したノズルよりインクを吐出して記録を行
    うインクジェットプリンタ装置において、粘着層を形成
    した清掃具を記録を行う前の被記録体に接触させ塵埃等
    を粘着層に移行させると同時に粘着層を被記録体に移行
    させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】清掃具がシート状、テープ状あるいはロー
    ラー状から選ばれた形状であることを特徴とする請求項
    8記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】粘着層の粘着力がJIS Z 0237
    の規定に基づき0.01〜100g/10mmの範囲で
    あることを特徴とする請求項8記載のインクジェット記
    録装置。
  11. 【請求項11】粘着層に堆積した塵埃の状況調査用セン
    サーが設けられていることを特徴とする請求項8記載の
    インクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】インクジェット記録ヘッドが被記録体の
    全幅にわたって、複数のインク吐出口を備えているライ
    ンタイプの記録ヘッドであること特徴とする請求項8記
    載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】インクジェット記録装置が10ips以
    上の記録速度であることを特徴とする請求項8記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】被記録体が普通紙の連続した用紙である
    ことを特徴とする請求項1記載のびインクジェット記録
    装置。
  15. 【請求項15】記録物の裏抜け ΔEab が8以下で
    あることを特徴とする請求項8記載のインクジェット記
    録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010269578A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Mimaki Engineering Co Ltd 異物除去方法、ラミネート方法及びラミネート印字物

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