JP2003093879A - メタノール分解触媒、水素と一酸化炭素の製造法、メタノール分解装置、及び燃料電池用改質器 - Google Patents

メタノール分解触媒、水素と一酸化炭素の製造法、メタノール分解装置、及び燃料電池用改質器

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catalyst
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carbon monoxide
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Tokuo Matsuzaki
徳雄 松崎
Osamu Yamazaki
修 山崎
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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 メタノールを分解して水素と一酸
化炭素に変換するための触媒として、長時間安定して高
い活性と選択性を示す触媒を提供する。 【解決手段】(1)先ずニッケル含有量が0.l〜15
重量%、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは
1〜5重量%であるニッケル及びアルミニウムよりなる
複合金属酸化物を調製し、次にそれを600〜1000
℃で水素還元することを特徴とすることよって高性能な
メタノール分解用触媒が提供される。 (2)また、本発明によれば、メタノールの分解反応に
よる合成ガスの製造方法において、(1)で示された方
法で調製されたニッケル及びアルミニウムよりなる触媒
の存在下でメタノール分解反応を行なうことを特徴とす
ることによる効率的な合成ガスの製造用方法が提供され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、メタノールを分解して水素と一
酸化炭素に変換するための触媒として、長時間安定して
高い活性と選択性を示す触媒に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタノールを分解
することにより水素と一酸化炭素からなる混合ガスを得
るための触媒の調製方法と、その触媒を用いてのメタノ
ールからの水素と一酸化炭素の混合ガス製造法に関する
ものである。さらに詳しくは、ガス状のメタノールを加
熱された触媒上に流通させて水素と一酸化炭素からなる
混合ガスを製造するにあたって、高いメタノール転化
率、高い水素及び一酸化炭素選択率で、しかも長期間安
定した活性を示す触媒の調製法、およびその触媒上での
メタノール分解による水素と一酸化炭素の製造法に関す
るものである。
【0003】水素と一酸化炭素からなる混合ガスは種々
の化学反応原料として用いられる。また単独の水素、一
酸化炭素もそれぞれ水添反応、カルボニル化反応などに
おいて幅広く用いられ、化学プロセスにおいては有用な
化学原料である。また、水素はクリーンエネルギーとし
ても利用され、燃料電池の燃料としても研究されてい
る。しかしながらこれら水素、一酸化炭素はガス状であ
り搬送、貯蔵に困難を伴う場合がある。
【0004】一般的に液体物質は気体物質より搬送、貯
蔵が容易である。従って、常温で液体であるメタノール
を水素、一酸化炭素源として見なし、さらにメタノール
が効率的に水素、一酸化炭素に変換されれば、実用上大
きなメリットがもたらされる。このような観点から、本
発明は搬送、貯蔵など取り扱いが比較的容易なメタノー
ルから、有用な化学原料や燃料となる、水素と一酸化炭
素からなる混合ガスを効率的に製造する方法を提供する
ものである。
【0005】
【従来の技術】メタノールの分解により合成ガスを得る
反応そのものは従来からよく知られている。反応式を次
に示す。 CHOH→CO+2H −21.7Kcal/mo
l この分解反応の触媒についても、種々報告されている。
代表的な触媒は銅を主成分とするものであり、例えば、
W.H.Cheng,Appl.Catal.B: E
nvir.,7(1995)127,I.A.Fish
er,A.T.Bell.J.Catal.,184
(1999)357, R.Kieffer,M.Fu
jiwara,L.Udron,Y.Suma,Cat
al.Today 36(1997)127, 特開平
10−259001, 特開平11−349301,
特開平9−286602などに開示されている。
【0006】これら報告では、銅系の触媒のメタノール
分解反応の有効性が示されてはいるが、メタノールの分
解をこれら銅系触媒上で連続反応として行なうと、反応
中に触媒活性が低下してくるという問題点がある。すな
わち銅系触媒は寿命が短いため、触媒を頻繁に交換する
必要があったり、あるいは触媒の再生を必要とする。し
たがってこれら公知の銅を主成分とする触媒はメタノー
ルの分解触媒として実用的には必ずしも適しているもの
ではない。
【0007】これに対して、パラジウム触媒によるメタ
ノール分解反応も知られている。例えば、G.Mul,
A.S.Hirschon, Catal.Toda
y,65(2001)69, Y.Saitoh,S.
Othsu,Y.Makie,T.Okada,K.S
atoh,N.Tsuruta,Y.Teranum
a,Bull.Chem.Soc.Jpn.63(19
90)108などが報告されており、このようにメタノ
ール分解反応をパラジウム触媒で行なった場合、言うま
でもなく触媒のコストが高くなり実用的には大きな問題
である。高価な貴金属を用い、しかもその担持量が比較
的多い触媒であるからである。
【0008】パラジウム触媒のみならずロジウム触媒に
よるメタノール分解反応も報告(S.Imamura
et al, Catal.Today50(199
9)369)されているが、貴金属を触媒に用いる以
上、触媒のコストが高くなり産業利用上有利とは言えな
い。
【0009】さらにニッケル系触媒でのメタノール分解
反応も報告されている。ニッケル担持触媒は従来より水
添触媒、改質触媒として知られているが、メタノール分
解反応への適用も検討されている。既にシリカ担持ニッ
ケル触媒でのメタノール分解反応が報告(Y.Mats
umura, et al, J.Mol.Cata
l.A:Chem.99(1995)183.)されて
いるが、概して活性が低い。このためこの触媒ではシリ
カ担体へのニッケル担持量が多くなっている。さらにメ
タンの副生も比較的多く、水素と一酸化炭素への選択性
は低い。
【0010】ニッケルは比較的安価な金属であるため触
媒も高価でないというメリットがあるものの、このよう
な担持ニッケル触媒を用いた場合、メタノール分解反応
を連続的に長時間行なうことができないという致命的な
問題点がある。すなわち公知の担持型のニッケル触媒で
は反応中に触媒上に炭素析出などが起こり、触媒が失活
するからである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタノール
の分解反応用触媒において、極めて高い活性、選択率で
水素と一酸化炭素の混合ガスを生成すると同時に、長期
間安定した活性を示す触媒を提供することを目的とす
る。さらにそのような触媒を用いてのメタノールの分解
反応において、効率的に水素と一酸化炭素の混合ガスを
製造する方法を提供することを目的とした。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニッケルとア
ルミニウムからなる複合酸化物触媒前駆体が、600℃
以上の高温で水素還元されたことを特徴とする触媒に関
する。また、該複合酸化物触媒前駆体がスピネル化合物
であることを特徴とする触媒に関し、さらに該触媒にお
いてニッケルの含有量が0.1〜15重量%以下である
触媒に関する。
【0013】さらに本発明は、該触媒上でメタノールを
分解することを特徴とする、水素と一酸化炭素の製造法
に関し、該分解ガスのH2/CO比が1以上10以下で
あることを特徴とする製造法に関する。また、該触媒を
用いることを特徴とするメタノール分解装置に関し、さ
らに該分解装置を用いることを特徴とする燃料電池用改
質器に関する。
【0014】
【発明の実施形態】本発明の触媒は、先ず、ニッケル、
アルミニウム、酸素を含み、ニッケル含有量が0.1〜
15重量%、好ましくは1〜10重量%、さらに好まし
くは1〜5重量%である触媒前駆体を形成させ、次にそ
れを水素で600〜1000℃で還元して調製する。原
料として用いうるニッケル化合物としては、硝酸ニッケ
ル、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル、アセチルアセトナト
ニッケル塩、塩化ニッケル、硫酸ニッケルなど、水、低
級アルコール、その他の溶媒に可溶なニッケル塩などが
使用できる。また、これらを原料塩として、水酸化アル
カリなどにより水酸化ニッケル、塩基性炭酸ニッケル等
の不溶塩として担体に沈積させる方法もあり得る。
【0015】触媒調製においては、先ず触媒前駆体を形
成させるが、その形態は、ニッケルとアルミニウム、酸
素を含んだ化合物または混合物で、ニッケル含有量が
0.1〜15重量%であれば特に限定されるものではな
い。ニッケル含有量が15重量%以上の触媒前駆体の場
合、引き続く還元処理で得られる触媒はメタノールの分
解反応でメタン等の副生成物が多いものとなり、目的生
成物である水素、一酸化炭素の選択率は低いものとな
る。また、ニッケル含有量が0.1重量%以下の触媒前
駆体から得られる触媒では、メタノールの分解反応の活
性が低くなる。また触媒前駆体の焼成温度は、300〜
1000℃、好ましくは300〜800℃である。
【0016】触媒前駆体は、例えば、ニッケル、アルミ
ニウム、酸素からなるNiAl 3+xの組成式の
ようなスピネルの複合酸化物でもよいし、その他、結晶
形態には限定されることなく、どのような複合化合物で
あっても良い。また、触媒前駆体の形態としてはニッケ
ルとアルミニウムを含んだ複合化合物であるが、特にニ
ッケルとアルミニウムを含んだ複合酸化物が好適に用い
られる。単相の複合化合物でなくてもNiAl
ような複合酸化物にAlが混合されたものでも良
い。また、これら前駆体は引き続く還元により特性が損
なわれない限り、ニッケル、アルミニウム、酸素以外の
元素を含有していても構わない。このような元素として
は、コバルト、鉄、銅、亜鉛、チタン、タングステン、
マンガン、珪素等があげられる。また、メタン選択性を
改善するためにリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム等のアルカリ金属類や、マグネシウム、カルシウ
ム、バリウム等のアルカリ土類金属類を含有していても
構わない。
【0017】次に、このようなニッケル、アルミニウ
ム、酸素からなる触媒前駆体を、600〜1000℃で
水素還元する。還元に用いる水素は純水素ガスでも良い
し、不活性ガスで希釈されていても良い。通常、水素
3〜100vol%のものを用いる。水素還元温度を6
00℃以下で調製される触媒は、メタノールの分解反応
において低活性となる。従って、メタノールの分解反応
において充分高い活性を発現する触媒は600℃以上の
温度で水素還元して調製されることが不可欠である。し
かし、1000℃以上の温度で水素還元した触媒は逆に
活性が低いものとなる。これは、触媒の比表面積の低下
が主な原因である。
【0018】ニッケル、アルミニウム、酸素からなる複
合化合物である触媒前駆体を600〜1000℃で水素
還元することにより、メタノール分解反応において極め
て高く且つ安定した活性を発現する触媒になることが、
本発明の特徴とする点である。メタノールの分解反応は
通常、固定床気相流通反応で行なう。反応温度は、20
0〜550℃、好ましくは280〜500℃である。メ
タノールの触媒に対するGHSV(Gas Hourl
y Space Velocity:ガス空間速度)は
1700〜1.7×10−1として行なう。
【0019】反応温度は高い程、触媒活性が高くなるた
め、大きなGHSVでメタノール分解反応を行なうこと
ができる。しかし、550℃以上の高温の分解反応では
水素、一酸化炭素への選択率が低下し、200℃以下の
反応温度ではメタノール分解活性が極めて低くなる。
【0020】この気相流通反応では、反応に悪い影響を
もたらさない限り窒素、ヘリウムなど不活性なガスを同
伴させることもできる。また、水蒸気を同伴させて改質
反応を行わせたり、酸素ガスを同伴させて自己発熱させ
るオートサーマル方式としても用いることができる。
【0021】メタノールと共に水蒸気を触媒上に供給す
ると、触媒寿命がさらに改善されたり、また水素、一酸
化炭素の選択性が高いレベルに保たれるようになり、本
発明のメタノール分解には好ましい効果をもたらす場合
が多い。通常、水蒸気/メタノールのモル比は0〜5が
適当である。水蒸気/メタノールのモル比が5以上の場
合は、触媒寿命に大きな改善効果が見られなく、水分添
加による潜熱の補給に過度のエネルギーを必要とするだ
けであり、好ましくない。
【0022】また、メタノールと共に酸素ガスを触媒上
に供給しながらオートサーマル方式でメタノールの分解
反応を行なうこともできる。その場合は酸素ガス/メタ
ノールのモル比を1以下と比較的少量の酸素ガスを同伴
させるのが好ましい。さらに、メタノールと共に水蒸気
と酸素ガスを同時に供給してもよい。固定床気相流通反
応の場合、触媒は前記の方法で調製されたものである限
り、ペレット状でもハニカム状でもよく、形状に限定さ
れるものではない。また、粉末触媒を用い液相懸濁床で
反応することもできる。
【0023】本発明の触媒を用いることにより得られる
メタノール分解ガスの、H2/CO比は1以上10以下
であり、メタノール分解装置として良好に利用できる。
さらに本発明の触媒は経時変化が少なく、燃料電池用改
質器として良好に利用できる。
【0024】
【実施例】次に本発明を、実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例により何等限定される
ものではない。なお、比表面積の測定は、ユアサアイオ
ニクス株式会社製NOVA−1200、XRDの測定は
リガク電機社製RAD−RX、EPMAの測定は日本電
子株式会社製JXA8800Rにてそれぞれ行った。
【0025】(実施例1) (触媒(A)調製) 金属ニッケルとして2.0wt.%が含有されたアルミ
ナ触媒を次のようにして調製した。すなわち、硝酸ニッ
ケル6水和物0.049gを量り取り、メタノール0.
8mlに溶解した。次いで、20〜40メッシュに整粒
したアルミナ(比表面積150m/g)0.50gを
浸漬し、60℃、真空下完全に乾燥させた。次にこれを
電気炉にて空気中800℃で焼成し触媒前駆体とした。
これはEPMAによる元素分析からNi含有量は2.1
wt%であり、X線回折よる単相のスピネル結晶構造で
あったため欠損型スピネル化合物Ni0.037Al
.04と同定された。この触媒前駆体0.20gを
反応器に詰め、30%水素(窒素希釈)流通下、800
℃、15分還元し触媒(A)とした。なお、この触媒の
X線回折では単相のスピネル結晶構造を示す回折ピーク
のみであった。
【0026】(実施例2) (メタノール分解反応) 実施例1で調製された触媒(A)0.20gを反応器に
充填し、反応温度320℃で窒素ガスを100ml/m
inで流しながら、水メタノール混合液(水:メタノー
ル=2:1モル)を0.109ml/min(メタノー
ル1.5mmol/min)の速さで導入し、反応を行
った。その結果、メタノールは55%が転化し、CO
227、CO 0.8、CH 1.2、H 47
7mmol/h/gの速度で反応ガスが得られた。即
ち、H/CO比はほぼ2、水素生成速度は11.0N
/kghであり、炭素基準のメタン選択率は0.6
%であった。
【0027】(比較例1) (触媒(B)調製及びメタ
ノール分解反応) 実施例1において、硝酸ニッケル6水和物0.74gを
水溶液から担持し、500℃で空気中焼成後、500℃
で水素還元を行い、アルミナに対して30wt.%のニ
ッケルを担持した触媒(B)とした。触媒(B)を用
い、実施例2と同一の条件でメタノール分解反応を行な
った。メタノールは82%が転化し、CO50、CO
182、CH 123、H 482mmol/h
/gの速度で反応ガスが得られた。即ち、水素生成速度
は10.8Nm/kghであり、炭素基準のメタン選
択率は35%であった。
【0028】(比較例2) (触媒(C)調製及びメタ
ノール分解反応) 実施例1において、触媒前駆体調製の焼成温度を500
℃とした。この前駆体はX線回折よりアルミナと酸化ニ
ッケルからなっていることが確認された。その後、水素
還元温度を500℃とし触媒調製した。さらに、この触
媒を用い、実施例2と同一の条件でメタノール分解反応
を行なった。その結果、メタノールは全く転化しなかっ
た。
【0029】(比較例3)(触媒(D)調製及びメタノ
ール分解反応) 実施例1において、硝酸ニッケル六水和物の代わりに酢
酸コバルト(II)四水和物0.042gを用いた以外
は同様にして触媒調製を行なった。さらに、この触媒を
用い、実施例2と同一の条件でメタノール分解反応を行
なった。その結果、メタノールは全く転化しなかった。
【0030】(比較例4) (触媒調製(E)及びメタ
ノール分解反応) 実施例1において、硝酸ニッケル六水和物の代わりに硝
酸鉄(III)九水和物0.072gを用いた以外は同
様にして触媒調製を行なった。さらに、この触媒を用
い、実施例2と同一の条件でメタノール分解反応を行な
った。その結果、メタノールは全く転化しなかった。
【0031】(実施例3および4) (メタノール分解
反応) 実施例2において、反応温度を350℃及び400℃と
した以外は同様の条件で反応を行った。結果を表1に示
す。
【0032】(実施例5〜7) (メタノール分解反
応) 実施例2において、水メタノール混合溶液の代わりに純
メタノール0.059ml/min(1.5mmol/
min)を用い、320、350及び400℃で反応を
行った。結果を表1に示す。 表1 メタノール分解反応
【0033】(実施例7) (メタノール分解連続反
応) 実施例2において、反応温度を400℃とし30時間の
連続反応を行った。結果は図1に示した通りで、メタノ
ールの転化率99.9%以上が保たれており、水素の収
率も低下しなかった。 比較例4 (メタノール分解連続反応) 触媒として市販のCu‐Zn‐O触媒0.20gを反応
器に充填し、反応器内で50%水素(窒素希釈)流通
下、320℃、1時間還元を行った。同温で窒素100
ml/min同伴下、水メタノール混合液(水:メタノ
ール=2:1モル)を0.109ml/min(メタノ
ール1.5mmol/min)の速さで導入し、連続反
応を行った。図2に示した結果の通り、メタノール転化
率が10時間のうちに経時的に低下した。 実施例8 (メタノールオートサーマル分解反応) 実施例2において、酸素を0.18mmol/minを
同伴してオートサーマル方式で反応を行った。結果は表
1に示した通りである。
【発明の効果】本発明による新規触媒により、メタノー
ルの分解反応を極めて高い活性、選択率、安定性で進行
させることができた。このことにより、メタノールから
効率的に水素と一酸化炭素の混合ガスを製造する方法が
見いだされた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の本触媒を用いた、メタノール転
化率の経時変化である。
【図2】図2は市販触媒を用いた、メタノール転化率の
経時変化である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G040 EA02 EC02 4G069 AA03 AA08 AA12 BA01A BA01B BB02A BB02B BB06A BB06B BC68A BC68B CC25 CC32 DA06 EA02Y EC03Y EC24 FB14 FB44 5H027 AA08 BA00 DD00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニッケルとアルミニウムからなる複合酸化
    物触媒前駆体が、600℃以上の高温で水素還元された
    ことを特徴とする触媒。
  2. 【請求項2】ニッケルとアルミニウムからなる複合酸化
    物触媒前駆体が、スピネル化合物であることを特徴とす
    る請求項1に記載の触媒。
  3. 【請求項3】ニッケルの含有量が0.1〜15重量%以
    下であることを特徴とする、請求項1,2に記載の触
    媒。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載の触媒上でメタノール
    を分解することを特徴とする、水素と一酸化炭素の製造
    法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の分解ガスが、H2/CO比
    が1以上10以下であることを特徴とするメタノールか
    らの水素と一酸化炭素の製造法。
  6. 【請求項6】請求項1〜3に記載の触媒を用いることを
    特徴とするメタノール分解装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載のメタノール分解装置を用い
    ることを特徴とする燃料電池用改質器。
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