JP2003093475A - 薬剤充填装置、薬剤充填方法および薬剤入り薬剤バッグの製造方法 - Google Patents

薬剤充填装置、薬剤充填方法および薬剤入り薬剤バッグの製造方法

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JP2003093475A
JP2003093475A JP2001295323A JP2001295323A JP2003093475A JP 2003093475 A JP2003093475 A JP 2003093475A JP 2001295323 A JP2001295323 A JP 2001295323A JP 2001295323 A JP2001295323 A JP 2001295323A JP 2003093475 A JP2003093475 A JP 2003093475A
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Japan
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medicine
drug
nozzle
filling
chamber
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JP2001295323A
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English (en)
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Katsuyuki Yoshikawa
克行 吉川
Junji Yotsuyanagi
淳二 四ツ柳
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Showa Denko Plastic Products Co Ltd
Original Assignee
Showa Denko Plastic Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱滅菌が不可能な非熱安定性薬剤の薬剤バ
ッグへの無菌での充填を、低コストで確実に無菌状態を
維持したまま実施する。 【解決手段】 薬剤が投入される薬剤投入部13と薬剤
を保持する薬剤室11とを備え、薬剤投入部13はこれ
を密封する密封部材13aを備えた薬剤バッグ10の薬
剤室11内に、薬剤を充填する薬剤充填装置20であっ
て、薬剤を吐出する手段として特に、薬剤を吐出する吐
出口が先端部近傍に形成されたノズル22と、該ノズル
22を外気と遮断して収納するノズルカバー23とを備
え、該ノズルカバー23は、薬剤投入部13と気密に接
続した状態で開閉する開閉手段26を備え、ノズル22
は、少なくともその先端部が開閉手段26が開いたとき
にノズルカバー23から突出し、密封部材13aを貫通
するように往復可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬剤バッグに薬剤
を充填する装置、薬剤を充填する方法および薬剤入り薬
剤バッグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビタミン剤などを生理食塩水に混合し
て、患者に注射あるいは点滴するなど、複数の薬剤を混
合して患者に投与することが行われている。このように
複数の薬剤を混合する場合、薬剤の種類によってはあら
かじめ混合しておくと変質してしまうことがある。よっ
て、このような変質の可能性のある複数の薬剤を使用す
る場合には、医者、看護婦などの医療技術者が医療現場
において薬剤を適宜選択し、これらを使用直前に混合し
て患者に投与することが多い。
【0003】ところが、このように医療技術者が治療現
場で複数の薬剤を混合する場合には、誤った薬剤を混合
して患者に投与しまう医療ミスの恐れや、混合時に何ら
かの菌が混入して院内感染を発生させてしまう恐れがあ
った。そこで、最近では、このような医療ミスや院内感
染を防ぐために、複数の薬剤室が形成された1つの薬剤
バッグ内の薬剤室にそれぞれ薬剤が充填された形態の、
いわゆるフルキット型と呼ばれる薬剤入り薬剤バッグが
市販されている。このようなフルキット型の薬剤入り薬
剤バッグは、通常、各薬剤室を隔てている隔離部が使用
時に容易に破壊可能に形成されていて、この破壊によっ
て各薬剤室が連通し、複数の薬剤を混合でき、すぐに患
者に投与できるようになっている。
【0004】例えば、ビタミン剤などの熱的に不安定な
薬剤(以下、非熱安定性薬剤という。)が一方の薬剤室
に充填され、生理食塩水などの熱的に安定な薬剤(以
下、熱安定性薬剤という。)がもう一方の薬剤室に充填
されたフルキット型の薬剤バッグを製造する場合には、
まず、はじめに、薬剤バッグ全体を加熱して滅菌処理す
る。ついで、熱安定性薬剤を一方の薬剤室に充填、密封
した後、薬剤バッグ全体を再度加熱滅菌処理する。その
後、この薬剤バッグを無菌室に持ち込んで、もう一方の
薬剤室に非熱安定性薬剤を充填する。すなわち、非熱安
定性薬剤は、熱的に不安定な成分を含み、これを加熱滅
菌処理できないため、充填には無菌室での作業が不可欠
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな無菌室は設備コストが高いため、得られる薬剤入り
薬剤バッグも高価になってしまうという問題があった。
また、無菌室に薬剤バッグを持ち込んで非熱安定性薬剤
を充填する直前に、薬剤バッグ全体を滅菌する必要もあ
り、充填作業の作業性が悪かった。さらに、充填作業を
自動化するためには無菌室も大型化する傾向があり、コ
スト面で一層不利であった。
【0006】本発明は、加熱滅菌が不可能な非熱安定性
薬剤の薬剤バッグへの無菌での充填を、低コストで確実
に無菌状態を維持したまま実施できる薬剤充填装置およ
び薬剤充填方法を提供し、安価な薬剤入り薬剤バッグを
製造することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の薬剤充填装置
は、薬剤が投入される薬剤投入部と、薬剤を保持する薬
剤室とを備え、前記薬剤投入部はこれを密封する密封部
材を備えた薬剤バッグの前記薬剤室内に、薬剤を充填す
る薬剤充填装置であって、少なくとも前記密封部材の外
表面を滅菌する滅菌手段と、前記薬剤室内に前記薬剤を
吐出して充填する吐出手段と、前記薬剤室を密封して、
該薬剤室と前記薬剤投入部とを切り離す密封切断手段と
を備え、前記吐出手段は、前記薬剤を吐出する吐出口が
先端部近傍に形成されたノズルと、該ノズルを外気と遮
断して収納するノズルカバーとを備え、該ノズルカバー
は、前記薬剤投入部と気密に接続した状態で開閉する開
閉手段を備え、前記ノズルは、少なくともその先端部が
前記開閉手段が開いたときに前記ノズルカバーから突出
し、前記密封部材を貫通するように往復可能であること
を特徴とする。
【0008】本発明の薬剤充填方法は、薬剤が投入され
る薬剤投入部と、薬剤を保持する薬剤室とを備え、前記
薬剤投入部はこれを密封する密封部材を備えた薬剤バッ
グの前記薬剤室内に、薬剤を充填する薬剤充填方法であ
って、少なくとも前記密封部材の外表面を滅菌する滅菌
工程と、前記薬剤投入部と気密に接続した状態で開閉す
る開閉手段を備えたノズルカバーに前記密封部材を密着
させる密着工程と、前記ノズルカバー内に外気を遮断し
て収納され、先端部近傍に薬剤を吐出する吐出口が形成
されたノズルの少なくとも先端部を、前記開閉手段を開
いて前記ノズルカバーから突出させ、前記密封部材を貫
通させて、前記吐出口から前記薬剤室内に薬剤を吐出さ
せる吐出工程と、該吐出工程後に、前記ノズルを前記ノ
ズルカバー内に収め、外気と遮断するノズル収納工程
と、該ノズル収納工程後に、前記薬剤室を密封して、該
薬剤室と前記薬剤投入部とを切り離す密封切断工程とを
有することを特徴とする。また、前記薬剤充填方法にお
いて、該吐出工程後に、該薬剤室の前記薬剤投入部近傍
を密封シールするシール工程と、該シール工程後に前記
ノズルを前記ノズルカバー内に収め、外気と遮断するノ
ズル収納工程と、該ノズル収納工程後に前記薬剤室と前
記薬剤投入部とを切り離す切断工程とを行ってもよい。
【0009】本発明の薬剤入り薬剤バッグの製造方法
は、薬剤を保持する少なくとも1つの薬剤室を備えた薬
剤バッグの該薬剤室内に、薬剤が充填された薬剤入り薬
剤バッグの製造方法であって、前記いずれかの薬剤充填
方法で薬剤を充填することを特徴とする。また、特に非
熱安定性薬剤が充填された少なくとも1つの薬剤室と、
熱安定性薬剤が充填された少なくとも1つの薬剤室とを
有し、これら薬剤室は互いに隔離部で隔てられた薬剤入
り薬剤バッグを製造する場合は、前記熱安定性薬剤を前
記薬剤室に充填して密封する第1充填工程と、該第1充
填工程の後に、非熱安定性薬剤を前記薬剤充填方法で薬
剤室に充填する第2充填工程とを有する方法が好まし
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て詳細に説明する。 (薬剤バッグ)図1は、本発明の薬剤充填装置によって
薬剤が充填される薬剤バッグ10の一例であって、それ
ぞれに薬剤が充填される2つの薬剤室11、12を備え
たものである。一方の薬剤室11には、密封部材13a
で密封された薬剤投入部13が接続されている。この薬
剤投入部13の拡大図を図2に示す。他方の薬剤室12
には、これに薬剤を投入するとともに、薬剤を患者に投
与する際にここから薬剤を排出させるための薬剤出入部
14が接続されている。この薬剤出入部14は、薬剤が
投入される前の状態で密封されていても、密封されてい
なくてもよく、図1の例においては、注射針が射通可能
なゴム栓14aで塞がれている。また、この例において
薬剤室11と薬剤室12とは、隔離部15で隔てられて
いる。この隔離部15は、外部からの力によって少なく
とも一部が破壊され、薬剤室11、12同士を連通させ
ることが可能なものであって、薬剤室11、12にそれ
ぞれ薬剤が充填された後、この隔離部15を破壊するこ
とによって、薬剤同士を迅速に混合することができる。
【0011】この例の薬剤バッグ10の薬剤室11、1
2は、インフレーション成形、Tダイ成形などにより成
形された樹脂シートが筒状とされた筒状樹脂シートから
なり、樹脂シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などからなる5
0〜1000μm程度の厚みのものが使用される。また
樹脂シートは、これらの樹脂が複数積層された多層シー
トであってもよい。この例においては、樹脂シートとし
て厚さ300μmのポリプロピレンシートが使用されて
いて、筒状樹脂シートの端部16、17は互いに熱溶着
により接合され、閉じられている。なお、図1の薬剤バ
ッグ10は、インフレーション成形、Tダイ成形などに
より成形された筒状樹脂シートから構成されるものであ
るが、本発明の薬剤充填装置によって薬剤が充填される
薬剤バッグとして、押出成形やブロー成形などで製造さ
れるブローバッグと呼ばれる薬剤バッグを使用してもよ
い。
【0012】この例の薬剤バッグ10における薬剤投入
部13、薬剤出入部14はいずれも、樹脂製の筒部材か
らなり、薬剤室11、12とそれぞれ熱溶着により接合
されている。薬剤投入部13および薬剤出入部14の樹
脂シートと熱溶着される部分には、薬剤室11、12と
の熱溶着が容易であることから薬剤室11、12に使用
された樹脂シートと同じ樹脂製のものが使用されること
が好ましく、この例においてはポリプロピレンからなる
筒部材が使用されている。
【0013】薬剤投入部13に備えられ、これを密封す
る密封部材13aには、単層または多層の樹脂シート
や、樹脂シートと金属箔からなる多層シートなどを使用
できる。好ましくは、外表面側は耐熱性に優れた材質か
ら構成され、一方、内表面側は薬剤投入部13の筒部材
と同じ樹脂から構成されて筒部材に熱溶着されることが
好ましい。この例の密封部材13aには、外表面側がア
ルミニウム箔18からなり、内表面側がポリプロピレン
シート19からなる2層シートが使用されている。外表
面側には、アルミニウム箔18の他、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂などを使用できるが、特にアルミニ
ウム箔18などの金属箔を使用すると、後述するよう
に、ここを比較的高温に加熱して滅菌したり、高周波を
当てることにより金属箔自体を200℃以上の高温に発
熱させて滅菌したりでき、より高い信頼性で滅菌が行え
る。
【0014】また、この密封部材13aは、後述するよ
うに薬剤を吐出するノズルの先端部により穴が開けら
れ、ノズルが貫通可能であることが必要である。よっ
て、密封部材13aはノズルの形状などに応じ、このよ
うな貫通が可能な材質、厚みで形成される。さらに、後
述するように、この例の密封部材13aの外表面はノズ
ルカバーと気密に密着される必要がある。したがって、
その外表面側をできるだけ凹凸のない平滑面とすること
が好ましい。また、平滑面であると十分に滅菌されやす
い点からも好ましい。
【0015】また、この例において隔離部15は、薬剤
室11、12を形成している筒状の樹脂シートの中央部
分を、弱く熱溶着させる弱ヒートシールにより形成され
ている。このように弱ヒートシールにより隔離部15を
形成すると、形成が容易であるうえ、薬剤室11、12
に外部から力を加えることによって、容易に弱ヒートシ
ール部分を剥離させ、薬剤室11、12同士を連通させ
ることができる。その結果、これらに充填されている薬
剤同士を容易に、かつ、迅速に混合できる。また、隔離
部15には、力を加えることによってその一部を破壊し
て、薬剤室11、12同士を連通させる樹脂製の連通部
材などを使用してもよい。
【0016】(薬剤充填装置および薬剤充填方法)次
に、上述した薬剤バッグ10のうち、密封部材13aが
備えられた薬剤投入部13から薬剤室11内に薬剤を無
菌状態で投入する本発明の薬剤充填装置について、具体
的な実施形態例を挙げて説明する。図3は本実施形態の
薬剤充填装置20と、この薬剤充填装置20の所定位置
に上述の薬剤バッグ10を配した状態の要部を示すもの
で、符号21は薬剤を薬剤バッグ10の薬剤室11内に
吐出、充填する吐出手段である。この吐出手段21は、
薬剤を吐出する吐出口22aが先端部近傍に形成された
管状のノズル22と、このノズル22を外気と遮断して
収納するノズルカバー23とを備えて構成されている。
ノズル22は、一方の端部が図示略の薬剤供給部に接続
されていて、この薬剤供給部からの薬剤がノズル22の
中空部22bを通過し、吐出口22aから吐出するよう
になっている。また、ノズル22の先端部近傍は吐出口
22aに向かって徐々に縮径して形成されている。
【0017】ノズルカバー23は、ノズル22を外気と
遮断し、無菌状態に保つためのものであって、この例の
ノズルカバー23は、ノズル22の長さ方向に沿った筒
部24と、筒部24の一端を閉じる底部25を有して形
成され、特にこの例では底部25が内底25aと外底2
5bの2重に形成されている。また、内底25aおよび
外底25bにおけるノズル22の吐出口22aに対応す
る部分、すなわち、内底25a、外底25bの各中央部
分には、開閉手段26として開閉シャッタ26a、26
bがそれぞれ設けられている。
【0018】そして、このノズルカバー23の筒部24
には、下部に無菌空気が導入される無菌空気導入口27
が形成され、上部に無菌空気を排出する無菌空気排出口
28が形成されていて、無菌空気を無菌空気導入口27
から導入して無菌空気排出口28から排出することによ
って、ノズルカバー23内に無菌空気を流通させられる
ようになっている。こうして、ノズルカバー23内を無
菌空気雰囲気とし、2重の開閉シャッタ26a、26b
の少なくとも一方を閉じることによって、ノズル22を
外気と遮断して、無菌状態で収納できる。なお、この
際、ノズルカバー23内の無菌空気の圧力を0.005
〜0.05MPa程度の微加圧とすることによって、ノ
ズルカバー23内への外気の流入を防止することができ
る。
【0019】また、ここで開閉手段26は、薬剤バッグ
10の密封部材13aをノズルカバー23の底部25に
気密に密着した状態で開閉できるように形成されてい
て、この例では、密封部材13aがノズルカバー23の
外底25bに気密に密着した状態でも、外側の開閉シャ
ッタ26bが左右にスライドし、開閉可能となっている
ものである。すなわち、この例においては、密封部材1
3aの外表面の面積が、外側の開閉シャッタ26bの外
表面よりも大きく形成されていて、密封部材13aを図
示のようにノズルカバー23の外底25bに密着させる
と、密封部材13aは外側の開閉シャッタ26bに密着
するだけでなく、その外側のノズルカバー23の外底2
5bにまではみ出して跨って密着する。よって、外側の
開閉シャッタ26bが完全に開いても、少なくとも密封
部材13aの周縁部分は、ノズルカバー23の外底25
bと密着し、さらに内側の開閉シャッタ26aが開いた
場合でも、この密着によって、ノズルカバー23内の無
菌状態が維持されるようになっている。なお、密封部材
13aを気密に確実に密着させるために、ノズルカバー
23の外底25bにおける密封部材13aとの密着部分
は、例えば、表面粗さ10μm以下、好ましくは1μm
以下程度に平滑化されていることが好ましい。
【0020】なお、この例においては、開閉手段26と
して、2重の開閉シャッタ26a、26bを備えた形態
のものを使用しているが、3重以上の開閉シャッタを備
えた形態や、1つの開閉シャッタを備えた形態であって
もよい。しかしながら、この例のように開閉手段26を
2重以上の開閉シャッタを備えた構成とすることによ
り、1重の開閉シャッタを備えたものに比べて、より確
実にノズルカバー23内の無菌状態を維持することがで
きる。また、この例では開閉シャッタ26a、26bは
図中左右の方向に沿ってスライドして、開閉するように
なっているが、ノズルカバー23と薬剤投入部13との
気密を維持したまま開閉できるものであれば、その形態
には制限はない。例えば、ノズルカバー23の内側に向
けて押し開かれるタイプの開閉シャッタなどでもよい。
また、ノズルカバー23と薬剤投入部13とが気密に接
続する限りは、密封部材13aが特に開閉手段26と密
着しなくてもよい。
【0021】そして、この吐出手段21においては、開
閉手段26が開いているときには、ノズル22の少なく
とも先端部がここからノズルカバー23の外側へと突出
するように、ノズル22の長さ方向、すなわち図中上下
方向に往復可能となっている。
【0022】また、この薬剤充填装置20は、密封部材
13aの外表面を滅菌するための図示略の滅菌手段を備
えている。滅菌手段としては、密封部材13aの外表面
を加熱して加熱滅菌する加熱手段、密封部材13aの外
表面に紫外線を照射して滅菌するUV照射手段などが挙
げられる。また、密封部材13aが耐炎性を備えたもの
である場合には、密封部材13aの外表面を炎であぶっ
て滅菌するバーナなどの火炎発生手段も使用できる。加
熱手段としては、例えば加熱した加熱板などを例示で
き、これを密封部材13aに押し当てる方法などでこれ
を滅菌できる。
【0023】また、滅菌の対象である密封部材13a
を、この例のように少なくとも高周波誘電可能なアルミ
ニウムなどの金属を備えて構成し、かつ、滅菌手段とし
て高周波発生手段を使用することによって、密封部材1
3aに高周波を当ててこれに含まれる金属自体を発熱さ
せ、滅菌することも可能である。さらに、例えば図3の
例の外側の開閉シャッタ26bに、電熱線などの加熱手
段を内蔵した形態とし、この開閉シャッタ26を、これ
が閉じている場合には密封部材13aに密着可能なよう
に、すなわち開閉シャッタ26bの外表面とノズルカバ
ー23の外底25bとを面一に形成して、密封部材13
aの外表面をこの開閉シャッタ26に密着させるだけで
加熱滅菌できるようにしてもよい。以上の滅菌手段は1
種単独で使用しても、複数の滅菌手段を併用してもよ
い。
【0024】また、この薬剤充填装置20は、薬剤が投
入された後の薬剤室11を密封するとともに、薬剤室1
1と薬剤投入部13とを切り離す図示略の密封切断手段
を備えている。密封切断手段としては、例えば、薬剤室
11が樹脂シートなどの熱溶着可能な材質からなる場合
には、目的の箇所を溶着させるとともに切り離すヒート
カッタなどの溶着切断手段を好適に使用できる。また、
溶着切断手段としては、加熱して熱溶着させ密封シール
するシール手段と、このシール部分が開口しないように
薬剤室11を薬剤投入部13から切り離すカッターなど
の切断手段とを併用したものであってもよい。
【0025】次に図3に示した薬剤充填装置20を使用
して、図1の薬剤バッグ10の密封部材13aで密封さ
れた薬剤投入部13から、薬剤室11内に薬剤を充填す
る方法を詳述する。まず、無菌空気を無菌空気導入口2
7から導入するとともに無菌空気排出口28から排出さ
せて、ノズルカバー23内を無菌空気で満たす。なお、
この際、導入される無菌空気流量を排出される無菌空気
流量よりも若干多く設定するなどして、ノズルカバー2
3内を微加圧状態と維持しながら、以下に示す各工程を
行うことが好ましい。なお、この例の場合、内側の開閉
シャッタ26aを開けた状態で無菌空気を流通させ、符
号29で示される内側の開閉シャッタ26aと外側の開
閉シャッタ26bとの間の部分(以下、ノズルカバー予
備室という。)にも同様に無菌空気を満たすようにす
る。そして、ノズルカバー23内が所望の無菌状態にな
ったら、これら2重の開閉シャッタ26a、26bをど
ちらも閉じておく。
【0026】ついで、図示略の滅菌手段によって、密封
部材13aの外表面を滅菌する滅菌工程を行う。滅菌手
段が、加熱手段を備えている場合には、密封部材13a
が150℃以上となるように加熱すると、より確実に密
封部材13aの外表面を滅菌できる。また、密封部材1
3aを、少なくとも高周波誘電可能な金属を備えて形成
し、滅菌手段として高周波発生手段を使用する場合に
も、当該金属を150℃以上、好ましくは200℃以上
に発熱させて滅菌することが好ましい。この例の薬剤バ
ッグ10は、密封部材13aの外表面がアルミニウム箔
18からなるため、このような高周波発生手段による滅
菌が効果的である。なお、ノズルカバー23における外
側の開閉シャッタ26bに、電熱線などの加熱手段を内
蔵することにより滅菌手段が設けられている場合には、
次に行う密着工程と同時に滅菌工程も行えるため、ここ
であらかじめ滅菌工程を行わなくてもよい。
【0027】ついで、滅菌された薬剤バッグ10の密封
部材13aを、図4に示すように、ノズルカバー23の
外底25bに気密に密着させる密着工程を行う。そし
て、図5に示すように、密封部材13aをこうしてノズ
ルカバー23に密着させた状態で内側の開閉シャッタ2
6a、外側の開閉シャッタ26bを順次開き、ノズルカ
バー23内に無菌状態で収納されたノズル22の先端部
をノズルカバー23から突出させ、さらに密封部材13
aを貫通させる。ついで、ノズル先端部の吐出口22a
から薬剤室11内に薬剤を吐出させる吐出工程を行う。
ここで充填される薬剤は、ノズル22の吐出口22aか
ら吐出可能なものであれば、液体、粉体、スラリーのい
ずれであってもよい。
【0028】こうして吐出工程を行って、所定の量の薬
剤を薬剤室11内に吐出し、充填した後、図6に示すよ
うにノズルカバー23から突出した状態のノズル22の
先端部をノズルカバー23内に収めていき、外側の開閉
シャッタ26b、内側の開閉シャッタ26aを順次閉じ
るノズル収納工程を行う。そして、ノズル22がノズル
カバー23内に収められ、外気と遮断された後、すなわ
ち、開閉手段26のうち少なくとも外側の開閉シャッタ
26bが閉じた図6の状態以降に、密封部材13aをノ
ズルカバー23の外底25bに密着させた状態のまま
で、図7に示すように図示略の溶着切断手段により密封
切断工程を行って、薬剤室11における薬剤投入部13
の近傍部分30を熱溶着して密封するとともにこれを薬
剤投入部13から切り離す。その後、図8に示すよう
に、ノズルカバー23に密着した状態の薬剤投入部13
を取り外す。取り外された薬剤投入部13は不要とな
り、適宜処分される。
【0029】以上のような方法によれば、薬剤を吐出す
るノズル22を常時無菌状態に維持し、その状態を維持
したままで、薬剤室11内に薬剤を充填することができ
る。すなわち、密着工程以後は、ノズルカバー23は密
封部材13aと気密に密着した状態となっているので、
ノズル22の先端部はノズルカバー23から突出して
も、全く外気に触れずに薬剤室11内に入ることができ
る。また、その際、ノズル22の先端部は密封部材13
aを貫通することにより密封部材13aに接触するが、
その密封部材13aはあらかじめ滅菌工程で滅菌されて
いるので、この接触によりノズル22の無菌状態が損な
われることもない。さらに、吐出工程後には、ノズルカ
バー23は密封部材13aと気密に密着した状態のまま
でノズルカバー23内に収納される。また、薬剤室11
内に充填された薬剤も、外気に触れることなく、無菌状
態を維持したままで薬剤室11内に密封される。
【0030】このように図3の薬剤充填装置20を使用
して以上のように薬剤を充填する方法によれば、ノズル
22の無菌性と薬剤の無菌性をともに確実に維持して薬
剤を充填することができる。また、このような充填方法
によれば、充填作業を無菌室内で行う必要がなく、簡単
な構成の薬剤充填装置を用いた簡単な作業で充填を行え
る。したがって、たとえ、熱的に不安定であって、充填
後に加熱による滅菌ができない抗生物質、ビタミン剤、
電解質、アミノ酸、糖類などを含む非熱安定性薬剤を充
填する場合であっても、非常に低コストで、無菌状態を
確実に維持したまま薬剤を充填することができる。した
がって、この方法は、ビタミン剤などの安価な非熱安定
性薬剤を充填する場合にも適している。
【0031】また、以上の説明においては、吐出工程の
後にノズル収納工程を行い、その後に、薬剤室11を密
封し、薬剤室11と薬剤投入部13とを切り離す密封切
断工程を行う場合について説明したが、その他に、吐出
工程の後、ノズル22がノズルカバー23に収められて
いない状態において、薬剤室11の薬剤投入部13の近
傍部分30を密封シールするシール工程を行い、まず薬
剤室11内の無菌状態を確保した後、ノズル収納工程を
行ってもよい。その場合には、ノズル収納工程を行って
ノズル22の無菌状態を確保した後に、すでに密封シー
ルされた薬剤室11を薬剤投入部13から切り離す切断
工程を行う。すなわち、いずれの場合でも、ノズル22
の無菌状態と、充填された薬剤の無菌状態とをともに確
実に維持することが必要である。
【0032】なお、密着工程と吐出工程の間に、密封部
材13aや外側の開閉シャッタ26bなどを火炎発生手
段などの滅菌手段で加熱して滅菌させると、充填される
薬剤の無菌状態がより確実に確保されるため好ましい。
また、ノズルカバー予備室29内を適宜滅菌したり、あ
るいは、さらにこのノズルカバー予備室29に火炎発生
手段などの適当な滅菌手段を付設して、この予備室29
内の無菌性をより向上させるようにしてもよい。ここ
で、例えば、外側の開閉シャッタ26bが閉じていて、
内側の開閉シャッタ26aが開いた状態の際に、火炎発
生手段などでノズルカバー予備室29を滅菌すると、ノ
ズルカバー23内全体の滅菌を行うこともできる。
【0033】(薬剤入り薬剤バッグの製造方法)以上の
説明においては、図1の薬剤バッグ10のうち、密封部
材13aで密封された薬剤投入部13を備えた方の薬剤
室11に薬剤を充填する装置および方法について説明し
たが、以下に、図1の薬剤バッグ10のもう一方の薬剤
室12内にも薬剤が充填され、両方の薬剤室11、12
にそれぞれ薬剤が充填された薬剤入りバッグを製造する
方法について説明する。なお、ここでは、密封部材13
aで密封された薬剤投入部13を備えた薬剤室11には
加熱による滅菌ができない非熱安定性薬剤が充填され、
他方の薬剤室12には加熱滅菌が可能な薬剤、例えば、
アミノ酸やグルコースが主体の高カロリー輸液の基本
液、生理食塩水、ブドウ糖液、各種電解質溶液などの熱
安定性薬剤が充填された薬剤入り薬剤バッグの製造方法
を例示して説明する。
【0034】まず、熱安定性薬剤を薬剤室12に充填す
る第1充填工程を行う。この第1充填工程においては、
まず始めに、薬剤が充填されていない図1の薬剤バッグ
10全体を、加熱による滅菌、電子線照射による滅菌な
ど通常の滅菌方法で滅菌処理する。加熱による滅菌の場
合には、加熱温度は100〜140℃の範囲が好まし
い。100℃未満では、滅菌に時間を要すとともに、滅
菌が不十分となる場合がある。一方、140℃を超える
と、薬剤室11、12が樹脂シートからなる薬剤バッグ
の場合、熱変形してしまう場合がある。ついで、加熱滅
菌が可能な熱安定性薬剤を充填した注射の注射針を、図
1の薬剤バッグ10の薬剤出入部14に備えられている
ゴム栓14aに射し、熱安定性薬剤を充填する。ここで
の充填は、特に無菌室で行う必要はなく、注射を使用す
る以外に、公知の薬剤充填装置を使用することもでき
る。ついで、熱安定性薬剤が投入された薬剤バッグ全体
を再度加熱して滅菌する。
【0035】このようにして、熱安定性薬剤を充填する
第1充填工程を行った後、非熱安定性の薬剤をもう一方
の薬剤室11内に、すでに図4〜8に示した方法で充填
する第2充填工程を行う。その結果、図9に示すよう
に、熱安定性薬剤41と非熱安定性薬剤42とがそれぞ
れ充填された薬剤入り薬剤バッグ40が得られる。この
薬剤入り薬剤バッグ40は、薬剤投入部13が取り除か
れた形態であるため形がシンプルであり、輸送などの作
業も楽に行える。なお、熱溶着により密封された符号3
0で示す部分に、この薬剤入り薬剤バッグ40をつり下
げるためのつり下げ部を形成してもよい。
【0036】このように、まずはじめに熱安定性薬剤を
一方の薬剤室12内に充填、密封し、その後、非熱安定
性薬剤を図4〜8の方法でもう一方の薬剤室11に充
填、密封することにより、熱安定性薬剤の無菌状態は、
第1充填工程における滅菌処理などで保証され、一方、
非熱安定性薬剤の無菌状態は、上述した第2充填工程、
すなわち、本実施形態の薬剤充填方法によって確実に保
証される。したがって、高価な無菌室設備を設けること
なく、低コストで簡単に、安全性な薬剤が複数種類あら
かじめ充填され、医療ミスや院内感染の発生を抑制でき
る薬剤入り薬剤バッグ40を大量生産できる。
【0037】なお、以上の薬剤入り薬剤バッグ40の製
造方法では、図1の形態の薬剤バッグ10の各薬剤室1
1、12に、熱安定性薬剤41と非熱安定性薬剤42と
がそれぞれ充填された薬剤バッグ40の製造方法を例に
挙げて説明したが、薬剤バッグの有する薬剤室の数には
特に制限はなく、1つの薬剤室を有するものや、3種類
以上の薬剤を混合して患者に投与する場合に使用される
3つ以上の薬剤室を有する薬剤バッグを使用することも
できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の薬剤充填装
置および薬剤充填方法によれば、設備コストの高い無菌
室を使用することなく、確実に薬剤の無菌性を維持した
ままで薬剤を薬剤バッグに充填することができる。した
がって、本発明の薬剤充填装置および薬剤充填方法によ
って、薬剤を充填することによって、低コストで簡単
に、安全性の高い薬剤が複数種類あらかじめ充填され、
医療ミスや院内感染の発生を抑制できる薬剤入り薬剤バ
ッグを大量に生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で薬剤が充填される薬剤バッグの一形
態を示す正面図である。
【図2】 図1の薬剤バッグの薬剤投入部の拡大断面図
である。
【図3】 本発明の薬剤充填装置の一形態を示す縦断面
図である。
【図4】 本発明の薬剤充填装置を使用して、図1の薬
剤バッグに薬剤を充填する工程を示す説明図である。
【図5】 本発明の薬剤充填装置を使用して、図1の薬
剤バッグに薬剤を充填する工程を示す説明図である。
【図6】 本発明の薬剤充填装置を使用して、図1の薬
剤バッグに薬剤を充填する工程を示す説明図である。
【図7】 本発明の薬剤充填装置を使用して、図1の薬
剤バッグに薬剤を充填する工程を示す説明図である。
【図8】 本発明の薬剤充填装置を使用して、図1の薬
剤バッグに薬剤を充填する工程を示す説明図である。
【図9】 本発明の製造方法で得られた薬剤入り薬剤バ
ッグの一形態を示す正面図である。
【符号の説明】
10…薬剤バッグ、11、12…薬剤室、13a…密封
部材、13…薬剤投入部、15…隔離部、20…充填装
置、21…吐出手段、22…ノズル、22a…吐出口、
23…ノズルカバー、26…開閉手段、26a、26b
… 開閉シャッタ、40…薬剤入り薬剤バッグ、41…
熱安定性薬剤、42…非熱安定性薬剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65B 55/08 B65D 33/36 B65D 30/22 A61J 1/00 390P 33/36 351A (72)発明者 四ツ柳 淳二 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭 和電工プラスチックプロダクツ株式会社川 崎研究室内 Fターム(参考) 3E064 AA01 BA26 BA30 BA35 BA36 BA54 BB03 BC08 BC18 EA01 EA18 FA04 GA06 HN65 HS01 HT07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬剤が投入される薬剤投入部と、薬剤を
    保持する薬剤室とを備え、前記薬剤投入部はこれを密封
    する密封部材を備えた薬剤バッグの前記薬剤室内に、薬
    剤を充填する薬剤充填装置であって、 少なくとも前記密封部材の外表面を滅菌する滅菌手段
    と、 前記薬剤室内に前記薬剤を吐出して充填する吐出手段
    と、 前記薬剤室を密封して、該薬剤室と前記薬剤投入部とを
    切り離す密封切断手段とを備え、 前記吐出手段は、前記薬剤を吐出する吐出口が先端部近
    傍に形成されたノズルと、該ノズルを外気と遮断して収
    納するノズルカバーとを備え、 該ノズルカバーは、前記薬剤投入部と気密に接続した状
    態で開閉する開閉手段を備え、 前記ノズルは、少なくともその先端部が前記開閉手段が
    開いたときに前記ノズルカバーから突出し、前記密封部
    材を貫通するように往復可能であることを特徴とする薬
    剤充填装置。
  2. 【請求項2】 前記滅菌手段は、加熱手段、UV照射手
    段、火炎発生手段からなる群より選ばれる1種以上を備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の薬剤充填装
    置。
  3. 【請求項3】 前記密封部材は誘電可能な金属を少なく
    とも備えて形成され、前記滅菌手段は高周波発生手段を
    備えていることを特徴とする請求項1に記載の薬剤充填
    装置。
  4. 【請求項4】 前記開閉手段は、該開閉手段が閉じた状
    態で前記密封部材に密着可能であって、該開閉手段に
    は、前記滅菌手段として加熱手段が内蔵されていること
    を特徴とする請求項1に記載の薬剤充填装置。
  5. 【請求項5】 前記開閉手段は、2重以上の開閉シャッ
    タを備えて構成されていることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれかに記載の薬剤充填装置。
  6. 【請求項6】 薬剤が投入される薬剤投入部と、薬剤を
    保持する薬剤室とを備え、前記薬剤投入部はこれを密封
    する密封部材を備えた薬剤バッグの前記薬剤室内に、薬
    剤を充填する薬剤充填方法であって、 少なくとも前記密封部材の外表面を滅菌する滅菌工程
    と、 前記薬剤投入部と気密に接続した状態で開閉する開閉手
    段を備えたノズルカバーに前記密封部材を密着させる密
    着工程と、 前記ノズルカバー内に外気を遮断して収納され、先端部
    近傍に薬剤を吐出する吐出口が形成されたノズルの少な
    くとも先端部を、前記開閉手段を開いて前記ノズルカバ
    ーから突出させ、前記密封部材を貫通させて、前記吐出
    口から前記薬剤室内に薬剤を吐出させる吐出工程と、 該吐出工程後に、前記ノズルを前記ノズルカバー内に収
    め、外気と遮断するノズル収納工程と、 該ノズル収納工程後に、前記薬剤室を密封して、該薬剤
    室と前記薬剤投入部とを切り離す密封切断工程とを有す
    ることを特徴とする薬剤充填方法。
  7. 【請求項7】 薬剤が投入される薬剤投入部と、薬剤を
    保持する薬剤室とを備え、前記薬剤投入部はこれを密封
    する密封部材を備えた薬剤バッグの前記薬剤室内に、薬
    剤を充填する薬剤充填方法であって、 少なくとも前記密封部材の外表面を滅菌する滅菌工程
    と、 前記薬剤投入部と気密に接続した状態で開閉する開閉手
    段を備えたノズルカバーに前記密封部材を密着させる密
    着工程と、 前記ノズルカバー内に外気を遮断して収納され、先端部
    近傍に薬剤を吐出する吐出口が形成されたノズルの少な
    くとも先端部を、前記開閉手段を開いて前記ノズルカバ
    ーから突出させ、前記密封部材を貫通させて、前記吐出
    口から前記薬剤室内に薬剤を吐出させる吐出工程と、 該吐出工程後に、該薬剤室の前記薬剤投入部近傍を密封
    シールするシール工程と、 該シール工程後に、前記ノズルを前記ノズルカバー内に
    収め、外気と遮断するノズル収納工程と、 該ノズル収納工程後に、前記薬剤室と前記薬剤投入部と
    を切り離す切断工程とを有することを特徴とする薬剤充
    填方法。
  8. 【請求項8】 薬剤を保持する少なくとも1つの薬剤室
    を備えた薬剤バッグの該薬剤室内に、薬剤が充填された
    薬剤入り薬剤バッグの製造方法であって、 請求項6または7に記載の薬剤充填方法で薬剤を充填す
    ることを特徴とする薬剤入り薬剤バッグの製造方法。
  9. 【請求項9】 非熱安定性薬剤が充填された少なくとも
    1つの薬剤室と、熱安定性薬剤が充填された少なくとも
    1つの薬剤室とを有し、これら薬剤室は互いに隔離部で
    隔てられた薬剤入り薬剤バッグの製造方法であって、 前記熱安定性薬剤を前記薬剤室に充填して密封する第1
    充填工程と、 該第1充填工程の後に、非熱安定性薬剤を請求項6また
    は7に記載の薬剤充填方法で薬剤室に充填する第2充填
    工程とを有することを特徴とする薬剤入り薬剤バッグの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1充填工程は、前記薬剤バッグ
    全体を滅菌処理してから熱安定性薬剤を前記薬剤室に充
    填して密封し、さらに前記薬剤バッグ全体を滅菌処理す
    ることを特徴とする請求項9に記載の薬剤入り薬剤バッ
    グの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記隔離部は、外部からの力によって
    少なくとも一部が破壊され、該隔離部で隔てられた薬剤
    室同士を連通させるものであることを特徴とする請求項
    9または10に記載の薬剤入り薬剤バッグの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006206140A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Toppan Printing Co Ltd 2口クロージャー付きパウチの殺菌充填方法
JP2013507590A (ja) * 2009-10-09 2013-03-04 ダニエル ピーワイ 一括成形された蓋栓、一方向バルブおよび可変容積貯蔵チャンバを有する装置、並びに関連する方法

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