JP2003092456A - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及びその製造方法

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JP2003092456A
JP2003092456A JP2002065431A JP2002065431A JP2003092456A JP 2003092456 A JP2003092456 A JP 2003092456A JP 2002065431 A JP2002065431 A JP 2002065431A JP 2002065431 A JP2002065431 A JP 2002065431A JP 2003092456 A JP2003092456 A JP 2003092456A
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Takashi Takahashi
孝志 高橋
Morimasa Uenishi
盛聖 上西
Akihiro Ito
彰浩 伊藤
Shunichi Sato
俊一 佐藤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板と窒素を含む活性層との間にAlを含む
半導体層が設けられている半導体発光素子において、発
光特性を著しく改善する。 【解決手段】 基板(201)と窒素を含む活性層(2
04)との間にAlを含む半導体層(202)が設けら
れている半導体発光素子において、窒素を含む活性層
(204)の酸素濃度が、半導体発光素子が室温連続発
振可能となる濃度(例えば1×1018cm-3以下)であ
ることを特徴としている。これによって、活性層(20
4)の発光効率を改善することができ、室温連続発振す
る半導体発光素子を形成することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体発光素子及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平10−126004号で
は、GaInNAs活性層とAlを含む層を直接接して
成長すると、界面に窒素が偏析して表面モフォロジーが
劣化し、発光強度が著しく低下してしまう。それを改善
する方法として、GaInNAs層に直接接する層には
Alを含まないようにする構造が提案されている。
【0003】特開2000−4068号では、GaIn
NP活性層とAlGaInPクラッド層との間に、Al
とNを構成元素として含まない中間層を設けることによ
り、結晶性、発光効率を改善している。
【0004】しかし、中間層を設けた場合でも、Alを
含む半導体層上に形成したGaInNAs活性層の発光
効率の低下が報告されている。すなわち、文献「Electo
ron.Lett., 2000, 36 (21), pp1776-1777」には、同じ
MOCVD成長室でAlGaAsクラッド層上に連続的
にGaInNAs量子井戸層を成長すると、フォトルミ
ネッセンス強度が著しく劣化することが報告されてい
る。上記文献においては、フォトルミネッセンス強度を
改善するために、AlGaAsクラッド層とGaInN
As活性層を異なるMOCVD成長室で成長させてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図1は、本願の発明者
によるMOCVD装置で作製したGaInNAs量子井
戸層とGaAsバリア層とからなるGaInNAs/G
aAs2重量子井戸構造の室温フォトルミネッセンスス
ペクトルを示す図である。なお、図1において、符号A
はAlGaAsクラッド層上にGaAs中間層をはさん
で2重量子井戸構造を形成した試料を示すものであり、
符号BはGaInPクラッド層上にGaAs中間層をは
さんで2重量子井戸構造を連続的に形成した試料を示す
ものである。
【0006】図1に示すように、試料Aでは試料Bに比
べてフォトルミネッセンス強度が半分以下に低下してい
る。このことから、1台のMOCVD装置を用いて、A
lGaAs等のAlを構成元素として含む半導体層上
に、GaInNAs等の窒素を含む活性層を連続的に形
成すると、従来例と同様に、活性層の発光強度が劣化し
てしまうという問題が生じることがわかる。このため、
AlGaAsクラッド層上に形成したGaInNAs系
レーザの閾電流密度は、GaInPクラッド層上に形成
した場合に比べて2倍以上高くなってしまうという問題
がある。
【0007】本発明は、基板と窒素を含む活性層との間
にAlを含む半導体層が設けられている半導体発光素子
において、発光特性を著しく改善することの可能な半導
体発光素子及びその製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、基板と窒素を含む活性層と
の間にAlを含む半導体層が設けられている半導体発光
素子において、窒素を含む活性層は、窒素化合物原料を
用いて成長され、Alを含む半導体層は、有機金属Al
原料を用いて成長されており、窒素を含む活性層におけ
る非発光再結合準位形成不純物の濃度は、半導体発光素
子が室温連続発振可能となる濃度であることを特徴とし
ている。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の半導体発光素子において、Alを含む半導体層と窒
素を含む活性層との間に中間層が設けられており、窒素
を含む活性層における非発光再結合準位形成不純物の濃
度は、中間層の非発光再結合準位形成不純物の濃度と同
じか、またはそれ以下であることを特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の発明は、基板と窒素
を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設けられて
いる半導体発光素子において、窒素を含む活性層は、窒
素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導体層
は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒素を
含む活性層の酸素濃度は、半導体発光素子が室温連続発
振可能となる濃度であることを特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の半導体発光素子において、Alを含む半導体層と窒
素を含む活性層との間に中間層が設けられており、窒素
を含む活性層の酸素濃度は、中間層の酸素濃度と同じ
か、またはそれ以下であることを特徴としている。
【0012】また、請求項5記載の発明は、基板と窒素
を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設けられて
いる半導体発光素子において、窒素を含む活性層は、窒
素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導体層
は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒素を
含む活性層における酸素濃度は、1.5×1018cm-3
未満であることを特徴としている。
【0013】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の半導体発光素子において、Alを含む半導体層と窒
素を含む活性層との間に中間層が設けられており、窒素
を含む活性層における酸素濃度は、3×1017cm-3
下であることを特徴としている。
【0014】また、請求項7記載の発明は、基板と窒素
を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設けられて
いる半導体発光素子において、窒素を含む活性層は、窒
素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導体層
は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒素を
含む活性層のAl濃度は、半導体発光素子が室温連続発
振可能となる濃度であることを特徴としている。
【0015】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の半導体発光素子において、Alを含む半導体層と窒
素を含む活性層との間に中間層が設けられており、窒素
を含む活性層のAl濃度は、中間層のAl濃度と同じ
か、またはそれ以下であることを特徴としている。
【0016】また、請求項9記載の発明は、基板と窒素
を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設けられて
いる半導体発光素子において、窒素を含む活性層は、窒
素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導体層
は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒素を
含む活性層のAl濃度は、2×1019cm-3未満である
ことを特徴としている。
【0017】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の半導体発光素子において、Alを含む半導体層と
窒素を含む活性層との間に中間層が設けられており、窒
素を含む活性層のAl濃度は、1.5×1018cm-3
下であることを特徴としている。
【0018】また、請求項11記載の発明は、基板と窒
素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設けられ
ている半導体発光素子の製造方法において、Alを含む
半導体層を成長させてから窒素を含む活性層を成長させ
るまでの結晶成長を大気中に取り出さずに行なうことを
特徴としている。
【0019】また、請求項12記載の発明は、基板と窒
素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設けられ
ている半導体発光素子の製造方法において、基板をサセ
プターで加熱し、窒素を含む活性層を窒素化合物原料を
用いて成長し、Alを含む半導体層を有機金属Al原料
を用いて成長するようにしており、Alを含む半導体層
の成長後と窒素を含む活性層の成長開始との間に、成長
室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料中に含まれ
る不純物が触れる場所に残留したAl原料、または、A
l反応物、または、Al化合物、または、Alを除去す
る工程を設けたことを特徴としている。
【0020】また、請求項13記載の発明は、請求項1
2記載の半導体発光素子の製造方法において、Alを含
む半導体層の成長後と窒素を含む活性層の成長開始との
間に、成長室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料
中に含まれる不純物が触れる場所に残留したAl原料、
または、Al反応物、または、Al化合物、または、A
lをキャリアガスでパージする工程を設けたことを特徴
としている。
【0021】また、請求項14記載の発明は、請求項1
3記載の半導体発光素子の製造方法において、Alを含
む半導体層の成長後と窒素を含む活性層の成長開始との
間に、中間層を成長しながら、成長室内の窒素化合物原
料または窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れる場
所に残留したAl原料、または、Al反応物、または、
Al化合物、または、Alをキャリアガスでパージする
工程を設けたことを特徴としている。
【0022】また、請求項15記載の発明は、請求項1
2記載の半導体発光素子の製造方法において、Alを含
む半導体層の成長後と窒素を含む活性層の成長開始との
間に、サセプターを加熱しながら、成長室内の窒素化合
物原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れ
る場所に残留したAl原料、または、Al反応物、また
は、Al化合物、または、Alをキャリアガスでパージ
する工程を設けたことを特徴としている。
【0023】また、請求項16記載の発明は、請求項1
乃至請求項10のいずれか一項に記載の半導体発光素子
において、基板と窒素を含む活性層との間に、Alを含
む半導体層で一部または全部が構成された半導体分布ブ
ラッグ反射鏡が設けられており、光を基板と垂直方向に
取り出す面発光型の構造のものとなっていることを特徴
としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0025】図2は、基板と窒素を含む半導体層との間
にAlを含む半導体層が設けられている半導体発光素子
の一例を示す図である。図2の半導体発光素子では、基
板201上に、Alを含む第1の半導体層202と、中
間層203と、窒素を含む活性層204と、中間層20
3と、第2の半導体層205とが順次に積層されてい
る。
【0026】ここで、基板201には、例えばGaA
s,InP,GaP等の化合物半導体基板が用いられ
る。
【0027】また、Alを構成元素として含む第1の半
導体層202には、AlAs,AlP,AlGaAs,
AlInP,AlGaInP,AlInAs,AlIn
AsP,AlGaInAsP等の材料を用いることがで
きる。なお、第1の半導体層202は、単一層の場合だ
けでなく、Alを構成元素として含む半導体層が複数積
層されたものであってもよい。
【0028】また、中間層203は、構成元素としてA
lを含んでおらず、例えばGaAs,GaP,InP,
GaInP,GaInAs,GaInAsP等の材料で
構成されている。
【0029】また、窒素を含む活性層204には、例え
ばGaNAs,GaPN,GaInNAs,GaInN
P,GaNAsSb,GaInNAsSb等の材料が用
いられ、窒素を含む活性層204は、Al原料を意図的
に導入することなく結晶成長されている。また、活性層
204は、単一層の場合だけでなく、窒素を含む半導体
を井戸層とし、中間層材料を障壁層とする多重量子井戸
構造で構成することも可能である。
【0030】図2の半導体発光素子の各層のエネルギー
バンドギャップは、活性層204,中間層203,第1
の半導体層202,第2の半導体層205という順に大
きくなっている。なお、第2の半導体層205は、第1
の半導体層202と同じ材料で構成されることが一般的
であるが、必ずしも同じ材料である必要はなく、また、
Alを含まない材料で構成することも可能である。
【0031】図2の半導体発光素子は、有機金属Al原
料と窒素化合物原料を用いたエピタキシャル成長装置を
用いて、結晶成長を行なうことができる。ここで、有機
金属Al原料としては、例えばTMA,TEAを用いる
ことができる。また、窒素化合物原料としては、DMH
y,MMHy等の有機窒素原料やNH3を用いることが
できる。また、結晶成長方法としては、MOCVD法あ
るいはCBE法を用いることができる。
【0032】図3は、図2の半導体発光素子の一例とし
て、第1の半導体層202,第2の半導体層205をA
lGaAsとし、中間層203をGaAsとし、窒素を
含む活性層204をGaInNAs/GaAs2重量子
井戸構造として構成した半導体発光素子を、1台のエピ
タキシャル成長装置(MOCVD)を用いて形成したと
きの、窒素(N)濃度と酸素(O)濃度の深さ方向分布
を示す図である。なお、この測定はSIMSによって行
った。次表(表1)に測定条件を示す。
【0033】
【表1】
【0034】図3において、GaInNAs/GaAs
2重量子井戸構造に対応して、活性層204中に2つの
窒素濃度ピークが見られる。そして、活性層204にお
いて、酸素濃度のピークが検出されている。しかし、A
lを含まない中間層203における酸素濃度は、活性層
204の酸素濃度よりも約1桁低い濃度となっている。
【0035】一方、第1の半導体層202,第2の半導
体層205をGaInPとし、中間層203をGaAs
とし、窒素を含む活性層204をGaInNAs/Ga
As2重量子井戸構造として構成した半導体発光素子に
ついて、酸素濃度の深さ方向分布を測定した場合には、
活性層204中の酸素濃度はバックグラウンドレベルで
あった。
【0036】すなわち、窒素化合物原料と有機金属Al
原料を用いて、1台のエピタキシャル成長装置により、
基板(201)と窒素を含む活性層(204)との間に
Alを含む半導体層(202)を設けた半導体発光素子
を連続的に結晶成長すると、窒素を含む活性層(20
4)中に酸素が取り込まれることが本願の発明者の実験
により明らかとなった。活性層(204)に取り込まれ
た酸素は非発光再結合準位を形成するため、活性層(2
04)の発光効率を低下させてしまう。この活性層(2
04)に取り込まれた酸素が、基板(201)と窒素を
含む活性層(204)との間にAlを含む半導体層(2
02)を設けた半導体発光素子における発光効率を低下
させる原因であることが新たに判明した。
【0037】なお、MBE法のように、有機金属Al原
料と窒素化合物原料を用いない結晶成長方法で作製した
場合には、基板と窒素を含む活性層との間にAlを含む
半導体層を設けた半導体発光素子における発光効率低下
については報告されていない。このことから、基板と窒
素を含む活性層との間にAlを含む半導体層を設けた半
導体発光素子における発光効率低下は、有機金属Al原
料と窒素化合物原料を用いるMOCVD法により結晶成
長する場合に、特に大きな問題となっている。
【0038】本発明は、本願の発明者による上記のよう
な知見に基づいて、なされたものである。
【0039】第1の実施形態 本発明の第1の実施形態は、基板(201)と窒素を含
む活性層(204)との間にAlを含む半導体層(20
2)が設けられている半導体発光素子において、窒素を
含む活性層(204)の酸素濃度が、半導体発光素子が
室温連続発振可能となる濃度であることを特徴としてい
る。これによって、活性層(204)の発光効率を改善
することができ、室温連続発振する半導体発光素子を形
成することが可能となる。
【0040】次表(表2)には、AlGaAsをクラッ
ド層(Alを含む層)とし、GaInNAs2重量子井
戸構造(窒素を含む層)を活性層としたブロードストラ
イプレーザを試作して室温パルス動作で閾電流密度を評
価した結果が示されている。
【0041】
【表2】
【0042】表2から、Alを構成元素として含む半導
体層に、窒素を含む活性層を連続的に形成した構造にお
いては、活性層中に1.5×1018cm-3の酸素が取り
こまれているため、閾電流密度は著しく高くなってお
り、10kA/cm2まで電流を注入してもレーザ発振
しなかった。これに対し、活性層中の酸素濃度を1.5
×1018cm-3未満に低減することで、レーザ発振が可
能となった。例えば、活性層中の酸素濃度を9×1017
cm-3に低減すると、閾電流密度は2〜3kA/cm2
となった。ブロードストライプレーザの閾電流密度が3
kA/cm2以下の活性層品質であれば、室温連続発振
が可能となる。従って、窒素を含む活性層中の酸素濃度
を1.5×1018cm-3未満に抑制することにより、室
温連続発振可能な半導体レーザを作製することが可能と
なる。
【0043】第2の実施形態 また、本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態の半
導体発光素子において、Alを含む半導体層(202)
と窒素を含む活性層(204)との間に中間層(20
3)が設けられており、窒素を含む活性層(204)の
酸素濃度が、中間層(203)の酸素濃度と同じか、ま
たはそれ以下であることを特徴としている。
【0044】ここで、中間層(203)は、構成元素と
してAlを含まない材料から構成されており、Alを含
む半導体層(202)と窒素を含む活性層(204)と
が直接接することがないようようにしている。これによ
り、窒素を含む活性層(204)を成長するため成長室
に窒素原料を供給するときに、窒素との化学結合が強い
Alが表面に露出していないため、表面に窒素が異常偏
析することを抑制している。
【0045】MOCVD法により、窒素を含まない活性
層(例えば、GaAsやGaInAs活性層)を、Al
を含む半導体層上に形成した場合には、活性層の発光特
性の劣化は報告されておらず、問題になっていない。従
って、窒素を含まない中間層と同じ程度まで、窒素を含
む活性層の酸素濃度を低減してやると、酸素に起因する
劣化のない高品質の活性層が得られるようになる。
【0046】図3に示した酸素濃度の深さ方向分布の測
定結果より、中間層203における酸素濃度は2×10
17〜7×1016cm-3となっている。従って、窒素を含
む活性層(204)の酸素濃度を少なくとも2×1017
cm-3以下に低減することで、高品質の活性層(20
4)を得ることができる。
【0047】図4は、GaInNAs/GaAs2重量
子井戸構造の室温フォトルミネッセンススペクトルを示
す図である。なお、図4において、実線は、第1の半導
体層202がAlGaAs層であり、AlGaAs層上
に中間層を介してGaInNAs/GaAs2重量子井
戸構造を形成して、GaInNAs井戸層の酸素濃度を
2×1017cm-3以下に設定した場合であり、点線は、
第1の半導体層202がGaInP層であり、GaIn
P層上にGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造を
形成した場合である。
【0048】図4に示すように、窒素を含む活性層の酸
素濃度を2×1017cm-3以下まで低減することによ
り、Alを構成元素として含む半導体層(202)上に
窒素を含む活性層を形成した場合でも、GaInP層上
に窒素を含む活性層を形成した場合と同等のフォトルミ
ネッセンス強度が得られるようになった。従って、Al
を構成元素として含む半導体層上に高発光効率の窒素を
含む活性層を形成することができた。
【0049】また、表2に示したように、活性層中の酸
素濃度を3×1017cm-3以下に低減すると、ブロード
ストライプレーザにおいて、AlGaAsクラッド層を
用いた場合でもGaInPクラッド層を用いた場合と同
等の閾電流密度0.8kA/cm2が得られた。
【0050】従って、窒素を含む活性層の酸素濃度を3
×1017cm-3以下にすることにより、Alを構成元素
として含む半導体層上に窒素を含む活性層を形成した場
合でも、Alを含まない半導体層上に形成した場合と同
等の発光特性が得られるようになった。
【0051】第3の実施形態 図5は、図2に示した半導体発光素子の一例として、第
1の半導体層202,第2の半導体層205をAlGa
Asとし、中間層203をGaAsとし、活性層204
をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構
成した半導体発光素子を、1台のエピタキシャル成長装
置(MOCVD)を用いて形成したときの、Al濃度の
深さ方向分布の測定結果を示す図である。なお、測定は
SIMSによって行った。また、次表(表3)には測定
条件を示す。
【0052】
【表3】
【0053】図5から、本来Al原料を導入していない
活性層204において、Alが検出されている。しか
し、Alを含む半導体層202,205に隣接した中間
層203においては、Al濃度は活性層204よりも約
1 桁低い濃度となっている。これは、活性層204中
のAlが、Alを含む半導体層202,205から拡
散,置換して混入したものではないことを示している。
【0054】一方、GaInPのようにAlを含まない
半導体層上に窒素を含む活性層を成長した場合には、活
性層中にAlは検出されなかった。
【0055】従って、図5において活性層204中に検
出されたAlは、成長室内に残留したAl原料、また
は、Al反応物、または、Al化合物、または、Al
が、窒素化合物原料または窒素化合物原料中の不純物
(水分等)と結合して活性層204中に取り込まれたも
のである。すなわち、窒素化合物原料と有機金属Al原
料を用いて、1台のエピタキシャル成長装置により、基
板と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層を設
けた半導体発光素子を連続的に結晶成長すると、窒素を
含む活性層中に自然にAlが取り込まれてしまうことが
本願の発明者により新たにわかった。
【0056】図3に示した同じ半導体発光素子におけ
る、窒素濃度と酸素濃度の深さ方向分布と比較すると、
2重量子井戸活性層204中の酸素ピークプロファイル
は、窒素濃度のピークプロファイルと対応しておらず、
図5のAl濃度プロファイルと対応している。このこと
から、GaInNAs井戸層中の酸素不純物は、窒素原
料と共に取り込まれるというよりも、むしろ井戸層中に
取り込まれたAlと結合して一緒に取り込まれているこ
とが明らかとなった。すなわち、成長室内に残留したA
l原料、または、Al反応物、または、Al化合物、ま
たは、Alが窒素化合物原料と接触すると、Alと窒素
化合物原料中に含まれる水分や配管または反応管中に残
留した酸素や水分とが結合して、活性層204中にAl
と酸素が取り込まれる。この活性層204に取り込まれ
た酸素が活性層の発光効率を低下させていたことが本願
の発明者の実験により初めて明らかとなった。
【0057】次表(表4)には、AlGaAsをクラッ
ド層(Alを含む層)とし、GaInNAs2重量子井
戸構造(窒素を含む層)を活性層としたブロードストラ
イプレーザを試作して閾電流密度を評価した結果を示し
ている。
【0058】
【表4】
【0059】表4から、Alを構成元素として含む半導
体層に、窒素を含む活性層を連続的に形成した構造にお
いては、活性層中に2×1019cm-3のAlが取り込ま
れており、パルス電流を10kA/cm2まで注入して
もレーザ発振しなかった。しかし、活性層中のAl濃度
を2×1019cm-3未満に低減することにより、活性層
中の酸素濃度が1.5×1018cm-3未満に低減され、
ブロードストライプレーザが発振した。ブロードストラ
イプレーザの閾電流密度が3kA/cm2以下の活性層
品質であれば、室温連続発振が可能である。従って、窒
素を含む活性層中のAl濃度を2×1019cm-3未満に
抑制することにより、室温連続発振可能な半導体レーザ
を作製することが可能である。
【0060】このように、本発明の第3の実施形態にお
いては、基板(201)と窒素を含む活性層(204)
との間に、Alを含む半導体層(202)を設けた半導
体発光素子において、窒素を含む活性層(204)のA
l濃度を半導体発光素子が室温連続発振可能となる濃
度、より具体的には2×1019cm-3未満にすることに
よって、活性層(204)の発光効率を改善することが
でき、室温連続発振する半導体発光素子を形成すること
が可能となる。
【0061】第4の実施形態 本発明の第4の実施形態においては、上述した第3の実
施形態の半導体発光素子において、Alを含んだ半導体
層(202)と窒素を含む活性層(204)との間に中
間層(203)が設けられており、窒素を含む活性層
(204)のAl濃度が中間層(203)のAl濃度と
同じか、またはそれ以下であることを特徴としている。
【0062】中間層(203)は、構成元素としてAl
を含まない材料から構成されており、Alを含む半導体
層(202)と窒素を含む活性層(204)とが直接接
することがないようようにしている。これにより、窒素
を含む活性層(204)を成長するため成長室に窒素原
料を供給するときに、窒素との化学結合が強いAlが表
面に露出していないため、表面に窒素が異常偏析するこ
とを抑制している。
【0063】図5から、窒素化合物原料と有機金属Al
原料を反応室に供給せずに成長した中間層203におけ
るAl濃度は1.5×1018cm-3以下となっている。
活性層204中に取り込まれたAl濃度が1.5×10
18cm-3以下の場合に、活性層204中の酸素不純物濃
度は2×1017cm-3以下に低減できる。
【0064】また、表4に示したように、活性層中のA
l濃度を1.5×1018cm-3以下に低減すると、ブロ
ードストライプレーザにおいて、AlGaAsクラッド
層を用いた場合でも、GaInPクラッド層を用いた場
合と同等の閾電流密度0.8kA/cm2が得られた。
【0065】従って、窒素を含む活性層(204)のA
l濃度を1.5×1018cm-3以下にして、窒素を含む
活性層(204)のAl濃度が中間層(203)のAl
濃度と同じか、またはそれ以下にすることにより、Al
を構成元素として含む半導体層(202)上に窒素を含
む活性層(204)を形成した場合でも、Alを含まな
い半導体層上に窒素を含む活性層を形成した場合と同等
の発光特性が得られる。
【0066】第5の実施形態 本発明の第5の実施形態においては、上述した第1乃至
第4の実施形態の半導体発光素子において、Alを含む
半導体層(202)を成長させてから窒素を含む活性層
(204)を成長させるまでの結晶成長を大気中に取り
出さずに行なうことを特徴としている。
【0067】前述した従来技術,すなわち文献「Electo
ron.Lett., 2000, 36 (21), pp1776-1777」において
は、Alを含んだ半導体層と窒素を含む半導体層とを別
々のMOCVD装置で成長させることによって、活性層
の発光効率を改善させている。
【0068】これに対し、本発明の第5の実施形態にお
いては、1台の結晶成長装置を用い、かつAlを含んだ
半導体層(202)の成長後から窒素を含む活性層(2
04)成長まで大気中に取り出さないで結晶成長させた
場合でも、窒素を含む活性層(204)のAl濃度を例
えば1×1019cm-3以下に低減し、窒素を含む活性層
(204)の酸素濃度を1×1018cm-3以下に低減す
ることによって、半導体発光素子の発光特性を改善して
室温連続発振させることができる。従って、製造工程が
簡便となり、また製造コストを低減することができる。
【0069】第6の実施形態 前述したように、Alを構成元素として含む半導体層
(202)を成長させると、成長室内にAl原料、また
は、Al反応物、または、Al化合物、または、Alが
残留する。その後、窒素を含む活性層(204)を結晶
成長する際に、成長室に窒素化合物原料を供給すると、
窒素化合物原料または窒素化合物原料中に含まれる水分
等の不純物と、化学的に活性なAl原料、または、Al
反応物、または、Al化合物、または、Alとが化学結
合して、活性層(204)中にAlが取り込まれること
が新たに判明した。
【0070】また、Alと窒素化合物原料中に含まれる
水分や配管または反応管中に残留した酸素や水分とが反
応して、酸素不純物も同時に活性層(204)に取り込
まれており、活性層の発光効率を低下させてしまう。
【0071】そこで、本発明の第6の実施形態では、成
長室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料中に含ま
れる不純物が触れる場所に残留したAl原料、または、
Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去
する工程を設けたことを特徴としている。これにより、
窒素を含む活性層(204)を成長するため成長室に窒
素化合物原料を供給したときに、残留したAl原料、ま
たは、Al反応物、または、Al化合物、または、Al
と、窒素化合物原料または窒素化合物原料中に含まれる
不純物とが反応する割合を低減することができ、活性層
(204)に取り込まれるAl及び酸素不純物の濃度を
低減することができる。
【0072】例えば、窒素を含む活性層(204)中の
Al濃度を2×1019cm-3未満に低減することによ
り、室温連続発振が可能となる。さらに、窒素を含む活
性層(204)中のAl濃度を1.5×1018cm-3
下に低減することにより、Alを含まない半導体層上に
形成した場合と同等の発光特性が得られた。
【0073】第7の実施形態 本発明の第7の実施形態は、第6の実施形態をより具体
化したものであり、Alを含む半導体層(202)の成
長後と窒素を含む活性層(204)の成長開始との間
に、成長室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料中
に含まれる不純物が触れる場所に残留したAl原料、ま
たは、Al反応物、または、Al化合物、または、Al
をキャリアガスでパージする工程を設けたことを特徴と
している。
【0074】ここで、パージ工程の時間は、Alを含む
半導体層(202)の成長が終了して成長室へのAl原
料の供給を停止してから、窒素を含む活性層(204)
の成長を開始するために窒素化合物原料を成長室に供給
するまでの時間間隔をいう。
【0075】Alを構成元素として含む半導体層を成長
させると、前述のように成長室内にAl原料、または、
Al反応物、または、Al化合物、または、Alが残留
するが、キャリアガスで成長室内をパージすることによ
り、成長室内に残留したAlの濃度を次第に低下させる
ことが可能である。
【0076】次表(表5)は、本願の発明者のMOCV
D装置で作製した、基板(201)と窒素を含む活性層
(204)との間にAlを含む半導体層(202)を設
けた半導体発光素子において、Alを含む半導体層(2
02)の成長後と窒素を含む活性層(204)の成長開
始との間に設けたパージ時間と、活性層(204)中の
Al濃度の関係を示している。
【0077】
【表5】
【0078】表5より、パージ時間10分程度で活性層
中のAl濃度を1×1019cm-3以下に低減することが
できる。従って、10分間以上のパージ時間を設けるこ
とにより、活性層の発光効率を改善して、室温連続発振
する半導体発光素子を形成することができる。
【0079】さらに、望ましくは30分以上のパージ時
間を設けることにより、Al濃度を1×1018cm-3
下まで低減することができる。これにより、Alを構成
元素として含む半導体層上に窒素を含む活性層を形成し
た場合でも、Alを含まない半導体層上に形成した場合
と同等の発光特性を得ることができる。
【0080】図6は、本発明の第7の実施形態による半
導体発光素子の一例を示す図である。図6の半導体発光
素子は、基板201上に、Alを構成元素として含む第
1の半導体層202と、第1の下部中間層601と、第
2の下部中間層602と、窒素を含む活性層204と、
上部中間層203と、第2の半導体層205とが順次に
積層されて構成されている。
【0081】図6の半導体発光素子の製造方法として
は、有機金属Al原料と有機窒素原料を用いてエピタキ
シャル成長させることができる。そして、第1の下部中
間層601の成長後と第2の下部中間層602の成長開
始との間に成長中断工程を設けたことを特徴としてい
る。そして、成長中断中に、成長室内の窒素化合物原料
または窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れる場所
に残留したAl原料、または、Al反応物、または、A
l化合物、または、Alを、キャリアガスである水素で
パージして除去している。
【0082】図7(a)は、第1の下部中間層601と
第2の下部中間層602との間で成長中断し、パージ時
間を60分設けた半導体発光素子におけるAl濃度の深
さ方向分布の測定結果を示す図である。第1の下部中間
層601と第2の下部中間層602との間で成長中断
し、パージ時間を60分設けるときには、図7(a)か
らわかるように、活性層204中のAl濃度は3×10
17cm-3以下まで低減することができる。この値は、中
間層中のAl濃度と同程度となっている。
【0083】また、図7(b)は、同じ素子について、
窒素(N)濃度と酸素(O)濃度の深さ方向分布を測定
した結果を示す図である。図7(b)からわかるよう
に、活性層204中の酸素濃度は、1×1017cm-3
度とバックグラウンドレベルまで低減できた。
【0084】なお、下部中間層中で酸素濃度にピークが
現れているのは、成長中断界面に酸素が偏析したためで
ある。
【0085】この半導体発光素子は、第1の下部中間層
601と第2の下部中間層602の間で成長中断し、パ
ージ時間を60分設けることにより、窒素を含む活性層
204中のAlやO等の不純物濃度を低減することがで
きた。これにより、窒素を含む活性層の発光効率を改善
することができた。
【0086】また、成長室内をキャリアガスでパージす
る工程において、サセプターを加熱しながらパージする
こともできる。ここで、サセプターとは基板を高温に加
熱する支持体のことである。サセプターは、高周波誘導
加熱や抵抗加熱、あるいはランプ加熱等によって加熱さ
れる。基板はサセプター上に直接接して加熱させられる
場合や、または、基板とサセプターの間に搬送用トレイ
等が設けられる場合もある。
【0087】サセプターを加熱しながら成長室内をキャ
リアガスでパージすることにより、サセプターまたはサ
セプター周辺に吸着したAl原料や反応生成物を脱ガス
させて、効率良く除去することができる。そのため、成
長室内をキャリアガスでパージするのみの場合よりも短
時間で反応室内に残留したAl原料や反応生成物を除去
することが可能となる。
【0088】ただし、基板を同時に加熱する場合は、最
表面の半導体層205が熱分解するのを防止するため、
成長中断中においてもAsH3もしくはPH3等のV 族
原料ガスを成長室に供給し続ける必要がある。
【0089】また、成長室内をキャリアガスでパージす
る際に、基板を成長室から別室に搬送しておくこともで
きる。基板を成長室から別室に搬送することにより、サ
セプターを加熱しながらパージを行う際に、AsH3
しくはPH3等のV族原料ガスを成長室に供給する必要
がない。従って、サセプターまたはサセプター周辺に堆
積したAlを含む反応生成物の熱分解をより促進させる
ことができる。これにより、効率よく成長室内のAl濃
度を低減することができる。
【0090】また、搬送用トレイを用いている場合に
は、サセプターと同時に搬送用トレイも同時に加熱する
ことが望ましい。これにより、搬送用トレイに付着した
Alを含む反応生成物を効率よく除去することができ
る。
【0091】Alを含む半導体層(例えばAlGaAs
クラッド層)の成長後と窒素を含む活性層(例えばGa
InNAs活性層)の成長開始との間に、サセプターを
加熱しながら、成長室内の窒素化合物原料または窒素化
合物原料中に含まれる不純物が触れる場所に残留したA
l原料、または、Al反応物、または、Al化合物、ま
たは、Alをキャリアガスでパージする工程を設けるこ
とにより、ブロードストライプレーザにおいて、GaI
nPクラッド層を有するレーザと同等の閾電流密度が得
られた。
【0092】第8の実施形態 本発明の第8の実施形態は、第7の実施形態において、
Alを含む半導体層の成長後と窒素を含む活性層の成長
開始との間に、中間層を成長しながら、成長室内の窒素
化合物原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物が
触れる場所に残留したAl原料、または、Al反応物、
または、Al化合物、または、Alをキャリアガスでパ
ージする工程を設けたことを特徴としている。
【0093】図6に示した半導体発光素子においては、
第1の下部中間層601の成長後と第2の下部中間層6
02の成長開始との間に成長中断工程を設けることで、
成長室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料中に含
まれる不純物が触れる場所に残留したAl原料、また
は、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを
キャリアガスでパージする。
【0094】一方、この第8の実施形態では、成長中断
を長く設けることなく、中間層を成長させながらパージ
を行っている。中間層は構成元素としてAlを含んでい
ないため、中間層の成長時に成長室にAl原料を導入す
ることがない。従って、中間層成長時でも、原料ガスを
含むキャリアガスで成長室内に残留したAl原料、また
は、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを
パージすることが可能である。
【0095】成長中断工程を長時間設けた場合、中断界
面にO,C,Si等の不純物が偏析して非発光再結合準
位が形成される恐れがある。しかし、中間層を成長しな
がらパージを行うことで、不純物の偏析を抑制すること
ができる。
【0096】例えば、0.1μmの層厚の中間層を成長
しながら成長室のパージを行う場合には、中間層の成長
速度を0.6μm/h以下の速度に低下させることで、
10分間以上のパージ時間を設けることができる。望ま
しくは、中間層の成長速度を0.2μm/h以下まで低
下させると、30分間以上のパージが行えるため、活性
層中のAl濃度を1×1018cm-3以下まで低減するこ
とができる。
【0097】あるいは、例えば一般的なMOCVD法の
成長速度である2μm/hで下部中間層を成長する場合
には、下部中間層の層厚を0.33μm以上、望ましく
は1.0μm以上に形成することにより、適切な成長室
のパージ時間を設けることができる。
【0098】すなわち、下部中間層の層厚と成長速度を
適切に組み合わせて、10分間以上のパージ時間を設け
ることにより、活性層中のAl濃度を1×1019cm-3
以下に低減することができるため、室温連続発振する半
導体発光素子を形成することができる。さらに、望まし
くは30分間以上のパージ時間を設けることにより、A
l濃度を1×1018cm-3以下まで低減し、Alを含ま
ない半導体層上に形成した場合と同等の特性を得ること
ができる。
【0099】また、成長中断によるパージ工程と中間層
成長時のパージ工程とを一緒に設けることも可能であ
る。さらには、成長中断と中間層成長を、複数回交互に
実施しながらパージすることも可能である。
【0100】第9の実施形態 図8は、本発明の第9の実施形態による面発光型半導体
発光素子の構成例を示す図である。図8の半導体発光素
子は、半導体単結晶基板201上に、下部半導体多層膜
反射鏡801と、下部スペーサ層802と、中間層20
3と、窒素を含む活性層204と、中間層203と、上
部スペーサ層803と、上部多層膜反射鏡804とが順
次に積層され形成され、光は、基板201に対して垂直
方向に取り出される構造となっている。
【0101】ここで、半導体単結晶基板201として
は、例えばGaAs基板が用いられる。また、下部多層
膜反射鏡801は、高屈折率の半導体層と低屈折率の半
導体層とを発振波長の1/4光学波長厚さで交互に積層
した分布ブラッグ反射鏡となっている。高屈折率層と低
屈折率層の組み合わせとしては、例えばGaAs/Al
xGa1-xAs(0<x≦1),AlxGa1-xAs/Al
yGa1-yAs(0<x<y≦1),GaInP/(Al
xGa1-x)InP(0<x≦1)等が用いられる。
【0102】また、反射鏡801,804にはさまれた
下部スペーサ層802〜上部スペーサ層803の領域
は、共振器を構成しており、発振波長の1/2光学波長
厚さの整数倍となっている。
【0103】また、中間層203は、構成元素としてA
lを含まない材料で形成されている。例えばGaAs,
GaInP,GaInAsP等で構成されている。
【0104】また、窒素を含む活性層204は、例えば
GaNAs,GaInNAs,GaNAsSb,GaI
nNAsSb等で構成されている。このような窒素系V
族混晶半導体材料は、1.2〜1.6μm帯のバンドギ
ャップ波長を有しており、GaAs基板上にエピタキシ
ャル成長させることができる。また、活性層204は、
1層の場合だけでなく、窒素を含む半導体を井戸層とす
る多重量子井戸構造で構成することも可能である。
【0105】また、上部多層膜反射鏡804は、下部半
導体多層膜反射鏡801と同様に分布ブラッグ反射鏡と
なっている。上部多層膜反射鏡804の材料としては、
下部反射鏡801のように半導体結晶で構成したり、S
iO2/TiO2等の誘電体材料で構成することが可能で
ある。
【0106】下部半導体多層膜反射鏡801の低屈折率
層としてAlを構成元素として含む半導体層を用いるこ
とにより、高屈折率層との屈折率差を大きくすることが
できる。これにより、より少ない層数で99%以上の高
反射率を得ることができる。そして、層数が少なくなる
と、半導体多層膜反射鏡の電気抵抗や熱抵抗を低減で
き、温度特性が向上するという利点がある。
【0107】端面発光型半導体レーザの場合には、Ga
InP,InP,GaInAsP等のAlを含まない材
料でクラッド層を構成することも可能である。しかしな
がら、面発光型半導体レーザの場合には、70℃以上ま
で動作温度を向上させるためには、AlGaAs材料系
のように、下部半導体多層膜反射鏡801の低屈折率層
にAlを含む半導体層を用いなければならない。
【0108】このように、Alを含む下部半導体多層膜
反射鏡801上に窒素を含む活性層を形成する必要があ
る面発光型半導体レーザにおいて、窒素を含む活性層の
発光効率低下は大きな問題となるが、本発明において
は、窒素を含む活性層204中のAl濃度を1×1019
cm-3以下に低減し、活性層204中の酸素濃度を1×
1018cm-3以下に低減することにより、室温連続発振
が可能となる。さらに、窒素を含む活性層204中のA
l濃度を2×1018cm-3以下に低減し、活性層204
中の酸素濃度を2×1017cm-3以下に低減することに
より、Alを含まない半導体層上に形成した場合と同等
の発光特性が得られる。従って、70℃以上まで室温連
続発振する面発光型半導体レーザを実現できる。
【0109】特に、窒素を含む活性層204を、GaN
As,GaInNAs,GaNAsSb,GaInNA
sSb等で構成する場合、発振波長1.2〜1.6μm
の長波長帯面発光型半導体レーザをGaAs基板上に形
成できる。また、下部半導体多層膜反射鏡801とし
て、高反射率で低抵抗のGaAs/AlGaAs材料系
を用いることができるため、温度特性が良好な長波長帯
面発光型半導体レーザを実現できる。
【0110】そして、発振波長1.2〜1.6μm帯
は、シングルモード光ファイバの伝送に適した波長帯で
あり、短中距離の大容量伝送光LAN等の伝送用光源と
して応用できる。
【0111】上述の各実施形態では、窒素を含む活性層
の非発光再結合準位形成不純物が酸素であり、窒素を含
む活性層の酸素濃度が、半導体発光素子が室温連続発振
可能となる濃度であるとしているが、本発明では、窒素
を含む活性層の非発光再結合準位形成不純物が酸素以外
のものである場合にも、窒素を含む活性層における非発
光再結合準位形成不純物の濃度を、半導体発光素子が室
温連続発振可能となる濃度とすることにより、活性層の
発光効率を改善することができ、室温連続発振する半導
体発光素子を提供することができる。
【0112】また、上述の各実施形態では、窒素を含む
活性層の非発光再結合準位形成不純物が酸素であり、窒
素を含む活性層の酸素濃度が、中間層の酸素濃度と同じ
か、またはそれ以下であるとしているが、本発明では、
窒素を含む活性層の非発光再結合準位形成不純物が酸素
以外のものである場合にも、窒素を含む活性層における
非発光再結合準位形成不純物の濃度を、中間層の非発光
再結合準位形成不純物の濃度と同じか、またはそれ以下
とすることにより、Alを構成元素として含む半導体層
上に窒素を含む活性層を形成した場合でも、Alを含ま
ない半導体層上に形成した場合と同等の発光特性を得る
ことができる。
【0113】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0114】実施例1 図9は、本発明の実施例1による半導体レーザを示す図
である。図9の半導体レーザは、n型GaAs基板90
1上に、n型GaAsバッファ層902と、n型Al
0.4Ga0.6Asクラッド層903と、第1のGaAs下
部光導波層904と、第2のGaAs下部光導波層90
5と、GaInNAs/GaAs多重量子井戸活性層9
06と、GaAs上部光導波層907と、p型Al0.4
Ga0.6Asクラッド層908と、p型GaAsコンタ
クト層909とが順次に積層されている。
【0115】そして、p型GaAsコンタクト層909
の表面からp型Al0.4Ga0.6Asクラッド層908の
途中までストライプ状にエッチングされて、リッジスト
ライプ構造が形成されている。リッジストライプ幅は4
μmとなっている。
【0116】また、p型GaAsコンタクト層909上
にはp側電極910が形成されており、n型GaAs基
板901の裏面にはn側電極911が形成されている。
【0117】図9に示した構造は、リッジストライプ構
造に電流及び光を閉じ込めるリッジストライプ型半導体
レーザとなっている。
【0118】図9の半導体レーザの結晶成長は、1台の
MOCVD装置を用いて行った。ここで、III族原料と
してTMG,TMA,TMIを使用し、V族原料として
AsH3,DMHyを用いた。そして、実施例1の特徴
は、第1のGaAs下部光導波層904の成長後と第2
のGaAs下部光導波層905の成長開始との間に成長
中断工程を設けて結晶成長を行った点にある。
【0119】成長中断工程としては、基板を成長室に保
持した状態で、成長室にキャリアガスを流してパージし
た。キャリアガスで成長室をパージすることにより、n
型AlGaAsクラッド層903の成長によって成長室
内に残留したAl原料、または、Al反応物、または、
Al化合物、または、Alを排出して、Al濃度を低下
させることができる。
【0120】そして、成長中断後にGaInNAs/G
aAs多重量子井戸活性層906を成長させると、Ga
InNAs井戸層中にAl及び酸素が取り込まれるのを
抑制することができる。60分間のパージ時間を設けた
ところ、GaInNAs井戸層中のAl濃度は3×10
17cm-3以下であり、酸素濃度は2×1017cm-3以下
であることが確認できた。
【0121】これにより、窒素を含む活性層906の発
光効率が改善でき、室温連続発振可能なリッジストライ
プ型半導体レーザを形成することができた。
【0122】実施例2 図10は、本発明の実施例2による面発光型半導体レー
ザを示す図である。図10の半導体レーザは、n型Ga
As基板901上に、n型半導体多層膜反射鏡1001
と、第1のGaAs下部スペーサ層1002と、第2の
GaAs下部スペーサ層1003と、GaInNAs/
GaAs多重量子井戸活性層906と、GaAs上部ス
ペーサ層1004と、AlAs層1005と、p型半導
体多層膜反射鏡1006とが順次に形成された積層構造
を有している。
【0123】ここで、n型半導体多層膜反射鏡1001
は、n型GaAs高屈折率層とn型Al0.8Ga0.2As
低屈折率層とを交互に積層した分布ブラッグ反射鏡で構
成されている。同様に、p型半導体多層膜反射鏡100
6も、p型GaAs高屈折率層とp型Al0.8Ga0.2
s低屈折率層とを交互に積層した分布ブラッグ反射鏡で
構成されている。
【0124】また、GaInNAs/GaAs多重量子
井戸活性層906は、バンドギャップ波長が1.3μm
帯となっている。そして、第1のGaAs下部スペーサ
層1002からGaAs上部スペーサ層1004まで
は、λ共振器を構成している。
【0125】そして、図10の半導体レーザは、上記積
層構造を、n型半導体多層膜反射鏡1001に達するま
で円筒状にエッチングして、メサ構造が形成されてい
る。メササイズは、直径が30μmとなっている。そし
て、エッチングして表面が露出した側面からAlAs層
1005を選択的に酸化させ、AlOx絶縁領域100
7を形成することにより、電流狭窄構造が形成されてい
る。電流は、AlOx絶縁領域1007によって直径が
約5μmの酸化開口領域に集中して活性層906に注入
される。
【0126】また、図10において、符号910はp型
半導体多層膜反射鏡1006の表面に形成されたリング
状のp側電極であり、また、符号911はn型GaAs
基板901の裏面に形成されたn側電極である。
【0127】図10の半導体レーザでは、GaInNA
s/GaAs多重量子井戸活性層906で発光した光
は、上下の半導体多層膜反射鏡1001,1006で反
射して増幅され、1.3μm帯のレーザ光が基板と垂直
方向に放射される。
【0128】この実施例2においては、図10の半導体
レーザの結晶成長は、1台のMOCVD装置を用いて行
った。ここで、III族原料としてTMG,TMA,TM
Iを使用し、V族原料としてAsH3,DMHyを用い
た。そして、実施例2の特徴は、第1のGaAs下部ス
ペーサ層1002の成長後と第2のGaAs下部スペー
サ層1003の成長開始との間に成長中断工程を設けて
結晶成長を行った点にある。
【0129】成長中断工程としては、基板を成長室に設
置した状態で、キャリアガスとAsH3を流しながらサ
セプターを加熱して30分間以上パージした。成長中断
中にキャリアガスで成長室内をパージすることにより、
成長室内に残留したAl原料、または、Al反応物、ま
たは、Al化合物、または、Alを除去することができ
る。さらに、サセプターを加熱することにより、サセプ
ターまたはサセプター周辺に吸着したAl原料や反応生
成物を脱ガスして、成長室内に残留したAl原料、また
は、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを
効率良く除去することができる。
【0130】これにより、成長室内の残留Al濃度を低
減させて、GaInNAs井戸層中にAl及び酸素が取
り込まれるのを抑制することができる。SIMS分析に
より、GaInNAs井戸層中のAl濃度は2×1018
cm-3以下であり、酸素濃度は2×1017cm-3以下で
あることが確認できた。これにより、活性層の発光効率
を改善して、MOCVD法で成長した1.3μm帯Ga
InNAs/AlGaAs系面発光型半導体レーザの室
温連続発振を実現した。
【0131】実施例3 図11は、本発明の実施例3による面発光型半導体レー
ザを示す図である。なお、図11において、図10と同
様の箇所には同じ符号を付している。図11の半導体レ
ーザの積層構造は、図10に示した面発光型半導体レー
ザと類似している。図10の構造と異なっている点は、
GaAs下部スペーサ層1101からGaAs上部スペ
ーサ層1004までは、Nλ共振器(N=2,3,4,
…)で構成されている点である。GaAs下部スペーサ
層1101の層厚dbは、db=(N―0.5)λ/ns
―(na/ns)(da/2)となっている。ここで、λ
は面発光型半導体レーザの発振波長であり、nsはGa
Asスペーサ層の屈折率であり、naは活性層の屈折率
であり、daは活性層の層厚である。また、上部スペー
サ層1004の層厚duは、 du=0.5λ/ns―(na/ns)(da/2) となっている。
【0132】例えば、N=4,λ=1300nm,da
=30nmの場合、GaAs下部スペーサ層1101の
層厚は約1.3μmとなる。この層厚1.3μmのGa
As下部スペーサ層1101を1μm/hの成長速度で
成長すると、78分の時間がかかる。実施例3では、G
aAs下部スペーサ層1101を成長しながら、成長室
内に残留したAl原料、または、Al反応物、または、
Al化合物、または、Alをパージしている。すなわ
ち、60分間以上のパージ工程を、特別に長時間の成長
中断工程を設けることなく実施することができる。これ
により、Alを含む下部反射鏡1001上に形成したG
aInNAs井戸層中に混入するAl及び酸素濃度を低
減して、発光効率を改善することができる。
【0133】また、長時間の成長中断工程を設けていな
いため、スペーサ層中に不要な不純物が偏析することが
ない。
【0134】また、Nλ共振器構造のように共振器長を
長くすると、酸化開口径を10μmと広くした場合で
も、高い光出力までシングルモード動作を維持すること
が可能となる。従って、高出力のシングルモード面発光
半導体レーザを形成することができる。
【0135】実施例4 図12は、本発明の実施例4による半導体レーザを示す
図である。図12の半導体レーザは、六方晶単結晶基板
1201上に、AlGaN低温バッファ層1202、n
型GaNバッファ層1203、n型Al0.15Ga0.85
クラッド層1204、GaN下部光導波層1205、I
nGaN/GaN多重量子井戸活性層1206、GaN
上部光導波層1207、p型Al0.15Ga0.85Nクラッ
ド層1208、p型GaNコンタクト層1209が順次
に積層されている。
【0136】ここで、六方晶単結晶基板1201として
は、サファイア,SiC,ZnO,GaN,AlN等の
材料が用いられる。
【0137】そして、p型GaAsコンタクト層120
9の表面からp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層120
8の途中までストライプ状にドライエッチングされて、
リッジストライプ構造が形成されている。リッジストラ
イプ幅は3μmとなっている。
【0138】また、p型GaNコンタクト層1209上
にはp側電極1210が形成されている。また、p型A
0.15Ga0.85Nクラッド層1208からn型GaNバ
ッファ層1203に達するまでドライエッチングされ
て、n型GaNバッファ層1203が露出したテラス上
にn側電極1211が形成されている。
【0139】図12の半導体レーザは、リッジストライ
プ構造に電流及び光を閉じ込めるリッジストライプ型半
導体レーザとなっている。
【0140】この実施例4においては、図12の半導体
レーザの結晶成長は、1台のMOCVD装置を用いて行
った。ここで、III族原料としてTMG,TMA,TM
Iを使用し、V族原料としてNH3及びDMHyを用い
た。そして、実施例4の特徴は、GaN下部光導波層1
205の成長中に成長中断工程を設けた点にある。成長
中断工程としては、基板を成長室に保持した状態で、成
長室にキャリガスを流してパージした。キャリガスで成
長室をパージすることにより、n型AlGaNクラッド
層1204の成長によって成長室内に残留したAl原
料、または、Al反応物、または、Al化合物、また
は、Alを排出して、Al濃度を低下させることができ
る。
【0141】図12の構成において、InGaN井戸層
は、AlGaNクラッド層1204やGaN光導波層1
205に比べて成長温度が低いため、膜中に酸素が取り
こみやすい成長条件となっている。しかし、成長中断に
よるパージ工程を行った後にInGaN/GaAs多重
量子井戸活性層1206を成長させることにより、In
GaN井戸層中に、Alと結合して酸素が取り込まれる
のを抑制することができる。これにより、窒素を含む活
性層1206の発光効率を改善して、青色半導体レーザ
の閾電流密度を低減することができる。
【0142】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1記載の
発明によれば、基板と窒素を含む活性層との間にAlを
含む半導体層が設けられている半導体発光素子におい
て、窒素を含む活性層は、窒素化合物原料を用いて成長
され、Alを含む半導体層は、有機金属Al原料を用い
て成長されており、窒素を含む活性層における非発光再
結合準位形成不純物の濃度は、半導体発光素子が室温連
続発振可能となる濃度であるので、活性層の発光効率を
改善することができ、室温連続発振する半導体発光素子
を提供することができる。
【0143】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の半導体発光素子において、Alを含む半導体
層と窒素を含む活性層との間に中間層が設けられてお
り、窒素を含む活性層における非発光再結合準位形成不
純物の濃度は、中間層の非発光再結合準位形成不純物の
濃度と同じか、またはそれ以下であるので、Alを構成
元素として含む半導体層上に窒素を含む活性層を形成し
た場合でも、Alを含まない半導体層上に形成した場合
と同等の発光特性を得ることができる。
【0144】また、請求項3記載の発明によれば、基板
と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設け
られている半導体発光素子において、窒素を含む活性層
は、窒素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導
体層は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒
素を含む活性層の酸素濃度は、半導体発光素子が室温連
続発振可能となる濃度であるので、活性層の発光効率を
改善することができ、室温連続発振する半導体発光素子
を提供することができる。
【0145】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項3記載の半導体発光素子において、Alを含む半導体
層と窒素を含む活性層との間に中間層が設けられてお
り、窒素を含む活性層の酸素濃度は、中間層の酸素濃度
と同じか、またはそれ以下であるので、Alを構成元素
として含む半導体層上に窒素を含む活性層を形成した場
合でも、Alを含まない半導体層上に形成した場合と同
等の発光特性を得ることができる。
【0146】また、請求項5記載の発明によれば、基板
と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設け
られている半導体発光素子において、窒素を含む活性層
は、窒素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導
体層は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒
素を含む活性層における酸素濃度は、1.5×1018
-3未満であるので、活性層の発光効率を改善すること
ができ、室温連続発振する半導体発光素子を提供するこ
とができる。
【0147】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項5記載の半導体発光素子において、Alを含む半導体
層と窒素を含む活性層との間に中間層が設けられてお
り、窒素を含む活性層における酸素濃度は、3×1017
cm-3以下であるので、Alを含まない半導体層上に形
成した場合と同等のレーザ特性を得ることができる。
【0148】また、請求項7記載の発明によれば、基板
と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設け
られている半導体発光素子において、窒素を含む活性層
は、窒素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導
体層は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒
素を含む活性層のAl濃度は、半導体発光素子が室温連
続発振可能となる濃度であるので、活性層の発光効率を
改善することができ、室温連続発振する半導体発光素子
を提供することができる。
【0149】また、請求項8記載の発明によれば、請求
項7記載の半導体発光素子において、Alを含む半導体
層と窒素を含む活性層との間に中間層が設けられてお
り、窒素を含む活性層のAl濃度は、中間層のAl濃度
と同じか、またはそれ以下であるので、Alを構成元素
として含む半導体層上に窒素を含む活性層を形成する場
合でも、Alを含まない半導体層上に形成した場合と同
等の発光特性を得ることができる。
【0150】また、請求項9記載の発明によれば、基板
と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設け
られている半導体発光素子において、窒素を含む活性層
は、窒素化合物原料を用いて成長され、Alを含む半導
体層は、有機金属Al原料を用いて成長されており、窒
素を含む活性層のAl濃度は、2×1019cm-3未満で
あるので、活性層の発光効率を改善することができ、室
温連続発振する半導体発光素子を提供することができ
る。
【0151】また、請求項10記載の発明によれば、請
求項9記載の半導体発光素子において、Alを含む半導
体層と窒素を含む活性層との間に中間層が設けられてお
り、窒素を含む活性層のAl濃度は、1.5×1018
-3以下であるので、Alを構成元素として含む半導体
層上に窒素を含む活性層を形成する場合でも、Alを含
まない半導体層上に形成した場合と同等のレーザ特性を
得ることができる。
【0152】また、請求項11記載の発明によれば、基
板と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設
けられている半導体発光素子の製造方法において、Al
を含む半導体層を成長させてから窒素を含む活性層を成
長させるまでの結晶成長を大気中に取り出さずに行なう
ので、製造工程が簡便となり、また製造コストを低減す
ることができる。すなわち、1台の結晶成長装置を用
い、かつAlを含んだ半導体層の成長後から窒素を含む
半導体層成長までを大気中に取り出さないで結晶成長さ
せた場合でも、窒素を含む半導体層のAl濃度を例えば
1×1019cm-3以下に低減し、また窒素を含む半導体
層の酸素濃度を例えば1×1018cm-3以下に低減する
ことによって、半導体発光素子の発光特性を改善して室
温連続発振させることができる。従って、製造工程が簡
便となり、また製造コストを低減することができる。
【0153】また、請求項12記載の発明によれば、基
板と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層が設
けられている半導体発光素子の製造方法において、窒素
を含む活性層を窒素化合物原料を用いて成長し、Alを
含む半導体層を有機金属Al原料を用いて成長するよう
にしており、Alを含む半導体層の成長後と窒素を含む
活性層の成長開始との間に、成長室内の窒素化合物原料
または窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れる場所
に残留したAl原料、または、Al反応物、または、A
l化合物、または、Alを除去する工程を設けたので、
窒素を含む活性層を成長するため成長室に窒素化合物原
料を供給したときに、残留したAl原料、または、Al
反応物、または、Al化合物、または、Alと、窒素化
合物原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物とが
反応する割合を低減することができ、活性層の発光効率
を改善することができる。
【0154】また、請求項13記載の発明によれば、請
求項12記載の半導体発光素子の製造方法において、A
lを含む半導体層の成長後と窒素を含む活性層の成長開
始との間に、成長室内の窒素化合物原料または窒素化合
物原料中に含まれる不純物が触れる場所に残留したAl
原料、または、Al反応物、または、Al化合物、また
は、Alをキャリアガスでパージする工程を設けたの
で、活性層中のAl濃度を低減することができる。例え
ば、パージ時間を10分以上設けることにより、活性層
中のAl濃度を1×1019cm-3以下に低減することが
できる。また、30分以上のパージ時間を設けることに
より、Al濃度を1×1018cm-3以下まで低減するこ
とができる。従って、Alを構成元素として含む半導体
層上に窒素を含む活性層を形成しても、活性層の発光効
率低下が生じなくなる。
【0155】また、請求項14記載の発明によれば、請
求項9記載の半導体発光素子の製造方法において、Al
を含む半導体層の成長後と窒素を含む活性層の成長開始
との間に、中間層を成長しながら、成長室内の窒素化合
物原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れ
る場所に残留したAl原料、または、Al反応物、また
は、Al化合物、または、Alをキャリアガスでパージ
する工程を設けており、長い成長中断工程を設けること
なく、中間層を成長しながら成長室内のパージを行って
いるので、中間層中に不純物が偏析する界面が形成され
ることがなくなる。
【0156】また、請求項15記載の発明によれば、請
求項12記載の半導体発光素子の製造方法において、A
lを含む半導体層の成長後と窒素を含む活性層の成長開
始との間に、サセプターを加熱しながら、成長室内の窒
素化合物原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物
が触れる場所に残留したAl原料、または、Al反応
物、または、Al化合物、または、Alをキャリアガス
でパージする工程を設けたことにより、サセプターまた
はサセプター周辺に吸着したAl原料や反応生成物を脱
ガスさせて、より効率良く反応室内に残留したAl原
料、または、Al反応物、または、Al化合物、また
は、Alを除去することが可能となる。
【0157】また、請求項16記載の発明によれば、請
求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の半導体発
光素子において、基板と窒素を含む活性層との間に、A
lを含む半導体層で一部または全部が構成された半導体
分布ブラッグ反射鏡が設けられており、光を基板と垂直
方向に取り出す面発光型の構造のものとなっており、光
を基板と垂直方向に取り出す面発光型の構造のものとな
っている場合にも、窒素を含む活性層中のAl及び酸素
濃度を低減することにより、高発光効率の活性層を形成
することができる。すなわち、面発光型半導体発光素子
に用いられる下部半導体多層膜反射鏡の電気抵抗や熱抵
抗を低減して温度特性を向上させるためには、低屈折率
層としてAlを含む半導体層を用いる必要があるが、本
発明では、Alを含む半導体層上に窒素を含む活性層を
形成した場合でも、窒素を含む活性層中のAl及び酸素
濃度を低減することにより、高発光効率の活性層を形成
することができる。従って、低閾電流で、70℃以上ま
で動作可能な面発光型半導体発光素子を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GaInNAs/GaAs2重量子井戸構造の
室温フォトルミネッセンススペクトルを示す図である。
【図2】基板と窒素を含む半導体層との間にAlを含む
半導体層が設けられている半導体発光素子の一例を示す
図である。
【図3】半導体発光素子の窒素濃度,酸素濃度の深さ方
向分布を示す図である。
【図4】半導体発光素子の室温フォトルミネッセンスス
ペクトルを示す図である。
【図5】半導体発光素子のAl濃度の深さ方向分布を示
す図である。
【図6】本発明の第7の実施形態による半導体発光素子
の一例を示す図である。
【図7】(a)は成長中断を設けた半導体発光素子の窒
素濃度,酸素濃度の深さ方向分布を示す図であり、
(b)は成長中断を設けた半導体発光素子のAl濃度深
さ方向分布を示す図である。
【図8】本発明の第9の実施形態による面発光型半導体
発光素子の構成例を示す図である。
【図9】実施例1によるリッジストライプ型半導体レー
ザを示す図である。
【図10】実施例2による面発光型半導体レーザを示す
図である。
【図11】実施例3による面発光型半導体レーザを示す
図である。
【図12】実施例4による半導体レーザを示す図であ
る。
【符号の説明】 201 基板 202 Alを含む第1の半導体層 203 中間層 204 窒素を含む活性層 205 第2の半導体層 601 第1の下部中間層 602 第2の下部中間層 801 下部半導体多層膜反射鏡 802 下部スペーサ層 803 上部スペーサ層 804 上部多層膜反射鏡 901 n型GaAs基板 902 n型GaAsバッファ層 903 n型Al0.4Ga0.6Asクラッド層 904 第1のGaAs下部光導波層 905 第2のGaAs下部光導波層 906 GaInNAs/GaAs多重量子井
戸活性層 907 GaAs上部光導波層 908 p型Al0.4Ga0.6Asクラッド層 909 p型GaAsコンタクト層 910 p側電極 911 n側電極 1001 n型GaAs/Al0.8Ga0.2As
半導体多層膜反射鏡 1002 第1のGaAs下部スペーサ層 1003 第2のGaAs下部スペーサ層 1004 GaAs上部スペーサ層 1005 AlAs層 1006 p型GaAs/Al0.8Ga0.2As
半導体多層膜反射鏡 1007 AlOx絶縁領域 1101 GaAs下部スペーサ層 1201 六方晶単結晶基板 1202 低温AlGaNバッファ層 1203 n型GaNバッファ層 1204 n型AlGaNクラッド層 1205 GaN下部光導波層 1206 InGaN/GaN多重量子井戸活
性層 1207 GaN上部光導波層 1208 p型AlGaNクラッド層 1209 p型GaNコンタクト層 1210 p側電極 1211 n側電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 彰浩 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 佐藤 俊一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5F045 AA04 AB09 AB17 AB18 AC08 AF04 AF05 BB16 CA12 DA53 DA55 DA63 DA64 5F073 AA13 AA45 AA55 AA65 AA74 AA89 AB17 BA02 CA02 CA07 CA17 CB02 CB05 CB07 DA05 DA27 DA35 EA02 EA23 EA29

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と窒素を含む活性層との間にAlを
    含む半導体層が設けられている半導体発光素子におい
    て、窒素を含む活性層は、窒素化合物原料を用いて成長
    され、Alを含む半導体層は、有機金属Al原料を用い
    て成長されており、窒素を含む活性層における非発光再
    結合準位形成不純物の濃度は、半導体発光素子が室温連
    続発振可能となる濃度であることを特徴とする半導体発
    光素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体発光素子におい
    て、Alを含む半導体層と窒素を含む活性層との間に中
    間層が設けられており、窒素を含む活性層における非発
    光再結合準位形成不純物の濃度は、中間層の非発光再結
    合準位形成不純物の濃度と同じか、またはそれ以下であ
    ることを特徴とする半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 基板と窒素を含む活性層との間にAlを
    含む半導体層が設けられている半導体発光素子におい
    て、窒素を含む活性層は、窒素化合物原料を用いて成長
    され、Alを含む半導体層は、有機金属Al原料を用い
    て成長されており、窒素を含む活性層の酸素濃度は、半
    導体発光素子が室温連続発振可能となる濃度であること
    を特徴とする半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体発光素子におい
    て、Alを含む半導体層と窒素を含む活性層との間に中
    間層が設けられており、窒素を含む活性層の酸素濃度
    は、中間層の酸素濃度と同じか、またはそれ以下である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 基板と窒素を含む活性層との間にAlを
    含む半導体層が設けられている半導体発光素子におい
    て、窒素を含む活性層は、窒素化合物原料を用いて成長
    され、Alを含む半導体層は、有機金属Al原料を用い
    て成長されており、窒素を含む活性層における酸素濃度
    は、1.5×1018cm-3未満であることを特徴とする
    半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体発光素子におい
    て、Alを含む半導体層と窒素を含む活性層との間に中
    間層が設けられており、窒素を含む活性層における酸素
    濃度は、3×1017cm-3以下であることを特徴とする
    半導体発光素子。
  7. 【請求項7】 基板と窒素を含む活性層との間にAlを
    含む半導体層が設けられている半導体発光素子におい
    て、窒素を含む活性層は、窒素化合物原料を用いて成長
    され、Alを含む半導体層は、有機金属Al原料を用い
    て成長されており、窒素を含む活性層のAl濃度は、半
    導体発光素子が室温連続発振可能となる濃度であること
    を特徴とする半導体発光素子。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体発光素子におい
    て、Alを含む半導体層と窒素を含む活性層との間に中
    間層が設けられており、窒素を含む活性層のAl濃度
    は、中間層のAl濃度と同じか、またはそれ以下である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  9. 【請求項9】 基板と窒素を含む活性層との間にAlを
    含む半導体層が設けられている半導体発光素子におい
    て、窒素を含む活性層は、窒素化合物原料を用いて成長
    され、Alを含む半導体層は、有機金属Al原料を用い
    て成長されており、窒素を含む活性層のAl濃度は2×
    1019cm-3未満であることを特徴とする半導体発光素
    子。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の半導体発光素子におい
    て、Alを含む半導体層と窒素を含む活性層との間に中
    間層が設けられており、窒素を含む活性層のAl濃度
    は、1.5×1018cm-3以下であることを特徴とする
    半導体発光素子。
  11. 【請求項11】 基板と窒素を含む活性層との間にAl
    を含む半導体層が設けられている半導体発光素子の製造
    方法において、Alを含む半導体層を成長させてから窒
    素を含む活性層を成長させるまでの結晶成長を大気中に
    取り出さずに行なうことを特徴とする半導体発光素子の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 基板と窒素を含む活性層との間にAl
    を含む半導体層が設けられている半導体発光素子の製造
    方法において、基板をサセプターで加熱し、窒素を含む
    活性層を窒素化合物原料を用いて成長し、Alを含む半
    導体層を有機金属Al原料を用いて成長するようにして
    おり、Alを含む半導体層の成長後と窒素を含む活性層
    の成長開始との間に、成長室内の窒素化合物原料または
    窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れる場所に残留
    したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合
    物、または、Alを除去する工程を設けたことを特徴と
    する半導体発光素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の半導体発光素子の製
    造方法において、Alを含む半導体層の成長後と窒素を
    含む活性層の成長開始との間に、成長室内の窒素化合物
    原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れる
    場所に残留したAl原料、または、Al反応物、また
    は、Al化合物、または、Alをキャリアガスでパージ
    する工程を設けたことを特徴とする半導体発光素子の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の半導体発光素子の製
    造方法において、Alを含む半導体層の成長後と窒素を
    含む活性層の成長開始との間に、中間層を成長しなが
    ら、成長室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料中
    に含まれる不純物が触れる場所に残留したAl原料、ま
    たは、Al反応物、または、Al化合物、または、Al
    をキャリアガスでパージする工程を設けたことを特徴と
    する半導体発光素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の半導体発光素子の製
    造方法において、Alを含む半導体層の成長後と窒素を
    含む活性層の成長開始との間に、サセプターを加熱しな
    がら、成長室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料
    中に含まれる不純物が触れる場所に残留したAl原料、
    または、Al反応物、または、Al化合物、または、A
    lをキャリアガスでパージする工程を設けたことを特徴
    とする半導体発光素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至請求項10のいずれか一
    項に記載の半導体発光素子において、基板と窒素を含む
    活性層との間に、Alを含む半導体層で一部または全部
    が構成された半導体分布ブラッグ反射鏡が設けられてお
    り、光を基板と垂直方向に取り出す面発光型の構造のも
    のとなっていることを特徴とする半導体発光素子。
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