JP2003092295A - 絶縁膜形成材料 - Google Patents

絶縁膜形成材料

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JP2003092295A
JP2003092295A JP2001283476A JP2001283476A JP2003092295A JP 2003092295 A JP2003092295 A JP 2003092295A JP 2001283476 A JP2001283476 A JP 2001283476A JP 2001283476 A JP2001283476 A JP 2001283476A JP 2003092295 A JP2003092295 A JP 2003092295A
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insulating film
forming material
film forming
thermosetting agent
solvent
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JP2001283476A
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English (en)
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Shinya Nakasone
真也 仲宗根
Yuji Kosuge
勇治 小菅
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Fuji Yakuhin Kogyo KK
Original Assignee
Fuji Yakuhin Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁性に優れ、耐溶剤性、耐熱性を有し、基
板に対しての密着性が良好で、かつ、所望のパターンに
形成できる絶縁膜形成材料を提供する。 【解決手段】 ポリマー、熱硬化剤及び溶剤からなる絶
縁膜材料において、該ポリマーが下記式(I)の構造単
位からなるアルカリ可溶性樹脂からなることを特徴とす
る絶縁膜形成材料。 【化1】 〔式中、R1 はH、CH3 、AはOA1 又はNA23
(A1 、A2 、A3 はH、C1-C6アルキル、C6-C12アリ
ル、C7-C12アラルキル。)、kとmは1以上の整数、l
及びnは0又は1以上の整数。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁膜形成材料に
関する。更に詳しくは、電子部品に用いられる保護膜等
を形成するための材料、あるいは層間絶縁膜、特に液晶
表示素子、集積回路素子、固体撮像素子等の層間絶縁膜
を形成するための材料として好適な低誘電率性の絶縁膜
形成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示素子、集積回路素子、
固体撮像素子等の電子部品においては、その劣化や損傷
を防止するための保護膜、素子表面を平坦化するための
平坦化膜、電気絶縁性を保つための絶縁膜が設けられて
いる。また、薄膜トランジスター(TFT)型液晶表示
素子や集積回路素子においては、層状に配置されている
配線の間を絶縁するための層間絶縁膜が設けられてい
る。しかし、従来知られている電子部品の熱硬化型絶縁
膜形成材料を用いて層間絶縁膜を形成する場合、近年配
線やデバイスの高密度化に伴い、これらの材料に低誘電
性が求められるようになった。また、絶縁膜を形成する
場合、必要とされるパターン形状の層間絶縁膜を得るた
めの工程数が多く、しかも十分な平坦性を有する層間絶
縁膜が得られないという問題があるため、パターニング
可能な感光性絶縁膜形成材料の開発が求められている。
また、絶縁膜は表示素子の製造工程中に溶剤、酸、アル
カリ溶液などに浸漬処理する必要があったり、ポリイミ
ド樹脂の製膜時に膜表面に高温がかかるため、このよう
な外乱によって素子が変質したりする。そのため、これ
らの処理に対する耐性の優れた強靭な有機質薄膜が求め
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は密
着性、絶縁性、平坦性、耐熱性、透明性、耐溶剤性など
の諸性能に優れると共に、低誘電性に優れた薄膜を容易
に形成することができる絶縁膜形成材料を提供すること
にある。本発明の他の目的は、パターニング可能な感光
性の絶縁膜形成材料を提供することにある。即ち、感光
後にアルカリ水溶液によって現像ができ、得られる薄膜
の耐熱性、耐溶剤性、及び透明性を良好に維持しつつ、
得られる薄膜の低誘電率化を図るという困難な問題を克
服することができる感光性絶縁膜形成材料を提供するこ
とにある。本発明のさらなる他の目的及び利点は、以下
の説明から明らかになろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な背景のもとに鋭意研究を重ねた結果、ベースポリマー
として芳香環成分とカルボン酸成分とを有したアルカリ
可溶性樹脂と耐溶剤性、透明性を付与させる熱硬化剤か
ら構成される絶縁膜形成材料、並びに必要に応じ、前述
の絶縁膜形成材料に1,2−ナフトキノンジアジド系感
光剤を添加することにより得られるポジ型感光性絶縁膜
形成材料が上述の課題を解決できることを見出し本発明
を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、ポリマー、熱硬化剤及び
溶剤からなる絶縁膜材料において、該ポリマーが下記式
(I):
【化3】 〔式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、AはOA
1 又はNA23 (A1、A2 及びA3 はそれぞれ水素
原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数
6ないし12のアリル基又は炭素原子数7ないし12の
アラルキル基を示す。)を示し、k及びmはそれぞれ1
以上の整数を示し、l及びnはそれぞれ0又は1以上の
整数を示す。〕で示される構造単位からなるアルカリ可
溶性樹脂からなることを特徴とする絶縁膜形成材料であ
る。もう一つの本発明は、前記ポリマー、熱硬化剤及び
溶剤からなる絶縁膜形成材料に、感光剤として1,2−
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを含有せしめ
ることによって感放射線樹脂特性を付与したことを特徴
とするポジ型感光性絶縁膜形成材料に関するものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明で使用する構成成分
について説明する。本発明に用いるアルカリ可溶性樹脂
の合成方法については、特に限定はないが例えば以下の
方法で合成できる。式(I)で示されるベースポリマー
は(α−メチル)スチレン/無水マレイン酸共重合体を
常法に従い、溶液あるいは塊状ラジカル重合等により合
成した後、アルコール類とのエステル化により合成でき
る。上記のスチレン/無水マレイン酸共重合体として
は、アーコケミカル社製(商標)SMA1000(共重
合比1/1)やSMA2000(共重合比2/1)が使
用でき、これらの半ベジシルエステル体や半シクロヘキ
シル体が好適に用いられる。尚、この場合、開環エステ
ル化反応はエステル化率(対無水マレイン酸)が100
%を超えても無水マレイン酸骨格が一部残存する。
【0007】本発明に用いられる熱硬化剤は、特に限定
されないが、式(I)で示されるポリマーが加熱処理に
よって絶縁膜を形成する際に、耐熱性及び耐溶剤性を絶
縁膜に付与し得るものが好ましい。また、必要に応じて
更に低誘電性、密着性、透明性などの特性を付与し得る
ものであればより好ましい。式(I)のベースポリマー
と反応して架橋を形成し得るものであって、その特性が
極めて優れている熱硬化剤の一例としては下記式(II)
で示されるメラミン類を挙げることができる。
【化4】 〔式中、Wは−NY56 (Y5 及びY6 はそれぞれ水
素原子又は−CH2 OZ(Zは水素原子又は炭素原子数
1ないし6のアルキル基を示す。)を示す。)又はフェ
ニル基を示し、Y1 ないしY4 はそれぞれ水素原子又は
−CH2 OZ(Zは前記の意味を表す。)を示す。〕 具体的には、下記のメラミンが挙げられる。ヘキサメチ
ロールメラミン及びアルキル化ヘキサメチロールメラミ
ン、部分メチロール化メラミン及びそのアルキル化体、
テトラメチロールベンゾグアナミン及びアルキル化テト
ラメチロールベンゾグアナミン、部分メチロール化ベン
ゾグアナミン及びそのアルキル化体等。
【0008】本発明に用いられる感光剤は1,2−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸エステルであり、特に限定
されるものではないが、下記のようなポリフェノール類
のスルホン酸エステルが好ましく用いられる。2,3,
4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−
トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4′
−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,
4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,4,
5,2′,4′−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−
1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステ
ル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナ
フトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,
1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4′−[1
−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチ
ルエチル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデ
ン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−
4−スルホン酸エステル、4,4′−[1−[4−[1
−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]−
1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノ
ール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
エステル、2,2,4−トリメチル−7,2′,4′−
トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル
−7,2′,4′−トリヒドロキシフラバン−1,2−
ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,
1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,
2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、
1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステ
ル。これらの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステルは、単独あるいは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0009】本発明に用いられる溶剤としては、式
(I)で示されるポリマーを溶解し得るものであれば使
用できるが、溶解性及び塗膜の形成のしやすさから、下
記の溶剤が好ましく用いられる。溶剤としては、例え
ば、エチレングリコールモノアルキルエーテル及びその
アセテート類、プロピレングルコールモノアルキルエー
テル及びそのアセテート類、ジエチレングルコールモノ
あるいはジアルキルエーテル類、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、乳酸エチル、ジ
アセトンアルコール、ジメチルアセトアミド、ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いるこ
とができる。
【0010】また、本発明においては、必要に応じて、
塗布性(ストリエーション)を改良するために、ノニオ
ン系、シリコン系或いはフッ素系の界面活性剤を添加す
ることができる。本発明においては、下記のようなフッ
素系界面活性剤が好ましく用いられる。フロラード(商
標)FC430、FC431(住友3M製)、メガファ
ック(商標)F171、F172、F173、F177
(大日本インキ化学工業製)エフトップ(商標)EF3
01、EF303、EF351、EF352(新秋田化
成製)、サーフロン(商標)S381、S382、SC
101、SC105(旭硝子製)。さらに必要に応じて
密着促進剤、帯電防止剤、保存安定剤、消泡剤、顔料、
染料などを含んでもよい。
【0011】A.絶縁膜形成材料 本発明の絶縁膜形成材料は式(I)で示されるポリマー
(アルカリ可溶性樹脂)、熱硬化剤及び溶剤から構成さ
れるものであり、各々の材料及びその組み合わせによっ
て特徴の異なるものを得ることができる。即ち、ポリス
チレン骨格と脂肪酸を持つポリマーを架橋させた熱硬化
膜は密着性、透明性、平坦性、耐熱性、絶縁性及び耐溶
剤性に優れた絶縁膜が形成できる。本発明で得られる硬
化薄膜の誘電率は3以下で、特に絶縁性に優れている。
本発明の絶縁膜形成材料においてアルカリ可溶性樹脂と
熱硬化剤との組成比は、絶縁材料としての特性を維持で
きる範囲内で種々変化させることができるが、例えば、
以下の範囲が好ましい。熱硬化剤はアルカリ可溶性樹脂
に対して5〜30重量%が良好である。この範囲内では
絶縁膜形成能が良好で安定した特性を得ることができ
る。
【0012】本発明の絶縁膜形成材料は、構成成分及び
得られる膜厚等によって異なり特に限定されないが、樹
脂と熱硬化剤の固形分が10〜40重量%の範囲になる
ように溶剤に溶解して使用するとよい。例えば、絶縁膜
形成材料としての塗布液は、まず、本発明のアルカリ可
溶性樹脂及び熱硬化剤を溶剤に混合溶解させた後、孔径
0.2μm程度のフィルターを用いて不溶物及びパーテ
ィクルを濾過して調製される。基板などの被塗布物への
塗布方法としては、バーコート法、スプレー法、ロール
コート法、回転塗布法などの各種方法を採用することが
できる。次いで、塗膜の溶剤分を揮発させるためにプリ
ベーク(予備加熱)される。プリベーク条件は各成分の
種類、成分の配合割合などによっても異なるが、通常6
0〜120℃で10〜600秒間である。続いて、ホッ
トプレート上あるいはオーブン中で100〜250℃、
好ましくは130〜200℃の所定温度で1〜60分間
程度加熱処理して、該樹脂を架橋させ薄膜状絶縁膜を形
成させる。
【0013】B.ポジ型感光性絶縁膜形成材料 本発明のポジ型感光性絶縁膜形成材料は、前記A.絶縁
膜形成材料に感光剤を配合することによって調製され
る。本発明に用いられる感光剤は、1,2−ナフトキノ
ンジアジドスルホン酸エステルであり、上記の絶縁膜形
成材料に配合することによってアルカリ現像液で現像可
能な高感度、高解像度のポジ型の絶縁性に優れたフォト
レジストが得られる。
【0014】本発明の感光性絶縁膜形成材料において、
式(I)のアルカリ可溶性樹脂、感光剤、及び熱硬化剤
との組成比は、特性を維持できる範囲内で種々変化させ
ることが可能であるが、例えば以下の範囲が好ましい。
感光剤は樹脂に対して10〜40重量%、熱硬化剤は5
〜30重量%が好適である。この範囲内では、感度、解
像度、透明性、耐熱性、耐溶剤性、平坦性及び密着性に
優れた絶縁膜が形成できる。得られる硬化薄膜は誘電率
3以下の低誘電性を示す。本発明の感光性絶縁膜形成材
料は、樹脂、感光剤、及び熱硬化剤の固形分が10〜4
0重量%になるように溶剤に溶解された溶液として基板
などの被塗布物に塗布される。
【0015】本発明の感光性絶縁膜材料は、紫外線、遠
紫外線、電子線、X線等によるレジストパターン形成の
ために用いることができ、感度、解像度に優れている。
特に、パターン形成後にベーク処理を行うことによっ
て、誘電率が3以下のパターン状の絶縁膜が形成でき
る。形成された絶縁膜は誘電率が低く、透明性、耐熱
性、耐溶剤性に優れている。本発明の感光性絶縁膜材料
を用いて放射線照射によるレジストパターンを形成する
際の使用法には格別の限定はなく慣用の方法に従って行
うことができ、また、絶縁膜パターンはレジストパター
ン形成後にベーク処理を行うことによって得られる。例
えば、感光性絶縁膜形成材料としての感光性樹脂溶液
は、まず、本発明の可溶性樹脂、感光剤及び熱硬化剤を
溶剤に溶解した後、孔径0.2μm程度のフィルターを
用いて不溶分を濾過して調製される。
【0016】この感光性樹脂溶液は基板表面に塗布さ
れ、プレベーク(加熱)処理により溶媒を除去すること
によって、塗膜が得られる。基板表面への上記感光液の
塗布方法としては、スプレー法、ロールコート法、回転
塗布法などの各種方法を採用することができる。次い
で、この塗膜は加熱(プレベーク)されることによっ
て、溶剤が揮発し流動性のない塗膜が得られる。加熱条
件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なる
が、通常60〜120℃で10〜600秒間程度であ
る。その後、縮小投影露光装置、プロキシミテイーアラ
イナー、ミラープロジェクション、電子線露光装置等に
よって塗膜に所定のパターンのマスクを介して露光した
後、現像液による現像、リンスによって不要な部分を除
去しレジストパターンを形成する。
【0017】現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、アンモニア等の無機アルカリ水溶
液、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1級アミ
ン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2
級アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン
等の第3級アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウ
ムヒドロキシド、コリン等の有機アルカリ水溶液を使用
することができる。さらに、上記アルカリ水溶液中にア
ルコール類、界面活性剤を適量添加して使用することも
できる。
【0018】現像時間は、通常30〜180秒間であ
る。また、現像方法は液盛り法、スプレー法、デイッピ
ング法などのいずれでもよい。現像後、流水洗浄を30
〜90秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素で風乾させること
によって基板上の水分を除去し、パターン状皮膜が得ら
れる。その後、このパターン状皮膜に高圧水銀灯(UV
光)などによる放射線を全面照射し、パターン状皮膜に
残存する1,2−キノンジアジド化合物を完全に分解さ
せ、透明性を付与させる。続いて、ホットプレート上あ
るいはコンベクションオーブン中にて100〜250
℃、好ましくは130〜200℃の所定の温度で、1〜
60分程度の所定時間加熱処理を行うことによって、パ
ターン状架橋絶縁皮膜を得る。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】合成例1 1L4ツ口フラスコにスチレン/無水マレイン酸共重合
体(スチレン/無水マレイン酸共重合比=2/1;AR
CO Chemical社製、(商標)SMA200
0)100g、ベンジルアルコール500gを仕込み、
135℃、40時間反応させた。反応溶液をn−ヘキサ
ン/イソプロピルアルコール混合溶液に滴下し、部分エ
ステル化物を析出させた。次いで、沈殿物をテトラヒド
ロフランに溶解させ、この溶液を再度n−ヘキサン/イ
ソプロピルアルコール混合溶媒中に滴下して、エステル
化物を再沈した。その後、この再沈物を40℃で真空乾
燥することによって、スチレン/無水マレイン酸共重合
体の半ベンジルエステル共重合体粉末(エステル化率:
109% 対無水マレイン酸、電位差滴定により算出)
を得た。収量は83gであった。また、GPCにより測
定した重量平均分子量(Mw)はポリスチレン換算で9
000であった。また、無水マレイン酸残基(対無水マ
レイン酸)は3%であった。
【0021】合成例2 合成例1において、ベンジルアルコールの代わりにシク
ロヘキサノールを用いて同様にしてスチレン/無水マレ
イン酸の半シクロヘキシルエステル共重合体粉末(エス
テル化率101% 対無水マレイン酸、電位差滴定によ
り算出)を得た。収量は70gであった。また、GPC
により測定した重量平均分子量(Mw)はポリスチレン
換算で8500であった。また無水マレイン酸残基(対
無水マレイン酸)は7%であった。
【0022】実施例1 合成例1で得たベンジルエステル変性重合体20g、熱
硬化剤ヘキサブトキシメチロールメラミン(三井サイテ
ック社製、(商標)マイコート506)4g、レベリン
グ剤(住友3M製(商標)フロラードFC430)0.
05g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート76gを混合し溶解した後、孔径0.2μmの
ミリポアフィルターで濾過して絶縁膜形成用塗液を調製
した。次にシリコン基板上にスピンナーを用いて上記の
塗液を塗布した後、90℃で120秒間ホットプレート
上で加熱して膜厚3μmの塗膜を形成した。その後、得
られたシリコン基板をホットプレート上で200℃で3
0分間加熱することによって架橋した薄膜状硬化膜を形
成させた。この硬化膜について下記の項目について評価
試験を行った。得られた結果を表1に示した。
【0023】〔誘電率の測定〕銅板上に前記と同様な操
作をして薄膜を形成させたベタ基板に電極を付けた後、
誘電率を室温、1MHzで測定した。 〔平坦性の評価〕シリコン基板の代わりに1.0μmの
段差を有するシリコーン酸化膜基板を用いた以外は、前
記と同様に薄膜を形成し、2光束式の膜厚測定器を用い
て段差を測定した。段差の最大値が5%未満である場合
を○とし、5%以上である場合を×とした。
【0024】〔透明性の評価〕シリコン基板の代わりに
ガラス基板を用いた以外は上記と同様に薄膜を形成した
ベタ基板を得た。次いで、得られた基板の光透過率を分
光光度計を用いて450nmの波長で測定した。この
時、透過率が95%を超える場合を○、95%未満であ
る場合を×とした。また、透過率の数値も表1、2に記
載した。 〔耐熱変色性〕前記と同様に薄膜を形成したガラスベタ
基板を220℃のオーブンで60分間加熱した後、加熱
処理板の透過率を分光光度計を用いて400〜800n
mの波長で測定し、加熱処理後における透過率の変化を
求めた。透過率の低下率が5%未満の場合を○、5%以
上である場合を×とした。
【0025】〔耐溶剤性の評価〕前記と同様に薄膜を形
成したガラス基板を下記の溶液に所定の温度で10分間
浸漬した後の膜厚変化を測定した。また、皮膜の表面状
態の変化も観察した。下記の全ての溶剤に対して膜厚変
化率が5%未満で、膜の肌荒れ、膨潤のないものは○、
これら溶剤のうち1つだけでも膜厚変化率が5%以上
で、膜の肌荒れ、膨潤、剥れのある場合は×とした。 イソプロピルアルコール(IPA) 23℃ N−メチルピロリドン(NMP) 23℃ ジメチルスルホキシド(DMSO) 70℃ ブチルセロソルブ 23℃ エチルカルビトール 23℃ ジメチルスルホキシド+モノエタノールアミン 23℃ 1N HNO3水溶液 50℃
【0026】〔硬度の測定〕硬化皮膜を形成したシリコ
ン基板を用いて、JIS K−5400−1990の鉛
筆ひっかき試験に準拠し、評価は塗膜のすり傷により鉛
筆硬度を測定し、表面硬度を測定した。 〔密着性の評価〕ガラスベタ基板を用いて、下記の方法
でゴバン目試験を行った。塗膜にカッターナイフで下地
まで届く直角に交差する11本の直線をカットして碁盤
目100個を描いた。次にゴバン上に粘着テープを強く
圧着した後、テープを剥がし塗膜の剥がれ状態を観察す
る。(カット間隔1mm)表1、2の数値は100個の
碁盤目について、残った碁盤目の数を表す。
【0027】実施例2 実施例1において、使用重合体を合成例2で得られたシ
クロヘキシルエステル変性重合体に代えた以外は、実施
例1と同様にして塗布液を調製し、評価した。結果を表
1に示した。 実施例3 実施例1において、熱硬化剤をヘキサメトキシメチロー
ルメラミン(三井サイテック社製、(商標)サイメル3
03)に代えた以外は、実施例1と同様にして塗布液を
調製し、評価した。結果を表1に示した。
【0028】実施例4 実施例2において、熱硬化剤をヘキサメトキシメチロー
ルメラミン(三井サイテック社製、(商標)サイメル3
03)に代えた以外は、実施例2と同様にして塗布液を
調製し、評価した。結果を表1に示した。 比較例1 実施例1において、熱硬化剤を添加せずに実施例1と同
様にして塗布液を調製し、評価した。その結果、200
℃で加熱すると塗膜が溶融フローしてしまい、加熱前の
塗膜形状が保持できなくなってしまった。また、耐溶剤
性において、イソプロピルアルコールやジメチルスルホ
キシドなどの溶剤に浸漬したところ、表面荒れや膨潤が
認められた。
【0029】 注:透明性は、実施例1は97%、実施例2は98%、実施例3は96%、 実施例4は97%、比較例1は96%であった。
【0030】実施例5 <絶縁膜用ポジ型感光液の調製>合成例1で得た半ベン
ジルエステル共重合体20g,トリスフェノール体であ
る4,4′−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビ
スフェノールの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン
酸エステル(ジエステル体)4g、ヘキサブトキシメチ
ロールメラミン(三井サイテック社製、商標 マイコー
ト506)3g、フロラードFC430(住友3M製、
商標)0.05g及びプロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテート73gを混合し溶解した後、孔径
0.2μmのミリポアフィルターで濾過して絶縁膜用感
光液を調製した。 <塗膜の作製>シリコン基板上にスピンナーを用いて上
記感光液を塗布した後、90℃で90秒間ホットプレー
ト上でプリベークして膜厚3.6μmの塗膜を形成し
た。
【0031】<露光、及び現像処理>得られた塗膜に所
定のパターンのマスクを介して、キャノン製のPLA5
01露光装置(ghi線混合UV35センサー8.2m
W/cm2 、UV42センサー16.8mW/cm2
にて露光した。次いで、界面活性剤入りのテトラメチル
アンモニウムヒドロキシド0.43重量%水溶液により
23℃で2分間現像処理を行った後、超純水で30秒間
リンス処理し、ポジ型のパターンを形成させた。現像後
の残膜率は91%であった。また、パターニングは85
mJ/cm2 (at 365nm)で2μm L/Sを
解像することができた。 <ブリーチング及びポストベーク>その後、得られたパ
ターンが形成されたシリコン基板をUV光(PLA−5
01、キャノン)にて全面露光(400mJ/cm2
365nm)を行ってブリーチング処理した。このシリ
コン基板をホットプレート上で200℃で30分間加熱
することによりパターンのポストベークを行い、パター
ン状薄膜を形成したシリコン基板を得た。残膜率は85
%であった。
【0032】実施例1に記載した評価試験結果及び下記
の解像度の評価試験結果を表2に示した。 〔解像度の評価〕パターン状薄膜において抜きパターン
(3×3μmホール)が解像できている場合を○、解像
できていない場合を×とした。
【0033】実施例6 実施例5において、合成例1で得た半ベンジルエステル
共重合体の代わりに半シクロヘキシルエステル共重合体
を使用した以外は、実施例5と同様にして感光液を調製
し評価した。結果を表2に示した。 実施例7 実施例5において、感光剤を2,3,4−トリヒドロキ
シベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸エステル(ジエステル体)に代えた以外は、実施
例5と同様にして感光液を調製し、評価した。結果を表
2に示した。
【0034】実施例8 実施例5において、熱硬化剤をヘキサメトキシメチロー
ルメラミン(三井サイテック社製、サイメル303(商
標))に代えた以外は、実施例5と同様にして感光液を
調製し、評価した。結果を表2に示した。 比較例2 実施例5において、熱硬化剤を添加せずに実施例5と同
様にして感光液を調製し評価した。結果を表2に示し
た。
【0035】 注:透明性は、実施例5は98%、実施例6は97%、実施例7は98%、 実施例8は96%、比較例2は95%であった。
【0036】
【発明の効果】本発明の絶縁膜材料は、低誘電性、耐熱
性、耐溶剤を有し、かつ、シリコン基板等に対する密着
性も良好であり、優れた絶縁性を示す。また、感光剤を
加えることにより、所望のパターンの絶縁膜を形成でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/033 G03F 7/033 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA06 AA10 AA14 AA20 AB17 AC01 AC04 AC05 AC06 AD03 BE01 CB10 CB16 CC03 CC17 CC20 FA03 FA29 FA30 4J002 BC041 BH011 EQ007 EU186 EV247 EV267 FD146 FD207 GP03 5F058 AA04 AA08 AA10 AC07 AF04 AG01 AH02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー、熱硬化剤及び溶剤からなる絶
    縁膜材料において、該ポリマーが下記式(I)に示され
    る構造単位からなるアルカリ可溶性樹脂からなることを
    特徴とする絶縁膜形成材料。 【化1】 〔式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、AはOA
    1 又はNA23 (A1、A2 及びA3 はそれぞれ水素
    原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数
    6ないし12のアリル基又は炭素原子数7ないし12の
    アラルキル基を示す。)を示し、k及びmはそれぞれ1
    以上の整数を示し、l及びnはそれぞれ0又は1以上の
    整数を示す。〕
  2. 【請求項2】 熱硬化剤が、加熱処理によって形成され
    る絶縁膜に耐熱性及び耐溶剤性を付与させる熱硬化剤で
    あることを特徴とする請求項1記載の絶縁膜形成材料。
  3. 【請求項3】 熱硬化剤が下記式(II)に示されるメラ
    ミン構造単位からなるものである請求項1又は2に記載
    の絶縁膜形成材料。 【化2】 〔式中、Wは−NY56 (Y5 及びY6 はそれぞれ水
    素原子又は−CH2 OZ(Zは水素原子又は炭素原子数
    1ないし6のアルキル基を示す。)を示す。)又はフェ
    ニル基を示し、Y1 ないしY4 はそれぞれ水素原子又は
    −CH2 OZ(Zは前記の意味を表す。)を示す。〕
  4. 【請求項4】 ポリマー、熱硬化剤及び溶剤からなる請
    求項1ないし3の絶縁膜形成材料に、1,2−ナフトキ
    ノンジアジドスルホン酸エステルを含有せしめることに
    よって感放射線樹脂特性を付与したことを特徴とする感
    光性絶縁膜形成材料。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH075301A (ja) * 1993-06-15 1995-01-10 Tosoh Corp マイクロレンズ形成用感光性組成物
JPH0798503A (ja) * 1993-09-29 1995-04-11 Tosoh Corp 熱硬化ポジ型感光性組成物
JP2001242616A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Fujifilm Arch Co Ltd ポジ型感光性樹脂組成物

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