JP2002040651A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂組成物

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JP2002040651A
JP2002040651A JP2000224104A JP2000224104A JP2002040651A JP 2002040651 A JP2002040651 A JP 2002040651A JP 2000224104 A JP2000224104 A JP 2000224104A JP 2000224104 A JP2000224104 A JP 2000224104A JP 2002040651 A JP2002040651 A JP 2002040651A
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photosensitive resin
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naphthoquinonediazide
ether
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JP2000224104A
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Yoshihiro Takagi
良博 高木
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Fujifilm Electronic Materials Co Ltd
Original Assignee
Fujifilm Electronic Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルカリ性水溶液で現像でき、高感度であり、
しかも、平坦性、高解像性、現像性、耐熱性、耐薬品
性、基板との密着性、透明性、絶縁性等の諸特性の優れ
たパターン状薄膜を容易に形成することができる感光性
樹脂組成物、更には、上記諸特性と同時に低誘電特性の
優れたパターン状薄膜を容易に形成することができる感
光性樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提
供すること。 【解決手段】テトラフルオロエチレン、カルボキシル基
を含有するモノマー及びこれらと共重合可能なモノマー
を共重合させることにより得られるフッ素含有共重合
体、1,2- ナフトキノンジアジド基含有化合物及び架橋
剤を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成
物。前記ポジ型感光性樹脂組成物を、塗布、第1露光、
現像、第2露光、加熱処理を順次行う工程において、第
2露光の光量が、第1露光の2〜15倍であることを特
徴とするパターン形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
に関し、特にミクロなパターン構造を形成することので
きる感光性樹脂組成物、さらに詳しくは、半導体集積回
路(IC)、液晶ディスプレイ(LCD)用薄膜トラン
ジスタ(TFT)回路等の回路製造用のマスクを作成す
るためのポジ型レジストとして、さらには液晶表示素
子、集積回路素子、固体撮像素子等の層間絶縁膜や固体
撮像素子等のマイクロレンズなどの永久膜形成材料とし
ても好適なポジ型感光性樹脂組成物及びそれを用いたパ
ターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示素子、集積回路素子、
固体撮像素子等の電子部品の製造においては、その劣化
や損傷を防止するための保護膜、素子表面を平坦化する
ための平坦化膜、電気的絶縁を保つための絶縁膜等が設
けられている。又、TFT型液晶表示や集積回路素子に
おいては層状に配置される配線の間を絶縁するために層
間絶縁膜が用いられている。一般に、LCD用TFT、
IC等の電子部品の製造においては、サブミクロン以下
の高解像度を有するとともに高感度を有するレジストが
強く要望されている。
【0003】例えば、ICシリコンウェハのウェットエ
ッチング方式で形成されるレジストパターンには、基板
との密着性やエッチング液に侵されない耐薬品性が必要
とされる。またイオンインプラ工程が加わる場合には、
高温加熱に耐えうる耐熱性が要求される。さらにTFT
の絶縁材料として用いるには、透明性も必要である。し
かし、加熱処理を行うことにより変色するため、液晶カ
ラーフィルターの保護膜やマイクロレンズ等の光学材料
に使用することができないという欠点がある。
【0004】また、層間絶縁膜形成は、必要な工程数が
多く、層間絶縁膜に要求される諸特性、即ち、平坦性、
高解像性、現像性、耐熱性、耐薬品性、基板との密着
性、透明性、絶縁性等を良好に確保することが困難であ
り、これら諸特性をすべて満足する感光性樹脂組成物が
なかった。又、層間絶縁膜については、デバイスの高密
度化にともない、クロストークの発生を抑制するために
低誘電性が要望されているが、従来の感光性樹脂組成物
では、それら諸特性と低誘電性とを両立させる点で充分
満足のいくものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
カリ性水溶液で現像でき、高感度であり、しかも、平坦
性、高解像性、現像性、耐熱性、耐薬品性、基板との密
着性、透明性、絶縁性等の諸特性の優れたパターン状薄
膜を容易に形成することができる感光性樹脂組成物、更
には、従来、上記諸特性と同時に実現することが困難で
あった低誘電特性の優れたパターン状薄膜を容易に形成
することができる感光性樹脂組成物及びそれを用いたパ
ターン形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記構
成の感光性樹脂組成物が提供されて、本発明の上記目的
が達成される。 (1)テトラフルオロエチレン、カルボキシル基を含有
するモノマー及びこれらと共重合可能なモノマーを共重
合させることにより得られるフッ素含有共重合体、1,2-
ナフトキノンジアジド基含有化合物及び架橋剤を含有
することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。 (2)前記フッ素含有共重合体がテトラフルオロエチレ
ン:カルボキシル基を含有するモノマー:前記共重合可
能なモノマー=30〜80:10〜60:10〜40
(モル比)で共重合してなることを特徴とする上記
(1)記載のポジ型感光性樹脂組成物。 (3)上記(1)または(2)記載のポジ型感光性樹脂
組成物を、塗布、第1露光、現像、第2露光、加熱処理
を順次行う工程において、第2露光の光量が、第1露光
の2〜15倍であることを特徴とするパターン形成方
法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポジ型感光性樹脂
組成物について詳述する。まず該本発明のポジ型感光性
樹脂組成物に配合される各成分について説明する。 〔I〕フッ素含有共重合体 本発明に使用されるフッ素含有共重合体は、テトラフル
オロエチレン(モノマーaともいう)、カルボキシル基
を含有するモノマー(モノマーbともいう)及びこれら
と共重合可能なモノマー(モノマーcともいう)を共重
合させることにより得られる。モノマーaは、CF2
2で示される常温、常圧で気体のモノマーである。モ
ノマーbは、カルボキシル基を含有し、モノマーa、b
と共重合可能なものであれば、特に制限されない。例え
ば、クロトン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル
酸などの不飽和カルボン酸類;フマル酸ビニル、マレイ
ン酸ビニル、コハク酸ビニル、フタル酸ビニルなどの多
価カルボン酸ビニルエステル類;フマル酸メチル、マレ
イン酸エチルなどの多価不飽和カルボン酸モノエステル
類を挙げることができる。中でもクロトン酸、アクリル
酸、メタクリル酸が好ましい。尚、アクリル酸、メタク
リル酸の両者を総称して(メタ)アクリル酸とも記す。
モノマーcは、モノマーa、bと共重合可能であれば、
特に制限されず、任意のものが使用される。具体的に
は、アルキルビニルエーテル、例えば、メチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエ
ーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブ
チルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n
−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテ
ル、n−ドデシルビニルエーテル、2−エチルヘキシル
ビニルエーテル等;シクロアルキルビニルエーテル類、
例えば、シクロプロピルビニルエーテル、シクロブチル
ビニルエーテル、シクロペンチルビニルエーテル、シク
ロヘキシルビニルエーテル、シクロヘプチルビニルエー
テル、ノルボルニルビニルエーテル等;カルボン酸ビニ
ルエステル類、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル、ステアリン酸ビニル等;α
−オレフィン系、例えば、エチレン、プロピレン、イソ
ブテン、スチレン、アクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタアクリルアミド等;(メタ)アクリル酸エステ
ル類、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート(メチルアクリレート及びメチルメタクリレートを
総称して(メタ)アクリレートと記す。その他の例につ
いても同様である。)、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、te
rt−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシ(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エ
トキシエチル(メタ)アクリレート、2−(n−プロポ
キシ)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。こ
れらのモノマーは、また、単独で使用してもよいし、2
種以上の単量体を混合して使用してもよい。また、その
構成水素原子の一部乃至全部(ただし、エチレンは除
く)がフッ素原子で置換されたものでもよい。モノマー
cの中では、アルキルビニルエーテル、或いはシクロア
ルキルビニルエーテル類(CH2CH(OR):Rはア
ルキル基またはシクロアルキル基を示す。)が好まし
く、そのRとしては、炭素数1〜12のものが好まし
い。
【0008】フッ素含有共重合体の上記モノマー成分の
組成は、モル比で、モノマーa:モノマーb:モノマー
c=30〜80:10〜60:10〜40であり、好ま
しくは20〜70:15〜50:15〜30である。ま
た、フッ素含有共重合体の質量平均分子量は、好ましく
は4000から30,000、更に好ましくは6000
〜25,000の範囲である。また、フッ素含有共重合
体中のフッ素原子含有量は、20〜70質量%が好まし
い。上記範囲を外れると本発明のポジ型感光性樹脂組成
物硬化膜の前記種々の物性を全て満足することが困難と
なる。
【0009】フッ素含有共重合体はポリマー合成の分野
で知られる方法で合成することができる。具体的には、
ラジカル重合開始剤の存在下に行うことができ、気相重
合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法および溶液
重合法等が挙げられる。また、重合操作も、回分式、半
連続式、連続式など目的に応じて適宜選択することがで
きる。フッ素含有共重合体は、本発明の感光性樹脂組成
物中に、3〜35質量%含有されることが好ましく、よ
り好ましくは5〜30質量%である。
【0010】〔II〕1,2- ナフトキノンジアジド基含有
化合物 本発明で用いられる1,2- ナフトキノンジアジド基含有
化合物としては、1,2-ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステルが用いられる。このエステルとしては、多価フ
ェノールの水酸基のすべてまたは一部が1,2-ナフトキノ
ンジアジドスルホン酸でエステル化された化合物を用い
ることができ、具体的に多価フェノールの水酸基の20
〜100%が1,2-ナフトキノンジアジドスルホン酸でエ
ステル化された化合物を用いることができる。1,2- ナ
フトキノンジアジド基含有化合物としては、たとえば、
2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフトキノ
ンジアジド-4- スルホン酸エステル、2,3,4-トリヒドロ
キシベンゾフェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-5- ス
ルホン酸エステル、2,4,6-トリヒドロキシベンゾフェノ
ン-1,2- ナフトキノンジアジド-4- スルホン酸エステ
ル、2,4,6-トリヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフト
キノンジアジド-5- スルホン酸エステルなどのトリヒド
ロキシベンゾフェノンの1,2-ナフトキノンジアジドスル
ホン酸エステル、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-4-スルホン酸エス
テル、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン-1,2
- ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸エステル、2,3,
4,3'- テトラヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフトキ
ノンジアジド-4-スルホン酸エステル、2,3,4,3'- テト
ラヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフトキノンジアジ
ド-5-スルホン酸エステル、2,3,4,4'- テトラヒドロキ
シベンゾフェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-4-スル
ホン酸エステル、2,3,4,4'- テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸エス
テル、2,3,4,2'- テトラヒドロキシ-4'-メチルベンゾフ
ェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-4- スルホン酸エス
テル、2,3,4,2'- テトラヒドロキシ-4'-メチルベンゾフ
ェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-5- スルホン酸エス
テル、2,3,4,4'-テトラヒドロキシ-3'-メトキシベンゾ
フェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-4-スルホン酸エ
ステル、2,3,4,4'- テトラヒドロキシ-3'-メトキシベン
ゾフェノン-1,2- ナフトキノンジアジド-5- スルホン酸
エステルなどのテトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2-
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、2,3,4,2',
6'-ペンタヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフトキノ
ンジアジド-4- スルホン酸エステル、2,3,4,2',6'-ペン
タヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフトキノンジアジ
ド-5- スルホン酸エステルなどのペンタヒドロキシベン
ゾフェノンの1,2-ナフトキノンジアジドスルホン酸エス
テル、2,4,6,3',4'5'-ヘキサヒドロキシベンゾフェノン
-1,2- ナフトキノンジアジド-4- スルホン酸エステル、
2,4,6,3',4'5'-ヘキサヒドロキシベンゾフェノン-1,2-
ナフトキノンジアジド-5- スルホン酸エステル、3,4,5,
3',4'5'-ヘキサヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフト
キノンジアジド-4- スルホン酸エステル、3,4,5,3',4'
5'-ヘキサヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフトキノ
ンジアジド-5- スルホン酸エステルなどのヘキサヒドロ
キシベンゾフェノンの1,2-ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステル、ビス(2,4'- ジヒドロキシフェニル)メ
タン-1,2- ナフトキノンジアジド-4-スルホン酸エステ
ル、ビス(2,4'- ジヒドロキシフェニル)メタン-1,2-
ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸エステル、ビス(p
-ヒドロキシフェニル)メタン-1,2- ナフトキノンジア
ジド-4- スルホン酸エステル、ビス(p-ヒドロキシフェ
ニル)メタン-1,2- ナフトキノンジアジド-5- スルホン
酸エステル、トリ(p-ヒドロキシフェニル)メタン-1,2
- ナフトキノンジアジド-4- スルホン酸エステル、トリ
(p-ヒドロキシフェニル)メタン-1,2- ナフトキノンジ
アジド-5- スルホン酸エステル、1,1,1-トリ(p-ヒドロ
キシフェニル)エタン-1,2- ナフトキノンジアジド-4-
スルホン酸エステル、1,1,1-トリ(p-ヒドロキシフェニ
ル)エタン-1,2- ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸
エステル、ビス(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)メタ
ン-1,2- ナフトキノンジアジド-4- スルホン酸エステ
ル、ビス(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)メタン-1,2
- ナフトキノンジアジド-5- スルホン酸エステル、2,2-
ビス(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)プロパン-1,2-
ナフトキノンジアジド-4- スルホン酸エステル、2,2-ビ
ス(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)プロパン-1,2- ナ
フトキノンジアジド-5- スルホン酸エステル、1,1,3-ト
リス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-3- フェ
ニルプロパン-1,2- ナフトキノンジアジド-4- スルホン
酸エステル、1,1,3-トリス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキ
シフェニル)-3- フェニルプロパン-1,2- ナフトキノン
ジアジド-5- スルホン酸エステル、4,4'-[1-[4-[1-[4-
ヒドロキシフェニル]-1- メチルエチル]フェニル]エチ
リデン]ビスフェノール-1,2- ナフトキノンジアジド-4-
スルホン酸エステル、4,4'-[1-[4-[1-[4-ヒドロキシフ
ェニル]-1- メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフ
ェノール-1,2- ナフトキノンジアジド-5- スルホン酸エ
ステル、ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-
2- ヒドロキシフェニルメタン-1,2- ナフトキノンジア
ジド-4- スルホン酸エステル、ビス(2,5-ジメチル-4-
ヒドロキシフェニル)-2- ヒドロキシフェニルメタン-
1,2- ナフトキノンジアジド-5- スルホン酸エステル、
3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロインデン-5,6,7,
5',6',7'-ヘキサノール-1,2- ナフトキノンジアジド-4-
スルホン酸エステル、3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-
スピロインデン-5,6,7,5',6',7'-ヘキサノール-1,2- ナ
フトキノンジアジド-5- スルホン酸エステル、2,2,4-ト
リメチル-7,2',4'-トリヒドロキシフラバン-1,2- ナフ
トキノンジアジド-4- スルホン酸エステル、2,2,4-トリ
メチル-7,2',4'-トリヒドロキシフラバン-1,2- ナフト
キノンジアジド-5-スルホン酸エステルなどの(ポリヒ
ドロキシフェニル)アルカンの1,2- ナフトキノンジア
ジドスルホン酸エステルが挙げられる。
【0011】またこれらの1,2- ナフトキノンジアジド
基含有化合物は、単独で、または2種以上組合わせて用
いることもできる。上記のような1,2- ナフトキノンジ
アジド基含有化合物は、たとえば1,2-ナフトキノンジア
ジドスルホン酸のハロゲン化物を、塩基触媒の存在下
で、対応する多価フェノール(多価ヒドロキシ化合物)
でエステル化させることにより得られる。このようなエ
ステル化反応には、ヒドロキシ化合物の水酸基1モルに
対して、1,2-ナフトキノンジアジドスルホン酸のハロゲ
ン化物は通常1.0〜1.2モルの量で用いられること
が望ましい。
【0012】1,2- ナフトキノンジアジド基含有化合物
は、本発明に係る感光性樹脂組成物中、フッ素含有共重
合体100質量部に対して、通常、5〜100質量部、
好ましくは10〜50質量部含んでいることが望まし
い。5質量部未満であると、露光によって生成する酸量
が少ないため、該組成物から形成される塗膜は露光部と
未露光部との現像液に対する溶解度差が小さくなってパ
ターニングが困難になることがあり、一方100質量部
を超えると、短時間の光照射では1,2- ナフトキノンジ
アジド基含有化合物が充分に分解されず残存するため、
感度が低下してしまうことがある。
【0013】〔III〕架橋剤 本発明に用いられる架橋剤は、前記フッ素含有共重合体
のカルボキシル基などの官能基と加熱により反応し、架
橋結合する機能を有するものであれば、特に制限される
べきではないが、好ましくは、下記式(I)で表される化
合物が挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】式(I)中、R5は、−NR5152{R51、R
52は、各々水素又は−CH2OR53(R53は水素又は炭
素数1〜6のアルキル基またはシクロアルキル基を示
す。)を示す。}又はフェニル基を示し、R1,R2,R
3,R4は、各々水素又は−CH 2OR53(R53は水素又
は炭素数1〜6のアルキル基またはシクロアルキル基を
示す。)を示す。上記R53のアルキル基またはシクロア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基,n−ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基,n−アミル基、イソアミル基,n−ヘキシ
ル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。本発明に使
用される式(I)で表されるメラミン架橋剤の具体例とし
ては、例えば、ヘキサメチロールメラミン(R1,R2
3,R4,R51,R52は、各々−CH2OH)及びアル
キル化ヘキサメチロールメラミン(R1,R2,R3
4,R5 1,R52は、各々−CH2OR53、かつR53は好
ましくは炭素数1〜3)、部分メチロール化メラミン
(R1,R2,R3,R4,R51,R52から選択される1〜
5個は−CH2OHでかつ非選択は水素)及びそのアル
キル化体(好ましくはR53は炭素数1〜3)、テトラメ
チロールベンゾグアナミン(R1,R2,R3,R4は各々
−CH2OHで,R5はフェニル基)及びアルキル化テト
ラメチロールベンゾグアナミン(好ましくはR53は炭素
数1〜3)、部分メチロール化ベンゾグアナミン
(R1,R2,R3,R4から選択される1〜3個は−CH
2OHでかつ非選択は水素)及びそのアルキル化体(好
ましくはR53は炭素数1〜3)、あるいは上記化合物の
オリゴマー(好ましくは、単量体2〜5個)等を挙げる
ことができる。本発明で使用される他の架橋剤として
は、エポキシ系化合物、フェノール系化合物、アゾ系化
合物、イソシアネート系化合物等が挙げられる。例え
ば、エポキシ系化合物としては、感光性樹脂組成物の耐
熱性、基板との密着性を向上させる機能を有しているも
のが好ましく、分子中に平均して1個以上のエポキシ基
をもつ化合物を含むことができる。このエポキシ系化合
物は、低分子のものから高分子のものまで特に制限はな
く、加熱処理により、硬化物を与える化合物が好まし
い。例えば、低分子型としては、n−ブチルグリシジル
エーテル、2−エトキシヘキシルグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグ
リコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリ
シジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールA(またはF)のグリシジルエーテ
ル等のグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエ
ステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル等のグリシ
ジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレー
ト、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサン)カ
ルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチル
シクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタン
ジエンオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペン
チル)エーテルなどの脂環式エポキシ等が挙げられる。
また、高分子型としては、エピコート1001、同10
02、同1003、同1004、同1007、同100
9、同1010、同828(商品名;油化シェルエポキ
シ(株)製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂、
エピコート807(商品名;油化シェルエポキシ(株)
製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂、エピコー
ト152、同154(商品名;油化シェルエポキシ
(株)製)、EPPN201、同202(商品名;日本
化薬(株)製)などのフェノールノボラック型エポキシ
樹脂、EOCN102、同103S、同104S、10
20、1025、1027(商品名;日本化薬(株)
製)、エピコート180S75(商品名;油化シェルエ
ポキシ(株)製)などのクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、CY−175、同177、同179、アルダラ
イトCY−182、同192、184(商品名;チバ−
ガイギー(株)製)、ERL−4234、4299、4
221、4206(商品名;U.C.C社製)、ショー
ダイン509(商品名;昭和電工(株)製)、エピクロ
ン200、同400(商品名;大日本インキ(株)
製)、エピコート871、同872(商品名;油化シェ
ルエポキシ(株)製)、ED−5661、同5662
(商品名;セラニーズコーティング(株)製)などの環
状脂肪族エポキシ樹脂、エポライト100MF(共栄社
油脂化学工業(株)製)、エピオールTMP(日本油脂
(株)製)などの脂肪族ポリグリシジルエーテルなどが
挙げられる。また、上記エポキシ系化合物は、ポジ型感
光性樹脂組成物の耐熱性、基板との密着性を向上させる
ために、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有する
ものを含んでいることが好ましい。架橋剤は、フッ素含
有共重合体に対して2〜50質量部の範囲で配合するの
が好ましく、より好ましくは4〜40質量部である。配
合量が少なすぎると感度が低下し、現像不良を起こすこ
とがあり、一方、配合量が多すぎると絶縁性や塗膜性が
悪くなる場合がある。メラミン架橋剤は、全架橋剤中に
50〜100質量%含むことが好ましい。
【0016】本発明では、ポジ型感光性樹脂組成物の塗
布性の向上たとえばストリエーション(塗布すじあと)
の防止、また塗膜の現像性を向上させ、平坦性の更なる
改善のために界面活性剤を配合することもできる。界面
活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオク
チルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテ
ル類、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエ
チレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアル
キルエステル類などのノニオン系界面活性剤、エフトッ
プEF301、同303、同352(新秋田化成(株)
製)、メガファックF171、同F172、同F17
3、同F177(大日本インキ化学工業(株)製)、フ
ロラードFC−430、同FC−431(住友スリーエ
ム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS
−382、同SC−101、同SC−102、同SC−
103、同SC−104、同SC−105、同SC−1
06(旭硝子(株)製)などの名称で市販されているフ
ッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP3
41(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系
共重合体ポリフローNo. 57、95(共栄社油脂化学工
業(株)製)などが挙げられる。これら界面活性剤の中
でもフッ素系界面活性剤が好ましい。
【0017】これらは2種以上用いることもできる。こ
のような界面活性剤は、ポジ型感光性樹脂組成物中の全
量を100質量部とするとき、2質量部以下好ましくは
1質量部以下の量で含有していてもよい。
【0018】また本発明に係る感光性樹脂組成物は、基
板との密着性を向上させるために接着助剤を含んでいて
もよい。このような接着助剤としては、官能性シランカ
ップリング剤などが挙げられる。官能性シランカップリ
ング剤としては、下記のものが例示されるが、中でもS
3及びS4が好ましい。 S1.ビニルトリエトキシシラン:CH2=CHSi
(OC253 S2.ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン:
CH2=CHSi(OCH24OCH33 S3.γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:
【0019】
【化2】
【0020】S4.γ−メタアクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン:
【0021】
【化3】
【0022】S5.γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン:HSC36Si(OCH33
【0023】更に、本発明の感光性樹脂組成物において
は、必要に応じて、帯電防止剤、保存安定剤、ハレーシ
ョン防止剤、消泡剤、顔料等を添加することもできる。
【0024】本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、フッ
素含有共重合体、1,2- ナフトキノンジアジド基含有化
合物及び架橋剤、更に必要に応じて上記成分等を溶媒に
溶解して調製される。
【0025】本発明に使用される溶媒としては、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エ
チレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコール
モノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエ
ーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
フェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコール
モノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコール
モノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
モノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノフェニルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノプロピルエーテルアセテート、2−メトキシブ
チルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、4−
メトキシブチルアセテート、2−メチル−3−メトキシ
ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルア
セテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテー
ト、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキシブチ
ルアセテート、4−プロポキシブチルアセテート、2−
メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペンチルア
セテート、4−メトキシペンチルアセテート、2−メチ
ル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−3
−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−4−メト
キシペンチルアセテート、4−メチル−4−メトキシペ
ンチルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、ジ
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルイソブ
チルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、
プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン
酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、2−ヒドロキ
シプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エ
チル、2−ヒドロキシ−2−メチル、メチル−3−メト
キシプロピオネート、エチル−3−メトキシプロピオネ
ート、エチル−3−エトキシプロピオネート、エチル−
3−プロポキシプロピオネート、プロピル−3−メトキ
シプロピオネート、イソプロピル−3−メトキシプロピ
オネート、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2
−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸ブチル、酢酸イソアミル、炭酸メチル、炭酸エチル、
炭酸プロピル、炭酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビ
ン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、
アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ベンジルメチル
エーテル、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテ
ル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチ
ル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノ
ール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、グリセリン等を挙げることができ
る。
【0026】本発明の感光性樹脂組成物を用いることに
より、例えば次のようにしてパターンを形成することが
できる。先ず、各成分を、例えばその固形分の濃度が5
〜60質量%となるように溶媒に溶解して、これを孔径
0.2〜10μm程度のフィルターで濾過することによ
り本発明の感光性樹脂組成物溶液を調製する。そして、
この本発明の感光性樹脂組成物溶液をシリコンウェハー
等の基板の表面に塗布し、プリベークを行うことにより
溶剤を除去して感光性樹脂組成物の塗膜を形成する。次
いで、形成された塗膜に対して光照射処理などの放射線
照射処理(第1露光)を行った後、現像処理を行って放
射線照射部分を除去することによりポジパターンが形成
される。また現像により得られたパターンの耐溶剤性、
膜強度、耐熱性等の諸特性を向上させるため、更に露光
(第2露光)してもよく、さらに露光の効果を高めるた
め、 露光前、露光中あるいは露光後のいずれかで、パ
ターンを加熱してもよい。この加熱処理は、好ましく
は、露光後に施されることが好ましく、また、第2露光
の光量が、第1露光の2〜15倍であることが好まし
い。本発明の方法では、第2露光量は、第1露光の露光
量を20〜150mJ/cm2としてその2〜15倍と
することが好ましい。また、加熱処理は、110〜22
0℃、3〜60分が好ましい。
【0027】本発明の感光性樹脂組成物溶液を基板に塗
布する方法としては、回転塗布法、流し塗布法、ロール
塗布法等の各種の方法を採用することができる。プリベ
ークの条件は、例えば加熱温度が50〜150℃、加熱
時間が30秒間〜600秒間である。放射線照射処理に
使用される放射線としては、超高圧水銀燈等からの紫外
線で、波長365nmのi線、波長405nmのh線、
436nmのg線、波長248nmのKrFエキシマレ
ーザー、波長193nmのArFエキシマレーザー等の
遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線あるいは電子
線等の荷電粒子線が挙げられる。
【0028】現像処理に用いられる現像液としては、好
ましくは、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア
水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミ
ン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチ
ルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、
ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.
4.0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ
〔4.3.0〕−5−ノナン等が溶解されてなるアルカリ
水溶液が挙げられる。また、このアルカリ水溶液等に、
水溶性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール等のア
ルコール類や、界面活性剤が適量添加されてなるものを
使用することもできる。現像処理時間は、例えば10〜
300秒間であり、現像方法としては、液盛り法、ディ
ッピング法、揺動浸漬法等を利用することができる。ア
ルカリ現像後、流水洗浄によるリンス処理を行うが、リ
ンス処理としては、超高圧マイクロジェットで水洗する
ことが好ましい。
【0029】超高圧マイクロジェットは、高圧噴射装置
から水が噴射される。超高圧マイクロジェットの印加圧
力は、通常、30〜350kgf/cm2(2.9〜3
4.3MPa)、好ましくは50〜250kgf/cm
2(4.9〜24.5MPa) のものを指す。該印加圧
力は、ノズルの形状によって選定され、本発明では、猫
目型ノズル(断面が凹レンズ状)が好ましい。超高圧マ
イクロジェットの噴射角は、水洗作用に大きな影響を及
ぼす。感光性樹脂組成物の面に対して垂直である場合
が、もっとも水洗作用は強い。一方、非感光部の組成物
の除去は、単に水洗作用が強いだけでは不十分で、機械
的な水の衝撃によって不要の組成物を基板から除去しな
ければないが、そのためには噴射方向は基板に対して垂
直方向が最も良いが、またその垂直方向と基板への噴射
方向とのなす角度が、±0〜20度ほどとして基板の進
行方向に対して前または後ろに噴射してもよい。
【0030】また、本発明の経済的な実施形態として連
続水洗を採用するのが実際的であるが、その場合に感光
性樹脂組成物層の幅方向に水が均等に行きわたるよう
に、扇型のひろがりをもって噴射する噴射ノズルを単独
または扇のひろがり方向に複数配列し、その扇面状の噴
射の方向に対して直角方向に感光性樹脂組成物を定速移
動しながら水の噴射部分を通過する方法をとって連続水
洗処理を行うことが好ましい。
【0031】この方法では、非露光部層の深部でも効果
的に除去されるので、層厚の大きな一般には除去しにく
い組成物にも使用することも可能であり、プロファイル
の良好なパターンを形成させることができる。
【0032】上記の噴射圧、衝撃角度、水流ひろがり形
状などを満たすための機能を有して特に好ましく使用で
きる高圧噴射装置は、超高圧ジェット精密洗浄システム
AFシリーズ(旭サナック(株))が挙げられる。中で
も相対的に高圧な噴射用にはAF5400Sが、相対的
に低圧な噴射用にはAF2800IIが、適している。し
かしながら、上記の噴射印加圧、衝撃角度及び水流ひろ
がり形状等を有する装置であれば、この機種に限定され
ず、本発明のパターン形成方法ぶおける現像後の水洗手
段に適用できる。
【0033】この方法では、超高圧マイクロジェットの
効果が強力でかつ深部に及ぶので、水による水洗で非パ
ターン部が実質的に除去される。
【0034】パターン化されている樹脂組成物は、上記
水洗処理の後、例えば圧縮空気や圧縮窒素で風乾し、前
記第2露光、加熱処理を行い硬化したパターン状薄膜が
基板の上に形成される。こうして得られるパターン状薄
膜は、高解像度、低誘電率であって、絶縁性、平坦度、
耐熱性、透明度、硬度等の物性に優れる。また、感光性
樹脂組成物において、フッ素化合物を更に含むものは、
上記特性に加えてその比誘電率は3以下、好ましくは
2.8以下である。したがって、本発明の感光性樹脂組
成物は電子部品の保護膜、平坦化膜、層間絶縁膜等に有
用であり、特に液晶表示素子、集積回路素子及び固体撮
像素子の層間絶縁膜、固体撮像素子等のマイクロレンズ
に有用である。
【0035】
【実施例】以下、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を実
施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。用いるフッ素含有共重合体は、表1に
記載のものである。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1 フッ素含有共重合体(F1)100質量部、2,3,4-トリ
ヒドロキシベンゾフェノン-1,2- ナフトキノンジアジド
-5- スルホン酸エステル(2S:3個の水酸基のうち2
個が置換、1個はH)15質量部、ヘキサメトキシメチ
ロールメラミン22質量部、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート200質量部を混合して攪拌
溶解して、感光性樹脂組成物を調製した。
【0038】これを、ガラス基板(コーニング705
9)上に膜厚が、5μmとなる様、塗布した後、温風ヒ
ーター中で、100℃、2分間乾燥させ、4μmのL/
Sパターンのマスクを通して、超高圧水銀燈を用いて1
00mJ/cm2の露光量で露光を行い、1.5質量%テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシドアルカリ溶液に
て、25℃で20秒間現像し、水洗、乾燥して、微細パ
ターンを得た。その後、基板全体を400mJ/cm2
の露光量で第2露光し、120℃で10分間加熱処理し
て硬化させた。
【0039】得られたパターン状加熱硬化膜の特性を下
記方法で評価した。 (1)比誘電率の測定:上記で得られた加熱硬化膜の比
誘電率を、室温、1MHzの条件で誘電率測定装置(ヒ
ューレットパッカード社製)を用いて測定した。比誘電
率は、2.65であった。 (2)耐熱性の評価 上記の加熱硬化膜の膜厚を測定した後、更に240℃の
オーブン内で30分間加熱した。そして、加熱処理後の
膜厚を測定し、加熱硬化膜の残膜率を求めた。加熱によ
る残膜率の変化はほとんどなかった。 (3)耐溶剤性の評価 上記の加熱硬化膜を、温度80℃のジメチルスルフォキ
シドとモノエタノールアミンの混合液(体積比3:7)
に12分間浸した後、水洗乾燥し膜厚を測定した。浸漬
による膜厚変化はほとんどなかった。 (4)平坦度の評価 上記の加熱硬化膜を、接触式の膜厚測定器を用いて表面
粗さを測定した。Ra値で10オングストロームで平坦
性は非常に良好であった。 (5)透明度の測定 上記の加熱硬化膜をダブルビーム型分光光度計を用い
て、波長380-800nmで測定し、透過率を求め
た。膜は透明で長波長の吸収はほとんどなく、短波長で
も400nmの透過率も96%であった。 (6)耐熱変色の評価 上記の加熱硬化膜を、更に240℃のオーブン内で30
分間加熱した後、上記と同様な方法で、透過率を測定し
た。400nmの透過率の変化は1%であり、ほとんど
変化が見られなかった。
【0040】実施例2〜5 実施例1において、フッ素含有共重合体(F1)に代え
て、F2〜F5を用いた他は、実施例1と同様に実施例
2〜5のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。 実施例6 実施例3において、ヘキサメトキシメチロールメラミン
に代えて、テトラメトキシメチロールベンゾグアナミン
を同量用いた他は、実施例3と同様にポジ型感光性樹脂
組成物を調製した。 実施例7 実施例3において、2,3,4,4'- テトラヒドロキシベンゾ
フェノン-1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸エス
テル(3S:4個の水酸基のうち3個が置換、1個は
H)に代えて、トリ(p-ヒドロキシフェニル)メタン-
1,2- ナフトキノンジアジド-5- スルホン酸エステルを
同量用いた他は、実施例3と同様にポジ型感光性樹脂組
成物を調製した。 比較例1 実施例1において、F1に代えてF1のモノマーa成分
のみスチレンに変更して同F1のモノマーb及びcと共
に合成した共重合体を同量用いた他は、実施例1と同様
にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
【0041】上記実施例2〜7及び比較例1のポジ型感
光性樹脂組成物を実施例1と同様に処理して得られたプ
ロファイルの優れた加熱硬化膜の特性を上記方法で評価
したところ、耐熱性、耐溶剤性、平坦度、耐熱変色につ
いては、何れも実施例1と同様であった。また、比誘電
率については、表2に結果を示したが、比較例1を除き
いずれも良好の範囲であった。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ
性水溶液で現像でき、高解像度、高感度であり、しかも
耐熱性、耐溶剤性、透明性等の諸特性とともに、従来こ
れらの特性と同時に実現することが困難であった低誘電
特性の優れたパターン状薄膜を好ましくは本発明のパタ
ーン形成方法により容易に形成することができる。従っ
て、本発明の感光性樹脂組成物は、半導体集積回路、液
晶ディスプレイ用薄膜、トランジスタ回路等の回路製造
用のマスクを作成するためのポジ型レジストとして、さ
らには層間絶縁膜、カラーフィルタ用保護膜、マイクロ
レンズ、導波回路等の永久膜形成材料としても好適に使
用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/00 C08F 220/00 5F058 220/06 220/06 222/16 222/16 C08K 5/00 C08K 5/00 5/42 5/42 C08L 27/18 C08L 27/18 63/00 63/00 A G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 7/022 601 7/022 601 7/40 7/40 H01L 21/027 H01L 21/312 D 21/312 21/30 502R 570 Fターム(参考) 2H025 AB16 AB17 AC01 AD03 BE01 CB06 CB41 CB43 CC17 FA17 FA29 FA30 2H096 AA25 AA27 BA10 GA08 HA01 HA03 4J002 BD151 BE041 BF041 BG011 BH021 CD022 CD042 CD052 CD062 EJ017 EL027 EQ017 EQ036 ER007 EU187 EV246 EX000 FD142 FD147 FD310 GP03 HA05 4J100 AA02R AA03R AA06R AB02R AC26P AE02R AE03R AE04R AE09R AG02R AG04R AG08Q AG08R AJ01Q AJ02Q AL03R AL08R AL09R AL10R AL36Q AM02R AM15R BA02R BA05R BA06R BA16Q BC02R BC03R BC04R BC07R BC08R BC43Q BC43R CA05 DA01 JA38 5F046 JA04 JA22 LA12 LA18 5F058 AA06 AA08 AA10 AC06 AC08 AF04 AG01 AG09 AH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラフルオロエチレン、カルボキシル
    基を含有するモノマー及びこれらと共重合可能なモノマ
    ーを共重合させることにより得られるフッ素含有共重合
    体、1,2- ナフトキノンジアジド基含有化合物及び架橋
    剤を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記フッ素含有共重合体がテトラフルオ
    ロエチレン:カルボキシル基を含有するモノマー:前記
    共重合可能なモノマー=30〜80:10〜60:10
    〜40(モル比)で共重合してなることを特徴とする請
    求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のポジ型感光性樹
    脂組成物を、塗布、第1露光、現像、第2露光、加熱処
    理を順次行う工程において、第2露光の光量が、第1露
    光の2〜15倍であることを特徴とするパターン形成方
    法。
JP2000224104A 2000-07-25 2000-07-25 ポジ型感光性樹脂組成物 Withdrawn JP2002040651A (ja)

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