JP2003089008A - サイドトリミング方法 - Google Patents

サイドトリミング方法

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JP2003089008A
JP2003089008A JP2001282155A JP2001282155A JP2003089008A JP 2003089008 A JP2003089008 A JP 2003089008A JP 2001282155 A JP2001282155 A JP 2001282155A JP 2001282155 A JP2001282155 A JP 2001282155A JP 2003089008 A JP2003089008 A JP 2003089008A
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housing
strip
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speed
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Hirobumi Shitamae
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ストリップ(鋼板)の幅変更をサイドトリマー
による切断を処理ラインを停止させることなしに連続的
行える制御方法を実現する。 【解決手段】幅の異なるものを順次接合したストリップ
が走行する処理ラインを運転させ、トリミング幅を変更
するために、サイドトリマのハウジングの水平面内での
旋回速度を、幅変え開始から幅変え終了までの距離をパ
ラメータとする正弦関数による所定のアルゴリズムに従
って算出し、上記ハウジングのストリップ幅方向への移
動速度を、回転刃の切断角度が切断線に対して接線方向
になるように、ストリップ移動速度、ハウジングの幅方
向移動速度をパラメータとする所定のアルゴリズムに従
って算出するようにして、上記の移動速度と旋回速度
で、ハウジングを旋回させ、ストリップ幅方向へ移動さ
せることによって回転刃のストリップ幅方向位置と切断
角度とを順次変更させながら、ストリップを切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、幅の異なるものを順
次接合したストリップを、表面処理やストリップの幅変
えのためのトリミング処理(サイドトリマーによる切
断)などのための処理ラインを走行させながら、上記ス
トリップの幅変更箇所でのサイドトリマーによる切断を
処理ラインを停止させることなしに連続的に行うため
の、上記サイドトリマーの回転刃を設けたハウジングの
水平面内での旋回とストリップの幅方向への移動とを自
動的に調整できるようにした、上記ハウジングの旋回速
度及び移動速度の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製鉄所のストリップを酸洗いしたり、メ
ッキを施すなどの処理ラインにおいては、種々の幅のス
トリップを溶接などで接合して連続的に処理可能なよう
に走行させ処理し、その後ストリップの両サイドを切断
して所定寸法幅の製品にする(トリミング)などの処理
を行っている。ところが、処理ラインの運転を停止する
ことなしに、上記処理ラインを走行するストリップの両
サイドを切断して所定の製品幅にするには、切断幅を変
更する幅変更箇所ではサイドトリマーの回転刃が、当該
回転刃による切断端面と干渉することのないように、回
転刃の切断端面に対する角度やストリップ幅方向への移
動速度をコントロールする必要がある。なぜなら、円盤
状の回転刃は、幅変えの際に回転刃の後方側面とストリ
ップの切断端面(側面)とが干渉し、高い剛性を有する
ストリップ側面から回転刃が大きな力を受けて破損した
り、その干渉部分の切断端面が縞模様状態のざらざら面
になり易い。さらに、切断端面と干渉するとき、上記回
転刃は大きな摩擦熱を受けるために著しい摩耗を生じ、
回転刃の切断性能が低下するとともに耐久性が損なわれ
ることになる。
【0003】このようにストリップの両側の所定位置に
予め切断線を設定しておいて、当該切断線に沿って切断
するようにしたものとしては、特公昭63−65453
号公報に記載されたものがある。このものは、幅の異な
るストリップ製品を得るために切断線間(製品幅)の幅
を変えて切断すべきストリップを、処理ラインを停止す
ることなしに連続して切断するのに、幅変え開始点から
幅変え終了点間で円滑に切断されるように、図8に示す
切断曲線を予めストリップ表面に設定しておき(仮想
線)、その切断線に回転刃が沿ってストリップを移動さ
せながら切断するものである。そして、この幅変更箇所
においては、図9で示す回転刃の切り込み開始点ax1
における回転刃干渉領域を切断線に対してスクラップに
なる側に位置する如く、切断線の接線に対する回転刃の
角度を僅かにオフセットさせる(図9における角度α)
とともに、回転刃の水平面内旋回方向への変動を検出す
ることで、この切断線の接線と回転刃軸線の交角が常に
所定交角に保持されるようにハウジングの旋回角度を制
御するものである。
【0004】しかし、このものは、切断する前に作業者
によってストリップの表面に切断線を設定しておかなけ
ればならず、折角回転刃の角度を自動的にコントロール
できるようにしても切断線を設定するのに多くの手間が
掛かることになり自動化したことが十分に活かされてい
ないものである。また、この自動化は、回転刃の水平面
に対する旋回の変動を検出し、その検出値を制御値とし
て用いて常時直角プラスαの角度を保つようにハウジン
グの旋回角度を制御するだけのものであるので、制御は
比較的シンプルなものではあるが、この制御の実行には
上記したように予め多くの時間を要する手間作業が伴う
問題がある。
【0005】また、切断線を設定しておいて、処理ライ
ンを停止させることなしに、幅変更箇所での切断を自動
的に調整して行えるようにしたものが特開昭60−85
820号公報に記載されている。このものは、図10に
示すようにサイドトリマーの回転刃を備えたハウジング
(左右一対のハウジング)、ストリップ幅方向の間隔幅
を調整する間隔調整機構(例えば幅変更スクリュー装置
など)と上記ハウジングに設けてある回転刃の角度を変
更させる回転刃角度変更機構(例えばウォームギヤーな
ど)とを設けており、これら両機構は、回転刃のストリ
ップ幅方向への移動と水平面内における旋回動作とを数
値制御手段によって制御している。当該数値制御手段
は、回転刃の幅方向への移動量(基準位置からの移動
量)と旋回角度とを変更させるための動作手順とその制
御データを記憶部に予め記憶させておき、上記記憶部に
記憶された動作手順に従って、上記制御データに基づ
き、幅方向位置、旋回角度の検知データにより、幅方向
への移動と旋回動作とをフィードバック制御するもので
ある。
【0006】しかし、上記の数値制御手段による制御
は、左右一対のハウジング間の間隔及び上記回転刃の角
度を変えるための動作手順の作成、制御データの作成、
入力に多くの手間を要し、幅方向位置、旋回角度を検知
する必要があり、そのために多くのコストがかかること
が避けられない。また、この制御方法は処理ラインが所
定の一定速度で走行することを不可欠の前提条件とする
ものであるから、処理ライン速度の変更に対応するには
別途の制御プログラム及び制御データが必要であるの
で、処理ライン速度の変更には容易に対応できない。
【0007】
【解決しようとする課題】この発明は、上記従来技術の
問題を解消することを目的とするものであり、そのため
に、上記ストリップの幅変更箇所でのサイドトリマーに
よる切断を処理ラインを停止させることなしに連続的に
行うについて、上記サイドトリマーの回転刃を設けたハ
ウジングの水平面内での旋回と、ストリップの幅方向へ
の移動とを、処理ラインの走行速度、幅変えに要するト
リミング距離、幅変え量をパラメータとして所定のアル
ゴリズムによって制御データを逐次作成することで、簡
便かつ正確に切断幅変えを行えるようにその制御方法を
工夫することをその課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するために講じた手段】上記課題を解決す
るために講じた手段は、幅の異なるものを順次接合した
ストリップが走行する処理ラインを停止させることなし
に、表面処理やトリミング処理(サイドトリマーによる
切断)を連続的に行うとともに、上記サイドトリマーの
回転刃を設けたハウジングを水平面内で旋回とストリッ
プの幅方向への移動とによってトリミング幅を変更する
ために、上記ハウジングの旋回速度と移動速度を制御す
ることを前提として、次の(イ)〜(ハ)によって構成
されるものである。 (イ)上記ハウジングの水平面内での旋回速度を、幅変
え開始から幅変え終了までの距離をパラメータとする正
弦関数による所定のアルゴリズムに従って算出するよう
にしたこと、(ロ)上記ハウジングのストリップ幅方向
への移動速度を、回転刃の切断角度が切断線に対して接
線方向になるように、ストリップ移動速度、ハウジング
の幅方向移動速度をパラメータとする所定のアルゴリズ
ムに従って算出するようにしたこと、(ハ)上記の移動
速度と旋回速度で、ハウジングを旋回させるとともに、
ストリップ幅方向へ移動させることによって回転刃のス
トリップ幅方向位置と切断角度とを順次変更させなが
ら、ストリップを切断するようにしたこと。
【0009】
【作用】上記回転刃を設けたハウジングを、幅変更箇所
で水平面内の旋回と幅方向への移動とを行わせるのに、
上記ハウジングの水平面内での旋回速度を、幅変え開始
から幅変え終了までの距離をパラメータとする正弦関数
による所定のアルゴリズムに従って算出するようにし、
上記ハウジングのストリップ幅方向への移動速度を、回
転刃の切断角度が切断線に対して接線方向になるよう
に、ストリップ移動速度、ハウジングの幅方向移動速度
をパラメータとする所定のアルゴリズムに従って演算す
るようにし、上記の移動速度と旋回速度で、ハウジング
を旋回させるとともに、ストリップ幅方向へ移動させる
ことによって回転刃のストリップ幅方向位置と切断角度
とを順次変更させながら、ストリップを切断するように
したことにより、所要のパラメータを入力するだけで幅
変え切断がなされるので、予め切断曲線を設定する必要
がなく、幅変更が簡単にできる。また、幅変更箇所のハ
ウジングの水平面内での旋回速度と移動速度とが、幅変
更の切断動作中に順次所定のアルゴリズムによって演算
して設定されるので、切断端面の接線方向に沿った最適
な角度で切断ができる。
【0010】
【実施態様その1】実施態様1は、上記解決手段につい
て、上記回転刃の旋回に伴う切断角度と切断軌跡の角度
とを比較し、回転刃と切断端面との干渉の有無を確認し
て回転刃を所定の設定角度に補正することである。
【作用】上記回転刃が仮想切断曲線に沿って切断中に何
らかの原因で内カーブを描くようなことが生じて切断端
面に回転刃が干渉しても、その干渉を検知して、回転刃
の角度を直ぐに補正することで、回転刃に切断端面から
の大きな力や切断された後の切断端面に縞模様などの傷
(回転刃による切断端面の傷)ができることがなく、ま
た、回転刃の切断端面との摩擦による摩耗が軽減され
る。
【0011】
【実施態様その2】実施態様2は、上記解決手段につい
て、上記回転刃が仮想切断線に対して接線方向になるよ
うにするためのハウジングの旋回速度ωを、 ω=π/2*θmax/(y2/VL)*sin(π*
y/y2)(rad/s) の式から求め、上記ハウジングを幅方向に移動させる移
動速度Vwを、 Vw=tanθ*(VLーVry)+Vrx =tanθ*(VLーRωcos(α+θ))+Rωs
in(α+θ) の式から求め、上記各式により求められた旋回速度と移
動速度とによってハウジングの水平面内での旋回速度と
ストリップの幅方向への移動速度とを制御することであ
る。
【作用】幅変え箇所における仮想切断曲線に回転刃を沿
わせるためのハウジングの水平面に対する旋回速度と移
動速度とを上式で求め、上記回転刃の仮想切断曲線に対
する角度及び幅方向位置を制御するようにしたので、正
確かつ適切な切断ができる。
【0012】
【実施の形態】図1は、サイドトリマーによるストリッ
プのトリミングの基本原理を示すもので、図1(a)
は、サイドトリマーに設けられたハウジングとストリッ
プとの切断位置関係を示す概略平面図であり、図1
(b)は、回転刃の所定の切断位置におけるハウジング
の旋回に伴う回転刃の移動状態を示した概略平面図であ
る。図1(c)は、幅変え箇所における任意の位置での
切断線と回転刃との位置関係を示す拡大概略平面図であ
る。図2は、幅変え箇所における幅変え開始から幅変え
終了までのトリミング長さを示すもので、図3は、幅変
え開始から幅変え終了までのハウジングの最大旋回角度
を示したものである。図4は、回転刃の切断端面に対す
る干渉のチェック方法を図解したものである。これら図
1乃至図4を参照しながら切断幅変え箇所でのハウジン
グの切断線に対応する旋回速度と移動速度とを制御する
制御方法について説明する。図1(a)のサイドトリマ
ーのハウジングに設けた回転刃とストリップとの位置関
係において、1は、ストリップの処理ラインに設置され
るサイドトリマーを構成するハウジングで、2はそのハ
ウジング1の水平面に対する旋回中心点である。3はス
トリップで、4は回転刃である。また、図1(b)にお
いてLxは、旋回中心点2から回転刃4がストリップ幅
方向に対して任意距離移動した時の移動距離を示し、L
yは、その時のストリップ進行方向に対する回転刃4の
位置が実質的に任意距離移動した状態の移動距離を示し
たものである。また、θは回転刃の旋回移動角度を示し
たものである。
【0013】このものでは、処理ラインを停止すること
なく、トリミング幅の変更箇所での上記旋回速度及び幅
方向移動速度を随時変更させながら切断を行うのに、上
記のLx,Ly,θ等の値を基にして、後述の演算式に
よって求めた移動速度、旋回速度を使って、ハウジング
1の幅方向への移動を制御し、かつ、回転刃が切断端面
に対して接線方向になるようにハウジング1の旋回を制
御する。図1(b)に示す回転刃4とストリップ3との
位置関係において、ストリップ走行速度をVL、ハウジ
ングのストリップ幅方向に対する移動速度をVw、ハウ
ジングの旋回による変位移動速度の内、幅方向に対する
変位移動速度をVrx、ストリップ走行方向に対する変
位移動速度をVry、回転刃4の旋回半径をRとすると
き、回転刃の旋回半径Rは、R=SQRT(L^2+S
^2)の式で表される。また、回転刃4の所定位置での
セット角度をαとし、ハウジング1を任意の位置に旋回
したときの回転刃の旋回移動角度をθとし、ハウジング
1の旋回速度をωとして、ハウジング旋回による幅方向
への移動速度Vrxとストリップの走行方向への移動速
度Vryとを次の式で求める。 Vrx=Rωsin(α+θ) Vry=Rωcos(α+θ) そして、トリミング幅変え時の回転刃4の切断端面に対
する接線角度θとストリップ速度VL、ハウジングの幅
方向移動速度Vwの関係は、図1(c)に示すものであ
って、tanθは次式で表される。 tanθ=(Vw−Vrx)/(VL−Vry) =(Vw−Rωsin(α+θ))/(VL−Rωco
s(α+θ))
【0014】そして、上記各式で演算される数値を用い
て、ストリップ3の走行中における幅変え切断時に、回
転刃4が無理な外力(切断端面から受ける力など)を受
けることがないように、回転刃4の切断角度を切断端面
の接線に沿わせるためのハウジング1の旋回速度および
移動速度を以下の式によって演算し、ハウジング1のス
トリップ幅方向への移動と水平面内での旋回との速度制
御を行う。つまり、旋回移動角度θは、 θ=θmax/2*{1−cos(π*y/y2)} (rad) ハウジングの旋回速度ωは、 ω=π/2*θmax/(y2/VL)*sin(π*
y/y2)(rad/s) ハウジングの移動速度Vwは、 Vw=tanθ*(VL−Vry)+Vrx =tanθ*(VL−Rωcos(α+θ))+Rωs
in(α+θ) ここで、yは図2に示すように回転刃4の幅変え切断開
始からの距離(mm)、y2は幅変え切断開始から中間
(y0/2)までの切断長さ(mm)、y0は切断開始
から切断終了までの最終切断長さ(mm)である。
【0015】そして、上記式による旋回速度ω、移動速
度Vwによって制御されるハウジング1の最大旋回角度
は、ストリップ幅方向への幅変え量との関係において以
下のようになる。まず、幅変え量ΔWはハウジング移動
速度Vwの積分値であるので、次の式によって求める。
ここで、 Vw=tanθ*(VL−Vry)+Vrx 上記式のハウジング1の幅方向への移動速度Vwにおい
て、ハウジング1の旋回によるストリップの幅方向への
移動速度とストリップ走行方向への移動速度の補正成分
Vrx,Vryは、最終的には相殺されるので無視し、
また、旋回移動角度は、十分に小さいのでtanθをほ
ぼθとすると、Vw=θ*VLである。ここで、切断時
間t0=y0/VLとすると、 であり、よって最大旋回角度は、θmax=2*ΔW/
y0で求められる。即ち、2辺がy0,ΔWの長方形の
対角線の角度の2倍になる。これを図示すると図3のよ
うになる。
【0016】次に、ハウジング1の旋回移動角度θの修
正について、その修正方法を説明する。回転刃4で切断
したストリップ切断端面が上記式により得られる切り込
み接線に対して内向きに軌跡を描く場合、初期の切断軌
跡の角度以上に回転刃4に切り込みを入れると切断端面
との干渉が生じる。そこで、その干渉を避けるために回
転刃4の切り込みは、幅変え切断中は常に回転刃4と切
断端面との間隙を監視する必要がある。そして、干渉が
ある場合には、回転刃4の角度を干渉のない角度に修正
する必要がある。その回転刃4と切断端面との干渉の監
視方法としては、切断中において常に切断済み長さ位置
での回転刃4の水平位置を追跡していくことで切断端面
の角度を認識し、切断端面と回転刃4の角度との間隙を
チェックするようにする。そして、回転刃4と切断端面
との間隙が保たれない場合は、回転刃4の角度を切断角
度+αに修正するようにする。この点を図解したのが図
4である。ところで、切断端面の角度は、 θs=tan−1(ΔLx/K) の式で求められる。
【0017】切断時のナイフ角度をθkとすると、θk
<θsの場合は切断端面と回転刃4との間で干渉が生じ
るから、回転刃4の角度を切断端面に対して最小切り込
み角度θk1を確保するように修正する必要がある。こ
のための修正値は、 θk1=θs+θtm の式で求める。そして、この修正値によって回転刃4の
角度を干渉のない角度に修正する。なお、θkは回転刃
角度、θsは切断端面の角度、Lx1は図4に表示する
A点の回転刃水平位置、Lx2は同図表示のB点の回転
刃水平位置、θtmは最小切り込み角度、Kは回転刃と
切断端面との干渉幅(A点ーB点間の距離)で、Tを板
厚とすると、次式によって求められるものである。
【0018】以上説明してきた処理ラインを走行させた
まま製品幅の幅変え箇所におけるサイドトリマーに設け
られたハウジングの幅方向への移動速度、水平面内での
旋回速度を上記式によって求めて制御するようにしたサ
イドトリミング方法では、ストリップ走行中に、その走
行の一時停止や走行速度の変更があっても、上記式には
何ら影響を与えることはなく、回転刃4はトリミング幅
変更箇所での切断曲線に対して常に接線方向にセットさ
れて適切な切断が行われる。なお、トリミング幅変更箇
所における回転刃4のストリップ3の幅方向への移動速
度と水平面内での旋回速度を上式によって求めて実際に
切断を行った例を図5乃至図7に示している。
【0019】図5に示しているものは、処理ラインの走
行速度を一定にして切断したときの時間に対してハウジ
ング旋回角が変化する状態とハウジング移動速度が変化
する状態、即ち、幅変更箇所におけるトリミング幅変更
開始から終了までのハウジング1の旋回角と移動速度と
の変化をグラフにしたものである。この実施例での幅変
更箇所におけるハウジング1のストリップ幅方向への移
動速度、旋回角を決めるためのストリップ走行速度や幅
変え切断長さ、幅変え切断時間などの諸条件は図5に表
示した通りであり、図5はこの旋回角と移動速度とを、
これらの諸条件を基にして上記制御式により求めて行っ
たものである。また、図6に示したものは、図5と同様
幅変え箇所における幅広の切断から幅狭への切断に切断
幅を変更するに、途中処理ラインを停止し、その後復帰
させて切断を継続して行ったときの幅変更箇所における
トリミング幅変更開始から終了するまでのハウジング1
の旋回角と移動速度との変化をグラフにしたものであ
る。このものの幅変更箇所におけるハウジング1のスト
リップ幅方向への移動速度、水平面内での旋回角を決め
るためのストリップ走行速度や幅変え切断長さ、幅変え
切断時間などの諸条件は図6に表示の通りで、これらの
諸条件を基にして上記制御式により旋回角と移動速度と
を求めて行ったものである。さらに、図7に示したもの
は、上記図5、図6同様幅変え箇所における幅広の切断
から幅狭への切断に切断幅を変更するに、途中処理ライ
ンの走行速度を変えて切断を行ったときの幅変え箇所に
おける切断幅変え開始から終了するまでのハウジング1
の旋回角と移動速度との変化をグラフにしたものであ
る。
【0020】この実施例での幅変更箇所におけるハウジ
ング1のストリップ幅方向に対する旋回角と移動速度を
決めるための諸条件は図7に表示の通りで、これらの諸
条件を基にして上記制御式により旋回角と移動速度とを
求めて行ったものである。以上図5乃至図7でみられる
ように幅変更箇所における切断幅を変更するのにストリ
ップ処理ラインの走行速度を一定にして行う場合であっ
ても、処理ラインの走行を一時停止して復帰させて行う
場合であっても、また、処理ラインの走行速度を途中変
えて行う場合であっても、ハウジング1の旋回角と移動
速度は、上記の式を使って演算した制御値でコントロー
ルされるので切断軌跡に全く影響がなく、回転刃4が切
断端面や切り屑などから強い力を受けることもなく、常
に切断線に対して接線方向に向いた切断が行われる。
【0021】
【効果】この発明は、幅の異なるものを順次接合したス
トリップが走行する処理ラインを停止させることなし
に、表面処理やトリミング処理(サイドトリマーによる
切断)を連続的に行うとともに、上記サイドトリマーの
回転刃を設けたハウジングを水平面内で旋回とストリッ
プの幅方向への移動とによってトリミング幅を変更する
ために、上記ハウジングの旋回速度と移動速度を制御す
ることを前提として、上記ハウジングの水平面内での旋
回速度を、幅変え開始から幅変え終了までの距離をパラ
メータとする正弦関数による所定のアルゴリズムに従っ
て算出するようにし、上記ハウジングのストリップ幅方
向への移動速度を、回転刃の切断角度が切断線に対して
接線方向になるように、ストリップ移動速度、ハウジン
グの幅方向移動速度をパラメータとする所定のアルゴリ
ズムに従って算出するようにし、上記の移動速度と旋回
速度で、ハウジングを旋回させるとともに、ストリップ
幅方向へ移動させることによって回転刃のストリップ幅
方向位置と切断角度とを順次変更させながら、ストリッ
プを切断するようにしたことにより、所要のパラメータ
を入力するだけで幅変え切断がなされるので、予め切断
曲線を設定する必要がなく、幅変更が簡単にできる。ま
た、幅変更箇所のハウジングの水平面内での旋回速度と
移動速度とが、幅変更の切断動作中に順次所定のアルゴ
リズムによって演算して設定されるので、切断端面の接
線方向に沿った最適な角度で切断ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、サイドトリマーによるストリップの幅変え
切断の基本原理を示すもので、(a)は、サイドトリマ
ーに設けられたハウジングとストリップとの幅変更箇所
における位置関係を示す概略平面図である。(b)は、
さらに上記ハウジングの回転中心に対して、回転刃が所
定の切断位置から幅方向に対する移動とストリップの走
行に伴うストリップ走行方向の移動とそれに伴う旋回角
度θとの位置関係を示す概略平面図である。(c)は、
切断幅変更箇所でのストリップ速度とハウジングの幅方
向に対する移動速度と回転刃旋回移動角度をベクトルに
して示した拡大概略平面図である。
【図2】は、切断幅変更箇所における回転刃の幅変え切
断開始からの切断距離y、切断開始から中間(y0/
2)までの切断長さy2、切断開始から切断終了までの
最終切断長さy0を表す模写図である。
【図3】は、切断開始から終了までの切断長さy0に対
するハウジングの最大旋回角度を表した模写図である。
【図4】は、切断端面と回転刃との干渉をチェックする
のに、また、回転刃角度の設定角を修正するのに、これ
らに用いる要素を図解した模写図である。
【図5】は、幅変更箇所における回転刃のストリップの
幅方向に対する移動速度と水平面内の旋回速度とを求め
処理ラインの走行速度を一定にして切断をしたときのハ
ウジングの時間に対する旋回角と移動速度の変化状態を
グラフにしたものである。
【図6】は、図5と同様幅変更箇所における回転刃のス
トリップの幅方向に対する移動速度と水平面内の旋回速
度とを求め処理ラインの走行速度を途中停止し、その後
復帰させて切断を継続して切断を行ったときのハウジン
グの時間に対する旋回角と移動速度の変化状態をグラフ
にしたものである。
【図7】は、上記同様幅変更箇所における切断幅を変更
するのに、途中処理ラインの走行速度を変えて切断を行
ったときのハウジングの時間に対する旋回角と移動速度
の変化状態をグラフにしたものである。
【図8】は、従来のサイドトリミング方法により幅変更
箇所でのトリミング状態を示した概略平面図である。
【図9】は、図8の一部拡大概略平面図である。
【図10】は、従来の他の幅変更箇所でのトリミングを
行う際の切断幅調整制御装置の構成ブロック図である。
【符号の説明】
1:ハウジング 2:ハウジングの回転中心 3:ストリップ 4:回転刃 A:ストリップの進行に伴う幅狭の切断位置 B:幅広の所定の切断位置 L:ハウジング回転中心からの回転刃の取付け水平距離 S:ハウジング回転刃中心からの回転刃の取付けストリ
ップ進行方向距離 R:回転刃の半径 R=SQRT(L^2+S^
2) α:回転刃の所定位置のセット角度 tanα=S
/L θ:回転刃の旋回移動角度 VL:ストリップの走行速度 Vw:ハウジングのストリップ幅方向に対する移動速度 ω:ハウジングの旋回速度 Vrx、Vry:ハウジング旋回による移動速度で、V
rx=Rωsin(α+θ)、Vry=Rωcos(α
+θ) y:幅変え切断開始よりの距離 y2:中間切断長さ y0:最終切断長さ △w:幅変え量

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】幅の異なるものを順次接合したストリップ
    が走行する処理ラインを停止させることなしに、表面処
    理やトリミング処理(サイドトリマーによる切断)を連
    続的に行うとともに、上記サイドトリマーの回転刃を設
    けたハウジングを水平面内で旋回とストリップの幅方向
    への移動とによってトリミング幅を変更するために、上
    記ハウジングの旋回速度と移動速度を制御するサイドト
    リミング方法において、 上記ハウジングの水平面内での旋回速度を、幅変え開始
    から幅変え終了までの距離をパラメータとする正弦関数
    による所定のアルゴリズムに従って算出するようにし、 上記ハウジングのストリップ幅方向への移動速度を、回
    転刃の切断角度が切断線に対して接線方向になるよう
    に、ストリップ移動速度、ハウジングの幅方向移動速度
    をパラメータとする所定のアルゴリズムに従って算出す
    るようにし、上記の移動速度と旋回速度で、ハウジング
    を旋回させるとともに、ストリップ幅方向へ移動させる
    ことによって回転刃のストリップ幅方向位置と切断角度
    とを順次変更させながら、ストリップを切断するように
    したことを特徴とするサイドトリミング方法。
  2. 【請求項2】上記回転刃の旋回に伴う切断角度と切断軌
    跡の角度とを比較し、回転刃と切断端面との干渉の有無
    を確認して回転刃を所定の設定角度に補正することを特
    徴とする請求項1のサイドトリミング方法。
  3. 【請求項3】上記回転刃が仮想切断線に対して接線方向
    になるようにするためのハウジングの旋回速度ωを、 ω=π/2*θmax/(y2/VL)*sin(π*
    y/y2)(rad/s) の式から求め、上記ハウジングを幅方向に移動させる移
    動速度Vwを、 Vw=tanθ*(VL−Vry)+Vrx =tanθ*(VL−Rωcos(α+θ))+Rωs
    in(α+θ) の式から求め、上記各式により求められた旋回速度と移
    動速度とによってハウジングの水平面内での旋回速度と
    ストリップの幅方向への移動速度とを制御することを特
    徴とする請求項1のサイドトリミング方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007144548A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Nippon Steel Corp トリマーの走間切り込み方法
JP2012066330A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Nittetsu Yawata Engineering Co Ltd 走間サイドトリミング方法
CN102999033A (zh) * 2012-12-05 2013-03-27 深圳市蓝海华腾技术有限公司 一种旋切剪板一体化控制系统及方法

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