JP2012066330A - 走間サイドトリミング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】剪断刃の刃物軌跡が容易に求められ、剪断刃の損傷を抑制しながら、良好な切断面を形成できる走間サイドトリミング方法を提供する。
【解決手段】接合された幅の異なるストリップ11、12の幅方向両端部21、22を切断する剪断刃13、14の剪断点を、平面視してその旋回中心近傍に合わせたサイドトリマー10を用い、ストリップ11、12を搬送しながらその幅方向に剪断刃13、14を移動させて切断幅を変更する走間サイドトリミング方法であり、幅方向における剪断刃13、14の移動量Dと、搬送方向に対する剪断刃13、14の旋回角度θを算出して、剪断刃13、14の移動量Dと旋回角度θの制御を行うと共に、剪断刃13、14の回転速度をストリップ11、12の搬送速度よりも速くするリード率Rを0を超え20%以下にして、ストリップ11、12の切断を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、接合された幅の異なるストリップを搬送しながら、その幅方向両端部の切断幅を変更する走間サイドトリミング方法に関する。
従来、ストリップ(例えば、鋼板)の処理ラインにおいては、ストリップの板幅を予め設定した幅に仕上げる設備として、ストリップの幅方向両端部を切断するサイドトリマーが使用されている。
このストリップには、板幅の異なる複数種類のストリップがあるが、上記した処理ラインで各板幅のストリップを連続的に処理するため、各ストリップの搬送方向端部を接合して搬送している。このため、ストリップの板幅が切替わる部分(接合位置)では、ストリップの搬送を止めて、ストリップの幅方向におけるサイドトリマーの配置位置を変えなければならなかった。
しかし、ストリップの搬送を止めることなくストリップの板幅を変更した場合、以下に示す効果が得られるため、ストリップを搬送しながら板幅を調整する需要が高まっている。
1)ストリップを滞留させるためのループタワー等のストリップ貯蔵設備の能力に余裕ができる。
2)サイドトリマーとストリップ貯蔵設備との間に圧延機が存在する場合、ストリップの搬送を止めることによってできるストップマークの発生を回避できる。
3)ストリップの搬送を止めてサイドトリマーの幅変えを行う際に、剪断刃をストリップ端部に挿入するためストリップに形成する半月状の切欠きが不要となる。
そこで、例えば、特許文献1には、ストリップの搬送中に、ストリップの切断幅を変更し得るようにしたサイドトリマーが開示されている。具体的には、ストリップの幅方向に前後進し得るキャリアに剪断刃を有するハウジングを設け、このハウジングの回転中心を基準にハウジングをキャリアに対して回動させ、かつストリップの切断幅を変更し得るよう構成している。
また、特許文献2には、サイドトリマーのハウジングの水平面内での旋回速度を、幅変え開始から幅変え終了までの距離をパラメータとする正弦関数による所定のアルゴリズムに従って算出する方法が開示されている。
特公昭54−15151号公報 特開2003−89008号公報
しかしながら、前記従来の技術には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
特許文献1は、サイドトリマーの装置構造について記載しているが、剪断刃の軌跡制御については検討されていない。このため、剪断刃の軌跡制御が適正に行われなければ、剪断刃がストリップの剪断端面と干渉するときに、剪断刃が大きな摩擦熱を受けるため、著しい磨耗を生じ、剪断刃の切断性能が低下すると共に、耐久性が損なわれる。
また、特許文献2は、図5(A)に示すように、剪断刃90を旋回させるに際し、サイドトリマー91のハウジング92の中心点pを中心として旋回させている。なお、ストリップ93の板幅調整に際しては、搬送されるストリップ93に対し、サイドトリマー91のハウジング92をその場で旋回させているが、説明の便宜上、図5(A)においては、ストリップ93に対してサイドトリマー91が移動しているように示している。
この特許文献2では、剪断刃90の剪断点が、平面視して剪断刃90の旋回中心とは異なる位置にあるため、剪断刃90の軌跡を算出する際には、ハウジング92の移動軌跡も考慮する必要があり、計算式(考え方)が複雑になり、各種板幅のストリップ93に対する板幅調整に対応しきれていない。また、通常、ストリップが剪断刃で切断されていれば、図5(B)に示すように、ストリップ93の上側に略一定深さの切断面94(斜線部)が形成されるが、図5(A)に示す方法では、図5(C)に示すように、ストリップ93の上側に波状の切断面95(斜線部)が形成される場合がある。なお、ストリップ93の切断面を除く部分(ストリップ93の下側)は、ストリップの破断面である。
ここで、ストリップに図5(C)に示す切断面が形成された場合、切断面が荒れていると判断され、剪断刃の寿命に関わらず剪断刃を交換するためランニングコストがかかる。
また、特許文献2では、ストリップの搬送速度に対する剪断刃の回転速度、即ちリード率に関する記載がなく、適正な切断がなされない恐れもある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、剪断刃の刃物軌跡が容易に求められ、剪断刃の損傷を抑制しながら、良好な切断面を形成できる走間サイドトリミング方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る走間サイドトリミング方法は、接合された幅の異なるストリップの幅方向両側に配置され該ストリップの端部をそれぞれ切断する剪断刃の剪断点を、平面視して該剪断刃の旋回中心近傍に合わせたサイドトリマーを用い、前記ストリップを搬送しながら前記各剪断刃を該ストリップの幅方向に移動させて、該ストリップの切断幅を変更する走間サイドトリミング方法であって、
前記ストリップの幅方向における前記剪断刃の移動量Dを式(1)で算出し、かつ前記ストリップの搬送方向に対する前記剪断刃の旋回角度θを式(2)及び式(3)で算出して、該剪断刃の移動量Dと旋回角度θの制御を行うと共に、該剪断刃の回転速度を前記ストリップの搬送速度よりも速くするリード率Rを0を超え20%以下にして、前記ストリップの切断を行う。
D=C/2×cos{π/(L/V)×t}+C/2 ・・・(1)
θ=tan−1−θ ・・・(2)
=C/2×{π/(L/V)/V}×sin{π/(L/V)×t} ・・・(3)
ここで、Cはストリップの切断幅の変更開始位置又は変更終了位置からストリップの接合位置までのストリップの幅方向における剪断刃の移動距離(mm)、Lはストリップの切断幅の変更開始位置又は変更終了位置からストリップの接合位置までのストリップの搬送方向の距離(mm)、tは剪断刃がストリップの接合位置に到達するまでの時間の変数又は接合位置からの時間の変数(秒)、Vはストリップの搬送速度(mm/秒)、θはストリップの切断幅の変更開始位置までの剪断刃の初期旋回角度(度)、をそれぞれ示す。
前記目的に沿う第2の発明に係る走間サイドトリミング方法は、接合された幅の異なるストリップの幅方向両側に配置され該ストリップの端部をそれぞれ切断する剪断刃の剪断点を、平面視して該剪断刃の旋回中心近傍に合わせたサイドトリマーを用い、前記ストリップを搬送しながら前記各剪断刃を該ストリップの幅方向に移動させて、該ストリップの切断幅を変更する走間サイドトリミング方法であって、
前記ストリップの幅方向における前記剪断刃の移動速度を、加速時、等速時、及び減速時に分け、該剪断刃の該加速時の移動量Da、該等速時の移動量Du、及び該減速時の移動量Drをそれぞれ式(4)〜式(6)で算出し、かつ前記ストリップの搬送方向に対する前記剪断刃の旋回角度θを、前記加速時の移動量Da、前記等速時の移動量Du、及び前記減速時の移動量Drごとに式(7)及び式(8)〜式(10)で算出して、該加速時の移動量Da、該等速時の移動量Du、及び該減速時の移動量Drと、旋回角度θの制御を行うと共に、該剪断刃の回転速度を前記ストリップの搬送速度よりも速くするリード率Rを0を超え20%以下にして、前記ストリップの切断を行う。
Da=vt/(2×ta)×t ・・・(4)
Du=vt×t+Dta−vt×ta ・・・(5)
Dr=−vt/(tr×2)×t+a×t+b ・・・(6)
θ=tan−1−θ ・・・(7)
=dDa/dL=vt/(ta+V)×L ・・・(8)
=dDu/dL=vt/V ・・・(9)
=dDr/dL=−vt/(tr+V)×L+a/V ・・・(10)
ここで、vtはストリップの幅方向における剪断刃の最高移動速度(mm/秒)、taは剪断刃の加速時の移動時間(秒)、trは剪断刃の減速時の移動時間(秒)、tは剪断刃がストリップの接合位置に到達するまでの時間の変数又は接合位置からの時間の変数(秒)、Dtaは剪断刃の加速時に剪断刃がストリップの幅方向に移動した距離(mm)、a及びbは式(4)〜式(6)を連続させるための係数、Lは剪断刃の現在位置からストリップの接合位置までのストリップの搬送方向の距離(mm)、Vはストリップの搬送速度(mm/秒)、θはストリップの切断幅の変更開始位置までの剪断刃の初期旋回角度(度)、をそれぞれ示す。
第1、第2の発明に係る走間サイドトリミング方法において、前記リード率Rは式(11)で算出して制御することが好ましい。
=√{V+(V×V}/V+RL0 ・・・(11)
ここで、RL0はストリップの切断幅の変更開始位置までの初期リード率を示す。
本発明に係る走間サイドトリミング方法は、剪断刃の剪断点を、平面視して剪断刃の旋回中心近傍に合わせたサイドトリマーを用いるので、ハウジングの移動軌跡を考慮することなく剪断刃の刃物軌跡を得ることができる。このため、ストリップの幅方向における剪断刃の移動量と旋回角度とが互いに影響を及ぼさない式、即ち移動量を、式(1)、もしくは式(4)〜式(6)で、旋回角度を、式(2)及び式(3)、もしくは式(7)及び式(8)〜式(10)で、それぞれ表すことができる。
従って、剪断刃の刃物軌跡を容易に求めることができ、剪断刃の損傷を抑制しながら、ストリップに良好な切断面を形成できる。
また、剪断刃の移動量と旋回角度の制御を行うに際し、剪断刃のリード率Rも調整するため、剪断刃の損傷を更に抑制しながら、ストリップに良好な切断面を形成できる。
特に、リード率Rを式(11)で規定した場合、剪断刃の移動量と旋回角度の制御に応じたより適切な剪断が可能となる。
本発明の一実施の形態に係る走間サイドトリミング方法の説明図である。 実施例1に係る走間サイドトリミング方法の説明図である。 実施例2に係る走間サイドトリミング方法の説明図である。 実施例3に係る走間サイドトリミング方法の説明図である。 (A)は従来例に係る走間サイドトリミング方法の説明図、(B)は正常に切断されたストリップの搬送方向の縦断面の模式図、(C)は従来例に係る方法により切断されたストリップの搬送方向の縦断面の模式図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の一実施の形態に係る走間サイドトリミング方法を適用するサイドトリマーについて説明した後、走間サイドトリミング方法について説明する。
図1に示すように、サイドトリマー10は、接合された幅の異なるストリップ11、12の幅方向両側に配置された対となる剪断刃13、14を備えるものであり、例えば、特公昭54−15151号公報に記載のものを使用できるため、以下、簡単に説明する。
なお、サイドトリマー10は、予め設定した所定の位置に取付け固定され、このサイドトリマー10に対して、接合されたストリップ11、12を図1に示す矢印方向に搬送しているが、説明の便宜上、図1においては、ストリップ11、12に対してサイドトリマー10が移動しているように示している。
サイドトリマー10は、ストリップ11、12の幅方向両側に配置された搬送台15、16を有している。この各搬送台15、16は、ベース台(図示しない)上で、ストリップ11、12の幅方向中心位置に対し、近づく又は離れる構成となっている。なお、各搬送台15、16は、同期して移動する構成となっているが、個別に移動する構成としてもよい。
各搬送台15、16には、剪断刃13、14を備えるハウジング17、18が、各搬送台15、16に対して水平面内で旋回可能に取付けられている。
剪断刃13(剪断刃14も同様)は、ストリップ11、12を厚み方向両側から挟み込む対となる刃部19、20を備えている。この各刃部19、20は、その回転軸を水平方向とし、ストリップ11、12をその搬送方向へ搬送できるように、駆動モータ(図示しない)で回転させるものである。
これにより、挟み込んだストリップ11、12の幅方向両端部21、22を切断できる構成となっている。
ハウジング17(ハウジング18も同様)は、搬送台15に、ヒンジピン(図示しない)を介して旋回可能に取付けられ、しかもヒンジピンの軸心、即ちハウジング17の旋回中心P近傍に、剪断刃13の剪断点(刃部19、20によるストリップ11、12の切断位置)を位置させている。これにより、剪断刃13の剪断点を、平面視して剪断刃13の旋回中心P近傍に合わせている。
ここで、平面視して剪断点を旋回中心P近傍に合わせるとしたのは、サイドトリマー10の構造、具体的には、ストリップを厚み方向両側から挟み込む対となる刃部が、ストリップの厚み方向でラップし、しかもストリップの板厚の変化に伴ってラップ代を変えることによる。従って、上記した近傍とは、剪断点が旋回中心Pに完全に一致する場合のみならず、剪断点が旋回中心Pの近傍(周辺部)に位置する場合(例えば、剪断点が旋回中心Pを中心として半径30mm(更には20mm)の範囲に位置する場合)も含む。
なお、ストリップ11、12の幅方向における各搬送台15、16の移動量、各ハウジング17、18の旋回角度θ、及び各剪断刃13、14の回転速度は、制御装置(図示しない)により制御している。
続いて、本発明の一実施の形態に係る走間サイドトリミング方法について、図1を参照しながら説明する。
走間サイドトリミング方法は、処理ラインを停止することなく、接合された幅の異なるストリップ11、12を搬送しながら、各剪断刃13、14をストリップ11、12の幅方向に移動させて、ストリップ11、12の幅方向両端部21、22の切断幅(トリミング幅)を変更する方法である。なお、図1中のストリップ11、12の幅方向両側に記載された太線は、剪断刃13、14の軌跡(刃物軌跡)である。
この走間サイドトリミング方法で処理するストリップは、図1に示すように、先行するストリップ11の板幅が、これに接合された後行のストリップ12の板幅より狭くなっているが、後行のストリップの板幅が先行するストリップの板幅より狭い場合でもよい。また、ストリップ11とストリップ12の接合位置23の両側には、幅広のストリップ12の角部によりストリップ11、12の搬送に支障をきたすことなく、ストリップ11、12の搬送をスムーズに行うため、予め凹部(サイドクリッピングともいう)24、25を形成しているが、接合するストリップの板幅によっては、形成しなくてもよい。
更に、ストリップは鋼板であるが、特に限定されるものではなく、接合された幅の異なるストリップであれば、例えば、アルミニウム板や銅板等の金属板でもよい。
上記したストリップ11、12がサイドトリマー10まで搬送され、ストリップ11、12の接合位置23近傍の板幅を変更するに際しては、この接合位置23における板幅が最も狭くなるように、ストリップ11、12の両端部21、22の切断を行う。これは、上記した凹部24、25を形成したこと等による。
具体的には、ストリップ11、12の幅方向における各搬送台15、16の移動量、即ち剪断刃13、14の移動量(刃物軌跡)Dを式(1)で算出し、各ハウジング17、18の各搬送台15、16に対する(ストリップ11、12の搬送方向に対する)旋回角度、即ち剪断刃13、14をその刃物軌跡(図1のV線上)に対してストリップ11、12の幅方向中心側へ傾けた旋回角度θを式(2)及び式(3)で算出して、移動量Dと旋回角度θを制御装置で制御する。
D=C/2×cos{π/(L/V)×t}+C/2 ・・・(1)
θ=tan−1−θ ・・・(2)
=C/2×{π/(L/V)/V}×sin{π/(L/V)×t} ・・・(3)
また、ストリップ11、12の幅方向における剪断刃13、14の移動量(刃物軌跡)は、剪断刃13、14の移動速度を、剪断刃13、14の加速時、等速時、及び減速時に分け、この各速度範囲での移動量Da、Du、Drをそれぞれ式(4)〜式(6)で算出し、各剪断刃13、14をその刃物軌跡(図1のV線上)に対してストリップ11、12の幅方向中心側へ傾けた旋回角度θを、各速度範囲での移動量Da、Du、Drごとに式(7)及び式(8)〜式(10)で算出して、移動量Da、Du、Drと旋回角度θを制御装置で制御する方法でも求められる。
Da=vt/(2×ta)×t ・・・(4)
Du=vt×t+Dta−vt×ta ・・・(5)
Dr=−vt/(tr×2)×t+a×t+b ・・・(6)
θ=tan−1−θ ・・・(7)
=dDa/dL=vt/(ta+V)×L ・・・(8)
=dDu/dL=vt/V ・・・(9)
=dDr/dL=−vt/(tr+V)×L+a/V ・・・(10)
ここで、Cとは、ストリップ11において、ストリップ11の切断幅の変更開始位置Sからストリップ11、12の接合位置23までのストリップ11の幅方向における剪断刃13、14の移動距離C1(mm)であり、ストリップ12において、ストリップ12の切断幅の変更終了位置Eから接合位置23までのストリップ12の幅方向における剪断刃13、14の移動距離C2(mm)である。
なお、移動距離C1、C2は、接合するストリップ11、12の幅等に応じて、例えば、0又は0を超え300mm以下(好ましくは、下限が0を超える場合は、下限を25mm、更には50mm、上限を250mm、更には200mm)に設定できる。
また、Lとは、ストリップ11において、ストリップ11の切断幅の変更開始位置Sから接合位置23までのストリップ11の搬送方向の距離L1(mm)であり、ストリップ12において、ストリップ12の切断幅の変更終了位置Eから接合位置23までのストリップ12の搬送方向の距離L2(mm)である。
なお、搬送方向の距離L1、L2は、接合するストリップ11、12の幅等に応じて、例えば、500〜5000mm(好ましくは、下限を800mm、上限を4000mm、更には3500mm)に設定できる。
そして、tとは、ストリップ11において、剪断刃13、14が接合位置23に到達するまでの時間の変数(秒)であり、ストリップ12において、剪断刃13、14の接合位置23からの時間の変数(秒)である。また、Vはストリップ11、12の搬送速度(mm/秒)、θはストリップ11の切断幅の変更開始位置Sまでにおいて、剪断刃13、14をその刃物軌跡(図1のV線上)よりもストリップ11、12の幅方向中心側へ傾けた初期旋回角度(イニシャルトーイン:度)、をそれぞれ示している。
ここで、時間tは、ストリップ11、12の搬送速度V等を考慮して、例えば、接合位置23を基準に−5秒〜+5秒(好ましくは、下限を−3秒、上限を+3秒)に設定できる。なお、搬送速度Vは、例えば、500〜7000mm/秒(好ましくは、下限が1000mm/秒、上限が5000mm/秒、更には3000mm/秒)程度である。
また、初期旋回角度θは、例えば、0.1〜0.25度(好ましくは、下限を0.13度、上限を0.2度)に設定できる。
vt(VKY)は、ストリップ11、12の幅方向における剪断刃13、14の最高移動速度(mm/秒)であり、接合するストリップ11、12の板厚やサイドトリマー10の設備能力等に応じて、例えば、50〜250mm/秒(好ましくは、下限が100mm/秒、上限が200mm/秒)程度に設定できる。
また、taは、切断幅の変更開始位置Sまで「0mm/秒」であった剪断刃13、14の移動速度を加速させる時の移動時間(秒)であり、各剪断刃13、14の慣性モーメントから0を超え1秒以下程度に設定できる。
そして、trは、一旦加速させた後の剪断刃13、14の移動速度を、切断幅の変更終了位置E以降の移動速度「0mm/秒」まで減速させる時の移動時間(秒)であり、各剪断刃13、14の慣性モーメントから0を超え1秒以下程度に設定できる。
Lは、剪断刃13、14の現在位置からストリップ11、12の接合位置23までのストリップ11、12の搬送方向の距離(mm)である。
Dtaは、剪断刃13、14の加速時に、剪断刃13、14がストリップ11、12の幅方向に移動した距離(mm)であり、一方の剪断刃13又は剪断刃14が移動した距離は、ta×vt/2で表される。
また、a及びbは式(5)と式(6)を連続させるための係数である。
なお、剪断刃13、14の加速後の等速時と減速時との境界位置は、減速時の時間trを決め、搬送速度Vと剪断刃13、14の最高移動速度vtを用いることで求まる。従って、この計算値により「a×t+b」の値が得られるが、以下の式も用いることが好ましい。
a=vt+vt/tr×(ta+tu)
b=C+vt/(tr×2)×tt−a×tt
ここで、tuは、剪断刃13、14の加速終了から減速開始までの等速時の移動時間(秒)であり、接合するストリップ11、12の幅等に応じて、例えば、0を超え1秒以下程度に設定できる。
また、ttは、切断幅の変更開始位置Sから変更終了位置Eまでの剪断刃13、14の合計移動時間(秒)であり、加速時と等速時と減速時の移動時間の合計、即ち「ta+tu+tr」である。
更に、各剪断刃13、14の回転速度をストリップ11、12の搬送速度よりも速くするリード率Rを0を超え20%以下(好ましくは、下限を2%、上限を10%)にしているが、前記リード率Rは式(11)で算出して制御することが好ましい。
=√{V+(V×V}/V+RL0 ・・・(11)
ここで、RL0はストリップの切断幅の変更開始位置までの初期リード率を示す。
なお、初期リード率RL0は、例えば、0を超え10%以下(好ましくは、下限を2%、上限を5%)に設定できる。
まず、上記した式(1)について説明する。
式(1)は余弦関数である。
具体的には、ストリップ11において、変更開始位置Sから接合位置23までの距離L1を1/2周期とする余弦関数であり、ストリップ11の幅方向両側の刃物軌跡が接合位置23に向けて狭まるように、ストリップ11の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、ストリップ11の各余弦関数の始点(刃物軌跡の間隔が最大となる点)は、変更開始位置Sにおいてストリップ11に予め設定した刃物軌跡に連続している。
また、ストリップ12においては、接合位置23から変更終了位置Eまでの距離L2を1/2周期とする余弦関数であり、ストリップ12の幅方向両側の刃物軌跡が変更終了位置Eに向けて広がるように、ストリップ12の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、ストリップ12の各余弦関数は、その始点(刃物軌跡の間隔が最小となる点)が、接合位置23においてストリップ11の各刃物軌跡に連続し、その終点(刃物軌跡の間隔が最大となる点)が、変更終了位置Eにおいてストリップ12に予め設定した刃物軌跡に連続している。
なお、後行のストリップの板幅が先行するストリップの板幅より狭い場合についても、上記したように、接合した各ストリップで、異なる周期の余弦関数を設定できるが、先行するストリップについてのみ、余弦関数を設定することもできる。
即ち、変更開始位置Sから接合位置までの距離L1を1/2周期とする余弦関数を用い、先行するストリップの幅方向両側の刃物軌跡が接合位置に向けて狭まるように、ストリップの幅方向中心位置を中心として左右対称にする。なお、先行するストリップの各余弦関数は、その始点(刃物軌跡の間隔が最大となる点)が、変更開始位置Sにおいて先行するストリップに予め設定した刃物軌跡に連続し、その終点(刃物軌跡の間隔が最小となる点)が、変更終了位置Eにおいて後行のストリップに予め設定した刃物軌跡に連続する。
次に、上記した式(2)及び式(3)について説明する。
図1の拡大図に示すように、剪断刃13、14の旋回角度θ´方向におけるストリップの移動速度V(mm/秒)は、ストリップの幅方向(Y方向)の移動速度をVKY(mm/秒)とし、ストリップの搬送方向(X方向)の搬送速度をV(mm/秒)とすると、式(12)で示される。
KY=V×V ・・・(12)
また、剪断刃13、14の旋回角度θ´は、式(13)で示される。
tanθ´=VKY/V ・・・(13)
上記した式(12)と式(13)から、剪断刃13、14の旋回角度θ´は、式(14)で示される。
tanθ´=V
θ´=tan−1 ・・・(14)
なお、剪断刃13、14の旋回角度θには、ストリップ11の切断幅の変更開始位置Sまでの剪断刃13、14の初期旋回角度θ(度)が含まれているため、式(14)とθの差をとって、前記した式(2)が得られる。
ここで、Vは、剪断刃13、14の微小移動量dDと、ストリップの搬送方向の微小移動量dLにより、式(15)で示される。
=−dD/dL ・・・(15)
また、距離Lは、搬送速度Vと時間tにより、式(16)で示される。
L=V×t ・・・(16)
そこで、前記した式(1)を、Lについて微分することで、前記した式(3)が得られる。
なお、初期旋回角度θは、平面視した剪断刃13、14の間隔が、上記した旋回角度θ´よりもストリップの搬送方向に狭くなるように設定されている。これにより、ストリップ11、12から切断された端部21、22が、ストリップ11、12の外側へスムーズに排出される。
続いて、上記した式(4)〜式(6)について説明する。
式(4)と式(6)は、運動方程式により得られる二次関数であり、式(5)は、式(4)と式(6)に連続する一次関数である。
ストリップの切断幅の変更前と変更後においては、切断幅が一定であるため、各剪断刃13、14がストリップの幅方向に移動する速度は0mm/秒、即ち止まった状態である。
しかし、切断幅の変更に際しては、止まった状態の剪断刃13、14をストリップの幅方向に移動させ、その後一定の速度で移動させて、再度止めるため、ストリップの幅方向における剪断刃13、14の移動速度を、加速時、等速時、及び減速時に分ける必要がある。
ここで、図1に示すストリップ11の刃物軌跡を、上記した式(4)〜式(6)で表した場合について説明する。
まず、剪断刃13、14の移動速度の加速領域、即ちストリップ11の切断幅の変更開始位置Sからの加速時の移動時間taの領域については、ストリップ11の幅方向両側の刃物軌跡が接合位置23に向けて狭まるように、式(4)がストリップ11の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、式(4)の始点(刃物軌跡の間隔が最大となる点)は、変更開始位置Sにおいてストリップ11に予め設定した刃物軌跡に連続している。
次に、剪断刃13、14の移動速度の等速領域、即ち加速後の等速時の移動時間tuの領域については、ストリップ11の幅方向両側の刃物軌跡が接合位置23に向けて狭まるように、式(5)がストリップ11の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、式(5)の始点(刃物軌跡の間隔が最大となる点)は、加速終了位置において、式(4)で設定した刃物軌跡に連続している。
そして、剪断刃13、14の移動速度の減速領域、即ち等速後からの減速時の移動時間trの領域については、ストリップ11の幅方向両側の刃物軌跡が接合位置23に向けて狭まるように、式(6)がストリップ11の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、式(6)の始点(刃物軌跡の間隔が最大となる点)は、等速終了位置において、式(5)で設定した刃物軌跡に連続し、その終点(刃物軌跡の間隔が最小となる点)が、接合位置23において、ストリップ12の刃物軌跡に連続している。
続いて、図1に示すストリップ12の刃物軌跡を、上記した式(4)〜式(6)で表した場合について説明する。
まず、剪断刃13、14の移動速度の加速領域、即ち接合位置23からの加速時の時間taの領域については、ストリップ12の幅方向両側の刃物軌跡が変更終了位置Eに向けて広がるように、式(4)がストリップ11の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、式(4)の始点(刃物軌跡の間隔が最小となる点)は、接合位置23において、ストリップ11の刃物軌跡に連続している。
次に、剪断刃13、14の移動速度の等速領域、即ち加速後の等速時の時間tuの領域については、ストリップ12の幅方向両側の刃物軌跡が変更終了位置Eに向けて広がるように、式(5)がストリップ12の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、式(5)の始点(刃物軌跡の間隔が最小となる点)は、加速終了位置において、式(4)で設定した刃物軌跡に連続している。
そして、剪断刃13、14の移動速度の減速領域、即ち等速後からストリップ12の切断幅の変更終了位置Eまでの減速時の時間trの領域については、ストリップ12の幅方向両側の刃物軌跡が変更終了位置Eに向けて広がるように、式(6)がストリップ12の幅方向中心位置を中心として左右対称となっている。なお、式(6)の始点(刃物軌跡の間隔が最小となる点)は、等速終了位置において、式(5)で設定した刃物軌跡に連続し、その終点(刃物軌跡の間隔が最大となる点)が、変更終了位置Eにおいて、ストリップ12に予め設定した刃物軌跡に連続している。
次に、前記した式(7)及び式(8)〜式(10)について説明するが、式(7)は、前記した式(2)と同様であるため、式(8)〜式(10)についてのみ説明する。
前記したように、ストリップの切断幅の変更に際しては、剪断刃13、14の移動速度が異なる。そこで、剪断刃13、14の加速時、等速時、及び減速時の各領域について、それぞれ移動速度Vを求める必要がある。
このVは、剪断刃13、14の微小移動量dDa、dDu、dDrと、ストリップの搬送方向の微小移動量dLにより、前記した式(15)で示される。また、式(4)〜式(6)に示すtは、前記した式(16)の関係がある。
そこで、前記した式(4)〜式(6)を、Lについて微分することで、前記した式(8)〜式(10)が得られる。
続いて、前記した式(11)について説明する。
図1の拡大図に示すように、剪断刃13、14の旋回角度θ´方向における剪断刃13、14の移動距離は、ストリップの搬送方向の移動距離よりも長くなるため、この分だけリード率Rを大きくする必要がある。
ここで、ストリップの移動速度V(mm/秒)は、式(17)で示される。
=√(V+VKY ) ・・・(17)
この式(17)に、前記した式(12)を代入することで、式(18)となる。
=√{V+(V×V} ・・・(18)
なお、リード率Rは、各剪断刃13、14の回転速度をストリップ11、12の搬送速度Vよりも速くする値であるため、式(19)で示される。
=V/V+RL0 ・・・(19)
従って、式(19)に式(18)を代入することで、前記した式(11)が得られる。
以上に示したように、剪断刃13、14の移動量Dを前記した式(1)で算出し、剪断刃13、14の旋回角度θを前記した式(2)及び式(3)で算出し、移動量Dと旋回角度θを制御装置で制御すると共に、この制御装置でリード率Rを0を超え20%以下(更には前記した式(11))にした制御を行いながら、ストリップ11、12の切断を行う。
また、ストリップ11、12の幅方向における剪断刃13、14の移動速度を、加速時、等速時、及び減速時に分け、剪断刃13、14の加速時の移動量Da、等速時の移動量Du、及び減速時の移動量Drをそれぞれ式(4)〜式(6)で算出し、かつ剪断刃13、14の旋回角度θを、移動量Da、Du、Drごとに式(7)及び式(8)〜式(10)で算出し、移動量Da、Du、Drと、旋回角度θを制御装置で制御すると共に、この制御装置でリード率Rを0を超え20%以下(更には前記した式(11))にした制御を行うことでも、ストリップ11、12の切断を行うことができる。
なお、剪断刃13、14の移動量Dと旋回角度θ、更にはリード率Rの算出は、例えば、0.001〜0.1秒ごとに実施できるが、時間間隔が短いほどより高精度となるため、上限を、0.05秒、更には0.01秒とすることが好ましい。
これにより、剪断刃13、14の刃物軌跡が容易に求められ、剪断刃13、14の損傷を抑制しながら、良好な切断面を形成できる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
(実施例1)
まず、先行するストリップの板幅が、これに接合された後行のストリップの板幅より広い場合における走間サイドトリミング方法について、ストリップの幅方向両側に配置された剪断刃の一方側をWS側とし、他方側をDS側として、以下に説明する。
ストリップの幅方向をY座標、搬送方向をX座標とし、ストリップの切断幅の変更開始位置のY座標を「0」、ストリップの接合位置のX座標を「0」とした場合、剪断刃WS側の移動量Dと、剪断刃WS側の移動量Dは、前記した式(1)を用いて、それぞれ以下のように示される。なお、ストリップの切断幅の変更開始位置前(溶接線前)のX座標を負、変更開始位置後(溶接線後)のX座標を正とし、ストリップの幅方向一方側(ここでは、ストリップの搬送方向に向いて左側)のY座標を正、他方側のY座標を負とした。
=C1/2×cos{π/(L1/V)×t}+C1/2
=−[C1/2×cos{π/(L1/V)×t}+C1/2]
また、剪断刃WS側の旋回角度θと、剪断刃DS側の旋回角度θは、前記した式(2)を用いて、以下のように示される。この式(2)中の「tan−1」には、換算のために「180/π」をかけた(乗じた)。
θ=tan−1−θ
θ=−[tan−1−θ
なお、リード率Rは各剪断刃で同じであるため、前記した式(11)を用いた。
上記した各式を用い、各剪断刃の移動量D、D、旋回角度θ、θ、及びリード率Rを算出した結果を、表1、表2に示す。
Figure 2012066330
Figure 2012066330
なお、算出に際しては、移動距離C1を150mm、移動距離C2を0mmとし、搬送方向の距離L1を3000mm、搬送方向の距離L2を0mmとした。
また、時間tは、ストリップの接合位置を基準(「0」)に、溶接線前を2.5秒にし、溶接線後を1.0秒にして、搬送速度Vを1420mm/秒とした。
上記したように、搬送方向の距離L1を3000mmとし、搬送速度Vを1420mm/秒とすることで、ストリップの切断幅の変更開始位置Sは、接合位置到着前の2.113秒(=3000/1420)の地点となる。
そして、初期旋回角度θを0.18度とし、初期リード率RL0を0.03とした。
なお、各数値の算出は、0.1秒ごとに行っているが、これは、説明の便宜上、データの総数を少なくするためである。
この算出結果から得られた各剪断刃の軌跡(WS側トリミング軌跡とDS側トリミング軌跡)を図2に示す。
図2に示すように、先行するストリップから後行のストリップへ至る各剪断刃の軌跡は滑らかになっている。
この算出結果に基づいて、制御装置により、各剪断刃の移動量D、D、旋回角度θ、θ、及びリード率Rを制御しながら、ストリップの切断を行ったところ、剪断刃の損傷を抑制しながら、良好な切断面を形成できることを確認できた。
(実施例2)
続いて、先行するストリップの板幅が、これに接合された後行のストリップの板幅より狭い場合における走間サイドトリミング方法について、ストリップの幅方向両側に配置された剪断刃の一方側をWS側とし、他方側をDS側として、以下に説明する。なお、各剪断刃の移動量D、Dと旋回角度θ、θは、前記した実施例1に記載の式を用いた。また、ここでは、ストリップの切断幅の変更開始位置前(溶接線前)のX座標を負、変更開始位置後(溶接線後)のX座標を正とし、ストリップの幅方向一方側(ここでは、ストリップの搬送方向に向いて左側)のY座標を正から負へ、他方側のY座標を負から正へ、それぞれ変更させた。
各剪断刃の移動量D、D、旋回角度θ、θ、及びリード率Rを算出した結果を、表3、表4に示す。
Figure 2012066330
Figure 2012066330
なお、算出に際しては、移動距離C1を75mm、移動距離C2を150mmとし、搬送方向の距離L1を1000mm、搬送方向の距離L2を2000mmとした。
また、時間tは、ストリップの接合位置を基準(「0」)に、溶接線前を−1.0秒にし、溶接線後を1.5秒にして、搬送速度Vを1420mm/秒とした。
上記したように、搬送方向の距離L1を1000mmとし、搬送速度Vを1420mm/秒とすることで、ストリップの切断幅の変更開始位置Sは、接合位置到着前の0.704秒(=1000/1420)の地点となる。また、搬送方向の距離L2を2000mmとし、搬送速度Vを1420mm/秒とすることで、ストリップの切断幅の変更終了位置Eは、接合位置から1.408秒(=2000/1420)の地点となる。
そして、初期旋回角度θを0.18度とし、初期リード率RL0を0.03とした。
なお、各数値の算出は、0.1秒ごとに行っているが、これは、説明の便宜上、データの総数を少なくするためである。
この算出結果から得られた各剪断刃の軌跡(WS側トリミング軌跡とDS側トリミング軌跡)を図3に示す。
図3に示すように、先行するストリップから後行のストリップへ至る各剪断刃の軌跡は滑らかになっている。
この算出結果に基づいて、制御装置により、各剪断刃の移動量D、D、旋回角度θ、θ、及びリード率Rを制御しながら、ストリップの切断を行ったところ、剪断刃の損傷を抑制しながら、良好な切断面を形成できることを確認できた。
(実施例3)
続いて、先行するストリップの板幅が、これに接合された後行のストリップの板幅より狭い場合における走間サイドトリミング方法について、ストリップの幅方向両側に配置された剪断刃の一方側をWS側とし、他方側をDS側として、以下に説明する。
ストリップの幅方向をY座標、搬送方向をX座標(搬送方向の距離Lに相当)とし、ストリップの切断幅の変更開始位置のY座標を「0」、ストリップの接合位置のX座標を「0」とした場合、剪断刃WS側の移動量Dと、剪断刃WS側の移動量Dは、前記した式(4)〜式(6)を用いて、それぞれ以下のように示される。なお、ストリップの切断幅の変更開始位置前(溶接線前)のX座標を負、変更開始位置後(溶接線後)のX座標を正とし、ストリップの幅方向一方側(ここでは、ストリップの搬送方向に向いて右側)のY座標を負、他方側のY座標を正とした。
加速時:D=−Da、等速時:D=−Du、及び減速時:D=−Dr
加速時:D=Da、等速時:D=Du、及び減速時:D=Dr
また、剪断刃WS側の旋回角度θと、剪断刃DS側の旋回角度θは、前記した式(7)を用いて、以下のように示される。この式(7)中の「tan−1」には、換算のために「180/π」をかけた(乗じた)。
θ=tan−1−θ
θ=−[tan−1−θ
なお、リード率Rは各剪断刃で同じであるため、前記した式(11)を用いた。
上記した各式を用い、各剪断刃の移動量D、D、旋回角度θ、θ、及びリード率Rを算出した結果を、表5、表6に示す。
Figure 2012066330
Figure 2012066330
なお、算出に際しては、移動距離C1を0mm、移動距離C2を100mmとし、加速時の移動時間taを0.5秒、減速時の移動時間trを0.5秒とし、最高移動速度vtを120mm/秒とした。また、時間tは、ストリップの接合位置を基準(「0」)に、溶接線前を−0.750秒にし、溶接線後を1.875秒にして、搬送速度Vを5000mm/秒とした。
この移動時間ta、trと最高移動速度vtから、加速時に剪断刃がストリップの幅方向に移動した距離Dtaと、減速時に剪断刃がストリップの幅方向に移動した距離Dtrが求まるため、上記した移動距離C2と距離Dta及び距離Dtrとの差を求めることで、等速時に剪断刃がストリップの幅方向に移動した距離Dtuが求まる。更に、この距離Dtuと最高移動速度vtから、等速時の移動時間Tuが求まるため、加速時と等速時と減速時の移動時間の合計、即ち「ta+tu+tr」が得られる。従って、この移動時間の合計と搬送速度Vから、搬送方向の距離L2が6666.7mmとなる。
上記したように、加速時の移動時間taを0.5秒、減速時の移動時間trを0.5秒とすることで、剪断刃の移動速度の加速領域は、ストリップの接合位置(切断幅の変更開始位置S)から0.5秒までの範囲となり、減速領域は、切断幅の変更終了位置Eから−0.5秒までの範囲となり、この加速領域と減速領域を除いた領域が、等速領域となる。
そして、初期旋回角度θを0.18度とし、初期リード率RL0を0.03とした。
なお、各数値の算出は、0.075秒ごとに行っているが、これは、説明の便宜上、データの総数を少なくするためである。
この算出結果から得られた各剪断刃の軌跡(WS側トリミング軌跡とDS側トリミング軌跡)を図4に示す。
図4に示すように、先行するストリップから後行のストリップへ至る各剪断刃の軌跡は滑らかになっている。
この算出結果に基づいて、制御装置により、各剪断刃の移動量D、D、旋回角度θ、θ、及びリード率Rを制御しながら、ストリップの切断を行ったところ、剪断刃の損傷を抑制しながら、良好な切断面を形成できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の走間サイドトリミング方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
なお、本発明の走間サイドトリミング方法を適用できるサイドトリマーは、剪断刃の剪断点を、平面視して剪断刃の旋回中心近傍に合わせた構成であれば、特に限定されるものではない。
また、前記実施の形態においては、具体的な数値を記載したが、本発明はこれに限定されるものではない。
10:サイドトリマー、11、12:ストリップ、13、14:剪断刃、15、16:搬送台、17、18:ハウジング、19、20:刃部、21、22:端部、23:接合位置、24、25:凹部

Claims (3)

  1. 接合された幅の異なるストリップの幅方向両側に配置され該ストリップの端部をそれぞれ切断する剪断刃の剪断点を、平面視して該剪断刃の旋回中心近傍に合わせたサイドトリマーを用い、前記ストリップを搬送しながら前記各剪断刃を該ストリップの幅方向に移動させて、該ストリップの切断幅を変更する走間サイドトリミング方法であって、
    前記ストリップの幅方向における前記剪断刃の移動量Dを式(1)で算出し、かつ前記ストリップの搬送方向に対する前記剪断刃の旋回角度θを式(2)及び式(3)で算出して、該剪断刃の移動量Dと旋回角度θの制御を行うと共に、該剪断刃の回転速度を前記ストリップの搬送速度よりも速くするリード率Rを0を超え20%以下にして、前記ストリップの切断を行うことを特徴とする走間サイドトリミング方法。
    D=C/2×cos{π/(L/V)×t}+C/2 ・・・(1)
    θ=tan−1−θ ・・・(2)
    =C/2×{π/(L/V)/V}×sin{π/(L/V)×t} ・・・(3)
    ここで、Cはストリップの切断幅の変更開始位置又は変更終了位置からストリップの接合位置までのストリップの幅方向における剪断刃の移動距離(mm)、Lはストリップの切断幅の変更開始位置又は変更終了位置からストリップの接合位置までのストリップの搬送方向の距離(mm)、tは剪断刃がストリップの接合位置に到達するまでの時間の変数又は接合位置からの時間の変数(秒)、Vはストリップの搬送速度(mm/秒)、θはストリップの切断幅の変更開始位置までの剪断刃の初期旋回角度(度)、をそれぞれ示す。
  2. 接合された幅の異なるストリップの幅方向両側に配置され該ストリップの端部をそれぞれ切断する剪断刃の剪断点を、平面視して該剪断刃の旋回中心近傍に合わせたサイドトリマーを用い、前記ストリップを搬送しながら前記各剪断刃を該ストリップの幅方向に移動させて、該ストリップの切断幅を変更する走間サイドトリミング方法であって、
    前記ストリップの幅方向における前記剪断刃の移動速度を、加速時、等速時、及び減速時に分け、該剪断刃の該加速時の移動量Da、該等速時の移動量Du、及び該減速時の移動量Drをそれぞれ式(4)〜式(6)で算出し、かつ前記ストリップの搬送方向に対する前記剪断刃の旋回角度θを、前記加速時の移動量Da、前記等速時の移動量Du、及び前記減速時の移動量Drごとに式(7)及び式(8)〜式(10)で算出して、該加速時の移動量Da、該等速時の移動量Du、及び該減速時の移動量Drと、旋回角度θの制御を行うと共に、該剪断刃の回転速度を前記ストリップの搬送速度よりも速くするリード率Rを0を超え20%以下にして、前記ストリップの切断を行うことを特徴とする走間サイドトリミング方法。
    Da=vt/(2×ta)×t ・・・(4)
    Du=vt×t+Dta−vt×ta ・・・(5)
    Dr=−vt/(tr×2)×t+a×t+b ・・・(6)
    θ=tan−1−θ ・・・(7)
    =dDa/dL=vt/(ta+V)×L ・・・(8)
    =dDu/dL=vt/V ・・・(9)
    =dDr/dL=−vt/(tr+V)×L+a/V ・・・(10)
    ここで、vtはストリップの幅方向における剪断刃の最高移動速度(mm/秒)、taは剪断刃の加速時の移動時間、trは剪断刃の減速時の移動時間、tは剪断刃がストリップの接合位置に到達するまでの時間の変数又は接合位置からの時間の変数(秒)、Dtaは剪断刃の加速時に剪断刃がストリップの幅方向に移動した距離(mm)、a及びbは式(5)と式(6)を連続させるための係数、Lは剪断刃の現在位置からストリップの接合位置までのストリップの搬送方向の距離(mm)、Vはストリップの搬送速度(mm/秒)、θはストリップの切断幅の変更開始位置までの剪断刃の初期旋回角度(度)、をそれぞれ示す。
  3. 請求項1又は2記載の走間サイドトリミング方法において、前記リード率Rは式(11)で算出して制御することを特徴とする走間サイドトリミング方法。
    =√{V+(V×V}/V+RL0 ・・・(11)
    ここで、RL0はストリップの切断幅の変更開始位置までの初期リード率を示す。
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