JP2003088819A - 新設プラント機器および配管の洗浄方法 - Google Patents
新設プラント機器および配管の洗浄方法Info
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Abstract
洗浄水で、短期間に洗浄することができ、しかも排水処
理が容易であり、給排水管として小口径のものを使用す
ることができる新設プラント機器および配管の洗浄方法
を提案する。 【解決手段】 ヒドラジン14を含む洗浄水をストレー
ナ5およびろ過装置6に通水しながら循環路13に循環
させ、この循環水により洗浄対象物4を洗浄する。洗浄
対象物4を出た循環水はストレーナ5およびろ過装置6
でろ過し、異物および懸濁物質を取り除き、ろ過水を再
び洗浄対象物4に導入し、洗浄を行う。洗浄終了後、洗
浄排水を排水配管12から連続的に触媒塔7およびイオ
ン交換樹脂塔8に通水し、連続で排水処理を行う。
Description
動前にプラント機器および配管内を洗浄する新設プラン
ト機器および配管の洗浄方法に関する。
のように稼動後厳格な運転水質が要求されるプラントに
おいては、系統内の機器・配管に残存する錆、塵埃、油
分等の異物を除去するため、プラント稼動前(建設時)
にフラッシングと称する洗浄が行われる。
の洗浄では、まず洗浄対象物の3〜4容量倍程度の洗浄
水で一過式の押出フラッシング(流量:1,000〜
1,500m3程度)を行って系統内の異物を除去し、
洗浄水の濁度を低下させる。次いで、循環式の洗浄(循
環フラッシング)に切替え、循環ライン中に設置した架
設のストレーナ(60〜120メッシュ)に通水(流
量:3,000m3/h程度)して、循環水(洗浄水)
中の濁度を3mg/L以下にしている。循環水の濁度が
3mg/L以上になった場合、一部の循環水をブローし
ながら洗浄水を補給し、系統内の濁度を希釈する方法が
採られている。
行われる洗浄方法で、具体的には、洗浄対象物に洗浄水
をポンプを用いて通水し、その流速で洗浄対象物内の異
物を除去する方法である。このとき、1,000〜1,
500m3/hの流量を必要とする場合があり、その流
量確保のために給排水配管として500A(内径約50
0mm)の大口径管が敷設される。
存することが予測される炭素鋼で構成される洗浄対象物
においては、純水にヒドラジンなどのアルカリ性薬品を
添加したものが使用されている。
洗浄水は洗浄排水として排出されるが、排水中には異
物、懸濁物質およびヒドラジンなど含有されているた
め、排出に当っては排水基準を満足するように排水処理
を行う必要があり、pH調整、ヒドラジン処理、凝集沈
殿処理などの処理が行われている。この処理は、バッチ
式で行われ、始めに中和槽でヒドラジンを処理およびp
Hを調整し、次いで沈殿槽で懸濁物質および異物を処理
している。
3において、1は純水タンク、2はミキシングヒータ、
3はポンプ、4は洗浄対象物、5はストレーナ、11は
給水配管、12は排水配管、13は循環路、15は純
水、21は中和槽、22は沈澱槽、V1〜V7、V1
0、V12、V15はバルブである。
または油分の付着している機器である。純水15にはヒ
ドラジン14が50〜100mg/Lの濃度となるよう
に注入されて洗浄水として使用されるが、一部またはす
べての工程でヒドラジン14の注入は省略される場合も
ある。ストレーナ5は80〜100メッシュのふるいを
備えている。図3の装置では下記(1)水圧テスト、
(2)押出フラッシング、(3)循環フラッシング、
(4)ブロー、(5)排水処理の工程により洗浄が行わ
れる。
でポンプ3を起動して、純水タンク1中の純水15にヒ
ドラジン14を注入しながら給水配管11を通して洗浄
対象物4、ストレーナ5、循環路10に洗浄水を張り込
む。次いでバルブV12、V15を閉じ、ポンプ3で系
統内を10kg/cm2まで加圧し、漏れのないことを
確認する。
ブは閉の状態でポンプ3または本設のポンプ(図示は省
略)を起動して、1,500m3/h程度の流量で一過
式に洗浄水を洗浄対象物4に通水し、洗浄対象物4から
異物を除去する。洗浄排水は中和槽21に排出し、そこ
でバッチ式に中和処理する。この押出フラッシングは洗
浄対象物4の洗浄水の濁度が3mg/L以下となるまで
実施し、通常洗浄対象物4の体積に対して数倍から数十
倍の洗浄水を通水する。例えば1,000m3の対象物
に対しては5,000〜10,000m3の洗浄水が使
用される。押出フラッシングでは1,500m3/hの
流量で一過式に通水するので、その流量確保のために給
水配管11および排水配管12には500A(内径約5
00mm)の大口径管を使用する必要がある。これは一
般に、配管径は配管流速が約2m/sになるように選定
されるため、配管内の圧力損失およびポンプの吸込揚程
を確保する目的で選ばれる。ちなみに、1,500m3
/hの流量の場合の押出フラッシングの流速は、次式で
計算されるように2.1m/sである。 1,500m3/h÷(0.25m×0.25m×3.14×3,600s/h)=2.1m/
s
V12は閉で、バルブV3〜V7、V15は開の状態
で、ポンプ3または本設のポンプ(図示は省略)を起動
し、洗浄水をストレーナ5に通水しながら循環路13に
循環させ、洗浄対象物4を洗浄する。循環フラッシング
はミキシングヒータ2で60〜80℃に加熱した洗浄水
を循環水として流速1.5〜2.0m/sまたは設計流
速で循環させ、濁度が3mg/L以下になるまで行う。
通常、6〜12時間程度循環フラッシングを行うことに
より、上記濁度になるまで洗浄することができる。なお
洗浄水としてアルカリ性薬品を含む洗浄水を使用する場
合、循環フラッシングはアルカリ洗浄と称されることも
ある。
処理を行う。次いで、沈澱槽22で沈降分離処理を実施
し、処理後の上澄みを放流する。
がある。 (1)洗浄水として大量の純水が必要である。通常、押
出フラッシングおよび循環フラッシングの合計で、洗浄
対象物の5〜6容量倍程度必要である。 (2)洗浄用に大容量の純水を確保する必要があり、そ
れが洗浄工期の律速になることがある。例えば、純水の
製造能力、貯蔵能力などが洗浄工期の律速になることが
ある。 (3)大量の洗浄排水中に含まれる懸濁物質およびアル
カリ性薬品を処理するために、大容量の排水処理槽(中
和槽、沈澱槽)が必要であり、建設にあたっては用地の
確保が重要となっている。例えば、中和槽は洗浄対象物
の1.5容量倍程度(例えば1500m3程度)、沈殿
槽は中和槽の約2倍(例えば3000m3)とかなり大
規模なものが必要である。また、この中和槽や沈殿槽は
通常プラント建設後不要となってしまう。 (4)押出フラッシング流量を確保するために洗浄水の
給排水配管として500A(内径約500mm)の大口
径管にする必要がある。 (5)押出フラッシングは一過式で通水するので、洗浄
に必要な流速を確保し難い場合がある。
プラントでは、3,000m3の純水タンクや500A
×500mの給排水配管が必要とされ、約60,000
m3にも及ぶ純水が使用された。また、それに伴い排出
される洗浄排水を処理するために2,000m3の中和
槽および3,600m3の沈澱槽が必要とされた。
従来の問題点を解決するため、少ない洗浄水で、短期間
に洗浄することができ、しかも排水処理が容易であり、
給排水管として小口径のものを使用することができる新
設プラント機器および配管の洗浄方法を提案することで
ある。
ト機器および配管の洗浄方法である。 (1) 洗浄対象物となる新設プラント機器および配管
内に洗浄水を通水し、混入している異物を除去する洗浄
方法において、洗浄対象物に一過式で洗浄水を通水する
洗浄を省略し、ろ過装置を設けた循環路に洗浄水を循環
しながら洗浄対象物に通水し、循環水をろ過しながら洗
浄対象物を洗浄する新設プラント機器および配管の洗浄
方法。 (2) ろ過装置として、再生型または非再生型のフィ
ルタを備えたろ過装置を使用する上記(1)記載の洗浄
方法。 (3) 洗浄水としてアルカリ性薬品を添加した純水を
使用し、洗浄後の洗浄排水はイオン交換樹脂もしくは白
金族触媒と接触させて処理するか、または白金族触媒と
接触させたのちイオン交換樹脂と接触させて処理する上
記(1)または(2)記載の洗浄方法。 (4) 洗浄水の給排水配管としてJIS G3452
(配管用炭素鋼鋼管)で規定される200〜250Aの
小口径の配管を使用する上記(1)ないし(3)のいず
れかに記載の洗浄方法。
設プラントの稼動前に新設プラント機器および配管内に
洗浄水を通水し、内部を洗浄することを意味する。本発
明において異物とは土、塵埃物質、汚物、切粉、スラグ
などの混入物を意味し、粒子状のもので直径0.8mm
以上のもの、繊維状のもので長さ1.6mm以上のもの
である。また懸濁物質とは、異物より小さいものを意味
する。
は、原子力発電プラント、火力発電プラント、化学プラ
ント等の大型の新設プラントの機器および配管などであ
る。本発明はこのような洗浄対象物に対して、プラント
稼動前、すなわち建設時に行う洗浄方法である。
式で洗浄水を通水する洗浄を省略し、ろ過装置を設けた
循環路に洗浄水を循環しながら洗浄対象物に通水し、循
環水をろ過しながら洗浄対象物を洗浄する。すなわち、
一過式の押出フラッシングにより異物を除去する洗浄は
行わず、循環フラッシングのみにより異物を除去する洗
浄方法である。循環フラッシングは、洗浄対象物に洗浄
水を循環する循環路を設け、この循環路にろ過装置を設
置して循環水中の異物および懸濁物質を除去し、このろ
過水を循環路に戻して循環使用し、汚染対象物を洗浄す
る。
品を添加した純水などが使用できる。アルカリ性薬品を
添加した純水を洗浄に使用した場合、新設機器および配
管にの腐食を低減することができるほか、新設機器およ
び配管に付着した油分を除去することができるので好ま
しい。洗浄対象物に炭素鋼が使用されている場合は油分
の付着残存が予測されるのでヒドラジンを添加した洗浄
水を添加するのが好ましい。
は、ヒドラジン、アンモニアなどがあげられる。アルカ
リ性薬品の濃度は従来と同じあり、ヒドラジンの場合1
0〜500mg/L、好ましくは50〜100mg/L
である。
s、好ましくは1.5〜2m/sとするのが望ましい。
洗浄水として純水を使用する場合、通常常温で循環させ
るが、ヒドラジンなどのアルカリ性薬品を添加した洗浄
水を使用する場合は40〜100℃、好ましくは60〜
80℃で循環させるのが望ましい。洗浄は洗浄対象物出
口の洗浄水の濁度が0.1〜10mg/L、好ましくは
1〜3mg/Lになるまで行うのが望ましい。
(逆洗型)または非再生型のフィルタを備えたろ過装置
を使用できる。再生型のフィルタは圧縮空気で再生でき
るものが好ましい。使用するフィルタのろ過精度は0.
1〜100μm、好ましくは0.5〜4μmであるのが
望ましい。このようなろ過精度のフィルタを使用するこ
とにより、従来異物とは定義されない数μmの懸濁物質
まで除去可能である。循環路にはストレーナ、例えば6
0〜120メッシュ、好ましくは80〜100メッシュ
のストレーナを併設することもできる。
環式の洗浄だけで全洗浄工程を行うので、洗浄水の使用
量は洗浄対象物の1〜1.5容量倍で済み、従来の方法
に比べて使用量を少なくすることができる。例えば、従
来6万トンの洗浄水を用いて行っていた洗浄を、1万ト
ンの洗浄水で実施することができる。また洗浄水の使用
量が少ないため、洗浄工期が本設の純水製造能力および
貯蔵能力の制約を受けにくく、その結果として洗浄工期
を短縮することができる。
水を使用した場合、洗浄後の洗浄排水はイオン交換樹脂
または白金族触媒に接触させることによりアルカリ性薬
品を吸着または分解することができる。また白金族触媒
と接触させたのち、イオン交換樹脂と接触させることに
より処理することもできる。接触方法は限定されず、イ
オン交換樹脂または白金族触媒を充填した充填塔に洗浄
排水を通水する方法などがあげられる。白金族触媒を充
填した触媒塔に洗浄排水を通水することによりヒドラジ
ンの90%以上を分解させることが可能であるので、白
金族触媒で大部分のヒドラジンを分解し、その下流側で
イオン交換樹脂に通水することによって、イオン交換樹
脂の使用量も低減することができる。したがって洗浄排
水は、白金族触媒で処理したのちイオン交換樹脂でさら
に処理するのが好ましい。また触媒塔に洗浄排水を通水
する際、触媒塔入口に過酸化水素等の酸化剤を注入する
ことによりヒドラジンの分解効率を向上させることもで
き、この場合下流側にイオン交換樹脂塔を設置すること
なく排水基準を満足できる。
または白金族触媒と接触させて処理することにより、ヒ
ドラジンなどのアルカリ性薬品を除去することができ、
排水基準を満たすことが可能である。洗浄水としてアル
カリ性薬品を添加しない純水を使用した場合、洗浄排水
の排水処理は省略することもできるが、イオン交換樹脂
と接触させて処理する工程を設けておくのが好ましい。
交換樹脂などのカチオン交換樹脂などが使用できる。
u)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミ
ウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)の白
金族金属;これらを活性炭、ゼオライト、イオン交換樹
脂等に担持した触媒などが使用できる。
び異物がろ過装置により除去されるため、従来法では必
要であった凝集沈澱処理が不要となる。また、ヒドラジ
ンなどのアルカリ性薬品は白金族触媒やイオン交換樹脂
により除去(分解または吸着)することができるため、
pH調整の必要もない。従って、従来必要であった中和
槽および沈殿槽を省略したり、設置する場合でも小規模
化することができる。
ることができるので、洗浄水の給排水時の流量は洗浄条
件には無関係であり、その配管系は洗浄初期の水張りお
よび排水に使用可能な時間にのみ影響する。このため洗
浄水の給排水用の配管を洗浄流量に影響されず、従来使
用されていた500Aに比べて小口径の配管を使用する
ことができ、例えば200〜250A程度の小口径の配
管を使用することができる。その結果として配管材料費
の削減および軽量化に伴う配管敷設工事費(日数)の削
減が可能である。
少なくなる。 (3)循環路に設けたろ過装置で異物を除去することに
より、粒径の小さい懸濁物質も除去することができる
(品質の向上)。 (4)アルカリ性薬品を含む洗浄排水をイオン交換樹脂
または白金族触媒と接触させることにより、連続的に排
水処理を行うことができる。 (5)洗浄水使用量の低減、およびイオン交換樹脂、白
金族触媒これらを併用した連続排水処理により、排水処
理貯槽(中和槽、沈澱槽)の小型化または省略が可能で
ある。 (6)流量確保のための給排水配管を小口径配管にする
ことができる。
通水する洗浄を省略し、ろ過装置を設けた循環路に洗浄
水を循環して洗浄を行う循環フラッシングにより洗浄を
行っているので、少ない洗浄水で、短期間に洗浄するこ
とができ、しかも排水処理が容易であり、給排水管とし
て小口径のものを使用することができる。
する。図1は本発明の洗浄方法を実施する洗浄装置の系
統図であり、洗浄水としてヒドラジンを含む純水を使用
する場合の例を示している。図1において、1は純水タ
ンク、2はミキシングヒータ、3はポンプ、4は洗浄対
象物、5はストレーナ、6はろ過装置、7は触媒塔、8
はイオン交換樹脂塔、11は給水配管、12は排水配
管、13は循環路、14はヒドラジン、15は純水、V
1〜V15はバルブである。
または油分の付着している機器である。ろ過装置6はカ
ートリッジフィルタを備え、逆洗により再生し、再使用
可能である。触媒塔7にはRu/C触媒が充填されてい
る。イオン交換樹脂塔8にはカチオン交換樹脂が充填さ
れている。純水15にはヒドラジン14が50〜100
mg/Lの濃度となるように注入され、洗浄水として使
用される。ストレーナ5は80〜100メッシュのふる
いを備えている。純水タンク1からバルブV2までの給
水配管11およびバルブ12から下流の排水配管には2
00A〜250Aの小口径の配管が使用されている。図
1では下記(1)水圧テスト、(2)循環フラッシン
グ、(3)ブロー(排水処理)の工程により洗浄が行わ
れる。
純水タンク1中の純水15にヒドラジン14を注入しな
がら給水配管11から供給し、洗浄対象物4、ストレー
ナ5、ろ過装置6、触媒塔7、イオン交換樹脂塔8、循
環路13に洗浄水を張り込む。次いでバルブV12、V
15を閉じ、ポンプ3で系統内を10kg/cm2まで
加圧し、漏れのないことを確認する。
10〜V14は閉で、バルブV3〜V9、V15は開の
状態で、ポンプ3または本設のポンプ(図示は省略)を
起動し、ヒドラジン14を含む洗浄水をストレーナ5お
よびろ過装置6に通水しながら循環路13に循環させ、
この循環水により洗浄対象物4を洗浄する。洗浄対象物
4を出た循環水はストレーナ5およびろ過装置6でろ過
し、異物および懸濁物質を取り除き、ろ過水を再び洗浄
対象物4に導入し、洗浄を行う。
60〜80℃に加熱した循環水を流速1.5〜2.0m
/sまたは設計流速で循環させ、濁度が3mg/L以下
になるまで行う。通常、6〜12時間程度循環フラッシ
ングを行うことにより、上記濁度にまで洗浄することが
できる。給水配管11および排水配管12には小口径の
配管が使用されているが、洗浄条件には関係しない。
8およびバルブV9を閉、バルブV11を開とし、循環
水をバイパス路16に流してろ過装置6をバイパスし、
この間にカートリッジフィルタを圧縮空気で逆洗を行っ
て再生する。再生したカートリッジフィルタはろ過装置
6に装着し、バルブV8およびバルブV9を開、バルブ
V11を閉とし、循環水を再びろ過装置6に通水してろ
過を行う。ストレーナ6が目詰まりした場合も、上記と
同様に循環水をバイパス路17に流し、この間にふるい
を交換する。
水を循環路13に循環させながら、洗浄排水を排水配管
12から一部ずつ連続的に触媒塔7に通水してヒドラジ
ンを分解し、さらにイオン交換樹脂塔8に連続的に通水
してヒドラジン14を吸着除去する。
を注入しない純水を使用する場合は、ミキシングヒータ
2、触媒塔7およびイオン交換樹脂塔8は省略すること
ができ、この場合洗浄排水の排水処理を省略することが
できる。またヒドラジン14の代わりに他のアルカリ性
薬品を使用することもできる。さらに触媒塔7の入口で
洗浄排水に過酸化水素等の酸化剤を添加することによ
り、イオン交換樹脂塔8を省略し、触媒塔7単独で排水
処理することもできる。
級の原子力発電プラントの洗浄に適用した場合、次のよ
うな効果が得られる。 (1)洗浄水を循環させているので、洗浄水使用量を1
0,000m3程度とすることができ、従来の60,0
00m3程度の使用量に比べて低減することができる。 (2)純水使用量が少なくなるので、本設の純粋製造装
置、貯蔵タンクが小型化でき、工期を短縮することがで
きる。 (3)フィルタでろ過しているので、懸濁物質も捕捉可
能であり、品質が向上する。 (4)中和槽、沈殿槽などの排水処理設備が不要となる
ので、設置スペースを小さくすることができる。 (5)連続で排水処理することができるので、従来のよ
うに排水受入先の処理槽が空いていなければ次の作業が
できないということはなく、工期を短縮することができ
る。 (6)給水配管および排水配管を配管径の小さいものを
使用することができ、従来500Aの配管を使用したと
ころに200A〜250Aの配管を使用することができ
る。 (7)洗浄に必要な流速を洗浄開始当初から容易に確保
することができる。
1.5μm)6gを添加し、懸濁物質濃度を200mg
/Lに調整した。この模擬フラッシング水をフィルタ
(10インチ、ろ過精度:1μm)を装着したろ過装置
に7.0L/minの流速で通水した。この通水は循環
式で行った。試験条件を表1、懸濁物質濃度の経時変化
の結果を表2および図2に示す。
中に移行する懸濁物質はフィルタにより除去することが
できる。
を100mg/Lに調整した。このヒドラジン含有模擬
フラッシング水を1.4 literの強酸性イオン交換樹脂
を充填してカラムに25℃、0.9L/min(SV4
0h-1)で通水した。この試験は一過式で行った。試験
条件を表3、カラム出口水の水質の結果を表4に示す。
を満たしている。
を100mg/Lに調整した。このヒドラジン含有模擬
フラッシング水を1.4 literのRu/C触媒を充填し
たカラムに35℃、0.7L/min(SV30h-1)
で通水した。この試験は一過式で行った。試験条件を表
5、カラム出口水の水質を表6に示す。
は触媒に通水することによって90%以上分解した。こ
のことから、触媒で大部分のヒドラジンを分解し、その
下流側でイオン交換樹脂に通水することによって、イオ
ン交換樹脂の使用量を少なくして排水処理を行うことが
できる。
を100mg/Lに調整した。このヒドラジン含有模擬
フラッシング水を1.4 literのRu/C触媒を充填し
たカラムに35℃、0.7L/min(SV30h-1)
で通水した。この時カラム入口で、ヒドラジンに対して
1.5倍当量の過酸化水素を連続注入した。この試験は
一過式で行った。試験条件を表7、カラム出口水の水質
を表8に示す。
浄排水を通水する際、触媒塔入口側で酸化剤として過酸
化水素を注入することによりヒドラジンの除去率を向上
させることもでき、この場合下流側にイオン交換樹脂塔
を設置しなくても排水基準を満足できる。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 洗浄対象物となる新設プラント機器およ
び配管内に洗浄水を通水し、混入している異物を除去す
る洗浄方法において、 洗浄対象物に一過式で洗浄水を通水する洗浄を省略し、
ろ過装置を設けた循環路に洗浄水を循環しながら洗浄対
象物に通水し、循環水をろ過しながら洗浄対象物を洗浄
する新設プラント機器および配管の洗浄方法。 - 【請求項2】 ろ過装置として、再生型または非再生型
のフィルタを備えたろ過装置を使用する請求項1記載の
洗浄方法。 - 【請求項3】 洗浄水としてアルカリ性薬品を添加した
純水を使用し、洗浄後の洗浄排水はイオン交換樹脂もし
くは白金族触媒と接触させて処理するか、または白金族
触媒と接触させたのちイオン交換樹脂と接触させて処理
する請求項1または2記載の洗浄方法。 - 【請求項4】 洗浄水の給排水配管としてJIS G3
452で規定される200〜250Aの小口径の配管を
使用する請求項1ないし3のいずれかに記載の洗浄方
法。
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JP2001286067A JP4649808B2 (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | 新設プラント機器および配管の洗浄方法 |
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