JP2003086828A - 分割型受光素子およびそれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

分割型受光素子およびそれを用いた光ディスク装置

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JP2003086828A JP2001278118A JP2001278118A JP2003086828A JP 2003086828 A JP2003086828 A JP 2003086828A JP 2001278118 A JP2001278118 A JP 2001278118A JP 2001278118 A JP2001278118 A JP 2001278118A JP 2003086828 A JP2003086828 A JP 2003086828A
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Shigeki Hayashida
茂樹 林田
Tatsuya Morioka
達也 森岡
Yoshihiko Tani
善彦 谷
Mototaka Tanetani
元隆 種谷
Isamu Okubo
勇 大久保
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 n型反転を防止し、n型拡散層間の漏れ電流
を抑制する。 【解決手段】 p型半導体層23表面に複数のn型拡散
層24を形成する。n型拡散層24上には、シリコン酸
化膜27およびシリコン窒化膜28で成る反射防止膜を
形成し、入射光の波長に対して反射率が最小になるよう
に各膜厚を設定する。その場合、分割部25上には上記
反射防止膜は形成しない。こうして、p型半導体層23
における分割部25の表面がn型に反転することを防止
する。したがって、n型反転領域を介した複数n型拡散
層24間での漏れ電流の発生を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば光ピック
アップ等に用いられる分割型受光素子およびそれを用い
た光ディスク装置の高性能化に関する。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップ装置は、CD(コンパク
トディスク)やDVD(ディジタル多用途ディスク)等の
光ディスク装置に用いられている。そして、近年は、殊
に高密度DVDの研究・開発が盛んに進められている。
上記DVDは、動画像等の多量のデータを取り扱うよう
になっており、加えて現在では4倍速から12倍速へと
開発が進んでいる。そのため、上記DVDに用いられる
光ピックアップ装置に対する高密度化・高速化の要求が
強くなっている。
【0003】記憶容量は波長の逆数の2乗に反比例する
ため、記憶容量の増大に伴って光ピックアップ装置に用
いられるレーザの短波長化が進められている。また、光
ピックアップ装置に用いられる受光素子は、ディスク面
からのレーザ光の反射によるRF(高周波)信号の他に、
ビーム位置や形状を認識するためのフォーカス信号やサ
ーボ信号を取り出す必要がある。これらの信号は、受光
素子において互いに近接して複数配置された受光部によ
って、受光量の変化として読み取られるようになってい
る。
【0004】従来の分割型受光素子として、特開平9‐
213920号公報に開示されている分割型受光素子の
平面図を図9に示す。また、図10に、図9のA‐A'
矢視断面図を示す。図10に示すように、半導体基板1
上の表面に、p型の導電型を有する半導体層2が形成さ
れている。さらに、半導体層2の表面にはn型不純物層
3が形成されて、NP接合を形成している。このNP接
合は、入射された光を受光する受光面となり、分割部4
によって分割されて複数形成されている。
【0005】また、図9に示すように、この受光素子を
取り囲むようにp型不純物領域5が形成されている。こ
のp型不純物領域5は、図10では省略されているが、
半導体基板1に達するように形成されている。さらに、
光透過性の膜として、シリコン酸化膜6とシリコン窒化
膜7との2層の膜がn型不純物層3および分割部4を覆
って形成されている。これらの膜は、受光素子表面での
反射率を抑制するために形成されており、特に、短波長
に対して低反射率になるように膜厚が選択される。尚、
図9においては、シリコン酸化膜6とシリコン窒化膜7
とは省略されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の分割型受光素子には以下のような問題がある。すな
わち、上述したように、上記従来の分割型受光素子にお
いては、反射防止膜としてシリコン酸化膜6とシリコン
窒化膜7との2層の膜が用いられている。しかしなが
ら、シリコン酸化膜6とシリコン窒化膜7との積層構造
物を用いた場合は、正電荷がシリコン酸化膜6とシリコ
ン窒化膜7との界面付近に蓄積することが知られてい
る。そのために、分割部4の領域においては、p型の半
導体層2の表面がn型に反転することになる。これを図
11および図12に示している。
【0007】図11は、上記分割型受光素子における分
割部4付近の拡大断面図である。また、図12は、図1
1の分割部4におけるB‐B'断面のエネルギーバンド
図である。尚、図12において、11は、シリコン酸化
膜6およびシリコン窒化膜7のエネルギー準位を示す。
また、12は、p型半導体層2の表面でn型に反転して
いる領域を示す。また、13はシリコンのエネルギーバ
ンドにおける伝導帯であり、14はシリコンのエネルギ
ーバンドにおける真性フェルミ準位であり、15はシリ
コンのエネルギーバンドにおけるフェルミ準位であり、
16はシリコンのエネルギーバンドにおける価電子帯で
ある。
【0008】図12に示すように、上記シリコン窒化膜
7とシリコン酸化膜6との界面に正電荷が蓄積されてい
るために、p型半導体層2の表面におけるポテンシャル
が低くなり、p型半導体層2の表面に負電荷が発生す
る。特に、p型半導体層2の濃度が低くなれば、よりエ
ネルギーバンドが大きく曲がることによって、n型への
反転が容易に起こる。
【0009】また、記憶容量の増大に伴って使用される
レーザ光の波長が短くなると、反射率を抑制するために
はよりシリコン酸化膜6の膜厚を薄くしなければならな
い。図13に、波長410nmと波長650nmとの場合に
おけるシリコン酸化膜6およびシリコン窒化膜7の膜厚
と反射率との関係を示す。図13に示すように、波長が
短くなるに伴って、反射率を抑制するためにはシリコン
酸化膜6の膜厚を薄くする必要がある。ところが、シリ
コン酸化膜6の膜厚を薄くすると、よりシリコン基板表
面における反転が起こり易くなるのである。
【0010】ここで、上記反転が生じた場合には、複数
のn型不純物層3の間が電気的に導通されてしまい、漏
れ電流が発生する。そのため、個々の受光素子から信号
を取り出すことが不可能となり、分割型受光素子として
機能しないことになる。
【0011】尚、特に、光ピックアップ装置の高速化に
対応するため、CR時定数で決まる応答特性の向上のた
めにp型半導体層2の濃度が低下されるようになってき
ている。したがって、上記反転は、より発生し易くなっ
ているのである。
【0012】そこで、この発明の目的は、受光素子の分
割部におけるn型反転を防止し、n型拡散層間の漏れ電
流を抑制することができる分割型受光素子、および、そ
れを用いた光ディスク装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、第1導電型の半導体基板あるいは第
1導電型の半導体層の表面に複数の第2導電型の拡散層
が形成されている分割型受光素子において、上記拡散層
上には単層あるいは多層の光透過性膜が形成されてお
り、上記光透過性膜は,上記半導体基板あるいは半導体
層の表面における上記複数の拡散層の間の領域の少なく
とも一部には形成されていないことを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、第1導電型の半導体基
板あるいは半導体層の表面における上記各拡散層の間で
あって上記拡散層が存在しない領域の少なくとも一部に
は、多層に構成された際に各層の界面近傍に電荷が発生
する光透過性膜は形成されていない。したがって、上記
半導体基板あるいは半導体層における各拡散層を分割す
る分割部の表面の導電型が、上記光透過性膜に発生する
電荷に起因して反転することが防止される。さらに、上
記各拡散層上には反射防止膜として機能する光透過性膜
が形成されているため、上記各拡散層における受光感度
の低下が防止される。こうして、受光感度を落とすこと
なく、導電型反転領域を介した複数の拡散層間の漏れ電
流が低減される。
【0015】また、1実施例では、上記第1の発明の分
割型受光素子において、上記各光透過性膜は、入射光に
対する反射率が最小になるように各膜厚が設定されてい
る。
【0016】この実施例によれば、上記各拡散層の領域
における受光量が最大となり、受光感度がより高められ
る。
【0017】また、1実施例では、上記第1の発明の分
割型受光素子において、上記光透過性膜は、下層がシリ
コン酸化膜であり上層がシリコン窒化膜である2層構造
を有する。
【0018】この実施例によれば、上記光透過性膜とし
てシリコン化合物を用いるので、上記半導体基板として
シリコン基板を用いるかあるいは上記半導体層としてシ
リコンエピタキシャル層を用いる場合には、シリコンプ
ロセスによって上記光透過性膜を容易に形成することが
可能となる。
【0019】また、第2の発明は、第1導電型の半導体
基板あるいは第1導電型の半導体層の表面に複数の第2
導電型の拡散層が形成されている分割型受光素子におい
て、上記拡散層上には多層の光透過性膜が形成されてお
り、上記半導体基板あるいは半導体層の表面における上
記複数の拡散層の間の領域の少なくとも一部には,単層
の光透過性膜が形成されていることを特徴としている。
【0020】上記構成によれば、第1導電型の半導体基
板あるいは半導体層の表面における上記各拡散層の間で
あって上記拡散層が存在しない領域の少なくとも一部に
は、多層に構成された際に各層の界面近傍に電荷が発生
する光透過性膜が1層だけ形成されている。したがっ
て、上記半導体基板あるいは半導体層における各拡散層
を分割する分割部の表面の導電型が、上記光透過性膜に
発生する電荷に起因して反転することが防止される。さ
らに、上記各拡散層上には反射防止膜として機能する光
透過性膜が形成されているため、上記各拡散層における
受光感度の低下が防止される。こうして、受光感度を落
とすことなく、導電型反転領域を介した複数の拡散層間
の漏れ電流が低減される。
【0021】その際に、上記半導体基板あるいは半導体
層における上記分割部の表面には、上記光透過性膜が1
層だけ形成されている。したがって、上記分割部におけ
る反射率が低下されて受光感度が更に高められる。
【0022】また、1実施例では、上記第2の発明の分
割型受光素子において、上記拡散層上に形成されている
各光透過性膜は,入射する光に対する反射率が最小にな
るように各膜厚が設定されており、上記半導体基板また
は半導体層の表面における上記複数の拡散層の間の領域
の少なくとも一部に形成されている単層の光透過性膜
は,上記入射する光に対して反射率が最小になるように
膜厚が設定されている。
【0023】この実施例によれば、上記拡散層の領域と
上記分割部の領域との夫々において最小の反射率が得ら
れる。したがって、上記各拡散層の領域と上記各分割部
の領域とにおける受光量が最大となり、受光感度がより
高められる。
【0024】また、1実施例では、上記第2の発明の分
割型受光素子において、上記拡散層上に形成されている
光透過性膜は、下層がシリコン酸化膜であり上層がシリ
コン窒化膜である2層構造を有する。
【0025】この実施例によれば、上記半導体基板ある
いは半導体層の表面における上記分割部の領域に形成さ
れる単層の光透過性膜として、上記拡散層上に形成され
ているシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との何れか一方
を用いれば、シリコンプロセスによって上記光透過性膜
を容易に形成することが可能となる。
【0026】また、1実施例では、上記第1の発明ある
いは第2の発明の分割型受光素子において、上記半導体
基板あるいは半導体層には、上記分割型受光素子によっ
て発生された信号の処理を行う回路が搭載されている。
【0027】この実施例によれば、高性能の分割型受光
素子とその分割型受光素子によって発生された信号の処
理を行う回路とが、同一の半導体基板あるいは半導体層
に搭載されている回路内蔵分割型受光素子が得られる。
【0028】また、第3の発明の光ディスク装置は、上
記第1の発明あるいは第2の発明の分割型受光素子が用
いられていることを特徴としている。
【0029】上記構成によれば、受光感度が高く応答特
性が良く青色等の短波長にも対応可能な高性能の分割型
受光素子を用いた高性能の光ディスク装置が提供され
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
【0031】<第1実施の形態>図1は、本実施の形態
の分割型受光素子における平面図である。さらに、図2
は、図1におけるC‐C'矢視断面図である。尚、図2
においては、後に述べるコンタクト工程以降に形成され
るコンタクトや、メタル配線および層間絶縁膜等は省略
している。
【0032】図1および図2おいて、p型シリコン基板
21上に、濃度が1E18cm-3程度で、厚さが1μm程
度のp型拡散層22が形成されている。さらに、その上
に濃度が1E13cm-3〜1E15cm-3程度で、厚さが1
0μm〜20μm程度のp型半導体層23が形成されてい
る。そして、p型半導体層23の表面には、分割部25
によって分割された複数のn型拡散層24が形成されて
いる。
【0033】このn型拡散層24は受光部となる領域で
あり、表面濃度は、例えば1E17cm-3〜1E20cm-3
程度である。尚、表面濃度の上限は、光を照射した際に
発生したキャリアが再結合して受光感度が低下しない程
度とする。また、PN接合の深さは、入射した光が充分
光電変換に寄与するように、発生したキャリアが接合近
辺に達することができる深さになっていることが望まし
い。例えば、410nm程度の波長のレーザ光を用いるの
であれば、0.1μm〜1μm程度とする。n型拡散層2
4を構成する不純物は5価の元素であればよく、ヒ素,
リン,アンチモン等であればよい。
【0034】p型拡散領域26は、上記p型拡散層22
とのコンタクトを取るための領域であり、表面濃度は5
E19cm-3〜1E20cm-3程度である。このp型拡散領
域26は、複数のn型拡散層24を取り囲んで、p型拡
散層22に達するように形成されている。p型拡散層2
2およびp型拡散領域26を構成する不純物は3価の元
素であればよく、ボロン,インジウム等であればよい。
さらに、n型拡散層24上には、光透過性膜としてシリ
コン酸化膜27とシリコン窒化膜28とが順次積層され
ている。これらの膜27,28の膜厚は入射する光の波
長に対して反射率が最小になるように設定すべきであ
り、例えば410nmの波長のレーザ光に対しては、シリ
コン酸化膜27の膜厚を20nm程度にし、シリコン窒化
膜28の膜厚を30nm程度とする。
【0035】この場合、上記光透過性膜の反射率は、略
数%程度に抑えることができる。その際に、各n型拡散
層24間の分割部25の領域には、シリコン酸化膜27
とシリコン窒化膜28とで成る光透過性膜は存在しない
ようになっている。
【0036】上述のように、本実施の形態における分割
型受光素子は、p型半導体層23の表面に分割部25で
分割されて複数形成されたn型拡散層24上には、シリ
コン酸化膜27およびシリコン窒化膜28で成る光透過
性膜が形成されている。そして、入射する光の波長に対
して反射率が最小になるように各膜厚が設定されてい
る。したがって、n型拡散層24における充分な受光感
度が得られる。
【0037】これに対して、上記p型半導体層23の表
面における分割部25上には、上記光透過性膜は形成さ
れていない。したがって、分割部25の領域においてシ
リコン酸化膜6とシリコン窒化膜7との界面付近に正電
荷が蓄積することはなく、p型半導体層23の表面がn
型に反転することもない。そのために、n型反転領域を
介した複数n型拡散層24間での漏れ電流の発生を抑制
することができる。こうして、高性能な分割型受光素子
を構成することができるのである。
【0038】尚、上記シリコン酸化膜27とシリコン窒
化膜28とが存在しない領域は、表面全体の反射率を低
下させるためには狭い方が望ましい。本実施の形態にお
いては、少なくともn型拡散層24の領域上にシリコン
酸化膜27およびシリコン窒化膜28が存在していれば
よく、分割部25上の一部に上記光透過性膜が存在して
いても何ら問題はない。例えば、図3に示すように、シ
リコン酸化膜29とシリコン窒化膜30とで成る光透過
性膜がn型拡散層24の領域を越えて、分割部25上に
まで延在していても何ら差し支えない。
【0039】また、上記n型拡散層24の配置や形状お
よび分割数は、本実施の形態に限定されるものではな
い。さらに、光透過性膜の材質や構造もシリコン酸化膜
およびシリコン窒化膜の2層構造に限定されるものでは
なく、他の材質や3層以上の多層構造であっても構わな
い。さらに、p型半導体層23の濃度や厚さも本実施の
形態によって限定を受けるものではない。
【0040】<第2実施の形態>図4は、本実施の形態
の分割型受光素子における断面図であり、上記第1実施
の形態における図2に相当する。尚、上記第1実施の形
態の場合と同様に、コンタクト工程以降で形成されるコ
ンタクト、メタル配線および層間絶縁膜等は省略してい
る。
【0041】p型シリコン基板31,p型拡散層32,p
型半導体層33,n型拡散層34,分割部35およびp型
拡散領域36は、上記第1実施の形態におけるp型シリ
コン基板21,p型拡散層22,p型半導体層23,n型
拡散層24,分割部25およびp型拡散領域26と同じ
である。
【0042】本実施の形態における光透過性膜は、上記
n型拡散層34およびp型半導体層33の表面における
分割部35の上に形成されたシリコン酸化膜37と、シ
リコン酸化膜37におけるn型拡散層34の領域上に形
成されたシリコン窒化膜38とで構成される。この場合
における各膜37,38の膜厚は、上記第1実施の形態
の場合と同様に、用いるレーザ光の波長に対して反射率
が最小になるよう設定する。例えば、用いるレーザ光の
波長が410nm前後である場合には、シリコン酸化膜3
7の膜厚は20nm程度とし、シリコン窒化膜38の膜厚
は30nm程度とする。上述のごとく、分割部35の領域
には、シリコン窒化膜38は存在せず、シリコン酸化膜
37のみが存在する。この場合、シリコン酸化膜37の
存在によって、分割部35の反射率を20%〜30%程
度にまで低減することができるのである。
【0043】上述のように、本実施の形態における分割
型受光素子では、p型半導体層33の表面における分割
部35に領域には、シリコン酸化膜37のみを形成して
シリコン窒化膜38を設けないようにしている。したが
って、分割部35におけるシリコン酸化膜37のみで成
る光透過性膜に正電荷が蓄積することはなく、p型半導
体層33の表面がn型に反転することもない。そのた
め、n型反転領域を介した複数n型拡散層34間での漏
れ電流の発生を抑制することができるのである。
【0044】さらに、上述のごとく、上記分割部35の
領域には、シリコン酸化膜37を形成している。したが
って、分割部35の反射率を20%〜30%程度にまで
低減することができる。そのために、分割部35におけ
る感度低下を抑制することができ、更に高性能な分割型
受光素子を提供することができるのである。
【0045】尚、上記シリコン窒化膜38が存在しない
領域は狭い方が望ましい。本実施の形態においては、少
なくともn型拡散層34の領域上にシリコン窒化膜38
が存在していればよく、分割部35上の一部にシリコン
窒化膜38が存在していても何ら問題はない。例えば、
図5に示すように、シリコン窒化膜39がn型拡散層3
4の領域を越えて、分割部35上にまで延在していても
何ら差し支えない。
【0046】また、上記第1実施の形態の場合と同様
に、n型拡散層34の配置や形状および分割数は、本実
施の形態に限定されるものではない。さらに、光透過性
膜も他の材質や3層以上であっても構わない。さらに、
p型半導体層33の濃度や厚さも本実施の形態によって
限定を受けるものではない。
【0047】<第3実施の形態>図6は、本実施の形態
の分割型受光素子における断面図であり、上記第1実施
の形態における図2に相当する。尚、上記第1実施の形
態の場合と同様に、コンタクト工程以降で形成されるコ
ンタクトや、メタル配線および層間絶縁膜等は省略して
いる。
【0048】p型シリコン基板41,p型拡散層42,p
型半導体層43,n型拡散層44,分割部45およびp型
拡散領域46は、上記第1実施の形態におけるp型シリ
コン基板21,p型拡散層22,p型半導体層23,n型
拡散層24,分割部25およびp型拡散領域26と同じ
である。
【0049】本実施の形態における光透過性膜は、上記
n型拡散層44およびp型半導体層43の表面における
分割部45の上に形成されたシリコン酸化膜47と、シ
リコン酸化膜47におけるn型拡散層44の領域上に形
成されたシリコン窒化膜48とで構成される。この場合
におけるシリコン酸化膜47の膜厚は、分割部45の領
域とn型拡散層44の領域とで異なっている。そして、
n型拡散層44の領域上における各膜47,48の膜厚
は、上記第1実施の形態の場合と同様に、用いるレーザ
光の波長に対して反射率が最小になるよう設定する。例
えば、用いるレーザ光の波長が410nm前後である場合
には、シリコン酸化膜47の膜厚は20nm程度とし、シ
リコン窒化膜48の膜厚は30nm程度とする。
【0050】上述のごとく、上記分割部45の領域に
は、シリコン窒化膜48は存在せず、シリコン酸化膜4
7のみが存在する。その場合に、分割部45の領域にお
けるシリコン酸化膜47の膜厚も、分割部45にレーザ
光が照射された場合に最小の反射率になるように設定す
るのが望ましい。そこで、本実施の形態においては、上
述と同じ波長410nm前後のレーザ光を用いる場合に
は、分割部45の領域におけるシリコン酸化膜47の膜
厚を、n型拡散層44の領域上における膜厚20nmより
も厚い70nm前後に設定するのである。こうすることに
よって、分割部45の反射率を、上記第2実施の形態の
場合の20%〜30%より低い10%前後に抑えること
ができるのである。
【0051】上述のように、本実施の形態における分割
型受光素子では、p型半導体層43の表面における分割
部45の領域には、シリコン酸化膜47のみを形成して
シリコン窒化膜48を設けないようにしている。したが
って、p型半導体層43の表面がn型に反転することは
ない。そのため、n型反転領域を介した複数n型拡散層
44間での漏れ電流の発生を抑制することができる。
【0052】さらに、上述のごとく、上記分割部45の
領域には、シリコン酸化膜47を形成している。したが
って、分割部45における反射率を低下させて感度低下
を抑制することができる。さらに、シリコン酸化膜47
の膜厚を、分割部45の領域とn型拡散層44の領域と
において、夫々独立して設定するようにしている。した
がって、分割部45の領域およびn型拡散層44の領域
の何れも最小の反射率にすることが可能になり、更に高
性能な分割型受光素子を提供することができるのであ
る。
【0053】尚、本実施の形態においても、上記シリコ
ン窒化膜48が存在しない領域は狭い方が望ましく、分
割部45上の一部にシリコン窒化膜48が存在していて
も何ら問題はない。また、n型拡散領域44の配置や形
状および分割数は、本実施の形態に限定されるものでは
ない。さらに、光透過性膜も他の材質や3層以上であっ
ても構わない。さらに、p型半導体層43の濃度や厚さ
も本実施の形態によって限定を受けるものではない。
【0054】<第4実施の形態>本実施の形態は、上記
各実施の形態における分割型受光素子のp型シリコン基
板あるいはp型半導体層に、当該分割型受光素子におい
て発生した信号の処理を行う回路を形成した回路内蔵型
の分割型受光素子に関する。
【0055】図7は、本実施の形態における回路内蔵型
の分割型受光素子の断面図を示す。本実施の形態におい
ても、コンタクト工程以降で形成されるコンタクトや、
メタル配線および層間絶縁膜等は省略している。図7に
おいて、領域67は受光素子領域であり、上記第1実施
の形態における分割型受光素子が形成されている。ま
た、領域68は信号処理回路領域であり、例えばPNP
型バイポーラトランジスタが形成されている。
【0056】上記回路内蔵分割型受光素子は、以下に述
べるような構成を有している。すなわち、p型シリコン
基板51上にはp型拡散層52が形成されており、p型
拡散層52上には、第1p型半導体層53および第2p
型半導体層54が順次積層されている。第2p型半導体
層54の表面には選択的に素子分離酸化膜55が形成さ
れて、受光素子領域67と信号処理回路領域68とを分
離している。
【0057】上記受光素子領域67において、上記第2
p型半導体層54の表面には分割部57によって分割さ
れた複数のn型拡散層56が形成されて、受光部を構成
している。n型拡散層56の濃度および接合深さは上記
第1実施の形態の場合と同様である。そして、各n型拡
散層56上にはシリコン酸化膜58およびシリコン窒化
膜59の2層構造で成る光透過性膜が形成されている。
分割部57上には、第2p型半導体層54の表面がn型
へ反転するのを防止するために、光透過性膜としてのシ
リコン酸化膜58とシリコン窒化膜59とは形成されて
いない。尚、60は、p型拡散層52とのコンタクトを
取るためのp型拡散領域である。
【0058】一方、上記信号処理回路領域68におい
て、上記第1p型半導体層53と第2p型半導体層54
との境界領域に、濃度が1E17cm-3〜1E19cm-3
度のn型拡散領域61が形成されて、p型半導体層5
3,54から分離されている。そして、第2p型半導体
層54の表面に、n型拡散領域61に接触して、コレク
タ領域となるp型拡散領域62が、1E18cm-3〜1E
19cm-3程度の濃度で形成されている。さらに、p型拡
散領域(コレクタ領域)62の表面には、コレクタ電極と
してのp型拡散領域63が、5E19cm-3〜5E20cm
-3程度の濃度で形成されている。
【0059】また、上記p型拡散領域(コレクタ領域)6
2の表面に、素子分離酸化膜55によってp型拡散領域
(コレクタ電極)63と分離されたベース領域となるn型
拡散領域64が、5E17cm-3〜1E19cm-3程度の濃
度で形成されている。また、n型拡散領域(ベース領域)
64の表面には、エミッタ領域となるp型拡散領域65
が、1E19cm-3〜5E20cm-3程度の濃度で形成され
ている。
【0060】上記構成を有するバイポーラトランジスタ
は、上記素子分離酸化膜55に続いて第1p型半導体層
53に達する深さで形成された1E17cm-3〜1E19
cm-3程度の濃度を有するp型拡散領域66によって、他
の素子(図示せず)と分離されている。尚、受光素子領域
67において、分割部57の領域にも受光感度が必要な
場合には、上記第2実施の形態あるいは第3実施の形態
の場合のように、分割部57における第2p型半導体層
54の表面にシリコン酸化膜のみを形成しても構わな
い。
【0061】上述のように、本実施の形態においては、
上記p型シリコン基板51に積層されたp型拡散層52
上に、第1p型半導体層53および第2p型半導体層5
4を順次積層し、第2p型半導体層54の表面に形成さ
れた素子分離酸化膜55によって受光素子領域67と信
号処理回路領域68とに分離している。そして、受光素
子領域67における第2p型半導体層54上には、上記
第1実施の形態の分割型受光素子を形成する一方、信号
処理回路領域68における第1p型半導体層53上に
は、PNP型バイポーラトランジスタを形成している。
したがって、受光素子領域67の分割型受光素子におい
ては、n型拡散層間が分割部57のn型反転によって導
通することが防止されて、高性能な特性を示す。したが
って、本実施の形態によれば、良好な回路内蔵型の分割
型受光素子を提供することができるのである。
【0062】尚、本実施の形態においても、上記光透過
性膜としてのシリコン酸化膜58およびシリコン窒化膜
59が存在しない領域は狭い方が望ましく、分割部57
上の一部にシリコン酸化膜58およびシリコン窒化膜5
9が存在していても何ら問題はない。また、n型拡散領
域56の配置や形状および分割数は、本実施の形態に限
定されるものではない。さらに、光透過性膜も他の材質
や3層以上であっても構わない。
【0063】また、本実施の形態においては、上記信号
処理回路領域68にPNPトランジスタが形成されてい
る場合を例に説明したが、NPNトランジスタであって
もPNPとNPNとの両方であっても構わない。さら
に、バイポーラトランジスタの代わりにMOS(金属酸
化膜半導体)トランジスタであっても、受光素子領域6
7の分割型受光素子において発生した信号の処理機能を
有するのであれば問題はなく、バイポーラとMOSとの
両方のトランジスタを備えていても差し支えない。ま
た、容量や抵抗等の他の信号処理回路を具備していても
何ら問題はない。
【0064】<第5実施の形態>本実施の形態は、上記
第4実施の形態における回路内蔵型の分割型受光素子を
用いた光ディスク装置に関する。
【0065】図8は、本光ディスク装置における光ピッ
クアップ部分の概略図を示す。図8において、半導体レ
ーザ71から出射された光は、ホログラム素子72の半
導体レーザ71側に配置されたトラッキングビーム生成
用の回折格子73によって、信号読み出し用主ビームと
2つのトラッキング用副ビームとの3つのビームに分け
られる。そして、これら3つの光は、半導体レーザ71
および回折格子73等を収納するパッケージの上面に設
けられたホログラム素子72を透過して0次光となり、
コリメートレンズ74で平行光に変換され、対物レンズ
75によってディスク76上に集光される。
【0066】そして、上記ディスク76からの反射光
は、ディスク76上に形成されているピットによる変調
を受けており、対物レンズ75及びコリメートレンズ7
4を透過した後、ホログラム素子72によって回折さ
れ、1次光として回路内蔵型の分割型受光素子77に入
射される。回路内蔵分割型受光素子77は5分割フォト
ダイオード77a〜77eを有しており、5分割フォトダ
イオード77a〜77eに入射した光(図8では、フォト
ダイオード77c,77dへの入射光で代表している)によ
る出力信号が、内蔵された処理回路(図示せず)によって
処理される。こうして、ディスク76に書き込まれてい
る情報とトラッキング情報とが得られるのである。
【0067】本実施の形態においては、上記回路内蔵分
割型受光素子77として、上記第4実施の形態における
回路内蔵分割型受光素子を用いている。したがって、n
型拡散層間が分割部のn型反転によって導通することが
防止されて、高性能な特性が得られるのである。さら
に、上記分割部をシリコン酸化膜のみで覆うことによっ
て分割部での反射率を低めて高い感度を維持し、且つ、
上記n型反転が無いため上記半導体層の不純物濃度を低
下して応答特性の向上を図って高速性を維持することが
可能になり、青色等の短波長に対応した光ピックアップ
およびこの光ピックアップを組み込んだ光ディスク装置
を得ることができるのである。
【0068】尚、上記各実施の形態においては、p型半
導体層23,33,43,54の表面にn型拡散層24,3
4,44,56を形成してPN接合を形成しているが、n
型半導体層の表面にp型拡散層を形成しても差し支えな
い。
【0069】また、上記第2,第3実施の形態において
は、p型半導体層33,43の表面における分割部35,
45に領域には、シリコン酸化膜37,47のみを設け
ているが、シリコン窒化膜や他の光透過性膜のみを設け
てもよい。さらに、p型半導体層33,43の表面にお
ける分割部35,45の領域の一部にのみ単層の光透過
性膜を設けても差し支えない。
【0070】
【発明の効果】以上より明らかなように、第1の発明の
分割型受光素子は、第1導電型の半導体基板あるいは半
導体層の表面に複数形成されてPN接合を形成する第2
導電型の拡散層上には単層あるいは多層の光透過性膜が
形成されており、上記半導体基板あるいは半導体層の表
面における上記各拡散層間の分割部の少なくとも一部に
は上記光透過性膜は形成されていないので、上記光透過
性膜の反射防止膜としての機能によって上記各拡散層に
おける受光感度の低下を防止できる。一方、上記光透過
性膜に発生する電荷に起因する上記分割部表面の導電型
の反転を防止できる。
【0071】したがって、受光感度を落とすことなく、
導電型反転領域を介した複数の上記拡散層間の漏れ電流
を低減することができる。
【0072】また、1実施例の分割型受光素子は、入射
された光に対する反射率が最小になるように上記各光透
過性膜の膜厚を設定するので、上記各拡散層の領域にお
ける受光量を最大にして受光感度をより高めることがで
きる。
【0073】また、1実施例の分割型受光素子は、上記
光透過性膜を、下層がシリコン酸化膜であり上層がシリ
コン窒化膜である2層構造にしたので、上記半導体基板
または半導体層としてシリコン基板またはシリコンエピ
タキシャル層を用いることによって、シリコンプロセス
によって容易に形成することができる。
【0074】また、第2の発明の分割型受光素子は、第
1導電型の半導体基板あるいは半導体層の表面に複数形
成されてPN接合を形成する第2導電型の拡散層上には
多層の光透過性膜が形成されており、上記半導体基板あ
るいは半導体層の表面における上記各拡散層間の分割部
の少なくとも一部には単層の光透過性膜が形成されてい
るので、上記各拡散層における受光感度の低下を防止で
きる一方、上記光透過性膜に発生する電荷に起因する上
記分割部表面の導電型の反転を防止できる。したがっ
て、受光感度を落とすことなく、導電型反転領域を介し
た複数の上記拡散層間の漏れ電流を低減することができ
る。
【0075】その際に、上記半導体基板あるいは半導体
層における上記分割部の表面には、上記光透過性膜が1
層だけ形成されている。したがって、上記分割部におけ
る反射率を低下させて、受光感度を更に高めることがで
きる。
【0076】また、1実施例の分割型受光素子は、上記
拡散層上に形成された各光透過性膜の膜厚を入射光に対
する反射率が最小になるように設定し、上記半導体基板
あるいは半導体層における上記分割部の表面に形成され
た光透過性膜の膜厚を上記入射光に対して反射率が最小
になるように設定したので、上記各拡散層の領域と上記
各分割部の領域とにおける受光量を最大にして、受光感
度をより高めることができる。
【0077】また、1実施例の分割型受光素子は、上記
拡散層上に形成された光透過性膜を下層がシリコン酸化
膜であり上層がシリコン窒化膜である2層構造にしたの
で、上記分割部の領域に形成される単層の光透過性膜と
して、上記シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との何れか
一方を用いることによって、シリコンプロセスによって
容易に形成することができる。
【0078】また、1実施例の分割型受光素子は、上記
半導体基板あるいは半導体層には、上記分割型受光素子
によって発生された信号の処理を行う回路を搭載したの
で、高性能の分割型受光素子とその出力信号の処理を行
う回路とが、同一の半導体基板あるいは半導体層に搭載
された回路内蔵分割型受光素子を得ることができる。
【0079】また、第3の発明の光ディスク装置は、上
記第1の発明あるいは第2の発明の分割型受光素子が用
いられているので、受光感度が高く応答特性が良く青色
等の短波長にも対応可能な高性能の分割型受光素子を用
いた高性能の光ディスク装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の分割型受光素子における平面図で
ある。
【図2】 図1におけるC‐C'矢視断面図である。
【図3】 図2とは異なる分割型受光素子の断面図であ
る。
【図4】 図2および図3とは異なる分割型受光素子の
断面図である。
【図5】 図2〜図4とは異なる分割型受光素子の断面
図である。
【図6】 図2〜図5とは異なる分割型受光素子の断面
図である。
【図7】 回路内蔵型の分割型受光素子における断面図
である。
【図8】 図7に示す回路内蔵分割型受光素子を用いた
光ピックアップ部分の概略図である。
【図9】 従来の分割型受光素子における平面図であ
る。
【図10】 図9におけるA‐A'矢視断面図である。
【図11】 図10における分割部付近の拡大断面図で
ある。
【図12】 図11におけるB‐B'断面のエネルギー
バンド図である。
【図13】 レーザ光の波長と反射防止膜の膜厚と反射
率との関係を示す図である。
【符号の説明】
21,31,41,51…p型シリコン基板、 22,32,42,52…p型拡散層、 23,33,43…p型半導体層、 24,34,44,56…n型拡散層、 25,35,45,57…分割部、 26,36,46,60,66…p型拡散領域、 27,29,37,47,58…シリコン酸化膜、 28,30,38,39,48,59…シリコン窒化膜、 53…第1p型半導体層、 54…第2p型半導体層、 55…素子分離酸化膜、 67…受光素子領域、 68…信号処理回路領域、 71…半導体レーザ、 73…回折格子、 76…ディスク、 77…回路内蔵分割型受光素子、 77a〜77e…フォトダイオード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 善彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 種谷 元隆 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大久保 勇 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5D119 AA10 BA01 DA05 KA02 KA13 5D789 AA10 BA01 DA05 KA02 KA13 5F049 MA02 MB03 NA01 NA17 NB08 QA03 RA03 RA06 RA07 SZ02 SZ04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板または第1導電
    型の半導体層の表面に複数の第2導電型の拡散層が形成
    されている分割型受光素子において、 上記拡散層上には単層または多層の光透過性膜が形成さ
    れており、 上記光透過性膜は、上記半導体基板または半導体層の表
    面における上記複数の拡散層の間の領域の少なくとも一
    部には形成されていないことを特徴とする分割型受光素
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の分割型受光素子におい
    て、 上記各光透過性膜は、入射する光に対する反射率が最小
    になるように各膜厚が設定されていることを特徴とする
    分割型受光素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の分割型
    受光素子において、 上記光透過性膜は、下層がシリコン酸化膜であり上層が
    シリコン窒化膜である2層構造を有することを特徴とす
    る分割型受光素子。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体基板または第1導電
    型の半導体層の表面に複数の第2導電型の拡散層が形成
    されている分割型受光素子において、 上記拡散層上には多層の光透過性膜が形成されており、 上記半導体基板または半導体層の表面における上記複数
    の拡散層の間の領域の少なくとも一部には、単層の光透
    過性膜が形成されていることを特徴とする分割型受光素
    子。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の分割型受光素子におい
    て、 上記拡散層上に形成されている各光透過性膜は、入射す
    る光に対する反射率が最小になるように各膜厚が設定さ
    れており、 上記半導体基板あるいは半導体層の表面における上記複
    数の拡散層の間の領域の少なくとも一部に形成されてい
    る単層の光透過性膜は、上記入射する光に対して反射率
    が最小になるように膜厚が設定されていることを特徴と
    する分割型受光素子。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の分割型
    受光素子において、 上記拡散層上に形成されている光透過性膜は、下層がシ
    リコン酸化膜であり上層がシリコン窒化膜である2層構
    造を有することを特徴とする分割型受光素子。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6の何れか一つに記
    載の分割型受光素子において、 上記半導体基板または半導体層には、上記分割型受光素
    子によって発生された信号の処理を行う回路が搭載され
    ていることを特徴とする分割型受光素子。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7の何れか一つに記
    載の分割型受光素子が用いられていることを特徴とする
    光ディスク装置。
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