JP2003084179A - 光学機器、光学機器の製造方法および光学機器用型部材の製造方法 - Google Patents

光学機器、光学機器の製造方法および光学機器用型部材の製造方法

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JP2003084179A JP2001272508A JP2001272508A JP2003084179A JP 2003084179 A JP2003084179 A JP 2003084179A JP 2001272508 A JP2001272508 A JP 2001272508A JP 2001272508 A JP2001272508 A JP 2001272508A JP 2003084179 A JP2003084179 A JP 2003084179A
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Kazushige Ichino
一滋 市野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学機器の構造部材に遮光線を形成しても十
分に不要光の反射を抑えることができない。 【解決手段】 光路に面する側の表面に、光路内への不
要光の反射を抑制するための連続した複数の山型形状部
(遮光線)が形成された構造部材4を備えた光学機器に
おいて、山型形状部における一方の斜面4−aの面粗さ
が他方の斜面4−bの面粗さよりも粗くなるようにす
る。構造部材4の表面に対してエンドミル3の回転軸を
傾けて配置し、エンドミルの外周刃3−cに、山型形状
部を形成するための構造部材の主たる切削を行わせると
もに、エンドミルの底刃3−bに、山型形状部の一方の
斜面を他方の斜面よりも面粗さを粗く形成するための切
削を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラなどの光学
機器に関するものであり、さらに詳しくは、光路に面し
た構造部材の表面に反射防止のための遮光線が形成され
た光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラのような光情報を取り込ん
で処理を行う光学機器においては、取り込んだ光が内部
の部品で反射し、ゴーストやフレアを発生させ、不具合
を生じさせることがある。
【0003】一般的には、カメラの撮影鏡筒の筒内壁に
て撮影光が反射し、フィルムにゴーストとして写り込ん
だり、測距を行う受光素子を保持するオートフォーカス
ユニットの地板の内面で光が反射して不要光が受光素子
に入り込み、誤測距を起こしたりすることがある。
【0004】これらの不具合をなくするために、光が当
たって反射を起こすと不都合である面に、反射防止処理
が施される。この反射防止処理としては、「表面処
理」、「反射防止塗料」および「遮光線」などがある。
【0005】「表面処理」は、反射する表面を粗くし、
ザラザラな面にすることによって光の反射率を下げるも
のである。一般的にはエッチング処理やブラスト処理に
よって表面を粗くする。
【0006】「反射防止塗料」は、専用のツヤ消し塗料
を部品に塗り、光の反射率を下げるものである。ただ
し、塗料代及び塗装工程のコストが部品代に直接反映さ
れるので、「表面処理」で代用することが望ましい。
【0007】また、「遮光線」とは、ネジ山の様な、細
かな山型形状部を複数連続して形成するものであり、各
山型形状部の斜面で光が反射したとしても、その反射光
が支障のない方向に反射するように斜面の角度を設定す
るものである。
【0008】更に、遮光線の斜面に表面処理を施すこと
により、遮光線の機能をより高めることができる。つま
り、山型形状部の斜面で反射した正反射光以外にも、そ
の斜面で乱反射する光もあるため、特開平7−0279
60号公報には、遮光線の表面に上記の様な「表面処
理」を施し、斜面の反射率を下げ、より反射防止効果を
高めたものが提案されている。
【0009】また、コストアップにはなるが、遮光線に
「反射防止塗料」を塗布することによっても、より効果
の大きな反射防止処理となる。
【0010】上記のような、反射防止処理を必要とする
部品は、カメラの場合、プラスチック又は金属で作られ
ることがほとんどである。金型に射出成形して作るプラ
スチック部品は廉価に作ることができるので多く用いら
れるが、高精度や高強度を得るために、亜鉛ダイキャス
ト部品のような金属鋳造や、金属の母材から直接、切削
加工などで作られる部品もある。
【0011】プラスチック部品の射出成形や亜鉛ダイキ
ャスト部品の金属鋳造の場合、部品形状やその表面状態
は金型から転写される。従って、遮光線形状を必要とす
る部品の場合、金型に逆転した連続の谷型形状を加工
し、その形状を部品に転写する。また、表面処理を必要
とする部品の場合、金型にエッチング処理やブラスト処
理を施し、そのザラザラ面を部品に転写する。このよう
な金型を作る方法としては、切削加工や放電加工があ
る。
【0012】図6には鏡筒の様な筒形状をした構造部材
に遮光線を切削加工する場合の概念図を示す。加工物1
01が回転台102に固定され所定の切削周速度で回転
(矢印A)し、刃物103が円筒面に遮光線101−a
を切削加工する。そして、遮光線101−aを円筒面に
2本以上加工する場合は、刃物103を矢印Bの様に送
り、移動させて加工する。これは、一般的な旋盤加工と
同じである。切削加工の場合、切削後の金型表面は切削
面で滑らかであるため、反射率が高い。このため、遮光
線101−aに表面処理を施し、反射率を下げることが
必要な場合は、エッチング処理かブラスト処理をしなけ
ればならない。これは、金型を切削加工する場合でも、
直接、金属部品を切削加工する場合にも同様に必要であ
る。更に、金属部品の場合、表面処理を必要とする面に
ついては部品1つ1つに対して切削加工後にエッチング
処理やブラスト処理を施す必要があり、金型以上に工程
がかかってしまう。
【0013】一方、放電加工では放電後の金型表面はあ
る程度のザラザラ面になっていて、表面処理に代用する
ことが出来る。従って、放電加工で遮光線を作った場合
は、エッチング処理やブラスト処理を省略することがで
きる。しかし、切削加工に比べ、放電加工用の電極を作
る工程及び放電を行う工程など煩雑な工程があり、加工
時間が長くなる欠点がある。
【0014】特開2000−102929号公報には、
金型をある程度切削加工で早く加工し、最後に形状加工
も含め放電加工を行い同時に梨地面にする方法が提案さ
れている。これは、切削加工と放電加工との両方を用
い、エッチング処理やブラスト処理を省略した加工法で
ある。これによれば、実際の金型加工時間を短縮できる
が、電極作製に要する時間が別途必要になる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、遮光
線加工を切削加工と放電加工とにより行う場合を比べる
と、切削加工では早く加工できるが、表面処理を必要と
する場合はエッチング処理やブラスト処理を後工程とし
て施さなければならない。
【0016】更に、図6に示すような筒形状をした物に
旋盤加工で遮光線を加工する場合には、例えば、領域
(C)では、加工物101の表面にあるリブ101−b
が刃物103の邪魔をして、加工することができない。
つまり、旋盤加工では、加工物を回転させ、その回転力
や周速度で加工を行うため、突起形状などの遮光線加工
ができない領域がある場合には遮光線を加工すること自
体ができない。但し、旋盤加工でも、動作上は、回転し
ている加工物101の回転位相に連動して刃物103を
逃がす方向に移動させれば、領域(C)へのの遮光線加
工はできるが、実際には、加工物101は切削に必要な
高速の周速度で回転しているため、それに刃物103を
連動させることは、実質的には困難である。
【0017】放電加工では形状を加工すると同時に、あ
る程度のザラザラ面を表面に残すので表面処理を省くこ
とができるが、電極作製及び放電加工に時間がかかり金
型のコストとしては切削加工よりは高くなってしまう。
【0018】そこで、本発明では、遮光線を必要とする
部品に対して表面処理を施さなくても表面処理を行った
場合と同様の反射防止効果を得ることができるようにし
た光学機器を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、光路に面する側の表面に、
光路内への不要光の反射を抑制するための連続した複数
の山型形状部が形成された構造部材を備えた光学機器に
おいて、上記山型形状部における一方の斜面(例えば、
外部から光路内への光入射方向に対向する斜面)の面粗
さが他方の斜面の面粗さよりも粗くなるようにしてい
る。
【0020】これにより、光学機器の構造部材の光路側
表面に連続形成した複数の山型形状部の両斜面に対して
面粗さを粗くする加工を施さなくても上記一方の斜面に
よって不要光の反射を確実に抑制することが可能とな
る。
【0021】そして、上記第1の発明の光学機器を実現
するために、本願第2の発明では、光学機器の構造部材
における光路に面する側の表面に、連続した複数の山型
形状部を加工する光学機器の製造方法において、構造部
材の表面に対してエンドミルの回転軸を傾けて配置し、
エンドミルの外周刃に、山型形状部を形成するための構
造部材の主たる切削を行わせるともに、エンドミルの底
刃に、山型形状部の一方の斜面を他方の斜面よりも面粗
さを粗く形成するための切削を行わせるようにしてい
る。
【0022】さらに、上記第1の発明の光学機器を実現
するために、本願第3の発明では、光学機器の構造部材
を成型するための型部材の表面に、構造部材の光路に面
する側の表面に転写する連続した複数の山型形状部を加
工する光学機器用型部材の製造方法において、型部材の
表面に対してエンドミルの回転軸を傾けて配置し、エン
ドミルの外周刃に山型形状部を形成するための型部材の
主たる切削を行わせるともに、エンドミルの底刃に、山
型形状部の一方の斜面を他方の斜面よりも面粗さを粗く
形成するための切削を行わせるようにしている。
【0023】具体的には、エンドミルの回転軸を加工物
の切削面に対して90度以外の角度に傾けて設定すると
ともに、エンドミルの底刃を波打ち形状としたり高さを
変えたりして、回転軸に直交する平面に対して平行では
ない形状とし、外周刃と底刃とで切削される遮光線のう
ち、底刃で切削される斜面を不均一な粗い面に加工する
ことによって、遮光線の一方の斜面を面粗さの粗い、表
面処理を施した状態と同じ状態とすることにより、表面
処理を省略する。そして、粗面である方の斜面が外光の
入射方向に対向する面とすることにより、遮光線の効果
を向上させる。
【0024】さらに、上記方式で加工を行う際、リブな
どの切削不可領域がエンドミルに近づいた場合には、エ
ンドミルを一旦逃がすことによって、再び切削予定領域
の加工を行う。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には、本発
明の第1実施形態である光学機器における遮光線の加工
方法を示している。本図は、図6と同様に鏡筒のような
筒形状をした構造部材に遮光線を切削加工する場合の概
念図である。
【0026】加工物1は回転台2に固定されている。回
転台2は加工物を中心軸1−aを中心として矢印D方向
に回転させることができる。ただし、従来例で述べたよ
うな旋盤加工で必要な切削周速度は必要ではなく、切削
位置を回転によって移動させるのに必要な遅い回転速度
でよい。
【0027】実際に加工物1に遮光線1−bを加工する
のはエンドミル3であり、エンドミル3が切削に必要な
切削周速度で矢印E方向に回転する。そして、遮光線1
−bの斜面に等しい角度で、エンドミル3の回転軸3−
aを加工物1の中心軸1−aに対して傾ける。また、エ
ンドミル3は切削のための回転以外に、不図示の送り機
構によって、加工物1の中心軸1−aと平行な矢印F方
向に移動し、また、加工物1から離す矢印G方向に送り
移動させることができる。
【0028】以上のような構成において、実際に遮光線
を切削する動きについて説明する。エンドミル3は切削
のための矢印E方向の回転で加工物1の1箇所を切削す
る。そして、刃物送りに相当する加工物1の矢印D方向
の回転によって、順次切削位置を移動させ、1本の遮光
線を切削する。1本の遮光線を切削終了後、矢印G方向
に沿ってエンドミル3を加工物1から離し、矢印F方向
に沿って遮光1本分切削位置を移動させ、更に矢印G方
向に沿って加工物1にエンドミル3を近づけ、切削を開
始する。そして、回転台2が矢印Dに回転することによ
って、新たに1本の遮光線を加工する。この連続によっ
て、加工物1の表面に複数の遮光線1−bを加工する。
【0029】次に、加工物1の表面にあるリブ1−cの
間に遮光線1−dそ加工する場合は、回転台2の回転に
よって、エンドミル3にリブ1−cが接近する毎に、エ
ンドミル3を矢印G方向に移動させ加工物1から離し、
リブ1−cが通過した後、再度エンドミル3を加工物に
近づけ、切削を開始する。このように、加工物1の矢印
D方向の回転送りとエンドミル3矢印G方向の加工・非
加工の送りとを連動させることによって、リブ1−cの
ように加工不可の場所を避けながら、間欠的に遮光線1
−dを加工することができる。これは、遮光線を切削加
工する際に、加工物が高速で回転する旋盤加工ではでき
ない加工法である。
【0030】また、本実施形態では、加工物1を回転台
2で回転させているが、相対的に見れば、エンドミル3
を加工物1の中心軸1−aを中心に回転させるようにし
てもよい。
【0031】次に、上記加工法で用いるエンドミル3の
刃部の形状について説明する。図2(a)には、エンド
ミル3の刃部の拡大図を示す。なお、ここでは複数の刃
を有するエンドミルを示しているが、1つの刃を有する
エンドミルでも同様である。
【0032】エンドミル加工以外で、穴切削加工を行う
ドリルの場合は、回転軸方向に沿ってドリルを加工物に
送り込み、主に先端で切削動作を行う。これに対し、エ
ンドミル3は底刃3−bと外周刃3−cとを有し、回転
軸3−aに直交する方向に送ることによって、外周刃
3−cで主切削を行い、底刃3−bで削り残しを削除す
る補助切削を行う。そして、一般的なエンドミルは切削
面の寸法精度及び面精度を良くするために、外周刃 3
−cの直径を等しくし、底刃3−bを回転軸3−aと直
交する平面に対して平行とし、更に、複数の底刃を有す
るエンドミルの場合は、底刃の高さを全て同じにする様
に設定されている。
【0033】しかし、上記加工法で用いるエンドミル3
は、底刃3−bの刃面を図2(b)に示すように波打た
せたり、複数の底刃があるエンドミルの場合は、少なく
とも1つの底刃3−bのみを他の底刃3−bに対して僅
かに高くしたり、回転軸3−aと直交する平面に対して
平行とせずに僅かな角度を持たせて不均一な刃面にした
りしている。
【0034】以上のようなエンドミル3を用い、加工物
の表面に対して斜めに傾けて遮光線を加工する場合の概
念図を図3および図4に示す。なお、これらの図では、
加工物4を平板としているが、これを図1に示す筒形状
の加工物に対応させても同じである。つまり、エンドミ
ル3を斜めに傾けるということは、加工物1の中心軸1
−aとエンドミル3の回転軸3−aとを90度ではない
角度にして切削する、ということである。この際、加工
物1の中心軸1−aとエンドミル3の回転軸とが交わら
ない「ねじれ」関係にあっても、切削加工はできるの
で、正確に交わるように設定しなくても問題はない。
【0035】エンドミル3を斜めにすることにより、切
削時に底刃3−bと外周刃 3−cとで遮光線になる山
型形状部を加工することができる。但し、上述したよう
に、実質的な切削を行うのは外周刃 3−cで、底刃3
−bは補助的な切削を行う。外周刃3−cで切削される
第2遮光線面(斜面)4−bは、従来の切削加工と同じ
で、滑らかな面に仕上がる。しかし、底刃3−bで僅か
に切削される第1遮光線面(斜面)4−aは滑らかな均
一面ではなく、底刃3−bの切削跡がランダムに残り、
不均一な面になる。
【0036】従来の切削加工では、刃物103によって
切削される遮光線の斜面は両面とも滑らかな切削面にな
る。仮に、刃物103の刃面を粗くすれば、切削時に加
工物の表面を荒らすことが出来る。しかし、その荒れ方
も、回転方向に沿った筋状の規則性のある荒れ方で、ラ
ンダムな面にはならない。更に、実質的な加工では、切
れ味の悪い刃物103で切削するため、加工負荷とな
り、加工ができなかったり、刃物103が壊れるおそれ
がある。
【0037】この点、本実施形態のよれば、図3に示す
ように面の荒れ方が不規則であり、補助的な切削を行う
底刃3−bによって切削面を不均一にしているので、そ
れほどの加工負荷にはならない。これにより、第1遮光
線面4−aのみ、不均一な面状態で加工できるので、こ
の面で反射する光の反射強度を弱めることができる。つ
まり、遮光線面に表面処理を施した場合と等価な効果を
得ることができる。
【0038】詳しく言えば、本実施形態のの加工法で
は、遮光線の片側の斜面に表面処理を施した状態と同等
の遮光線を得ることができる。従来の表面処理では、遮
光線の両方の斜面に表面処理を行うしかないが、遮光線
の機能としては、光の当たる(外部から光路内に光が入
射する方向に対向する)斜面の反射率のみを下げてあれ
ばよく、本実施形態によりそれが可能となる。つまり、
補助的な切削を行う底刃3−bを利用し、主たる切削加
工は、外周刃 3−cで支障なく行うと同時に、一方の
斜面のみ面粗さを高めることができる。
【0039】また、図5(a)には、上述した加工物4
である金型を、図5(b)には、この金型形状を転写し
たプラスチック部品5を示す。プラスチック部品5の第
1遮光線面5−a及び第2遮光線面5−bの面粗さは、
金型4の面粗さがそのまま転写されるので、第1遮光線
面5−aは不均一な粗い面である。この第1遮光線面5
−aが光6が入射してくる方向に対向する斜面にしてお
くと、反射した光6−aは減衰した光になり、遮光線の
効果を向上させることができる。第2遮光線面5−bは
均一な滑らかな面であるので、反射率としては高いが、
外から入る光6は当たらないので、問題はない。
【0040】図3および図4で説明した斜めに傾けたエ
ンドミル3による加工方法を、図1に示す筒形状の部材
の加工に用いた場合における、不均一な第1遮光線面と
均一な第2遮光線面を加工する考え方は同じであり、外
部から光が入射してくる方向が予め決まっていれば、第
1遮光線面をその入射方向に対向する面として加工する
ことによって、遮光線の効果をより向上させ、表面処理
を施した場合と同等の効果を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光学機器の構造部材の光路側表面に連続形成した複数の
山型形状部(いわゆる遮光線)における一方の斜面(例
えば、光入射方向に対向する斜面)の面粗さが他方の斜
面よりも粗くなるようにしているので、両斜面に対して
面粗さを粗くする加工を施さなくても上記一方の斜面に
よって不要光の反射を確実に抑制することができる。
【0042】そして、このような山型形状部を加工する
に際しては、例えばエンドミルの外周刃により上記他方
の斜面を平滑に切削加工すると同時に、不均一形状に形
成した底刃により上記一方の斜面をその面粗さが粗くな
るように切削加工することが可能である。したがって、
構造部材や構造部材を成型するための型部材を少ない工
程数で、しかも短時間で、さらには低コストで製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である光学機器の遮光線の加
工方法を示す斜視図である。
【図2】上記加工方法で使用するエンドミルの拡大図で
ある。
【図3】上記加工方法の概念図である。
【図4】上記加工方法の概念図である。
【図5】射出成形による金型とプラスチック製品(構造
部材)の概念図である。
【図6】従来の光学機器の遮光線の加工方法を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 加工物 1−a 中心軸 1−b 遮光線 1−c リブ 1−d 遮光線 2 回転台 3 エンドミル 3−a 回転軸 3−b 底刃 3−c 外周刃 4 加工物 4−b 第二遮光線面 4−a 第一遮光線面 5 プラスチック部品 5−a 第一遮光線面 5−b 第二遮光線面 6 光(外光) 6−a 反射した光 101 加工物 101−a 遮光線 102 回転台 103 刃物

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光路に面する側の表面に、光路内への不
    要光の反射を抑制するための連続した複数の山型形状部
    が形成された構造部材を備えた光学機器であって、 前記山型形状部における一方の斜面の面粗さが他方の斜
    面の面粗さよりも粗いことを特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】 前記一方の斜面が、外部から光路内への
    光入射方向に対向する斜面であることを特徴とする請求
    項1に記載の光学機器。
  3. 【請求項3】 光学機器の構造部材における光路に面す
    る側の表面に、連続した複数の山型形状部を加工する光
    学機器の製造方法であって、 前記構造部材の表面に対してエンドミルの回転軸を傾け
    て配置し、 前記エンドミルの外周刃に、前記山型形状部を形成する
    ための前記構造部材の主たる切削を行わせるともに、 前記エンドミルの底刃に、前記山型形状部の一方の斜面
    を他方の斜面よりも面粗さを粗く形成するための切削を
    行わせることを特徴とする光学機器の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記エンドミルの底刃を不均一形状とし
    たことを特徴とする請求項3に記載の光学機器の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記構造部材の表面における前記山型形
    状部の切削加工方向に切削予定領域と切削不要領域があ
    る場合において、前記エンドミルを前記切削不要領域に
    対して退避移動させながら前記切削予定領域のみを切削
    させることを特徴とする請求項3に記載の光学機器の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 光学機器の構造部材を成型するための型
    部材の表面に、前記構造部材の光路に面する側の表面に
    転写する連続した複数の山型形状部を加工する光学機器
    用型部材の製造方法であって、 前記型部材の表面に対してエンドミルの回転軸を傾けて
    配置し、 前記エンドミルの外周刃に、前記山型形状部を形成する
    ための前記型部材の主たる切削を行わせるともに、 前記エンドミルの底刃に、前記山型形状部の一方の斜面
    を他方の斜面よりも面粗さを粗く形成するための切削を
    行わせることを特徴とする光学機器用型部材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記エンドミルの底刃を不均一形状とし
    たことを特徴とする請求項6に記載の光学機器用型部材
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記型部材の表面における前記山型形状
    部の切削加工方向に切削予定領域と切削不要領域がある
    場合において、前記エンドミルを前記切削不要領域に対
    して退避移動させながら前記切削予定領域のみを切削さ
    せることを特徴とする請求項6に記載の光学機器用型部
    材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009244529A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Konica Minolta Opto Inc 遮光部及びレンズ鏡胴
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