JP2004071604A - 縦巻コイル製造装置 - Google Patents

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武知 圭
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Abstract

【課題】縦巻コイルとなる線材に傷を付けることがなく、倒れ角度が小さいコイルを綺麗に効率よく製造できる縦巻コイル製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】平角状の線材を広面同士が対面するように巻き付けてコイル状とする縦巻コイル製造装置である。線材の一端側をチャッキングしながら一軸心C廻りに回転する回転チャック盤1と、チャック盤1に対して上記一軸心Cの方向に相対的に接近離間自在に設けられた非回転盤2と、を備える。そして、非回転盤2に、巻付開始部位b及びその近傍部位において線材の広面に軸心C方向外側から摺接しつつ支持する第一支持面4を有する倒れ防止用第一ブロック体3と、巻付完了部位dにおいて広面を軸心C方向外側から摺接しつつ支持する第二支持面7を有する倒れ防止用第二ブロック体6と、固着している。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦巻コイルの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器等に使用される図1に示すような縦巻コイル(エッジワイズコイル)は、直線的に走行してくる横断面平角状の線材Mを、線材Mの広面F,F同士が対面するように軸部材に巻き付けてコイル状とすることにより製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示すような縦巻コイルを構成する線材Mは、その断面形状が縦横比の大きい略矩形状で、薄い帯状線材である。そして、線材Mの広面F,F同士が対面する方向に、即ち、線材Mの横断面で狭辺(狭面)側がコイルの内面及び外面となるよう、線材Mにテンションを作用させて、線材Mを軸部材に巻き付けて製造するため、巻き付け途中に線材Mが巻付側(外方)に倒れてしまい、送られてくる線材Mと接触して線材Mに傷つけたり、線材Mが倒れてうまく巻き付けができないという問題点がある。
さらに、軸部材に線材Mを巻き付ける際に、図示省略するが片持ち状のアームをコイル側に突出させ、アームの先端部で線材Mの広面Fを支持しても、線材Mの倒れ力によりアームが弾性変形して押し返され、作製される縦巻コイルは、図2(b)の拡大断面図に示すように、倒れ角度γが大きく(15°)なってしまう。
【0004】
そこで本発明は、縦巻コイルとなる線材に傷を付けることがなく、倒れ角度が小さいコイルを綺麗に効率よく製造できる縦巻コイル製造装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る縦巻コイルの製造装置は、平角状の線材を広面同士が対面するように巻き付けてコイル状とする縦巻コイル製造装置であって、上記線材の一端側をチャッキングしながら一軸心廻りに回転する回転チャック盤と、該チャック盤に対して上記一軸心の方向に相対的に接近離間自在に設けられた非回転盤と、を備え、上記線材を誘導するガイド溝部を有すると共に該線材がコイル状に巻付けを開始する巻付開始部位及びその近傍部位において該線材の広面に上記軸心方向外側から摺接しつつ支持する第一支持面を有する倒れ防止用第一ブロック体と、上記巻付開始部位と略180 °反対側の巻付完了部位において上記広面を上記軸心方向外側から摺接しつつ支持する第二支持面を有する倒れ防止用第二ブロック体とを、上記非回転盤に固着したものである。
また、上記第一ブロック体及び上記第二ブロック体を、上記線材の入射角度に応じて、線材支持角度を調整自在として、上記非回転盤に固着したものである。また、上記第一ブロック体と第二ブロック体との上記軸心方向の相対位置を、調整自在として、該第一ブロック体と該第二ブロック体を上記非回転盤に固着したものである。
また、上記線材をコイル状に巻き付けるための軸芯部材を、上記非回転盤の中心から突出状に設けるとともに、上記第一ブロック体と上記第二ブロック体の各々に、略半円状凹部を形成し、該非回転盤から突出状の上記軸芯部材を略180 °反対側から上記略半円状凹部が抱き込むように上記第一ブロック体と第二ブロック体とを上記非回転盤に固着したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0007】
図1は、本発明の縦巻コイル製造装置により製造する縦巻コイル(エッジワイズコイル)の斜視図であり、図2(a)は、その縦巻コイルの一部拡大断面図である。この縦巻コイルは電気機器等に使用されるものであり、その製造は、横断面平角状の線材Mを、線材Mの広面F,F同士が対面(対向)するように軸部材───後述する軸芯部材8───に、一軸心C方向に連続的に巻き付けてコイル状とすることにより行われている。なお、軸心Cは、線材Mを巻き付ける軸芯部材8(図3参照)の軸心であり、作製される縦巻コイルの軸心となる。
【0008】
そして、この縦巻コイルを構成する線材Mは帯状の連続線部材であり、その断面形状は図2(a)に示すように、厚さtが薄く、幅寸法Wが厚さtに比べて大きい(縦横比が大きい)略矩形状のものがある。そして、本発明の製造装置により作製される縦巻コイルは、例えば、外径が10mm、内径が8mm、コイル軸方向長さが6mm程度であって、巻数(ターン数)を40としたもの等がある。
【0009】
図3は本発明の縦巻コイル製造装置の要部(回転チャック盤1と非回転盤2)を示す側面図、図4は回転チャック盤1側の斜視図、図5は非回転盤2側の斜視図である。この製造装置は、線材Mの一端部m側をチャッキング(保持)しながら(水平状の)一軸心C廻りに図外の回転駆動手段により回転する円柱状回転チャック盤1と、回転チャック盤1の端面に対面し、チャック盤1の端面に対して一軸心Cの方向に相対的に接近・離間(分離)自在に設けられた非回転盤2と、を備えている。
【0010】
具体的に説明すると、図4と図5に示すように、水平状の共通ベース部11上に、対面するよう配設された第一固定ブロック部12と第二固定ブロック部13とを備え、回転チャック盤1が第二固定ブロック部13の一側面に配設され、非回転盤2が第一固定部12の側面に回転チャック盤1と対面するよう配設されている。そして、非回転盤2が、第一固定ブロック部12の側面からの水平突出量を図外の駆動手段により変更可能となるように配設され、チャック盤1と非回転盤2との間隔を接近・離間させている。即ち、非回転盤2が回転チャック盤1に対して、水平状の軸心Cに沿って、所定の送り速度(一定速度)により離間(後退)し、また、所定間隔まで接近移動(前進)するものである。
【0011】
回転チャック盤1は、図4と図6の斜視図に示すように、端面に螺旋面14aを有し軸心Cを中心として回転する中空円柱状のガイド体14から成り、線材Mの一端部mを保持しガイド体14と共に回転する回転チャック部15を有する。ガイド体14の螺旋面14aの螺旋形状終了部(突出側)には、断面コ字状の切欠凹溝14bが形成されており、切欠凹溝14bの形状は、螺旋形状開始部中心側に連続する底面を有する断面コ字状であり、線材Mを綺麗に巻きはじめることが可能となる。また、ガイド体14は、非回転盤2から突出する軸芯部材8(図5参照)の挿入用の孔部20を有しており、軸芯部材8の外径と略同一の内径に設定され、孔部20の中心が軸心Cと一致する。
【0012】
さらに、第二固定ブロック部13側には、非回転盤2の上方位置に、ガイド体14の切欠凹溝14b内に線材Mを配置させさらにガイドシーブ17とガイドアーム18によりガイドしながら第一固定ブロック部12側の非回転盤2と同調して同じ送り速度(移動速度)により軸心Cに沿って直線移動する線材繰り出し手段16と、非回転盤2の下方位置に、繰り出し手段16により繰り出された線材Mの一端部mを挟持し移動して上記回転チャック部15に線材Mの一端部mを持ち替えさせるグリップ手段19と、を備えている。なお、繰り出し手段16と非回転盤2との送り速度(回転チャック盤1の1回転当たりの送り量)は、作製するコイルの種類(素材の材質や寸法及びコイルの巻きピッチ等)により設定する。
【0013】
次に、これらによる縦巻コイル製造準備動作について図4により説明すると、先ず、繰り出し手段16により繰り出されガイド体14の螺旋面14a近傍に横断させた線材Mを、グリップ手段19の一対の爪19a,19aにより挟持させ、グリップ手段19が第二固定ブロック部13側へ移動して線材Mの一端部mを回転チャック部15へ持ち替えさせる。次に、繰り出し手段16が第二固定ブロック部13側へ移動して線材Mをガイド体14の切欠凹溝14b内に装着させる。そして、図5の非回転盤2を回転チャック盤1へ接近させ非回転盤2から突出する軸芯部材8が回転チャック盤1の孔部20へ挿入される。その後、回転チャック盤1を回転駆動させると共に、非回転盤2を所定送り速度(一定速度)で回転チャック盤1から離間(後退)させ、線材Mの一端部mを保持する回転チャック盤1の回転により、線材Mが連続的に繰り出し手段16から引っ張られて引き出され、線材Mを最初螺旋面14aの形状に沿って巻きはじめ、連続的に線材Mを軸芯部材8に巻き付け、コイル状としていく。従って、縦巻コイルは、一端面が螺旋面14aに面し軸芯部材8に沿って外側(非回転盤2側)へ順次形成されていく。なお、ガイド体14は作製するコイルの種類(素材の材質や寸法及びコイルの巻きピッチ等)に応じて、螺旋面14aの傾斜角度(斜面角度)が異なるものと取り換え自在とし、また、非回転盤2と繰り出し手段16の送り速度を変更自在としている。
【0014】
第一固定ブロック部12側の非回転盤2は図3と図5と図7の斜視図に示すように、略円盤形状の剛体であり、その鉛直取付面34が、第一固定ブロック部12の側面から軸心C方向回転チャック盤1側へ突出し図外の駆動手段によりその突出量を変更自在とする非回転ベース部21の先端鉛直面に、取り外し可能に固着されている。従って、非回転盤2に作用する軸心C方向の外力は、非回転ベース部21を介して第一固定ブロック部12により支持され、非回転盤2は図外の駆動手段により自主的に移動するが、他から作用する軸方向外力(線材Mの倒れ力)により変位・変形することはない。
【0015】
図7と図8の正面図に示すように、非回転盤2の(鉛直取付面34と反対側の)鉛直作業面35側には、線材Mをコイル状に巻き付けるための芯部材となる軸芯部材8が、非回転盤2の中心部から軸心Cを中心軸とするよう突出状に設けられている。さらに、非回転盤2の鉛直作業面35側には、平面状の第一支持面4を有する倒れ防止用第一ブロック体3と、平面状の第二支持面7を有する倒れ防止用第二ブロック体6と、が固着されている。具体的に説明すると、第一ブロック体3と第二ブロック体6の各々には略半円状凹部9,10が形成され、第一ブロック体3と第二ブロック体6とが、非回転盤2から突出状の軸芯部材8を略180 °反対側(両側)からこれら略半円状凹部9,10が抱き込むようにして、非回転盤2に固着されている。
【0016】
図9は第一ブロック体3と第二ブロック体6の正面図、図10は第一ブロック体3の側面図、図11は第二ブロック体6の側面図である。第一ブロック体3は、略直方体であり、図7に示したように、繰り出し手段16から繰り出された線材Mを誘導する断面コ字状のガイド溝部5を有する。さらに、第一ブロック体3は、ガイド溝部5により誘導された線材Mがコイル状に巻付けを開始する巻付開始部位b、及び、その近傍部位(図12の斜視図参照)において、線材Mの広面Fに軸心C方向外側から摺接しつつ支持する第一支持面4を有している。なお、図示省略するが、ガイド溝部5は断面コ字状に限らず、線材Mのうちコイルの外周面側となる面をガイドするよう片側のみに側壁を有する断面L字型としてもよい。
【0017】
さらに、図10に示すようにガイド溝部5は、第一支持面4に設けられ、傾斜底面を有し、線材Mの幅寸法Wと略同じ乃至若干大きい幅寸法の溝であり、ガイド溝部5の終端縁(出口側)は、第一支持面4に滑らかに連続しており、誘導された線材Mが巻付開始部位bにおいてスムーズに第一支持面4により支持できる。さらに、ガイド溝部5は、誘導する線材Mの狭面(コイルの内周面となる面)が略半円状凹部9の外周形状に接するよう配設されており、軸芯部材8の外周面に線材Mの狭面が接して巻付くよう構成されている。そして、第一支持面4のうちガイド溝部5の出口部下流側領域が巻付開始部位bに対応する。なお、下流側とは、線材Mの一端部m側である。
【0018】
また、図9に示すように、第二ブロック体6は略直方体であり、第一ブロック体3と軸心C方向から見て等間隔で配設される。そして、第二ブロック体6は、巻付開始部位bと略180 °反対側の巻付完了部位d(図12参照)において、線材Mの広面Fを軸心C方向外側から摺接しつつ支持する第二支持面7を有している。また、第一支持面4及び第二支持面7は共に、軸心C方向から見て、略半円状凹部9,10の外周縁を含む外方側に形成されている。
【0019】
即ち、図7と図12に示すように、回転チャック盤1の回転により、繰り出される線材Mは第一ブロック体3のガイド溝部5内を通過し(線材導入部位a)、続いて直線的に誘導された線材Mが円弧状に塑性変形して軸芯部材8に巻付始められる(巻付開始部位b)。この巻付開始部位bでは、線材Mの内方側の広面Fは既に軸芯部材8に巻き付けられてコイル形状となった線材Mの外方側の広面F′(最初は螺旋面14a)に対面することとなる。そして巻付開始部位bとその下流側の近傍部(略四半円巻付部位c)───図12の破線で示した領域───を第一ブロック体3の第一支持面4により線材Mを面でもって外側から支持して線材Mの倒れを防止している。なお、外側とはコイルが形成されていく側(非回転盤2側)である。
【0020】
さらに、巻付開始部位bにおいて軸心部材8に円弧状に巻付られた線材Mはさらに略180 °回転しても(巻付完了部位d)円弧状を保ち続けコイル状となる。そして巻付完了部位dを第二ブロック体6の第二支持面7により線材Mを外側から面でもって支持して線材Mの倒れを防止している。なお、第二支持面7により支持される線材Mの巻付完了部位dは、図12の破線で示した領域であり、巻付開始部位bの180 °反対側とその上下流側両方の略四半円巻付部位を含む。
【0021】
そして、第一ブロック体3及び第二ブロック体6は、夫々、図16と図17の両側面図に示すように、線材Mの入射角度αに応じて、線材支持角度θ ,θ を調整自在として、非回転盤2に固着されている。即ち、第一ブロック体3の第一支持面4及び第二ブロック体6の第二支持面7は、一つの平面(鉛直面)に対して所定角度の傾きをもって非回転盤2に固着されており、両者とも、その傾き角度の調整を可能としている。
【0022】
線材Mの入射角度αとは、巻付開始部位bにおける線材Mの広面Fと、軸心Cが直交して貫通する面と、の成す角度であり、言い換えると、軸心Cを有する縦断面において巻付開始部位bにおける線材Mの線方向と、軸心Cの直交方向と、の成す角度である。また、第一ブロック体3の線材支持角度θ は、巻付開始部位bにおける第一支持面4と、軸心Cが直交して貫通する面と、の成す角度であり、言い換えると、軸心Cを有する縦断面において巻付開始部位bにおける第一支持面4の方向と、軸心Cの直交方向と、の成す角度である。そして、第二ブロック体6の線材支持角度θ は、巻付完了部位dにおける第二支持面7と、軸心Cが直交して貫通する面と、の成す角度であり、言い換えると、軸心Cを有する縦断面において巻付完了部位dにおける第二支持面4の方向と、軸心Cの直交方向と、の成す角度である。
さらに、ガイド体14の螺旋面14aの傾斜角度(斜面角度)は、線材Mの入射角度αと一致するよう設定している。
【0023】
さらに、第一ブロック体3と第二ブロック体6との軸心C方向の相対位置を、調整自在として、第一ブロック体3と第二ブロック体6は、図8に示す非回転盤2の鉛直作業面35に直角となる面を有するよう取着された第一取付部材26と第二取付部材31とに、固着されている。
【0024】
具体的に説明すると、図16に示すように、第一ブロック体3は、軸心Cに直交する方向の(水平)軸心を第一揺動中心22として非回転盤2に第一取付部材26を介して固着され、図17に示すように、第二ブロック体6は、軸心Cに直交方向の(水平)軸心を第二揺動中心23として非回転盤2に第二取付部材31を介して固着されている。第一揺動中心22と第二揺動中心23とは、平行乃至同一直線上としている。
【0025】
さらに説明すると、図13は非回転盤2のベース部正面図、図14は第一取付部材26側の側面図、図15は第二取付部材31側の側面図であり、これらの図と図9、図10、図11に示すように、略直方体の第一ブロック体3において、第一支持面4との(長手方向側の)直交面3aのうちの片側(外方側)に、その直交面3a片側から突出する雄ネジ軸部材24を形成し、さらに、雄ネジ軸部材24の両側に第一ブロック体3を貫通状とする雌ネジ孔部25,25を形成している。さらに、図13と図14に示すように、非回転盤2の第一取付部材26には、上記雄ネジ軸部材24及び雌ネジ孔部25,25に位置対応するよう、中央貫通孔27及び貫通孔28,28を設けている。そして、雄ネジ軸部材24を中央貫通孔27に挿入し、図8のように第一ブロック体3を非回転盤2にナット38により保持し、ボルト29,29を雌ネジ孔部25,25と貫通孔28,28に挿通させ、第一ブロック体3の姿勢(角度)を保持している。そして、貫通孔28の内径は、ボルト29の外径より十分大きく設定された孔であるため、第一ブロック体3は第一取付部材26に、雄ネジ軸部材24を中心軸として揺動可能となって、任意の角度に選択されて固定される。
【0026】
そして、第二ブロック体6は、図9と図11に示すように、第二支持面7との(長手方向側の)直交面6a両側に第二ブロック体6を貫通状とする雌ネジ孔部30,30を形成している。そして、図13と図15に示すように、第二取付部材31に第二ブロック体6の雌ネジ孔部30,30に対応する貫通長孔32,32を設け、図8のようにボルト33,33により第二ブロック体6を保持している。そして、貫通長孔32は、ボルト33の外径より十分大きく設定された内径を有すると共に、軸心C方向へ内径寸法が長い長孔であるため、第二ブロック体6は、第二取付部材31に、任意の角度に選択されて固定されると共に、軸心C方向に変位可能に固定できる。即ち、第二ブロック体6が、第一ブロック体3に対して軸心C方向の位置を変更可能としている。
【0027】
さらに、図9と図10と図11において第一ブロック体3と第二ブロック体6に形成した略半円状凹部9,10について説明すると、凹部9,10は、軸芯部材8側に、第一支持面4の一部と及び第二支持面7の一部を軸心C方向から見て略半円状に夫々切り欠くように形成されている。そして、この凹部9及び凹部10の形状は、両者とも、軸芯部材8の半径と同じ乃至若干大きい半径rを有する一対の四半円弧部36が直線部37により連続する凹形状であり略長半円形状としている。これにより、第一ブロック体3と第二ブロック体6が夫々揺動自在となり、かつ、軸芯部材8の周囲を外嵌状とするため、線材Mの支持面積を大きく欠損させることがない。
【0028】
次に、第一ブロック体3と第二ブロック体6との取付姿勢について説明すると、第一ブロック体3と第二ブロック体6とは、軸芯部材8を挟んで両側に固定されているが、第一支持面4と第二支持面7とは、軸芯部材8の外周に沿って一つの面となるよう共に傾斜されている。即ち、第一支持面4と第二支持面7とは間に隙間を有するが一続きの(螺旋状の)斜面となるよう固定され、第一支持面4と第二支持面7との傾斜角度は、ガイド体14の螺旋面14aの傾斜角度(斜面角度)と一致させている。従って、線材Mが、軸芯部材8の外周に沿って軸芯部材8に巻き付いていく際に、第一支持面4と第二支持面7とが線材Mの広面Fに沿って支持することができる。
【0029】
さらに、第一支持面4と第二支持面7との軸心C方向の相対位置は、上述のとおり、第二ブロック体6を非回転盤2の第二取付部材31に形成した貫通長孔32において軸心C方向へ位置調整することにより変更可能である。従って、第一支持面4の巻付開始部位bに対応する位置と、その180 °反対側の第二支持面7の位置とで、線材Mの厚さtの略半分の寸法だけ軸心C方向にずらして固定している。
【0030】
従って、第一ブロック体3と第二ブロック体6とは、製作するコイルの種類(素材の材質や寸法及び巻きピッチ)により、変更・調整すればよい。これにより、第一支持面4と第二支持面7とが、線材Mの巻付開始部位aや巻付完了部位d等において、面により線材Mに摺接するため、線材Mに線接触等による傷をつけることがない。また、第一ブロック体3と第二ブロック体6が剛体となる非回転盤2に固定されているため、線材Mの倒れ力により第一ブロック体3と第二ブロック体6が逃げる(変位する)ことなく、また線材Mへの摺接(接触)面圧を上げることなく、適切に線材Mを保持することができる。従って、図2(a)に示すように、コイルの倒れ角度β(巻角度)が非常に小さい(例えば5°)ものが作製でき、コイル最終巻部(ターン)においても線材Mの浮きがなく、綺麗に仕上げることができる。なお、倒れ角度βは、軸心Cに直交する面と線材Mの広面Fとの成す角度であり、コイルの横断面に対する線材Mの角度である。
【0031】
さらに、図示省略するが、非回転盤2から突出状として線材Mが巻き付けられた軸芯部材8は、図外の駆動手段により自動的に軸心C方向に後退可能とされ、第一支持面4及び第二支持面7に対して非突出状となる。これにより、軸芯部材8に巻き付け成形された縦巻コイルを、自動的に落下させて取り出すことができる。そして、軸芯部材8は、製品取出後、図外の駆動手段により自動的に突出状に復帰する。
【0032】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0033】
(請求項1によれば)第一支持面4を有する第一ブロック体3及び第二支持面7を有する第二ブロック体6とが、剛体となる非回転盤2に固着されているため、線材Mの倒れにより第一支持面4と第二支持面7とが押し返されることなく、第一支持面4と第二支持面7とが設定した線材支持角度θ ,θ を常に保って線材Mの広面Fを外方から支持させることができる。従って、線材Mの倒れを確実に防止し、コイルの倒れ角度βが極めて小さな縦巻コイルの製造が可能となる。
また、巻付開始部位bとその近傍部において線材Mを面により保持するため、線材Mを倒さず綺麗に軸芯部材8に巻付開始でき、さらに、その略180 °反対側の巻付完了部位dにおいても、円弧状に巻き付けられたままの姿勢を保つため、連続的に巻付開始されていく線材Mと巻付られた線材Mとの相互角部同士が接触することがなく、線材Mの表面が傷つくことがない。また、絶縁皮膜が被覆された線材Mに対して皮膜の剥がれやピンホール等の欠陥を全く生じさせない。従って性能のよい縦巻コイルを効率よく製造できる。
さらに、ガイド溝部5により線材Mが誘導されて巻付開始されるため、線材Mがふらつかず、綺麗に、かつ、正確に縦巻コイルの製造が可能となる。
【0034】
(請求項2によれば)作製するコイルの種類・形状や線材Mの厚さtが変更されて巻ピッチが変わっても、支持面を簡単に確保でき、線材Mの表面に傷をつけることがない。
【0035】
(請求項3によれば)作製する線材Mの厚さtが変更されても、位置調整により微調整が可能となり、安定した支持面を簡単に確保でき、線材Mの表面に傷をつけることがない。
【0036】
(請求項4によれば)軸芯部材8の外周面に沿って略周状に第一支持面4と第二支持面7とを形成でき、軸芯部材8に巻付された線材Mの円周形状に沿って広面Fを支持できる。従って、コイル端面の略全周を軸心方向外方から保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縦巻コイル製造装置により作製される縦巻コイルの斜視図である。
【図2】縦巻コイルの一部を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の縦巻コイル製造装置の回転チャック盤と非回転盤を示す側面図である。
【図4】回転チャック盤側の斜視図である。
【図5】非回転盤側の斜視図である。
【図6】ガイド体の斜視図である。
【図7】非回転盤の斜視図である。
【図8】非回転盤が第一固定ブロック部に取り付けられた状態の正面図である。
【図9】第一ブロック体と第二ブロック体の正面図である。
【図10】第一ブロック体の側面図である。
【図11】第二ブロック体の側面図である。
【図12】縦巻コイルの製造途中を示す斜視図である。
【図13】非回転盤のベース部の正面図である。
【図14】非回転盤の第一ブロック体取付側の側面図である。
【図15】非回転盤の第二ブロック体取付側の側面図である。
【図16】第一ブロック体の線材支持角度調整機能を説明する側面図である。
【図17】第二ブロック体の線材支持角度調整機能を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 回転チャック盤
2 非回転盤
3 第一ブロック体
4 第一支持面
5 ガイド溝部
6 第二ブロック体
7 第二支持面
8 軸芯部材
9 略半円状
10 略半円状凹部
C 軸心
F 広面
M 線材
b 巻付開始部位
d 巻付完了部位
α 入射角度
θ  線材支持角度
θ  線材支持角度

Claims (4)

  1. 平角状の線材(M)を広面(F)同士が対面するように巻き付けてコイル状とする縦巻コイル製造装置であって、上記線材(M)の一端側をチャッキングしながら一軸心(C)廻りに回転する回転チャック盤(1)と、該チャック盤(1)に対して上記一軸心(C)の方向に相対的に接近離間自在に設けられた非回転盤(2)と、を備え、上記線材(M)を誘導するガイド溝部(5)を有すると共に該線材(M)がコイル状に巻付けを開始する巻付開始部位(b)及びその近傍部位において該線材(M)の広面(F)に上記軸心(C)方向外側から摺接しつつ支持する第一支持面(4)を有する倒れ防止用第一ブロック体(3)と、上記巻付開始部位(b)と略180 °反対側の巻付完了部位(d)において上記広面(F)を上記軸心(C)方向外側から摺接しつつ支持する第二支持面(7)を有する倒れ防止用第二ブロック体(6)とを、上記非回転盤(2)に固着したことを特徴とする縦巻コイル製造装置。
  2. 上記第一ブロック体(3)及び上記第二ブロック体(6)を、上記線材(M)の入射角度(α)に応じて、線材支持角度(θ ),(θ )を調整自在として、上記非回転盤(2)に固着した請求項1記載の縦巻コイル製造装置。
  3. 上記第一ブロック体(3)と第二ブロック体(6)との上記軸心(C)方向の相対位置を、調整自在として、該第一ブロック体(3)と該第二ブロック体(6)を上記非回転盤(2)に固着した請求項1又は2記載の縦巻コイル製造装置。
  4. 上記線材(M)をコイル状に巻き付けるための軸芯部材(8)を、上記非回転盤(2)の中心から突出状に設けるとともに、上記第一ブロック体(3)と上記第二ブロック体(6)の各々に、略半円状凹部(9),(10)を形成し、該非回転盤(2)から突出状の上記軸芯部材(8)を略180 °反対側から上記略半円状凹部(9),(10)が抱き込むように上記第一ブロック体(3)と第二ブロック体(6)とを上記非回転盤(2)に固着した請求項1,2又は3記載の縦巻コイル製造装置。
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