JP2003082822A - 無落雪屋根の集排水溝構造 - Google Patents

無落雪屋根の集排水溝構造

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JP2003082822A
JP2003082822A JP2001268310A JP2001268310A JP2003082822A JP 2003082822 A JP2003082822 A JP 2003082822A JP 2001268310 A JP2001268310 A JP 2001268310A JP 2001268310 A JP2001268310 A JP 2001268310A JP 2003082822 A JP2003082822 A JP 2003082822A
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drainage
groove
waterproof sheet
water
ditch
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JP2001268310A
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Yoshitaka Inomata
良隆 猪股
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Sumitomo Forestry Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Forestry Co Ltd
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04DROOF COVERINGS; SKY-LIGHTS; GUTTERS; ROOF-WORKING TOOLS
    • E04D13/00Special arrangements or devices in connection with roof coverings; Protection against birds; Roof drainage; Sky-lights
    • E04D13/04Roof drainage; Drainage fittings in flat roofs, balconies or the like
    • E04D13/064Gutters
    • E04D13/0648Gutters comprising provisions for heat insulation, e.g. an insulation layer

Abstract

(57)【要約】 【目的】集排水溝内での積雪や氷堤が生じるのを抑制し
て排水機能を向上させる。 【構成】本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造1は、
一対の屋根2a、2bを集排水溝3が該一対の屋根の間
に挟まれるようにかつ一対の屋根2a、2bのそれぞれ
の水勾配が集排水溝3の方向に向かうように傾斜配置し
てある。集排水溝3は、上部が開放端となるように概ね
コの字状断面に構成された溝下地4と、該溝下地に被覆
された防水シート7と、該防水シートに部分的に当接配
置された溝本体であるコの字状鋼板8とで構成するとと
もに、該コの字状鋼板には排水管9に連通させるための
底部開口10を形成してあり、防水シート7が被覆され
た凹部17とコの字状鋼板8とで囲まれた空間が中空ダ
クト12として集排水溝3の長手方向に沿ってコの字状
鋼板8の下方に形成されることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積雪量が多い寒冷
地の建物に用いる無落雪屋根の集排水溝構造に関する。
【0002】
【従来の技術】積雪量が多い寒冷地においては、屋根に
積もった雪をいかに処理するかが日常生活上、大きな問
題となるが、敷地が狭い住宅の場合には、隣地との関係
上、屋根に積もった雪を周囲に落とすことができない場
合が生じてくる。
【0003】このような住宅においては、一対の屋根を
V字状に配置し、各屋根に積もった雪をそれらの間に配
置された集排水溝に融雪水として集水処理するいわゆる
無落雪屋根を採用することが多い。
【0004】ここで、無落雪屋根の集排水溝には底部に
排水口が設けてあり、屋根を流下してきた融雪水や雨水
は、集排水溝内に集水された後、かかる排水口から排水
管を介して下水道等に排水されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、屋根の
積雪状況や気温等の気象条件によっては、集排水溝内に
集水した融雪水や雨水が全て排水口から排水されるとは
限らず、その一部が排水口近傍に溜まることがある。
【0006】かかる場合においては、排水口近傍に溜ま
った融雪水や雨水が、夜間の冷え込み等によって凍り、
氷堤が生じる。そして、排水口の周辺に生じた氷堤によ
って、集排水溝内を排水口に向けて流れる水が堰き止め
られて排水されず、その水が夜間の冷え込み等によって
凍り、さらに氷堤が成長してしまうという問題を生じて
いた。
【0007】かかる問題は、集排水溝の排水機能が喪失
してしまうという事態を招くとともに、氷堤が大きく成
長した場合には、集排水溝内に溜まった水が排水されず
に集排水溝からあふれ出したり、小屋裏へ漏水したりす
る恐れも生じる。
【0008】一方、氷堤が生じたり、集排水溝内に雪が
積もるのを防ぐため、ヒーター等を設置して集排水溝を
暖め、融雪や氷堤の融解を促進することで対応する場合
もあるが、かかる場合には、人工的な熱源が必要とな
り、設備自体や設備維持のためのメンテナンス等にかか
るコストが高いとともに、耐用年数にも限度があるとい
う問題を生じていた。
【0009】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、集排水溝内での積雪や氷堤が生じるのを抑制
して排水機能を向上させることが可能な無落雪屋根の集
排水溝構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造は請求項1
に記載したように、一対の屋根を所定の集排水溝が該一
対の屋根の間に挟まれるようにかつ前記一対の屋根のそ
れぞれの水勾配が前記集排水溝の方向に向かうように傾
斜配置してなる無落雪屋根の集排水溝構造において、前
記集排水溝を、長手方向に延びる凹凸部が底面に形成さ
れた溝下地と、該凹凸部に添って前記溝下地に被覆され
た防水シートと、該防水シートのうち前記溝下地の側面
に被覆された防水シートと前記凹凸部のうち凸部に被覆
された防水シートに当接されるように配置された溝本体
とで構成するとともに、建物内を貫通して地盤内に埋設
されてなる排水管を、前記凹凸部のうち、前記防水シー
トが被覆された凹部と前記溝本体とで囲まれた中空ダク
ト内に連通させるとともに前記溝本体に形成された底部
開口を介して該溝本体の溝内空間に連通させてなるもの
である。
【0011】また、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝
構造は、前記中空ダクト内を建物の小屋裏に連通させた
ものである。
【0012】また、本発明に係る無落雪屋根の集排水溝
構造は、前記凹部に前記排水管の方向に向かう水勾配を
つけたものである。
【0013】本発明に係る無落雪屋根の集排水溝構造に
おいては、集排水溝を、長手方向に延びる凹凸部が底面
に形成された溝下地と、該凹凸部に添って溝下地に被覆
された防水シートと、該防水シートのうち溝下地の側面
に被覆された防水シートと凹凸部のうち凸部に被覆され
た防水シートに当接されるように配置された溝本体とで
構成するとともに、排水管を、凹凸部のうち、防水シー
トが被覆された凹部と溝本体とで囲まれた中空ダクト内
に連通させるとともに溝本体に形成された底部開口を介
して該溝本体の溝内空間に連通してある。
【0014】一方、排水管は外気よりも暖かい地盤内に
埋設してあるため、地熱によって排水管が暖められると
ともに、それに伴って排水管内の空気も暖められ、かか
る空気が排水管内を上昇する。
【0015】そのため、排水管を上昇してきた暖かい空
気は、溝本体の底部開口から集排水溝内に排出されるの
みならず、集排水溝の下方に位置する中空ダクト内をも
流れることとなる。
【0016】したがって、集排水溝の底面は、中空ダク
トを流れる排水管からの暖かい空気によって暖められる
こととなり、集排水溝内では、排水管近傍のみならず、
その長手方向に沿って融雪が促進されるとともに、氷堤
の成長が抑制され、かくして、集排水溝の排水機能が向
上する。
【0017】一対の屋根は、集排水溝を挟んで配置する
とともに、各屋根のそれぞれの水勾配が集排水溝の方向
に向かうように傾斜配置してあるのであれば、どのよう
に構成するかは任意である。
【0018】集排水溝は、上述したように構成すること
により、屋根から流下してきた融雪水や雨水を集水する
とともに、溝本体に形成された底部開口から排水管を介
して排水できるのであれば、どのように構成するかは任
意である。
【0019】溝下地は、集排水溝の長手方向に延びる凹
凸部がその底面に形成されるのならば、どのように構成
するかは任意であり、例えば、小屋裏に予め固定された
下地材にスチレンフォーム等の断熱材を上部が解放端と
なるようにコの字状に取り付けて構成することが考えら
れる。
【0020】凹凸部は、集排水溝の長手方向に沿って排
水管からの空気が流れるように中空ダクトが形成される
のであれば、どのように構成するかは任意であり、例え
ば、溝下地の底部を、下地合板の上に長尺状をなす2つ
の断熱材を離間配置して取り付けて構成したり、同様の
断熱材を互いに離間配置させながら下地合板の上に複数
並設して構成することが考えられる。この場合、断熱材
の取付け箇所が凸部、断熱材に挟まれた箇所が凹部とな
る。
【0021】防水シートは、防水性を有し、凹凸部に添
って溝下地に被覆することができるのであれば、どのよ
うに構成するかは任意であり、例えば、アスファルトル
ーフィングを用いることが考えられる。
【0022】溝本体は、防水シートのうち溝下地の側面
に被覆された防水シートと凹凸部のうち凸部に被覆され
た防水シートに当接されるように配置されるとともに、
排水管に連通するように底部開口が形成されるのであれ
ば、どのように構成するかは任意であり、例えば、コの
字状断面の塩化ビニル板や鋼板を用いて構成することが
考えられる。なお、溝本体の底面は、集排水溝の底面と
なるとともに、中空ダクトの上方に位置することとなる
ため、中空ダクト内を流れる暖かい空気の熱は、溝本体
を介して集排水溝に伝わることとなる。したがって、溝
本体は、熱伝導性の高い材料で構成するのが望ましい。
【0023】排水管は、建物内を貫通して地盤内に埋設
されるように配置し、凹部と溝本体とで囲まれた中空ダ
クト内に連通させるとともに溝本体に形成された底部開
口を介して該溝本体の溝内空間に連通させることができ
るのであれば、どのように構成するかは任意である。
【0024】ここで、上述した中空ダクト内を流れる暖
かい空気を建物の外に排出させるように構成してもかま
わないが、これに代えて、中空ダクト内を建物の小屋裏
に連通させた場合には、外気への輻射、外気の逆流等に
よる中空ダクト内の温度低下が防止されることとなり、
排水管から集排水溝への伝熱作用を実効あらしめること
が可能となる。
【0025】また、凹部に排水管の方向に向かう水勾配
をつけた場合には、中空ダクトの内面、すなわち凹部に
被覆された防水シートや溝本体の下面に結露した水や、
不測の事態によって溝本体から内部に浸入してきた水を
凹部で集水して底部開口まで誘導し、さらに排水管を介
して排水することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る無落雪屋根の
集排水溝構造の実施の形態について、添付図面を参照し
て説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等に
ついては同一の符号を付してその説明を省略する。
【0027】図1及び図2は、本実施形態に係る無落雪
屋根の集排水溝構造を示した図で、図1(a)は集排水溝
の長手方向に沿った断面図、図1(b)は(a)のA−A線に
沿う断面図、図2は集排水溝の斜視図である。図1に示
すように、本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造
1は、一対の屋根2a、2bを集排水溝3が該一対の屋
根の間に挟まれるようにかつ一対の屋根2a、2bのそ
れぞれの水勾配が集排水溝3の方向に向かうように傾斜
配置してある。
【0028】集排水溝3は、上部が開放端となるように
概ねコの字状断面に構成された溝下地4と、該溝下地に
被覆された防水シート7と、該防水シートに部分的に当
接配置された溝本体であるコの字状鋼板8とで構成する
とともに、該コの字状鋼板には排水管9に連通させるた
めの底部開口10を形成してあり、屋根2a、2bから
流下してきた融雪水や雨水を集水するとともに、底部開
口10から排水管9を介して排水できるようになってい
る。
【0029】溝下地4は、図2でよくわかるように、下
地合板5aの上に長尺状をなす2つの断熱材6a、6a
を離間配置して取り付けるとともに、下地合板5aの両
側方縁部に一対の下地合板5b、5bを立設して、それ
らの対向内面にそれぞれ断熱材6b、6bを取り付けて
構成してある。
【0030】ここで、下地合板5a及び断熱材6a、6
aは、集排水溝3の底面にてその長手方向に延びるよう
に形成された凹凸部11となる。なお、凹凸部11のう
ち、断熱材6a、6aが凸部、断熱材6a、6aで挟ま
れた箇所が凹部17となる。
【0031】下地合板5a、5bは、小屋裏に予め固定
しておけばよい。また、断熱材6a、6bは、例えばス
チレンフォームで構成することができる。
【0032】防水シート7は、溝下地4に被覆してあ
り、例えばアスファルトルーフィングで構成することが
できる。なお、防水シート7を溝下地4に被覆するにあ
たっては、凹凸部11に沿って被覆するとともに、防水
シート7の上縁部は、屋内への漏水を防止できるよう、
一対の屋根2a、2bの下方縁部にそれぞれ水密に接合
しておく。
【0033】コの字状鋼板8は、図1(b)でよくわかる
ように、上部が開放端となるように構成してあり、溝下
地4を構成する断熱材6b、6bに被覆された防水シー
ト7に当接されるようにかつ凹凸部11のうち凸部であ
る断熱材6a、6aに被覆された防水シート7に当接さ
れるように配置してある。
【0034】したがって、防水シート7が被覆された凹
部17とコの字状鋼板8とで囲まれた空間が中空ダクト
12として集排水溝3の長手方向に沿ってコの字状鋼板
8の下方に形成されることとなる。
【0035】ここで、集排水溝3の長手方向の端部に
は、中空ダクト12を建物の小屋裏に連通させるための
開口13を設けてある。
【0036】また、凹部17には、中空ダクト12内に
浸入した水を排水管9に誘導して排水できるように、排
水管9の方向に向かう水勾配をつけてある。なお、凹部
17の小屋裏側端部には、立ち上がり部14を設けてあ
り、凹部17内の水が小屋裏に流れ落ちることがないよ
うになっている。
【0037】排水管9は、建物内を貫通して地盤内に埋
設してあり、集排水溝3で集水された水を下水道に流す
ことができるようになっている。
【0038】ここで、排水管9は、その内部空間が中空
ダクト12内に連通するように該排水管の上端をジョイ
ント部材15を介して集排水溝3の底部に接続してあ
る。
【0039】ジョイント部材15は、図3に示した分解
斜視図でよくわかるように、周縁に鍔21が形成された
受け皿22の中央にジョイント管23を接続してなり、
該ジョイント管の下端を排水管9の上端に嵌め込むこと
ができるようになっているとともに、受け皿22の鍔2
1を集排水溝3の底部に設けられた下地合板5aの取付
け開口24の縁部に係止することによって該下地合板に
吊持することができるようになっている。なお、受け皿
22には、中央のジョイント管23に向けて水勾配を付
けてある。
【0040】断熱材6a、6aは、集排水溝3の底面位
置に離間配置されるとともに凹凸部11のうちの凸部を
形成してそれらの間に凹部17を形成することができる
ようになっており、下地合板5aの取付け開口24近傍
においては、該取付け開口に嵌め込まれたジョイント部
材15の形状に合わせて切り欠き30,30を形成して
ある。
【0041】ここで、断熱材6aに形成された切り欠き
30の縁部上面及びジョイント部材15の鍔21の上面
に防水シート7の縁部を直接貼り付けると、断熱材6a
と防水シート7との接着性不良が原因で該防水シートの
縁部が剥がれる懸念がある。
【0042】そのため、断熱材6a、6aの切り欠き3
0,30には、該切り欠きの縁部上面及びジョイント部
材15の鍔21の上面のうち、断熱材6a、6aが配置
されずに露出する一対の領域31、31に当接するよう
に段状に形成された角形の鍔29と、断熱材6a、6a
の切断面を覆ってこれを保護することができるように鍔
29の内部空間側縁部から下方に延設された保護板32
とからなる防水シート取付け部材28を嵌め込むことが
できるようになっており、鍔29の上面には両面テープ
を貼着してある。
【0043】一方、ジョイント部材15の上方には、コ
の字状鋼板8に形成された底部開口10にドレイン16
を取り付けてあり、排水管9の内部空間をコの字状鋼板
8に形成された底部開口10を介して該コの字状鋼板で
囲まれた溝内空間に連通させることができるようになっ
ている。
【0044】ドレイン16は、図4に示した分解斜視図
でよくわかるように、ドレイン本体25と該ドレイン本
体のジョイント部26に螺合されるドレイン取付けリン
グ27とからなり、ドレイン本体25のジョイント部2
6をコの字状鋼板8の底面に形成された底部開口10に
挿通した状態でドレイン取付けリング27をドレイン本
体25のジョイント部26に螺合することによってコの
字状鋼板8の底部開口10に取り付けることができるよ
うになっている。
【0045】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構
造1を構築するには、まず、下地合板5a、5bを予め
小屋裏に固定してコの字状に組み上げておき、次いで、
図3に示すようように、下地合板5aに形成された取付
け開口24にジョイント部材15を取り付ける。
【0046】ジョイント部材15を取り付けるにあたっ
ては、下地合板5aの取付け開口24にジョイント部材
15を嵌め込んで該ジョイント部材の受け皿22に形成
された鍔21を下地合板5aの縁部に係止するととも
に、ジョイント管23の下端を排水管9の上端に嵌め込
む。なお、排水管9は、建物内を貫通するように配置し
た上、その下方を地盤内に埋設して下水道に接続してお
く。
【0047】次に、下地合板5aの上に長尺状をなす2
つの断熱材6a、6aを離間配置して取り付けるととも
に、下地合板5b、5bの対向内面にそれぞれ断熱材6
b、6bを取り付ける。
【0048】次に、断熱材6a、6aに形成された切り
欠き30に、該切り欠きの縁部上面及びジョイント部材
15の鍔21の上面のうち、断熱材6a、6aが配置さ
れずに露出する一対の領域31、31に当接されるよう
に、防水シート取付部材28を取り付ける。
【0049】次に、図4に示すように、防水シート取付
部材28の鍔29に貼着されている両面テープの保護シ
ールをはがして接着面を露出させ、次いで、該接着面に
防水シート7の縁部が接着されるように防水シート7を
凹凸部11に沿って溝下地4に被覆する。
【0050】なお、取付け開口24から離れた箇所の凹
部17に被覆される防水シート7については、該凹部1
7から浮き上がることがないよう、両面テープなどを用
いて凹部17にしっかりと被覆しておく。
【0051】次に、コの字状鋼板8を、断熱材6b、6
bに被覆された防水シート7及び凸部である断熱材6
a、6aに被覆された防水シート7に当接するように配
置する。このとき、コの字状鋼板8の底部開口10に
は、予めドレイン16を取り付けておく。
【0052】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構
造1においては、排水管9の下方が外気よりも暖かい地
盤内に埋設してあるため、排水管9は地熱によって暖め
られ、それに伴って排水管9内の空気も暖められて排水
管9内を上昇する。
【0053】ここで、排水管9は、図5(a)に示すよう
に、コの字状鋼板8で囲まれた溝内空間及び中空ダクト
12内の双方に連通させてあるため、排水管9を上昇し
てきた暖かい空気は、コの字状鋼板8の底部開口10か
ら溝内空間に排出されるのみならず、コの字状鋼板8の
下方に位置する中空ダクト12内をも流れることとな
る。
【0054】したがって、集排水溝3の底面は、中空ダ
クト12を流れる排水管9からの暖かい空気によって暖
められることとなり、集排水溝3内では、排水管9近傍
のみならず、その長手方向に沿って融雪が促進されると
ともに、氷堤の成長が抑制される。
【0055】また、中空ダクト12内を建物の小屋裏に
連通させたので、中空ダクト12内を流れる空気は小屋
裏内に排出されることとなり、外気への輻射、外気の逆
流等による中空ダクト12内の温度低下が防止される。
【0056】一方、図5(b)に示すように、凹部17に
排水管9の方向に向かう水勾配をつけたので、中空ダク
ト12の内面、すなわち凹部17に被覆された防水シー
ト7やコの字状鋼板8の下面に結露した水や、不測の事
態によってコの字状鋼板8から内部に浸入してきた水
は、凹部17で集水されてジョイント部材15まで誘導
され、さらに排水管9を介して排水される。
【0057】なお、一対の屋根2a、2bから集排水溝
3内に流れ落ちてくる融雪水や雨水が底部開口10から
排水管9を介して排水されるのは言うまでもない。
【0058】以上説明したように、本実施形態に係る無
落雪屋根の集排水溝構造1によれば、集排水溝3を、底
面に凹凸部11が形成された溝下地4と、該溝下地に被
覆された防水シート7と、該防水シートに部分的に当接
されるように配置されたコの字状鋼板8とで構成し、建
物内を貫通して地盤内に埋設されてなる排水管9を、凹
部17とコの字状鋼板8とで囲まれた中空ダクト12内
に連通させるようにしたので、地熱によって暖められた
排水管9内の空気が該排水管内を上昇して中空ダクト1
2内を流れることとなり、かかる暖かい空気によって集
排水溝3の底面を暖めることが可能となる。
【0059】そのため、集排水溝3内では、排水管9の
近傍のみならず、その長手方向に沿って融雪を促進する
ことができるとともに、氷堤の成長を抑制することが可
能となり、かくして、集排水溝3の排水機能が向上す
る。
【0060】なお、排水管9内の空気の加温には地熱が
利用されるため、人工的な熱源を必要とせずに排水管9
から暖かい空気を排出して集排水溝3の底面を暖めるこ
とが可能となり、低コストで設備を利用することができ
る。
【0061】また、本実施形態に係る無落雪屋根の集排
水溝構造1によれば、中空ダクト12内を建物の小屋裏
に連通させたので、外気への輻射、外気の逆流等による
中空ダクト12内の温度低下が防止されることとなり、
排水管9から集排水溝3への伝熱作用を実効あらしめる
ことが可能となる。
【0062】また、本実施形態に係る無落雪屋根の集排
水溝構造1によれば、凹部17に排水管9の方向に向か
う水勾配をつけたので、中空ダクト12の内面、すなわ
ち凹部17に被覆された防水シート7やコの字状鋼板8
の下面に結露した水や、不測の事態によってコの字状鋼
板8から内部に浸入してきた水を凹部17で集水してジ
ョイント部材15まで誘導し、さらに排水管9を介して
排水することが可能となる。
【0063】また、本実施形態に係る無落雪屋根の集排
水溝構造1によれば、断熱材6a、6aの切り欠き30
に防水シート取付け部材28を嵌め込むようにしたの
で、防水シート7を接着するのが難しい切り欠き30の
縁部においても、防水シート取付け部材28の鍔29に
貼着された両面テープによって防水シート7の縁部を確
実に貼着することができるとともに、断熱材6a、6a
の切り欠き30において、該断熱材の切断面を覆ってこ
れを保護することが可能となる。
【0064】本実施形態では、中空ダクト12内を建物
の小屋裏に連通させるように構成したが、外気によって
中空ダクト12内の空気が冷却される懸念がないのであ
れば必ずしも小屋裏に連通させる必要はなく、中空ダク
ト12内を流れる排水管9からの暖かい空気を建物の外
に排出するように構成してもかまわない。
【0065】また、本実施形態では、凹部17に排水管
9の方向に向かう水勾配をつけるように構成したが、排
水管9の方向に向かう水勾配をつけるかどうかは任意で
あり、凹部17に水が溜まる懸念がないのであれば、排
水管9の方向に向かう水勾配をつけなくてもかまわな
い。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る無落雪
屋根の集排水溝構造によれば、地熱によって暖められた
排水管内の空気が該排水管内を上昇し、集排水溝の下方
に位置する中空ダクト内を流れることとなるため、かか
る暖かい空気によって集排水溝の底面を暖めることが可
能となる。
【0067】そのため、集排水溝内では、排水管の近傍
のみならず、その長手方向に沿って融雪を促進すること
ができるとともに、氷堤の成長を抑制することが可能と
なり、かくして、集排水溝の排水機能が向上する。
【0068】また、排水管内の空気の加温には地熱が利
用されるため、人工的な熱源を必要とせずに排水管から
暖かい空気を排出して集排水溝の底面を暖めることが可
能となり、低コストで設備を利用することができる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造を
示した図で、(a)は集排水溝の長手方向に沿う断面図、
(b)は(a)のA−A線に沿う断面図。
【図2】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造を
示した斜視図。
【図3】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造を
示した分解斜視図。
【図4】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造を
示した分解斜視図。
【図5】本実施形態に係る無落雪屋根の集排水溝構造の
作用を示した図で、(a)は空気の流れを示した断面図、
(b)は水の流れを示した断面図。
【符号の説明】
1 無落雪屋根の集排水溝構
造 2a、2b 屋根 3 集排水溝 4 溝下地 5a、5b 下地合板(溝下地) 6a、6b 断熱材(溝下地) 7 防水シート 8 コの字状鋼板(溝本体) 9 排水管 10 底部開口 11 凹凸部 12 中空ダクト 17 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の屋根を所定の集排水溝が該一対の
    屋根の間に挟まれるようにかつ前記一対の屋根のそれぞ
    れの水勾配が前記集排水溝の方向に向かうように傾斜配
    置してなる無落雪屋根の集排水溝構造において、 前記集排水溝を、長手方向に延びる凹凸部が底面に形成
    された溝下地と、該凹凸部に添って前記溝下地に被覆さ
    れた防水シートと、該防水シートのうち前記溝下地の側
    面に被覆された防水シートと前記凹凸部のうち凸部に被
    覆された防水シートに当接されるように配置された溝本
    体とで構成するとともに、建物内を貫通して地盤内に埋
    設されてなる排水管を、前記凹凸部のうち、前記防水シ
    ートが被覆された凹部と前記溝本体とで囲まれた中空ダ
    クト内に連通させるとともに前記溝本体に形成された底
    部開口を介して該溝本体の溝内空間に連通させてなるこ
    とを特徴とする無落雪屋根の集排水溝構造。
  2. 【請求項2】 前記中空ダクト内を建物の小屋裏に連通
    させた請求項1記載の無落雪屋根の集排水溝構造。
  3. 【請求項3】 前記凹部に前記排水管の方向に向かう水
    勾配をつけた請求項1又は請求項2記載の無落雪屋根の
    集排水溝構造。
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