JP2003081244A - 搬送用トレー、及び、搬送用トレーの射出成形方法 - Google Patents
搬送用トレー、及び、搬送用トレーの射出成形方法Info
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- JP2003081244A JP2003081244A JP2001275926A JP2001275926A JP2003081244A JP 2003081244 A JP2003081244 A JP 2003081244A JP 2001275926 A JP2001275926 A JP 2001275926A JP 2001275926 A JP2001275926 A JP 2001275926A JP 2003081244 A JP2003081244 A JP 2003081244A
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- tray
- injection molding
- molding method
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- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】反りや捻れが発生し難く、外観特性に優れ、重
量のかさまない搬送用トレーを提供する。 【解決手段】搬送用トレー10は、第1の方向に延びる
複数の第1の仕切壁11と、第1の方向と直交する第2
の方向に延びる複数の第2の仕切壁12とを有し、第1
の仕切壁11と第2の仕切壁12とで囲まれた領域は部
品を収納する収納部14を構成し、第1の仕切壁11内
及び/又は第2の仕切壁12内には中空部16が設けら
れている。第1の仕切壁11は第1の方向に連続的に延
び、第2の仕切壁12は第2の方向に連続的に延びてい
てもよいし、第1の仕切壁11は第1の方向に不連続的
に延び、第2の仕切壁12は第2の方向に不連続的に延
びていてもよい。
量のかさまない搬送用トレーを提供する。 【解決手段】搬送用トレー10は、第1の方向に延びる
複数の第1の仕切壁11と、第1の方向と直交する第2
の方向に延びる複数の第2の仕切壁12とを有し、第1
の仕切壁11と第2の仕切壁12とで囲まれた領域は部
品を収納する収納部14を構成し、第1の仕切壁11内
及び/又は第2の仕切壁12内には中空部16が設けら
れている。第1の仕切壁11は第1の方向に連続的に延
び、第2の仕切壁12は第2の方向に連続的に延びてい
てもよいし、第1の仕切壁11は第1の方向に不連続的
に延び、第2の仕切壁12は第2の方向に不連続的に延
びていてもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空部を有する熱
可塑性樹脂製の搬送用トレー、及び、かかる搬送用トレ
ーの射出成形方法に関する。
可塑性樹脂製の搬送用トレー、及び、かかる搬送用トレ
ーの射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂製の搬送用トレーが広く使
用されている。この搬送用トレーは、物品の搬送に用い
られるだけでなく、例えば、物品の清浄等にも使用され
ている。このような搬送用トレーは、通常、重ねた状態
で使用される。搬送用トレーは、射出成形法によって成
形され、第1の方向に延びる複数の第1の仕切壁と、第
1の方向と直交する第2の方向に延びる複数の第2の仕
切壁とを有し、第1の仕切壁と第2の仕切壁とで囲まれ
た領域は部品を収納する収納部を構成する。第1の仕切
壁及び第2の仕切壁は中実である。
用されている。この搬送用トレーは、物品の搬送に用い
られるだけでなく、例えば、物品の清浄等にも使用され
ている。このような搬送用トレーは、通常、重ねた状態
で使用される。搬送用トレーは、射出成形法によって成
形され、第1の方向に延びる複数の第1の仕切壁と、第
1の方向と直交する第2の方向に延びる複数の第2の仕
切壁とを有し、第1の仕切壁と第2の仕切壁とで囲まれ
た領域は部品を収納する収納部を構成する。第1の仕切
壁及び第2の仕切壁は中実である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】搬送用トレーには厚肉
の仕切壁と薄肉の収納部とが混在するために、仕切壁の
部分にヒケが発生し易く、また、搬送用トレー全体とし
て反りや捻れが発生し易いといった問題を有している。
ヒケの発生は搬送用トレーの外観を著しく損なう。ま
た、反りや捻れが発生すると、収納部に収納された部品
が収納部から脱落したり、重ねた状態で使用することが
困難となる。そのため、反りや捻れの発生し難い材料
(例えば、ガラスやフィラー等を添加した強化系材料)
を使用しているが、重量がかさむため、重ねた状態で使
用することが困難である。
の仕切壁と薄肉の収納部とが混在するために、仕切壁の
部分にヒケが発生し易く、また、搬送用トレー全体とし
て反りや捻れが発生し易いといった問題を有している。
ヒケの発生は搬送用トレーの外観を著しく損なう。ま
た、反りや捻れが発生すると、収納部に収納された部品
が収納部から脱落したり、重ねた状態で使用することが
困難となる。そのため、反りや捻れの発生し難い材料
(例えば、ガラスやフィラー等を添加した強化系材料)
を使用しているが、重量がかさむため、重ねた状態で使
用することが困難である。
【0004】従って、本発明の目的は、反りや捻れが発
生し難く、外観特性に優れ、重量のかさまない搬送用ト
レー、及び、搬送用トレーの射出成形方法を提供するこ
とにある。
生し難く、外観特性に優れ、重量のかさまない搬送用ト
レー、及び、搬送用トレーの射出成形方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の搬送用トレーは、第1の方向に延びる複数
の第1の仕切壁と、第1の方向と直交する第2の方向に
延びる複数の第2の仕切壁とを有し、第1の仕切壁と第
2の仕切壁とで囲まれた領域は部品を収納する収納部を
構成し、第1の仕切壁内及び/又は第2の仕切壁内には
中空部が設けられていることを特徴とする。
めの本発明の搬送用トレーは、第1の方向に延びる複数
の第1の仕切壁と、第1の方向と直交する第2の方向に
延びる複数の第2の仕切壁とを有し、第1の仕切壁と第
2の仕切壁とで囲まれた領域は部品を収納する収納部を
構成し、第1の仕切壁内及び/又は第2の仕切壁内には
中空部が設けられていることを特徴とする。
【0006】上記の目的を達成するための本発明の搬送
用トレーの射出成形方法は、第1の方向に延びる複数の
第1の仕切壁と、第1の方向と直交する第2の方向に延
びる複数の第2の仕切壁とを有し、第1の仕切壁と第2
の仕切壁とで囲まれた領域は部品を収納する収納部を構
成し、第1の仕切壁内及び/又は第2の仕切壁内には中
空部が設けられている搬送用トレーの射出成形方法であ
って、金型に設けられたキャビティ内に樹脂射出部から
溶融熱可塑性樹脂を射出し、溶融熱可塑性樹脂の射出中
に、若しくは、射出完了後(射出完了と同時を含む)、
加圧流体導入部から加圧流体をキャビティ内の溶融熱可
塑性樹脂中に導入することによって、第1の仕切壁内及
び/又は第2の仕切壁内に中空部を設けることを特徴と
する。
用トレーの射出成形方法は、第1の方向に延びる複数の
第1の仕切壁と、第1の方向と直交する第2の方向に延
びる複数の第2の仕切壁とを有し、第1の仕切壁と第2
の仕切壁とで囲まれた領域は部品を収納する収納部を構
成し、第1の仕切壁内及び/又は第2の仕切壁内には中
空部が設けられている搬送用トレーの射出成形方法であ
って、金型に設けられたキャビティ内に樹脂射出部から
溶融熱可塑性樹脂を射出し、溶融熱可塑性樹脂の射出中
に、若しくは、射出完了後(射出完了と同時を含む)、
加圧流体導入部から加圧流体をキャビティ内の溶融熱可
塑性樹脂中に導入することによって、第1の仕切壁内及
び/又は第2の仕切壁内に中空部を設けることを特徴と
する。
【0007】本発明の搬送用トレーの射出成形方法にあ
っては、加圧流体導入部はキャビティに直接開口してい
る構成とすることもできる。この場合、例えば、搬送用
トレーの側面に相当するキャビティの部分に加圧流体導
入部が開口している構成とすることもできるし、搬送用
トレーの中央部の部分に相当するキャビティの部分に加
圧流体導入部が開口している構成とすることもできる。
尚、成形された搬送用トレーには加圧流体導入部の痕が
残るため、かかる加圧流体導入部の痕を除去することが
好ましい。また、この場合、樹脂射出部をピンポイント
ゲートから構成することが好ましい。
っては、加圧流体導入部はキャビティに直接開口してい
る構成とすることもできる。この場合、例えば、搬送用
トレーの側面に相当するキャビティの部分に加圧流体導
入部が開口している構成とすることもできるし、搬送用
トレーの中央部の部分に相当するキャビティの部分に加
圧流体導入部が開口している構成とすることもできる。
尚、成形された搬送用トレーには加圧流体導入部の痕が
残るため、かかる加圧流体導入部の痕を除去することが
好ましい。また、この場合、樹脂射出部をピンポイント
ゲートから構成することが好ましい。
【0008】本発明の搬送用トレーの射出成形方法にあ
っては、あるいは又、加圧流体導入部は、金型に設けら
れ、樹脂射出部より上流に位置する溶融熱可塑性樹脂流
路に開口している構成とすることもできる。この場合に
は、搬送用トレーには加圧流体導入部の痕は残らない。
そして、このような構成にあっては、樹脂射出部をピン
ポイントゲートから構成し、溶融熱可塑性樹脂流路は、
第1スプルー部、ランナー部、及び、第2スプルー部か
ら成り、加圧流体導入部はランナー部に開口している構
成とすることができる。ここで、第1スプルー部は射出
成形装置の射出用シリンダーに連通しており、第2スプ
ルー部の最下流に、キャビティに開口したピンポイント
ゲートが設けられている。
っては、あるいは又、加圧流体導入部は、金型に設けら
れ、樹脂射出部より上流に位置する溶融熱可塑性樹脂流
路に開口している構成とすることもできる。この場合に
は、搬送用トレーには加圧流体導入部の痕は残らない。
そして、このような構成にあっては、樹脂射出部をピン
ポイントゲートから構成し、溶融熱可塑性樹脂流路は、
第1スプルー部、ランナー部、及び、第2スプルー部か
ら成り、加圧流体導入部はランナー部に開口している構
成とすることができる。ここで、第1スプルー部は射出
成形装置の射出用シリンダーに連通しており、第2スプ
ルー部の最下流に、キャビティに開口したピンポイント
ゲートが設けられている。
【0009】ここで、加圧流体導入部は、具体的には、
加圧流体導入ノズルから構成することができる。加圧流
体導入ノズルは、配管を介して加圧流体源に接続されて
いる。場合によっては、加圧流体導入ノズルをキャビテ
ィに近づく方向及び離れる方向に移動させる移動手段を
備えていてもよい。加圧流体導入部を加圧流体導入ノズ
ルから構成する場合、加圧流体導入部がキャビティに直
接開口しているとは、加圧流体導入ノズルの先端部がキ
ャビティ内に位置し、あるいは又、金型部のキャビティ
面近傍に位置することを意味する。また、加圧流体導入
部が溶融熱可塑性樹脂流路に開口しているとは、加圧流
体導入ノズルの先端部が溶融熱可塑性樹脂流路内に位置
することを意味する。
加圧流体導入ノズルから構成することができる。加圧流
体導入ノズルは、配管を介して加圧流体源に接続されて
いる。場合によっては、加圧流体導入ノズルをキャビテ
ィに近づく方向及び離れる方向に移動させる移動手段を
備えていてもよい。加圧流体導入部を加圧流体導入ノズ
ルから構成する場合、加圧流体導入部がキャビティに直
接開口しているとは、加圧流体導入ノズルの先端部がキ
ャビティ内に位置し、あるいは又、金型部のキャビティ
面近傍に位置することを意味する。また、加圧流体導入
部が溶融熱可塑性樹脂流路に開口しているとは、加圧流
体導入ノズルの先端部が溶融熱可塑性樹脂流路内に位置
することを意味する。
【0010】ピンポイントゲートの数やキャビティにお
ける位置は、搬送用トレーの大きさや形状から決定すれ
ばよく、その数は1又は2以上とすればよい。ピンポイ
ントゲートを用いることによって、溶融熱可塑性樹脂を
確実にキャビティ内に充填することができる。尚、ピン
ポイントゲートのゲート径をD、ピンポイントゲートの
ランド長さをLとしたとき、L/D≦5、望ましくはL
/D≦4を満足することが、キャビティ内の溶融熱可塑
性樹脂に確実に加圧流体を導入するといった観点から好
ましい。
ける位置は、搬送用トレーの大きさや形状から決定すれ
ばよく、その数は1又は2以上とすればよい。ピンポイ
ントゲートを用いることによって、溶融熱可塑性樹脂を
確実にキャビティ内に充填することができる。尚、ピン
ポイントゲートのゲート径をD、ピンポイントゲートの
ランド長さをLとしたとき、L/D≦5、望ましくはL
/D≦4を満足することが、キャビティ内の溶融熱可塑
性樹脂に確実に加圧流体を導入するといった観点から好
ましい。
【0011】これらの構成を含む本発明の搬送用トレー
の射出成形方法あるいは本発明の搬送用トレー(以下、
これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)に
おいて、中空部は、全ての第1の仕切壁内に設けられて
いてもよく、あるいは又、全ての第2の仕切壁内に設け
られていてもよく、あるいは又、全ての第1及び第2の
仕切壁内に設けられていてもよく、あるいは又、一部の
第1の仕切壁内に設けられていてもよく、あるいは又、
一部の第2の仕切壁内に設けられていてもよく、あるい
は又、一部の第1及び第2の仕切壁内に設けられていて
もよい。
の射出成形方法あるいは本発明の搬送用トレー(以下、
これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)に
おいて、中空部は、全ての第1の仕切壁内に設けられて
いてもよく、あるいは又、全ての第2の仕切壁内に設け
られていてもよく、あるいは又、全ての第1及び第2の
仕切壁内に設けられていてもよく、あるいは又、一部の
第1の仕切壁内に設けられていてもよく、あるいは又、
一部の第2の仕切壁内に設けられていてもよく、あるい
は又、一部の第1及び第2の仕切壁内に設けられていて
もよい。
【0012】本発明において、第1の仕切壁は第1の方
向に連続的に延び、第2の仕切壁は第2の方向に連続的
に延びている構成とすることもできるし、第1の仕切壁
は第1の方向に不連続的に延び、第2の仕切壁は第2の
方向に不連続的に延びている構成とすることもできる。
後者の場合、第1及び第2の仕切壁は、一種の突起状で
ある。更には、第1の仕切壁は第1の方向に連続的に延
び、第2の仕切壁は第2の方向に不連続的に延びている
構成とすることもできるし、第1の仕切壁は第1の方向
に不連続的に延び、第2の仕切壁は第2の方向に連続的
に延びている構成とすることもできる。
向に連続的に延び、第2の仕切壁は第2の方向に連続的
に延びている構成とすることもできるし、第1の仕切壁
は第1の方向に不連続的に延び、第2の仕切壁は第2の
方向に不連続的に延びている構成とすることもできる。
後者の場合、第1及び第2の仕切壁は、一種の突起状で
ある。更には、第1の仕切壁は第1の方向に連続的に延
び、第2の仕切壁は第2の方向に不連続的に延びている
構成とすることもできるし、第1の仕切壁は第1の方向
に不連続的に延び、第2の仕切壁は第2の方向に連続的
に延びている構成とすることもできる。
【0013】本発明においては、搬送用トレーを部品の
洗浄を行うためのトレーとすることができる。また、部
品として、液晶表示装置を構成する各種の部品やピック
アップレンズといった光学部品、水晶発振子といった機
械部品、パッケージされた半導体装置(IC)を例示す
ることができる。
洗浄を行うためのトレーとすることができる。また、部
品として、液晶表示装置を構成する各種の部品やピック
アップレンズといった光学部品、水晶発振子といった機
械部品、パッケージされた半導体装置(IC)を例示す
ることができる。
【0014】本発明において、搬送用トレーの反り量は
1mm以下、好ましくは0.5mm以下であることが望
ましい。ここで搬送用トレーの反り量とは、搬送用トレ
ーの平面形状を矩形としたとき、対向する2つの頂点を
結ぶ仮想直線から搬送用トレーの底面までの距離の内、
最大距離を意味する。
1mm以下、好ましくは0.5mm以下であることが望
ましい。ここで搬送用トレーの反り量とは、搬送用トレ
ーの平面形状を矩形としたとき、対向する2つの頂点を
結ぶ仮想直線から搬送用トレーの底面までの距離の内、
最大距離を意味する。
【0015】本発明において、収納部に貫通孔を設ける
こともできる。これによって、例えば、部品を洗浄した
とき、洗浄液を収納部から容易に排出することができ
る。
こともできる。これによって、例えば、部品を洗浄した
とき、洗浄液を収納部から容易に排出することができ
る。
【0016】本発明において、収納部の面積の合計は、
搬送用トレーの面積の5%乃至50%、好ましくは10
%乃至30%であることが望ましい。また、収納部を一
辺L 1の正方形とし、第1の仕切壁及び第2の仕切壁の
内、幅の広い方の仕切壁の幅をL2としたとき、0.5
≦L2/L1≦5、好ましくは1≦L2/L1≦2を満足す
ることが望ましい。あるいは又、仕切壁の幅は、0.5
mm乃至10mm、好ましくは1mm乃至5mmとする
ことが望ましい。第1の仕切壁の肉厚と第2の仕切壁の
肉厚は同じであっても異なっていてもよく、要は、搬送
用トレーの剛性のバランスを考慮して決定すればよい。
仕切壁の高さは、部品の高さ、搬送用トレーに要求され
る剛性等に基づき決定すればよく、5mm乃至20m
m、好ましくは5mm乃至10mmを例示することがで
きるが、かかる範囲に限定するものではない。収納部の
大きさや平面形状は、収納する部品の大きさや形状に基
づき決定すればよい。
搬送用トレーの面積の5%乃至50%、好ましくは10
%乃至30%であることが望ましい。また、収納部を一
辺L 1の正方形とし、第1の仕切壁及び第2の仕切壁の
内、幅の広い方の仕切壁の幅をL2としたとき、0.5
≦L2/L1≦5、好ましくは1≦L2/L1≦2を満足す
ることが望ましい。あるいは又、仕切壁の幅は、0.5
mm乃至10mm、好ましくは1mm乃至5mmとする
ことが望ましい。第1の仕切壁の肉厚と第2の仕切壁の
肉厚は同じであっても異なっていてもよく、要は、搬送
用トレーの剛性のバランスを考慮して決定すればよい。
仕切壁の高さは、部品の高さ、搬送用トレーに要求され
る剛性等に基づき決定すればよく、5mm乃至20m
m、好ましくは5mm乃至10mmを例示することがで
きるが、かかる範囲に限定するものではない。収納部の
大きさや平面形状は、収納する部品の大きさや形状に基
づき決定すればよい。
【0017】本発明においては、搬送用トレーは、例え
ば、ポリプロピレン樹脂等の汎用熱可塑性樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポ
リアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン
テレフタレート樹脂等の汎用エンジニアリングプラスチ
ックス、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等
の特殊エンジニアリングプラスチックスを使用した射出
成形方法にて作製することができる。尚、これらの樹脂
には、例えば炭素繊維、カーボンブラック等の導電材
料、フィラーやウィスカー等の充填材や各種添加剤を必
要に応じて加えることができる。
ば、ポリプロピレン樹脂等の汎用熱可塑性樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポ
リアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン
テレフタレート樹脂等の汎用エンジニアリングプラスチ
ックス、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等
の特殊エンジニアリングプラスチックスを使用した射出
成形方法にて作製することができる。尚、これらの樹脂
には、例えば炭素繊維、カーボンブラック等の導電材
料、フィラーやウィスカー等の充填材や各種添加剤を必
要に応じて加えることができる。
【0018】本発明においては、第1の仕切壁内及び/
又は第2の仕切壁内に中空部が設けられているので、反
りや捻れが発生し難く、ヒケの無い外観特性に優れ、重
量のかさまない搬送用トレーを提供することができる。
又は第2の仕切壁内に中空部が設けられているので、反
りや捻れが発生し難く、ヒケの無い外観特性に優れ、重
量のかさまない搬送用トレーを提供することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。
明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。
【0020】(実施例1)実施例1は、本発明の搬送用
トレー、及び、その射出成形方法に関する。実施例1の
搬送用トレーの模式的な平面図を図1に示し、図1の矢
印A−A、B−Bに沿った模式的な断面図を、それぞ
れ、図2の(A)、(B)に示す。この搬送用トレー1
0は、第1の方向(例えば横方向)に延びる複数の第1
の仕切壁11と、第1の方向と直交する第2の方向(例
えば縦方向)に延びる複数の第2の仕切壁12を有し、
更に、第1及び第2の仕切壁11,12の端部を連結す
る外周枠部13を有している。ここで、第1の仕切壁1
1は第1の方向に連続的に延び、第2の仕切壁12は第
2の方向に連続的に延びており、これらの仕切壁11,
12によって格子状の形状が形成されている。そして、
一対の第1の仕切壁11と一対の第2の仕切壁12とで
囲まれた領域15Aは、例えば、ピックアップレンズと
いった光学部品、あるいは、水晶発振子といった機械部
品を収納する収納部14を構成している。更に、一対の
第1の仕切壁11と1つの第2の仕切壁12と1つの外
周枠部13とで囲まれた領域15B、1つの第1の仕切
壁11と一対の第2の仕切壁12と1つの外周枠部13
とで囲まれた領域15C、1つの第1の仕切壁11と1
つの第2の仕切壁12と2つの外周枠部13とで囲まれ
た領域15Dも、部品を収納する収納部14を構成して
いる。第1の仕切壁11内及び第2の仕切壁12内には
中空部16が設けられている。尚、図1に於いては、中
空部16を点線で表した。また、図1、図2において
は、中空部16を均一に形成された状態にて示したが、
実際には、一部の第1の仕切壁11内及び第2の仕切壁
12内には中空部16が形成されない場合もある。
トレー、及び、その射出成形方法に関する。実施例1の
搬送用トレーの模式的な平面図を図1に示し、図1の矢
印A−A、B−Bに沿った模式的な断面図を、それぞ
れ、図2の(A)、(B)に示す。この搬送用トレー1
0は、第1の方向(例えば横方向)に延びる複数の第1
の仕切壁11と、第1の方向と直交する第2の方向(例
えば縦方向)に延びる複数の第2の仕切壁12を有し、
更に、第1及び第2の仕切壁11,12の端部を連結す
る外周枠部13を有している。ここで、第1の仕切壁1
1は第1の方向に連続的に延び、第2の仕切壁12は第
2の方向に連続的に延びており、これらの仕切壁11,
12によって格子状の形状が形成されている。そして、
一対の第1の仕切壁11と一対の第2の仕切壁12とで
囲まれた領域15Aは、例えば、ピックアップレンズと
いった光学部品、あるいは、水晶発振子といった機械部
品を収納する収納部14を構成している。更に、一対の
第1の仕切壁11と1つの第2の仕切壁12と1つの外
周枠部13とで囲まれた領域15B、1つの第1の仕切
壁11と一対の第2の仕切壁12と1つの外周枠部13
とで囲まれた領域15C、1つの第1の仕切壁11と1
つの第2の仕切壁12と2つの外周枠部13とで囲まれ
た領域15Dも、部品を収納する収納部14を構成して
いる。第1の仕切壁11内及び第2の仕切壁12内には
中空部16が設けられている。尚、図1に於いては、中
空部16を点線で表した。また、図1、図2において
は、中空部16を均一に形成された状態にて示したが、
実際には、一部の第1の仕切壁11内及び第2の仕切壁
12内には中空部16が形成されない場合もある。
【0021】ここで、図1並びに図2の(A)、(B)
に示した搬送用トレー10における収納部14の数は、
図面の簡素化のために、実際に作製した搬送用トレー1
0における収納部14の数とは相違している。尚、外周
枠部13の上面に凹部(若しくは凸部)を設け、外周枠
部13の下面に凸部(若しくは凹部)を設け、搬送用ト
レーを積み重ねたとき、搬送用トレー10の外周枠部1
3の下面に設けられた凸部(若しくは凹部)と、その下
に位置する搬送用トレー10の外周枠部13の上面に設
けられた凹部(若しくは凸部)とが係合する構造とすれ
ば、複数の搬送用トレーを確実に積み重ねることができ
る。また、外周枠部13の下面に切欠部を設けてもよ
い。これによって、例えば、部品を洗浄したとき、洗浄
液を搬送用トレー10の下面から容易に排出することが
できる。
に示した搬送用トレー10における収納部14の数は、
図面の簡素化のために、実際に作製した搬送用トレー1
0における収納部14の数とは相違している。尚、外周
枠部13の上面に凹部(若しくは凸部)を設け、外周枠
部13の下面に凸部(若しくは凹部)を設け、搬送用ト
レーを積み重ねたとき、搬送用トレー10の外周枠部1
3の下面に設けられた凸部(若しくは凹部)と、その下
に位置する搬送用トレー10の外周枠部13の上面に設
けられた凹部(若しくは凸部)とが係合する構造とすれ
ば、複数の搬送用トレーを確実に積み重ねることができ
る。また、外周枠部13の下面に切欠部を設けてもよ
い。これによって、例えば、部品を洗浄したとき、洗浄
液を搬送用トレー10の下面から容易に排出することが
できる。
【0022】実施例1の搬送用トレー10には、縦方向
に21箇所、横方向に18箇所の合計378箇所の収納
部14を設けた。外形寸法を、縦200mm、横140
mmとした。部品を収納する収納部14の大きさを3.
0mm×3.0mmとし、深さを2mmとし、収納部1
4の底面の形状を、幅1.0mm、厚さ2.0mmの十
字状の格子形状とした。即ち、収納部14は、その底面
の四隅に1mm四角の開口部を4つ有する。また、第1
の方向に沿って隣接する収納部14の間に位置する第2
の仕切壁12の幅を3.0mmとし、第2の方向に沿っ
て隣接する収納部14の間に位置する第1の仕切壁11
の幅を4.0mmとした。更には、第1の方向に沿った
外周枠部13の幅を8mm、第2の方向に沿った外周枠
部13の幅を18mmとした。更には、第1の仕切壁1
1、第2の仕切壁12及び外周枠部13の厚さ(高さ)
を5.0mmとした。
に21箇所、横方向に18箇所の合計378箇所の収納
部14を設けた。外形寸法を、縦200mm、横140
mmとした。部品を収納する収納部14の大きさを3.
0mm×3.0mmとし、深さを2mmとし、収納部1
4の底面の形状を、幅1.0mm、厚さ2.0mmの十
字状の格子形状とした。即ち、収納部14は、その底面
の四隅に1mm四角の開口部を4つ有する。また、第1
の方向に沿って隣接する収納部14の間に位置する第2
の仕切壁12の幅を3.0mmとし、第2の方向に沿っ
て隣接する収納部14の間に位置する第1の仕切壁11
の幅を4.0mmとした。更には、第1の方向に沿った
外周枠部13の幅を8mm、第2の方向に沿った外周枠
部13の幅を18mmとした。更には、第1の仕切壁1
1、第2の仕切壁12及び外周枠部13の厚さ(高さ)
を5.0mmとした。
【0023】実施例1の搬送用トレーの射出成形に用い
た金型20の模式図を図3の(A)に示す。この金型2
0は、固定金型部21と、可動金型部22と、これらの
金型部の型締め時に形成されるキャビティ23と、6カ
所のピンポイントゲート27から構成された樹脂射出部
と、加圧流体導入部28から構成されている。加圧流体
導入部28は、金型20に設けられ、ピンポイントゲー
ト27より上流に位置する溶融熱可塑性樹脂流路に開口
している。具体的には、加圧流体導入部28は、溶融熱
可塑性樹脂流路内に先端部が位置する加圧流体導入ノズ
ルである。加圧流体導入ノズルは、図示しない配管を介
して加圧流体源に接続されている。溶融熱可塑性樹脂流
路は、第1スプルー部24、ランナー部25、及び、第
2スプルー部26から成り、加圧流体導入部28はラン
ナー部25に開口している。即ち、加圧流体導入ノズル
の先端部がランナー部25内に位置している。第1スプ
ルー部24は射出成形装置の射出用シリンダー29に連
通しており、第2スプルー部26の最下流に、キャビテ
ィ23に開口したピンポイントゲート27が設けられて
いる。尚、図3(A)においては、3カ所のピンポイン
トゲート27を図示した。ピンポイントゲート27の位
置は、図1を参照して説明すると、図1の搬送用トレー
の左下の隅部を原点としたとき、(35,24)、(3
5,87)、(35,143)、(104,55)、
(104,111)、(104,175)の位置(単
位:mm)に相当するキャビティ23の部分に設けられ
ている。図3の(B)に示すように、ピンポイントゲー
ト27のゲート径Dを2.0mm、ピンポイントゲート
27のランド長さLを2.0mmとした。尚、ピンポイ
ントゲートの数やキャビティ23における位置は例示で
あり、搬送用トレーの大きさや形状から決定すればよ
い。
た金型20の模式図を図3の(A)に示す。この金型2
0は、固定金型部21と、可動金型部22と、これらの
金型部の型締め時に形成されるキャビティ23と、6カ
所のピンポイントゲート27から構成された樹脂射出部
と、加圧流体導入部28から構成されている。加圧流体
導入部28は、金型20に設けられ、ピンポイントゲー
ト27より上流に位置する溶融熱可塑性樹脂流路に開口
している。具体的には、加圧流体導入部28は、溶融熱
可塑性樹脂流路内に先端部が位置する加圧流体導入ノズ
ルである。加圧流体導入ノズルは、図示しない配管を介
して加圧流体源に接続されている。溶融熱可塑性樹脂流
路は、第1スプルー部24、ランナー部25、及び、第
2スプルー部26から成り、加圧流体導入部28はラン
ナー部25に開口している。即ち、加圧流体導入ノズル
の先端部がランナー部25内に位置している。第1スプ
ルー部24は射出成形装置の射出用シリンダー29に連
通しており、第2スプルー部26の最下流に、キャビテ
ィ23に開口したピンポイントゲート27が設けられて
いる。尚、図3(A)においては、3カ所のピンポイン
トゲート27を図示した。ピンポイントゲート27の位
置は、図1を参照して説明すると、図1の搬送用トレー
の左下の隅部を原点としたとき、(35,24)、(3
5,87)、(35,143)、(104,55)、
(104,111)、(104,175)の位置(単
位:mm)に相当するキャビティ23の部分に設けられ
ている。図3の(B)に示すように、ピンポイントゲー
ト27のゲート径Dを2.0mm、ピンポイントゲート
27のランド長さLを2.0mmとした。尚、ピンポイ
ントゲートの数やキャビティ23における位置は例示で
あり、搬送用トレーの大きさや形状から決定すればよ
い。
【0024】搬送用トレー10を、ポリカーボネート樹
脂を用い、表1に例示する射出成形条件にて成形した。
即ち、固定金型部21と可動金型部22を型締めした状
態で、射出成形装置の射出用シリンダー29において、
ポリカーボネート樹脂を溶融・可塑化、計量し、射出用
シリンダー29から、第1スプルー部24、ランナー部
25、第2スプルー部26を経由して、ピンポイントゲ
ート27からキャビティ23に溶融ポリカーボネート樹
脂を射出した。溶融ポリカーボネート樹脂の射出量はキ
ャビティ23を完全に充填する量とした。溶融ポリカー
ボネート樹脂の射出完了と同時に、加圧流体導入部28
から加圧流体である圧縮窒素ガスを、ランナー部25、
第2スプルー部26、ピンポイントゲート27を経由し
て、キャビティ23内の溶融ポリカーボネート樹脂中に
導入した。溶融ポリカーボネート樹脂の射出開始から4
5秒経過後、中空部16内の加圧流体を、ピンポイント
ゲート27、第2スプルー部26、ランナー部25、加
圧流体導入部28を経由して大気中に解放した。溶融ポ
リカーボネート樹脂の射出開始から80秒経過後、金型
の型開きを行い、金型から搬送用トレーを取り出した。
脂を用い、表1に例示する射出成形条件にて成形した。
即ち、固定金型部21と可動金型部22を型締めした状
態で、射出成形装置の射出用シリンダー29において、
ポリカーボネート樹脂を溶融・可塑化、計量し、射出用
シリンダー29から、第1スプルー部24、ランナー部
25、第2スプルー部26を経由して、ピンポイントゲ
ート27からキャビティ23に溶融ポリカーボネート樹
脂を射出した。溶融ポリカーボネート樹脂の射出量はキ
ャビティ23を完全に充填する量とした。溶融ポリカー
ボネート樹脂の射出完了と同時に、加圧流体導入部28
から加圧流体である圧縮窒素ガスを、ランナー部25、
第2スプルー部26、ピンポイントゲート27を経由し
て、キャビティ23内の溶融ポリカーボネート樹脂中に
導入した。溶融ポリカーボネート樹脂の射出開始から4
5秒経過後、中空部16内の加圧流体を、ピンポイント
ゲート27、第2スプルー部26、ランナー部25、加
圧流体導入部28を経由して大気中に解放した。溶融ポ
リカーボネート樹脂の射出開始から80秒経過後、金型
の型開きを行い、金型から搬送用トレーを取り出した。
【0025】[表1]
溶融熱可塑性樹脂温度:280゜C
金型温度 :80゜C
射出時間 :1.5秒
加圧流体最終圧力 :5×106Pa
【0026】得られた搬送用トレーの反り量を測定し
た。即ち、搬送用トレーの2つの頂点を結ぶ仮想直線か
ら搬送用トレーの底面までの距離の内、最大距離を測定
したところ、0.3mmであった。また、搬送用トレー
にはヒケが認められず、秀麗な外観を有していた。
た。即ち、搬送用トレーの2つの頂点を結ぶ仮想直線か
ら搬送用トレーの底面までの距離の内、最大距離を測定
したところ、0.3mmであった。また、搬送用トレー
にはヒケが認められず、秀麗な外観を有していた。
【0027】(比較例1)ピンポイントゲートを、ゲー
ト径D=1mm、ランド長さL=6mmのものとした以
外は、実施例1と同じ金型、熱可塑性樹脂を使用し、実
施例1と同じ射出成形条件にて射出成形を行った。その
結果、L/Dの値が5を越えていたため、キャビティ2
3内に射出された溶融ポリカーボネート樹脂中に加圧流
体を導入することができず、中空部を形成することがで
きなかった。得られた搬送用トレーの反り量を、実施例
1と同様にして測定したところ、2mmであった。ま
た、搬送用トレー10の仕切壁にはヒケが認められた。
ト径D=1mm、ランド長さL=6mmのものとした以
外は、実施例1と同じ金型、熱可塑性樹脂を使用し、実
施例1と同じ射出成形条件にて射出成形を行った。その
結果、L/Dの値が5を越えていたため、キャビティ2
3内に射出された溶融ポリカーボネート樹脂中に加圧流
体を導入することができず、中空部を形成することがで
きなかった。得られた搬送用トレーの反り量を、実施例
1と同様にして測定したところ、2mmであった。ま
た、搬送用トレー10の仕切壁にはヒケが認められた。
【0028】(実施例2)実施例2においては、加圧流
体導入部128がキャビティ23に直接開口している構
成とした。実施例2の搬送用トレーの射出成形に用いた
金型の模式図を図4に示す。加圧流体導入部128は、
搬送用トレーの中央部の部分に相当するキャビティ23
の部分に開口している。具体的には、加圧流体導入部1
28は、搬送用トレーの中央部の部分に相当するキャビ
ティ23の部分に先端部が突出した加圧流体導入ノズル
であり、可動金型部側に配置されている。加圧流体導入
ノズルは、図示しない配管を介して加圧流体源に接続さ
れている。この点を除き、実施例2にて使用した金型
は、実施例1にて使用した金型と同じであるが故に、詳
細な説明は省略する。
体導入部128がキャビティ23に直接開口している構
成とした。実施例2の搬送用トレーの射出成形に用いた
金型の模式図を図4に示す。加圧流体導入部128は、
搬送用トレーの中央部の部分に相当するキャビティ23
の部分に開口している。具体的には、加圧流体導入部1
28は、搬送用トレーの中央部の部分に相当するキャビ
ティ23の部分に先端部が突出した加圧流体導入ノズル
であり、可動金型部側に配置されている。加圧流体導入
ノズルは、図示しない配管を介して加圧流体源に接続さ
れている。この点を除き、実施例2にて使用した金型
は、実施例1にて使用した金型と同じであるが故に、詳
細な説明は省略する。
【0029】搬送用トレー10を、ポリカーボネート樹
脂を用い、実施例1と同じ条件で成形した。実施例1と
同様に、得られた搬送用トレーの反り量を測定したとこ
ろ、0.5mmであった。また、搬送用トレーにはヒケ
が認められず、秀麗な外観を有していた。
脂を用い、実施例1と同じ条件で成形した。実施例1と
同様に、得られた搬送用トレーの反り量を測定したとこ
ろ、0.5mmであった。また、搬送用トレーにはヒケ
が認められず、秀麗な外観を有していた。
【0030】(比較例2)実施例2と同様に搬送用トレ
ー10の射出成形を行った。但し、溶融ポリカーボネー
ト樹脂をキャビティ23内に射出した後、1×108P
aの保圧を40秒間加えただけで、加圧流体の導入は行
わなかった。得られた搬送用トレーの反り量を、実施例
1と同様にして測定したところ、3mmであった。ま
た、搬送用トレーの仕切壁にはヒケが認められた。
ー10の射出成形を行った。但し、溶融ポリカーボネー
ト樹脂をキャビティ23内に射出した後、1×108P
aの保圧を40秒間加えただけで、加圧流体の導入は行
わなかった。得られた搬送用トレーの反り量を、実施例
1と同様にして測定したところ、3mmであった。ま
た、搬送用トレーの仕切壁にはヒケが認められた。
【0031】以上、本発明を、好ましい実施例に基づき
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施例にて説明した搬送用トレーの形状、大きさ、
各部の寸法、成形に用いた材料、射出成形条件等は例示
であり、適宜変更することができる。実施例において
は、連続した仕切壁としたが、図5に模式図を示すよう
に、第1の仕切壁111は第1の方向に不連続的に延
び、第2の仕切壁112も第2の方向に不連続的に延び
ている構成とすることもできる。即ち、第1及び第2の
仕切壁111,112は、一種の突起状である。尚、図
5の矢印A−Aに沿った模式的な断面図を図6に示す。
また、収納部14の底面に貫通孔17を設けてもよい。
このような搬送用トレーの模式的な断面図を図7に示
す。
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施例にて説明した搬送用トレーの形状、大きさ、
各部の寸法、成形に用いた材料、射出成形条件等は例示
であり、適宜変更することができる。実施例において
は、連続した仕切壁としたが、図5に模式図を示すよう
に、第1の仕切壁111は第1の方向に不連続的に延
び、第2の仕切壁112も第2の方向に不連続的に延び
ている構成とすることもできる。即ち、第1及び第2の
仕切壁111,112は、一種の突起状である。尚、図
5の矢印A−Aに沿った模式的な断面図を図6に示す。
また、収納部14の底面に貫通孔17を設けてもよい。
このような搬送用トレーの模式的な断面図を図7に示
す。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、仕切壁内に中空部を形
成することによって、反りや捻れが発生し難く、ヒケの
無い外観特性に優れ、重量のかさまない搬送用トレーを
提供することができる。それ故、収納部に収納された部
品が収納部から脱落するといった事故が無くなり、重ね
た状態で容易に使用することが可能である。
成することによって、反りや捻れが発生し難く、ヒケの
無い外観特性に優れ、重量のかさまない搬送用トレーを
提供することができる。それ故、収納部に収納された部
品が収納部から脱落するといった事故が無くなり、重ね
た状態で容易に使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の搬送用トレーの模式的な平面図であ
る。
る。
【図2】実施例1の搬送用トレーの図1の矢印A−A、
B−Bに沿った模式的な断面図である。
B−Bに沿った模式的な断面図である。
【図3】実施例1の搬送用トレーの射出成形に用いた金
型の模式図、及び、ピンポイントゲート等の模式的な拡
大断面図である。
型の模式図、及び、ピンポイントゲート等の模式的な拡
大断面図である。
【図4】実施例2の搬送用トレーの射出成形に用いた金
型の模式図である。
型の模式図である。
【図5】本発明の搬送用トレーの変形例の模式的な平面
図である。
図である。
【図6】図6に示した搬送用トレーの変形例の模式的な
断面図である。
断面図である。
【図7】収納部の底面に貫通孔が設けられた搬送用トレ
ーの模式的な断面図である。
ーの模式的な断面図である。
10・・・搬送用トレー、11,111・・・第1の仕
切壁、12,112・・・第2の仕切壁、13・・・外
周枠部、14・・・収納部、16・・・中空部、17・
・・貫通孔、20・・・金型、21・・・固定金型部、
22・・・可動金型部、23・・・キャビティ、24・
・・第1スプルー部、25・・・ランナー部、26・・
・第2スプルー部、27・・・ピンポイントゲート、2
8,128・・・加圧流体導入部、29・・・射出用シ
リンダー
切壁、12,112・・・第2の仕切壁、13・・・外
周枠部、14・・・収納部、16・・・中空部、17・
・・貫通孔、20・・・金型、21・・・固定金型部、
22・・・可動金型部、23・・・キャビティ、24・
・・第1スプルー部、25・・・ランナー部、26・・
・第2スプルー部、27・・・ピンポイントゲート、2
8,128・・・加圧流体導入部、29・・・射出用シ
リンダー
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B29L 31:00 B29L 31:00
(72)発明者 茅野 義弘
神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三
菱エンジニアリングプラスチックス株式会
社技術センター内
(72)発明者 落合 和明
神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三
菱エンジニアリングプラスチックス株式会
社技術センター内
Fターム(参考) 3E033 AA10 BA13 DD01 DE12 EA07
FA02 GA03
4F202 AG06 AG25 AG27 AH58 AH81
CA11 CB01 CK02 CK06 CK23
4F206 AG07 AG25 AG27 AH58 AH81
JA05 JN26 JN27 JQ02 JQ81
Claims (16)
- 【請求項1】第1の方向に延びる複数の第1の仕切壁
と、第1の方向と直交する第2の方向に延びる複数の第
2の仕切壁とを有し、 第1の仕切壁と第2の仕切壁とで囲まれた領域は部品を
収納する収納部を構成し、 第1の仕切壁内及び/又は第2の仕切壁内には中空部が
設けられていることを特徴とする搬送用トレー。 - 【請求項2】第1の仕切壁は第1の方向に連続的に延
び、第2の仕切壁は第2の方向に連続的に延びているこ
とを特徴とする請求項1に記載の搬送用トレー。 - 【請求項3】第1の仕切壁は第1の方向に不連続的に延
び、第2の仕切壁は第2の方向に不連続的に延びている
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送用トレー。 - 【請求項4】部品の洗浄を行うためのトレーであること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記
載の搬送用トレー。 - 【請求項5】部品は光学部品であることを特徴とする請
求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の搬送用トレ
ー。 - 【請求項6】反り量が1mm以下であることを特徴とす
る請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の搬送用
トレー。 - 【請求項7】第1の方向に延びる複数の第1の仕切壁
と、第1の方向と直交する第2の方向に延びる複数の第
2の仕切壁とを有し、 第1の仕切壁と第2の仕切壁とで囲まれた領域は部品を
収納する収納部を構成し、 第1の仕切壁内及び/又は第2の仕切壁内には中空部が
設けられている搬送用トレーの射出成形方法であって、 金型に設けられたキャビティ内に樹脂射出部から溶融熱
可塑性樹脂を射出し、溶融熱可塑性樹脂の射出中に、若
しくは、射出完了後、加圧流体導入部から加圧流体をキ
ャビティ内の溶融熱可塑性樹脂中に導入することによっ
て、第1の仕切壁内及び/又は第2の仕切壁内に中空部
を設けることを特徴とする搬送用トレーの射出成形方
法。 - 【請求項8】加圧流体導入部はキャビティに直接開口し
ていることを特徴とする請求項7に記載の搬送用トレー
の射出成形方法。 - 【請求項9】加圧流体導入部は、金型に設けられ、樹脂
射出部より上流に位置する溶融熱可塑性樹脂流路に開口
していることを特徴とする請求項7に記載の搬送用トレ
ーの射出成形方法。 - 【請求項10】樹脂射出部はピンポイントゲートから成
り、 溶融熱可塑性樹脂流路は、第1スプルー部、ランナー
部、及び、第2スプルー部から成り、 加圧流体導入部はランナー部に開口していることを特徴
とする請求項9に記載の搬送用トレーの射出成形方法。 - 【請求項11】ピンポイントゲートのゲート径をD、ピ
ンポイントゲートのランド長さをLとしたとき、L/D
≦5を満足することを特徴とする請求項10に記載の搬
送用トレーの射出成形方法。 - 【請求項12】第1の仕切壁は第1の方向に連続的に延
び、第2の仕切壁は第2の方向に連続的に延びているこ
とを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか1項
に記載の搬送用トレーの射出成形方法。 - 【請求項13】第1の仕切壁は第1の方向に不連続的に
延び、第2の仕切壁は第2の方向に不連続的に延びてい
ることを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか
1項に記載の搬送用トレーの射出成形方法。 - 【請求項14】部品の洗浄を行うためのトレーであるこ
とを特徴とする請求項7乃至請求項13のいずれか1項
に記載の搬送用トレーの射出成形方法。 - 【請求項15】部品は光学部品であることを特徴とする
請求項7乃至請求項14のいずれか1項に記載の搬送用
トレーの射出成形方法。 - 【請求項16】反り量が1mm以下であることを特徴と
する請求項7乃至請求項15のいずれか1項に記載の搬
送用トレーの射出成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275926A JP2003081244A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 搬送用トレー、及び、搬送用トレーの射出成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275926A JP2003081244A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 搬送用トレー、及び、搬送用トレーの射出成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003081244A true JP2003081244A (ja) | 2003-03-19 |
Family
ID=19100707
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001275926A Pending JP2003081244A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 搬送用トレー、及び、搬送用トレーの射出成形方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2003081244A (ja) |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04327129A (ja) * | 1991-04-16 | 1992-11-16 | Sekisui Chem Co Ltd | コンテナ及びその成形方法 |
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