JP2003080660A - ハニカム体の製造方法 - Google Patents

ハニカム体の製造方法

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JP2003080660A
JP2003080660A JP2002192878A JP2002192878A JP2003080660A JP 2003080660 A JP2003080660 A JP 2003080660A JP 2002192878 A JP2002192878 A JP 2002192878A JP 2002192878 A JP2002192878 A JP 2002192878A JP 2003080660 A JP2003080660 A JP 2003080660A
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flat
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JP2002192878A
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Masayuki Kasuya
雅幸 糟谷
Takeshi Shinoda
岳史 篠田
Atsuhiko Imai
篤比古 今井
Kazutoshi Iwami
和俊 岩見
Toru Uchiumi
徹 内海
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製の平箔3と波箔4とを巻き回して積層
しロウ付けしたハニカム体1であって、ロールによる接
着剤の塗布に見られる塗布不良や塗布範囲の増大を起こ
すことなく、ハニカム体製造装置の設備費を安価にし、
ハニカム体の失火対策も講じることのできるハニカム体
の製造方法を提供する。 【解決手段】 平箔又は波箔のロウ接合すべき部分であ
ってハニカム体端部の接合部17及び/又は端部から軸
方向に離れたハニカム体内部の横断面接合部18に対応
する部分に接着剤を塗布し、次いで平箔と波箔とを巻き
回してハニカム体形状とし、さらにハニカム体端面のう
ちハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部16に
対応する部分をバインダー液表面に接触させて平箔と波
箔の接触部5にバインダーを吸い上げさせ、その後にロ
ウ粉末をハニカム体に散布して接着剤及びバインダー付
着部にロウ材を被着することを特徴とするハニカム体の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製の平箔と波
箔とを巻き回して積層しロウ付けしたハニカム体、特に
自動車の排気ガス浄化用等に用いられる触媒担持用のメ
タルハニカム体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気ガスを浄化する目的で、
排気ガス経路に触媒を担持した触媒コンバータが配置さ
れる。また、メタノール等の炭化水素化合物を水蒸気改
質して水素リッチなガスを生成するメタノール改質装置
やCOをCO2に改質して除去するCO除去装置、ある
いはH2をH2Oに燃焼して除去するH2燃焼装置におい
ても、同様に触媒を担持した担体が用いられる。これら
触媒担体は、ガスが通過する多数のセルを有し、各セル
の壁面には触媒がコーティングされ、通過するガスと触
媒とが広い接触面積で接触することが可能になってい
る。
【0003】これらの目的で用いられる触媒担体として
は、セラミックス触媒担体とメタル触媒担体とがある。
メタル触媒担体は、耐熱合金を用いた厚み数十μmの平
箔と波箔とを交互に巻き回すことによって積層して円筒
形のメタルハニカム体とし、このメタルハニカム体を円
筒形の金属製の外筒に装入してメタル担体とする。この
メタル担体のガス通路となるハニカム体のセルの金属箔
の表面に触媒をしみ込ませた触媒担持層を形成し、触媒
担体とする。平箔と波箔とを巻き回したハニカム体の該
平箔と波箔との接触部は、ロウ付け等の手段によって接
合し、ハニカム体を強度のある構造体とする。
【0004】自動車の排気ガス浄化用の触媒担体におい
ては、加速時あるいは高速運転時に高温の排気ガスが流
入して激しい熱負荷がかかる一方、エンジン停止時ある
いはアイドリング時においては常温ないし比較的低温の
排気ガスが流れるため、高温と低温の熱サイクルを繰り
返すので、触媒担体を構成するハニカム体には過酷な熱
応力・熱疲労に耐える構造信頼性が要求される。
【0005】触媒担体が加熱冷却を受けると、担体を構
成するハニカム体の中心とその外周側では大きな温度差
が生じる。中心が加熱されて温度が外周温度よりも高い
ときは、中心部が熱膨張を起こしハニカム体の外周近傍
は圧縮応力を受ける。反対に中心が冷却されて温度が低
くなり外周温度よりも低くなった場合は、中心部が収縮
を起こし外周近傍は引張応力を受ける。いずれの場合
も、外周部近傍に大きな熱応力が発生する。
【0006】特許第2732889号公報や特公平5−
45298号公報には、図2(a)に示すように、ハニ
カム体外周部12の軸方向全長にわたる接合部16につ
いて平箔3と波箔4との接触部を接合し、これによりハ
ニカム体外周近傍に発生する大きな熱応力に対応してハ
ニカム体の破断を防止するとともに、発生する熱応力を
できるだけ小さくする目的で、ハニカム体の内周部13
(前記外周部12以外の部分)については軸方向の一部
のみ、より具体的にはハニカム体のガス入り側における
ハニカム体端部の接合部17のみを接合する発明が記載
されている。特許第2512622号公報においては、
同様の目的で、図2(b)に示すように、ハニカム体の
軸方向の1箇所のみで軸方向に所定の長さで平箔と波箔
とを接合し(ハニカム体内部の横断面接合部18)、な
おかつ最外層から内側へ5層以内で軸方向に接合する領
域(ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部1
6)を有するハニカム体が開示されている。
【0007】自動車エンジンにおいて、エンジン失火時
に未燃ガスがハニカム体の内部で燃焼し、ハニカム体の
内部において箔の温度が箔の融点を超える場合がある。
図2(a)に示すようなハニカム体の外周部を除いた部
分においてハニカム体のガス入り側端部のみを接合して
いる上記発明においては、ハニカム体内部において失火
時に箔が溶融すると、ハニカム体内の平箔と波箔とが飛
び出し、飛散してしまうことがある。登実254363
6号公報においては、図2(c)に示すように、ハニカ
ム体の平箔と波箔との接合が、ガス入り側のハニカム体
端部の接合部17でなされるとともに、端部からハニカ
ム体軸方向に離れたハニカム体内部の横断面接合部18
において接合し、外周部近傍はハニカム体外周部の軸方
向全長にわたる接合部16において接合されるメタル担
体とすることにより、失火時にハニカム体内部で箔の溶
融が発生しても横断面接合部18によって箔が支えら
れ、ハニカム体の飛び出し・飛散などの不都合を生じな
いメタル担体を開示している。
【0008】ハニカム体を構成する平箔3と波箔4との
接触部のうち、一部分のみをロウ接合する上記発明にお
いては、ロウ接合する部分にのみロウ材を被着し、その
後ハニカム体を高温に加熱してロウを溶融させ、ロウ材
被着部分について平箔と波箔との接触部をロウ接合す
る。
【0009】平箔又は波箔のうち部分的にロウ材を被着
する方法として、特表平3−501363号公報におい
ては、平箔と波箔とを巻き回す前に、平箔又は波箔の後
にロウ付けすべき部分に接着剤又は接合材を塗布し、次
いで平箔と波箔とを巻き回し、巻き上げた担体にロウ粉
末を送り込むことによりロウ粉末を接着剤塗布部分に付
着残留させる方法が開示されている。
【0010】平箔又は波箔の後にロウ付けすべき部分に
接着剤を塗布するための方法として、特開昭56−43
73号公報においては、接着剤の貯蔵容器からロールの
表面に接着剤を供給し、次いでこのロールを介して平板
や波板の表面に接着剤を塗り付ける方法が開示されてい
る。
【0011】ハニカム体の平箔と波箔との接触部におい
ては、平箔と波箔とは極めて鋭角の接触部を形成してい
る。また、ハニカム体の端面にはこの平箔と波箔との接
触部が露出している。金属箔との濡れ性が良好でかつ低
粘度の液体をハニカム体の端面においてハニカム体と接
触させると、液体は毛細管現象によって平箔と波箔との
接触部に吸い上げられる。特許第2548796号公報
においては、この毛細管現象を利用し、ハニカム体軸方
向の端面を接着剤液表面に接触させて波箔と平箔との接
触部に接着剤を吸い上げさせ、そののちにロウ材粉末を
散布して該接触部の接着剤付着部にロウ材を被着させる
ことを特徴とするハニカム体のロウ付け方法が開示され
ている。この方法によれば、平箔と波箔の接触部だけに
接着剤が吸い上げられ、接触部以外の部分には接着剤は
付着しない。そのためロウ材の使用量も最小限で済み、
ロウ食等の不具合が生ずることもない。
【0012】米国特許第5082167号公報には、ハ
ニカム体を円環状吸上げ基材に載置してハニカム体外周
部の軸方向全長に接着剤を吸い上げ、次いで前記円環状
吸上げ基材の内周面に接する外周を有する円筒状吸上げ
基材にハニカム体を載置してハニカム体の端部にのみ接
着剤を吸い上げる方法が開示されている。この方法によ
れば、接着剤の吸上げ方法によって、ハニカム体の外周
部についてはハニカム体軸方向の全長をロウ付けし、ハ
ニカム体の内周部についてはハニカム体の端部のみをロ
ウ付けすることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ハニカム体の外周部に
ついては軸方向の全長について接合を行い、内周部につ
いてはハニカム体の端部及び/又はハニカム体の内部の
1横断面について接合を行うことにより、触媒担体に負
荷される熱負荷や熱応力に耐える構造信頼性を実現し、
更にはエンジン失火時においても破損することのないハ
ニカム体を提供することができる。
【0014】ハニカム体として巻き回す前の波箔の波頂
部に接着剤を塗布し、次いで平箔と波箔とを巻き回した
後にロウ粉末を散布してロウ材を塗布する方法が用いら
れている。表面に接着剤を塗布した2本のロールを間隔
をおいて対置させ、その間に波箔を通過させて波箔の波
頂部にロール表面を接触させることによって波箔の波頂
部に接着剤を塗布する。この方法においては、対置する
2本のロール間隔がわずかでも広すぎると、ロール表面
と波頂部とが接触しない部分が生じることがあり、この
部分はロウ接合がなされないので接合不良となって構造
体の強度や信頼性を損なうこととなる。逆に対置する2
本のロール間隔がわずかでも狭すぎると、波板の波頂部
に必要以上の広い範囲にわたって接着剤が塗布され、ロ
ウ粉末は接着剤塗布部分の全体に被着するので、ロウ材
の使用量が増大するとともに、ハニカム体を構成する金
属箔の広い部分がロウ材を構成する金属によって合金化
され、金属箔の機械的強度を低下させることとなって好
ましくない。
【0015】ハニカム体の製造に用いられる波箔は、平
箔に波付け塑性加工を施すことによって製造される。こ
の塑性加工を行った結果として、波箔の表面に湾曲が生
じることがある。例えば波箔頂部が箔幅方向に湾曲す
る。ハニカム体外周部の軸方向全長接合部位について、
上記のように対置する2本のロールによって波箔の波頂
部に接着剤を塗布する方法を採用した場合、このような
湾曲が生じた波箔に接着剤を塗布すると、波箔の湾曲凹
面側については箔の幅方向中央部の接着剤塗布が不十分
となり、箔の幅方向両側は接着剤塗布が過剰となる。逆
に波箔の湾曲凸面側については箔の幅方向中央部の接着
剤塗布が過剰となり、箔の幅方向両側は接着剤塗布が不
十分となる。
【0016】ハニカム体の外周部については軸方向全長
に接着剤を塗布するので、そのための接着剤塗布ロール
を準備する必要がある。また、ハニカム体の内周部は端
部及び又は内部の横断面に接着剤を塗布するので、その
ための接着剤塗布ロールを準備する必要がある。結局、
ロール塗布方法によって接着剤を塗布する方法では、複
数のロールを準備することが必要となり、ハニカム体製
造装置の設備費を高くする原因となっていた。
【0017】ハニカム体の端面から接着剤を吸い上げる
方法においては、ハニカム体内部の横断面にのみ接着剤
を塗布することが不可能であり、失火対策を講じたハニ
カム体の製造に用いることができなかった。
【0018】本発明は、金属製の平箔と波箔とを巻き回
して積層しロウ付けしたハニカム体であって、該ハニカ
ム体の平箔と波箔とのロウ接合部位については、ハニカ
ム体の外周部1層以上については軸方向に全長にわたっ
て接合され、ハニカム体の端部及び/又は端部から軸方
向に離れたハニカム体内部の横断面において接合されて
いるハニカム体の製造方法において、ロールによる接着
剤の塗布に見られる塗布不良や塗布範囲の増大を起こす
ことなく、ハニカム体製造装置の設備費を安価にし、ハ
ニカム体の失火対策も講じることのできる、製造方法を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨とす
るところは以下のとおりである。 (1)金属製の平箔3と波箔4とを巻き回して積層しロ
ウ付けしたハニカム体1であって、該ハニカム体1の平
箔3と波箔4とのロウ接合部位については、ハニカム体
外周部の軸方向全長にわたる接合部16、ハニカム体端
部の接合部17及び/又は端部から軸方向に離れたハニ
カム体内部の横断面接合部18において接合されている
ハニカム体の製造方法において、(a)平箔又は波箔の
ロウ接合すべき部分であって前記ハニカム体端部の接合
部17及び/又は端部から軸方向に離れたハニカム体内
部の横断面接合部18に対応する部分に接着剤26を塗
布し、(b)次いで平箔と波箔とを巻き回してハニカム
体形状とし、(c)さらにハニカム体端面のうち前記ハ
ニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部16に対応
する部分を接着剤33液表面に接触させて前記平箔と波
箔の接触部5に接着剤33を吸い上げさせ、(d)その
後にロウ粉末をハニカム体に散布して接着剤(26、3
3)付着部にロウ材を被着することを特徴とするハニカ
ム体の製造方法。 (2)金属製の平箔と波箔とを巻き回して積層しロウ付
けしたハニカム体であって、該ハニカム体の平箔と波箔
とのロウ接合部位については、ハニカム体外周部の軸方
向全長にわたる接合部、ハニカム体端部の接合部及び/
又は端部から軸方向に離れたハニカム体内部の横断面接
合部において接合されているハニカム体の製造方法にお
いて、(a)平箔又は波箔のロウ接合すべき部分であっ
て前記ハニカム体端部から軸方向に離れたハニカム体内
部の横断面接合部に対応する部分に接着剤を塗布し、併
せてハニカム体内周部の箔の表面に吸い上がり防止剤を
塗布し、該吸い上がり防止剤塗布部はガス入り側及び/
又は出側のハニカム体端部の接合部を形成する部分の軸
方向内側に、かつこれに隣接して設けられ、(b)次い
で平箔と波箔とを巻き回してハニカム体形状とし、
(c)さらにハニカム体端面のうち前記ハニカム体外周
部の軸方向全長にわたる接合部に対応する部分及びガス
入り側及び/又は出側のハニカム体端面の内周部を接着
剤液表面に接触させて前記平箔と波箔の接触部に接着剤
を吸い上げさせて、ハニカム体外周部の軸方向全長にわ
たる接合部とハニカム体端部の接合部に接着剤を付着
し、(d)その後にロウ粉末をハニカム体に散布して接
着剤付着部にロウ材を被着することを特徴とするハニカ
ム体の製造方法。 (3)前記ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合
部16は、ハニカム体の最外周部から内周側へ半径の1
/3長さまでの領域であることを特徴とする上記(1)
又は(2)に記載のハニカム体の製造方法。 (4)前記平箔3又は波箔4の接着剤26を塗布する部
分は、波箔4の波頂部6であることを特徴とする上記
(1)乃至(3)のいずれかに記載のハニカム体の製造
方法。 (5)前記平箔3又は波箔4の部分への接着剤26の塗
布は、表面に接着剤26を被着したロールを平箔又は波
箔に接触させることによって行うことを特徴とする上記
(1)乃至(4)のいずれかに記載のハニカム体の製造
方法。 (6)接着剤33液が浸透した多孔体31を、ハニカム
体端面のうち前記ハニカム体外周部の軸方向全長にわた
る接合部16に対応する部分に接触させることによっ
て、平箔と波箔との接触部5に接着剤33を吸い上げさ
せることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれか
に記載のハニカム体の製造方法。 (7)前記多孔体31は、円環状の形状であることを特
徴とする上記(6)に記載のハニカム体の製造方法。 (8)前記吸い上げに用いる接着剤33液の粘度は前記
塗布に用いる接着剤26の粘度よりも低粘度であること
を特徴とする上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の
ハニカム体の製造方法。 (9)平箔3はコルゲート形状14を有し、コルゲート
形状14の波高さは波箔4の波高さよりも小さいことを
特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれかに記載のハ
ニカム体の製造方法。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、金属製の平箔3と波箔
4とを巻き回して積層しロウ付けしたハニカム体1を対
象とする。ハニカム体1の形状としては、軸の周りに平
箔3と波箔4とを巻きまわして積層した円筒形状のも
の、あるいは中心部に円筒状の空洞を設けた上で平箔と
波箔とを巻きまわし、そののちに該空洞部を押しつぶす
ことによって外形をレーストラック状としたものも含
む。
【0021】平箔3と波箔4とを巻きまわして積層する
理由は、積層することによって波箔の波1波長部分と平
箔とで囲まれて形成されるセルを排気ガスの流通経路と
する点にある。このようなセルが形成されれば目的を達
するのであって、平箔3は完全に平坦であることは必要
でなく、本発明の上記(9)にあるようにコルゲート形
状14を有する箔も本発明の平箔3に含まれることは当
然である。
【0022】ハニカム体1の平箔3と波箔4とのロウ接
合部位は以下のとおりである。ハニカム体の外周部近傍
については、外周部の巻き回した金属箔1層以上の範囲
についてハニカム体外周部12の軸方向全長にわたる接
合部16において接合される。前記外周部12(軸方向
全長を接合した部分)を除く部分であるハニカム体の内
周部13については、ハニカム体端部の接合部17(ガ
ス入り側端部、ガス出側端部、又はその両方)及び/又
は端部から軸方向に離れたハニカム体内部の横断面接合
部18において接合されている。図2(a)はハニカム
体外周部の軸方向全長にわたる接合部16及びハニカム
体ガス入り側端部の接合部17を有し、図2(b)はハ
ニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部16及びハ
ニカム体内部の横断面接合部18を有し、図2(c)は
ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部16、ハ
ニカム体ガス入り側端部の接合部17及びハニカム体内
部の横断面接合部18を有し、図2(d)はハニカム体
外周部の軸方向全長にわたる接合部16、ハニカム体ガ
ス入り側端部の接合部17及びハニカム体ガス出側端部
の接合部17を有する場合を図示したものである。
【0023】ハニカム体の外周部12については軸方向
全長を接合しているので、ハニカム体外周近傍に発生す
る大きな熱応力に対応してハニカム体の破断を防止して
いる。ハニカム体の内周部13(外周部12を除く部
分)については、ハニカム体の端部又は軸方向に離れた
ハニカム体内部の横断面においてハニカム体の半径方向
全体を接合しており、この内周部13においては軸方向
の一部のみが接合されているので、ハニカム体内部に発
生する熱応力を小さくすることができる。ハニカム体の
ガス入り側端部を接合する場合において、同時にハニカ
ム体内部の横断面又はガス出側端部においても接合する
ことにより、エンジン失火時においてもハニカム体の接
合部が切り離される現象を防止することができる。
【0024】ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接
合部16は、上記(3)のように、ハニカム体の最外周
部から内周側へ半径の1/3長さまでの領域とすると好
ましい。軸方向全長にわたる接合部が内周側へ半径の1
/3長さを超えると、内周部において発生する熱応力を
十分に緩和することができなくなる。
【0025】ハニカム体端部の接合部17(ガス入り側
端部、ガス出側端部、又はその両方)のロウ付けや、端
部から軸方向に離れたハニカム体内部の横断面接合部1
8のロウ付けについては、平箔3と波箔4とを巻き回す
前に、平箔3又は波箔4のロウ接合すべき部分に接着剤
26を塗布する。図3は平箔3に接着剤26を塗布する
場合を示し、図4、5は波箔4の波頂部6に接着剤26
を塗布する場合を示す。平箔3に接着剤26を塗布する
場合は、平箔と波箔との非接触部であって触媒を担持す
る部分にも接着剤26が塗布され、この部分にもロウ粉
末が被着するので、ロウ材を過剰に消費することとな
り、更にロウが被着した平箔の部分はロウ材成分によっ
て合金化し、平箔3の機械的強度に影響を及ぼすことが
ある。一方、上記発明(3)のように波箔4の波頂部6
に接着剤26を塗布する場合は、平箔と波箔の接触部5
のみに接着剤26が塗布されるので、ロウ材の被着部分
も平箔と波箔の接触部5に限定されるのでより好まし
い。
【0026】平箔3又は波箔4表面への接着剤26の塗
布については、上記(5)のように、表面に接着剤26
を被着したロールを平箔又は波箔に接触させることによ
って行うと好ましい。波箔4の波頂部6に接着剤26を
塗布する場合を例にとって図4に基づいて説明する。2
本の接着剤塗布ロール(21a、21b)を間隔をおい
て対置させ、その間に波箔4を通過させる。各接着剤塗
布ロール21に対応して接着剤貯槽22を配置する。図
4に示す例では、接着剤貯槽22と接着剤塗布ロール2
1の間に第2ロール23、第3ロール24を配置し、接
着剤塗布ロール21の回転に伴って第2ロール23、第
3ロール24も回転する。第3ロール24の一部が接着
剤貯槽22の接着剤26中に浸漬し、ロールの回転に伴
って第3ロール表面に接着剤26が塗布される。第3ロ
ール表面の接着剤26はロールの回転に伴って第2ロー
ル表面に転写され、更に第2ロール表面の接着剤26は
接着剤塗布ロールの表面に転写され、最終的に接着剤塗
布ロール表面の接着剤26が、2本の接着剤塗布ロール
の間を通過する波箔の波頂部6に転写される。第2ロー
ル23、第3ロール24については、必要に応じて省略
することができる。対向する1対の接着剤塗布ロール及
び第2、第3ロール、接着剤貯槽の全体で、接着剤塗布
装置25を構成する。
【0027】接着剤塗布部位としてハニカム体のガス入
り側端部の接合部17及び端部から軸方向に離れたハニ
カム体内部の横断面接合部18の2つの部位における波
頂部6に接着剤26を塗布する場合について図5に基づ
いて説明する。波箔の幅方向端部でハニカム体端部の接
合部17に相当する端部27に接着剤26を塗布するた
めの1対の接着剤塗布ロール(21a、21b)とそれ
に付随する接着剤塗布装置を配置する。更に、波箔の幅
方向内部であってハニカム体内部の横断面接合部18に
相当する内部28に接着剤26を塗布するための1対の
接着剤塗布ロール(21c、21d)とそれに付随する
接着剤塗布装置を配置する。図5では21aと21dの
ロールは図示していない。
【0028】平箔3又は波箔4に接着剤26を塗布した
後、図6に示すように平箔3と波箔4とを巻き回してハ
ニカム体1の形状とする。この段階で金属製の外筒2の
中にハニカム体1をはめ込み、メタル担体としても良
い。
【0029】ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接
合部16については、接着剤33吸上げ方法を採用す
る。平箔と波箔とを巻き回したハニカム体1の一方の端
面において、該端面の一部分を接着剤33液表面に接触
させる。接着剤33液に接触させる部分は、端面のうち
前記ハニカム体外周部の軸方向全長にわる接合部16に
対応する部分である。ハニカム体の端面には平箔と波箔
との接触部5が露出しているので、接着剤33はこの接
触部に触れる。平箔と波箔とは極めて鋭角の接触部を形
成しているので、接着剤33液は表面張力によって平箔
と波箔の接触部5に吸い上げられ、接着剤33液と接触
する一方の端面から、ハニカム体の他方の端面までの軸
方向全長にわたり、図7に示すようにハニカム体の平箔
3と波箔4との接触部5に接着剤33が行き渡ることと
なる。
【0030】上記のように、ハニカム体外周部の軸方向
全長にわたる接合部16については接着剤33吸上げ方
法を採用しているので、従来のような対置する2本のロ
ールを用いて波箔の波頂部に接着剤を塗布する方法と異
なり、接着剤の塗布状況を均一にすることができ、ろう
粉末の使用量を削減するとともに、ハニカム体を構成す
る金属箔の合金化される部分を極小化することができ
る。また、巻き回す前の波箔表面に湾曲が生じている場
合であっても、平箔と波箔とを巻き回した後は箔の弾性
変形によって両者の接触は緊密になるので、本発明の吸
い上げ方法による接着剤塗布はいずれの接触部において
も均一に行うことができ、ロールによる接着剤塗布の場
合に見られたような接着剤塗布不良は発生しない。
【0031】ハニカム体端面と接着剤33液との接触
は、ハニカム体軸方向に全長にわたって接合すべきハニ
カム体の外周部12のみにおいて行わなければならな
い。本発明の上記(6)においては、多孔体31に接着
剤33液を浸透させ、該接着剤33液が浸透した多孔体
31を、ハニカム体端面のうち前記ハニカム体軸方向に
全長にわたって接合すべき部位に対応する部分に接触さ
せることによって、平箔と波箔との接触部に接着剤33
を吸い上げさせることができる。多孔体31には、スポ
ンジや海綿体のような多孔質弾性体、金属製多孔体、セ
ラミックス製多孔体等が含まれる。
【0032】具体的には、上記(7)のように、多孔体
21を図8(b)に示す円環状の形状とし、その円環の
内径を、ハニカム体の外周部接合部16の最も内周側の
直径と等しくすることによって実現することができる。
円環状の形状の外径は、ハニカム体1の外径と等しいか
それよりも大きな外径とする。この円環状の多孔体31
を接着剤液貯槽32に配置して多孔体31に接着剤33
を浸透させる。図8(a)に示すように多孔体31とハ
ニカム体1とを同軸に接近させ接触させることにより、
ハニカム体の端面と接着剤33液とが接触することとな
る。ハニカム体1がレーストラック形状の場合には、多
孔体31の形状もこれにあわせたレーストラック形状と
する。
【0033】図9に示すように多孔体31を円盤状の形
状とし、該多孔体31の上に遮蔽板34を配置してもよ
い。遮蔽板34の外径を、ハニカム体の外周部接合部1
6の最も内周側の直径と等しくする。遮蔽板34を配置
した多孔体31の上に、遮蔽板34と同軸にハニカム体
1を接触させる。ハニカム体1の端面が多孔体31と接
触するのは、遮蔽板34の外側の部分のみとなるので、
ハニカム体端面のうち前記ハニカム体外周部の軸方向全
長にわたる接合部16に対応する部分のみが多孔体中に
浸漬した接着剤33液と接触することとなる。
【0034】多孔体31としては、スポンジ、海綿体あ
るいはそれに準じた物質からなる多孔質弾性体を用いる
と、ハニカム体との密着性の観点から好ましい。
【0035】以上のようにして、ハニカム体のロウ接合
すべき部位に接着剤26及び接着剤33を塗布した後、
ハニカム体にロウ粉末を散布する。ロウ粉末は接着剤2
6及び接着剤33塗布部分のみに被着し、余剰のロウ粉
末はハニカム体から排出される。
【0036】ハニカム体1を金属製の外筒2にはめ込む
時期は、平箔と波箔を巻き回した直後、接着剤33を吸
い上げさせた後、ロウ粉末を散布した後のどの時期にお
いて行っても良い。
【0037】ハニカム体1外周部と外筒2の内周との接
合は、通常はロウ箔貼付やロウ粉末被着によって行う。
ハニカム体1の最外周が波箔である場合には、ハニカム
体1を外筒2に装着した後、ハニカム体最外周の波頂部
と外筒の内周との接触部に接着剤33を吸い上げる吸い
上げ方式を採用することもできる。
【0038】次いで、外筒にはめ込まれたハニカム体を
高温加熱炉に挿入して高温に過熱し、平箔と波箔との接
触部付近に被着したロウ粉末を溶融させて該接触部をロ
ウ接合し、ハニカム体のロウ付けを完了する。
【0039】本発明の接着剤33吸上げに使用する接着
剤33液としては、例えばポリビニルアルコール溶液が
ある。接着剤33と金属箔表面との濡れ性が良好である
ほど吸上げが良好に進行する。これには、場合によって
界面活性剤を加えることにより接着剤33の表面張力を
調整することができ、平箔と波箔との接触部への吸上げ
状況の調整が可能となる。また、接着剤33液の粘度が
高すぎると吸上げに支障があるので、接着剤33液は所
定の値よりも低い適切な範囲の粘度を有することが必要
である。
【0040】一方、本発明の金属箔端部あるいは内部に
部分的に塗布する接着剤26については、例えばポリビ
ニルアルコール・高分子ポリマー等を使用することがで
きる。接着剤26の粘度が低すぎると、平箔と波箔とを
巻き回したときに該平箔と波箔との接触部において表面
張力により接着剤26が広がってしまうこととなる。そ
のため、該接着剤26については、所定の値よりも高い
適切な範囲の粘度を有することが必要である。
【0041】本発明においては、上記(8)のように、
接着剤33液の粘度は接着剤26の粘度よりも低粘度と
することにより、接着剤33液は良好な吸上げを実現
し、接着剤26については過度の広がりを防止すること
ができる。
【0042】平箔又は波箔に接着剤26を塗布する際
に、ハニカム体のうち、ハニカム体外周部の軸方向全長
にわたる接合部16に接着剤26を塗布してしまうと、
その後の接着剤33吸上げ時に接着剤33は接着剤26
塗布部より上までは吸い上がらないこととなってしま
う。したがって、接着剤26塗布に際しては、ハニカム
体外周部の軸方向全長にわたる接合部16に対応する部
分については接着剤26を塗布しないように配慮する必
要がある。
【0043】図8は、ハニカム体外周部の軸方向全長に
わたる接合部16及びハニカム体ガス入り側端部の接合
部17を有するハニカム体を製造する例を示している。
図9は、ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部
16、ハニカム体ガス入り側端部の接合部17及びハニ
カム体内部の横断面接合部18を有するハニカム体を製
造する例を示している。図8、図9ともに、ハニカム体
ガス入り側端部の接合部17及びハニカム体内部の横断
面接合部18は平箔と波箔とを巻き回す前に接着剤26
を塗布し、ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合
部16は平箔と波箔とを巻き回した後に接着剤33吸上
げ方式で接着剤33を塗布する。
【0044】一方、本発明の上記(2)にあるように、
ハニカム体端部の接合部17は接着剤33吸上げ方式で
接着剤33を塗布することも可能である。図10におい
て、ハニカム体内部の横断面接合部18は平箔と波箔と
を巻き回す前に接着剤26を塗布しておく。さらに、巻
き回す前に、箔の表面に油脂等の吸い上がり防止剤を塗
布した吸い上がり防止剤塗布部35を施す。吸い上がり
防止剤の塗布は、平箔3又は波箔4もしくは平箔3と波
箔4の双方の表面のいずれに塗布してもよい。箔に油脂
等の吸い上がり防止剤を塗布すると、接着剤33と吸い
上がり防止剤塗布部35との濡れ性が悪いため、接着剤
33は吸い上がり防止剤塗布部35より上には吸い上が
らない。しかる後、図10(a)に示すようにハニカム
体1のガス入り側端面9の全体を多孔体31に接触させ
ると、接着剤33はハニカム体の全体にわたって平箔と
波箔の接触部を吸い上がる。ハニカム体外周部の軸方向
全長にわたる接合部16については吸い上がり防止剤塗
布部35が存在しないために軸方向全長にわたって接着
剤33が吸い上がるが、内周部13については、吸い上
がり防止剤塗布部35が存在するために接着剤33はハ
ニカム体の端部17のみにしか吸い上がらない。さら
に、ハニカム体1の上下を逆転し、図10(b)に示す
ようにハニカム体ガス出側端面10の内周部について多
孔体を接触させることにより、ハニカム体の両側の端面
についてハニカム体端部の接合部17を形成することも
できる。
【0045】本発明において、吸い上がり防止剤塗布部
35は、ハニカム体端部の接合部17を形成する部分の
軸方向内側に、かつこれに隣接して設けられる。
【0046】すなわち、図10(a)、図10(b)に
示したハニカム体では、吸い上がり防止剤塗布部35
は、ガス入側のハニカム体端部の接合部17を形成する
部分の軸方向内部側に、かつこれに隣接して、および、
ガス出側端部のハニカム体端部の接合部17を形成する
部分の軸方向内側に、かつこれに隣接して設けられてい
る。
【0047】図11に示すように、波箔のハニカム体内
部の横断面接合部18への接着剤26塗布と箔の吸い上
がり防止剤塗布部35への油脂等の塗布を行い、次いで
平箔と波箔とを巻きまわし、その後図11(a)のよう
にハニカム体端面の外周部を多孔体31と接触させてハ
ニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部16に接着
剤33吸上げ方式で接着剤33を塗布し、次いで図11
(b)のようにハニカム体端面の内周部を多孔体31と
接触させてハニカム体端部の接合部17に接着剤33吸
上げ方式で接着剤33を塗布することもできる。図11
に示したハニカム体では、吸い上がり防止剤塗布部35
は、ガス入り側のハニカム体端部の接合部17を形成す
る部分の軸方向内側に、かつこれに隣接して設けられて
いる。
【0048】ハニカム体1の軸芯部7については、平箔
3と波箔4との巻き回しの最初の部分であり、他の部分
と比較して弱くなる場合がある。そのため、図12に示
すように、軸芯部7についてもハニカム体の軸方向全長
にわたって接合部とすることが好ましい。図12(b)
に示すように、多孔体として円環状の多孔体31aと円
柱状の多孔体31bとを用いれば、図12(a)に示す
ように、ハニカム体外周部の接合部17と軸芯部7の接
合部とに同時に接着剤33を吸い上げることができる。
【0049】前述したとおり、本発明において平箔3と
波箔4とを巻きまわして積層する理由は、積層すること
によって波箔の波1波長部分と平箔とで囲まれて形成さ
れるセルを排気ガスの流通経路とする点にある。このよ
うなセルが形成されれば目的を達するのであって、その
ような目的を達成する範囲内でありさえすれば、平箔3
は完全に平坦であることは必要ない。本発明の上記
(9)においては、図13に示すように、平箔3はコル
ゲート形状14を有している。平箔3のコルゲート形状
14の波高さは波箔4の波高さよりも小さいので、平箔
3と波箔4とを積層することによって排気ガスの流通経
路であるセルの形成はコルゲート形状を有しない平箔3
の場合と同様である。平箔3のコルゲート形状14の波
波長は、図13(a)に示すように波箔4の波波長より
小さくても、あるいは図13(b)に示すように波箔4
の波波長より大きくても良い。好ましくは、平箔3のコ
ルゲート形状14の波波長は波箔4の波波長の85%以
下とし、平箔3のコルゲート形状14の波高さは波箔4
の波高さの50%以下とすることにより、良好なセル形
状を有するハニカム体を形成することができる。平箔3
がこのようなコルゲート形状14を有することにより、
平箔3の弾力性を増大してハニカム体の寿命を改善する
効果を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】本発明のハニカム体を用いたメタル担体
は、ハニカム体の外周部については軸方向の全長につい
て接合を行い、内周部についてはハニカム体の端部及び
/又はハニカム体の内部の1横断面について接合を行う
ことにより、触媒担体に負荷される熱負荷や熱応力に耐
える構造信頼性を実現し、更にはエンジン失火時におい
ても破損することのないハニカム体とすることができ
る。
【0051】ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接
合部16については、平箔と波箔とを巻き回した後に接
着剤吸上げ方式で接着剤を塗布するので、平箔又は波箔
にロールで接着剤26を塗布する方法と比較し、接合不
良の発生がなくなり、かつロウ材過多となることもな
く、極めて良好な接合を行うことができる。波箔表面に
湾曲が存在する場合にも、軸方向全長にわたる接合部に
均一に接着剤を塗布し、均一なロウ付けを行うことがで
きる。
【0052】ロールによる接着剤塗布はハニカム体端部
の接合部及び/又は端部から軸方向に離れたハニカム体
内部の横断面接合部のみとすればいいので、ハニカム体
製造装置の設備費を低減することができる。
【0053】ロールによる接着剤塗布を併用しているの
で、ハニカム体内部の横断面にのみ接着剤を塗布するこ
とが可能であり、失火対策を講じたハニカム体の製造を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外筒付きハニカム体の一部断面斜視図
である。
【図2】本発明のハニカム体の断面図である。
【図3】本発明において平箔にロールで接着剤を塗布す
る状況を示す図である。
【図4】本発明において波箔にロールで接着剤を塗布す
る状況を示す図である。
【図5】本発明において波箔にロールで接着剤を塗布す
る状況を示す斜視図である。
【図6】平箔と波箔とを巻き回してハニカム体とする状
況を示す斜視図である。
【図7】平箔と波箔の接触部に接着剤を塗布した状況を
示す断面図である。
【図8】ハニカム体に接着剤を吸い上げる状況を示す図
である。
【図9】ハニカム体に接着剤を吸い上げる状況を示す図
である。
【図10】ハニカム体に接着剤を吸い上げる状況を示す
図である。
【図11】ハニカム体に接着剤を吸い上げる状況を示す
図である。
【図12】ハニカム体に接着剤を吸い上げる状況を示す
図である。
【図13】平箔がコルゲート形状を有する場合のハニカ
ム体部分断面図であるり、(a)は平箔のコルゲート形
状波長が波箔の波波長より小さい場合、(b)は逆に大
きい場合を示す図である。
【符号の説明】
1 ハニカム体 2 外筒 3 平箔 4 波箔 5 平箔と波箔の接触部 6 波頂部 7 軸芯部 9 ガス入り側端面 10 ガス出側端面 11 端部 12 外周部 13 内周部 14 コルゲート形状 16 ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部 17 ハニカム体端部の接合部 18 ハニカム体内部の横断面接合部 20 ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部 20a ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部
のうちのガス入り側端部を除く部分 20b ハニカム体外周部の軸方向全長にわたる接合部
のうちのガス入り側端部の部分 21 接着剤塗布ロール 22 接着剤貯槽 23 第2ロール 24 第3ロール 25 接着剤塗布装置 26 接着剤 27 端部 28 内部 31 多孔体 32 接着剤貯槽 33 接着剤 34 遮蔽板 35 吸い上がり防止剤塗布部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 篤比古 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 岩見 和俊 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 内海 徹 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AA02 AB01 BA08 BA09 BA10 BA39 GA07 GA08 GA12 GA13 4D048 BB02 EA06 4F100 AB01A AB01B AB33A AB33B DC01 DD12B EC16 EC18 GB90 JL00 JL02 4G069 AA01 AA08 CA03 DA06 EA24 FB69 FB71 FB72

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の平箔と波箔とを巻き回して積層
    しロウ付けしたハニカム体であって、該ハニカム体の平
    箔と波箔とのロウ接合部位については、ハニカム体外周
    部の軸方向全長にわたる接合部、ハニカム体端部の接合
    部及び/又は端部から軸方向に離れたハニカム体内部の
    横断面接合部において接合されているハニカム体の製造
    方法において、(a)平箔又は波箔のロウ接合すべき部
    分であって前記ハニカム体端部の接合部及び/又は端部
    から軸方向に離れたハニカム体内部の横断面接合部に対
    応する部分に接着剤を塗布し、(b)次いで平箔と波箔
    とを巻き回してハニカム体形状とし、(c)さらにハニ
    カム体端面のうち前記ハニカム体外周部の軸方向全長に
    わたる接合部に対応する部分を接着剤液表面に接触させ
    て前記平箔と波箔の接触部に接着剤を吸い上げさせ、
    (d)その後にロウ粉末をハニカム体に散布して接着剤
    付着部にロウ材を被着することを特徴とするハニカム体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属製の平箔と波箔とを巻き回して積層
    しロウ付けしたハニカム体であって、該ハニカム体の平
    箔と波箔とのロウ接合部位については、ハニカム体外周
    部の軸方向全長にわたる接合部、ハニカム体端部の接合
    部及び/又は端部から軸方向に離れたハニカム体内部の
    横断面接合部において接合されているハニカム体の製造
    方法において、(a)平箔又は波箔のロウ接合すべき部
    分であって前記ハニカム体端部から軸方向に離れたハニ
    カム体内部の横断面接合部に対応する部分に接着剤を塗
    布し、併せてハニカム体内周部の箔の表面に吸い上がり
    防止剤を塗布し、該吸い上がり防止剤塗布部はガス入り
    側及び/又は出側のハニカム体端部の接合部を形成する
    部分の軸方向内側に、かつこれに隣接して設けられ、
    (b)次いで平箔と波箔とを巻き回してハニカム体形状
    とし、(c)さらにハニカム体端面のうち前記ハニカム
    体外周部の軸方向全長にわたる接合部に対応する部分及
    びガス入り側及び/又は出側のハニカム体端面の内周部
    を接着剤液表面に接触させて前記平箔と波箔の接触部に
    接着剤を吸い上げさせて、ハニカム体外周部の軸方向全
    長にわたる接合部とハニカム体端部の接合部に接着剤を
    付着し、(d)その後にロウ粉末をハニカム体に散布し
    て接着剤付着部にロウ材を被着することを特徴とするハ
    ニカム体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ハニカム体外周部の軸方向全長にわ
    たる接合部は、ハニカム体の最外周部から内周側へ半径
    の1/3長さまでの領域であることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のハニカム体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記平箔又は波箔の接着剤を塗布する部
    分は、波箔の波頂部であることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載のハニカム体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記平箔又は波箔の部分への接着剤の塗
    布は、表面に接着剤を被着したロールを平箔又は波箔に
    接触させることによって行うことを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載のハニカム体の製造方法。
  6. 【請求項6】 接着剤液が浸透した多孔体を、ハニカム
    体端面のうち前記ハニカム体外周部の軸方向全長にわた
    る接合部に対応する部分に接触させることによって、平
    箔と波箔との接触部に接着剤を吸い上げさせることを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のハニカム体
    の製造方法。
  7. 【請求項7】前記多孔体は、円環状の形状であることを
    特徴とする請求項6に記載のハニカム体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記吸い上げに用いる接着剤液の粘度は
    前記塗布に用いる接着剤の粘度よりも低粘度であること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のハニカ
    ム体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記平箔はコルゲート形状を有し、該コ
    ルゲート形状の波高さは波箔の波高さよりも小さいこと
    を特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のハニカ
    ム体の製造方法。
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