JP2709789B2 - 耐熱疲労性、耐振性に優れた排ガス浄化用メタル担体及びその製造方法 - Google Patents
耐熱疲労性、耐振性に優れた排ガス浄化用メタル担体及びその製造方法Info
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Description
産業用機器の排ガス浄化用触媒を担持するためのメタル
担体及びその製造方法に関するものである。
して、耐熱性のステンレス鋼からなるハニカム体の金属
担体が知られている。そして、この金属担体はハニカム
コア体の外周と金属外筒内面とが接合されて構成されて
いる。この金属担体の製造方法として種々の方法が知ら
れている。例えば、特公昭63−44466号公報には
平板と波板とを重ね合わせて巻回し、次に巻回したハニ
カムコア体の両端面側の少なくとも一方の近傍部位をろ
う付けしたメタル担体が示されている。しかし、このよ
うなメタル担体は、実際に自動車用内燃機関に装着され
た場合、加熱、冷却の熱サイクルによる熱疲労のためハ
ニカムコア体の変形あるいはハニカムコア体外周部の箔
の破断が生じてしまうことがある。特にハニカムコア体
の排ガス導入側は高温の排ガスに曝されるためハニカム
コア体の変形及び箔の破断が著しい。また、メタル担体
はエンジンの振動及び走行中の振動を受け接合部が破断
してしまうことがある。
体状のはんだペ−ストを充填した容器から供給ロ−ラ−
を介して、平坦な鋼板上あるいは波形の鋼板の頂点にハ
ンダを塗布した後、前者は波形鋼板、後者は平板鋼板と
一緒に巻回し成形したハニカムコア体が開示されてい
る。また、同公報には、はんだを塗布する前に、はんだ
を塗布する予定位置に供給装置を介して接着剤を塗布し
た後、分配装置により粉末状ろう材を散布しながら巻回
し成形したハニカムコア体が開示されている。これらハ
ニカムコア体は粉末状のろう材粒子が平板鋼板と波板鋼
板の間に何層にも積層された状態である。また、平板鋼
板と波板鋼板の間の粉末状ろう材粒子の積層部がハニカ
ムコア体中心からハニカムコア体最外周まで巻き数の2
倍存在するため真空ろう付け処理を行った場合、ろう材
が溶けて平板鋼板と波板鋼板の間に隙間が発生し、幾層
ものその隙間が数箇所に集積する。従って、この方法に
よって得られたハニカムコア体は、平板鋼板と波板鋼板
がろう付けされない部分が存在する。また、平板鋼板と
波板鋼板の接合部のろう材の厚さが厚くなるため、脆い
ろう材部で破断し易くなり強度的に不十分である。
号公報には、波箔の表裏にニ−ドルを有するバインダ−
射出器を複数個、波箔の波方向と平行に一段又は多段に
配置し、波箔の移動に応じて、波頂点部にかつ、あらか
じめ設計した所定範囲にバインダ−が塗布されるよう、
バインダ−射出器の作動を選択し、ハニカムコア体の任
意の位置に波箔−平箔の接合部位を選択できる金属担体
の製造方法が開示されている。この方法で、ハニカムコ
ア体を作製する為には、ハニカムコア体の任意の位置に
波箔−平箔の接合部位を選択するためにまず第1にバイ
ンダ−だけを供給し、ハニカムコア体を巻回後、或い
は、外筒に収納した後に、ろう材をハニカムコア体端面
から散布し、バインダ−塗布部にろう材を付着させる工
程が必要となりコストアップとなつてしまう。また、ハ
ニカムコア体を形成する前の波板又は平板にバインダ−
をロ−ルで塗布すると同時にろう材をも供給し、ハニカ
ムコア体に巻回後ろう付け処理した場合、ろう材が平板
と波板の間に挾み込まれるため、ろう付け処理後にその
ろう材が溶けて両板間に間隙が出来てしまい、有効な接
合部が得られないという問題が発生する。また、バイン
ダ−と粉末ろうの混合物であるスラリ−の場合も同様で
あり、スラリ−(バインダ−+粉末ろう)が平板と波板
の間に挾み込まれる為、ろう付け処理後に、そのろう材
が溶けて、両板間に間隙が発生し、有効な接合部が得ら
れない。また、この方法で平板及び波板表裏の接合部の
同一位置にスラリ−が塗布された場合、平板と波板の間
にスラリ−が挾み込まれるための、ろう付け処理後にそ
のろう材が溶けて、両板間に発生する間隙がさらに多く
なり、有効な接合部が得られない。さらにろう材の成分
であるNi、Cr、Siが母材に拡散し、金属間化合物
の生成が同一位置に集中する為、強度的に弱くなってし
まう。
な加熱、冷却の苛酷な熱サイクル、かつ激しい機械振動
を受けた場合でも破損しないような耐久性にすぐれた構
造のメタル担体及びその製造方法を提供するものであ
る。
波板を重ね巻回して形成した金属ハニカムコア体と、該
金属ハニカムコア体の外周を囲む金属外筒とを接合して
なる排ガス浄化用メタル担体において、平板と波板の接
合部、及び、金属ハニカムコア体外周と金属外筒内面の
接合部は、複数本の筋状または帯状の接合帯で構成され
ており、平板と波板との接合部のろう材の厚さが100
μm以下で、且つ、平板及び波板表裏の接合部の位置が
異なり、しかも、排ガス導入側の平板と波板の接合部お
よびハニカムコア体と金属外筒との接合部は金属ハニカ
ム端面からハニカムコア体の長さの5%以上の長さの非
接合部分を介して存在していることを特徴とする排ガス
浄化用メタル担体である。
として、ノズルを有するスラリ−供給装置の複数個を、
波板の波方向と平行に多段に配置し、波板の移動に応じ
て波頂点部で、且つ、あらかじめ設定した位置に前記ス
ラリ−供給装置により粉末状のろう材とバインダ−とを
含有するスラリ−を塗布し、該波板を平板と重ねて巻回
してハニカムコア体を形成し、金属外筒の内面に、ハニ
カムコア体端面からハニカムコア体の長さの5%以上に
相当する長さの離れた位置に粉末状のろう材とバインダ
−とを含有するスラリ−を塗布し、しかる後、前記ハニ
カムコア体を該金属外筒内に圧入し、真空ろう付けによ
り両者を接合することを特徴とする排ガス浄化用メタル
担体の製造方法であり、さらに、前記製造方法におい
て、スラリ−供給装置により粉末状のろう材とバインダ
−とを含有するスラリ−を塗布し、しかる後、波板の波
頂点部に塗布したスラリ−を刷毛あるいはロ−ルにより
波頂点部の前後及び巾方向に広げて塗布厚さを一定にす
ることが好ましい。また、金属外筒の内面にスラリ−を
塗布し乾燥した後ハニカムコア体を金属外筒内に圧入す
ることが好ましい。そして、このような方法によって、
平板と波板の接合部、及び、金属ハニカムコア体外周と
金属外筒の接合部は、ハニカムコア体の長さの5%以上
の長さを有する非接合部分を介して存在させ、且つ、ハ
ニカムコア体の同一面に、軸方向に直角な複数本の接合
帯を有するハニカムコア体マトリックスを得ることがで
きる。
メタル担体を実車に装着した場合、メタル担体内を高温
の排ガスが通過するためハニカムコア体の軸方向に温度
分布が生じ、排ガス導入側は排出側に比べハニカムコア
体温度は高くなる。また、触媒と排ガスの反応による発
熱により排ガス導入側近傍のハニカムコア体は1000
℃以上になることも考えられる。従って、排ガス導入側
近傍は他の部分に比べ熱歪みが大きく、かつ高温強度が
小さくなるため、端部がろう付けにより拘束されている
と熱歪みを緩和することができず、平板が座屈してしま
う。また、平板が座屈することよりハニカムコア体の径
が減少する結果、加熱冷却された場合、外筒とハニカム
コア体に引張応力が発生し外周部の箔に破断が生じる。
の熱歪みを緩和するため平板と波板を拘束しないことに
よりこれを防止することができる。非接合部をハニカム
コア体長さの5%以上としたのは、ろう付けにより端部
を拘束したハニカムコア体の熱サイクル試験を実施した
結果、ハニカムコア体のセル変形が著しいのがハニカム
コア体の長の約5%以下であるからである。また、ハニ
カムコア体の同一面に、軸方向に直角な複数本の接合帯
で接合することにより軸方向に発生する歪みが分散され
接合部と非接合部との境界部に作用する応力を低減する
ことができる。
ろう材の厚さを100μm以下とする。ハニカムコア体
の外周金属筒を保持し、上部より押し抜き棒でハニカム
コア体を押圧してハニカムコア体を抜き取る実験を行な
ったところ、図1に示すような押し抜き強度とろう材の
厚さとの関係を得た。この結果、接合部のろう材の厚さ
が100μmを超えると押し抜き強度が著しく低下す
る。これは100μm以下では破断が母材で生じ、10
0μm以上では母材に比較して脆いろう材で生じること
に起因するものと考えられる。したがって、平板と波板
の接合部のろう材の厚さを100μm以下とすることを
要する。
う材の成分であるNi、CrあるいはSiが母材に拡散
し脆い金属間化合物を形成することは知られている。従
って、平板または波板のろう付け部を表裏同一位置にし
た場合、金属間化合物の生成は同一位置に集中して生成
し強度的に弱くなるため平板または波板の表裏の接合位
置を変える必要がある。ろう材の拡がりを考慮すると波
板の表裏のスラリ−塗布位置は4mm以上離れているこ
とが好ましい。
して耐久性に優れたメタル担体を製造するには、ろう材
を排ガス導入側端面からハニカムの長さの5%以上離し
た任意の位置に複数本のろう材を帯状として供給しなけ
ればならない。帯状にろう付けする場合、アモルファス
箔ろうを使用し、平板と波板を巻回する時にアモルファ
ス箔ろうを端面部分を外して任意の位置に帯状に供給す
ることによって容易に所望位置をろう付けすることがで
きる。しかし、アモルファスろう箔には成分としてボロ
ンが含有されているため、ろう付けした場合、ボロンが
母材に拡散して箔の耐熱性が劣化してしまうおそれがあ
る。従って、ボロンの入ったアモルファス箔ろうを使用
することは好ましくない。
ロンを含まない粉末状のろう材を使用し、これをバイン
ダ−と混合してスラリ−とし、波板の波頂点部の任意の
位置に帯状に供給し、平板と前記ろう材を塗布した波板
を重ね巻回してハニカムコア体を成形する。ボロンはろ
う材のぬれ性を向上させる効果があるが、耐熱性を劣化
させ、また、本発明においては、ろう付け部が拡がりす
ぎて平板、波板表裏の接合部が重なることがあるので好
ましくない。
製造方法を説明する。図2は本発明のろう材の塗布方法
及びハニカムコア体の成形方法を説明するための説明図
である。ボロンを含まない、粉末状のろう材とバインダ
−を混合したスラリ−14がリザ−バ−タンク16に充
填される。リザ−バ−タンク16には、スラリ−供給チ
ュ−ブ17が取付けられており、その先端にノズル4が
取付けられている。このスラリ−供給チュ−ブ17によ
りスラリ−14がノズル4に送られる。リザ−バ−タン
ク16は波頂点部15の塗布する位置と同じか、又はそ
れより低い位置に設置される。また、リザ−バ−タンク
16の数は、ノズル4の数だけ或いは1つでもかまわな
い。リザ−バ−タンク16が1つの場合は、ノズル4の
数だけスラリ−供給チュ−ブがリザ−バ−タンクに取付
けられ、このスラリ−供給チュ−ブによりスラリ−14
が各ノズル4に分岐される。このリザ−バ−タンク16
及びノズル4へのスラリ−供給チュ−ブ17を用いるこ
とで安定して長時間、かつ、スペ−スを取らずに波頂点
部15にノズル4からスラリ−14を供給することがで
きる。ノズル4は柔軟性のあるノズル4が用いられ、波
頂点部15から波の谷部18の間にセットされる。吐出
されたスラリ−14は、波頂点部15によりかき取られ
波頂点部に塗布される。波頂点部15へのスラリ−14
の塗布量はリザ−バ−タンク16内の加圧力をコントロ
−ラ−7で制御するだけで特に複雑な制御を必要としな
い。波頂点部15へ塗布されたスラリ−14は、ろう材
の粒子が何層にも重なりあった状態であり、このまま平
板と巻回しハニカムコア体を成形してろう付け処理した
場合、平板と波板間に隙間が発生してしまうことがあ
る。また、波板と平板間のろう材厚さが100μm以上
になり、押抜き強度は、著しく低下してしまう。本発明
においてはろう材の塗布厚さを一定にするため、刷毛5
あるいはロ−ル等によりろう材を波頂点部の巾方向及び
前後に広げ、ろう材を供給した波板1と平板2を重ね巻
き込みハニカムコア体6を形成することにより間隙が発
生せず、有効な接合部が得られる。
金属外筒の内壁を接合する方法として、成形したハニカ
ムコア体6の外周の任意の位置にアモルファス箔ろうを
巻き、その後、金属外筒8内に圧入し真空ろう付けする
方法がある。しかし、この方法も前記したようにアモル
ファス箔ろうに含まれるボロンがハニカムコア体の母材
へ拡散するため耐熱性が劣化してしまう。従って、本発
明では図3に示した方法によってハニカムコア体6と金
属外筒8の内壁を接合する。すなわち、あらかじめ粉末
ろう材と水溶性あるいは有機系バインダ−を混合したス
ラリ−14を金属外筒8の内面の任意の位置にノズル4
で塗布し(a工程)乾燥炉9内に設置し乾燥(b工程)
させる。次に前記ハニカムコア体6を金属外筒8に圧入
治具10により圧入(c工程)し、真空ろう付け装置1
1内に入れろう付けを行う(d工程)ことでハニカムコ
ア体と金属外筒を接合する。この工程のなかでろう材を
乾燥させずハニカムコア体を圧入した場合、ろう材3は
ハニカムコア体とともに圧入方向に移動してしまい設定
した位置にろう材を塗布することができないので乾燥後
圧入することが好ましい。真空ろう付条件として110
0〜1300℃真空中で10分以上加熱することが好ま
しい。以下、実施例をもって本発明を具体的に示す。
に曲折して形成された波板の表裏に、50μmアンダ−
の粉末状のろう材と水溶性のバインダ−を混合したスラ
リ−を端面から、表面は各々5mm、15mm、裏面は
10mm、20mmの位置にノズルから供給し、その後
刷毛で巾2mm、ろう材塗布厚さ50μm以下にし、平
板と重ねて巻き込みハニカムコア体を作製した。次に、
厚さ1.5mmの金属外筒内面に粉末状ろう材と有機系
バインダ−を混合したスラリ−をハニカムコア体端面か
ら5mm離れた位置に幅15mm塗布し乾燥させた後、
前記ハニカムコア体を金属外筒に圧入した。その後、ろ
う付け(1200℃、20分加熱、10~5Torr)を
行い直径50mm、長さ50mm(ハニカムコア体の長
さ:40mm)のメタル担体を作製した。この方法で作
製したメタル担体の状態を図4に示す。図4において、
3´は波板の表面のろう材、3´´は波板の裏面のろう
材を表し、13は排気ガス導入側端面を示す。排気ガス
導入端面13からハニカムコア体の長さの10%接合さ
れていない領域を有し、かつハニカムコア体は同一面に
軸方向に直角な4本の帯状の接合帯で構成されていた。
また、平板と波板のろう材の平均厚さは約45μmであ
った。
ル試験(1000℃×30min→放冷×10min)
を行った。本発明のメタル担体は300時間試験後、波
板と平板で構成されるハニカムコア体のセルに変形が僅
かに生じたが、箔の破断は認められなかった。また、振
動に対する耐久性を試験するため、振動周波数20〜5
00Hz、加速度30Gで20時間試験した結果、本発
明のメタル担体にはハニカムコア体のずれ、ろう付け部
の破断等の不具合は認められなかった。
に曲折して形成された波板の表裏に、50μmアンダ−
の粉末状のろう材と水溶性のバインダ−を混合したスラ
リ−を排ガス導入側は、表面は端面から4mm、裏面は
8mmの位置に、排ガス出側は波の表面は8mm、16
mm、裏面は4mm、12mmの位置にノズルから供給
し、その後刷毛で巾2mm、ろう材塗布厚さ50μm以
下にし、平板と重ねて巻き込みハニカムコア体を作製し
た。次に、粉末状ろう材と有機系バインダ−を混合した
スラリ−を厚さ1.5mmの金属外筒内面に排ガス導入
側は、ハニカムコア体端面から4mm離れた位置から8
mmの巾で塗布し、また排ガス出側はニカムコア体端面
から4mm離れた位置から15mmの巾で塗布する。そ
の後塗布し乾燥させた後、前記ハニカムコア体を金属外
筒に圧入した。その後、ろう付け(1200℃、20分
加熱、10~5torr)を行い直径50mm長さ50m
m(ハニカムコア体の長さ:40mm)のメタル担体を
作製した。この方法で作製したメタル担体の状態を図5
に示す。図5において3´は表面のろう材、3´´は裏
面のろう材を表し、13は排気ガス導入側端面を示す。
排気ガス導入側端面からハニカムコア体、長さの7.5
%接合されていない領域を有し、かつハニカムコアは同
一面に軸方向に直角な3本の帯状の接合帯で構成されて
いた。また、平板と波板のろう材の平均厚さは約48μ
mであった。
ル試験(1000℃×30min→放冷×10min)
を行った。本発明のメタル担体は300時間試験後、僅
かセルの変形が生じたが箔の破断は認められなかった。
また、振動に対する耐久性を試験するため、振動周波数
20〜500Hz、加速度30Gで20時間試験した結
果、本発明のメタル担体にはハニカムコア体のずれ、ろ
う付け部の破断等の不具合は認められなかった。
平板を波状に曲折して形成された波板を巻回し、円筒状
のハニカムコア体にし、これを厚さ1.5mmのフェラ
イト系ステンレス鋼でできた金属外筒に挿入した後、デ
ィッピングにより排ガス導入側及び出側端面からそれぞ
れ15mmろう材を塗布し、ろう付け(1200℃、2
0分加熱、10~5torr)メタル担体を作製した。得
られたメタル担体の状態を図6に示す。この図におい
て、ろう材3は波板の表裏同じ位置に塗布、ろう付けさ
れている。このメタル担体に触媒を担持し、熱サイクル
試験(1000℃×30min→放冷×10min)を
行った結果、83時間でセル変形及びハニカムコア体外
周部の箔に破断が生じた。また、振動周波数20〜50
0Hz、加速度30Gで20時間振動試験を行った結
果、ハニカムコア体にずれ及び接合部に破断が生じた。
に曲折して形成された波板と平板を重ねて巻き込みハニ
カムコア体を作製する際に、厚さ20μm、巾2mmの
アモルファス箔ろうを端面から、表面は各々5mm、1
5mm、裏面は10mm、20mmの位置に供給し、一
緒に重ねて巻き込みハニカムコア体を作製した。また、
このハニカムコア体の外周に端面から5mm離れた位置
に巾15mmのアモルファス箔ろうを巻き付け、厚さ
1.5mmの金属外筒に圧入し、ろう付け(1200
℃、20分加熱、10~5torr)を行い直径50m
m、長さ50mm(ハニカムコア体の長さ:40mm)
のメタル担体を作製した。このメタル担体の状態を図7
に示す。この図において12´は波板の表面をアモルフ
ァス箔ろうによってろう付けされた部分、12´´は波
板の裏面をアモルファス箔ろうによってろう付けされた
部分を示す。このメタル担体は実施例1と同様に端面か
らハニカムコア体長さの10%接合されていない領域を
有し、かつハニカムコアは同一面に軸方向に直角な4本
の帯状の接合帯で構成された。このメタル担体に触媒を
担持し、熱サイクル試験(1000℃×30min→放
冷×10min)を行った。その結果メタル担体は30
0時間試験後僅かセルの変形が生じ、かつアモルファス
箔ろうで接合した部分に亀裂が発生した。また、振動周
波数20〜500Hz、加速度30Gで20時間振動試
験を行った結果、アモルファス箔ろうでろう付けした部
分に破断が発生し、ハニカムコア体にずれが発生した。
また、アモルファス箔ろうはボロンを含有するため、接
合部の酸化が著しかった。
に曲折して形成された波板の表裏に、50μmアンダ−
の粉末状のろう材と水溶性のバインダ−を混合したスラ
リ−をハニカムコア体端面から、表及び裏面に各々5m
m、15mmの位置に塗布し平板と重ねて巻き込みハニ
カムコア体を作製した。次に粉末状ろう材と有機系バイ
ンダ−を混合したスラリ−を、ハニカムコア体端面から
5mm離れた位置から巾15mm、厚さ1.5mmの金
属外筒内面に塗布し乾燥させた後、前記ハニカムコア体
を金属外筒に圧入した。その後、ろう付け(1200
℃、20分加熱、10~5torr)を行い直径50m
m、長さ50mm(ハニカムコア体の長さ:40mm)
のメタル担体を作製した。得られたメタル担体を図8に
示す。真空ろう付けした後のハニカムコア体内部には平
板と波板が接合されていない部分が発生した。また、接
合されている部分の平板と波板のろう材の厚さは120
μmであった。このハニカムの押抜き強度を測定した結
果、ろう材の部分で破断し強度は実施例1の半分の強度
しか示さなかった。
を採用することによって、耐久性に優れた自動車、自動
二輪車及び産業機器の排ガス浄化用メタル担体を実現す
ることができた。
の厚さと押抜き強度の関係図。
図。
程の模式図。
を示す断面斜視図。
を示す断面斜視図。
面斜視図。
面斜視図。
面斜視図。
Claims (3)
- 【請求項1】平板と波板を重ね巻回して形成した金属ハ
ニカムコア体と、該金属ハニカムコア体の外周を囲む金
属外筒とを接合してなる排ガス浄化用メタル担体におい
て、平板と波板の接合部、及び、金属ハニカムコア体外
周と金属外筒内面の接合部は、複数本の筋状または帯状
の接合帯で構成されており、平板と波板との接合部のろ
う材の厚さが100μm以下で、且つ、平板及び波板表
裏の接合部の位置が異なり、しかも、排ガス導入側の平
板と波板の接合部およびハニカムコア体と金属外筒との
接合部は金属ハニカム端面からハニカムコア体の長さの
5%以上の長さの非接合部分を介して存在していること
を特徴とする排ガス浄化用メタル担体。 - 【請求項2】 ノズルを有するスラリ−供給装置の複数
個を、波板の波方向と平行に多段に配置し、波板の移動
に応じて波頂点部で、且つ、あらかじめ設定した位置に
前記スラリ−供給装置により粉末状のろう材とバインダ
−とを含有するスラリ−を塗布し、該波板を平板と重ね
て巻回してハニカムコア体を形成し、金属外筒の内面
に、ハニカムコア体端面からハニカムコア体の長さの5
%以上に相当する長さの離れた位置に粉末状のろう材と
バインダ−とを含有するスラリ−を塗布し、しかる後、
前記ハニカムコア体を該金属外筒内に圧入し、ろう付け
により両者を接合することを特徴とする排ガス浄化用メ
タル担体の製造方法。 - 【請求項3】 スラリ−供給装置により粉末状のろう材
とバインダ−とを含有するスラリ−を塗布し、しかる
後、波板の波頂点部に塗布したスラリ−を刷毛あるいは
ロ−ルにより波頂点部の前後及び巾方向に広げて塗布厚
さを一定にした請求項2項記載の排ガス浄化用メタル担
体の製造方法。
Priority Applications (9)
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-
1993
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0751581A (ja) | 1995-02-28 |
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