JP2003080558A - 成形方法、成形用金型、及び、プランジャ - Google Patents

成形方法、成形用金型、及び、プランジャ

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JP2003080558A
JP2003080558A JP2001274542A JP2001274542A JP2003080558A JP 2003080558 A JP2003080558 A JP 2003080558A JP 2001274542 A JP2001274542 A JP 2001274542A JP 2001274542 A JP2001274542 A JP 2001274542A JP 2003080558 A JP2003080558 A JP 2003080558A
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molding
mold structure
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common
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English (en)
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Hideyuki Fujimori
英幸 藤森
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Nippon Steel Texeng Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Koki Co Ltd
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2色成形法を用いて成形品を製造する場合
に、1次成形品に対するカジリや潰れを防止することが
できる成形方法及び成形用金型を提供する。 【解決手段】 2次金型部223の射出ゲート223a
の先には、2次成形用のキャビティ223cが形成され
ている。このキャビティ223cは、1次成形構成にお
いて成形されたプランジャ軸310に取り付けられる弾
性を有するガスケット320を成形するためのものであ
る。上記キャビティ223cの内面は、共通金型構造部
から露出した1次成形品(プランジャ軸310)の表面
部の全てに対して離反するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形方法、成形用金
型、及び、プランジャに係り、特に、一般に2色成形と
呼ばれる技術を用いる場合に好適な金型構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、異なる樹脂材料を用いて一体の
成形品を成形するための技術として、いわゆる2色成形
法がある。2色成形法は、まず、1次素材を用いて1次
成形により1次成形品を成形し、その後、2次素材を用
いて1次成形品に対して2次成形により2次成形部を一
体化させた状態に成形する方法である。
【0003】上記の2色成形法を実現する金型構成とし
ては、例えば、固定盤に取り付けられ、射出ノズルにそ
れぞれ接続された1次固定金型部及び2次固定金型部を
設けるとともに、固定盤に対向配置された回転盤上に、
上記1次固定金型部及び2次固定金型部とにそれぞれ対
向する一対の同型の回転側金型部を設置し、1次固定金
型部とこれに対向する回転側金型部の一方とによって1
次成形品を成形した後、型開きを行ってから回転盤を回
転させ、1次成形品とともに回転側金型部を2次固定金
型部に対向する位置に移動させ、型締めを行ってから2
次成形を行うように構成されたコア回転方式と呼ばれる
ものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記2
色成形法を行う場合には、1次成形品を成形した後に型
開きを行った後、1次成形品を保持した回転側金型部を
移動させ、当該回転側金型部と2次固定金型部とを型締
めする必要があるので、この型締め時において1次成形
品にカジリや潰れが生ずるという問題点がある。
【0005】ところで、上記2色成形法を用いることの
可能な成形品としては、注射器用のシリンジに挿入され
るプランジャがある。プランジャは、延長形状(軸状)
に形成されたプランジャ軸と、このプランジャ軸の先端
に取り付けられた弾性を有するガスケットとを有してい
るので、1次成形によってプランジャ軸を成形し、その
後、2次成形によってプランジャ軸の先端に取り付けら
れるようにガスケットを成形するという方法が考えられ
る。
【0006】上記のプランジャを成形する場合には、通
常、プランジャ軸の軸線を含み、当該軸線に平行な分割
面(パーティング面)を有する金型を用いる方法が考え
られるが、このような金型構成では、上記のようにプラ
ンジャ軸にカジリや潰れが生ずる可能性があるととも
に、2次成形時における樹脂の射出方向がプランジャ軸
の軸線と交差する方向となるので、ガスケットの真円度
を高めることが困難であるという問題点がある。さら
に、プランジャ軸の軸線に沿った分割面を有するので、
分割面に対するキャビティの投影面積が大きくなるの
で、複数の成形品を同時に成形しようとする場合には取
数が少なくなって生産性が低くなるとともに、金型寸法
が大きくなるという問題点がある。
【0007】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、2色成形法を用いて成形品を製造
する場合に、1次成形品に対するカジリや潰れを防止す
ることができる成形方法及び成形用金型を提供すること
にある。また、上記プランジャのように延長形状の本体
部の一端に端取付部が取り付けられた成形品を成形する
方法として、端取付部の成形精度を向上することがで
き、或いは、成形品の取数を多くすることができるなど
生産性の高い成形方法及び成形用金型を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の成形方法は、共
通金型構造部と1次金型構造部とを用いて1次成形を行
った後に、前記共通金型構造部と2次金型構造部とを用
いて2次成形を行う成形方法である。
【0009】特に、前記2次成形に際しては、前記1次
成形により形成された1次成形品における前記1次金型
構造部による成形面部分の全てに対して、前記2次金型
構造部のキャビティ内面が離反した状態になるように構
成し、当該状態で前記2次成形を行う。これによって、
2次成形のための型締め時において1次成形品にカジリ
や潰れが生ずることを防止できる。
【0010】本発明においては、前記共通金型構造部は
開閉可能に構成され、前記1次成形後に前記共通金型構
造部を開くことなく前記2次成形に移行することを特徴
とする。共通金型構造部が開閉可能に構成されているの
で、1次成形品の成形面部分の全てに対して2次金型構
造部のキャビティ内面が離反するように構成するため
に、1次成形品の多くの部分が共通金型構造部内にて成
形されるように金型を設計することができる。そして、
2次成形後に共通金型構造部を開くことなく2次成形に
移行し、2次成形が完了した後に、共通金型構造部を開
いて成形品を取り出すことが可能になる。したがって、
複雑な形状の成形品でも支障なく本発明を適用できるよ
うになる。
【0011】また、前記1次成形品は延長形状を有する
本体部であり、前記2次成形により前記本体部の一端に
取り付けられた端取付部を成形する場合がある。
【0012】この場合には、前記共通金型構造部と前記
1次金型構造部との分割面を前記本体部の長手方向とほ
ぼ直交するように構成することが好ましい。これによ
り、分割面に対するキャビティの投影面積を低減するこ
とができ、製品の取数を増加させることができる。ま
た、上記分割面を前記本体部の前記一端を通過するよう
に構成することが好ましい。これにより、本体部の一端
に取り付けられる端取付部を成形する場合に、2次成形
のための型締め時において1次成形品にカジリや潰れが
生ずることを防止できる。
【0013】次に、本発明の成形用金型は、1次成形を
行うための共通金型構造部と1次金型構造部とを備えた
1次成形構成と、2次成形を行うための前記共通金型構
造部と2次金型構造部とを備えた2次成形構成とを有す
るものである。
【0014】特に、前記2次金型構造部は、前記1次成
形構成により形成された1次成形品における前記1次金
型構造部による成形面部分の全てに対して、そのキャビ
ティ内面が離反した状態になるように構成されている。
【0015】本発明においては、前記共通金型構造部は
開閉可能に構成され、前記1次成形構成から前記共通金
型構造部を開くことなく前記2次成形構成に移行可能に
構成されていることを特徴とする。共通金型構造部が開
閉可能に構成されているので、1次成形品の成形面部分
の全てに対して2次金型構造部のキャビティ内面が離反
するように構成するために、1次成形品の多くの部分が
共通金型構造部内にて成形されるように金型を設計する
ことができる。そして、1次金型構成を用いた1次成形
後に共通金型構造部を開くことなく2次金型構成を用い
た2次成形に移行することができ、この2次成形が完了
した後に、共通金型構造部を開いて成形品を取り出すこ
とが可能になる。したがって、複雑な形状の成形品でも
支障なく本発明を適用できるようになる。
【0016】また、前記1次成形品は延長形状を有する
本体部であり、前記2次金型構造部により前記本体部の
一端に取り付けられた端取付部を成形するように構成さ
れている場合がある。
【0017】この場合には、前記共通金型構造部と前記
1次金型構造部との分割面が、前記本体部の長手方向と
ほぼ直交するように構成されていることが好ましい。ま
た、上記分割面が前記本体部の前記一端を通過するよう
に構成されていることが好ましい。
【0018】さらに、前記共通金型構造部には、前記本
体部を取り囲む複数のスライド型部が設けられているこ
とが好ましい。
【0019】また、前記本体部は管状部材であり、前記
共通金型構造部には、前記本体部の内部に相当する領域
に配置される軸状のコアが設けられていることが好まし
い。ここで、前記共通金型構造部には、前記コアを周囲
から支持するための複数の支持部材が設けられているこ
とが望ましい。この場合にはさらに、前記コアの内部に
は冷却媒体を流す冷媒通路が設けられていることが好ま
しい。
【0020】次に、本発明のプランジャは、プランジャ
軸と、該プランジャ軸の先端に取り付けられたガスケッ
トとを有するプランジャであって、前記プランジャ軸
は、その基端が開口してなる管状に形成されていること
を特徴とする。このプランジャは、医療用シリンジなど
の各種シリンダ内に挿入されて用いられるものである。
ここで、前記プランジャ軸の前記先端側の管壁に側面開
口が設けられていることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る成形方法及び成形用金型の実施形態について詳細
に説明する。
【0022】[1次成形構成]図1は、本実施形態に用
いる成形用金型の1次成形構成を示す金型断面図であ
り、この成形用金型は、この1次成形構成と、後述する
2次成形構成とに共通な共通金型構造部として、共通第
1ブロック111と、この共通第1ブロック111に対
して離反可能に接する共通第2ブロック112と、この
共通第2ブロックに嵌合した支持プレート113及びス
トリッパ114と、共通第2ブロック112に対して離
反可能に接するスライドベース116,117と、スラ
イドベース116,117に対して取付固定されたスラ
イド金型部119A,119Bとを備えている。なお、
この共通金型構造部の横断面図を図3に示す。
【0023】スライド金型部119A,119Bの内部
には、上記共通第1ブロック111、共通第2ブロック
112、支持プレート113及びストリッパ114を貫
通した状態に取り付けられた軸状のコア120が伸びる
ように設けられている。コア120の内部には軸穴12
0aが設けられ、この軸穴120a内に管状の冷媒流通
管120bが挿入されている。共通第1ブロック111
は、図5に示す回転盤100に対して取付固定されてお
り、この回転盤100内に設けられた冷媒供給管100
aから上記冷媒流通管120b内に冷媒(冷却水など)
が供給され、冷媒流通管120bの先端から冷媒が軸穴
120a内に流れ出し、軸穴120bの基部から冷媒回
収管100bへと流出するように構成されている。
【0024】スライド金型部119A,119Bには、
それぞれ一対の支持アーム121,122が取り付けら
れている。これらの支持アーム121,122は、所定
ストローク分だけ内側に(すなわちコア120側に)出
没可能な状態にスライド金型部119A,119Bに対
して取り付けられ、コイルバネ等の弾性部材123によ
って内側に向けて付勢されている。その結果、支持アー
ムの先端面121a,122aは、コア120の外周面
に対して弾性部材123の弾性力によって軽く押し付け
られた状態となっている。
【0025】共通第1ブロック111にはアンギュラピ
ン115が取り付け固定され、このアンギュラピン11
5は、上記スライドベース116,117のそれぞれに
対して固定されたガイドブロック118を摺動自在に挿
通している。なお、図においてはスライドベース117
に取り付けられたガイドブロック118及びこのガイド
ブロック118を挿通するアンギュラピン115のみを
描いてあるが、これと同様にスライドベース116に対
しても図示しないガイドブロックが取り付けられ、この
ガイドブロックを摺動自在に挿通する別のアンギュラピ
ンが設けられている。
【0026】一方、上記共通金型構造部と対向する1次
金型構造部として、1次ブロック211と、この1次ブ
ロック211に対して嵌合した支持プレート212及び
1次金型部213と、1次ブロック211に取付固定さ
れたガイド部材214とが設けられている。ここで、1
次ブロック211及び1次金型部213と、上記のスラ
イドベース116,117及びスライド金型部119
A,119Bとの当接面が1次成形構成の分割面PLと
なっている。また、ガイド部材214は、図1に示す型
締め状態においてスライドベース116,117に嵌合
するように構成されている。
【0027】1次金型構造部の1次ブロック211は、
図5に示す固定盤200に取付固定されている。また、
1次ブロック211に取り付けられた支持プレート21
2及び1次金型部213にはゲート孔212a及び射出
ゲート213aが設けられ、このゲート孔212a及び
射出ゲート213aは、固定盤200に設けられた射出
孔200Aと連通し、当該射出孔200Aを介して図示
しない射出成形機の射出ノズルが接続されるように構成
されている。
【0028】以上説明した1次成形構成においては、図
4に示すプランジャ300のプランジャ軸310を成形
することができる。このプランジャ軸310は、中心に
構成された管状部311と、この管状部311の基部か
ら周囲に張り出したフランジ部312と、管状部311
の外周に複数(図示例では4箇所)張り出した軸線方向
に伸びるリブ313と、管状部311の先端に設けら
れ、中央が突出した円板状の支持部314とを備えてい
る。管状部311の基端には開口311aが形成されて
いるとともに、管状部311の先端側の外周面には、複
数(図示例では4つ)の側面開口311bが形成され、
この側面開口311b内を軸線方向に伸び、その両端が
対向する開口縁部に連結されてなる連結部311cが設
けられている。連結部311cは、側面開口311bを
複数の開口部に分けるように構成されている。
【0029】この場合、上記側面開口311bは、図3
に示すように、コア120の外周面に当接する上記支持
アーム121,122の先端面121a,122aの存
在によって成形され、また、上記連結部311cは、当
該先端面において軸線方向に延び、貫通するように形成
された溝の存在によって成形される。
【0030】[2次成形構成]図2は、2次成形構成を
示す金型断面図である。この2次金型構造は、上記1次
成形構成に対して上記の共通金型構造部を共通要素と
し、この共通金型構造部と対向する2次金型構造部を備
えている。この2次金型構造部には、2次ブロック22
1と、この2次ブロック221に対して嵌合した支持プ
レート222及び2次金型部223と、2次ブロック2
21に取付固定されたガイド部材224とが設けられて
いる。2次ブロック221及び2次金型部223と、上
記のスライドベース116,117及びスライド金型部
119A,119Bとの当接面が2次金型構造の分割面
PLとなっている。また、ガイド部材224は、図2に
示す型締め状態においてスライドベース116,117
に嵌合するように構成されている。
【0031】2次成形構成の2次ブロック221は、図
5に示す固定盤200に取付固定されている。また、2
次ブロック221に取り付けられた支持プレート222
及び2次金型部223にはゲート孔222a及び射出ゲ
ート223aが設けられ、このゲート孔222a及び射
出ゲート223aは、固定盤200に設けられた射出孔
200Bと連通し、当該射出孔200Bを介して図示し
ない射出成形機の射出ノズルが接続されるように構成さ
れている。
【0032】また、2次金型部223の射出ゲート22
3aの先には、2次成形用のキャビティ223cが形成
されている。このキャビティ223cは、図1に示す1
次成形構成により成形されたプランジャ軸310に取り
付けられる弾性を有するガスケット320を成形するた
めのものである。射出ゲート223aからキャビティ2
23c内にエラストマーなどの樹脂素材を注入し、硬化
させることによって、ガスケット320は、図4に示す
ように、プランジャ軸310の先端の支持部314上に
一体に取り付けられた状態に成形される。
【0033】図2に示す2次成形構成において、上記キ
ャビティ223cの内面は、共通金型構造部から露出し
た1次成形品(プランジャ軸310)の表面部(図4に
示す支持部314の上面部分)の全てに対して離反する
ように構成されている。換言すれば、1次成形によって
成形された表面がそのまま最終的な成形品の表面となる
部分は、すべて共通金型構造部によって覆われた状態と
なっている。
【0034】[全体構成]図5及び図6は、上記1次成
形構成と2次成形構成とを備えた2色成形機の金型構造
を模式的に示す概略構成図である。ここで、図5は型締
め状態を示し、図6は型開き状態を示している。
【0035】この成形機においては、回転盤100と固
定盤200とが対向配置されており、固定盤200の背
後には射出シリンダや射出ノズル等の射出構造が設置さ
れている。この成形機では、図示しない一対の射出ノズ
ルから同時に材料を射出することができるように構成さ
れ、これらの一対の射出ノズルは、固定盤200の射出
孔200A及び200Bを通してそれぞれ1次成形構成
及び2次成形構成の金型内部に樹脂材料を射出するよう
に構成されている。
【0036】本実施形態の場合、射出孔200Aを通し
てポリプロピレン樹脂などの硬質樹脂材料が1次成形構
成の金型構造内に射出されてプランジャ軸310が成形
され、射出孔200Bを通してエラストマーなどの弾性
樹脂材料が2次成形構成の金型構造内に射出されてガス
ケット320が成形されるようになっている。
【0037】回転盤100には、複数(図示例では2
つ)の共通金型構造部(図示する共通第1ブロック11
1、共通第2ブロック112、スライドベース116,
117などを含む。)が取り付けられている。一方、固
定盤200には、上記複数の共通金型構造部にそれぞれ
対向するように、図示の1次ブロック211を含む1次
金型構造部と、図示の2次ブロック221を含む2次金
型構造部とが取り付けられている。
【0038】図5に示す成形機の金型構造においては、
図示上方において共通金型構造部と1次金型構造部とに
よって構成される1次成形構成によって1次成形が実施
されるとともに、これに並行して、図示下方において共
通金型構造部と2次金型構造部とによって構成される2
次成形構成によって2次成形が実施される。
【0039】上記の1次成形及び2次成形が完了する
と、図6に示すように、1次成形構成と2次成形構成と
の双方にて型開きがなされる。このとき、図示下方の2
次成形構成においては、型開きに続いて、共通金型構造
部において図示しないエジェクト機構が動作して、図2
に示す共通第2ブロック112、支持プレート113及
びストリッパ114が共通第1ブロック111から離反
するように図示上方へ押し出され、これに従って、スラ
イドベース116,117及びスライド金型部119
A,119Bが、ガイド板118とアンギュラピン11
5とによる案内構造によって開いていく。すなわち、ス
ライドベース116及びスライド金型部119Aと、ス
ライドベース117及びスライド金型部119Bとが相
互に離反し、成形品(プランジャ300)を露出させ
る。その後、成形品を図示しない取り出し機構によって
除材し、しかる後に、上記エジェクト機構を元に戻して
回転盤100を回転させ、図6の上方にて1次成形品
(プランジャ軸310)が既に形成されていた共通金型
構造部を図示下方へ移動させ、その代わりに、上記のよ
うに成形品(プランジャ300)が既に除材された空の
共通金型構造部を図示上方へ移動させる。その後、再び
図5に示すように型締めを行って次の成形サイクルを実
施する。
【0040】なお、第1成形構成によってプランジャ軸
310が成形された後に、第2成形構成によってプラン
ジャ軸310の支持部314上にガスケット320を成
形する際には、ガスケット320を構成する樹脂材料が
キャビティ内に注入された時点で支持部314の表面が
一時的に僅かに溶解されることにより、プランジャ軸3
10とガスケット320とが互いに一体的に溶着した状
態となる。
【0041】[作用及び効果]本実施形態においては、
図1に示すように、1次成形構成における金型構造の分
割面PL(すなわち、共通金型構造部と1次金型構造部
との接合面)は、1次成形品(プランジャ軸310)の
端部を通過するように構成され、また、図2に示すよう
に、2次成形構成における共通金型構造部と接合される
べき2次金型構造部に設けられたキャビティ223cの
内面は、1次成形品の表面のうち、共通金型構造部から
露出した表面部の全てに対して離反した構造を備えてい
る。したがって、1次成形後に2次成形を行うための、
共通金型構造部と2次金型構造部との型締め時におい
て、2次金型構造部(具体的には2次金型部223)が
1次成形品(プランジャ軸310)をかじったり、変形
させたりすることを完全に防止することができる。ま
た、2次成形構成による2次成形部分が分割面PLの近
傍に配置されることとなるので、2次成形部分の形状精
度を高めることが可能になる。
【0042】また、成形品であるプランジャ300の成
形方法及び成形用金型としては、プランジャ300の長
手方向が分割面とほぼ直交するように共通金型構造部を
構成しているので、プランジャ300の取数を容易に大
きくすることができるとともに、金型寸法を低減するこ
とができる。そして、プランジャの軸線方向に向かうゲ
ートを設けているので、1次成形時にはプランジャ軸3
10の管形状を精度良く成形できるとともに、2次成形
時にはガスケット320の真円度を高めることが可能に
なる。
【0043】さらに、プランジャ300のプランジャ軸
310を管状に構成しているので、プランジャ軸の肉厚
を薄くしても強度を確保することが容易になる。プラン
ジャ軸の肉厚を薄くできることにより、成形時のひけ
(成形材料の固化に伴う収縮)などを低減できるので、
プランジャ軸310の形状精度を高めることが可能にな
る。また、プランジャ軸310が図4に示すように円管
状に構成されていることにより、リブ313の高さが低
減されたプランジャ軸310の基部近傍に指を当てたと
きの感触を和らげることができ、使用感も向上する。
【0044】上記のようにプランジャ軸310を管状に
形成するために、本実施形態ではコア120を設け、こ
のコア120を複数の支持アーム121,122によっ
て周囲から支持した状態で成形を行っている。このた
め、プランジャ軸310の偏心などの成形不良を防止す
ることができる。これらの支持アーム121,122
は、図示のようにコア120の先端側の部分を支持する
ように構成されていることがプランジャ軸310の成形
精度を高める上で好ましい。
【0045】また、上記の支持アーム121,122の
先端面121a,122aには、プランジャ軸310の
長手方向(軸線方向)に貫通する溝が形成され、これに
よって図4に示す連結部311cが側面開口311b内
に形成される。このプランジャ軸310の長手方向は射
出ゲートに向かう方向でもあるので、当該方向に貫通す
る溝が支持アーム121,122の先端面121a,1
22aに形成されていることにより、射出ゲートから材
料が溝内に流れ込みやすいとともに、コア120と支持
アーム121,122との当接部位に対応する側面開口
311bの開口縁にバリなどが生じ難くなる。バリが生
じなくなれば、製造工程においてバリが塵埃となってプ
ランジャ300に付着することを防止することができ
る。このことは、特に医療用のプランジャを製造する場
合に安全性を高める上できわめて有利である。
【0046】本実施形態では、プランジャ軸310を管
状に構成したことによって、コア120を温度調整する
ことによってさらに成形精度の向上を図ることが可能に
なっている。すなわち、コア120内には上記のように
冷媒(冷却水)を流通させることで温度調整ができるよ
うになっているため、コア120に接触するプランジャ
軸310の内側の温度を均一に保つことができるので、
プランジャ軸310の成形精度をさらに構成できる。
【0047】なお、本実施形態の場合には、コア120
の軸穴120a内に挿入された冷媒流通管120bに冷
媒を供給し、冷媒流通管120bの先端から軸孔120
a内に冷媒が流通するように構成してあるので、その逆
に軸孔120aに冷媒を供給して冷媒流通管120bの
先端から冷媒を回収する場合と較べて、軸孔120a内
に冷媒が滞留しにくいという利点がある。
【0048】尚、本発明の成形方法、成形用金型及びプ
ランジャは、上述の図示例にのみ限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
1次成形品のカジリや変形を防止しつつ2次成形を行う
ことができる。また、2次成形部分の成形精度を向上さ
せることができる。さらには、プランジャの形状精度の
向上、強度の向上、生産性の向上などを図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の1次成形構成の金型構
造を示す断面図である。
【図2】本実施形態の2次成形構成の金型構造を示す断
面図である。
【図3】本実施形態の共通金型構造部の横断面図であ
る。
【図4】本実施形態のプランジャ300の構造を示す斜
視図である。
【図5】本実施形態の型締め状態にある金型構造を模式
的に示す概略構成図である。
【図6】本実施形態の型開き状態にある金型構造を模式
的に示す概略構成図である。
【符号の説明】
100 回転盤 111 共通第1ブロック 112 共通第2ブロック 114 ストリッパ 115 アンギュラピン 116,117 スライドベース 118 案内板 119A,119B スライド金型部 120 コア 120a 軸穴 120b 冷媒流通管 121,122 支持アーム 123 弾性部材 211 1次ブロック 213 1次金型部 213a 射出ゲート 221 2次ブロック 223 2次金型部 223a 射出ゲート 223c キャビティ 300 プランジャ 310 プランジャ軸 311 管状部 312 フランジ部 313 リブ 314 支持部 320 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 CA11 CB01 CB28 CC01 CK12 CK17 CK25 CK42 CK52 CM07 CN05 CN14 CN21 4F206 JA07 JB28 JC01 JC09 JL02 JM16 JN12 JN22 JN33 JN43 JQ81 JT04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通金型構造部と1次金型構造部とを用
    いて1次成形を行った後に、前記共通金型構造部と2次
    金型構造部とを用いて2次成形を行う成形方法におい
    て、 前記2次成形に際しては、前記1次成形により形成され
    た1次成形品における前記1次金型構造部による成形面
    部分の全てに対して、前記2次金型構造部のキャビティ
    内面が離反した状態になるように構成し、当該状態で前
    記2次成形を行い、 前記共通金型構造部は開閉可能に構成され、前記1次成
    形後に前記共通金型構造部を開くことなく前記2次成形
    に移行することを特徴とする成形方法。
  2. 【請求項2】 前記1次成形品は延長形状を有する本体
    部であり、前記2次成形により前記本体部の一端に取り
    付けられた端取付部を成形することを特徴とする請求項
    1に記載の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記共通金型構造部と前記1次金型構造
    部との分割面を、前記本体部の長手方向とほぼ直交する
    とともに前記本体部の前記一端を通過するように構成す
    ることを特徴とする請求項2に記載の成形方法。
  4. 【請求項4】 1次成形を行うための共通金型構造部と
    1次金型構造部とを備えた1次成形構成と、2次成形を
    行うための前記共通金型構造部と2次金型構造部とを備
    えた2次成形構成とを有する成形用金型において、 前記2次金型構造部は、前記1次成形構成により形成さ
    れた1次成形品における前記1次金型構造部による成形
    面部分の全てに対して、そのキャビティ内面が離反した
    状態になるように構成され、 前記共通金型構造部は開閉可能に構成され、前記1次成
    形構成から前記共通金型構造部を開くことなく前記2次
    成形構成に移行可能に構成されていることを特徴とする
    成形用金型。
  5. 【請求項5】 前記1次成形品は延長形状を有する本体
    部であり、前記2次金型構造部により前記本体部の一端
    に取り付けられた端取付部を成形するように構成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の成形用金型。
  6. 【請求項6】 前記共通金型構造部と前記1次金型構造
    部との分割面が、前記本体部の長手方向とほぼ直交する
    とともに前記本体部の前記一端を通過するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項5に記載の成形用金
    型。
  7. 【請求項7】 前記共通金型構造部には、前記本体部を
    取り囲む複数のスライド型部が設けられていることを特
    徴とする請求項5又は請求項6に記載の成形用金型。
  8. 【請求項8】 前記本体部は管状部材であり、前記共通
    金型構造部には、前記本体部の内部に相当する領域に配
    置される軸状のコアが設けられていることを特徴とする
    請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の成形用金
    型。
  9. 【請求項9】 前記共通金型構造部には、前記コアを周
    囲から支持するための複数の支持部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項8に記載の成形用金型。
  10. 【請求項10】 前記コアの内部には冷却媒体を流す冷
    媒通路が設けられていることを特徴とする請求項8又は
    請求項9に記載の成形用金型。
  11. 【請求項11】 プランジャ軸と、該プランジャ軸の先
    端に取り付けられたガスケットとを有するプランジャで
    あって、前記プランジャ軸は、その基端が開口してなる
    管状に形成されていることを特徴とするプランジャ。
  12. 【請求項12】 前記プランジャ軸の前記先端側の管壁
    に側面開口が設けられていることを特徴とする請求項1
    1に記載のプランジャ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102260742B1 (ko) * 2019-12-10 2021-06-07 (주)네스코바이오 의료기기용 금형

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